JPH0644138U - プラズマcvd装置 - Google Patents

プラズマcvd装置

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JPH0644138U
JPH0644138U JP7740492U JP7740492U JPH0644138U JP H0644138 U JPH0644138 U JP H0644138U JP 7740492 U JP7740492 U JP 7740492U JP 7740492 U JP7740492 U JP 7740492U JP H0644138 U JPH0644138 U JP H0644138U
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英樹 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマCVD装置において、高周波電極と
金属管等の間の電磁気的結合性をなくして、高周波電極
の電極面内の高周波電圧の対称性を保ち、これによって
高周波電極の電極面内のプラズマ密度の非対称な部分を
なくして、厚さや品質の均一な薄膜を形成する。 【構成】 プラズマCVD装置において、チャンバ内1
に基板3と対向して設けられるとともに成膜原料ガスを
導入する高周波電極4と、高周波電極4へ高周波電力を
投入するための高周波電力部10と、成膜原料ガス及び
高周波電力を高周波電極4へ導入する金属管21と、高
周波電極4を覆うとともに金属管21を高周波電極4へ
導入するための孔9を有する接地電位のシールドケース
8とからなり、シールドケース8は金属管21から高周
波電極4を遮蔽する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、グロー放電プラズマを利用して基板上に薄膜を形成するプラズマC VD装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、基板上に薄膜を形成する装置としてプラズマCVD装置が知られている 。このプラズマCVD装置は、プラズマ放電エネルギーを用いることによって熱 的に励起されにくい分子を活性化して化学反応を推進させ、低温における薄膜形 成を行うものである。
【0003】 図2は従来のプラズマCVD装置のブロック図であり、この図にしたがって説 明する。 図2において、1はチャンバ、2は基板電極、3は基板、4は高周波電極、5 は小孔、6はガス供給通路、7は絶縁体、10は高周波電力部、11は高周波電 源、12は整合回路、20はガス供給部、21は金属管、22は絶縁手段、23 は絶縁体、24は金属体、25はエアギャップ、26はバルブ、27はガスボン ベ、30は排気部、41はプラズマである。
【0004】 図2において、プラズマCVD装置は基板3を収納するチャンバ1と、高周波 電力部10と、ガス供給部20と、排気部30とから構成されている。 はじめに、チャンバ1の部分について説明する。チャンバ1は真空容器を構成 しており、このチャンバ1内には基板電極2と高周波電極4が対向して配置され ている。プラズマ41は、この基板電極2と高周波電極4の間の空間に形成され 、基板電極2上に配置された基板3に薄膜を形成する。
【0005】 この基板電極2はチャンバ1を介して接地されており、また基板3を支持する とともに基板3の薄膜形成面を高周波電極4に対向させている。一方、高周波電 極4は絶縁体7を介してチャンバ1に設置され、基板電極2と対向する面には小 孔5を有し、またその反対側には成膜原料ガスを供給する金属管21が取り付け られている。
【0006】 次に、ガス供給部20について説明する。ガス供給部20は、金属管21と絶 縁手段22とバルブ26とガスボンベ27を有している。このガス供給部20に おいて、チャンバ1内への成膜原料ガスの供給は、ガスボンベ27内の成膜原料 ガスを金属管21とその先に取り付けられたガス供給通路6を通すことによって 行われる。このガス供給通路6はさらに高周波電極4の複数の小孔5に連絡して おり、この小孔5を通過させることによって供給される成膜原料ガスをシャワー 状としている。これによって、成膜原料ガスの供給を均一化して薄膜の均一性を 得ている。
【0007】 ここで、高周波電力部10について説明すると、高周波電力部10は高周波電 源11と整合回路12とからなり、チャンバ1にプラズマ41を形成するための エネルギーは、高周波電源11から発せられる高周波電力を整合回路12を介し て前記高周波電極4に印加することによって供給される。整合回路12は高周波 電源11の出力インピーダンスとチャンバ1内のプラズマ41のインピーダンス を整合し、高周波電源11の高周波電力をプラズマ41へ効率的に供給するもの である。
【0008】 そして、整合回路12は金属管21に接続されており、高周波電源11から高 周波電極4への高周波電力の供給はこの金属管21を通して行われる。つまり、 金属管21は成膜原料ガスと高周波電力の二つの供給を兼ねている。 そこで、ガス供給部20は高周波電源11とガスボンベ27との電気的絶縁を 行わせるために、金属管21とガスボンベ27との間に絶縁手段22を設けてい る。この絶縁手段22は絶縁体23と金属体24とエアギャップ25とからなり 、金属管21とガスボンベ27のそれぞれに接続された金属体24の間に絶縁体 23を挟むことによって、金属管21とガスボンベ27との間にエアギャップ2 5を形成している。このエアギャップ25によって金属管21とガスボンベ27 とが電気的に絶縁される。また、ガスボンベ27側の金属管21は接地されてい る。
【0009】 したがって、ガスボンベ27の成膜原料ガスはバルブ26、絶縁手段22及び 金属管21を介して高周波電極4に供給され、基板電極2と対向する側に設けら れた複数の小孔5からチャンバ1内に吹き出される。 また、チャンバ1には、チャンバ1内を真空状態にするための真空排気部と、 成膜原料ガスをチャンバ1から排気するためのガス排気部からなる排気部30が 接続されている。
【0010】 次に、前記の従来のプラズマCVD装置の動作について説明する。 はじめに、排気部30の真空排気部によってチャンバ1内を排気して真空状態 とするとともに、図示していないヒータによって基板3を加熱する。次に、真空 排気部による排気を停止してガスボンベ27から成膜原料ガスをチャンバ1内に 導入する。このチャンバ1内に導入した成膜原料ガスを排気部30のガス排気系 によって排気し、その排気速度を調節することによってチャンバ1内のガス圧を 所定値に保持する。この状態で、高周波電極4に高周波電力を供給すると、高周 波電極4と基板電極2との間にグロー放電が発生する。その結果、プラズマ領域 において反応が促進され基板3上に薄膜が形成される。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプラズマCVD装置では、以下のような問題点がある。 従来のプラズマCVD装置では、高周波電極4面内の高周波電圧の非対称性に よってプラズマ41のプラズマ密度の対称性が乱れ、基板3上に形成される薄膜 の厚さ及び質が不均一になるという問題点がある。
【0012】 以下、前記問題点について説明する。 図3は放電システムの概略図であり、図4は放電電極間の平均的電位分布図で ある。 図3において、2は基板電極、4は高周波電極、11は高周波電源、12は整 合回路、41はプラズマコラム、42はイオンシースである。
【0013】 図3の放電システムにおいて、基板電極2と高周波電極4は平行平板型の電極 を形成しており、基板電極2は接地され、一方高周波電極4には高周波電源11 から高周波電力が供給される。減圧下の反応性ガスに高周波電界を印加するとグ ロー放電プラズマが発生し、このグロー放電プラズマはガス分子を分解する。 励起されたグロー放電プラズマにおいては、電極近傍にイオンシース42が形 成される。このイオンシース42は、基板電極2と高周波電極4の放電電極間に 電位降下を生じさせる。この電位降下は、電極面積の非対称性や周囲の電位状態 によって影響されて決定される。
【0014】 図3に示すような一般の装置においては、図4に示すような平均の直流的電位 分布が得られる。この直流的電位分布においては、放電領域の電位は常に接地電 位より高いプラズマ電位VP に保たれる。一方、高周波電極4には、整合回路1 2のマッチング回路に挿入された直列キャパシタンス等の影響によって、負の自 己バイアスVDCが現れる。
【0015】 そして、この直流的電位分布における高周波電極4のイオンシース42の領域 の高電界は電子を加速して高エネルギー状態とする。この高エネルギー電子は分 子と衝突して、分子のイオン化と解離反応を引き起こす。これによって、各種の イオン種、中性原子、中性分子の生成が行われる。 解離によって生成された各種のイオン種、中性原子、中性分子は拡散によって 壁や基板上に到達する。イオンや中性原子、中性分子等のラジカルは、ドリフト や拡散の過程においてイオン・分子反応やラジカル・分子反応を起こす。基板上 に吸着したラジカル間の表面反応の結果、薄膜の成長が進行する。
【0016】 ところが、従来のプラズマCVD装置においては、図2に示すように成膜原料 ガスを供給する金属管21が高周波電極4の近傍に横断するような状態で配置さ れている。このため、高周波電極4の裏面側の幾何的な対称性がくずれることに なる。この高周波電極4の裏面側の幾何的な非対称性は、高周波電極4自体の電 位分布、ひいてはプラズマ密度に影響を及ぼし、薄膜の形成に不均一が生じる。
【0017】 これは、高周波電極4の代表寸法が投入される高周波の波長の1/10程度以 上の場合、金属管21と高周波電極4との間の電磁気的結合が無視できなくなる ためである。 つまり、高周波電極4と金属管21の横断部が接近すると、その高周波電極4 と金属管21の間での電磁気的な結合度が強くなるからである。
【0018】 したがって、従来のプラズマCVD装置においては、ガス供給部の金属管によ って高周波電極の電極面内の高周波電圧が非対称性となり、さらにプラズマ密度 の対称性が乱れて、基板上に形成される薄膜の厚さや品質に不均一が生じること になる。 そこで、本考案は前記従来のプラズマCVD装置の問題点を解決して、高周波 電極と金属管等の間の電磁気的結合性をなくして、高周波電極の電極面内の高周 波電圧の対称性を保ち、これによって高周波電極の電極面内のプラズマ密度の非 対称な部分をなくして、厚さや質の均一な薄膜を形成するプラズマCVD装置を 提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前記目的を達成するために、プラズマCVD装置において、真空容 器内に基板と対向して設けられるとともに成膜原料ガスを導入する電極と、電極 へ高周波電力を投入するための高周波電力部と、成膜原料ガス及び高周波電力を 電極へ導入する金属管と、電極を覆うとともに金属管を電極へ導入するための孔 を有する接地電位の金属カバーとからなり、金属カバーは金属管から電極をシー ルドするものである。
【0020】 また、金属管をコイル状とするとともに、金属管と絶縁手段との間にコンデン サを接続する構成とすることもできる。
【0021】
【作用】
本考案によれば、前記の構成によって、高周波電極を接地電位にある金属カバ ーで覆い、高周波電極と金属管等との電磁気的結合をなくすことができる。 これによって、高周波電極の裏面における幾何的な対称性を乱す原因となる金 属管等の影響を受けることがなくなり、高周波電極面内の高周波電圧の対称性を 保持することが可能となる。したがって、高周波電極面内のプラズマ密度の対称 性が得られ、薄膜の厚さや品質の均一性を向上させることができる。
【0022】 また、金属管をコイル状とするとともに、金属管と絶縁手段との間にコンデン サを接続することによって、高周波電極への高周波電力の効率的な供給を可能と する。この際、金属管をコイル状にすることによって増加する高周波電極と金属 管等との間の電磁気的結合を、金属カバーによって防止することができる。
【0023】
【実施例】
以下、本考案の実施例について図を参照しながら詳細に説明する。 図1は、本考案のプラズマCVD装置の第1の実施例の構成図である。 図1において、1はチャンバ、2は基板電極、3は基板、4は高周波電極、5 は小孔、6はガス供給通路、7は絶縁体、8はシールドケース、9は孔、10は 高周波電力部、11は高周波電源、12は整合回路、20はガス供給部、21は 金属管、22は絶縁手段、23は絶縁体、24は金属体、25はエアギャップ、 26はバルブ、27はガスボンベ、30は排気部、41はプラズマである。
【0024】 図1において、本考案のプラズマCVD装置の第1の実施例は、基板3を収納 するチャンバ1と、高周波電力部10と、ガス供給部20と、排気部30とから 構成されており、この基本的な構成は前記従来のプラズマCVD装置と同様であ る。 本考案のプラズマCVD装置の第1の実施例と前記従来のプラズマCVD装置 との相違は、チャンバ1とガス供給部20との間に設けられたシールドケース8 にある。
【0025】 はじめに、チャンバ1の部分について説明する。本考案のチャンバ1は、真空 容器を構成しており、このチャンバ1内には基板電極2と高周波電極4が対向し て配置されている。プラズマ41は、この基板電極2と高周波電極4の間の空間 に形成され、基板電極2上に配置された基板3に薄膜を形成する。 この基板電極2はチャンバ1を介して接地されており、基板3を支持するとと もに基板3の薄膜が形成される側の面を高周波電極4に対向させている。一方、 高周波電極4は絶縁体7を介してチャンバ1に設置され、基板電極2と対向する 面には小孔5を有し、またその反対側には成膜原料ガスを供給する金属管21が 取り付けられている。
【0026】 そして、このチャンバ1には、チャンバ1とガス供給部20との間にシールド ケース8が設けられ、このシールドケース8は金属カバーによって形成され、高 周波電極4の裏面側を覆っている。なお、金属管21は、このシールドケース8 に開けられた孔9を通してチャンバ1の内外を通じ、高周波電極4の中央付近に 設置される。そして、このシールドケース8は接地されており、接地電位に保持 されており、シールドケース8の内外の電磁的結合を遮断している。
【0027】 次に、ガス供給部20について説明する。ガス供給部20は、金属管21と絶 縁手段22とバルブ26とガスボンベ27を有している。このガス供給部20に おいて、チャンバ1内への成膜原料ガスの供給は、ガスボンベ27内の成膜原料 ガスを金属管21とその先に取り付けられたガス供給通路6を通すことによって 行われる。なお、この金属管21は前記したようにシールドケース8に開けられ た孔9を通してチャンバ1の高周波電極4と接続されている。そして、このガス 供給通路6はさらに高周波電極4の複数の小孔5に連絡されており、この小孔5 を通過させることによって供給される成膜原料ガスをシャワー状としている。こ れによって、成膜原料ガスの供給を均一化して薄膜の均一性を得ている。
【0028】 一方、高周波電力部10については、従来のCVD装置と同様に高周波電源1 1と整合回路12からなり、高周波電源11から発せられた高周波電力は整合回 路12を介して前記高周波電極4に印加され、チャンバ1にエネルギーを供給し てプラズマ41を形成する。 ここで、整合回路12は高周波電源11の出力インピーダンスとチャンバ1内 のプラズマ41のインピーダンスを整合するものであり、このインピーダンス整 合によって高周波電源11の高周波電力のプラズマ41への効率的な供給を行わ せることができる。
【0029】 そして、整合回路12は金属管21に接続されており、高周波電源11から高 周波電極4への高周波電力の供給はこの金属管21を通して行われる。つまり、 金属管21は成膜原料ガスと高周波電力の二つの供給を兼ねることになる。 そこで、ガス供給部20は高周波電極4とガスボンベ27との電気的絶縁を行 わせるために、金属管21とガスボンベ27との間に絶縁手段22を設けている 。この絶縁手段22は絶縁体23と金属体24とエアギャップ25とからなり、 金属管21とガスボンベ27のそれぞれに接続された金属体24の間に絶縁体2 3を挟むことによって、金属管21とガスボンベ27との間にエアギャップ25 を形成している。このエアギャップ25によって金属管21とガスボンベ27と が電気的に絶縁される。
【0030】 また、ガスボンベ27側の金属管21は接地されている。このため、ガスボン ベ27側の金属管21の電位は接地電位となり、高周波電極4の電位と相違する ことになる。 また、この金属管21は、高周波電極4の近傍の裏面側に配置される。 本考案においては、この金属管21と高周波電極4との間にシールドケース8 が設けられ、金属管21と高周波電極4との電磁気的結合を遮断している。した がって、高周波電極4の裏面近傍に、高周波電極4と電位の異なる金属管21が 配置されている構成であっても、高周波電極4は金属管21から電磁気的な影響 を排除することができる。
【0031】 そして、この構成によって、ガスボンベ27の成膜原料ガスはバルブ26、絶 縁手段22及び金属管21を介して高周波電極4に供給され、基板電極2と対向 する側に設けられた複数の小孔5からチャンバ1内に吹き出される。 また、チャンバ1には、チャンバ1内を真空状態にするための真空排気部と、 成膜原料ガスをチャンバ1から排気するためのガス排気部の2つの系からなる排 気部30が接続されている。
【0032】 次に、前記の本考案のプラズマCVD装置の第1の実施例の動作について説明 する。 はじめに、排気部30の真空排気部によってチャンバ1内を排気して真空状態 とするとともに、図示していないヒータによって基板3を加熱する。次に、真空 排気部による排気を停止してガスボンベ27から成膜原料ガスをチャンバ1内に 導入する。このチャンバ1内に導入した成膜原料ガスを排気部30のガス排気系 によって排気し、その排気速度を調節することによってチャンバ1内のガス圧を 所定値に保持する。この状態で、高周波電極4に高周波電力を供給すると、高周 波電極4と基板電極2との間にグロー放電が発生する。その結果、プラズマ領域 において反応が促進され基板3上に薄膜が形成される。
【0033】 このとき、高周波電極4の電位は、接地電位にある金属カバーからなるシール ドケース8によって金属管21等の影響を受けず、対称性を保持することができ る。つまり、シールドケース8は、高周波電極4と金属管21等との電磁気的結 合を防止し、これによって高周波電極4の近傍に幾何学的な対称性をくずす要因 が存在したとしても、高周波電極面内の高周波電圧の対称性を保持することがで きる。
【0034】 したがって、高周波電極の電極面内のプラズマ密度の非対称な分布をなくして 、厚さや品質の均一な薄膜を形成することができる。 次に、本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例について説明する。 図5は、本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例の構成図である。 図5において、1はチャンバ、2は基板電極、3は基板、4は高周波電極、5 は小孔、6はガス供給通路、7は絶縁体、8はシールドケース、9は孔、10は 高周波電力部、11は高周波電源、12は整合回路、20はガス供給部、21は 金属管、22は絶縁手段、23は絶縁体、24は金属体、25はエアギャップ、 26はバルブ、27はガスボンベ、28はコイル状金属管、29はコンデンサ、 30は排気部、41はプラズマである。
【0035】 本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例と本考案のプラズマCVD装置の 第1の実施例との差は、ガス供給部20の構成にある。そこで、ここではガス供 給部20の構成及びその構成とシールドケース8との関係について説明し、本考 案のプラズマCVD装置の第1の実施例と共通の部分についての説明は省略する 。
【0036】 本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例のガス供給部20は、金属管21 と絶縁手段22とバルブ26とガスボンベ27とコイル状金属管28とコンデン サ29を有している。そして、このコイル状金属管28は金属管21と絶縁手段 22との間に接続され、またコンデンサ29の一端はコイル状金属管28と絶縁 手段22との間に接続され、他端は接地されている。
【0037】 このガス供給部20において、チャンバ1内への成膜原料ガスの供給は、ガス ボンベ27内の成膜原料ガスをコイル状金属管28、絶縁手段22、金属管21 及びその先に取り付けられたガス供給通路6を通すことによって行われる。 また、高周波電力部10の整合回路12は、本考案のプラズマCVD装置の第 1の実施例と同様に金属管21に接続され、この金属管21を介して高周波電力 が高周波電極4に印加される。
【0038】 つまり、本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例においても、金属管21 は成膜原料ガスと高周波電力の二つの供給を兼ねることになる。 以下において、本考案の第2の実施例のコイル状金属管28、コンデンサ29 の構成によって高周波電力を高周波電極側へ効率よく投入することができ、さら にシールドケース8の構成によって高周波電極面内の高周波電圧の対称性を保持 して、高周波電極の電極面内のプラズマ密度の非対称な分布をなくし、厚さや品 質の均一な薄膜を形成することができる点を説明する。
【0039】 はじめに、従来のプラズマCVD装置において、高周波電力を高周波電極側へ 投入する際の問題点について説明する。 図6はプラズマCVD装置のインピーダンスを説明する図であり、図7はプラ ズマCVD装置のインピーダンスの等価図である。 図6において、点Pは図示しない整合回路からの高周波電力投入線路13の金 属管21への接続点である。ここで、この接続点Pから高周波電極4側を見た場 合のインピーダンスをZA とし、またガス供給部20側を見た場合のインピーダ ンスをZB とすると、等価回路は図7のように示すことができる。
【0040】 ここで、ガス供給部20側の金属管21のインダクタンスをL1 とし、絶縁手 段22のコンデンサ容量をC1 とすると、インピーダンスZB は次式で表される 。 |ZB |=|2πfL1 −1/2πfC1 | …(1) ここで、fは高周波の周波数である。
【0041】 図示しない整合回路からの高周波電力投入線路13を介して金属管21に投入 される高周波電力は、高周波電極4側とガス供給部20側の両側に供給されるが 、一般に成膜処理の効率上から高周波電力は高周波電極4側へ効率よく投入しな ければならない。 この高周波電力を高周波電極4側へ効率よく投入するためには、ガス供給部2 0側を見た場合のインピーダンスZB を、高周波電極4側を見た場合のインピー ダンスZA よりも大きくする必要がある。この関係を式で表すと前記インピーダ ンスZA とZB の関係において |ZA |≪|ZB | …(2) の条件式を満たさなければならないことになる。
【0042】 しかしながら、前記式(1)においてインピーダンスZB が0となる周波数f B を考えると、 fB =1/2π(L1 ・C1 )1/2 …(3) となる。 この周波数fB の周波数付近の高周波電力を投入する場合には、ガス供給部2 0側を見た場合のインピーダンスZB は極端に小さくなり、前記(2)の条件式 を満たさなくなる。
【0043】 この状態は、投入される高周波電力の大部分はガス供給部20側に流れ、高周 波電極4側へほとんど流れなくなる状態を示している。 例えば、接続点Pからの金属管21の長さが30cm程度の場合にはそのイン ダクタンスL1 は0.3μH程度となり、また、このときの絶縁手段22のコン デンサ容量C1 を15pF程度とすると、前記式(3)から周波数fB =75M Hzとなる。この数値は通常の構成において代表的なものである。
【0044】 そこで、投入する高周波電力の周波数が75MHz程度の場合には、ガス供給 部20側を見た場合のインピーダンスZB は極端に小さくなり、高周波電極4側 へほとんど流れなくなる。 したがって、VHF領域の高周波を高周波数電極に印加する場合には、インピ ーダンスによる高周波電力の投入効率において問題となり、高周波電極側に高周 波電力が供給されないという事態が生じる恐れがある。
【0045】 そこで、本考案の第2の実施例においては、図5に示すようにコイル状にして 積極的にインダクタンスを高めたコイル状金属管28を金属管21と絶縁手段2 2との間に接続し、またコイル状金属管28の絶縁手段22側と接地電位間にコ ンデンサ容量がC1 より大きなコンデンサ29を接続する。 図8は本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例のインピーダンスを説明す る図であり、図9は本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例のインピーダン スの等価図である。
【0046】 図8において、点Pは図示しない整合回路からの高周波電力投入線路13の金 属管21への接続点である。ここで、この接続点Pから高周波電極4側を見た場 合のインピーダンスをZA とし、またガス供給部20側を見た場合のインピーダ ンスをZC とすると、等価回路は図9のように示すことができる。 ここで、ガス供給部20側のコイル状金属管28のインダクタンスをL2 とし 、絶縁手段22のコンデンサ容量をC1 、また付加したコンデンサ29の容量を C2 とすると、インピーダンスZC は次式で表される。
【0047】 |ZC |=|2πfL2 −1/2πf(C1 +C2 )| …(4) ここで、インピーダンスZc が極端に小さくなる周波数fc は前記式(4)を 0として次式で表される。 fc =1/2π(L2 (C1 +C2 ))1/2 …(5) そこで、前記式(5)において、L2 >L1 、C2 >C1 とすることで、fc <fB とすることができる。
【0048】 つまり、金属管をコイル状とすることによってインダクタンスL2 を大きくと り、また容量の大きなコンデンサを付加することによって、高周波電力の供給周 波数とガス供給部20側を見た場合のインピーダンスZC が小さくなる周波数と 異ならせることができる。 したがって、VHF領域の高周波を高周波数電極に印加する場合においても、 ガス供給部20側を見た場合のインピーダンスZC を前式(2)の|ZA |≪| ZB |(=|ZC |)の条件を満足させることができる。
【0049】 例えば、C2 を1000pF程度とし、コイル状金属管28のインダクタンス L2 を1μHとすると、前記周波数fc は5MHzとなり、投入する高周波がV HF領域の場合であっても問題が生じない。 このインダクタンスが1μHのコイル状金属管は、例えばコイルの半径を3c m、コイルの長さを10cm、コイルの巻数を6とすることによって達成するこ とができる。
【0050】 ここで、従来のプラズマCVD装置にこのコイル状金属管を組み込むとすると 、高周波電極面内の高周波電圧の対称性の乱れる程度が大きくなるという問題点 が生じる。つまり、この本考案の第2の実施例においては、金属管をコイル状と して積極的にインダクタンスを高めているため、高周波電極4との電磁気的結合 の度合いが大きくなるからである。
【0051】 しかしながら、本考案の第2の実施例においては、図5に示すように接地電位 にある金属カバーからなるシールドケース8を金属管等と高周波電極との間に設 けることによって、VHF領域の高周波の印加が可能となるとともに、高周波電 極面内の高周波電圧の対称性を乱さず、高周波電極面内のプラズマ密度の対称性 を補償することができる。
【0052】 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、本考案の趣旨に基づき 種々の変形が可能であり、それらを本考案の範囲から排除するものではない。
【0053】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば高周波電極面内でプラズマ密度の対称性 が得られ、基板上に形成される薄膜の厚さ及び品質の基板面内の均一性が良好に なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のプラズマCVD装置の第1の実施例の
構成図である。
【図2】従来のプラズマCVD装置のブロック図であ
る。
【図3】放電システムの概略図である。
【図4】放電電極間の平均的電位分布図である。
【図5】本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例の
構成図である。
【図6】プラズマCVD装置のインピーダンスを説明す
る図である。
【図7】プラズマCVD装置のインピーダンスの等価図
である。
【図8】本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例の
インピーダンスを説明する図である。
【図9】本考案のプラズマCVD装置の第2の実施例の
インピーダンスの等価図である。
【符号の説明】
1…チャンバ、2…基板電極、3…基板、4…高周波電
極、5…小孔、6…ガス供給通路、7…絶縁体、8…シ
ールドケース、9…孔、10…高周波電力部、11…高
周波電源、12…整合回路、20…ガス供給部、21…
金属管、22…絶縁手段、23…絶縁体、24…金属
体、25…エアギャップ、26…バルブ、27…ガスボ
ンベ、28…コイル状金属管、29…コンデンサ、30
…排気部、41…プラズマ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)真空容器内に基板と対向して設け
    られ、成膜原料ガスを導入する電極と、 (b)前記電極へ高周波電力を投入するための高周波電
    力印加手段と、 (c)前記成膜原料ガス及び前記高周波電力を前記電極
    へ導入する金属管と、 (d)前記金属管と成膜原料ガス供給源とを電気的に絶
    縁する絶縁手段と、 (e)前記電極を覆うとともに前記金属管を前記電極へ
    導入するための孔を有する接地電位の金属カバーとから
    なり、 (f)前記金属カバーは前記金属管及び前記絶縁手段か
    ら前記電極をシールドすることを特徴とするプラズマC
    VD装置。
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