JPH0642979B2 - チタン酸化物を含有する溶接・低温用高張力鋼の製造法 - Google Patents
チタン酸化物を含有する溶接・低温用高張力鋼の製造法Info
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- JPH0642979B2 JPH0642979B2 JP1039507A JP3950789A JPH0642979B2 JP H0642979 B2 JPH0642979 B2 JP H0642979B2 JP 1039507 A JP1039507 A JP 1039507A JP 3950789 A JP3950789 A JP 3950789A JP H0642979 B2 JPH0642979 B2 JP H0642979B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、溶接性の優れた強靱性高張力鋼に係わり、特
に、溶接熱影響部(以下HAZと称する)の低温靱性の
優れた構造用鋼の製造法に関するものである。
に、溶接熱影響部(以下HAZと称する)の低温靱性の
優れた構造用鋼の製造法に関するものである。
(従来の技術) 低合金鋼の溶接部のHAZ靱性は、(1)有効結晶粒の大
きさ(オーステナイト粒径、ミクロ組織)、(2)硬化相
の粒径及び体積分率(炭化物、高炭素マルテンサイト、
介在物)、(3)母相の硬さ及び靱性(フェライト中の固
溶C,N)等の冶金要因によって支配されている。
きさ(オーステナイト粒径、ミクロ組織)、(2)硬化相
の粒径及び体積分率(炭化物、高炭素マルテンサイト、
介在物)、(3)母相の硬さ及び靱性(フェライト中の固
溶C,N)等の冶金要因によって支配されている。
これらの中でHAZ靱性の向上策として、HAZ組織を
微細化し、有効結晶粒を細粒化する方法が簡便であり、
高温で安定な種々の析出物を活用した各種の方法が提案
されている。
微細化し、有効結晶粒を細粒化する方法が簡便であり、
高温で安定な種々の析出物を活用した各種の方法が提案
されている。
例えば、昭和54年6月発行の鉄と鋼,第65巻第8号1232
頁においては、TiNを微細分散させ、50kg・f/mm2
高張力鋼の大入熱溶接時のHAZ靱性を改善する手段が
とられている。
頁においては、TiNを微細分散させ、50kg・f/mm2
高張力鋼の大入熱溶接時のHAZ靱性を改善する手段が
とられている。
しかし、これらの析出物は、大入熱溶接においては大部
分が溶解され、HAZ組織の粗粒化と固溶Nの増加を生
じ、HAZ靱性を劣化させるという欠点が存在する。
分が溶解され、HAZ組織の粗粒化と固溶Nの増加を生
じ、HAZ靱性を劣化させるという欠点が存在する。
一方、本発明者の一部は、溶鉄のA脱酸に替わるTi
脱酸により、鋼中にTi酸化物を微細分散させ、溶接時
のHAZ部において、粒内フェライト変態組織(以下I
FPと称する)を発達させることにより、HAZ靱性を
著しく改善できることを、特開昭60-245768号、特開昭6
0-79745号、特開昭61-117245号、特開昭62-1842号にお
いて示した。
脱酸により、鋼中にTi酸化物を微細分散させ、溶接時
のHAZ部において、粒内フェライト変態組織(以下I
FPと称する)を発達させることにより、HAZ靱性を
著しく改善できることを、特開昭60-245768号、特開昭6
0-79745号、特開昭61-117245号、特開昭62-1842号にお
いて示した。
さらに、本発明者らはTi酸化物含有鋼においては鋼中
のTi酸化物個数の増加にともないHAZ靱性が向上す
ることを出願番号63-13613号で明らかにした。しかし、
連続鋳造で溶製すると、スラブ中央部においてTi酸化
物個数が減少し、大入熱HAZ靱性を確保するために必
要な個数を得られない場合が生じた。
のTi酸化物個数の増加にともないHAZ靱性が向上す
ることを出願番号63-13613号で明らかにした。しかし、
連続鋳造で溶製すると、スラブ中央部においてTi酸化
物個数が減少し、大入熱HAZ靱性を確保するために必
要な個数を得られない場合が生じた。
(発明が解決しようとする課題) 連続鋳造における鋼塊中央部のTi酸化物個数の減少は
主にTi酸化物が凝固時に二次脱酸生成物として析出す
るため、徐冷されるスラブ中央部では凝集粗大化するこ
とに原因することが判明した。
主にTi酸化物が凝固時に二次脱酸生成物として析出す
るため、徐冷されるスラブ中央部では凝集粗大化するこ
とに原因することが判明した。
スラブ中央部においても必要なTi酸化物個数を確保
し、HAZ靱性を改善するために、二次脱酸生成物に加
え、溶鋼段階で析出する一時脱酸Ti酸化物を活用す
る、連続鋳造のモールドでのTi脱酸方法が有効である
との結論に達し、本発明を成したものである。
し、HAZ靱性を改善するために、二次脱酸生成物に加
え、溶鋼段階で析出する一時脱酸Ti酸化物を活用す
る、連続鋳造のモールドでのTi脱酸方法が有効である
との結論に達し、本発明を成したものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、
その要旨は、溶鉄を予備脱酸により溶存酸素を重量%で
0.0030〜0.0100%に溶製し、合金添加による成分調整に
より、C:0.02〜0.18%、Si:0.03〜0.25%、Mn:
0.4〜2.0%、S:0.0007〜0.0060%、N:0.0010〜0.00
40%を含有させ、P≦0.015%、A≦0.003%に制限
し、Cr≦1.0%、Ni≦3.0%、Mo≦0.5%、V≦0.1
%、Nb≦0.05%、B≦0.002%、Cu≦1.5%の1種ま
たは2種以上を含有し、残部はFe及び不可避不純物か
らなる溶鋼を溶製、さらに、最終脱酸として連続鋳造の
モールドで低融点のTi-Cu、Ti-Ni、Ti-Fe合金のワイヤ
ー、または粒体を添加し、重量%でTi:0.005〜0.030
%を含有させ、スラブ中央部において、主に粒子径が0.
1〜3.0μmにあるTi酸化物及びTi酸化物とTiN,
MnSの複合析出物粒子の合計で40〜170個/mm2を含有
する鋼塊を圧延して製造することを特徴とする溶接部低
温靱性の優れた低温用高張力鋼の製造法である。
その要旨は、溶鉄を予備脱酸により溶存酸素を重量%で
0.0030〜0.0100%に溶製し、合金添加による成分調整に
より、C:0.02〜0.18%、Si:0.03〜0.25%、Mn:
0.4〜2.0%、S:0.0007〜0.0060%、N:0.0010〜0.00
40%を含有させ、P≦0.015%、A≦0.003%に制限
し、Cr≦1.0%、Ni≦3.0%、Mo≦0.5%、V≦0.1
%、Nb≦0.05%、B≦0.002%、Cu≦1.5%の1種ま
たは2種以上を含有し、残部はFe及び不可避不純物か
らなる溶鋼を溶製、さらに、最終脱酸として連続鋳造の
モールドで低融点のTi-Cu、Ti-Ni、Ti-Fe合金のワイヤ
ー、または粒体を添加し、重量%でTi:0.005〜0.030
%を含有させ、スラブ中央部において、主に粒子径が0.
1〜3.0μmにあるTi酸化物及びTi酸化物とTiN,
MnSの複合析出物粒子の合計で40〜170個/mm2を含有
する鋼塊を圧延して製造することを特徴とする溶接部低
温靱性の優れた低温用高張力鋼の製造法である。
(作用) 以下、本発明について詳細に説明する。
最初に本発明鋼の基本成分範囲の限定理由について述べ
る。
る。
まず、Cは鋼の強度を向上させる有効な成分として添加
するもので、0.02%未満では構造用鋼として必要な強度
が得られず、また0.18%を超える過剰の添加は、溶接割
れ性、HAZ靱性などを著しく低下させるので、上限を
0.18%とした。
するもので、0.02%未満では構造用鋼として必要な強度
が得られず、また0.18%を超える過剰の添加は、溶接割
れ性、HAZ靱性などを著しく低下させるので、上限を
0.18%とした。
次に、Siは母材の強度確保、溶鋼の予備脱酸などに必
要であるが、0.25%を超えると熱処理組織内に硬化組織
の高炭素マルテンサイト(以下M*と称す)を生成し、
靱性を著しく低下させる。また、0.03%未満ではTi酸
化物の分散に必要な溶鋼の予備脱酸ができないため、S
i含有量をこの範囲に制限した。
要であるが、0.25%を超えると熱処理組織内に硬化組織
の高炭素マルテンサイト(以下M*と称す)を生成し、
靱性を著しく低下させる。また、0.03%未満ではTi酸
化物の分散に必要な溶鋼の予備脱酸ができないため、S
i含有量をこの範囲に制限した。
Mnは母材の強度、靱性の確保には0.4%以上の添加が
必要であるが、溶接部の靱性、割れ性などの許容できる
範囲で上限を2.0%とした。
必要であるが、溶接部の靱性、割れ性などの許容できる
範囲で上限を2.0%とした。
Sについては、複合体のMnSを析出させるために0.00
07%以上必要であるが、0.0060%超の過剰の添加は、粗
大な硫化物系介在物を形成し、母材の延性低下と異方性
の増加を招くため、0.0007〜0.0060%とした。
07%以上必要であるが、0.0060%超の過剰の添加は、粗
大な硫化物系介在物を形成し、母材の延性低下と異方性
の増加を招くため、0.0007〜0.0060%とした。
TiはTi酸化物とTi窒化物の形成に必須の元素であ
り、0.005未満では必要とするTi酸化物とTi窒化物
量が得られず、IFP生成量が低減するため0.005%以
上の添加が必要であるが、0.03%超の添加は、過剰なT
i炭化物の析出をともない、析出硬化により硬さを上昇
させ、靱性低下をもたらすため、0.03%以下とした。
り、0.005未満では必要とするTi酸化物とTi窒化物
量が得られず、IFP生成量が低減するため0.005%以
上の添加が必要であるが、0.03%超の添加は、過剰なT
i炭化物の析出をともない、析出硬化により硬さを上昇
させ、靱性低下をもたらすため、0.03%以下とした。
Nは含有量が0.0040%を超えるとM*が存在しない条件
でも母相を脆化させ、靱性を低下させる。また、Nが0.
0010%未満では鋼中にほとんど窒化物を生成せず、IF
P組織の生成量が減少し靱性が低下する。
でも母相を脆化させ、靱性を低下させる。また、Nが0.
0010%未満では鋼中にほとんど窒化物を生成せず、IF
P組織の生成量が減少し靱性が低下する。
Pは、凝固偏析による溶接割れ性、靱性などの低下を防
止する上から、極力低減すべきであり、上限を0.015%
に制限した。
止する上から、極力低減すべきであり、上限を0.015%
に制限した。
Aは強力な脱酸元素であり、0.003%以上の添加はT
i脱酸により形成されるTi酸化物が形成されなくな
り、IFPが形成されず、靱性の低下がもたらされるの
で、0.003%以下に制限した。
i脱酸により形成されるTi酸化物が形成されなくな
り、IFPが形成されず、靱性の低下がもたらされるの
で、0.003%以下に制限した。
以上が本発明鋼の基本成分であるが、母材強度の上昇、
及び母材の靱性向上の目的でCr,Ni,Mo,V,N
b,B,Cuの1種または2種以上を含有することがで
きる。
及び母材の靱性向上の目的でCr,Ni,Mo,V,N
b,B,Cuの1種または2種以上を含有することがで
きる。
まず、Niは、母材の強靱性を高める極めて有効な元素
であるが、3.0%を超す添加は、焼き入れ性の増加によ
り、IFP組織の形成が抑制されること、M*が生成さ
れることにおり靱性の低下をもたらすため、上限を3.0
%とした。
であるが、3.0%を超す添加は、焼き入れ性の増加によ
り、IFP組織の形成が抑制されること、M*が生成さ
れることにおり靱性の低下をもたらすため、上限を3.0
%とした。
Cr,Moは焼き入れ性の向上と析出硬化により、母材
の強化に有効である。また、TMCPのような適切なプ
ロセスを付加することにより、母材の低温靱性の向上に
有効である。しかし、各成分の上限を超える過剰の添加
は、靱性及び硬化性の観点から有害となるため、Cr,
Moの各々について、上限を1.0%,0.5%とした。
の強化に有効である。また、TMCPのような適切なプ
ロセスを付加することにより、母材の低温靱性の向上に
有効である。しかし、各成分の上限を超える過剰の添加
は、靱性及び硬化性の観点から有害となるため、Cr,
Moの各々について、上限を1.0%,0.5%とした。
V,Nbは母材の強靱化、粒界フェライトの生成抑制な
どによる靱性の改善などに有効であるが、各成分の上限
を超える過剰の添加は、靱性及び硬化性の観点から有害
となるため、V,Nbのそれぞれについて、上限を0.1
%,0.05%とした。
どによる靱性の改善などに有効であるが、各成分の上限
を超える過剰の添加は、靱性及び硬化性の観点から有害
となるため、V,Nbのそれぞれについて、上限を0.1
%,0.05%とした。
Bは焼き入れ性の向上による母材強度の上昇と粒界フェ
ライトの成長の抑制による高温熱処理鋼材の靱性向上が
期待されるが、0.002%を超える添加は、Fe23(C
B)6の析出による靱性低下と急冷処理で硬化を招くた
め、上限を0.002%とした。
ライトの成長の抑制による高温熱処理鋼材の靱性向上が
期待されるが、0.002%を超える添加は、Fe23(C
B)6の析出による靱性低下と急冷処理で硬化を招くた
め、上限を0.002%とした。
Cuは母材の強化のわりには、HAZの硬化が少なく、
有効な元素であるが、応力除去焼鈍による焼き戻し脆
性、溶接割れ性などを考慮して、上限を1.5%とした。
有効な元素であるが、応力除去焼鈍による焼き戻し脆
性、溶接割れ性などを考慮して、上限を1.5%とした。
次に、HAZにIFPを生成し組織を微細化しHAZ靱
性を向上させる基となるIFP核析出物について以下に
説明する。
性を向上させる基となるIFP核析出物について以下に
説明する。
IFPは主に粒子径が0.1〜3.0μmにある数%のMnを
固溶したTi2O3,Ti3O5のチタン酸化物及びこ
れらの酸化物とTiN,MnSの複合体、TiN+Mn
Sの複合体から生成する。該粒子径が0.1μm未満では
IFP生成効果は極めて弱く、また、3.0μm超になる
とIFP生成能は有するものの、それ自身が破壊の発生
箇所となり易くなり、HAZ靱性の低下をもたらす。
固溶したTi2O3,Ti3O5のチタン酸化物及びこ
れらの酸化物とTiN,MnSの複合体、TiN+Mn
Sの複合体から生成する。該粒子径が0.1μm未満では
IFP生成効果は極めて弱く、また、3.0μm超になる
とIFP生成能は有するものの、それ自身が破壊の発生
箇所となり易くなり、HAZ靱性の低下をもたらす。
連続鋳造のスラブ中央部におけるその該粒子数について
は、Ti酸化物及びTi酸化物とTiN+MnSの複合
体の粒子数が少ないと、大入熱HAZ部において十分に
IFPを生成させることが出来ないので、それらの合計
で40個/mm2以上存在させることが必要である。
は、Ti酸化物及びTi酸化物とTiN+MnSの複合
体の粒子数が少ないと、大入熱HAZ部において十分に
IFPを生成させることが出来ないので、それらの合計
で40個/mm2以上存在させることが必要である。
該粒子数の増加にともないIFPの個数も増加するが、
該粒子数の合計で170個/mm2を超える過剰な存在は、母
材及び溶接部の延性低下を招く傾向があるので、該粒子
数の上限は170個/mm2でなければならない。
該粒子数の合計で170個/mm2を超える過剰な存在は、母
材及び溶接部の延性低下を招く傾向があるので、該粒子
数の上限は170個/mm2でなければならない。
上記における本発明の基本となるスラブ中央部でTi酸
化物数を増加させるためには、二次脱酸生成物に加え、
溶鋼段階で析出する一時脱酸Ti酸化物を活用しなけれ
ばならない。従って、最終脱酸としてのTi添加後、で
きる限り短時間に出鋼、凝固させる必要がある。それに
は連続鋳造においてTiをモールド添加する方法が最も
有効であり、その方法について説明する。
化物数を増加させるためには、二次脱酸生成物に加え、
溶鋼段階で析出する一時脱酸Ti酸化物を活用しなけれ
ばならない。従って、最終脱酸としてのTi添加後、で
きる限り短時間に出鋼、凝固させる必要がある。それに
は連続鋳造においてTiをモールド添加する方法が最も
有効であり、その方法について説明する。
連続鋳造のモールドでTi脱酸するには、添加したTi
を溶鋼中に、できる限り短時間に均一拡散させる必要が
ある。それには融点の低いTi合金が有効であり、加工
性、経済性を加味し、選択した結果、Ti‐Cu,Ti
‐Ni,Ti‐Fe合金が優れていることが判明した。
を溶鋼中に、できる限り短時間に均一拡散させる必要が
ある。それには融点の低いTi合金が有効であり、加工
性、経済性を加味し、選択した結果、Ti‐Cu,Ti
‐Ni,Ti‐Fe合金が優れていることが判明した。
その合金の組成は重量%でTi:40〜60%,残部はC
u、Ti:60〜80%,残部はNi、Ti:65〜75%,残
部はFeからなるもので何れも純Tiに比べ低融点の合
金である。添加はこれらの合金をワイヤー及び粒状に加
工し、連続しモールド添加する方法である。
u、Ti:60〜80%,残部はNi、Ti:65〜75%,残
部はFeからなるもので何れも純Tiに比べ低融点の合
金である。添加はこれらの合金をワイヤー及び粒状に加
工し、連続しモールド添加する方法である。
またTi脱酸前の〔O〕濃度が0.0100%を超える場合に
は、他の条件を満たしていても、Ti酸化物が粗粒化し
脆性破壊の起点となり、靱性は向上しない。
は、他の条件を満たしていても、Ti酸化物が粗粒化し
脆性破壊の起点となり、靱性は向上しない。
以下に実施例によりさらに本発明の効果を示す。
(実施例) 第1表は、試作鋼の化学成分を示し、鋼1〜6まではT
i合金によるモールド添加した本発明法によるもので、
鋼7,8は製鋼の真空脱ガス装置内でスポンジTiによ
り脱酸する従来法で溶製した比較鋼である。
i合金によるモールド添加した本発明法によるもので、
鋼7,8は製鋼の真空脱ガス装置内でスポンジTiによ
り脱酸する従来法で溶製した比較鋼である。
第2表は添加Ti合金の組成、添加形状、鋳片厚、スラ
ブ中央部のTi酸化物個数、溶接再現HAZ靱性を表し
た。なお、Ti酸化物はTi,O元素の特性X線をコン
ピュータにより画像解析処理(CMA装置)し求めた。
ブ中央部のTi酸化物個数、溶接再現HAZ靱性を表し
た。なお、Ti酸化物はTi,O元素の特性X線をコン
ピュータにより画像解析処理(CMA装置)し求めた。
これらの試作鋼は300mm厚スラブを圧延により50mm鋼板
とし、板厚1/2tから12×12×60mmの試験片を採取し、
溶接再現熱サイクル試験によりHAZ靱性を評価した。
とし、板厚1/2tから12×12×60mmの試験片を採取し、
溶接再現熱サイクル試験によりHAZ靱性を評価した。
溶接再現熱サイクル試験は試験片の中央部を高周波誘導
加熱により1400℃に急速加熱し、800℃から500℃の冷却
時間161秒の条件で冷却した。この条件は溶接入熱量130
kJ/cmに相当し、加熱温度1400℃は実際のHAZの溶融
線近傍の加熱領域に相当する。さらに靱性はこの試験片
から2mmVノッチ・シャルピーに加工し、衝撃破面遷移
温度(以下vTrsと称す)を求め評価した。
加熱により1400℃に急速加熱し、800℃から500℃の冷却
時間161秒の条件で冷却した。この条件は溶接入熱量130
kJ/cmに相当し、加熱温度1400℃は実際のHAZの溶融
線近傍の加熱領域に相当する。さらに靱性はこの試験片
から2mmVノッチ・シャルピーに加工し、衝撃破面遷移
温度(以下vTrsと称す)を求め評価した。
第2表に示すように、本発明による鋼は鋳片の厚さ中央
部でTi酸化物を40個/mm2以上含み、比較法による鋼
は十数個/mm2に低減し、目的とする40個/mm2以上の粒
子を分散させられない。
部でTi酸化物を40個/mm2以上含み、比較法による鋼
は十数個/mm2に低減し、目的とする40個/mm2以上の粒
子を分散させられない。
従って、本発明法による鋼の溶接再現HAZ靱性(vTrs)
は比較法による鋼に比べ、向上し、vTrsで20〜40℃低温
側にシフトする。このように低融点Ti合金をモールド
添加する方法により、300mm厚の厚鋳片の中央部におい
てもその該粒子数が40個/mm2以上になり、優れた大入
熱HAZ靱性を示す。
は比較法による鋼に比べ、向上し、vTrsで20〜40℃低温
側にシフトする。このように低融点Ti合金をモールド
添加する方法により、300mm厚の厚鋳片の中央部におい
てもその該粒子数が40個/mm2以上になり、優れた大入
熱HAZ靱性を示す。
即ち、本発明の製造法の要件が総て満たされた時に、第
1表に示される鋼6に示すような連続鋳造による鋼板の
1/2部においてもvTers=−70℃もの優れた大入熱HAZ
靱性を持つ低温用鋼材の製造が可能になる。
1表に示される鋼6に示すような連続鋳造による鋼板の
1/2部においてもvTers=−70℃もの優れた大入熱HAZ
靱性を持つ低温用鋼材の製造が可能になる。
(発明の効果) 本発明により連続鋳造による厚鋼板の板厚1/2部におい
ても優れた大入熱HAZ靱性を持つ低温用鋼材の製造が
可能になり、北海のような極低温環境で使用される、海
洋構造物、ラインパイプ、低温容器、等の鋼材に適用が
できる。
ても優れた大入熱HAZ靱性を持つ低温用鋼材の製造が
可能になり、北海のような極低温環境で使用される、海
洋構造物、ラインパイプ、低温容器、等の鋼材に適用が
できる。
その結果、構造物の安全性の確保、溶接性能の向上によ
る経済効果等の産業上の効果は極めて顕著なものがあ
る。
る経済効果等の産業上の効果は極めて顕著なものがあ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粟飯原 周二 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新日 本製鐵株式会社第二技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−1811(JP,A) 特開 平1−228643(JP,A) 特開 平1−150453(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】溶鉄を予備脱酸により溶存酸素を重量%で
0.0030〜0.0100%に溶製し、合金添加による成分調整に
より、C:0.02〜0.18%、Si:0.03〜0.25%、Mn:
0.4〜2.0%、S:0.0007〜0.0060%、N:0.0010〜0.00
40%を含有させ、P≦0.015%、A≦0.003%に制限
し、残部はFe及び不可避不純物からなる溶鋼を溶製、
さらに、最終脱酸として連続鋳造のモールドで低融点の
Ti−Cu,Ti−Ni,Ti−Fe合金のワイヤー、
または粒体を添加し、重量%でTi:0.005〜0.030%を
含有させ、スラブ中央部において、主に粒子径が0.1〜
3.0μmにあるTi酸化物及びTi酸化物とTiN,M
nSの複合析出物粒子の合計で40〜170個/mm2を含有す
る鋼塊を圧延することを特徴とする溶接部低温靱性の優
れた低温用高張力鋼の製造法。 - 【請求項2】溶鉄を予備脱酸により溶存酸素を重量%で
0.0030〜0.0100%に溶製し、合金添加による成分調整に
より、C:0.02〜0.18%、Si:0.03〜0.25%、Mn:
0.4〜2.0%、S:0.0007〜0.0060%、N:0.0010〜0.00
40%を含有させ、P≦0.015%、A≦0.003%に制限
し、Cr<1.0%、Ni≦3.0%、Mo≦0.5%、V≦0.1
%、Nb≦0.05%、B≦0.002%、Cu≦1.5%の1種ま
たは2種以上を含有し、残部はFe及び不可避不純物か
らなる溶鋼を溶製、さらに、最終脱酸として連続鋳造の
モールドで低融点のTi−Cu、Ti−Ni、Ti−F
e合金のワイヤー、または粒体を添加し、重量%でT
i:0.005〜0.030%を含有させ、スラブ中央部におい
て、主に粒子径が0.1〜3.0μmにあるTi酸化物及びT
i酸化物とTiN,MnSの複合析出物粒子の合計で40
〜170個/mm2を含有する鋼塊を圧延することを特徴とす
る溶接部低温靱性の優れた低温用高張力鋼の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1039507A JPH0642979B2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-02-20 | チタン酸化物を含有する溶接・低温用高張力鋼の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
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