JPH0646865A - ノイラミニダーゼ遺伝子 - Google Patents

ノイラミニダーゼ遺伝子

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JPH0646865A
JPH0646865A JP3269931A JP26993191A JPH0646865A JP H0646865 A JPH0646865 A JP H0646865A JP 3269931 A JP3269931 A JP 3269931A JP 26993191 A JP26993191 A JP 26993191A JP H0646865 A JPH0646865 A JP H0646865A
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JP
Japan
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gene
neuraminidase
dna
bacteroides fragilis
bacteroides
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JP3269931A
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English (en)
Inventor
Katsunari Onishi
克成 大西
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、配列番号:1で表わされる塩基配列
を有するバクテロイデス・フラジリスのノイラミニダー
ゼ遺伝子、配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を有
するバクテロイデス・フラジリスのノイラミニダーゼ、
及び上記ノイラミニダーゼ遺伝子の全部又は一部を利用
するバクテロイデス・フラジリスの同定及び診断法を提
供する。 【効果】本発明のノイラミニダーゼ遺伝子は、バクテロ
イデス・フラジリスのノイラミニダーゼの遺伝子工学的
手法による製造及びバクテロイデス・フラジリスの同定
及び診断に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グラム陰性嫌気性桿菌
であるバクテロイデス・フラジリス(Bacteroi
des fragilis)のノイラミニダーゼ(Ne
uraminidase)及びその遺伝子とその利用、
特に上記ノイラミニターゼ遺伝子を用いたバクテロイデ
ス・フラジリスの同定及び診断法に関する。
【0002】
【従来の技術】バクテロイデス(Bacteroide
s)属の菌種の内でもフラジリス(B.fragili
s)は、その腸管内に占められる割合がさほど大きくな
いにもかかわらず、病巣から分離される頻度の最も高い
菌種の一つであり、該菌種には他の菌種の持たない病原
因子が存在すると考えられている。また該菌種は他のバ
クテロイデス属と比較して、著しく高いノイラミニダー
ゼ活性を有しており、この酵素が本菌種の病原性因子の
一つである可能性が強く示唆されている。
【0003】一方、近年病原微生物の同定、診断に病原
因子の遺伝子に由来するDNAをプローブとして用いる
方法や、PCR法(Polymerase chain
reaction)により増幅された上記DNAを用
いる方法が取り入れられてきている。上記バクテロイデ
ス・フラジリスのDNA診断についても、分離株とバ
クテロイデス基準株との定量的ハイブリダイゼーション
[Roberts,M.C.et al.,J.Ge
n.Microbiol.,133,1423−143
0(1987)]や、ランダムDNAをプローブとし
て用いる方法[Kuritza,A.P.et a
.,J.Clin.Microbiol.,23,3
43−349(1986):Groves,D.J.a
nd Clark,V.,Diagn.Microbi
ol.Infect.Dis.,,273−278
(1987)]が試みられている。しかし、上記の方
法では分離株のDNAを調整して標識せねばならないの
で、この方法自体腹水や血液等の検査材料から直接本菌
種を検出する目的には用いることができない。また上記
の方法ではプローブがいかなる遺伝子に由来するのか
明らかでないので、該方法自体特異性に問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は、バ
クテロイデス・フラジリスの病原因子と考えられるノイ
ラミニダーゼ及びその遺伝子を解明し、該遺伝子を利用
して上記微生物を同定、診断する技術を提供することに
ある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研
究の結果、バクテロイデス・フラジリスのノイラミニダ
ーゼ遺伝子の単離に成功すると共に、この遺伝子を利用
して上記微生物の同定、診断にも成功し、ここに本発明
を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明によれば、配列番号:1で表
わされる塩基配列を有するバクテロイデス・フラジリス
のノイラミニダーゼ遺伝子、配列番号:2で表わされる
アミノ酸配列を有するバクテロイデス・フラジリスのノ
イラミニダーゼ、及び上記ノイラミニダーゼ遺伝子の全
部又は一部を用いることを特徴とするバクテロイデス・
フラジリスの同定及び診断法が提供される。
【0007】本明細書において、アミノ酸配列及び塩基
配列の略号による表示は、IUPAC−IUBの規定乃
至当該分野における通称又は慣用に従うものとする。
【0008】本発明に係わるノイラミニダーゼ遺伝子
は、配列番号:1で表わされる塩基配列を有する点にお
いて、また本発明のノイラミニダーゼは、配列番号:2
で表わされるアミノ酸配列を有する点において、それぞ
れ特徴付けられるが、これら以外に例えば上記アミノ酸
配列のN端に位置するメチオニン(Met)が欠損した
もの、シグナルペプチド部分の全部又は一部が欠損した
もの等や、天然に見られる翻訳後の修飾や遺伝子工学的
手法による配列の改変(付加、欠損、置換等)等がなさ
れたノイラミニダーゼ同効物及びそれらの遺伝子もまた
本発明に包含される。上記遺伝子工学的手法としては、
公知の各種方法、例えばサイトスペシフィック・ミュー
タゲネシスによるDNAの改変やホスファイト・トリエ
ステル法等によるDNAの変異等が包含される。
【0009】本発明ノイラミニダーゼ遺伝子は、これを
利用して遺伝子組換え技術により所望のノイラミニダー
ゼを製造できるだけでなく、該遺伝子の一部をプローブ
として用いて、バクテロイデス・フラジリスの特異的同
定、診断を可能とし、またPCR法により容易に該遺伝
子の増幅・検出を行なうことができ、該PCR法による
遺伝子増幅用プライマーとしても、本発明ノイラミニダ
ーゼ遺伝子の一部分が有利に利用できる。従って、本発
明は、かかるDNAプローブやPCR用プライマーとし
てのノイラミニダーゼ遺伝子の部分断片をも提供するも
のである。
【0010】本発明遺伝子の製造及びこれを利用してノ
イラミニダーゼを製造する方法につき詳述すれば、該方
法は一般的手法に従って、バクテロイデス・フラジリス
からゲノムDNAを抽出し、遺伝子ライブラリーを作製
し、その中から目的DNAを選出し、これを宿主細胞に
導入し、該細胞を培養することにより実施できる。
【0011】上記において、バクテロイデス・フラジリ
スからゲノムDNAの抽出は、例えばトーマスの方法
[Berns,K.I.and Thomas,J
r.,C.A.,J.Mol.Biol.,11,47
6−490(1965)]に従うことができる。
【0012】遺伝子ライブラリーは、通常用いられてい
るプラスミドベクターやラムダファージ由来のベクター
等を用いたり、ファージとプラスミドの両方の性質を兼
ね備えたより大きいDNA断片がクローニングできるコ
スミドベクター等を用いて、通常の方法に従い作製する
ことができる。
【0013】宿主細胞としては、大腸菌(Escher
ichia coli)が代表的であるが、これに限定
されるわけではない。
【0014】DNAの宿主細胞への導入及びこれによる
形質転換の方法としては、一般的な方法、例えばベクタ
ーとしてファージを用いる場合は、宿主細胞にこれを感
染させる方法等により効率よく宿主にDNAを組み込ま
せることができる。またプラスミドを用いる場合は、対
数増殖期にある細胞を集め、CaCl処理して自然に
DNAを取り込みやすい状態にして、プラスミドを取り
込ませる方法等を採用できる。
【0015】上記各方法及び引き続く各操作におけるD
NAの化学合成、単離、精製等は何れも常法に従って行
なうことができる。また本発明遺伝子のDNA配列の決
定等も通常の方法、例えばジデオキシ法[Sange
r,F.et al.,Proc.Natl.Aca
d.Sci.,U.S.A.,74,5463−546
7(1977)]やマキサム−ギルバート法[Maxa
m,A.M.and Gilbert,W.,Meth
od in Enzymology,65,499−5
60(1980)]等により行なうことができる。更
に、上記DNA塩基配列の決定は、市販のシークエンス
キット等を用いることによっても容易に行ない得る。
【0016】また本発明遺伝子の利用によるバクテロイ
デス・フラジリスの同定及び診断のための方法として
は、サザンハイブリダイゼーション法やドットハイブリ
ダイゼーション法[何れもSouthern,E.
M.,J.Mol.Biol.,98,503−517
(1975)]等を採用することができる。該方法で
は、制限酵素で切断したDNA断片をアガロースゲル電
気泳動に従い分画し、ゲルからニトロセルロースフィル
ターに移し取り、一方、目的とする遺伝子に対応するD
NAを標識してプローブとし、このプローブをフィルタ
ー上の相補的な塩基配列を持つDNA断片とハイブダイ
ズさせて、ハイブリッドを形成させ、このハイブリッド
を形成するDNA断片をオートラジオグラフィー等で検
出する。
【0017】更に本発明遺伝子の利用によるバクテロイ
デス・フラジリスの同定及び診断は、パルスフィールド
ゲル電気泳動によっても実施することができる。該方法
は、1982年にシュワルツら[Schwartz,
D.C.,et al.,Cold Spring H
arb.Symp.Quant.Biol.,47,
89(1982)]によってそのプロトタイプが発表さ
れた比較的新しい実験技術であり、近年、巨大DNAの
標準的解析法として定着し、分子遺伝学、分子生物学等
の分野で多用されているものである。この方法に本発明
遺伝子を応用することによって、バクテロイデス・フラ
ジリスの同定及び診断が容易に行ない得る。
【0018】PCR法は、インビトロ(in vitr
o)でDNAの特定領域をその領域の両端のセンス・ア
ンタイセンスプライマー、耐熱性のTaqポリメラー
ゼ、DNA増幅システム等の組み合わせを用いて、約2
〜3時間で10〜100万倍に特異的に増幅することが
できる技術であり、基礎医学から臨床医学に亘って広範
囲に利用されつつある。本発明遺伝子及びその部分断片
は、このPCR法によって増幅可能であり、かくして増
幅されたDNAの利用によって、上記バクテロイデス・
フラジリスの同定及び診断をより有利に行ない得る。
【0019】上記した本発明遺伝子の製造のために利用
される起源微生物は、バクテロイデス・フラジリスに属
する限り特に限定されるものではなく、該属に属する公
知の各種保存株や、実際の臨床分野で患者より分離、同
定された分離株のいずれでもよい。また、上記起源微生
物から抽出されたゲノムDNAを本発明遺伝子として含
む組換え体プラスミドの好ましい一具体例としては、後
記する実施例で製造されたpOT3054を例示でき
る。このプラスミドは、工業技術院微生物工業技術研究
所に寄託されており、その寄託番号は「微工研菌寄第1
2326号(FERMP−12326)」である。
【0020】本発明によれば、上記本発明のノイラミニ
ダーゼ遺伝子で形質転換された宿主細胞の培養によっ
て、所望のノイラミニダーゼを生産、蓄積できる。この
培養は、細菌培養に慣用される常法に従って行なうこと
ができ、その際用いられる培地としても、宿主細胞に応
じて慣用される各種のものを適宜選択でき、例えば大腸
菌の場合は、LB培地等や之等にアンピシリン等を添加
した培地等を使用できる。
【0021】上記培養により、形質転換体の細胞内又は
細胞外に生産される所望のノイラミニダーゼは、その物
理的性質、化学的性質等を利用した各種の分離操作(例
えば「生化学データーブックII」、1175−125
9頁、第1版第1刷、1980年6月23日、株式会社
東京化学同人発行参照)により分離、精製できる。該方
法としては、具体的には例えば通常の蛋白沈殿剤による
処理、限外濾過、分子ふるいクロマトグラフィー(ゲル
濾過)、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマト
グラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、高速
液体クロマトグラフィー(HPLC)等の各種液体クロ
マトグラフィー操作や、透析法、之等の組み合わせ等を
例示できる。
【0022】上記により、容易に高収率、高純度で所望
のノイラミニダーゼを工業的規模で製造することができ
る。かくして得られるノイラミニダーゼは、血清等のシ
アル酸含有物質等の安定化に有用であり、また病原性の
解明等にも大きく貢献すると考えられる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため実施
例を挙げる。
【0024】
【実施例1】バクテロイデス・フラジリスのゲノムDN
Aライブラリーの作製 トーマスの方法[Berns,K.I.and Tho
mas,Jr.,C.A.,J.Mol.Biol.,
11,476−490(1965)]に従い、バクテロ
イデス・フラジリスのゲノムDNAを抽出した。
【0025】ここで起源微生物としては、バクテロイデ
ス・フラジリス(B.fragilis)YCH46株
(山口県立中央病院分離株)を、GAM培地(ニッスイ
社製)を用いて、37℃で48時間嫌気的に静置培養
後、培養液100mlを遠心・集菌(8000rpm、
10分)して利用した。
【0026】上記起源微生物菌体を約1010細胞/m
lになるように、SSC−0.01M−EDTAに懸濁
させ、リゾチーム(最終濃度500μg/ml)及びS
DS処理して溶菌し、プロテナーゼK(protein
ase K)処理した後、フェノール抽出して、核酸分
画を得た。この核酸分画をRNase処理してRNAを
除去した後、エタノール沈殿法でDNA画分を得た。こ
れをゲノムDNAとする。
【0027】上記バクテロイデス・フラジリスのゲノム
DNAを、制限酵素BamHIで部分分解後、コスミド
ベクターpHC79(ベーリンガー・マンハイム(Bo
ehringer Mannheim)社製)のBam
HI部位に、T4DNAリガーゼを用いて連結反応させ
た。連結反応させた溶液(ライゲーション溶液)を、そ
のまま引き続いてインビトロパッケージング反応に利用
して反応させた。この反応はローゼンベルグらの方法
[Rosenberg,S.M.,Stahl,M.
M.,Kobayashi,I.and Stahl,
W.F.,Gene,38,165−176(198
5)]に従って実施した。
【0028】かくして、バクテロイデス・フラジリスの
ゲノムDNAライブラリーを作製した。
【0029】
【実施例2】ノイラミニダーゼ活性を指標としたスクリ
ーニング 実施例1で作製したライゲーション溶液を、大腸菌
(E.coli)HB101株に形質導入し、アンピシ
リン30μg/mlを含むLB寒天培地(バクトトリプ
トン10g/l、バクトイースト抽出物5g/l、Na
Cl10g/l、バクトアガー15g/l)に撒き、出
現してきた集落を、アンピシリン15μg/mlを含む
GAM培地3mlに植菌し、37℃で一晩振盪培養し
た。遠心・集菌(12000rpm、10分)後、ミネ
ラルソルーション[(9mM NaCO、34mM
NaCl、15mM (NHSO、12mM
(CHCOONa)]1mlに懸濁させた。更に
遠心・集菌(12000rpm、10分)した後、ミネ
ラルソルーション100μlに懸濁させた。得られた細
胞懸濁液を−70℃で2時間凍結後、室温で融解し、更
に凍結融解を2回繰り返した。次に、10%トライトン
X−100を10μl加えてボルテックスミキサーで1
0秒間攪拌後、遠心(12000rpm、10分)し、
上清を得た。この上清0.1mlと、0.2M酢酸緩衝
液(pH5.0)0.05ml及び0.125mg/m
l4−メチルウンベリフェリル−N−アセチル−α−D
−ノイラミン酸(4−methylumbellife
ryl−N−acetyl−α−D−neuramin
ic acid,4−MU−ANA)0.05mlと
を、マイクロタイタープレートのウェル中で混合し、3
7℃で1〜24時間保温後、マイクロプレートリーダー
(コロナ社製、MFII)で測定した(励気波長365
nm、蛍光波長450nm)。
【0030】上記により150クローンの中からノイラ
ミニダーゼ活性を有する1クローンを得た。また上記ノ
イラミニダーゼ活性を有する集落からコスミドを単離
し、これをpOT2633と命名した。
【0031】
【実施例3】欠失解析 この操作は以下の通り行なわれたものであり、その概略
及びそれにより得られるコスミド及びプラスミドの特徴
を図1に示すと共に、得られた組換え体のノイラミニダ
ーゼ活性を図2に示す。
【0032】図1及び図2における制限酵素、制限酵素
開裂部位、その他の略号はそれぞれ次のことを示す。
B,Bam:BamHI、K,Kpn:KpnI、P,
Pst:PstI、S,sal:salI、X,Xh
o:XhoI、A:AccI、E:EcoRI、C:C
laI、Pv:PvuII、Ps:PstI、nan
H:ノイラミニダーゼ遺伝子、bla:βラクタマーゼ
遺伝子、cat:クロラムフェニコール アセチルトラ
ンスフェラーゼ遺伝子、lac:乳糖分解遺伝子、la
cP:乳糖分解遺伝子プロモーター。
【0033】まず、実施例2で得たpOT2633を制
限酵素SalIで切断後、T4DNAリガーゼを用いて
連結反応させ、連結物で大腸菌HB101株を形質転換
させた。かくして得られた組換え体から得られるコスミ
ドをpOT3001と命名した。
【0034】次に上記pOT3001を制限酵素Sal
Iで切断後、ノイラミニダーゼ遺伝子を含む断片をpH
SG399(宝酒造社製)のマルチクローニングサイト
の中にあるSalIサイトにT4DNAリガーゼを用い
て連結反応させ、反応物で大腸菌HB101株を形質転
換させた。かくして得られた組換え体から得られるプラ
スミドをpOT3010と命名した。
【0035】また上記pOT3010を制限酵素Bam
HIで切断後、T4DNAリガーゼを用いて連結反応さ
せ、連結物で大腸菌HB101株を形質転換させた。か
くして得られた組換え体から得られるプラスミドをpO
T3014と命名した。
【0036】上記pOT3014を制限酵素KpnIで
切断し、Mung been Nuclease処理
後、制限酵素XhoIで切断して得られる断片を、pB
luescriptKS+(ストラトジェン(stra
tagene)社製)のSmaI−XhoI部位にT4
DNAリガーゼを用いて連結反応させ、反応物で大腸菌
HB101株を形質転換させた。かくして得られた組換
え体から得られるプラスミドをpOT3054と命名し
た。
【0037】またpOT3010を制限酵素PstIで
切断し、ノイラミニダーゼ遺伝子を含む断片をpBlu
escriptKS+のマルチクローニングサイトの中
にあるPstIサイトに、T4DNAリガーゼを用いて
連結反応させ、連結物で大腸菌HB101株を形質転換
させた。かくして得られた組換え体から得られるプラス
ミドをpOT3020及びpOT3016と命名した。
【0038】上記pOT3020を制限酵素KpnIで
切断後、T4DNAリガーゼを用いて連結反応させ、反
応物で大腸菌HB101株を形質転換させた。かくして
得られた組換え体から得られるプラスミドをpOT30
30と命名した。
【0039】上記各操作により得られたpOT301
4、pOT3037、pOT3034、pOT301
6、pOT3020、pOT3030、pOT304
5、pOT3047、pOT3051及びpOT305
4のそれぞれを有する大腸菌HB101株組換え体につ
き、それぞれのノイラミニダーゼ活性を実施例2と同様
にして測定した結果を、図2に示す。
【0040】上記図2より、pOT3054を有する組
換え体がノイラミニダーゼ活性を示すことから、ノイラ
ミニダーゼ遺伝子はXhoI−KpnI断片中に存在す
るものと認められた。
【0041】
【実施例4】DNA塩基配列の決定 本発明ノイラミニダーゼ遺伝子のDNA塩基配列を、E
XO/Mung Deletion Kit(ストラト
ジェン社製)及びM13シークエンシングキット(ニッ
ポンジーン社製)を用いて、ジデオキシシークエンス法
に従って調べた。
【0042】その結果、本発明ノイラミニダーゼ遺伝子
は、396個のアミノ酸をコードする1188塩基対の
DNA領域であることが確認された。その配列は、配列
番号:1に示す通りである。
【0043】
【実施例5】サザンハイブリダイゼーションによるバク
テロイデス・フラジリスの検出 (5−1) DNAプローブの調製 pOT3054から、ノイラミニダーゼ遺伝子を含む3
28bpのEcoRI−ClaIDNA断片を切り出
し、この断片をpBluescipt KSII+のマ
ルチクローニングサイト中のEcoRI−ClaIサイ
トに挿入して、pKSEC1を作製した。これをプロー
ブとして用いた。
【0044】該プローブのDNA塩基配列は、配列番
号:1に示すノイラミニダーゼ遺伝子の第329番目〜
第656番目のDNA塩基配列に合致するものであっ
た。
【0045】また、上記プローブの標識は、DNAラベ
リングキット(ニッポンジーン社製)を用いて行なっ
た。
【0046】(5−2) パルスフィールドゲル電気泳
動法 供試菌として以下のものを用いた。 1.サッカロミセス・セレビシエ(Saccharom
yces cerevisiae)YNN295株(バ
イオ・ラッド社の市販ゲルブロック使用) 2.バクテロイデス・フラジリス(B.fragili
)YCH46株(山口県立中央病院分離株) 3.バクテロイデス・フラジリス(B.fragili
)GAI0624株(岐阜大学医学部付属嫌気性菌実
験施設) 4.バクテロイデス・フラジリス(B.fragili
)ATCC25285株(ATCC保存株) 5.バクテロイデス・フラジリス(B.fragili
)KMS1株(香川医科大学分離株) 6.バクテロイデス・フラジリス(B.fragili
)YCH21株(山口県立中央病院分離株) 7.バクテロイデス・シータイオタオミクロン(B.t
hetaiotaomicron)5482株(VPI
5482株、ATCC 29148株、Werner
E50株及びNCTC 10582株に同じ) 8.バクテロイデス・ユニフォルミス(B.unifo
rmis)BU1001株(VPI 1001株に同
じ)
【0047】上記菌株を用いて、集菌・洗浄後の各菌体
をアガロースに封入(5×10細胞/ml)してゲル
ブロックとした。このゲルブロック中で菌体をリゾチー
ムにより溶菌させ、次にプロテイナーゼK処理して除蛋
白を行なった。得られた染色体DNAを制限酵素Not
Iで切断し、CHEF−DR(Clamped Hom
ogeneous Electric Field−D
ynamicallyRegulated,バイオ・ラ
ッド社製)[Chu,G.et al.,scienc
e,234,1582(1982)]を用いて、パルス
フィールドゲル電気泳動を行ない、各断片を分離した。
泳動後、トランスイルミネーターの上にゲルを置き、写
真撮影した。
【0048】得られた結果を図3に示す。
【0049】図においてレーン1はlambda la
dder(分子量マーカー)を示し、またレーン2〜9
はそれぞれ上記供試菌1〜8を示す。
【0050】(5−3)サザンハイブリダイゼーション 上記(5−2)で写真撮影後のゲルを、0.25N塩酸
溶液に20分間浸漬した。次に、塩酸溶液を捨て変性溶
液(0.5N NaOH+1.5M NaCl)を加
え、室温で40分間振盪後、変性液を捨て中和液(0.
5Mトリス−HCl(pH7.5)+1.5M NaC
l)を加え40分間振盪した。更に、ゲルからDNA断
片をナイロンメンブランフィルターに移行させた。フィ
ルターを風乾後、80℃のオーブン中に2時間入れてD
NAをフィルターに固定した。シールバックにベーキン
グしたフィルターを入れ、ハイブリダイゼーション緩衝
液(50%ホルムアミド、5×SSC、100〜200
μg/mlサケ精子DNA(5分間煮沸後氷水で急冷し
たもの)、50mMリン酸ナトリウム(pH6.5)、
0.1%SDS及び10×Denhardt′s so
lution)を加え、入れ口をポリシーラーで閉じた
後、42℃で3時間保温した。次にシールバックの一部
を切り、緩衝液を捨て、新しい緩衝液に熱処理し急冷し
たプローブを入れ、空気が入らないようにシールし、4
2℃で12時間保温した。フィルターを取り出し、2×
SSC+0.1%SDS溶液で10分間3回洗浄した。
更に、0.1×SSC+0.1%SDS溶液中で56〜
60℃で1時間洗浄した。フィルターを乾燥後、−80
℃で増感紙存在下にオートラジオグラフィーを行なっ
た。
【0051】上記結果を図3と同様にして図4(レーン
No.は図3と同じ)に示す。
【0052】図3と図4との対比より、レーン3〜7に
示すバクテロイデス・フラジリスの5株では、いずれも
プローブとハイブリダイズする約130kbのバンドが
検出されたが、レーン8に示すバクテロイデス・シータ
イオタオミクロン及びレーン9に示すバクテロイデス・
ユニフォルミスでは、プローブとハイブリダイズするバ
ンドは検出されないことが明らかである。このことか
ら、ノイラミニダーゼのEcoRI−ClaI断片を含
むプローブpKSC1は、非常に特異性が高くバクテロ
イデス・フラジリスの同定、診断に有用であることが判
る。
【0053】
【実施例6】(6−1)ドットブロットハイブリダイゼ
ーションによるバクテロイデス・フラジリスの検出 培養液0.1mlをドットブロット装置(バイオ・ラッ
ド社製)を用いて菌体をナイロンメンブランフィルター
に吸着させた。このフィルターを変性溶液(実施例5−
3に同じ)に浸した濾紙上に、菌体側を上にして10分
間放置した。次に中和液(実施例5−3に同じ)に浸し
た濾紙上に、5分間放置した。フィルターを風乾後、8
0℃のオーブン中に2時間入れ、DNAをフィルターに
固定した。ハイブリダイゼーション、プローブの調製
は、実施例5の方法に従った。
【0054】下記表1に示す臨床検査室で従来用いられ
ている培養法でバクテロイデス・フラジリスと同定され
た臨床分離株62株、バクテロイデス・フラジリスの保
存株、他の各種の嫌気性菌(保存株)につき、上記試験
を行なった。
【0055】
【表1】
【0056】尚、表中の各菌種は次のものを示す。Bacteroides fragilis YCH1
〜YCH50:山口県立中央病院分離株Bacteroides fragilis KMS1
〜KMS9:香川医科大学分離株Bacteroides fragilis UTH1
〜UTH3:徳島大学中検分離株Bacteroides thetaiotaomic
ron 5482:VPI 5482株、ATCC 2
9148株、Werner E50株及びNCTC 1
0582株に同じ)Bacteroides uniformis 100
1:VPI 1001株Bacteroides uniformis ATC
C 8492:Int.J.Sys.Bact.,
0,261(1980):Int.J.Sys.Bac
t.,23,70(1973)参照Bacteroides ovatus ATCC 8
483:Int.J.Sys.Bact.,26,23
0(1976)参照Bacteroides eggerthii ATC
C 27754:Int.J.Sys.Bact.,
4,272(1974)参照 得られた結果を図5に示す。
【0057】図5より、臨床分離株62株及びバクテロ
イデス・フラジリスの保存株は、すべて陽性の結果を与
えた。これに対してバクテロイデス・フラジリス以外の
嫌気性菌(保存株)は、いずれも陰性であった。このこ
とからも、本発明ノイラミニダーゼ遺伝子の断片を含む
プローブは、バクテロイデス・フラジリスの同定、診断
に有用であることが判る。
【0058】(6−2)ドットブロットハイプリダイゼ
ーションによるバクテロイデス・フラジリスの検出 実施例6−1の方法に従って、下記表2に示す好気性菌
について、同一試験を実施した。
【0059】
【表2】
【0060】尚、表中の各菌種は前記表1と同じである
か又は次のものを示す。Pseudomonas aerginosa UTC
55:徳島大学中検分離株Staphylococcus aureus 209
P:FDASalmonella typhimuriun KU
B 29:九州大学医学部細菌学教室 得られた結果を図6に示す。
【0061】図6より、試験したすべての好気性菌(保
存株)は、いずれも陰性であった。このことからも、本
発明ノイラミニダーゼ遺伝子の断片を含むプローブは、
バクテロイデス・フラジリスに対して特異的であること
が判る。
【0062】
【実施例7】PCR法によるバクテロイデス・フラジリ
スの検出 PCR法はパーキン・エルマー・シータス社のDNA増
幅システム(DNAサーマルサイクラー)を用いて実施
した。遺伝子増幅試薬としては、同社のDNA試薬キッ
ト(商品名:Gene Amp)を用いた。遺伝子増幅
に用いた合成オリゴヌクレオチドは、DNA合成装置
(アプライド・バイオシステム社製)で合成したもので
あり、HPLC(高性能液体クロマトグラフィー)にて
精製後利用した。
【0063】遺伝子増幅用プライマーとしては、プライ
マー1(配列番号:3)及びプライマー2(配列番号:
4)を用い、763bpの断片を増幅した。反応液とし
ては次の組成のものを用いた。 (10×)Reaction buffer (1×) dNTPsMix,1.25mM 200μM プライマー1 1.0μM プライマー2 1.0μM TaqDNAPolymerase 2.5U genome DNA solution 50μl 全量 100μl 94℃で0.5分、55℃で0.5分及び72℃で2分
の保温を1サイクルとして、30サイクル行なって、遺
伝子を増幅させた。
【0064】細胞数が0、2×10、2×10、2
×10、2×10、2×10、2×10及び2
×10になるように調製した細胞懸濁液50μlを5
分間煮沸して、genome DNA solutio
nとした。
【0065】PCR反応後、反応液10μlをナイロン
メンブランフィルターにスポットし、風乾後、80℃の
オーブン中に1時間入れてDNAを固定した。ハイブリ
ダイゼーション、プローブの調製は実施例5の方法に従
った。
【0066】上記ハイブリダイゼーションの結果を図7
に示す。
【0067】図においてカラムAはPCR反応を行なっ
たgenome DNA solutionをスポット
したものを示し、カラムBは同PCR反応を行なわなか
ったgenome DNA solutionをスポッ
トしたものを示す。
【0068】図よりPCR反応を用いれば、細胞数2×
10においても、バクテロイデス・フラジリスが検出
可能であることが判る。
【配列表】
【0069】配列番号:1 配列の長さ:1191 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直線状 配列の種類:genomic DNA 起源:ノイラミニダーゼ遺伝子 生物名:Bacteroides fragilis
YCH46株 配列の特徴: 特徴を表す記号:coding sequence 存在位置:1−1188 特徴を決定した方法:E
【0070】配列番号:2 配列の長さ:396 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:蛋白
【0071】配列番号:3 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直線状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴: 特徴を表す記号:primer bind 存在位置:1−17 特徴を決定した方法:E
【0072】配列番号:4 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直線状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴: 特徴を表す記号:primer bind 存在位置:1−17 特徴を決定した方法:E
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3に従うコスミド及びプラスミド構築の
概略図を示す。
【図2】実施例3に従い得られた組換え体の特徴及びノ
イラミニダーゼ活性を調べた結果を示す。
【図3】実施例5−2に従うパルスフィールドゲル電気
泳動結果を示す図面に代わる写真である。
【図4】実施例5−3に従うサザンハイブリダイゼーシ
ョンのオートラジオグラフィーの結果を示す図面に代わ
る写真である。
【図5】実施例6−1に従うバクテロイデス・フラジリ
ス及びその他の供試菌につき行なわれたドットブロット
ハイダイゼーションの結果を示す図面に代わる写真であ
る。
【図6】実施例6−2に従うバクテロイデス・フラジリ
ス及びその他の供試菌につき行なわれたドットブロット
ハイダイゼーションの結果を示す図面に代わる写真であ
る。
【図7】実施例7に従うバクテロイデス・フラジリスの
検出のためのPCR法によるハイダイゼーションの結果
を示す図面に代わる写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 15/56 C12R 1:01)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:1で表わされる塩基配列を有す
    ることを特徴とするバクテロイデス・フラジリスのノイ
    ラミニダーゼ遺伝子。
  2. 【請求項2】配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を
    有することを特徴とするバクテロイデス・フラジリスの
    ノイラミニダーゼ。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のノイラミニダーゼ遺伝子
    の全部又は一部を用いることを特徴とするバクテロイデ
    ス・フラジリスの同定及び診断法。
  4. 【請求項4】ノイラミニダーゼ遺伝子の一部としてEc
    oRI−ClaI断片を用いる請求項3に記載の同定及
    び診断法。
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