JPH0644935A - 減速管 - Google Patents
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- JPH0644935A JPH0644935A JP4216436A JP21643692A JPH0644935A JP H0644935 A JPH0644935 A JP H0644935A JP 4216436 A JP4216436 A JP 4216436A JP 21643692 A JP21643692 A JP 21643692A JP H0644935 A JPH0644935 A JP H0644935A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高エネルギ−のイオンビ−ムを低エネルギ−
のビ−ムに減速する時、イオン電流が大きいと、減速の
終期に空間電荷密度が高くなるので、イオン同士のク−
ロン斥力のためにビ−ムが発散する。一部のビ−ムは反
転しイオン源に戻ることがある。これはイオン源に悪影
響を及ぼすしビ−ム電流が減少するので望ましくない。 【構成】 減速管は高電位の電極から、大地電極までイ
オンビ−ムを走行させて運動エネルギ−を奪い減速させ
るものである。大地電極の直前にレンズ電極を設けて、
これにイオンビ−ムを収束させる電圧を印加する。
のビ−ムに減速する時、イオン電流が大きいと、減速の
終期に空間電荷密度が高くなるので、イオン同士のク−
ロン斥力のためにビ−ムが発散する。一部のビ−ムは反
転しイオン源に戻ることがある。これはイオン源に悪影
響を及ぼすしビ−ム電流が減少するので望ましくない。 【構成】 減速管は高電位の電極から、大地電極までイ
オンビ−ムを走行させて運動エネルギ−を奪い減速させ
るものである。大地電極の直前にレンズ電極を設けて、
これにイオンビ−ムを収束させる電圧を印加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加速されたイオンを
減速する減速管に関する。イオン源は導入されたガスま
たは蒸気を放電によって励起しプラズマとしこれをビ−
ムとして引き出すものである。これをそのまま対象物に
照射することもある。またさらに加速することもある。
加速した後に減速することもある。加速と減速によって
任意のエネルギ−のイオンビ−ムを生成することができ
る。イオンビ−ムの望ましいエネルギ−は処理によって
異なるからイオンビ−ムを適当なエネルギ−にしてから
対象物に照射しなければならない。
減速する減速管に関する。イオン源は導入されたガスま
たは蒸気を放電によって励起しプラズマとしこれをビ−
ムとして引き出すものである。これをそのまま対象物に
照射することもある。またさらに加速することもある。
加速した後に減速することもある。加速と減速によって
任意のエネルギ−のイオンビ−ムを生成することができ
る。イオンビ−ムの望ましいエネルギ−は処理によって
異なるからイオンビ−ムを適当なエネルギ−にしてから
対象物に照射しなければならない。
【0002】イオンビ−ムを加速する装置を加速管とい
う。これは正イオンの場合は、正の高電位にイオン源を
保持し、大地側に向けてイオンビ−ムを走行させれば良
い。電界がビ−ムによって乱れてはいけないし、ビ−ム
の径を制御する必要があるので、途中に幾つかのリング
状の電極が並べられる。電極には電圧を適当に分圧して
与えてある。これに対して減速するものを減速管とい
う。これは先後の電圧が反対になっている。正イオンの
場合は、負の高電位から、大地側へ走行させることによ
ってイオンのエネルギ−を下げる。加速と減速は対照的
であるが、単に反対になるというわけではない。
う。これは正イオンの場合は、正の高電位にイオン源を
保持し、大地側に向けてイオンビ−ムを走行させれば良
い。電界がビ−ムによって乱れてはいけないし、ビ−ム
の径を制御する必要があるので、途中に幾つかのリング
状の電極が並べられる。電極には電圧を適当に分圧して
与えてある。これに対して減速するものを減速管とい
う。これは先後の電圧が反対になっている。正イオンの
場合は、負の高電位から、大地側へ走行させることによ
ってイオンのエネルギ−を下げる。加速と減速は対照的
であるが、単に反対になるというわけではない。
【0003】
【従来の技術】図2に従来例に掛かる減速管の断面図を
示す。これはリング状の電極を4枚並べたものである。
1は負の高電位が掛かっている電極である。2はサプレ
ッサ電極で1よりもさらに負の高電位の電極である。3
は1と同じ電位の電極である。最後に大地電極4があ
る。これらの電極の間には、リング状の絶縁物6、7、
8があってこれら電極の間が密封される。イオンビ−ム
5の走行する空間は真空に保持されている。サプレッサ
電極は、電極1、3よりもさらに低い電圧になってい
る。これは、イオンビ−ム5が電極や容器壁に衝突して
発生した二次電子が減速管内を流れてイオン源に入らな
いようにするためのものである。
示す。これはリング状の電極を4枚並べたものである。
1は負の高電位が掛かっている電極である。2はサプレ
ッサ電極で1よりもさらに負の高電位の電極である。3
は1と同じ電位の電極である。最後に大地電極4があ
る。これらの電極の間には、リング状の絶縁物6、7、
8があってこれら電極の間が密封される。イオンビ−ム
5の走行する空間は真空に保持されている。サプレッサ
電極は、電極1、3よりもさらに低い電圧になってい
る。これは、イオンビ−ム5が電極や容器壁に衝突して
発生した二次電子が減速管内を流れてイオン源に入らな
いようにするためのものである。
【0004】イオンビ−ム5が電極や、絶縁物の中心線
mnに沿って左から右へ走行するとエネルギ−を失って
減速される。たとえば、第1の負高電圧電極1に−30
kV、次のサプレッサ電極2に−35kV、電極3にも
−30kVが掛かっていて、電極4が0Vであるとす
る。イオンの電極1の近傍での運動エネルギ−が30.
1keVとする。減速後のエネルギ−が100eVにな
る。このように強い減速を行おうとすると、強収束、強
発散が起こりビ−ムの輸送効率が低下する。
mnに沿って左から右へ走行するとエネルギ−を失って
減速される。たとえば、第1の負高電圧電極1に−30
kV、次のサプレッサ電極2に−35kV、電極3にも
−30kVが掛かっていて、電極4が0Vであるとす
る。イオンの電極1の近傍での運動エネルギ−が30.
1keVとする。減速後のエネルギ−が100eVにな
る。このように強い減速を行おうとすると、強収束、強
発散が起こりビ−ムの輸送効率が低下する。
【0005】つまり負高電位電極1、2、3の近傍を通
過する時は軸方向の速度が極めて大きいから電荷密度が
低くなり、横方向の静電斥力が小さい。ところが大地電
極4の近傍になると速度がほぼ0に近くなるので、電荷
が前後方向に密集し電荷密度が高くなる。ために空間電
荷制限電流になる。先例で始めのエネルギ−が30ke
Vとし、最終のエネルギ−が0.1keVとするので速
度の比は1/17となる。大地電極近傍での電荷密度が
この逆比で大きくなる。したがって横方向の静電斥力
(ク−ロン斥力)が極めて優勢になる。このためにビ−
ムが横方向に発散しやすい。発散するだけでなくて時と
して反転しイオン源の方に戻るイオンもありうる。
過する時は軸方向の速度が極めて大きいから電荷密度が
低くなり、横方向の静電斥力が小さい。ところが大地電
極4の近傍になると速度がほぼ0に近くなるので、電荷
が前後方向に密集し電荷密度が高くなる。ために空間電
荷制限電流になる。先例で始めのエネルギ−が30ke
Vとし、最終のエネルギ−が0.1keVとするので速
度の比は1/17となる。大地電極近傍での電荷密度が
この逆比で大きくなる。したがって横方向の静電斥力
(ク−ロン斥力)が極めて優勢になる。このためにビ−
ムが横方向に発散しやすい。発散するだけでなくて時と
して反転しイオン源の方に戻るイオンもありうる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】イオンビ−ムの電流値
が小さくて数μA〜数百μAの程度であれば、ビ−ムの
エネルギ−の低下が著しくてもク−ロン斥力が小さいの
で発散モ−ドは小さい。しかし近年イオンビ−ム密度の
高いものが要求されるようになってきた。例えば数mA
〜数十mAのイオン電流のものが要求される。このよう
に電流値が大きいと、イオン間のク−ロン斥力が極めて
強くなる。ために横方向のイオンビ−ムの発散が著しく
なる。イオンビ−ムの発散のためイオンビ−ムが電極や
容器壁に当たり易くなり二次電子の発生確率も増加す
る。二次電子のイオン源への影響を遮断するためにサプ
レッサ電極を大きくし抑制作用を強化する。すると二次
電子の影響を押さえることはできる。しかしながらこれ
では不十分である。イオンビ−ム自身の逆流という思い
がけないことが起きるからである。
が小さくて数μA〜数百μAの程度であれば、ビ−ムの
エネルギ−の低下が著しくてもク−ロン斥力が小さいの
で発散モ−ドは小さい。しかし近年イオンビ−ム密度の
高いものが要求されるようになってきた。例えば数mA
〜数十mAのイオン電流のものが要求される。このよう
に電流値が大きいと、イオン間のク−ロン斥力が極めて
強くなる。ために横方向のイオンビ−ムの発散が著しく
なる。イオンビ−ムの発散のためイオンビ−ムが電極や
容器壁に当たり易くなり二次電子の発生確率も増加す
る。二次電子のイオン源への影響を遮断するためにサプ
レッサ電極を大きくし抑制作用を強化する。すると二次
電子の影響を押さえることはできる。しかしながらこれ
では不十分である。イオンビ−ム自身の逆流という思い
がけないことが起きるからである。
【0007】図3は従来の電極構造より進んで大きいサ
プレッサ電極9を加えた時のイオンビ−ムの進行状態を
シミュレ−ションして得た流線図である。中心線に関し
て対称であるから、ここでは中心線の上半分のみを示し
た。さらに電極10があるがこれは本発明が新たに加え
ようとする電極である。ここではこの電極がないものと
して0Vの電位を与えてビ−ムの運動を計算している。
初め20.1keVのエネルギ−をAlイオンが持って
いる。それぞれの電極には−20kV、−25kV、0
kVの電圧を印加する。サプレッサ電極9と次の0kV
の電極の間の4本の曲線は−20kV(カ)、−15k
V(キ)、−10kV(ク)、−5kV(ケ)の等電位
線である。
プレッサ電極9を加えた時のイオンビ−ムの進行状態を
シミュレ−ションして得た流線図である。中心線に関し
て対称であるから、ここでは中心線の上半分のみを示し
た。さらに電極10があるがこれは本発明が新たに加え
ようとする電極である。ここではこの電極がないものと
して0Vの電位を与えてビ−ムの運動を計算している。
初め20.1keVのエネルギ−をAlイオンが持って
いる。それぞれの電極には−20kV、−25kV、0
kVの電圧を印加する。サプレッサ電極9と次の0kV
の電極の間の4本の曲線は−20kV(カ)、−15k
V(キ)、−10kV(ク)、−5kV(ケ)の等電位
線である。
【0008】軸方向の曲線群はイオンビ−ムの流線であ
る。始めの間は加速されているので流線はほぼ平行であ
る。しかしサプレッサ電極9を過ぎるとこれが発散し始
める。等電位線を遡るとき電荷は等電位線に平行になる
方向に力を受けるからこのように発散するのである。簡
単に言えばそうなのであるが、等電位線がこのように軸
に対して勾配をもつにはそれなりの理由がある。これは
先程から述べているようにク−ロン斥力に原因がある。
しかし互いにク−ロン斥力を及ぼしあうというのでは多
体問題になりこれを解くことができない。このシミュレ
−ションは荷電粒子間のク−ロン斥力を一体問題に近似
して式に導入している。つまり、他の粒子が流線上のあ
る点にあるというのではなく、流線に沿って、速度に逆
比例した確率で遍く存在していると仮定する。
る。始めの間は加速されているので流線はほぼ平行であ
る。しかしサプレッサ電極9を過ぎるとこれが発散し始
める。等電位線を遡るとき電荷は等電位線に平行になる
方向に力を受けるからこのように発散するのである。簡
単に言えばそうなのであるが、等電位線がこのように軸
に対して勾配をもつにはそれなりの理由がある。これは
先程から述べているようにク−ロン斥力に原因がある。
しかし互いにク−ロン斥力を及ぼしあうというのでは多
体問題になりこれを解くことができない。このシミュレ
−ションは荷電粒子間のク−ロン斥力を一体問題に近似
して式に導入している。つまり、他の粒子が流線上のあ
る点にあるというのではなく、流線に沿って、速度に逆
比例した確率で遍く存在していると仮定する。
【0009】そうすると他の荷電粒子による空間的なポ
テンシャルを計算できる。このポテンシャルの中を一つ
の荷電粒子が運動するとして、この荷電粒子の運動を求
める。これで一つの流線と、流線に沿う速度を計算でき
る。これを全ての流線について行う。すべて他の荷電粒
子は流線上に時間的に等確率で存在するという仮定を於
いて一体問題として扱う。一体問題であるのでこれは必
ず解くことができる。1回このような計算をすると、も
う一度この分布に基づいて同様の一体問題を解く。これ
を数回くりかえすと矛盾の無い結果に到達するのでこれ
を解とする。当然電界分布、等電位線も同時に求まる。
これはハ−トリ−ホック近似であるが、荷電粒子の密度
がかなり高くても成り立つ近似と考えられる。
テンシャルを計算できる。このポテンシャルの中を一つ
の荷電粒子が運動するとして、この荷電粒子の運動を求
める。これで一つの流線と、流線に沿う速度を計算でき
る。これを全ての流線について行う。すべて他の荷電粒
子は流線上に時間的に等確率で存在するという仮定を於
いて一体問題として扱う。一体問題であるのでこれは必
ず解くことができる。1回このような計算をすると、も
う一度この分布に基づいて同様の一体問題を解く。これ
を数回くりかえすと矛盾の無い結果に到達するのでこれ
を解とする。当然電界分布、等電位線も同時に求まる。
これはハ−トリ−ホック近似であるが、荷電粒子の密度
がかなり高くても成り立つ近似と考えられる。
【0010】図3から明らかであるが、終点の0kVの
線の近傍では軸方向の速度が減ってくるので、横方向の
速度成分を持つようになる。軸から離れた位置のイオン
はかなり横方向の速度をもち、特にアとイのイオンは0
kVの線で逆転してイオン源の方へ戻っている。これは
大地電極4の位置までの領域を限ってシミュレ−ション
してあるのでそれ以外のビ−ムの逆転しているのが分か
らないが、0kVの先までゆくと更に多くのビ−ムが逆
転する筈である。このように従来の減速管では、高密度
の空間電荷同士のク−ロン斥力のためにイオンビ−ムが
逆転していく。これらはイオン源に戻るとイオン源の動
作を不安定にするので望ましくない。
線の近傍では軸方向の速度が減ってくるので、横方向の
速度成分を持つようになる。軸から離れた位置のイオン
はかなり横方向の速度をもち、特にアとイのイオンは0
kVの線で逆転してイオン源の方へ戻っている。これは
大地電極4の位置までの領域を限ってシミュレ−ション
してあるのでそれ以外のビ−ムの逆転しているのが分か
らないが、0kVの先までゆくと更に多くのビ−ムが逆
転する筈である。このように従来の減速管では、高密度
の空間電荷同士のク−ロン斥力のためにイオンビ−ムが
逆転していく。これらはイオン源に戻るとイオン源の動
作を不安定にするので望ましくない。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の減速管は、高
電圧を印加すべきサプレッサ電極と最後の大地電極の間
にもう一つのレンズ電極を設けこれに前記の高電圧とは
反対側の極性の小さい電圧を印加し、大地電極の近傍で
のビ−ムの発散を抑制するようにしたものである。
電圧を印加すべきサプレッサ電極と最後の大地電極の間
にもう一つのレンズ電極を設けこれに前記の高電圧とは
反対側の極性の小さい電圧を印加し、大地電極の近傍で
のビ−ムの発散を抑制するようにしたものである。
【0012】
【作用】つまり減速管を通るイオンが正イオンであり、
最初の電極が負の高電圧を印加すべきものである場合
は、レンズ電極は正の電圧を加える。反対に減速管を通
るイオンが負イオンであり、最初の電極が正の高電圧を
印加すべきものである場合は、レンズ電極には負の電圧
を印加する。イオンと同じ極性の電圧を印加するのでイ
オンビ−ムに斥力を及ぼす。ためにイオンビ−ムの発散
を押さえることができる。
最初の電極が負の高電圧を印加すべきものである場合
は、レンズ電極は正の電圧を加える。反対に減速管を通
るイオンが負イオンであり、最初の電極が正の高電圧を
印加すべきものである場合は、レンズ電極には負の電圧
を印加する。イオンと同じ極性の電圧を印加するのでイ
オンビ−ムに斥力を及ぼす。ためにイオンビ−ムの発散
を押さえることができる。
【0013】図1は本発明の減速管の電極の配置の例を
示す。正イオンの場合について説明する。第1電極1は
負の高電圧を印加してある。高電圧といっても、イオン
ビ−ムの存在する空間の電圧が負の高電圧にあるのであ
る。第2電極9はサプレッサ電極である。これはさらに
高い負の高電圧を掛けている。これは先述のようにイオ
ンビ−ムが電極や容器壁に消灯衝突し二次電子が出たと
きに、これがイオン源に入らないためのものである。サ
プレッサ電極9が先述のものよりも広くなっているの
は、イオンビ−ム電流が大きくなると外部の電極の電位
の影響が及び難くなるのでこれを解決するためである。
示す。正イオンの場合について説明する。第1電極1は
負の高電圧を印加してある。高電圧といっても、イオン
ビ−ムの存在する空間の電圧が負の高電圧にあるのであ
る。第2電極9はサプレッサ電極である。これはさらに
高い負の高電圧を掛けている。これは先述のようにイオ
ンビ−ムが電極や容器壁に消灯衝突し二次電子が出たと
きに、これがイオン源に入らないためのものである。サ
プレッサ電極9が先述のものよりも広くなっているの
は、イオンビ−ム電流が大きくなると外部の電極の電位
の影響が及び難くなるのでこれを解決するためである。
【0014】これの次に第3の電極としてレンズ電極1
0を設けている。これが本発明の特徴である。これには
イオンに斥力を及ぼす電圧を印加する。正イオンに対し
ては、正の低電圧を加える。例えば0.5〜3kV程度
の低い電圧でよい。これは次の大地電極に至るまでにビ
−ムが発散するのを防ぐ効果がある。つまりレンズ電極
は正イオンに周辺からク−ロン斥力を及ぼすので、正イ
オンを中心に向けて収束させる作用がある。凸レンズと
同様の作用があるのでここではレンズ電極と表現した。
負イオンの場合は勿論レンズ電極の電位は負の低電圧で
ある。これらの電極の間には、円筒形の絶縁物11、1
2、13が設けられる。これらは電極間を絶縁し、内部
空間を気密に保つ作用がある。
0を設けている。これが本発明の特徴である。これには
イオンに斥力を及ぼす電圧を印加する。正イオンに対し
ては、正の低電圧を加える。例えば0.5〜3kV程度
の低い電圧でよい。これは次の大地電極に至るまでにビ
−ムが発散するのを防ぐ効果がある。つまりレンズ電極
は正イオンに周辺からク−ロン斥力を及ぼすので、正イ
オンを中心に向けて収束させる作用がある。凸レンズと
同様の作用があるのでここではレンズ電極と表現した。
負イオンの場合は勿論レンズ電極の電位は負の低電圧で
ある。これらの電極の間には、円筒形の絶縁物11、1
2、13が設けられる。これらは電極間を絶縁し、内部
空間を気密に保つ作用がある。
【0015】
【実施例】図4は本発明の例を示すイオンビ−ムの流線
図である。条件は図3のものとほぼ同じである。イオン
はAlイオンである。初期エネルギ−は20.1keV
である。第1電極1は−20kV、第2電極のサプレッ
サ電極9は−25kV、第3電極のレンズ電極10は1
kVの電圧を印加している。サプレッサ電極9とレンズ
電極10の間に描かれた曲線は等電位線である。カが−
20kV、キが−15kV、クが−10kV、ケが−5
kV、コが0kVの等電位線である。レンズ電極が1k
Vであるからこれの直ぐ前方に0kVの等電位線ができ
る。
図である。条件は図3のものとほぼ同じである。イオン
はAlイオンである。初期エネルギ−は20.1keV
である。第1電極1は−20kV、第2電極のサプレッ
サ電極9は−25kV、第3電極のレンズ電極10は1
kVの電圧を印加している。サプレッサ電極9とレンズ
電極10の間に描かれた曲線は等電位線である。カが−
20kV、キが−15kV、クが−10kV、ケが−5
kV、コが0kVの等電位線である。レンズ電極が1k
Vであるからこれの直ぐ前方に0kVの等電位線ができ
る。
【0016】等電位線カがイオンビ−ムの内部奥深く迄
入っているがこれはサプレッサ電極9が十分に広いから
である。イオンビ−ム密度が極めて高くてもサプレッサ
電極9が広いのでこの電極による電界がビ−ムによって
打ち消されず内部に迄入ってゆく。この電極の形状と配
置は、先述の図3の従来例として示したものとほぼ同じ
である。
入っているがこれはサプレッサ電極9が十分に広いから
である。イオンビ−ム密度が極めて高くてもサプレッサ
電極9が広いのでこの電極による電界がビ−ムによって
打ち消されず内部に迄入ってゆく。この電極の形状と配
置は、先述の図3の従来例として示したものとほぼ同じ
である。
【0017】レンズ電極を附加しこれに1kVの電圧を
印加しているところだけが異なる。レンズ電極の作用は
サ、シ、スの領域で顕著である。イオンビ−ムを中心線
の方向へ押しやっている。流線が内方に向かっている。
図3で中間のア、イのビ−ムが反転していたが、レンズ
電極の作用でこれが内方へ押さえられて、セ、ソのビ−
ムも方向反転を起こさない。どの流線に沿うビ−ムも反
転していない。これは大地電極と、サプレッサ電極との
間にレンズ電極を設けこれに正電圧を加えているからで
ある。
印加しているところだけが異なる。レンズ電極の作用は
サ、シ、スの領域で顕著である。イオンビ−ムを中心線
の方向へ押しやっている。流線が内方に向かっている。
図3で中間のア、イのビ−ムが反転していたが、レンズ
電極の作用でこれが内方へ押さえられて、セ、ソのビ−
ムも方向反転を起こさない。どの流線に沿うビ−ムも反
転していない。これは大地電極と、サプレッサ電極との
間にレンズ電極を設けこれに正電圧を加えているからで
ある。
【0018】図5はリング状の電極に本発明の手法を適
用したもののビ−ムの流線を示す。サプレッサ電極9が
単なるリング状の電極になっている。これはサプレッサ
電極の構造に本発明の特徴があるのでは無いことを示す
ものである。レンズ電極10の近傍に0kVの等電位線
がある。レンズ電極がイオンビ−ムに中心向きの力を及
ぼしている。タの近傍でイオンビ−ムを内方へ押しやる
作用が強い。当然空間電荷の作用でより内方にあるチ、
ツの近傍も内方に向かう力が生じている。このためにイ
オンビ−ムの流線の反転が起こらない。本発明はこのよ
うな通常のリング状の電極構造にも適用することができ
る。
用したもののビ−ムの流線を示す。サプレッサ電極9が
単なるリング状の電極になっている。これはサプレッサ
電極の構造に本発明の特徴があるのでは無いことを示す
ものである。レンズ電極10の近傍に0kVの等電位線
がある。レンズ電極がイオンビ−ムに中心向きの力を及
ぼしている。タの近傍でイオンビ−ムを内方へ押しやる
作用が強い。当然空間電荷の作用でより内方にあるチ、
ツの近傍も内方に向かう力が生じている。このためにイ
オンビ−ムの流線の反転が起こらない。本発明はこのよ
うな通常のリング状の電極構造にも適用することができ
る。
【0019】カ、キ、ク、ケ、コは等電位線である。図
4の場合と大きく異なるのは、カがイオンビ−ムの内部
に入らず排除されてしまっていることである。これは電
極が狭いために電界の及ぶ範囲が狭く、イオンビ−ムの
密度が高いと空間電荷のために形成される電界が優勢
で、電極の電界を排除してしまうからである。これはサ
プレッサ電極を広くする理由を説明したもので、直接に
本発明に関係はない。
4の場合と大きく異なるのは、カがイオンビ−ムの内部
に入らず排除されてしまっていることである。これは電
極が狭いために電界の及ぶ範囲が狭く、イオンビ−ムの
密度が高いと空間電荷のために形成される電界が優勢
で、電極の電界を排除してしまうからである。これはサ
プレッサ電極を広くする理由を説明したもので、直接に
本発明に関係はない。
【0020】
【発明の効果】本発明はイオンビ−ムの密度が高くしか
も、減速の程度が大きい場合において、減速の終期に空
間電荷密度が過大になり、このためにビ−ムが強発散す
るという新たな問題を克服しようとするものである。数
十kVの高エネルギ−のイオンを0.1kV程度の低エ
ネルギ−に減速ししかも電流密度が数mA〜数十mAと
高い。
も、減速の程度が大きい場合において、減速の終期に空
間電荷密度が過大になり、このためにビ−ムが強発散す
るという新たな問題を克服しようとするものである。数
十kVの高エネルギ−のイオンを0.1kV程度の低エ
ネルギ−に減速ししかも電流密度が数mA〜数十mAと
高い。
【0021】本発明ではサプレッサ電極と大地電極の間
にレンズ電極を設け、これにイオンビ−ムの電荷と同じ
電圧を与え、速度を殆ど失ったビ−ムにク−ロン斥力を
及ぼして発散を防ごうとするものである。これによって
ビ−ムが収束方向に向かい、イオンビ−ムの戻りがなく
なる。イオンビ−ムがイオン源に戻るとイオン源の動作
を不安定にし時としてイオン源を故障させる。本発明は
このような可能性を排除することができる。
にレンズ電極を設け、これにイオンビ−ムの電荷と同じ
電圧を与え、速度を殆ど失ったビ−ムにク−ロン斥力を
及ぼして発散を防ごうとするものである。これによって
ビ−ムが収束方向に向かい、イオンビ−ムの戻りがなく
なる。イオンビ−ムがイオン源に戻るとイオン源の動作
を不安定にし時としてイオン源を故障させる。本発明は
このような可能性を排除することができる。
【図1】本発明の減速管の電極の配置例を示す概略断面
図。
図。
【図2】従来例にかかる減速管の電極の配置を示す概略
断面図。
断面図。
【図3】従来例に係る電極配置に於いてイオンビ−ムの
流線分布のシミュレ−ション結果を示す線図。ただし中
心線より上半分のみを示す。
流線分布のシミュレ−ション結果を示す線図。ただし中
心線より上半分のみを示す。
【図4】本発明の実施例に係る電極、電位配置において
イオンビ−ムの流線分布のシユレ−ション結果を示す線
図。ただし中心線より上半分のみを示す。
イオンビ−ムの流線分布のシユレ−ション結果を示す線
図。ただし中心線より上半分のみを示す。
【図5】本発明の他の実施例に係る電極、電位配置にお
いてイオンビ−ムの流線分布のシユレ−ション結果を示
す線図。ただし中心線より上半分のみを示す。
いてイオンビ−ムの流線分布のシユレ−ション結果を示
す線図。ただし中心線より上半分のみを示す。
1 第1電極(負の高電圧) 2 サプレッサ電極 3 第3電極(負の高電圧) 4 大地電極 5 イオンビ−ム 6、7、8 絶縁物 9 サプレッサ電極 10 レンズ電極
Claims (1)
- 【請求項1】 イオン源で発生し加速されたイオンビ−
ムを減速するための減速管であって、高電圧を印加した
電極と、これよりも低い電位に保持され二次電子がイオ
ン源に戻るのを防ぐサプレッサ電極と、イオンに斥力を
及ぼす電圧を印加したレンズ電極と、大地電位に保持し
た大地電極とがイオンビ−ムの流線に沿って設けられて
いることを特徴とする減速管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4216436A JPH0644935A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 減速管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4216436A JPH0644935A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 減速管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0644935A true JPH0644935A (ja) | 1994-02-18 |
Family
ID=16688523
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4216436A Pending JPH0644935A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 減速管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0644935A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0685872A1 (en) * | 1994-05-31 | 1995-12-06 | Hitachi, Ltd. | Ion implanter |
-
1992
- 1992-07-21 JP JP4216436A patent/JPH0644935A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0685872A1 (en) * | 1994-05-31 | 1995-12-06 | Hitachi, Ltd. | Ion implanter |
| US5729027A (en) * | 1994-05-31 | 1998-03-17 | Hitachi, Ltd. | Ion implanter |
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