JPH0646836B2 - 電気音響変換器 - Google Patents

電気音響変換器

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JPH0646836B2
JPH0646836B2 JP19185187A JP19185187A JPH0646836B2 JP H0646836 B2 JPH0646836 B2 JP H0646836B2 JP 19185187 A JP19185187 A JP 19185187A JP 19185187 A JP19185187 A JP 19185187A JP H0646836 B2 JPH0646836 B2 JP H0646836B2
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隆吉 松尾
洋 上嶋
聰 福岡
昌徳 高橋
一夫 土屋
隆 古川
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Mogami Denki Corp
Pioneer Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は動電型スピーカ,マイクロホン等の電気音響
変換器に関し、さらに詳しくは、マイカを抄造して得た
振動板を備える電気音響変換器に関する。
【従来の技術】
動電型スピーカに代表される電気音響変換器の音響特性
は主として振動系の物理特性に左右され、その振動系の
なかで性能に対して最も重要な要素を担っているのが振
動板である。 この振動板の材料は主として天然繊維から得られるもの
が多く用いられている。例えば、 (A)硫酸塩パルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP)種子
毛繊維(綿パルプ,カボック)、靭皮繊維(三椏,ラミ
ー)または、無機繊維などを配合して円錐状に抄造成形
し、これに樹脂などを配合して円錐状に抄造成形し、こ
れに樹脂などの溶剤を含浸することで成形されたもので
ある。 (B)ポリプロピレン,ポリエチレンなどフィルムを用
い、圧搾真空により所定の形状に成形した振動板もあ
る。 (C)軽金属材料としてアルミニウム,チタン,ベリリウ
ム等を円錐状に加圧成形したものや、近年脚光を浴びて
いる材料であって、金属酸化物,窒化物,硼化物などの
微粉末を焼結したセラミック振動板がある。 このように種々の振動板が用いられているが、振動板材
料としての必要な物理性特性は、 (a)能率を向上するために、密度ρの小さいこと、 (b)再生帯域を拡げるために、比弾性率E/ρ(ここで
E:弾性率,ρ:密度)の大きいこと、 (c)共振を制動し、音圧−周波数特性を平坦にするため
に、適当な内部損失をもっていること、 などを挙げることができる。
【発明が解決しようとする問題点】
上述の(A)に示す原料を抄造法により得た振動板は、前
記物理的諸条件を完全に満足させるものではなく、所望
の音圧周波数特性をなかなか得にくいものであった。 また、成形法により得た振動板は、ポリプロピレンなど
のプラスチックフィルムを素材としているため比較的密
度が大きく、能率が低下するので期待通りの特性を得る
ことができなかった。 さらにまた、加圧成形法により得れた振動板は、軽金属
材料であって、とくにベリリウムの振動板は が非常に大きく(12.3km/sec程度)、きわめて良好な
音圧周波数特性が得られるが、その価格が非常に高く、
実用化しにくい。 また他の軽金属材料を用いた場合には、密度が大きく伝
播速度 が5.24km/sec以下であり、この種の材料による振動板
では構造を改良しても、現状の振動板以上の音圧周波数
特性の向上は期待できない。 セラミック材に関しても、ベリリウム材料を用いた場合
と同様に、高特性のものが得られるが、製造過程におけ
る熱の影響を受けて熱変形を起し易く、寸法上高精度の
ものが得られるが、コストが高くなる欠点があった。 上述のような振動板材料を用いた振動板の物理特性を第
1表に示す。
【問題点を解決するための手段】
そこで、この発明は適当な内部損失と、剛性を保持しな
がら、低密度の振動板を備える電気音響変換器を提供す
ることを目的とするもので、そのために、アルギン酸系
繊維を分散,離解した懸濁液に、マイカなどの有機微粉
末を混合し、これを抄造することで得た振動板を用いて
構成したことを特徴とするものである。
【実施例】
以下に、この発明の実施例を添付した図面に沿って説明
する。先ず、電気音響変換器用振動板の製造工程につい
てこれを説明する。水可溶性アルギン酸アルカリ塩、ま
たは、これと水溶性高分子材料との混合物からなる高粘
度溶液を湿式紡糸機を用いて、凝固剤としてアルギン酸
に対して不溶性の塩形成能を有する金属イオン及び又は
酸を主成分とする水溶液からなる凝固浴中に紡出するこ
とにより連続繊維を形成させ、次いで、この連続繊維を
短繊維に切断する。 その後、該短繊維をその繊維形態を痛めないように分
散,離解し、スクリーンまたはクリーナなどで異物,結
束繊維を除去し、これにマイカを混合して抄紙を行うこ
とにより振動板を得る。 なお、アルギン酸は褐藻類に含まれる多糖類であって、
D−マンヌロン酸とL−グルクロン酸の共重合体でβ−
1,4結合を主体としているものである。このアルギン
酸をナトリウムなどのアルカリ塩として水溶液にする
と、粘度の高いアルギン酸アルカリ溶液が得られる。 ここで、水可溶性のアルギン酸アルカリとは、アルギン
酸のリチウム,ナトリウム,カリウム,アンモニウムな
どの塩である。 アルギン酸塩に対して、不溶性塩成形能を持つ金属イオ
ンは、周期律表のIb,II,III,IV,VI,VIIbの各族
の典型元素および遷移金属のイオンであり、具体的には
Ca(II),Sr(II),Ba(II),Al(III),
Sn(II),Pb(II),Mn(II),Cr(III),
Fe(III),Co(II)Ni(II),Cu(II),Z
n(II),Ag(I)などがある。 また、酸としては、例えば塩酸,硝酸,燐酸などの無機
酸および、例えば蟻酸,酢酸などの有機酸が用いられ
る。 連続繊維から切断された短繊維は、短繊維同志自己接着
を促し、さらに振動板の地合いの良好なものを得るため
に、アスペクト比[繊維径(湿潤)対繊維長の比]を15
0以下とする。 初めに、アルギン酸系繊維を下記の紡糸工程で形成す
る。 アルギン酸ナトリウム溶液を用意し、該溶液を直径0.08
mm〜1mm)の小径ノブルを通して、塩化カルシウムの紡
糸溶液中に注入して紡糸する。このとき、該紡糸溶液に
少量の塩酸,カチオン界面活性剤を含めてもよい。アル
ギン酸ナトリウムを該紡糸溶液に接触するとイオン交換
が行われ、アルギン酸カルシウムの長繊維に変えること
ができる。 ここで、アルギン酸アルカル金属塩は水溶性であるが、
2価以上の金属の塩であれば水に溶けることなく繊維が
得られる。また、このアルギン酸系繊維は難燃性を有し
ている。 実施例におけるアルギン酸系繊維の形成の紡糸条件とし
ては、重合度3.8×105ダルトンのアルギン酸ナトリウム
の5%水溶液を、湿度式紡糸機を用いて、吐出速度3.5m
l/分にて、ホール孔径0.10mmからなる1000ホールのノ
ズルから5%のCaCl溶液中に紡出し、温度は室温
で、巻取り速度は2.1〜28rpm程度、延伸率は1.3として
いる。 上記の紡糸条件で製造されたアルギン酸系繊維を水洗し
た後、繊維長をほぼ3mmにしたステープルとする。この
ようにして電気音響変換器用の振動板の原材料であるア
ルギン酸系繊維を得る。 先ず、第1図はこの実施例による製造方法をフローチャ
ートにで示すもので、解繊工程として、アルギン酸系繊
維80%,4kgを所定の叩解機に投入した後、紙料濃度2.
5%適程度にてアルギン酸系繊維の繊維形態を損わない
ように解繊を施し、叩解度測定機で測定しながら所定の
叩解度に離解,分散する。 分散したアルギン酸繊維に、マイカ(粒径65μ)を投
入し、紙料濃度3.1%で60分離解してマイカを分散さ
せ、所定の塩基性染料を5%用い、染色を施す。 さらに、サイジングとして浸潤強度向上のため、尿素樹
脂を紙料に対して3%(絶乾比率)添加し、硫酸バンド
を添加して、紙料液のpH値を5.0〜5.5に調整する。 次に、調整された紙料は、第2図に概略断面図として示
す抄紙機の原料タンク1において、紙料濃度0.3%の懸
濁液2に調整される。この懸濁液2を連通管を介して移
送ポンプ3により所定の紙料機の紙料タンク4に送り、
紙料タンク4で所定の形状に具備された紙料工具5を用
いて紙状にする。この紙料タンク4には吸引ポンプ6が
あって、紙料工具5に紙料を吸着させる。 紙状にされた振動板を、紙料タンク4から取出し、乾燥
機7にて100℃程度の熱風にて乾燥させる。ここで符号
8は振動板の所定形状の治具を示し、9は真空吸引ポン
プである。乾燥した振動板を所定の寸法の内外径部分を
切断して、アルギン酸繊維と、マイカの複合振動板を得
ることができる。 このようにして得られたアルギン酸繊維と、マイカの混
合による振動板の動的性質値を第2表に示す。 第2表で明らかなように、アルギン酸系繊維とマイカに
よる複合材を用いた振動板は、従来の木材パルプ繊維に
よる振動板より密度が小さく、かつ、伝播速度すなわち
音速が大きく、内部損失の値について比較的に大きい値
を示しており、高調波歪がわずかであり、音圧周波数特
性も広帯域で平坦となり、伝播速度についても金属材料
と比較しては劣るが、共振に関しては優れたバランスの
よいものになる。 また、上記の実施例において、アルギン酸系繊維と、マ
イカの配合率を変化させることにより、振動板の諸特性
の向上と、所望の特性を得るための製造上の調整が容易
に行われる。 なお、無機微粉末としてマイカを用いる場合、その粒径
は20〜200μのものが好ましい。
【発明の効果】
以上の説明から明らかなようにこの発明は、アルギン酸
系繊維を主体としてマイカなどの無機微粉末を配合した
懸濁液を抄造して振動板が得られるので、剛性を維持
し、低密度で内部損失が大きく、伝播速度も大幅に改善
できる音響変換器が得られ、また、従来からの抄造工程
をそのまま用いることができるので、新たな製造設備を
必要とせず、品質面で安定したものが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は振動板の製造工程を示すフローチャート図、第
2図は振動板を製造するための紙料機、および、乾燥機
の概略説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 隆吉 香川県高松市花の宮町2丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術試験所内 (72)発明者 上嶋 洋 香川県高松市花の宮町2丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術試験所内 (72)発明者 福岡 聰 香川県高松市花の宮町2丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術試験所内 (72)発明者 高橋 昌徳 山形県最上郡真室川町大字新町字塩野954 番の1 最上電機株式会社内 (72)発明者 土屋 一夫 山形県最上郡真室川町大字新町字塩野954 番の1 最上電機株式会社内 (72)発明者 古川 隆 埼玉県所沢市花園4丁目2610番地 審査官 橋本 武

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルギン酸系繊維と、無機微粉末を含む懸
    濁液を抄造し得た振動板を備える電気音響変換器。
  2. 【請求項2】無機微粉末はマイカであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の電気音響変換器。
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