JPH064580B2 - 2,6−ジクロルベンゾニトリルの製造法 - Google Patents

2,6−ジクロルベンゾニトリルの製造法

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JPH064580B2
JPH064580B2 JP61303363A JP30336386A JPH064580B2 JP H064580 B2 JPH064580 B2 JP H064580B2 JP 61303363 A JP61303363 A JP 61303363A JP 30336386 A JP30336386 A JP 30336386A JP H064580 B2 JPH064580 B2 JP H064580B2
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dichlorotoluene
dichlorobenzonitrile
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靖正 山口
正弘 牛込
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【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 産業上の利用分野 本発明は、2,6−ジクロルトルエンのアンモ酸化によ
って得られる2,6−ジクロルベンゾニトリルを捕集す
る方法に関する。
従来の技術 2,6−ジクロルベンゾニトリルは、除草剤として工業
的に極めて重要であるばかりでなく、近年、殺虫剤の原
料としても工業的に極めて重要になって来ている。
この化合物の製造法としては、特開昭60−22845
2号公報記載の方法がある。
すなわち、特開昭60−228452号公報には、バナ
ジウム−モリブデン酸化物を基剤とする触媒により2,
6−ジクロルトルエンをアンモ酸化することによって純
粋なジクロルベンゾニトリルを製造するに当り、反応を
流動床法で実施し、かつ流動床反応器から流出後の反応
ガス中に水を噴霧することを特徴とする純粋ジクロルベ
ンゾニトリルの製造方法が記載されている。
この方法では、しかしながら、反応後に残る未反応の
2,6−ジクロルトルエンの回収利用については全く考
慮がなされていない。
また、この方法では、反応時の原料ガス中に空気の3.
5倍〜7.7倍(実施例1〜9)もの多量の窒素を加え
ている(従って、原料ガス中の2,6−ジクロルトルエ
ンの濃度は1.93〜2.03モル%である)。このよ
うな多量の窒素を加えると、原料ガスの予熱と反応ガス
の冷却に要する熱量が多くなるばかりでなく、反応ガス
を冷却して未反応の2,6−ジクロルトルエンを回収す
ることが困難になる欠点があった。また、この方法に
は、得られる2,6−ジクロルベンゾニトリルの収率が
60〜72%と低い欠点があった(実施例1〜9によ
る)。
〔発明の概要〕
発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は、担体に金属酸化物を担持させた触媒の
存在下に2,6−ジクロルトルエンをアンモ酸化して得
られる2,6−ジクロルベンゾニトリルを製造する際
に、原料ガス中に希釈用の窒素ガスを添加することなし
に反応を行なうと共に、高純度の2,6−ジクロルベン
ゾニトリルを高収率で取得し、しかも未反応2,6−ジ
クロルトルエンの回収をも行なう方法を提供することに
ある。
問題を解決するための手段 本発明による2,6−ジクロルベンゾニトリルの製造法
は、担体に金属酸化物を担持させてなる触媒の流動床に
2,6−ジクロルトルエン、空気およびアンモニアを含
む反応原料ガスを接触させることからなるアンモ酸化法
によって2,6−ジクロルベンゾニトリルを製造する方
法において、この反応を下記の条件の同時充足下に実施
すること、を特徴とするものである。
(イ)反応原料ガス中の2,6−ジクロルトルエン濃度が
2.6モル%以上であること。
(ロ)反応生成ガスを水と接触させて50〜90℃の範囲
の温度に冷却することによって、反応生成ガス中の2,
6−ジクロルベンゾニトリルをこれが水に固化分散した
スラリーとして捕集し、このスラリーから2,6−ジク
ロルベンゾニトリルを得ること。
(ハ)2,6−ジクロルベンゾニトリル捕集後の冷却され
た反応生成ガスを再度水と接触させて0〜40℃の範囲
の温度に冷却することによって、このガス中の未反応
2,6−ジクロルトルエンをこれが水に分散した分散液
として捕集し、この分散液から2,6−ジクロルトルエ
ンを回収すること。
発明の効果 アンモ酸化で得られる反応ガスを水と接触させて冷却す
る工程を二段階に行なうことによって、第一段目で2,
6−ジクロルベンゾニトリルを捕集し、第二段目で2,
6−ジクロルトルエンを回収することによって、反応ガ
ス希釈用の窒素を使用せずに、未反応2,6−ジクロル
トルエンの含有率が1%以下の2,6−ジクロルベンゾ
ニトリルを高い総合収率で得ることができる。
〔発明の具体的説明〕
アンモ酸化 2,6−ジクロルトルエンのアンモ酸化は公知の技術で
あって、本発明と矛盾しない限り公知の技術を利用する
ことができる。
本発明は、この反応を流動床触媒によって実施するもの
である。そして、反応原料ガス中の2,6−ジクロルト
ルエンの濃度が2.6モル%以上、好ましくは3モル%
以上、であることで示されているように、反応原料ガス
は実質的に2,6−ジクロルトルエン、空気およびアン
モニアからなっていて、窒素、スチーム等の希釈剤を事
実上含まないものである。
2,6−ジクロルトルエンのアンモ酸化の触媒は、例え
ば、アルミナあるいはシリカに、バナジウム、クロム、
モリブデン、アンチモンおよび鉄の酸化物から選ばれた
重金属の酸化物を担持させた物が用いられる。例えば、
特公昭42−7902号、特公昭43−5386号各公
報に記載の触媒が用いられる。
2,6−ジクロルトルエンの触媒流動床反応器でのアン
モ酸化においては、転化率が重要であって、転化率を高
めると2,6−ジクロルベンゾニトリルの選択率が急激
に低下する傾向がある。従って、転化率の範囲は80%
〜97%が適当であり、好ましくは85%〜95%であ
る。転化率が上限値を越えると2,6−ジクロルベンゾ
ニトリルの選択率が低下して2,6−ジクロルベンゾニ
トリルの総合収率が低下する。転化率が下限値を下回る
と、第一段目の捕集塔で得られる2,6−ジクロルベン
ゾニトリル中に含有される2,6−ジクロルトルエンの
量が多くなるので、それを防ぐために第一段目の捕集塔
での温度を高める必要があり、その結果水の蒸発量が多
くなって、経済性の面で不利になる。
反応器での転化率を前記範囲にするには、触媒の活性に
より異なるけれども、触媒と接触時間が2秒〜20秒で
あることが適当であり、好ましくは3秒〜10秒であ
る。
反応温度は300℃から450℃が適当であり、好まし
くは350℃〜400℃である。反応温度が低いと、
2,6−ジクロルトルエンの転化率が低下する。反応温
度が450℃を越えると分解が多くなって2,6−ジク
ロルベンゾニトリルの反応収率が著しく低下する。
反応時の2,6−ジクロルトルエン:アンモニアのモル
比は1:1〜10程度、好ましくは1:2〜7程度であ
り、2,6−ジクロルトルエン:酸素のモル比は1:2
〜6程度、好ましくは1:3〜5程度である。
反応生成ガスの冷却 本発明の方法では、反応器から流出する反応ガスの冷却
を、たとえば、二基の冷却装置を直列に接続して使用し
て、それぞれの冷却装置で反応ガスと水を接触させて、
二段に行なう。第一の冷却装置では、反応ガスの温度を
50℃〜90℃に下げる。反応ガスの温度を下げると、
2,6−ジクロルベンゾニトリル中に含有される2,6
−ジクロルトルエン量が増加し、上げると2,6−ジク
ロルトルエンの含有量が減少するので、反応器から流出
する反応ガス中の未反応2,6−ジクロルトルエンの濃
度により、第一の冷却装置内の温度を、捕集した2,6
−ジクロルベンゾニトリル中に混入する2,6−ジクロ
ルトルエン濃度が1%以下、好ましくは0.5%以下、
になるように、50℃〜90℃の間より選ぶ。
第一の冷却装置で凝縮した2,6−ジクロルトルエンは
大部分が2,6−ジクロルベンゾニトリル中に入り、極
くわずかな量が水に溶解する。
第一の冷却装置で凝縮しない2,6−ジクロルトルエン
を、第二の冷却装置で反応ガスを0℃〜45℃に冷却す
ることにより凝縮させて回収する。第二の冷却装置で回
収した2,6−ジクロルトルエンは水との混合物であ
り、液液分離により水と分離して回収することができ
る。これは、原料の2,6−ジクロルトルエンの一部と
してアンモ酸化用の反応器へ供給することができる。
冷却装置には公知の任意の気液接触装置が用いられる
が、水を噴霧するスプレー塔、サイクロンスクラバーお
よびベンチュリスクラバーの他、濡壁塔、充填塔等が用
いられる。
冷却装置には水を循環させて、その水を熱交換器により
冷却して必要な温度に調節する。水中の不純物の蓄積を
防ぐため、循環水の一部を抜き出して新しい水を補給す
ることが、不純物の少ない2,6−ジクロルベンゾニト
リルを得るために必要である。
第一の冷却装置で得られる2,6−ジクロルベンゾニト
リルのスラリーを、過器あるいは、遠心分離機等の公
知方法により水と固液分離し、必要により水洗して、
2,6−ジクロルトルエンの含有量が1%以下の2,6
−ジクロルベンゾニトリルを得る。
また、必要により2,6−ジクロルベンゾニトリルを公
知の方法で乾燥することができる。
実施例 下記の諸例での転化率および総合収率の定義は、下記の
通りである。
DCT:2,6−ジクロルトルエン DBN:2,6−ジクロルベンゾニトリル 実施例1 内径81mm(約3インチ)、高さ約4mのステンレス鋼
製流動床反応器に酸化バナジウム1.9%、酸化クロム
3.0%、酸化鉄9.7%および酸化アンチモン35.
5%をシリカに担持させてなる流動触媒を7kg充填し
た。2,6−ジクロルトルエン、アンモニアおよび空気
を反応器に供給して、反応を行なった。
反応温度は約360℃であり、反応ガスと触媒との接触
時間は約7.5秒である。反応器への供給量は2,6−
ジクロルトルエン3.0モル/Hアンモニア15モル/
H、および空気50モル/Hであり、アンモニア/2,
6−ジクロルトルエン モル比:5.0であり、酸素/
2,6−ジクロルトルエン モル比:3.5である。
反応器から流出する反応生成ガスを内径約81mm(約3
インチ)、高さ約2mのステンレス鋼製の冷却塔に導入
し、1m3/Hの流量の循環水と接触させて70℃に冷却
する。循環水の温度は、循環ラインに設けた熱交換器に
おいて水で冷却して調節する。第一の冷却塔で70℃に
冷却された反応生成ガスを、第一の冷却塔と同様な仕様
の第二の冷却塔に導入し、ブラインで冷却された循環水
と接触することにより、10℃に冷却した。
第一の冷却塔には、1リットル/Hの補給水を供給、得
られる2,6−ジクロルベンゾニトリルのスラリーは遠
心分離し、その分離母液の一部を抜出し、残りを第一の
冷却塔に戻した。
第二の冷却塔より循環水の一部を抜出し、液液分離して
2,6−ジクロルトルエンを回収し、反応器へ原料の一
部として戻す。過剰分の水を抜出し、残りを第二の冷却
塔へ戻した。
得られた2,6−ジクロルベンゾニトリル中の2,6−
ジクロルトルエン含有量は0.1%であり、2,6−ジ
クロルベンゾニトリルの総合収率は81%であった。
2,6−ジクロルトルエンの転化率は、90%であっ
た。
実施例2 下記の条件以外は、実施例1と同じ条件でテストを行な
った。
触媒充填量:約5.8kg 原料供給量 2,6−ジクロルトルエン 3モル/H アンモニア 21モル/H 空気 71モル/H テストの結果は、表1に示す通りであった。
実施例3 下記の条件以外は、実施例1と同じ条件でテストを行な
った。
触媒充填量:約9.1kg 原料供給量 2,6−ジクロルトルエン 3モル/H アンモニア 12モル/H 空気 57モル/H テストの結果は、表1に示す通りであった。
比較例1 冷却塔を、第一段のみ使用して40℃に冷却したこと以
外は、実施例1と同じ条件でテストを行なった。
テストの結果は、表1に示すように、2,6−ジクロル
ベンゾニトリルの収率が76%と低く、かつまた2,6
−ジクロルベンゾニトリル中には4%の2,6−ジクロ
ルトルエンが含まれ、1%以下にするには、溶剤に溶解
させて再結晶させる等の精製が必要である。
実施例4 第一段の冷却塔において、50℃に冷却したこと以外
は、実施例1と同じ条件でテストを行なった。
テストの結果は、表1に示す通りであった。
比較例2 触媒の充填量を7kgとし、冷却塔を第一段のみ使用して
25℃に冷却したこと以外は、実施例3と同じ条件でテ
ストを行なった。
テストの結果は、表1に示す通りであった。
比較例3 冷却塔を第一段のみ使用して25℃に冷却したこと以外
は、実施例3と同じ条件でテストを行なった。
テスト結果は、表1に示す通りであった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】担体に金属酸化物を担持させてなる触媒の
    流動床に2,6−ジクロルトルエン、空気およびアンモ
    ニアを含む反応原料ガスを接触させることからなるアン
    モ酸化によって2,6−ジクロルベンゾニトリルを製造
    する方法において、この反応を下記の条件の同時充足下
    に実施することを特徴とする、2,6−ジクロルベンゾ
    ニトリルの製造法。 (イ)反応原料ガス中の2,6−ジクロルトルエン濃度が
    2.6モル%以上であること。 (ロ)反応生成ガスを水と接触させて50〜90℃の範囲
    の温度に冷却することによって、反応生成ガス中の2,
    6−ジクロルベンゾニトリルをこれが水に固化分散した
    スラリーとして捕集し、このスラリーから2,6−ジク
    ロルベンゾニトリルを得ること。 (ハ)2,6−ジクロルベンゾニトリル捕集後の冷却され
    た反応生成ガスを再度水と接触させて0〜40℃の範囲
    の温度に冷却することによって、このガス中の未反応
    2,6−ジクロルトルエンをこれが水に分散した分散液
    として捕集し、この分散液から2,6−ジクロルトルエ
    ンを回収すること。
  2. 【請求項2】下記の条件の少なくとも一つの充足下に実
    施する、特許請求の範囲第1項記載の2,6−ジクロル
    ベンゾニトリルの製造法。 (ニ)反応原料ガス中の2,6−ジクロルトルエンの濃度
    が3モル%以上であること。 (ホ)アンモ酸化での2,6−ジクロルトルエンの転化率
    が80〜97%の範囲であること。
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EP87118841A EP0273317B1 (en) 1986-12-19 1987-12-18 Process for producing 2,6-dichlorobenzonitrile
DE8787118841T DE3778329D1 (de) 1986-12-19 1987-12-18 Verfahren zur herstellung von 2,6-dichlorobenzonitril.
US07/135,353 US4883897A (en) 1986-12-19 1987-12-21 Process for producing 2,6-dichlorobenzonitrile

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