JPH0645827B2 - 加工性のすぐれた高強度鋼板の製造方法 - Google Patents
加工性のすぐれた高強度鋼板の製造方法Info
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- JPH0645827B2 JPH0645827B2 JP2791486A JP2791486A JPH0645827B2 JP H0645827 B2 JPH0645827 B2 JP H0645827B2 JP 2791486 A JP2791486 A JP 2791486A JP 2791486 A JP2791486 A JP 2791486A JP H0645827 B2 JPH0645827 B2 JP H0645827B2
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- Japan
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- austenite
- steel sheet
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- elongation
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は加工性のすぐれた高強度鋼板の製造方法に関す
るものである。
るものである。
(従来の技術) 自動車用鋼板においては、乗員の安全確保と、石油危機
以来の軽量化による燃費節減の観点から、近年高強度が
進められてきている。現在までに実用化されている自動
車用高強度鋼板は、たとえば特公昭58−57492号
公報、特公昭59−20733号公報に見られるような
ドアやフエンダーパネル等に適用される引張強度が35
〜45Kg/mm2で、40%程度の伸びを有する冷延鋼板
や、特開昭58−11734号公報に見られるようなホ
イールやメンバー等に適用される引張強度が50〜60
Kg/mm2で、30%程度の伸びを有する熱延鋼板が主た
るものであつた。
以来の軽量化による燃費節減の観点から、近年高強度が
進められてきている。現在までに実用化されている自動
車用高強度鋼板は、たとえば特公昭58−57492号
公報、特公昭59−20733号公報に見られるような
ドアやフエンダーパネル等に適用される引張強度が35
〜45Kg/mm2で、40%程度の伸びを有する冷延鋼板
や、特開昭58−11734号公報に見られるようなホ
イールやメンバー等に適用される引張強度が50〜60
Kg/mm2で、30%程度の伸びを有する熱延鋼板が主た
るものであつた。
しかし、最近に至つて、バンパーやドアガードバーで代
表されるような安全強度部材を対象として、80〜10
0Kg/mm2以上の引張強度を有する高強度鋼板に対して
ユーザーからの要望が高まつてきている。従来から用い
られてきた強化法では、この強度レベルを有する鋼板に
対しては、せいぜい10%内外の伸びしか確保できず、
所要の部材形状に成形加工するのはきわめて困難であっ
た。
表されるような安全強度部材を対象として、80〜10
0Kg/mm2以上の引張強度を有する高強度鋼板に対して
ユーザーからの要望が高まつてきている。従来から用い
られてきた強化法では、この強度レベルを有する鋼板に
対しては、せいぜい10%内外の伸びしか確保できず、
所要の部材形状に成形加工するのはきわめて困難であっ
た。
これを解決する手段として、特公昭56−11741号
公報等で提案されているように、フエライトとマルテン
サイトの複合組織として、マルテンサイトにより強度
を、フエライトにより伸びを確保するフエライト・マル
テンサイト2相鋼(DualPhase鋼)が開発されたが、こ
の鋼でも引張強度と全伸びの積は、2000Kg/mm2%
がせいぜいであり、ユーザーの要求する加工性を要求強
度レベルで満たすには、なお難しさを残していた。
公報等で提案されているように、フエライトとマルテン
サイトの複合組織として、マルテンサイトにより強度
を、フエライトにより伸びを確保するフエライト・マル
テンサイト2相鋼(DualPhase鋼)が開発されたが、こ
の鋼でも引張強度と全伸びの積は、2000Kg/mm2%
がせいぜいであり、ユーザーの要求する加工性を要求強
度レベルで満たすには、なお難しさを残していた。
ところが最近、低合金系ながら15%以上の残留オース
テナイトを含有し、その変態誘起塑性(Transformation
Induced Plasticity)を利用して、80〜120Kg/m
m2の引張強度を有しながら、30%以上の全伸びを有す
る鋼板が、特開昭60−43430号公報等に製造でき
ることが見い出された。
テナイトを含有し、その変態誘起塑性(Transformation
Induced Plasticity)を利用して、80〜120Kg/m
m2の引張強度を有しながら、30%以上の全伸びを有す
る鋼板が、特開昭60−43430号公報等に製造でき
ることが見い出された。
この種の残留オーステナイトの変態誘起塑性を利用する
鋼板は、成形性は極めてすぐれているものの、現在まで
に見出されている方法で低合金系の鋼を製造する場合に
は、スポット溶接を困難とするほどにC濃度を高める必
要があり、工業上広汎に実用に供せられるとは考えにく
いものである。
鋼板は、成形性は極めてすぐれているものの、現在まで
に見出されている方法で低合金系の鋼を製造する場合に
は、スポット溶接を困難とするほどにC濃度を高める必
要があり、工業上広汎に実用に供せられるとは考えにく
いものである。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は前記したような従来技術の有する問題点を解決
し、溶接性が満足できるような範囲の低C濃度で、低合
金系でありながら、残留オーステナイトを含有し、その
変態誘起塑性を利用する加工性のすぐれた高強度鋼板の
製造方法を提供するものである。
し、溶接性が満足できるような範囲の低C濃度で、低合
金系でありながら、残留オーステナイトを含有し、その
変態誘起塑性を利用する加工性のすぐれた高強度鋼板の
製造方法を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は従来になかつたようなすぐれた強度延性バラン
スを有する鋼板が、残留オーステナイトの変態誘起塑性
を利用することにより得られるが、これはフエライトと
過冷却なオーステナイトの混在した組織を、ベイナイト
変態温度に保定し、オーステナイト中にCを濃縮して安
定化することにより製造できる。
スを有する鋼板が、残留オーステナイトの変態誘起塑性
を利用することにより得られるが、これはフエライトと
過冷却なオーステナイトの混在した組織を、ベイナイト
変態温度に保定し、オーステナイト中にCを濃縮して安
定化することにより製造できる。
この場合、ベイナイト変態温度で、保定を開始させる際
のフエライトと、過冷却オーステナイトの比率・形態
と、その間の合金元素分配は極めて重要であることに本
発明者らは着目し、溶接性が満足できるような程度に、
鋼全体としてのC量を保ちながら、所要の強度延性バラ
ンスを達成できるという知見を得て、本発明を成したも
のである。
のフエライトと、過冷却オーステナイトの比率・形態
と、その間の合金元素分配は極めて重要であることに本
発明者らは着目し、溶接性が満足できるような程度に、
鋼全体としてのC量を保ちながら、所要の強度延性バラ
ンスを達成できるという知見を得て、本発明を成したも
のである。
即ち、本発明は重量%でC:0.15〜0.35%、Si:0.5
0〜2.00%、Mn:0.20〜2.50%、Sol.Al:0.10
%以下を含み、またはこれにさらにCr:0.05〜0.5%
を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼板を、
730〜920℃の温度域に加熱し、20秒〜5分保持
した後、650〜770℃の温度域に2〜50℃/Sの
速度で冷却し、この温度域内で5秒〜1分保持してか
ら、引き続いて10〜500℃/Sの速度で300〜4
50℃の範囲内に急冷し、この温度域内で20秒〜10
分以下保持してから室温まで冷却することを特徴とする
加工性のすぐれた高強度鋼板の製造方法である。
0〜2.00%、Mn:0.20〜2.50%、Sol.Al:0.10
%以下を含み、またはこれにさらにCr:0.05〜0.5%
を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼板を、
730〜920℃の温度域に加熱し、20秒〜5分保持
した後、650〜770℃の温度域に2〜50℃/Sの
速度で冷却し、この温度域内で5秒〜1分保持してか
ら、引き続いて10〜500℃/Sの速度で300〜4
50℃の範囲内に急冷し、この温度域内で20秒〜10
分以下保持してから室温まで冷却することを特徴とする
加工性のすぐれた高強度鋼板の製造方法である。
(作用) 最初に本発明の対象とする鋼の成分範囲の限定理由につ
いて述べる。
いて述べる。
まずCはオーステナイト中に濃縮され、その安定化に大
きく寄与し、変態誘起塑性による伸びの向上に効果を有
する。しかし、0.15%未満では本発明の工程では、強
度延性バランスを向上させるのに有効な残留オーステナ
イトを、10%以上含ませることができない。一方、0.
35%を超えると、残留オーステナイト量を確保するの
は容易であるものの、溶接性の劣化が著しく実用に耐え
ないものとなる。
きく寄与し、変態誘起塑性による伸びの向上に効果を有
する。しかし、0.15%未満では本発明の工程では、強
度延性バランスを向上させるのに有効な残留オーステナ
イトを、10%以上含ませることができない。一方、0.
35%を超えると、残留オーステナイト量を確保するの
は容易であるものの、溶接性の劣化が著しく実用に耐え
ないものとなる。
次にSiはベイナイト変態温度域すなわち300〜450
℃の範囲内において炭化物の形成を抑成し、残存するオ
ーステナイト中へのCの濃縮を起こりやすくしている。
しかし、本発明のC量の範囲では、Si含有量が0.50%
未満の場合、その効果は認められない。一方、2.00%
を超えることは、化成処理性に著しい難点が生じるた
め、避ける必要がある。
℃の範囲内において炭化物の形成を抑成し、残存するオ
ーステナイト中へのCの濃縮を起こりやすくしている。
しかし、本発明のC量の範囲では、Si含有量が0.50%
未満の場合、その効果は認められない。一方、2.00%
を超えることは、化成処理性に著しい難点が生じるた
め、避ける必要がある。
またMnは、オーステナイトを安定化するとともに、ベイ
ナイト変態温度域への急冷に際し、オーステナイトがパ
ーライトへ分解するのを抑える必要がある。Mn0.2%未
満では、熱間圧延に際して熱間脆性を引き起こす危険性
が大である。一方、2.50%を超えた際には、上に説明
した効果が飽和するのみならず、バンド組織の形成が著
しくなる。
ナイト変態温度域への急冷に際し、オーステナイトがパ
ーライトへ分解するのを抑える必要がある。Mn0.2%未
満では、熱間圧延に際して熱間脆性を引き起こす危険性
が大である。一方、2.50%を超えた際には、上に説明
した効果が飽和するのみならず、バンド組織の形成が著
しくなる。
さらにSol.Alは脱酸元素として、またAlNによる熱延素
材の細粒化を通じて、間接的に材質を向上させるため
に、0.10%以下の添加を必要とする。しかし、これを
超えた添加は、介在物による靱性劣化を招くので、0.1
0%以下に限定する。
材の細粒化を通じて、間接的に材質を向上させるため
に、0.10%以下の添加を必要とする。しかし、これを
超えた添加は、介在物による靱性劣化を招くので、0.1
0%以下に限定する。
以上が本発明の対象とする鋼の基本成分であるが、本発
明においては、残留オーステナイトの量を増す目的で、
さらに必要によりCrを0.05〜0.5%含むことも有効で
ある。しかしながら0.5%を、超えるCrの添加は、Cr炭
化物の形成やフエライト率の増大につながり、残留オー
ステナイト量を減じて、強度延性バランスをかえつて悪
化するので避けなければならない。一方、0.05%未満
では、Crを添加することによる効果を認め難い。
明においては、残留オーステナイトの量を増す目的で、
さらに必要によりCrを0.05〜0.5%含むことも有効で
ある。しかしながら0.5%を、超えるCrの添加は、Cr炭
化物の形成やフエライト率の増大につながり、残留オー
ステナイト量を減じて、強度延性バランスをかえつて悪
化するので避けなければならない。一方、0.05%未満
では、Crを添加することによる効果を認め難い。
以上に説明した元素およびFe以外に、本発明鋼板はP,
S,Nその他一般に鋼に対し、不可避的に混入する不純
物を含むものである。
S,Nその他一般に鋼に対し、不可避的に混入する不純
物を含むものである。
次に工程上の限定理由を詳述する。
まず、鋼板は730〜920℃に加熱し、20秒〜5分
保持される。この加熱条件は本発明の成分系において、
オーステナイト分率がほぼ60〜95%のフエライトと
オーステナイトの二相共存域に相当するものであり、素
材においてパーライトとして、また孤立して存在する炭
化物を固溶して、CおよびMn、あるいはさらにCrの濃化
したオーステナイトと、それら合金元素の希薄なフエラ
イトの混合した組織を出現させ、引き続く一連の熱処理
完了後に、10%以上の残留オーステナイトを含有し、
すぐれた機械的性質を示す組織をもたらすのである。
保持される。この加熱条件は本発明の成分系において、
オーステナイト分率がほぼ60〜95%のフエライトと
オーステナイトの二相共存域に相当するものであり、素
材においてパーライトとして、また孤立して存在する炭
化物を固溶して、CおよびMn、あるいはさらにCrの濃化
したオーステナイトと、それら合金元素の希薄なフエラ
イトの混合した組織を出現させ、引き続く一連の熱処理
完了後に、10%以上の残留オーステナイトを含有し、
すぐれた機械的性質を示す組織をもたらすのである。
730℃未満の加熱温度では、工業的に実用性のあるよ
うな加熱時間とした場合に、炭化物が残存する可能性が
大であり、引き続く一連の熱処理を行つても、十分な残
留オーステナイト量が得られず、所要の機械的性質は得
られない。
うな加熱時間とした場合に、炭化物が残存する可能性が
大であり、引き続く一連の熱処理を行つても、十分な残
留オーステナイト量が得られず、所要の機械的性質は得
られない。
一方、920℃を超えるような温度では、オーステナイ
トが95%を超え、さらにはオーステナイト単相となつ
てC,Mn,あるいはさらにCrが均一に分布するので、以
下の工程でそれら元素をオーステナイト中に濃縮して
も、最終的に伸びの向上に寄与する残留オーステナイト
を、本発明成分では10%も確保できず、目的とする強
度延性バランスが得られない。
トが95%を超え、さらにはオーステナイト単相となつ
てC,Mn,あるいはさらにCrが均一に分布するので、以
下の工程でそれら元素をオーステナイト中に濃縮して
も、最終的に伸びの向上に寄与する残留オーステナイト
を、本発明成分では10%も確保できず、目的とする強
度延性バランスが得られない。
この温度域での保持時間が、20秒未満では炭化物が十
分固溶せず、冷延材の場合には再結晶は不十分となる。
また5分を超えて保持しても、伸びの向上は僅かであ
り、減少を示す場合さえあり、連続ラインでの生産性も
低下させることとなる。
分固溶せず、冷延材の場合には再結晶は不十分となる。
また5分を超えて保持しても、伸びの向上は僅かであ
り、減少を示す場合さえあり、連続ラインでの生産性も
低下させることとなる。
本発明では引き続いて650〜770℃の温度域に、2
〜50℃/Sの速度で冷却し、この温度域内で5秒〜1
分保持するが、その目的は所要強度を実現するように、
フエライトとオーステナイトの比率を調整し、なおかつ
フエライトからオーステナイトへのC,Mn,あるいはさ
らにCrの濃化を促進することである。
〜50℃/Sの速度で冷却し、この温度域内で5秒〜1
分保持するが、その目的は所要強度を実現するように、
フエライトとオーステナイトの比率を調整し、なおかつ
フエライトからオーステナイトへのC,Mn,あるいはさ
らにCrの濃化を促進することである。
この際の冷却速度を2℃/S未満の緩冷とすると、パー
ライトが生成し残留オーステナイト安定化に有効なCを
減じることとなる。また50℃/Sを超える急冷では、
針状のフエライトや、時にはマルテンサイトを生じ伸び
が低下する。ここでの保持温度が650℃未満では、先
に規定した冷却速度をとつてもパーライトが生じ、強度
・伸びとも顕著に低下する。
ライトが生成し残留オーステナイト安定化に有効なCを
減じることとなる。また50℃/Sを超える急冷では、
針状のフエライトや、時にはマルテンサイトを生じ伸び
が低下する。ここでの保持温度が650℃未満では、先
に規定した冷却速度をとつてもパーライトが生じ、強度
・伸びとも顕著に低下する。
また770℃を超えると、最終的にベイナイト主体でフ
エライトの比率が極めて小さくなるので、靱性が低下
し、二次加工性が悪化する。この温度域での保持時間
が、5秒未満ではオーステナイトへのC,Mn,あるいに
さらにCrの濃化が僅かなため、以降の冷却に際し、マル
テンサイト変態が起こるので、伸びの劣化が著しい。一
方、1分を超える保持は、オーステナイトからパーライ
トへの分解を引き起こすので避ける必要がある。
エライトの比率が極めて小さくなるので、靱性が低下
し、二次加工性が悪化する。この温度域での保持時間
が、5秒未満ではオーステナイトへのC,Mn,あるいに
さらにCrの濃化が僅かなため、以降の冷却に際し、マル
テンサイト変態が起こるので、伸びの劣化が著しい。一
方、1分を超える保持は、オーステナイトからパーライ
トへの分解を引き起こすので避ける必要がある。
この後、本発明では10〜500℃/Sの速度で、30
0〜450℃の範囲内に急冷し、この温度域内で20秒
〜10分保持してから室温まで冷却する。これはオース
テナイトに対し、いわゆるオーステンパ処理を施こすも
のであるが、後述するようにSiを合金元素として含むこ
との効果で、オーステナイトが一部ベイナイトへ変態す
るとともに、残存するオーステナイトへさらにC濃化が
起こり、室温に冷却しても残存し、塑性誘起変態を起こ
すため、伸びを著しく向上させるものである。
0〜450℃の範囲内に急冷し、この温度域内で20秒
〜10分保持してから室温まで冷却する。これはオース
テナイトに対し、いわゆるオーステンパ処理を施こすも
のであるが、後述するようにSiを合金元素として含むこ
との効果で、オーステナイトが一部ベイナイトへ変態す
るとともに、残存するオーステナイトへさらにC濃化が
起こり、室温に冷却しても残存し、塑性誘起変態を起こ
すため、伸びを著しく向上させるものである。
この温度域に達するまでの冷却速度が10℃/S未満の
場合、パーライトを生じ、意図した組織変化を起こすこ
とができなくなる。また500℃/S超の急冷は、目標
とした温度で冷却を終了することがきわめて困難であ
り、実現せしめても伸びはかえつて劣化する。急冷終点
温度が450℃を超える場合にはパーライトが生じ、ま
た300℃未満の場合には炭化物析出がすみやかで、オ
ーステナイトへのC濃化とその安定化が起こりにくくな
り、さらにはマルテンサイトも生成するので、強度延性
バランスの劣化が顕著となる。
場合、パーライトを生じ、意図した組織変化を起こすこ
とができなくなる。また500℃/S超の急冷は、目標
とした温度で冷却を終了することがきわめて困難であ
り、実現せしめても伸びはかえつて劣化する。急冷終点
温度が450℃を超える場合にはパーライトが生じ、ま
た300℃未満の場合には炭化物析出がすみやかで、オ
ーステナイトへのC濃化とその安定化が起こりにくくな
り、さらにはマルテンサイトも生成するので、強度延性
バランスの劣化が顕著となる。
この温度域内での保持時間が20秒未満ではベイナイト
の生成、Cの拡散が不十分でオーステナイトは室温まで
の冷却途中に、マルテンサイトとなるので伸びが急減す
る。また10分を超えて保持しても、安定化を意図した
オーステナイトが炭化物を析出してベイナイトに分解し
てしまうため、塑性誘起変態によるような大きな伸びは
期待できない。
の生成、Cの拡散が不十分でオーステナイトは室温まで
の冷却途中に、マルテンサイトとなるので伸びが急減す
る。また10分を超えて保持しても、安定化を意図した
オーステナイトが炭化物を析出してベイナイトに分解し
てしまうため、塑性誘起変態によるような大きな伸びは
期待できない。
なお、以上に説明してきた工程においては、規定した温
度域内であれば、保持温度は一定である必要はなく、そ
の範囲内での変動により何ら最終製品の特性を劣化させ
るものではない。
度域内であれば、保持温度は一定である必要はなく、そ
の範囲内での変動により何ら最終製品の特性を劣化させ
るものではない。
なお、本発明の製造方法に使用される素材としては、通
常の熱延工程を経て製造された熱延鋼板であれば、その
まま直接でも、もしくは酸洗・冷延を経たものであつて
も構わず、先に説明したような熱処理工程を経ることに
より所期の目的が達せられる。ここで、素材の金属組織
は特に問題としない。
常の熱延工程を経て製造された熱延鋼板であれば、その
まま直接でも、もしくは酸洗・冷延を経たものであつて
も構わず、先に説明したような熱処理工程を経ることに
より所期の目的が達せられる。ここで、素材の金属組織
は特に問題としない。
(実施例) 第1表に成分を示す3.5mm厚の熱延鋼板を酸洗後、1.0mm
厚に冷延し、第2表に示すような熱処理を施した後、0.
8%のスキンパスを行つてから、JIS5号引張試験片を採
取し、ゲージ長さ50mm、引張速度10mm/minで常温
引張試験を行なつたところ、同表に記載するような機械
的特性値を得た。
厚に冷延し、第2表に示すような熱処理を施した後、0.
8%のスキンパスを行つてから、JIS5号引張試験片を採
取し、ゲージ長さ50mm、引張速度10mm/minで常温
引張試験を行なつたところ、同表に記載するような機械
的特性値を得た。
ここで第2表の熱処理条件にある符号Ta,ta等は、第1
図に記載したようなサイクルの各段階での温度および時
間を示す。
図に記載したようなサイクルの各段階での温度および時
間を示す。
本発明例である試料NO.2〜5,7,10,13,1
6,19,21〜25,28,31,33〜35はいず
れも引張強度60Kg/mm2以上で、なおかつ引張強度
と、全伸びの積はいずれも2500Kg/mm2・%以上とな
り、最高ではNO.10,16,24,33に見られるよ
うに、100Kg/mm2以上の引張強度を有しながら、全
伸びも30%以上ときわめて大きく、厳しい加工に耐え
うる性質を持つことが明らかである。
6,19,21〜25,28,31,33〜35はいず
れも引張強度60Kg/mm2以上で、なおかつ引張強度
と、全伸びの積はいずれも2500Kg/mm2・%以上とな
り、最高ではNO.10,16,24,33に見られるよ
うに、100Kg/mm2以上の引張強度を有しながら、全
伸びも30%以上ときわめて大きく、厳しい加工に耐え
うる性質を持つことが明らかである。
これに対し、本発明成分範囲外の鋼a,g,h,iは最
適と考えうる熱処理サイクルを経ても、試料NO.1、3
6〜38にあるように、また本発明成分鋼であつても処
理条件が不適切な場合は、NO.6,8,9,11,1
2,14,15,17,18,20,26,27,2
9,30,32にあるように、強度あるいは伸びの一方
が不十分であるため本発明の目的は達しえない。
適と考えうる熱処理サイクルを経ても、試料NO.1、3
6〜38にあるように、また本発明成分鋼であつても処
理条件が不適切な場合は、NO.6,8,9,11,1
2,14,15,17,18,20,26,27,2
9,30,32にあるように、強度あるいは伸びの一方
が不十分であるため本発明の目的は達しえない。
(発明の効果) 以上の実施例からも明らかなように、本発明によれば、
10%以上の残留オーステナイトを含み、その変態誘起
塑性の効果を十分に発揮できるために、60Kg/mm2以
上の引張強度を有し、なおかつ引張強度と全伸びの積
が、2500Kg/mm2以上の加工性のすぐれた鋼板を製
造でき、これらは溶接性や二次加工性をも良好なレベル
に保てるため、産業上極めて顕著な効果を有するもので
ある。
10%以上の残留オーステナイトを含み、その変態誘起
塑性の効果を十分に発揮できるために、60Kg/mm2以
上の引張強度を有し、なおかつ引張強度と全伸びの積
が、2500Kg/mm2以上の加工性のすぐれた鋼板を製
造でき、これらは溶接性や二次加工性をも良好なレベル
に保てるため、産業上極めて顕著な効果を有するもので
ある。
第1図は熱処理工程サイクルの図表である。
Claims (1)
- 【請求項1】重量%でC:0.15〜0.35%、Si:0.5
0〜2.00%、 Mn:0.20〜2.50%、So.A:0.10%以下を含
み、 またはこれにさらにCr:0.05〜0.5%を含み、残部Fe
および不可避的不純物からなる鋼板を、730〜920
℃の二相共存温度域に加熱し、20秒〜5分保持した
後、650〜770℃の温度域に、2〜50℃/Sの速
度で冷却し、この温度域内で5秒〜1分保持してから、
引き続いて10〜500℃/Sの速度で、300〜45
0℃の範囲内に急冷し、この温度域内で20秒〜10分
保持してから、室温まで冷却することを特徴とする加工
性のすぐれた高強度鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2791486A JPH0645827B2 (ja) | 1986-02-13 | 1986-02-13 | 加工性のすぐれた高強度鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2791486A JPH0645827B2 (ja) | 1986-02-13 | 1986-02-13 | 加工性のすぐれた高強度鋼板の製造方法 |
Publications (2)
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| JPS62188729A JPS62188729A (ja) | 1987-08-18 |
| JPH0645827B2 true JPH0645827B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=12234148
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2791486A Expired - Lifetime JPH0645827B2 (ja) | 1986-02-13 | 1986-02-13 | 加工性のすぐれた高強度鋼板の製造方法 |
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| JP (1) | JPH0645827B2 (ja) |
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1986
- 1986-02-13 JP JP2791486A patent/JPH0645827B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JPS62188729A (ja) | 1987-08-18 |
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