JPH0645723B2 - 近赤外線を吸収するプラスチツク成形物 - Google Patents

近赤外線を吸収するプラスチツク成形物

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JPH0645723B2
JPH0645723B2 JP60273416A JP27341685A JPH0645723B2 JP H0645723 B2 JPH0645723 B2 JP H0645723B2 JP 60273416 A JP60273416 A JP 60273416A JP 27341685 A JP27341685 A JP 27341685A JP H0645723 B2 JPH0645723 B2 JP H0645723B2
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尚登 伊藤
宏 相賀
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 該成形物は、主要な用途として次の3つが挙げられる。
(1)植物の生育の制御 種子の発芽、茎の伸長、葉の展開、花芽や塊茎の形成な
ど植物体の生長と分化に関する、いわゆる形態形成が光
によって影響されることは古くから知られており、光形
態形成作用として研究されている。この場合660nm前
後の赤色光と720〜730nm付近の遠赤外光が互に拮
抗的に作用し、赤色光と遠赤外光の割合を変えることに
よって開花、出穂の時期または生育の程度、果実の収量
などの変化することが知られている。このような研究は
すべて光源ランプとフイルターの組合せで、光源を制御
することによって行なわれたため、大規模な温室または
農場で試験することは不可能であった。700nm以上の
光を選択的に吸収するプラスチツクフイルムが得られれ
ば、上記の原理を実際の生産場面に応用することが可能
になり、施設農業に極めて大きな進歩と利益をもたらす
であろう。たとえば、特定の時期に作物を近赤外線吸収
フイルムで被覆し、700nm以上の光を遮断することに
よって出穂時期をおくらせたり、生長を抑制する効果が
期待される(稲田勝美「植物の化学調節」第6巻、第1
号、1971年参照) (2)熱線の遮断 太陽の輻射エネルギーのうち800nm以上の近赤外およ
び赤外領域の光は物体に吸収されて熱エネルギーに転化
する。しかもそのエネルギー分布の大部分は800〜2
000nmの近赤外部に集中している。したがって、近赤
外線を選択的に吸収するフイルムは太陽熱の遮断に極め
て有効であり、可視光を十分にとり入れながら、室内の
温度の上昇を抑制することができる。これは園芸用温室
のほか、住宅、事務所、店舗、自動車または航空機の窓
にも応用できる。特に、温室では温度管理が非常に重要
であり、もし温度が上昇し過ぎると作物が著しく損傷さ
れ、遂には枯死に至る。近赤外線吸収フイルムを使用す
れば、温度管理が容易になり、また夏季の抑制栽培など
新しい技術が開発可能となろう。
(3)近赤外線の遮断 磁気テープ等、電気製品の駆動、あるいは停止に近赤外
線を用いている場合が多くあるが、外部の近赤外線との
遮断を必要としている。この場合、外部の近赤外線の吸
収にも利用できる。
従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 従来、熱線遮断用としてはプラスチツクフイルムの表面
に薄い金属層を蒸着したもの、あるいはガラス中に無機
化合物、たとえばFeOを分散させたものが使用されてい
るが、これらは赤外部だけでなく、可視部の光も強く反
射または吸収するため内部の照度が低下し、特に農業用
としては日照量の絶対的不足を招くため不適当であっ
た。ことに(1)の植物生育の制御のためには、700〜
750nmの光を極めて選択的に吸収する必要があり、蒸
着フイルムなどはこの目的には全く適していない。この
ため、近赤外部に吸収をもつ染料または顔料は多数知ら
れているが、いずれも可視部に強い吸収をもつ、近赤外
線吸収剤として満足すべきものはほとんどなかった。
問題点を解決するための手段 前項記述の問題点を解決するために本願発明者らは鋭意
検討の結果、下記一般式(1) 〔式(I)中、R及びRは各々独立に置換又は無置換
のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は
無置換のアルケニル基を表わす。〕で示すアントラキノ
ン系化合物が近赤外に吸収を有し、かつ、可視部の吸収
が少ないこと、及び各種樹脂との相容性が良好で、フイ
ルムなどの成形が容易であることを見い出し、本発明に
至った。
即ち、本発明は近赤外線吸収剤として、一般式(I)の化
合物を含有させることを特徴とする近赤外線を吸収する
プラスチツク成形物である。
一般式(I)中、R及びRで示される置換、又は無置
換のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、n−ヘキシル基、n−ドデシル基などの
直鎖のアルキル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチル−ヘキシ
ル基などの分岐のアルキル基、シクロヘキシル基などの
シクロアルキル基、メトキシエチル基、エトキシエチル
基、ブトキシエチル基、メトキシメチル基、γ−メトキ
シ−プロピル基、3−メトキシ−ペンチル基などのアル
コキシアルキル基、ベンジル基、フエニルエチル基など
のアラルキル基、アセトキシエチル基などのアシルオキ
シアルキル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、N−
エチルアミノプロピル基、γ−アミノプロピル基などの
1〜3級アミノ−アルキル基、ヒドロキシエチル等のヒ
ドロキシアルキル基などが挙げられ、置換、又は無置換
のアリール基の例としては、フエニル基、ナフチル基、
N,N−ジアルキルアミノ置換フエニル基、トリフロロ
メチル置換フエニル基、アルキル基置換フエニル基、ア
ルコキシ基置換フエニル基、ハロゲン置換フエニル基、
ニトロ基置換フエニル基、アルコキシカルボニル置換フ
エニル基、シアノ置換フエニル基などが挙げられ、アル
ケニル基の例としてはアリル基、メタリル基、クロチル
基などが挙げられる。
一般式(I)の化合物を含有保持させるプラスチツクとし
ては特に熱可塑性プラスチツクフイルムが適している。
フイルム材料としては透明性および機械的性質の優れた
フイルムを形成するすべてのプラスチツクが使用可能で
ある。たとえば、ポリエチレンテレフタレートで代表さ
れるポリエステル類、セルロースジアセテート、セルロ
ーストリアセテート、セルロースアセテートブチレート
などのセルロースエステル類、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフイン類、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体、ポ
リスチレンなどのポリビニル化合物などである。なかで
も大量に生産され、安価に入手可能なポリエチレンおよ
びポリ塩化ビニルが適している。
本発明に係る吸収剤は高融点化合物であり、フイルム材
料に一般式(I)の化合物を添加、保持させる方法として
は、フイルム作成時にプラスチツク中に配合する方法、
すなわち、一般式(I)の化合物を配合し、さらに必要に
応じて安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を
配合し、Tダイ法、インフレーシヨン法で押し出すかま
たはカレンダー法でフイルム化する等の常法でフイルム
またはシートを形状とする方法、また(2)適当な方法で
製造されたプラスチツクフイルムの表面に一般式(I)の
化合物を含むポリマー溶液または分散液を塗布すること
によって近赤外線吸収層を形成する方法がある。(2)の
方法において塗布液に用いるバインダーポリマーとして
は式(I)の化合物をできるだけよく溶解し、しかもベー
スフイルムとの接着性のすぐれたものが選ばれる。ポリ
メチルメタアクリレート、セルロースアセテートブチレ
ートなどがこの目的に適している。なおこの場合も必要
に応じて種々の添加剤を加えてもよい。かくして本発明
により、工業的に有利な方法で得られる赤外線吸収剤を
用いて耐候性試験における赤外線吸収能の持続性に極め
て卓越したプラスチツクフイルムを得ることができる。
実施例 以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。な
お、実施例中の部は重量部を示す。
実施例1 ポリエチレン樹脂1000部およびジ−tertブチルヒド
ロキシトルエン1部、カルシウムステアレート1部、チ
ヌビンP(紫外線吸収剤ガイギー社製)1部、ジラウリ
ルチオジプロピオネート1部、オレイルアマイド2部お
よび1,4−ビス−(n−ブチルアミノ)−2,3−ジ
−シアノ−5,8−ジヒドロキシアントラキノン3部を
配合し、Tダイ法によりダイス温度220℃で成形し、
厚さ0.2mmのフイルムを得た。得られたフイルム〔以
下、フイルム(A)と称す〕は淡緑色を呈し、島津製作所
製マルチパーパス自記分光光度計を用いて測定したとこ
ろ、750〜900nmの近赤外部の吸収が大きかった。
実施例2 ポリ塩化ビニル樹脂粉末400部に、ジオクチルフタレ
ート160部、ジオクチルアジペート40部、ステアリ
ン酸カルシウム6部、ステアリン酸バリウム8部および
1,4−ビス−(トルイジノ)−2,3−ジシアノ−
5,8−ジヒドロキシアントラキノン2.0部を加え、1
00℃に加熱したミキシングロールの間で10分間混練
したのち、180℃に加熱したフエロ板の間にはさみ、
100kg/cm2の圧力で5分間プレスすることによって
厚さ0.2mmのフイルムを得た。得られたフイルム〔以下
フイルム(B)と称す〕は680〜800nmの近赤外部を
強く吸収(吸収極大730nm)した。
実施例3 アセトン45部、トルエン45部の混合溶剤に赤外線吸
収剤の結合剤としての樹脂であるポリメチルメタアクリ
レート9部及びセルロースアセテートブチレート1部を
加え、これに1,4−ビス−(γ−メトキシプロピルア
ミノ)−2,3−ジシアノ−5,8−ジヒドロキシアン
トラキノン2部を加えて溶解させた。厚さ0.2mmのポリ
塩化ビニルフイルムの表面に、前記の溶液を小型のグラ
ビアコート機を用いて乾燥膜厚が10ミクロンとなるよ
うに塗布した後、70℃の熱風で乾燥して近赤外線を吸
収するポリメチルメタアクリレートを積層したポリ塩化
ビニルフイルムを得た。得られたフイルム〔以下フイル
ム(C)と称す〕は750〜850nmの近赤外部を強く吸
収(吸収極大800nm)した。
実施例4 ポリスチレンペレツト1000部、1,4−ビス−(ブ
チルアミノ)−2,3−ジシアノ−5,8−ジヒドロキ
シアントラキノン0.5部を加え、加熱成形した成形物は
外部よりの近赤外線を強く吸収した。この成形物による
箱の中では外部の状況に左右されずに近赤外線の接断に
よるモーターの駆動、停止が出来た。
試験例1(耐性候試験) 実施例1〜4で製造したフイルム(A),(B),(C)および
成形物(D)についてカーボンアーク灯を使用したウエザ
ロメータ中で耐候性試験を行なった。裏面(ベースフイ
ルム側)から光を照射し、それぞれの耐光性試験前の吸
収極大(800nm)における吸光度の変化を耐光性試験
前の吸光度を100として求めた。結果は表1に示すと
おりである。
試験例2(赤外線遮断効果) 縦90cm、横120cm、高さ90cmの木枠の側面および
上面にフイルムを張り、内部に照度計(東芝、5号照度
計)、ゴルチンスキー日照計および積算照度計(東洋理
化工業、PH−11型)を設置した。照度(単位lu
x)、日照量(単位cal)および紫外、可視および赤外部
の輻射量(単位mw.min/cm2)を求め、被覆しない場合
(野外)の値を100とする相対値に換算した。得られ
た結果は表2に示すとおりで、本発明のフイルム(A)は
可視部の光は25%減少させるだけであるが、赤外部し
たがって日照量を約1/2に減らす効果があった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】近赤外線吸収剤として下式で示される一般
    式(I)の化合物を含有させた近赤外線を吸収するプラス
    チツク成形物 〔式(I)中、R及びRは各々独立に置換、又は無置
    換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又
    は無置換のアルケニル基を表わす。〕
JP60273416A 1985-12-06 1985-12-06 近赤外線を吸収するプラスチツク成形物 Expired - Lifetime JPH0645723B2 (ja)

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JP3444545B2 (ja) * 1993-11-18 2003-09-08 株式会社セクト化学 農作物栽培用ハウス
DE112005001528T5 (de) 2004-07-12 2007-05-24 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Abschirmfilter für elektromagnetische Wellen

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