JPH0645784B2 - カラーブラウン管の製造方法 - Google Patents

カラーブラウン管の製造方法

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JPH0645784B2
JPH0645784B2 JP3338350A JP33835091A JPH0645784B2 JP H0645784 B2 JPH0645784 B2 JP H0645784B2 JP 3338350 A JP3338350 A JP 3338350A JP 33835091 A JP33835091 A JP 33835091A JP H0645784 B2 JPH0645784 B2 JP H0645784B2
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zns
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phosphors
blue
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進 大纏
仁 田中
征二 村上
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化成オプトニクス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラーブラウン管の製造
方法に関する。さらに詳しくは本発明は混色の少ない蛍
光膜を与え、かつ露光感度の高い蛍光膜作成用蛍光体ス
ラリーを形成するカラーブラウン管の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、カラーテレビジョンブラ
ウン管の蛍光膜はそれぞれ青色、緑色および赤色発光成
分蛍光体からなる青色、緑色および赤色発光ドットある
いはストライプをフェースプレート上に繰返し規則的に
配列したものである。このカラーテレビジョンブラウン
管の蛍光膜は光印刷法によって作成される。すなわち、
まず第1の発光成分蛍光体を、例えば重クロム酸塩で活
性されたポリビニルアルコール水溶液のような感光性樹
脂溶液に分散せしめて蛍光体スラリーを調製する。得ら
れる蛍光体スラリーを回転塗布法等の適当な塗布方法で
フェースプレート全面に塗布し(スラリー塗布)、しか
る後塗布面に所定のパターンに紫外線等のエネルギー線
を照射して、エネルギー線を照射した部分の樹脂を硬化
せしめ不溶性とする(露光)。その後溶剤等によりエネ
ルギー線未照射部分(樹脂未硬化部分)を溶解し除去し
て(現像)、第1の発光成分蛍光体からなるドットある
いはストライプを形成する。第2および第3の発光成分
蛍光体についても上記と同じ一連のスラリー塗布、露光
および現像の作業を順次繰返し行ない第2および第3の
発光成分蛍光体からなるドットあるいはストライプを形
成する。この場合、第1、第2および第3の発光成分蛍
光体からなる各ドットあるいはストライプは互に重なり
合わず、フェースプレート上に繰返し規則的に配列され
るようにエネルギー線照射が制御されなければならない
ことは言うまでもない。次に上述のようにして得た樹脂
成分を含んだ蛍光膜を適当な温度で焼成して樹脂成分を
分解揮発せしめ、目的とする蛍光膜を得る。
【0003】上述の蛍光体スラリーを用いる光印刷法に
よってカラーテレビジョンブラウン管の蛍光膜を作成す
るにあたっては (1) 充分な厚さを有し、かつ緻密なドットあるいはスト
ライプを形成すること、(2) フェースプレート上の所定
の位置に所定の形状のドットあるいはストライプを形成
すること、(3) 1つの発光成分蛍光体が他の発光成分蛍
光体に混入しないこと、すなわち混色が生じないこと、
(4) 蛍光体スラリーの露光感度が高く作業性がよいこ
と、等が必要とされる。従来上記各事項を満足させるこ
とを目的として蛍光体スラリーの組成、調製方法等につ
いてあるいは蛍光体スラリーに用いるカラーテレビジョ
ン用蛍光体(青色、緑色および赤色発光成分蛍光体)の
表面処理について種々の研究が行なわれてきた。そして
現行の蛍光体スラリーは上記各事項をある程度満足させ
るものである。しかしながら商業的に常により高品質の
蛍光膜が要求されることから、上記各事項をさらに改良
することが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事項のう
ち特に(3) および(4) をさらに改良するカラーブラウン
管の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】すなわち、本発明は混色の少ない蛍光膜を
与えるカラーブラウン管の製造方法を提供することを目
的とする。
【0006】また本発明は露光感度の高い蛍光膜作成用
蛍光体スラリーを形成するカラーブラウン管の製造方法
を提供することを目的とする。
【0007】尚、従来前記事項(1) に関する分散性を向
上させるためにカリ水ガラスと硫酸亜鉛等の亜鉛イオン
を含む水溶液にて蛍光体の表面をメタケイ酸塩等のケイ
酸化合物で処理する方法が知られていた(特公昭50-157
47号公報、USP.2704726 号公報参照)。しかしながら、
この表面処理方法は、本発明に使用される処理と、構成
も効果も異なる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のカラーブラウン管の製造方法は、フェースプレート
上に青色、緑色および赤色発光成分蛍光体からなる青
色、緑色および赤色発光ドットあるいはストライプの蛍
光膜を形成するカラーブラウン管の製造方法において、
該蛍光膜を前記青色発光成分蛍光体として銀付活硫化亜
鉛蛍光体(ZnS:Ag)、銀およびアルミニウム付活
硫化亜鉛蛍光体(ZnS:Ag、Al)、およびこれら
蛍光体にそれぞれ青色顔料粒子が付着した顔料付蛍光体
の少なくとも1種、前記緑色発光成分蛍光体としてZn
S:Cu、Al蛍光体とZnS:Au、Al蛍光体の混
合蛍光体、ZnS:Cu、Al蛍光体、金、銅およびア
ルミニウム付活硫化亜鉛蛍光体(ZnS:Au、Cu、
Al)、銅およびアルミニウム付活硫化亜鉛・カドミウ
ム蛍光体[(Zn、Cd)S:Cu、Al]の少なくと
も1種、前記赤色発光成分蛍光体としてユーロピウム付
活酸硫化イットリウム蛍光体(Y2 2 S:Eu)、ユ
ーロピウム付活酸化イットリウム蛍光体(Y2 3 :E
u)、およびこれら蛍光体にそれぞれ赤色顔料粒子が付
着した顔料付蛍光体の少なくとも1種を含むものとし、
かつこれら蛍光体の少なくとも1つに水酸化亜鉛を含む
表面処理物質が付着した蛍光体を用い、これら蛍光体の
スラリーを塗布し、露光し、現像することからなる光印
刷法によって前記蛍光膜を順次形成することを特徴とす
るものである。
【0009】また、従来カラーテレビジョン用蛍光体に
二酸化珪素、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、アルミ
ニウム等の燐酸塩等を付着させてそのカラーテレビジョ
ン用蛍光体の蛍光体スラリー中における分散性を改良し
(これらカラーテレビジョン用蛍光体の分散性を改良す
る物質を本明細書においては「分散剤」と呼ぶことにす
る)、これによって良好な蛍光膜を得ることが知られて
いるが、本発明に使用する蛍光体にこの分散剤による表
面処理を併用することができる。
【0010】本発明の製造方法を用いて光印刷法でカラ
ーテレビジョンブラウン管蛍光膜を作成する場合、得ら
れる蛍光膜は混色が著しく少ないものである。また本発
明に用いる蛍光体スラリーは露光感度が高く、従って硬
化のための紫外線照射時間(露光時間)を短縮すること
ができ、作業能率を上げることができる。
【0011】以下本発明を詳しく説明する。
【0012】本発明のカラーブラウン管の製造方法は例
えば以下に述べるような工程からなる。
【0013】まず純水中に蛍光体を入れ、充分に懸濁さ
せる。次にこの懸濁液に亜鉛イオンを含む水溶液を適当
量加え、しかる後この亜鉛イオンを含む懸濁液にアルカ
リを加えて懸濁液のpH値を 7.5乃至11に調整し、水酸化
亜鉛を含む表面処理物質[以下Zn(OH)2 と略称す
る]を析出せしめる。析出した微粒子のZn(OH)2
は蛍光体表面に吸着される。懸濁液を放置し、Zn(O
H)2 微粒子が付着した蛍光体を沈降せしめ、しかる後
デカンテーションにより上澄み液を除去する。水洗を数
回繰返して残留イオンを除去した後、脱水、乾燥する。
乾燥後、得られる塊状の蛍光体を篩を通してほぐし、本
発明に使用する蛍光体を得る。
【0014】亜鉛イオンを含む水溶液としては水溶性亜
鉛化合物、例えば硫酸亜鉛(ZnSO4 )、酢酸亜鉛
[Zn(CH3 COO)2 ]、硝酸亜鉛[Zn(N
3 2 ]、ハロゲン化亜鉛(ZnX2 、Xは弗素を除
くハロゲン)等の水溶液が用いられる。またpH値調整用
のアルカリとしては水酸化アルカリが用いられ、例えば
水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KO
H)、水酸化アンモニウム(NH4 OH)等が水溶液と
して用いられる。NH4 OHを使用する場合、過剰に加
えると可溶性のアンミン錯イオンが生じZn(OH)2
が析出しないので、pH値が10を越えないように注意する
必要がある。
【0015】乾燥は 250℃以下の温度、好ましくは 200
℃以下の温度で行なわれる。 250℃よりも高い温度で乾
燥を行なう場合には蛍光体に付着したZn(OH)2
すべて酸化亜鉛化合物(以下ZnOと略称する)に変わ
るので本発明に使用する蛍光体は得られない。 200乃至
250℃で乾燥する場合にはZn(OH)2 の一部がZn
Oに変わるが(当然高温になる程ZnOに変わる率は高
くなる)、生じるZnOは蛍光体スラリー特性に何ら悪
影響をおよぼすものではない。 200℃以下の温度で乾燥
を行なう場合にはZn Oへの変換はほとんど起こらず、
Zn(OH)2 がほとんどそのまま残留する。
【0016】本発明においてカラーテレビジョン用蛍光
体に付けられるZn(OH)2 の量は好ましくはカラー
テレビジョン用蛍光体 100重量部に対して0重量部より
多く0.7重量部以下である。Zn(OH)2 付着量が 0.
7重量部よりも多い場合には、得られる蛍光体の蛍光体
スラリー中における分散性が次第に悪くなるのに伴って
蛍光膜とした場合に混色が著しく生じるようになるので
好ましくない。より好ましいZn(OH)2 付着量は0.
01乃至 0.5重量部である。なお蛍光体に付着したZn
(OH)2 を定量するのには濃アンモニア水を用いるの
が便利である。濃アンモニア水は、主に硫化物あるいは
酸化物であるカラーテレビジョン用蛍光体、あるいは高
い乾燥温度を採用した場合に生じるZnOとは反応しな
いが、Zn(OH)2 と選択的に反応し、可溶性のアン
ミン錯イオンを生じる。従って本発明の蛍光体を濃アン
モニア水で処理し、Zn(OH)2 をアンミン錯イオン
として溶解分離せしめ、このアンミン錯イオンを定量す
ることによってZn(OH)2 付着量を知ることができ
る。
【0017】なお、本発明に使用される蛍光体において
分散剤を併用する場合、まず最初にカラーテレビジョン
用蛍光体に従来の方法で分散剤を付着せしめ、その後上
述の方法でZn(OH)2 を付着せしめてもよいし、あ
るいはその逆であってもよい。分散剤としては二酸化珪
素(SiO2 )、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、ア
ルミニウム等のオルト、メタあるいはピロ燐酸塩[Mg
3 (PO4 2 、Zn3 (PO4 2 、Ca3 (P
4 2 、AlPO4 、Mg(PO3 2 、Zn(PO
3 2 、Ca(PO3 2 、Al(PO3 3 、Mg2
2 7 、Zn2 2 7 、Ca2 2 7 等]が用い
られるが、特にSiO2 を用いるのが好ましい。分散剤
は従来知られている方法によって蛍光体に付けられる。
例えばSiO2 の場合には、まず水ガラス水溶液中に蛍
光体を懸濁せしめ、次にこの懸濁液に硫酸亜鉛、硫酸ア
ルミニウム等の水溶液を添加してSiO2 微粒子を析出
させると同時にこれを蛍光体表面に吸着させる等の方法
が採用される。
【0018】特に実用的な点から本発明に用いる蛍光体
としては、青色発光成分蛍光体として銀付活硫化亜鉛蛍
光体(ZnS:Ag)、銀およびアルミニウム付活硫化
亜鉛蛍光体(ZnS:Ag、Al)、アルミン酸コバル
ト青色顔料粒子付ZnS:Ag蛍光体、アルミン酸コバ
ルト青色顔料粒子付ZnS:Ag、Al蛍光体の少なく
とも1種、緑色発光成分蛍光体としてZnS:Cu、A
l蛍光体とZnS:Au、Al蛍光体の混合蛍光体、Z
nS:Cu、Al蛍光体、金、銅およびアルミニウム付
活硫化亜鉛蛍光体(ZnS:Au、Cu、Al)、銅お
よびアルミニウム付活硫化亜鉛・カドミウム蛍光体
[(Zn、Cd)S:Cu、Al]の少なくとも1種、
赤色発光成分蛍光体としてユーロピウム付活酸硫化イッ
トリウム蛍光体(Y2 2 S:Eu)、ユーロピウム付
活酸化イットリウム蛍光体(Y2 3 :Eu)、べんが
ら赤色顔料粒子付Y2 2 S:Eu蛍光体、べんがら赤
色顔料粒子付Y2 3 :Eu蛍光体、硫セレン化カドミ
ウム赤色顔料粒子付Y2 2 S:Eu蛍光体、硫セレン
化カドミウム赤色顔料粒子付Y2 3 :Eu蛍光体の少
なくとも1種を含むものが好ましい。
【0019】
【発明の効果】次に本発明の効果をZnS:Ag青色発
光成分蛍光体を用いた蛍光体スラリーの場合を例に挙げ
て説明する。
【0020】カラーテレビジョンブラウン管蛍光膜にお
ける各発光成分蛍光体間の混色には2つの種類がある。
その1つは第1の発光成分蛍光体あるいは第2の発光成
分蛍光体がスラリー塗布、露光、現像され、そのドット
あるいはストライプがフェースプレート上に形成される
時、その後に形成される他の発光成分蛍光体のドットあ
るいはストライプの位置に蛍光体が残留し、これによっ
て混色が生じる場合であり、このような蛍光体の残留は
「ヘイズ」と呼ばれる。もう1つは第2の発光成分蛍光
体あるいは第3の発光成分蛍光体がスラリー塗布、露
光、現像され、そのドットあるいはストライプが形成さ
れる時、すでに形成されている他の発光成分蛍光体のド
ットあるいはストライプ上に蛍光体が付着し残留するも
ので、このような混色は「クロスコンタミネーション」
と呼ばれる。ヘイズは用いられる蛍光体スラリーの特性
に依存して生じるものであるが、クロスコンタミネーシ
ョンは用いられる蛍光体スラリーの特性とすでに形成さ
れている下地のドットあるいはストライプの特性の両方
に依存して生じるものである。
【0021】本発明の製造方法に用いられる蛍光体スラ
リーは上述のヘイズおよびクロスコンタミネーションの
いずれによる混色も著しく改良するものである。
【0022】図1はZn(OH)2 付着ZnS:Ag蛍
光体(付着量0も含む)の蛍光体スラリーを用いた時、
Zn(OH)2 付着量とヘイズとの関係を示すグラフで
ある。図1のグラフは以下のようにして得られた。まず
ZnS:Ag蛍光体 100重量部に対して0.15重量部のS
iO2 が付着しているZnS:Ag蛍光体を用いてZn
(OH)2 付着量がそれぞれ異なる7種類のZn(O
H)2 付着ZnS:Ag蛍光体を製造した。この7種類
のZn(OH)2 付着ZnS:Ag蛍光体とZn(O
H)2 が付着してないZnS:Ag蛍光体(0.15重量%
のSiO2 は付着している)の8種類の蛍光体を試料と
して用いた。なお、この8種類の蛍光体試料は後に述べ
る図2〜図5の各グラフを得るのにも用いられた。次に
これら蛍光体試料を用いて、以下のようにしてフェース
プレート上にストライプを形成した。
【0023】まず、従来一般に用いられている重クロム
酸アンモニウム含有ポリビニルアルコール水溶液と各蛍
光体試料を用いて通常の方法で蛍光体スラリーを調製し
た。次に得られる各蛍光体スラリーをそれぞれ16インチ
ブラウン管のフェースプレート上に回転塗布し、乾燥
し、しかる後シャドウマスクを通して高圧水銀ランプに
より紫外線を照射して塗布面をストライプ状に露光し、
温水により現像してストライプを形成した。なお、上記
ストライプの作成方法は図2〜図5の各グラフを得る場
合にも適用された。上述のようにしてストライプを形成
したフェースプレートの一部を拡大投映顕微鏡によって
100倍に拡大してスクリーンに写し、未露光部、すなわ
ちストライプとストライプの間隙部分のスクリーン上で
20mm×20mm(フェースプレート上では 0.2mm× 0.2mm)
中に残存している蛍光体粒子の数(ヘイズ)を数えた。
いずれの蛍光体スラリー試料についてもこの蛍光体粒子
数のカウントは2ヶ所について行ない、その平均値を各
蛍光体試料のZn(OH)2 付着量(ZnS:Ag蛍光
体 100重量部に対する重量部)に対してプロットして図
1のグラフを得た。
【0024】図1から明らかなように、Zn(OH)2
付着量が増加するに従ってヘイズは減少することが分か
る。特にZn(OH)2 付着量が 0.5重量部まではZn
(OH)2 付着量増加に対するヘイズの減少は著しく、
Zn(OH)2 付着量 0.5重量部の場合のヘイズはZn
(OH)2 付着量0の場合の約1/10となる。
【0025】図2〜図3はZn(OH)2 付着ZnS:
Ag蛍光体(付着量0も含む)の蛍光体スラリーを用い
た時のZn(OH)2 付着量とその蛍光体の他の発光成
分蛍光体とのクロスコンタミネーションの関係を示すグ
ラフである。クロスコンタミネーションは次の2つの場
合が考えられる。1つはすでに塗布されている発光成分
蛍光体へ付着するクロスコンタミネーションであり
(「前塗布発光成分蛍光体とのクロスコンタミネーショ
ン」と呼ぶことにする)、もう1つはその後に塗布され
る発光成分蛍光体が付着するクロスコンタミネーション
である(「後塗布発光成分蛍光体とのクロスコンタミネ
ーション」と呼ぶことにする)。図2はZn(OH)2
付着ZnS:Ag蛍光体(付着量0も含む)のZn(O
H)2 付着量と、その蛍光体の前塗布ZnS:Cu、A
l緑色発光成分蛍光体とのクロスコンタミネーションの
関係を示すグラフであり、図3はZn(OH)2 付着Z
nS:Ag蛍光体(付着量0も含む)のZn(OH)2
付着量と、その蛍光体の後塗布Y2 2 S:Eu赤色発
光成分蛍光体とのクロスコンタミネーションの関係を示
すグラフである。図2〜図3において、クロスコンタミ
ネーション(縦軸)はそれぞれ青色出力/緑色出力およ
び赤色出力/青色出力の値で表わされているが、これら
の値は以下のようにして測定された。
【0026】図2については、まずZnS:Cu、Al
緑色発光成分蛍光体[Zn(OH)2 未処理]のストラ
イプがあらかじめ形成されているフェースプレート上
に、蛍光体スラリー試料を塗布し乾燥した後、露光を行
なわずに温水で現像を行なった。上記作業を行なった後
(当然ZnS:Ag蛍光体のストライプは形成されてい
ない)、ZnS:Cu、Al蛍光体のストライプを3650
オングストロームの紫外線で励起し、発光をハーフミラ
ーで分割し、分割された2つの光をそれぞれ緑および青
のラッテンフイルターを通してフォトマルで受光し、そ
れぞれの出力を測定して青色出力/緑色出力の値を求め
た。各蛍光体試料について青色出力/緑色出力の値を求
め、Zn(OH)2 付着量が0のものを1として規格化
し、各蛍光体試料のZn(OH)2 付着量(ZnS:A
g蛍光体 100重量部に対する重量部)に対してプロット
した。
【0027】また図3については、まず蛍光体スラリー
試料を塗布、露光、現像してストライプを形成した。次
にこの試料のストライプが形成されているフェースプレ
ート上にY2 2 S:Eu赤色発光成分蛍光体[Zn
(OH)2 未処理]をスラリー塗布し乾燥した後、露光
を行なわずに温水で現像を行なった。上記作業を行なっ
た後(当然Y2 2S:Eu蛍光体のストライプは形成
されていない)、試料のストライプを3650オングストロ
ーム紫外線で励起し、発光をハーフミラーで分割し、分
割された2つの光をそれぞれ青および赤のラッテンフイ
ルターを通してフォトマルで受光し、それぞれの出力を
測定して赤色出力/緑色出力の値を求めた。各蛍光体試
料について赤色出力/緑色出力の値を求め、Zn(O
H)2 付着量が0のものを1として規格化し、各蛍光体
スラリー試料のZn(OH)2 付着量(ZnS:Ag蛍
光体 100重量部に対する重量部)に対してプロットし
た。
【0028】図2〜図3において、青色出力/緑色出力
および赤色出力/青色出力の値が大きいほどZnS:A
g蛍光体の前塗布ZnS:Cu、Al蛍光体へのクロス
コンタミネーションおよびZnS:Ag蛍光体への後塗
布Y2 2 S:Eu蛍光体のクロスコンタミネーション
が多いことを意味する。
【0029】図2から明らかなように、Zn(OH)2
付着量が増加するに従って前塗布発光成分蛍光体へのク
ロスコンタミネーションは減少することが分かる。特に
Zn(OH)2 付着量が 0.5重量部まではZn(OH)
2 付着量増加に対するクロスコンタミネーションの減少
は著しい。
【0030】また図3から明らかなように、後塗布発光
成分蛍光体とのクロスコンタミネーションはZn(O
H)2 付着量が 0.2乃至 0.3重量部まではZn(OH)
2 付着量の増加に伴って減少するが、Zn(OH)2
着量がさらに増加すると逆に増加し始め、Zn(OH)
2 付着量が約 0.7重量部である場合にZn(OH)2
着量0の場合と同じになる。本発明においてZn(O
H)2 付着量の上限を好ましくは 0.7重量部としたのは
このような知見に基づいてである。
【0031】上述のようにZn(OH)2 付着量が多く
なると後塗布発光成分蛍光体とのクロスコンタミネーシ
ョンが増加するようになるのは、その1つの理由として
Zn(OH)2 付着量がある値以上に大きくなると蛍光
体の分散性が悪くなってくるためであると考えられる。
すなわち、分散性が悪くなるとストライプを形成した場
合ストライプの背面(後塗布が行なわれる面)に凹凸が
生じやすくなり、このために後塗布発光成分蛍光体との
クロスコンタミネーションが生じやすくなる。Zn(O
H)2 付着ZnS:Ag蛍光体(付着量0も含む)のZ
n(OH)2 付着量とその蛍光体の分散性との関係を図
4に示す。
【0032】図4において、分散性(縦軸)は沈降容積
で表わされている。この沈降容積の値は、蛍光体試料5
gを重クロム酸アンモニウム含有ポリビニルアルコール
水溶液30g中に入れ、沈降管で24時間沈降させて容積を
読みとり、1g当りの容積に換算したものである。沈降
容積の値か大きい程分散性が悪いことを意味する。
【0033】図4から明らかなように、分散性はZn
(OH)2 付着量が約 0.5重量部まではZn(OH)2
付着量が0の場合とほぼ同等であるが、Zn(OH)2
付着量が 0.5重量部よりも多くなるとZn(OH)2
着量が増加するに従って悪くなることが分かる。先に述
べたように、後塗布発光成分蛍光体とのクロスコンタミ
ネーションの点から本発明におけるZn(OH)2 付着
量の上限を好ましくは 0.7としたが、この分散性も考慮
に入れるとZn(OH)2 付着量は 0.5重量部以下とす
るのがより好ましい。なお、この分散性は蛍光体スラリ
ーへの界面活性剤の添加あるいはその界面活性剤を選択
する等の手段によってある程度改良することができる。
【0034】本発明に用いられる蛍光体スラリーは露光
感度を著しく高めるものである。
【0035】図5はZn(OH)2 付着ZnS:Ag蛍
光体(付着量0も含む)のZn(OH)2 付着量と、そ
の蛍光体を使用した蛍光体スラリーを用いて一定幅( 2
30μm)のストライプを形成するに必要な露光時間との
関係を示すグラフである。図5から明らかなように、Z
n(OH)2 付着量が約 1.2重量部まではZn(OH)
2 付着量が0の場合よりも短かい露光時間で同じストラ
イプを得ることができる。すなわち、Zn(OH)2
着量が0重量部より多く約 1.2重量部である場合に蛍光
体スラリーの露光感度が向上する。特にZn(OH)2
付着量が 0.05乃至 1.0重量部である時露光感度の向上
が著しい。従ってこのように露光感度が向上した蛍光体
スラリーを用いることによって、露光時間を短縮するこ
とができ、作業能率を上げることができる。また、露光
時間をZn(OH)2 付着量0の場合と同じにする時に
は、同じストライプを得るのに光源光量を減らすことが
でき、従って光源寿命を延ばすことができる。上述のよ
うに適当量のZn(OH)2 が付着した蛍光体を用いた
蛍光体スラリーの露光感度が向上する理由は明らかでな
いが、Zn(OH)2 あるいは一部溶解したZn++が蛍
光体スラリー中で触媒的な作用をし、感光性樹脂の光重
合を促進するためであろうと考えられる。
【0036】以上本発明の効果をZnS:Ag蛍光体の
場合を例に挙げて説明したが、その他のカラーテレビジ
ョン用蛍光体の場合も同じような効果が得られることが
確認された。また、分散剤処理を行なったカラーテレビ
ジョン用蛍光体あるいは分散剤処理を行なってないカラ
ーテレビジョン用蛍光体のいずれの場合も同じような効
果が得られることが確認された。
【0037】以上述べたように、本発明の製造方法は混
色が著しく少ないカラーテレビジョンブラウン管蛍光膜
を与え、またその蛍光体スラリーの露光感度を著しく高
めるものであって、その工業的利用価値は、非常に大き
なものである。
【0038】
【実施例】次に実施例によって本発明を説明する。
【0039】実施例1 ZnS:Cu、Al蛍光体とZnS:Au、Al蛍光体
を重量比で7:3の割合で混合した緑色発光成分蛍光体
1000gを2リットルの純水中に懸濁させた。この懸濁液
に水ガラス(東京応化製オーカシールA、SiO2 20重
量%含有)を15g加えて攪拌し、さらに硫酸亜鉛の10%
水溶液90gを添加した。10分間攪拌後攪拌を止めて蛍光
体を沈降させ、上澄み液をデカンテーションにて除去し
た。その後蛍光体を5リットルの純水で2回水洗した。
このようにしてSiO2 による表面処理を完了し、Si
2 が付着した蛍光体を得た。
【0040】次に上述のようにして得たSiO2 が付着
した蛍光体を2リットルの純水中に懸濁させ、この懸濁
液に硫酸亜鉛の10%水溶液28gを加え、その後攪拌しな
がらNaOH水溶液で懸濁液のpH値を10.0に調整した。
pH調整後さらに5分間攪拌を続けた。攪拌を止め蛍光体
を沈降させた後、上澄み液をデカンテーションにて除去
し、さらに蛍光体を5リットルの純水で1回水洗した。
その後蛍光体を吸引脱水し、 150℃で3時間乾燥した。
乾燥後、蛍光体を 250メッシュの篩で篩った。
【0041】上述のようにSiO2 による表面処理およ
びZn(OH)2 による表面処理を行なった蛍光体に
は、SiO2 とZn(OH)2 が付着しており、Zn
(OH)2 の付着量は混合緑色発光成分蛍光体 100重量
部に対して0.14重量部であった。
【0042】次に上述のようにして得た蛍光体と通常の
重クロム酸アンモニウム含有ポリビニルアルコール水溶
液とを用いて通常の方法で蛍光体スラリーを調製し、得
られる蛍光体スラリーを用いて塗布試験を行ない、混色
(ヘイズおよびクロスコンタミネーション)および露光
感度(露光時間)を調べた。その結果を表1に上述のS
iO2 による表面処理のみを行い、Zn(OH)2によ
る表面処理を行なわなかった混合蛍光体の場合(表1括
弧内の値)と比較して示す。なおクロスコンタミネーシ
ョンは青色発光成分蛍光体としてZnS:Ag蛍光体、
赤色発光成分蛍光体としてY2 2 S:Eu蛍光体を用
い[いずれもZn(OH)2 未処理]、緑色、青色およ
び赤色発光成分蛍光体の順に塗布した場合の後塗布Zn
S:Ag青色発光成分蛍光体とのクロスコンタミネーシ
ョン(青色出力/緑色出力)および後塗布Y2 2 S:
Eu赤色発光成分蛍光体とのクロスコンタミネーション
(赤色出力/緑色出力)を測定した。
【0043】表1から明らかなように、Zn(OH)2
による表面処理を行なった蛍光体は、Zn(OH)2
よる表面処理を行なわなかった蛍光体よりも蛍光膜にお
ける混色が少なく、また蛍光体スラリーの露光感度が高
かった。
【0044】実施例2 ZnS:Au、Cu、Al緑色発光成分蛍光体1000gを
2リットルの純水中に懸濁させ、この懸濁液に塩化亜鉛
の20%水溶液23.6gを加え、その後攪拌しながらNH4
OH水溶液で懸濁液のpH値を8.0に調整した。pH調整後
さらに5分間攪拌を続けた。攪拌を止め蛍光体を沈降さ
せた後、上澄み液をデカンテーションにて除去し、さら
に蛍光体を5リットルの純水で2回水洗した。その後蛍
光体を吸引脱水し、 100℃で8時間乾燥した。乾燥後蛍
光体を 250メッシュの篩で篩った。
【0045】上述のようにしてZn(OH)2 による表
面処理を行なったZnS:Au、Cu、Al蛍光体に
は、Zn(OH)2 が付着しており、Zn(OH)2
付着量はZnS:Au、Cu、Al蛍光体 100重量部に
対して0.26重量部であった。
【0046】次に上述のようにして得た蛍光体を用いて
実施例1と同様にして蛍光体スラリーを調製し、得られ
る蛍光体スラリーを用いて塗布試験を行ない、混色(ヘ
イズおよびクロスコンタミネーション)および露光感度
(露光時間)を調べた。その結果を表1に上述のZn
(OH)2 による表面処理を行なわなかったZnS:A
u、Cu、Al蛍光体の場合(表1括弧内の値)と比較
して示す。なおクロスコンタミネーションは青色発光成
分蛍光体としてZnS:Ag蛍光体、赤色発光成分蛍光
体としてY2 2 S:Eu蛍光体を用い[いずれもZn
(OH)2 未処理]、緑色、青色および赤色発光成分蛍
光体の順に塗布した場合の後塗布ZnS:Ag青色発光
成分蛍光体とのクロスコンタミネーション(青色出力/
緑色出力)および後塗布Y2 2 S:Eu赤色発光成分
蛍光体とのクロスコンタミネーション(赤色出力/緑色
出力)を測定した。
【0047】表1から明らかなように、Zn(OH)2
による表面処理を行なったZnS:Au、Cu、Al蛍
光体は、この処理を行なわなかったZnS:Au、C
u、Al蛍光体よりも蛍光膜における混色が少なく、ま
た蛍光体スラリーの露光感度が高かった。
【0048】実施例3 ZnS:Ag青色発光成分蛍光体1000gを2リットルの
純水中に懸濁させ、実施例1と同様にしてSiO2 によ
る表面処理を行ない、SiO2 が付着した蛍光体を得
た。
【0049】次に上述のようにして得たSiO2 が付着
した蛍光体を2リットルの純水中に懸濁させ、この懸濁
液に酢酸亜鉛の10%水溶液18.7gを加え、その後攪拌し
ながらNaOH水溶液で懸濁液のpH値を 9.0に調製し
た。pH調整後さらに5分間攪拌を続けた。攪拌を止め蛍
光体を沈降させた後、上澄み液をデカンテーションにて
除去し、さらに5リットルの純水で2回水洗した。その
後蛍光体を吸引脱水し、200℃で3時間乾燥した。乾燥
後蛍光体を 250メッシュの篩で篩った。
【0050】上述のようにしてSiO2 による表面処理
およびZn(OH)2 による表面処理を行なったZn
S:Ag蛍光体には、SiO2 とZn(OH)2 が付着
しており、Zn(OH)2 の付着量はZnS:Ag蛍光
体 100重量部に対して0.08重量部であった。
【0051】次に上述のようにして得た蛍光体を用いて
実施例1と同様にして蛍光体スラリーを調製し、得られ
る蛍光体スラリーを用いて塗布試験を行ない、混色(ヘ
イズおよびクロスコンタミネーション)および露光感度
(露光時間)を調べた。その結果を表1に上述のSiO
2 による表面処理のみを行ない、Zn(OH)2 による
表面処理を行なわなかったZnS:Ag蛍光体の場合
(表1括弧内の値)と比較して示す。なおクロスコンタ
ミネーションは緑色発光成分蛍光体としてZnS:C
u、Al蛍光体、赤色発光成分蛍光体としてY2
2 S:Eu 蛍光体を用い[いずれもZn(OH)2 未処
理]、緑色、青色および赤色発光成分蛍光体の順に塗布
した場合の前塗布ZnS:Cu、Al緑色発光成分蛍光
体とのクロスコンタミネーション(青色出力/緑色出
力)および後塗布Y2 2 S:Eu赤色発光成分蛍光体
とのクロスコンタミネーション(赤色出力/青色出力)
を測定した。
【0052】表1から明らかなように、Zn(OH)2
による表面処理を行なったZnS:Ag蛍光体は、この
処理を行なわなかったZnS:Ag蛍光体よりも蛍光膜
における混色が少なく、また蛍光体スラリーの露光感度
が高かった。
【0053】実施例4 ZnS:Ag、Al青色発光蛍光体1000gを2リットル
の純水中に懸濁させ、この懸濁液に硝酸亜鉛の20%水溶
液67gを加え、その後攪拌しながらKOH水溶液で懸濁
液のpH値を11.0に調整した。pH調整後さらに5分間攪拌
を続けた。攪拌を止め蛍光体を沈降させた後、上澄み液
をデカンテーションにて除去し、さらに蛍光体を5リッ
トルの純水で1回水洗した。その後蛍光体を吸引脱水
し、 150℃で3時間乾燥した。乾燥後、蛍光体を 250メ
ッシュの篩で篩った。
【0054】上述のようにしてZn(OH)2 による表
面処理を行なったZnS:Ag、Al蛍光体には、Zn
(OH)2 が付着しており、そのZn(OH)2 付着量
はZnS:Ag、Al蛍光体 100重量部に対して0.51重
量部であった。
【0055】次に上述のようにして得た蛍光体を用いて
実施例1と同様にして蛍光体スラリーを調製し、得られ
る蛍光体スラリーを用いて塗布試験を行ない、混色(ヘ
イズおよびクロスコンタミネーション)および露光感度
(露光時間)を調べた。その結果を表1に上述のZn
(OH)2 による表面処理を行なわなかったZnS:A
g、Al蛍光体の場合(表1括弧内の値)と比較して示
す。なおクロスコンタミネーションは緑色発光成分蛍光
体としてZnS:Cu、Al蛍光体、赤色発光成分蛍光
体としてY2 2 S:Eu蛍光体を用い[いずれもZn
(OH)2 未処理]、緑色、青色および赤色発光成分蛍
光体の順に塗布した場合の前塗布ZnS:Cu、Al緑
色発光成分蛍光体とのクロスコンタミネーション(青色
出力/緑色出力)および後塗布Y2 2 S:Eu赤色発
光成分蛍光体とのクロスコンタミネーション(赤色出力
/青色出力)を測定した。
【0056】表1から明らかなように、Zn(OH)2
による表面処理を行なったZnS:Ag、Al蛍光体
は、この処理を行なわなかったZnS:Ag、Al蛍光
体よりも蛍光膜における混色が少なく、また蛍光体スラ
リーの露光感度が高かった。
【0057】実施例5 Y2 2 S:Eu赤色発光成分蛍光体1000gを2リット
ルの純水中に懸濁させ、この懸濁液に硫酸亜鉛の10%水
溶液 112gを加え、その後攪拌しながらNH4 OH水溶
液で懸濁液のpH値を 9.0に調整した。pH調整後さらに5
分間攪拌を続けた。攪拌を止め蛍光体を沈降させた後、
上澄み液をデカンテーションにて除去し、さらに蛍光体
を5リットルの純水で3回水洗した。その後蛍光体を吸
引脱水し、 130℃で6時間乾燥した。乾燥後蛍光体を 2
50メッシュの篩で篩った。
【0058】上述のようにしてZn(OH)2 による表
面処理を行なったY2 2 S:Eu蛍光体には、Zn
(OH)2 が付着しており、そのZn(OH)2 付着量
はY2 2 S:Eu蛍光体 100重量部に対して0.57重量
部であった。
【0059】次に上述のようにして得た蛍光体を用いて
実施例1と同様にして蛍光体スラリーを調製し、得られ
る蛍光体スラリーを用いて塗布試験を行ない、混色(ヘ
イズおよびクロスコンタミネーション)および露光感度
(露光時間)を調べた。その結果を表1に上述のZn
(OH)2 による表面処理を行なわなかったY2
2 S:Eu蛍光体の場合(表1括弧内の値)と比較して
示す。なおクロスコンタミネーションは青色発光成分蛍
光体としてZnS:Ag蛍光体、緑色発光成分蛍光体と
してZnS:Cu、Al蛍光体[いずれもZn(OH)
2 未処理]、緑色、青色および赤色発光成分蛍光体の順
に塗布した場合の前塗布ZnS:Cu、Al緑色発光成
分蛍光体とのクロスコンタミネーション(赤色出力/緑
色出力)および前塗布ZnS:Ag青色発光成分蛍光体
とのクロスコンタミネーション(赤色出力/青色出力)
を測定した。
【0060】表1から明らかなように、Zn(OH)2
による表面処理を行なったY2 2 S:Eu蛍光体は、
この処理を行なわなかったY2 2 S:Eu蛍光体より
も蛍光膜における混色が少なく、また蛍光体スラリーの
露光感度が高かった。
【0061】実施例6 べんがら赤色顔料粒子付Y2 2 S:Eu赤色発光成分
蛍光体1000gを2リットルの純水中に懸濁させ、実施例
1と同様にしてSiO2 による表面処理を行ない、Si
2 が付着した蛍光体を得た。
【0062】次に上述のようにして得たSiO2 が付着
した蛍光体を2リットルの純水中に懸濁させ、この懸濁
液に硫酸亜鉛の10%水溶液56gを加え、その後攪拌しな
がらNaOH水溶液で懸濁液のpH値を 8.0に調整した。
pH調整後さらに5分間攪拌を続けた。攪拌を止め蛍光体
を沈降させた後、上澄み液をデカンテーションにて除去
し、さらに5リットルの純水で2回水洗した。その後蛍
光体を吸引脱水し、 200℃で3時間乾燥した。乾燥後蛍
光体を 250メッシュの篩で篩った。
【0063】上述のようにしてSiO2 による表面処理
およびZn(OH)2 による表面処理を行なったべんが
ら赤色顔料粒子付Y22 S:Eu蛍光体には、SiO
2 とZn(OH)2 が付着しており、そのZn(OH)
2 付着量はべんがら赤色顔料粒子付Y2 2 S:Eu蛍
光体 100重量部に対して0.30重量部であった。
【0064】次に上述のようにして得た蛍光体を用いて
実施例1と同様にして蛍光体スラリーを調製し、得られ
る蛍光体スラリーを用いて塗布試験を行ない、混色(ヘ
イズおよびクロスコンタミネーション)および露光感度
(露光時間)を調べた。その結果を表1に上述のSiO
2 による表面処理のみを行ない、Zn(OH)2 による
表面処理を行なわなかったべんがら赤色顔料粒子付Y2
2 S:Eu蛍光体の場合(表1括弧内の値)と比較し
て示す。なおクロスコンタミネーションは青色発光成分
蛍光体としてZnS:Ag蛍光体、緑色発光成分蛍光体
としてZnS:Cu、Al蛍光体を用い[いずれもZn
(OH)2 未処理]、緑色、青色および赤色発光成分蛍
光体の順に塗布した場合の前塗布ZnS:Cu、Al緑
色発光成分蛍光体とのクロスコンタミネーション(赤色
出力/緑色出力)および前塗布ZnS:Ag青色発光成
分蛍光体とのクロスコンタミネーション(赤色出力/青
色出力)を測定した。
【0065】表1から明らかなように、Zn(OH)2
による表面処理を行なったべんがら赤色顔料粒子付Y2
2 S:Eu蛍光体は、この処理を行なわなかったべん
がら赤色顔料粒子付Y2 2 S:Eu蛍光体よりも蛍光
膜における混色が少なく、また蛍光体スラリーの露光感
度が高かった。
【0066】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】Zn(OH)2 付着ZnS:Ag蛍光体(付着
量0も含む)のZn(OH)付着量とヘイズとの関
係を示すグラフ
【図2】Zn(OH)付着ZnS:Ag蛍光体(付
着量0も含む)のZn(OH)2 付着量と、その蛍光体
スラリーの前塗布ZnS:Cu、Al緑色発光成分蛍光
体とのクロスコンタミネーションの関係を示すグラフ
【図3】Zn(OH)2 付着ZnS:Ag蛍光体(付着
量0も含む)のZn(OH)2 付着量と、その蛍光体ス
ラリーの後塗布Y2 2 S:Eu赤色発光成分蛍光体と
のクロスコンタミネーションの関係を示すグラフ
【図4】Zn(OH)2 付着ZnS:Ag蛍光体(付着
量0も含む)のZn(OH)2 付着量と、その蛍光体の
分散性との関係を示すグラフ
【図5】Zn(OH)2 付着ZnS:Ag蛍光体(付着
量0も含む)のZn(OH)2 付着量と、その蛍光体を
使用した蛍光体スラリーを用いて一定幅( 230μm)の
ストライプを形成する時の露光時間との関係を示すグラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 29/20 8326−5E // H01J 9/227 C 7161−5E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェースプレート上に青色、緑色および
    赤色発光成分蛍光体からなる青色、緑色および赤色発光
    ドットあるいはストライプの蛍光膜を形成するカラーブ
    ラウン管の製造方法において、該蛍光膜を前記青色発光
    成分蛍光体として銀付活硫化亜鉛蛍光体(ZnS:A
    g)、銀およびアルミニウム付活硫化亜鉛蛍光体(Zn
    S:Ag、Al)、およびこれら蛍光体にそれぞれ青色
    顔料粒子が付着した顔料付蛍光体の少なくとも1種、前
    記緑色発光成分蛍光体としてZnS:Cu、Al蛍光体
    とZnS:Au、Al蛍光体の混合蛍光体、ZnS:C
    u、Al蛍光体、金、銅およびアルミニウム付活硫化亜
    鉛蛍光体(ZnS:Au、Cu、Al)、銅およびアル
    ミニウム付活硫化亜鉛・カドミウム蛍光体[(Zn、C
    d)S:Cu、Al]の少なくとも1種、前記赤色発光
    成分蛍光体としてユーロピウム付活酸硫化イットリウム
    蛍光体(Y2 2 S:Eu)、ユーロピウム付活酸化イ
    ットリウム蛍光体(Y2 3 :Eu)、およびこれら蛍
    光体にそれぞれ赤色顔料粒子が付着した顔料付蛍光体の
    少なくとも1種を含むものとし、かつこれら蛍光体の少
    なくとも1つに水酸化亜鉛を含む表面処理物質が付着し
    た蛍光体を用い、これら蛍光体のスラリーを塗布し、露
    光し、現像することからなる光印刷法によって前記蛍光
    膜を順次形成することを特徴とするカラーブラウン管の
    製造方法。
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