JPH0646877A - 破骨細胞を認識するモノクローナル抗体 - Google Patents
破骨細胞を認識するモノクローナル抗体Info
- Publication number
- JPH0646877A JPH0646877A JP4201380A JP20138092A JPH0646877A JP H0646877 A JPH0646877 A JP H0646877A JP 4201380 A JP4201380 A JP 4201380A JP 20138092 A JP20138092 A JP 20138092A JP H0646877 A JPH0646877 A JP H0646877A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cells
- osteoclasts
- mouse
- monoclonal antibody
- bone
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 マウス破骨細胞に対するモノクローナル抗体
及びそれを産生する、マウスの破骨細胞で免疫されたラ
ット脾細胞とマウス骨髄腫細胞との融合によって形成さ
れたハイブリドーマ。本抗体は次の性質を有しIgMのク
ラスに属するモノクローナル抗体である。 (1)酒石酸耐性酸フォスファターゼ活性陽性の骨組織由
来細胞と反応し、酒石酸耐性酸フォスファターゼ活性陰
性の骨組織由来細胞とは実質的に反応しない;(2)マウ
スの脾細胞、胸腺細胞、骨髄細胞とは実質的に反応しな
い。 【効果】 マウスの骨細胞集団から特異的に破骨細胞及
び破骨細胞前駆細胞を識別、分取または定量ができる。
種々の骨吸収を抑制する目的で開発される新薬の評価に
用いることができる。
及びそれを産生する、マウスの破骨細胞で免疫されたラ
ット脾細胞とマウス骨髄腫細胞との融合によって形成さ
れたハイブリドーマ。本抗体は次の性質を有しIgMのク
ラスに属するモノクローナル抗体である。 (1)酒石酸耐性酸フォスファターゼ活性陽性の骨組織由
来細胞と反応し、酒石酸耐性酸フォスファターゼ活性陰
性の骨組織由来細胞とは実質的に反応しない;(2)マウ
スの脾細胞、胸腺細胞、骨髄細胞とは実質的に反応しな
い。 【効果】 マウスの骨細胞集団から特異的に破骨細胞及
び破骨細胞前駆細胞を識別、分取または定量ができる。
種々の骨吸収を抑制する目的で開発される新薬の評価に
用いることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマウス破骨細胞に対する
モノクローナル抗体及びそれを産生するハイブリドーマ
に関する。更に詳しくは、本発明はマウスの破骨細胞で
免疫されたラット脾細胞とマウス骨髄腫細胞との融合に
よって形成されたハイブリドーマによって産生され、次
の性質を有するIgMのクラスに属するモノクローナル抗
体: (1)酒石酸耐性酸フォスファターゼ活性陽性の多核及び
単核の骨組織由来細胞と反応する;(2)酒石酸耐性酸フ
ォスファターゼ活性陰性の骨組織由来細胞とは実質的に
反応しない;(3)マウスの脾細胞、胸腺細胞、骨髄細胞
とは実質的に反応しない。
モノクローナル抗体及びそれを産生するハイブリドーマ
に関する。更に詳しくは、本発明はマウスの破骨細胞で
免疫されたラット脾細胞とマウス骨髄腫細胞との融合に
よって形成されたハイブリドーマによって産生され、次
の性質を有するIgMのクラスに属するモノクローナル抗
体: (1)酒石酸耐性酸フォスファターゼ活性陽性の多核及び
単核の骨組織由来細胞と反応する;(2)酒石酸耐性酸フ
ォスファターゼ活性陰性の骨組織由来細胞とは実質的に
反応しない;(3)マウスの脾細胞、胸腺細胞、骨髄細胞
とは実質的に反応しない。
【0002】近年、高い特異性を有するモノクローナル
抗体を、研究、診断及び治療手段として利用しようとす
る試みが精力的になされている。本発明者等も、マウス
の破骨細胞に対して特異性の高いモノクローナル抗体の
確立、このモノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マの確立のために鋭意研究を行なった結果、本発明を完
成した。
抗体を、研究、診断及び治療手段として利用しようとす
る試みが精力的になされている。本発明者等も、マウス
の破骨細胞に対して特異性の高いモノクローナル抗体の
確立、このモノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マの確立のために鋭意研究を行なった結果、本発明を完
成した。
【0003】本発明によって提供される抗マウス破骨細
胞−ラットモノクローナル抗体により、破骨細胞を含む
マウスの骨細胞集団から特異的に破骨細胞及び破骨細胞
前駆細胞を識別し、FACS (fluoresense activated cell
sorter)などを用いてこれらの細胞を分取することがで
きる。こうして得られた均一な破骨細胞及び破骨細胞前
駆細胞は、種々の骨吸収を抑制する目的で開発される新
薬のスクリーニング系において、すぐれた手段を提供す
る。また、本発明のモノクローナル抗体を直接マウスの
静脈内又は局所投与することにより、種々の骨代謝すな
わち、骨吸収−形成バランスの変動した病態動物を作成
し、骨代謝性疾患に有効な新薬のスクリーニングに使用
することができる。さらには、本発明によって提供され
るモノクローナル抗体は、骨疾患モデルマウスより採取
された骨細胞集団の中の破骨細胞及び破骨細胞前駆細胞
の定量に用いることもでき、種々の骨代謝性疾患に対す
る薬物の効果のより正確な判定が可能になる。
胞−ラットモノクローナル抗体により、破骨細胞を含む
マウスの骨細胞集団から特異的に破骨細胞及び破骨細胞
前駆細胞を識別し、FACS (fluoresense activated cell
sorter)などを用いてこれらの細胞を分取することがで
きる。こうして得られた均一な破骨細胞及び破骨細胞前
駆細胞は、種々の骨吸収を抑制する目的で開発される新
薬のスクリーニング系において、すぐれた手段を提供す
る。また、本発明のモノクローナル抗体を直接マウスの
静脈内又は局所投与することにより、種々の骨代謝すな
わち、骨吸収−形成バランスの変動した病態動物を作成
し、骨代謝性疾患に有効な新薬のスクリーニングに使用
することができる。さらには、本発明によって提供され
るモノクローナル抗体は、骨疾患モデルマウスより採取
された骨細胞集団の中の破骨細胞及び破骨細胞前駆細胞
の定量に用いることもでき、種々の骨代謝性疾患に対す
る薬物の効果のより正確な判定が可能になる。
【0004】
【従来の技術およびその問題点】骨は生理的に多様な役
割をになった動的な組織である。骨組織ではその生理的
役割を遂行するために、一定のバランスを保ちながら骨
吸収と骨形成が行なわれており、これを骨のリモデリン
グと呼んでいる。破骨細胞前駆細胞は単核の細胞であ
り、この細胞が融合して多核の破骨細胞となる。破骨細
胞は特に骨吸収を司る多核細胞である。この破骨細胞の
役割、機能を詳細に研究する一つの手段として、破骨細
胞、表面上のマーカー、機能分子に対するモノクローナ
ル抗体が作製され、解析に用いられている。
割をになった動的な組織である。骨組織ではその生理的
役割を遂行するために、一定のバランスを保ちながら骨
吸収と骨形成が行なわれており、これを骨のリモデリン
グと呼んでいる。破骨細胞前駆細胞は単核の細胞であ
り、この細胞が融合して多核の破骨細胞となる。破骨細
胞は特に骨吸収を司る多核細胞である。この破骨細胞の
役割、機能を詳細に研究する一つの手段として、破骨細
胞、表面上のマーカー、機能分子に対するモノクローナ
ル抗体が作製され、解析に用いられている。
【0005】ホートン(Horton)ら〔J. Cell Biol, vo
l.109, p.1817〜1826 (1989); Exp.Cell Res., vol.19
5, p.368〜375 (1991)〕は、ヒトの骨の巨大細胞腫瘍(g
iantcell tumor)〔破骨細胞腫瘍(osteoclastoma)ともい
う〕を免疫源とし、ヒト破骨細胞に対するマウスモノク
ローナル抗体23c6、13c2を得ている。これらのモノク
ローナル抗体は、破骨細胞上に発現されるビトロネクチ
ンレセプターαvβ3を認識し破骨細胞以外では腎の細胞
と反応する。また動物種間では、ヒト、ニワトリ、ウサ
ギの破骨細胞と交叉反応する。さらに機能的には、これ
らのモノクローナル抗体はヒト、ニワトリの破骨細胞に
よる骨吸収作用を抑制することがわかっている。また同
じくヒトの破骨細胞に対するモノクローナル抗体とし
て、チャンバー(Chamber)ら〔Calcif Tissue Int., v
ol.49, p.317〜320 (1991)〕は、ヒト破骨細胞腫瘍(ost
eoclastoma)を免疫源として、マウスモノクローナル抗
体211Dと312Gを得ている。これらのモノクローナル抗
体は23c6、13c2同様に破骨細胞以外では腎の細胞と反
応する。しかし、ウサギ、ラットの破骨細胞とは交差反
応性を示さないことより、23c6、13c2とは異なったエ
ピトープを認識している可能性がある。
l.109, p.1817〜1826 (1989); Exp.Cell Res., vol.19
5, p.368〜375 (1991)〕は、ヒトの骨の巨大細胞腫瘍(g
iantcell tumor)〔破骨細胞腫瘍(osteoclastoma)ともい
う〕を免疫源とし、ヒト破骨細胞に対するマウスモノク
ローナル抗体23c6、13c2を得ている。これらのモノク
ローナル抗体は、破骨細胞上に発現されるビトロネクチ
ンレセプターαvβ3を認識し破骨細胞以外では腎の細胞
と反応する。また動物種間では、ヒト、ニワトリ、ウサ
ギの破骨細胞と交叉反応する。さらに機能的には、これ
らのモノクローナル抗体はヒト、ニワトリの破骨細胞に
よる骨吸収作用を抑制することがわかっている。また同
じくヒトの破骨細胞に対するモノクローナル抗体とし
て、チャンバー(Chamber)ら〔Calcif Tissue Int., v
ol.49, p.317〜320 (1991)〕は、ヒト破骨細胞腫瘍(ost
eoclastoma)を免疫源として、マウスモノクローナル抗
体211Dと312Gを得ている。これらのモノクローナル抗
体は23c6、13c2同様に破骨細胞以外では腎の細胞と反
応する。しかし、ウサギ、ラットの破骨細胞とは交差反
応性を示さないことより、23c6、13c2とは異なったエ
ピトープを認識している可能性がある。
【0006】他の動物種の破骨細胞に対するモノクロー
ナル抗体としてオスドビー(Osdoby)ら〔J. Cell Biol.
vol.100, p.1592〜1600 (1985); J. Bone Mineral Re
s., vol.6, p.1353〜1365 (1991)〕がニワトリの破骨細
胞を免疫源としてマウスモノクローナル抗体121F、35
L、75Bを得ている。このうち121F抗体はニワトリ破
骨細胞表面上の91〜96Kdの分子を認識している。また同
じく、ニワトリ破骨細胞に対するモノクローナル抗体と
してヴェーネネン(Vaeaenaenen)ら〔J. Bone Mineral
Res., vol.6, p.1092〜1097 (1991)〕は、マウスモノク
ローナル抗体K20を得ている。このK20抗体は、ニワト
リ破骨細胞上の150Kd分子を認識し、破骨細胞以外に腎
の細胞と反応する。機能的には、ニワトリ破骨細胞によ
る骨吸収作用を抑制する。
ナル抗体としてオスドビー(Osdoby)ら〔J. Cell Biol.
vol.100, p.1592〜1600 (1985); J. Bone Mineral Re
s., vol.6, p.1353〜1365 (1991)〕がニワトリの破骨細
胞を免疫源としてマウスモノクローナル抗体121F、35
L、75Bを得ている。このうち121F抗体はニワトリ破
骨細胞表面上の91〜96Kdの分子を認識している。また同
じく、ニワトリ破骨細胞に対するモノクローナル抗体と
してヴェーネネン(Vaeaenaenen)ら〔J. Bone Mineral
Res., vol.6, p.1092〜1097 (1991)〕は、マウスモノク
ローナル抗体K20を得ている。このK20抗体は、ニワト
リ破骨細胞上の150Kd分子を認識し、破骨細胞以外に腎
の細胞と反応する。機能的には、ニワトリ破骨細胞によ
る骨吸収作用を抑制する。
【0007】これらのモノクローナル抗体の特徴として
いずれも破骨細胞以外に腎の細胞と反応すること、ま
た、23c6、13c2(Horton)、K20(Vaeaenaenen)抗
体は、破骨細胞による骨吸収作用を抑制するという点に
ある。しかしながら、いずれの抗体もマウス破骨細胞と
は交差反応性を示さず、また、未だマウス破骨細胞に対
するモノクローナル抗体を作製したという報告はない。
いずれも破骨細胞以外に腎の細胞と反応すること、ま
た、23c6、13c2(Horton)、K20(Vaeaenaenen)抗
体は、破骨細胞による骨吸収作用を抑制するという点に
ある。しかしながら、いずれの抗体もマウス破骨細胞と
は交差反応性を示さず、また、未だマウス破骨細胞に対
するモノクローナル抗体を作製したという報告はない。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは種々検討
の結果、マウス破骨細胞に対して特異性の高い新規なモ
ノクローナル抗体及びこのモノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマを創製することに成功し、本発明を完
成するに至った。以下に本発明のハイブリドーマ及びモ
ノクローナル抗体の調製方法及び性質の解析について実
施例により詳述する。
の結果、マウス破骨細胞に対して特異性の高い新規なモ
ノクローナル抗体及びこのモノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマを創製することに成功し、本発明を完
成するに至った。以下に本発明のハイブリドーマ及びモ
ノクローナル抗体の調製方法及び性質の解析について実
施例により詳述する。
【0009】
【実施例1】 マウス破骨細胞の調製 10日齢ICRマウスの大腿骨及び経骨を無菌的に摘出し、
5%FCS(ウシ胎児血清)を含むα−MEM(α-Modified
Eagle's Medium)培養液中に懸濁させる。約3分間静置
し、骨切片等を沈殿させた後、上清の細胞浮遊液を回収
し、1,200rpmで5分間遠心後、細胞の沈査に新しい培養
液を加え、約5×106個/mlの細胞濃度に調製し、副甲
状腺ホルモン(以下PTHと略す)を10-8Mになるように加
え、この細胞調製液15mlを培養用フラスコ(75cm2底面
積)へ入れ、37℃、5%CO2インキュベーター内で7日
間培養する。培養の途中3日目にPTH 10-8Mを含む新し
い培養液と交換する。7日間培養後、セルスクレイパー
を用いて付着性の細胞を回収した。このように回収され
た細胞について破骨細胞の一つのマーカーである酒石酸
耐性酸フォスファターゼ活性(以下TRAPと略す)を調べ
ると、約20%の細胞が陽性であった。また、これらのTR
AP陽性細胞の核をメチルグリーンにより染色すると、わ
ずかの細胞(1%以下)が6〜7個の核をもつ多核細胞
であったが、他は単核の細胞であった。さらにこの細胞
の骨吸収を次のように確認した。即ち、この細胞1×10
5個/ウエル(96ウエル培養プレート)を象牙片上で2
日間、37℃、10%CO2インキュベーター内で培養した
後、象牙片上をクマシ−ブリリアントブルーで染色する
と、500〜3,000個の吸収窩を象牙表面上に認めた。ま
た、この吸収活性は、ウナギカルシトニン10-8Mにより
ほぼ完全に抑制された。これらの結果より、PTH 10-8M
で7日間培養した細胞中のTRAP陽性細胞には、破骨細胞
が含まれていると考えられた。
5%FCS(ウシ胎児血清)を含むα−MEM(α-Modified
Eagle's Medium)培養液中に懸濁させる。約3分間静置
し、骨切片等を沈殿させた後、上清の細胞浮遊液を回収
し、1,200rpmで5分間遠心後、細胞の沈査に新しい培養
液を加え、約5×106個/mlの細胞濃度に調製し、副甲
状腺ホルモン(以下PTHと略す)を10-8Mになるように加
え、この細胞調製液15mlを培養用フラスコ(75cm2底面
積)へ入れ、37℃、5%CO2インキュベーター内で7日
間培養する。培養の途中3日目にPTH 10-8Mを含む新し
い培養液と交換する。7日間培養後、セルスクレイパー
を用いて付着性の細胞を回収した。このように回収され
た細胞について破骨細胞の一つのマーカーである酒石酸
耐性酸フォスファターゼ活性(以下TRAPと略す)を調べ
ると、約20%の細胞が陽性であった。また、これらのTR
AP陽性細胞の核をメチルグリーンにより染色すると、わ
ずかの細胞(1%以下)が6〜7個の核をもつ多核細胞
であったが、他は単核の細胞であった。さらにこの細胞
の骨吸収を次のように確認した。即ち、この細胞1×10
5個/ウエル(96ウエル培養プレート)を象牙片上で2
日間、37℃、10%CO2インキュベーター内で培養した
後、象牙片上をクマシ−ブリリアントブルーで染色する
と、500〜3,000個の吸収窩を象牙表面上に認めた。ま
た、この吸収活性は、ウナギカルシトニン10-8Mにより
ほぼ完全に抑制された。これらの結果より、PTH 10-8M
で7日間培養した細胞中のTRAP陽性細胞には、破骨細胞
が含まれていると考えられた。
【0010】
【実施例2】 インビボ、インビトロ免疫による脾細胞
の調製 最初に以下のようにインビボ(in vivo)での免疫を行
なった。即ち、実施例1で調製した細胞1×107個を百
日ゼキ死菌細胞2×108個と混ぜ、雌ウィスターラット
の腹腔内に2週間毎に数回投与し免疫した。その後、実
施例1で調製した細胞1×107個のみを静脈内に投与し
た後3日後に無菌的に脾臓を摘出した。さらに感作させ
るため、インビトロ(in vitro)免疫を以下のように行
なった。即ち、実施例1で調製した細胞1.6×106個を6
ウエル培養プレートにまき、30分間CO2インキュベータ
ー内で静置後、培養液で3回洗浄することにより浮遊細
胞を除いた。プレートへ付着した細胞のTRAP活性を調べ
ると約70〜80%の細胞が陽性であった。この様なパンニ
ングの方法により調製した細胞にインビボ(in vivo)
で免疫した脾細胞2.5×107個/ウエルを混合し、ムラミ
ルジペプチド100μg/ウエルを加え、4日間、37℃、5
%CO2インキュベーター内で培養し感作させた。培養
後、脾細胞を回収した。
の調製 最初に以下のようにインビボ(in vivo)での免疫を行
なった。即ち、実施例1で調製した細胞1×107個を百
日ゼキ死菌細胞2×108個と混ぜ、雌ウィスターラット
の腹腔内に2週間毎に数回投与し免疫した。その後、実
施例1で調製した細胞1×107個のみを静脈内に投与し
た後3日後に無菌的に脾臓を摘出した。さらに感作させ
るため、インビトロ(in vitro)免疫を以下のように行
なった。即ち、実施例1で調製した細胞1.6×106個を6
ウエル培養プレートにまき、30分間CO2インキュベータ
ー内で静置後、培養液で3回洗浄することにより浮遊細
胞を除いた。プレートへ付着した細胞のTRAP活性を調べ
ると約70〜80%の細胞が陽性であった。この様なパンニ
ングの方法により調製した細胞にインビボ(in vivo)
で免疫した脾細胞2.5×107個/ウエルを混合し、ムラミ
ルジペプチド100μg/ウエルを加え、4日間、37℃、5
%CO2インキュベーター内で培養し感作させた。培養
後、脾細胞を回収した。
【0011】
【実施例3】 ハイブリドーマの調製 当該分野で繁用される細胞培養用培地である、RPMI−16
40培養液〔日水製薬(株)より購入〕でよく洗浄した免疫
ラット脾細胞1×107個とマウス骨髄腫細胞P3U1、2
×106個とを混合し、1,200rpmで5分間遠心分離した。
分離後、脾細胞とP3U1の混合した細胞群をよくほぐし
た後、攪拌しながら37℃ポリエチレングリコール1540
〔和光純薬工業(株)〕4gとRPMI−1640培養液6mlの混
液0.5mlを1分間かけて加え、その後、200〜800rpmで4
分間遠心分離した。分離後、37℃、RPMI−1640培養液6
mlを5分間かけて攪拌しながら、徐々に加え、800rpmで
5分間遠心分離した。分離後、上清を捨て、緩やかに細
胞をほぐした後、HAT培地(RPMI−1640培地にヒポキサ
ンチン10-4M、チミジン1.6×10-5M及びアミノプテリン
4×10-7Mを加えた培地)を加え、緩やかに懸濁した。
懸濁液を96ウエル培養プレートに1×105個/200μl/
ウエルずつ分注し、37℃、5%CO2インキュベーター内
で7〜10日間培養した。コロニー状に生育してきた融合
細胞のみられるウエルについて培養上清の一部を採取
し、抗ラット抗体に対する抗体を用いた固相酵素免疫測
定法により、抗体産生を測定した。抗体産生のみられた
ウエルについて実施例4に記載された、細胞のTRAP活性
と免疫蛍光抗体法による二重染色法(Double staining
法)により、TRAP陽性細胞に対する反応性を調べ、TRAP
陽性細胞にのみ強い反応性を示したウエルのハイブリド
ーマについて、限界希釈法によりクローニングを行な
い、安定に抗体価の認められたクローン2G8−F10(I
gM)、1F8−D12(IgM)を破骨細胞に対する抗体産生
ハイブリドーマ株として選択した。
40培養液〔日水製薬(株)より購入〕でよく洗浄した免疫
ラット脾細胞1×107個とマウス骨髄腫細胞P3U1、2
×106個とを混合し、1,200rpmで5分間遠心分離した。
分離後、脾細胞とP3U1の混合した細胞群をよくほぐし
た後、攪拌しながら37℃ポリエチレングリコール1540
〔和光純薬工業(株)〕4gとRPMI−1640培養液6mlの混
液0.5mlを1分間かけて加え、その後、200〜800rpmで4
分間遠心分離した。分離後、37℃、RPMI−1640培養液6
mlを5分間かけて攪拌しながら、徐々に加え、800rpmで
5分間遠心分離した。分離後、上清を捨て、緩やかに細
胞をほぐした後、HAT培地(RPMI−1640培地にヒポキサ
ンチン10-4M、チミジン1.6×10-5M及びアミノプテリン
4×10-7Mを加えた培地)を加え、緩やかに懸濁した。
懸濁液を96ウエル培養プレートに1×105個/200μl/
ウエルずつ分注し、37℃、5%CO2インキュベーター内
で7〜10日間培養した。コロニー状に生育してきた融合
細胞のみられるウエルについて培養上清の一部を採取
し、抗ラット抗体に対する抗体を用いた固相酵素免疫測
定法により、抗体産生を測定した。抗体産生のみられた
ウエルについて実施例4に記載された、細胞のTRAP活性
と免疫蛍光抗体法による二重染色法(Double staining
法)により、TRAP陽性細胞に対する反応性を調べ、TRAP
陽性細胞にのみ強い反応性を示したウエルのハイブリド
ーマについて、限界希釈法によりクローニングを行な
い、安定に抗体価の認められたクローン2G8−F10(I
gM)、1F8−D12(IgM)を破骨細胞に対する抗体産生
ハイブリドーマ株として選択した。
【0012】クローン2G8−F10を産生するハイブリ
ドーマ株はRat-Mouse hybridoma/2G8−F10と、ク
ローン1F8−D12を産生するハイブリドーマ株はRat-
Mouse hybridoma/1F8−D12と命名され、それぞれ
微工研菌寄第13081(FERMP−13081)および微工研
菌寄第13080(FERM P−13080)なる受託番号のも
とに工業技術院微生物工業技術研究所に寄託されてい
る。
ドーマ株はRat-Mouse hybridoma/2G8−F10と、ク
ローン1F8−D12を産生するハイブリドーマ株はRat-
Mouse hybridoma/1F8−D12と命名され、それぞれ
微工研菌寄第13081(FERMP−13081)および微工研
菌寄第13080(FERM P−13080)なる受託番号のも
とに工業技術院微生物工業技術研究所に寄託されてい
る。
【0013】
【実施例4】 二重染色法(Double staining法) 二重染色法はモッデルマン(Modderman)らの方法〔Bon
e, vol.12, p.81〜87(1991)〕に準じて実施した。即
ち、実施例1で調製した細胞5×104個にハイブリドー
マ培養液50μlを加え、氷上で1時間インキュベートす
る。反応後、0.1%アジ化ナトリウム、3%FCSを含むリ
ン酸緩衝生理食塩水(以下染色用緩衝液と略す)で3回
洗浄後、ヤギ抗体F(ab')2抗マウスIgG(H+L)−FITC(Fl
uoresent−5−isothiocyanate)コンジュゲート(Calt
ag社より購入)の50倍希釈液50mlを加え、氷上で1時間
インキュベートする。反応後、染色用緩衝液で3回洗浄
後、細胞をサイトスピン(cytospin)で800rpm、5分間
遠心処理することによりスライドガラス上に細胞標本を
作製する。メタノールで細胞を固定した後、TRAP染色を
行なう。TRAP染色は27mM L[+]−酒石酸存在下で0.0
5mg/mlのナフトール(naphthol)AS−BIリン酸を含む0.
1M酢酸ナトリウム(pH 5.2)液で37℃、15分間インキ
ュベートすることにより行なった。TRAP染色後、無蛍光
グリセリンを用いてカバーガラスで包埋後、蛍光顕微鏡
にて観察した。
e, vol.12, p.81〜87(1991)〕に準じて実施した。即
ち、実施例1で調製した細胞5×104個にハイブリドー
マ培養液50μlを加え、氷上で1時間インキュベートす
る。反応後、0.1%アジ化ナトリウム、3%FCSを含むリ
ン酸緩衝生理食塩水(以下染色用緩衝液と略す)で3回
洗浄後、ヤギ抗体F(ab')2抗マウスIgG(H+L)−FITC(Fl
uoresent−5−isothiocyanate)コンジュゲート(Calt
ag社より購入)の50倍希釈液50mlを加え、氷上で1時間
インキュベートする。反応後、染色用緩衝液で3回洗浄
後、細胞をサイトスピン(cytospin)で800rpm、5分間
遠心処理することによりスライドガラス上に細胞標本を
作製する。メタノールで細胞を固定した後、TRAP染色を
行なう。TRAP染色は27mM L[+]−酒石酸存在下で0.0
5mg/mlのナフトール(naphthol)AS−BIリン酸を含む0.
1M酢酸ナトリウム(pH 5.2)液で37℃、15分間インキ
ュベートすることにより行なった。TRAP染色後、無蛍光
グリセリンを用いてカバーガラスで包埋後、蛍光顕微鏡
にて観察した。
【0014】
【実施例5】 2G8−F10、1F8−D12抗体の種々
の細胞との反応性 実施例1で調製した細胞において、2G8−F10抗体
は、破骨細胞及び破骨細胞前駆細胞であるTRAP活性陽性
の多核及び単核の細胞にのみ強く反応し、TRAP活性陰性
の細胞に対してはほとんど反応性を示さなかった。ま
た、1F8−D12抗体はTRAP活性陽性の多核及び単核の
細胞と強く反応し、TRAP活性陰性の細胞の一部に反応性
を示した。さらにこれら2種の抗体は、マウスの脾細
胞、胸腺細胞及び骨髄細胞に対しては全く反応しなかっ
た。
の細胞との反応性 実施例1で調製した細胞において、2G8−F10抗体
は、破骨細胞及び破骨細胞前駆細胞であるTRAP活性陽性
の多核及び単核の細胞にのみ強く反応し、TRAP活性陰性
の細胞に対してはほとんど反応性を示さなかった。ま
た、1F8−D12抗体はTRAP活性陽性の多核及び単核の
細胞と強く反応し、TRAP活性陰性の細胞の一部に反応性
を示した。さらにこれら2種の抗体は、マウスの脾細
胞、胸腺細胞及び骨髄細胞に対しては全く反応しなかっ
た。
【0015】
【発明の効果】本発明によって提供されるモノクローナ
ル抗体により、マウスの骨細胞集団から特異的に破骨細
胞及び破骨細胞前駆細胞を識別、分取することができ
る。こうして得られた均一な破骨細胞及び破骨細胞前駆
細胞は、種々の骨吸収を抑制する目的で開発される新薬
のスクリーニング系を提供する。また、本発明のモノク
ローナル抗体を直接マウスに投与することにより、種々
の骨代謝バランスの変動した病態動物を作成し、骨代謝
性疾患に有効な新薬のスクリーニングに使用することが
できる。
ル抗体により、マウスの骨細胞集団から特異的に破骨細
胞及び破骨細胞前駆細胞を識別、分取することができ
る。こうして得られた均一な破骨細胞及び破骨細胞前駆
細胞は、種々の骨吸収を抑制する目的で開発される新薬
のスクリーニング系を提供する。また、本発明のモノク
ローナル抗体を直接マウスに投与することにより、種々
の骨代謝バランスの変動した病態動物を作成し、骨代謝
性疾患に有効な新薬のスクリーニングに使用することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/08 (C12P 21/08 C12R 1:91)
Claims (5)
- 【請求項1】 マウス破骨細胞及び破骨細胞前駆細胞を
特異的に認識するモノクローナル抗体。 - 【請求項2】 マウス破骨細胞及び破骨細胞前駆細胞が
酒石酸耐性酸フォスファターゼ活性陽性細胞である請求
項1に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項3】 マウスの破骨細胞で免疫されたラット脾
細胞とマウス骨髄腫細胞との融合によって形成されたハ
イブリドーマによって産生され、次の性質を有するIgM
のクラスに属するモノクローナル抗体: (1)酒石酸耐性酸フォスファターゼ活性陽性の多核及び
単核の骨組織由来細胞と反応する;(2)酒石酸耐性酸フ
ォスファターゼ活性陰性の骨組織由来細胞とは実質的に
反応しない;(3)マウスの脾細胞、胸腺細胞、骨髄細胞
とは実質的に反応しない。 - 【請求項4】 モノクローナル抗体が2G8−F10また
は1F8−D12である請求項1〜3のいずれかに記載の
モノクローナル抗体。 - 【請求項5】 モノクローナル抗体が2G8−F10であ
る請求項1〜3のいずれかに記載のモノクローナル抗
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4201380A JPH0646877A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 破骨細胞を認識するモノクローナル抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4201380A JPH0646877A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 破骨細胞を認識するモノクローナル抗体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0646877A true JPH0646877A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16440123
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4201380A Pending JPH0646877A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 破骨細胞を認識するモノクローナル抗体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0646877A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5799739A (en) * | 1995-11-02 | 1998-09-01 | Hitachi Koki Co., Ltd. | Battery-driven tool having gas discharging function |
| US7087431B2 (en) | 2000-03-02 | 2006-08-08 | University Of Rochester | Ex vivo generation of functional leukemia cells in a three-dimensional bioreactor |
| JP2022171011A (ja) * | 2021-04-30 | 2022-11-11 | 国立大学法人金沢大学 | 骨腫瘍の予後診断方法又は予後診断補助方法 |
-
1992
- 1992-07-28 JP JP4201380A patent/JPH0646877A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5799739A (en) * | 1995-11-02 | 1998-09-01 | Hitachi Koki Co., Ltd. | Battery-driven tool having gas discharging function |
| US7087431B2 (en) | 2000-03-02 | 2006-08-08 | University Of Rochester | Ex vivo generation of functional leukemia cells in a three-dimensional bioreactor |
| JP2022171011A (ja) * | 2021-04-30 | 2022-11-11 | 国立大学法人金沢大学 | 骨腫瘍の予後診断方法又は予後診断補助方法 |
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