JPH0647385A - 溶解重金属を除去する亜二チオン酸第一鉄法 - Google Patents

溶解重金属を除去する亜二チオン酸第一鉄法

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JPH0647385A
JPH0647385A JP4087239A JP8723992A JPH0647385A JP H0647385 A JPH0647385 A JP H0647385A JP 4087239 A JP4087239 A JP 4087239A JP 8723992 A JP8723992 A JP 8723992A JP H0647385 A JPH0647385 A JP H0647385A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水溶液から重金属を、高い金属濃度で含む緻
密で速く沈降する濾過の容易な固体として析出させるこ
とにより、悪臭、毒性、又は爆発性のガス或は刺激性の
塵を発生することなく安全で簡単なやり方で残留毒性重
金属イオン量を非常に低くすることができる、水溶液か
ら重金属を除去するための方法。 【構成】 約1〜7のpHの溶液中の第一鉄及び亜二チ
オン酸イオン源と、重金属含有溶液とを混合し、前記重
金属を沈澱させて、その沈澱した重金属を回収すること
からなる重金属除去方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜二チオン酸塩及び鉄
により水溶液から重金属を効果的且つ完全に除去する方
法に関する。本発明は、金属メッキ、金属表面仕上げ、
又はプリント回路製造の如き工業によって生じた金属イ
オン含有廃水を処理するのに有用である。
【0002】
【従来の技術】本発明以前には、亜二チオン酸ナトリウ
ムを製造することができる新しい方法として亜二チオン
酸第一鉄(鉄ハイドロサルファイト)を製造する方法が
開発されてきた。亜二チオン酸ナトリウムは幾つかの方
法で製造され、世界的に毎年数億ポンド用いられてい
る。それは主に、1)新聞用紙のための木質パルプの漂
白、2)織物建染染料の還元、及び3)カオリン粘土か
らの酸化第二鉄の還元漂白に用いられている。亜二チオ
ン酸塩のこれらの主な用途は、全てそれが適用される材
料の色安定性を増大するか、又は白くするためのもので
ある。殆どの鉄化合物は黒又は暗い色をしているため、
亜二チオン酸ナトリウムのこれらの主な用途のいずれに
対しても鉄の亜二チオン酸塩を用いる気を起こさせるも
のではなかった。
【0003】米国特許第4,076,791 号明細書には、亜二
チオン酸鉄を作り、それを亜二チオン酸ナトリウムに転
化する改良法が記載されている。得られた溶液をカオリ
ンの漂白に用いるためには、90%より多くの鉄が除去さ
れ、ナトリウムによって置換されなければならない。多
量の鉄沈澱物が生成し、それが亜二チオン酸の大部分を
吸収し、浪費するのでこの方法は不経済なものになって
いる。本発明以前は、亜二チオン酸鉄の商業的な用途は
未だ開発されておらず、亜二チオン酸塩に関連した鉄化
学を発展させる努力は放棄されていた。
【0004】亜二チオン酸ナトリウム溶液を安定化する
のに硫酸第一鉄が用いられてきた。特公昭54−029897号
では、プルシアン・ブリリアント・レッドH3B[23211-47
-4]を含む染色廃水を漂白するのに亜二チオン酸ナトリ
ウムの2%溶液を用いている。その亜二チオン酸塩溶液
に幾らかの硫酸第一鉄を添加することにより、脱色され
た廃水溶液の安定性が改良される。第一鉄イオンを亜二
チオン酸イオンに関係付けるこの先行する研究には、存
在する重金属によりどのような相互作用或は関連性があ
るかについては何も言及されていない。
【0005】金属鉄が、酸性水溶液中に溶解している或
る他の金属と直接反応することは以前から知られてい
る。鉄は酸性溶液中に溶解し、他の溶解金属が鉄の表面
に金属層として付着する。金属置換又は膠着(cementati
on)と呼ばれている金属のこの特性は、一般に鉱石から
の銅の商業的抽出及び採鉱選鉱屑の酸浸出で用いられて
きた。しばらくすると、鉄の表面は他の金属で覆われ、
鉄は反応しなくなり反応が止まる。
【0006】米国特許第3,902,896 号明細書はこの限定
に関し、水溶液から銅、銀、金、及び白金族金属の如き
金属の膠着を助けるのに可溶性チオ硫酸塩化合物を用い
ることを開示している。その特許は、膠着した金属が基
体金属から剥離し、新しい表面が露出することを述べて
いる。チオ硫酸塩の二つの性質からこの目的のための用
途が限定される。強い酸性溶液では、チオ硫酸塩は二酸
化硫黄と元素状硫黄とに分解し、元素状硫黄はコロイド
状になってそれと接触する全ての表面を被覆する。また
チオ硫酸塩希薄溶液は鉄合金、特にステンレス鋼材料に
対し非常に大きな腐食性を持つ。
【0007】米国特許第3,634,071 号明細書には、再循
環された鉱石浸出酸溶液中に含まれている第二鉄イオン
を還元するのに二酸化硫黄を使用することが記載されて
いる。金属鉄を用いた銅の膠着について、第二鉄イオン
による鉄及び銅金属の酸化が減少していることに関連し
て幾らかの改良が観察されている。亜二チオン酸塩につ
いての言及は行われていない。記載されている高い硫酸
濃度では、亜二チオン酸イオンが存在することは非常に
難しい。
【0008】1983年6月16日に出願された英国特許出願
GB125828Aには、制御されたpH条件で鋼ウールと溶
液とを接触させることにより、その溶液から銅イオンを
除去する方法が記載されている。銅は鋼ウールの固定床
の表面上に膠着し、鉄の僅かな部分しか銅に転化しな
い。この方法は商業的に望ましくない。なぜなら、1)
鉄から銅への転化が低く不経済である、2)鋼ウールの
値段が高い、3)それら材料を取り扱う労働コストが高
いためである。回収された銅は、それを残留鋼ウール繊
維から分離するのに必要な処理のコストのため、リサイ
クル価値の低いものである。
【0009】水溶液から重金属イオンを除去するための
多くの他の方法が存在し、それらは環境上毒性の金属を
含む工業廃水の前処理で一般に行われている。溶解した
重金属溶液がキレート剤を含まない場合、それらはアル
カリ性又は苛性化合物を単に混合して不溶性金属水酸化
物を沈澱させることにより効果的に処理することができ
る。水酸化ナトリウム、ソーダ灰、石灰又は水酸化マグ
ネシウムスラリーは、全てこれを行うのに用いられてい
る。
【0010】しかし、エチレンジアミン四酢酸(EDT
A)のナトリウム塩及び同様な性質を有する他のものの
如きキレート性化合物又は錯化用アンモニウムイオンが
存在することが屡々ある。それらは、廃水中に流出した
使用済みメッキ浴、洗浄剤及び光沢剤中の成分として入
ってくる。そのような場合、1)キレート剤・重金属結
合を切断し、毒性金属の安定で不溶性化合物又は錯体を
形成する強力な薬品を使用するか、2)毒性金属イオン
よりもキレート剤に対し一層強い親和力を及ぼす物質を
添加して重金属を遊離し、不溶性水酸化物として沈澱さ
せること、が必要である。両方の種類の方法が現在行わ
れている。
【0011】重金属を効果的に沈澱させるのに硫化ナト
リウムが用いられている。その唯一の利点は、殆どの重
金属硫化物の溶解度が極めて低いことである。殆どが、
最も強いキレート剤が存在していても、存在することが
できる。硫化物法を用いるのは望ましくない事の中に
は、それら硫化物と強酸との接触により発生することが
ある硫化水素ガスの毒性が極めて高いことが含まれる。
また、金属硫化物沈澱物は粘稠性で濾過しにくい。多量
の凝結剤及び濾過助剤が用いられ、多量のスラッジ及び
それに対応する高い廃棄コストを生ずる。
【0012】硼水素化ナトリウムは強力な水溶性還元剤
であり、緻密な半金属スラッジを生ずる利点を有する。
それが、廃水処理で重金属を除去するのに広く受入れら
れていないことには次のような幾つかの理由がある:
1)それは非常に高価である、2)沈澱した金属は容易
に再酸化され、溶解アンモニアの存在下で再び溶解す
る、3)硼水素化ナトリウムを用いた反応の上の空間に
は水素ガスが、爆発の可能性がある危険な濃度に蓄積す
ることがある、4)pHが完全には制御されていない時
には、8以上の上昇したpHで起きる反応により、作業
者及び敏感な装置に危険な硫化水素ガスの有毒な煙を発
生する。
【0013】ヒドラジンは、キレート剤と金属イオンと
の結合を切断することができる別の強力な還元性化学物
質である。それは重金属除去には僅かにしか用いられて
いないが、硼水素化物と同様に広く受入れられてはいな
い。一つにはヒドラジンは使用するには余りにも高価で
あり、酸性化された時危険な量の水素ガスを発生するこ
とがあり、ヒドラジンも発癌性物質と疑われる化学薬品
のリスト中に入れられている。このことはそれを工業的
に用いることに対する主な障害になっている。
【0014】重金属イオンと不溶性金属錯体を形成する
幾つかの化合物が用いられてきた。それらは全て廃水中
に金属と共に通常入って来るキレート剤よりも、金属イ
オンに対し一層強い親和力を及ぼす。不溶性澱粉キサン
テートは一つのそのような物質であり、水から溶解金属
を完全に除去するのに有効であると報告されている。そ
の欠点は膨大な量のスラッジを発生し、それが多量の水
を含み、危険な廃棄物としてそれを廃棄するのに使用者
が大きな負担を払わなければならない。
【0015】広く用いられている別のそのような錯化剤
がある。水処理業でDTC又はジメチルジチオカルバメ
ートとして知られているものは、溶液から重金属イオン
を完全に除去するのにかなり有効である。しかし、DT
Cは極めて高価で、現在のリサイクル法では役に立たな
いスラッジを極めて多量に発生する。沈澱物は密度が低
く、自然沈降しにくく、悪臭も放つ。
【0016】恐らく最も多数の工業で最も頻繁に用いら
れている慣用的廃水処理方法は、硫酸第一鉄七水和物粉
末を用いる方法である。第一鉄イオンは約2〜3に調節
された酸性pHで置換され、キレート剤によって結合さ
れた毒性重金属イオンと置き換わる。これによって重金
属イオンは水酸化物として不溶性化され、それがアルカ
リ性溶液から沈澱する。
【0017】アルカリ性溶液中に溶解した遊離アンモニ
ア又は強いキレート剤の存在下では、この第一鉄イオン
源は多量に過剰必要である。通常キレート剤含有廃水か
ら除去される一つの銅イオンに対し、5〜10個の第一鉄
イオンが添加される。多量にキレート剤が入った流れで
は、キレート剤が重金属水酸化物を溶解しないようにす
るために、重金属イオン一つ当たり25〜30個の多量の第
一鉄イオンが必要になるであろう。商業的硫酸第一鉄は
7分子の水和水を持ち、僅か20重量%の鉄しか含まな
い。ある場合には除去されるキレート化又はアンモニア
化銅1ポンド当たり100 ポンドを超える硫酸第一鉄粉末
を添加し、60〜80ポンドのスラッジを発生する。
【0018】典型的な処理装置では、鉄の使用量を1ポ
ンド追加する毎に、約4ポンドのスラッジ重量が増加す
る。もしスラッジ乾燥機を用いれば、これは鉄1ポンド
当たり乾燥スラッジ約3ポンドに減少させることができ
る。硫酸第一鉄を廃水中に溶解すると、その水の酸性度
を増加する。このようにして導入された鉄1モルは、そ
の鉄を中和して水酸化第一鉄を形成させるのに2モルの
水酸化ナトリウムを使用する必要がある。従って、多量
に過剰の硫酸第一鉄七水和物粉末を用いれば、全化学的
処理コストはそれらを累積したものになる。危険な廃棄
スラッジの一層高い廃棄コストも招くことになる。
【0019】亜二チオン酸ナトリウムは強力な水溶性還
元剤である。それは重金属イオンを零の原子価に還元
し、再酸化に抵抗性のある金属析出物を生ずることがで
きる。13〜14%の緩衝溶液又は85〜95%の粉末として商
業的製品を入手することができる。しかし、亜二チオン
酸ナトリウム溶液は極めて不安定であり、保存寿命は非
常に短い。貯蔵タンクは冷凍し、不活性ガスで包む必要
がある。粉末製品は刺激臭を持ち、作業者の目や鼻をひ
どく刺激する塵を生ずる。湿った又は濡れた粉末は自然
に発火して燃え、二酸化硫黄の毒性の煙を生ずる。これ
らの不快な性質のため、亜二チオン酸ナトリウム製品
は、重金属除去又は一般に廃水処理で使用される主な手
段になるのが妨げられてきた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】水溶液から重金属を除
去するための、次のような条件を持つ簡単で危険のない
方法を与えることは極めて望ましいであろう; 1)悪臭又は毒性又は爆発性ガス或は刺激性の塵を発生
しない安全で簡単な方法で危険のない材料を用いる、 2)残留毒性重金属イオンの水準を非常に低くし、下水
に放出できる環境に順応した廃水を生ずる、 3)規制された輸送及び高価な廃棄を必要とする危険な
廃棄スラッジを最少にする、 4)金属のリサイクル及び再使用に適した高い金属濃度
を持つ緻密で速く沈降し、或は容易に濾過できる固体を
生ずる。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、亜二チ
オン酸第一鉄を、第一鉄イオン及び亜二チオン酸イオン
の両方を必要とし、使用する新規な方法で酸性水中で重
金属イオンと反応させる。亜二チオン酸イオンは重金属
イオンを第一鉄イオンの存在下で零の原子価に還元す
る。酸性水中にキレート剤が存在している場合、亜二チ
オン酸イオンの存在下で、第一鉄イオンはキレート化合
物に結合し、今まで結合していた重金属イオンと置換す
る。還元可能な重金属イオンは金属粒子を形成し、それ
は経済的なリサイクル及び再使用に適している。重金属
粒子は自然沈降又は濾過により酸性溶液から回収され
る。
【0022】本発明の一つの態様として、得られる溶液
のpHを9〜9.5 に上昇させて、残留している非結合第
一鉄イオン及び他の還元できない重金属を不溶性水酸化
物として沈澱させることができる。
【0023】亜二チオン酸第一鉄は、金属鉄粒子と亜硫
酸水素イオンとの反応により酸性重金属溶液中でその場
で生成させるのが好ましい。幾つかの経路又は別の材料
により、同じ結果の組成物及び有利な効果を得ることが
できる。可溶性亜二チオン酸塩化合物及び可溶性第一鉄
化合物の両方は重金属の酸性溶液中に別々に又は一緒の
形で添加することにより希望の結果を得ることができ、
本発明の方法を構成する。
【0024】亜二チオン酸イオン及び第一鉄イオンのそ
のような他の源には、例えば、亜二チオン酸ナトリウム
及び硫酸第一鉄が含まれる。亜二チオン酸イオンと第一
鉄イオンとは、酸性水溶液中で溶解重金属イオンの存在
下で一緒にすると、その場で生成させても、或は夫々を
別々の源からその反応に添加しても、重金属を沈澱させ
るのに同様に有用である。
【0025】本発明の一つの態様として、酸性条件下で
亜二チオン酸第一鉄を生ずる反応性を持つ新規な反応物
組成物が本発明により与えられる。その組成物は、鉄粒
子、アルカリ金属亜硫酸塩の水和結晶、及び約9〜12の
範囲のpHを有するアルカリ金属亜硫酸塩の飽和アルカ
リ性水溶液の濃厚なスラリーからなる。この組成物を形
成するのに用いられる鉄粒子、アルカリ金属亜硫酸塩、
及びアルカリ性水の割合は、鉄1モル当たり0.1 モル以
上の亜硫酸塩が存在し、ポンプ搬送可能な流体スラリー
を生ずるのに充分な水が添加されるような割合である。
もし添加された水が不充分であると、混合物は固形物に
なる。もし添加された水が余りにも多いと、アルカリ金
属亜硫酸塩が余りにも多く液相に溶解し、鉄粒子が分離
して容器の底に沈降する。溶解アルカリ金属亜硫酸塩の
飽和溶液の好ましい体積は、スラリー中に含有される固
体を丁度水没させるのに充分な量の液体相を生ずる量で
ある。
【0026】〔特別な態様についての記述〕本発明の方
法に従い、亜二チオン酸第一鉄を用いて重金属を水溶液
から沈澱させる。好ましい方法として、鉄粒子及び亜硫
酸水素化合物又は適当な亜硫酸水素前駆物質を、溶解重
金属イオンを含有する僅かに酸性の水溶液と混合する。
金属鉄は亜硫酸水素イオンと反応し、重金属イオンの存
在下で式1に従って亜二チオン酸第一鉄を生ずる。 Fe°+ 2(HSO3)- +2H+ −−→(Fe)2++(S2O4)2-+2H2O (式1)
【0027】与えられた僅かに酸性の条件下で、亜二チ
オン酸イオンは直ちに存在する重金属イオンと反応し、
それらを原子価0の金属粒子に還元する。亜二チオン酸
イオンはそれによって酸化され、式2によって示される
ように反応性硫酸水素イオンとして再生される。 (S2O4)2-+(HM)2++2H2O−−→(HM)°+2H+ + 2(HSO3)- (式2)
【0028】HMが重金属である式1及び2によって示
されるように、この反応は、それらの反応が同時に且つ
その場で行われた場合、この反応は亜硫酸水素イオンに
ついては自然に再生される。この方法は亜硫酸水素イオ
ン又はその適当な前駆物質の非常に有効な利用性を与え
る。亜硫酸水素・亜二チオン酸の酸化還元機構は、金属
鉄と重金属イオンとの間の間接的な還元反応を促進す
る。
【0029】処理される水溶液中にキレート剤が存在す
ると、式1で生ずる第一鉄イオンも、それまで重金属イ
オンに結合していたキレート剤[CA2-]に結合するこ
とにより有利に利用される。この反応は次の式3により
定義される。 (Fe)2++ [CA2- ]★(HM)2+−−→(HM)2++ [CA2- ]★(Fe2+ ) (式3)
【0030】式1、2、及び3によって定義される反応
は、約1〜7、好ましくは約3〜6のpHで行われる。
pH値が低いと反応は速くなるのに対し、pH値が高く
なると反応物が一層有効に利用されるようになり、それ
らの間での実際的操作が必要であり、処理される溶液毎
に種々の選択が行われる結果になる。上限のpHは、5
〜7の中性に近いpH値で不溶性金属水酸化物を形成す
る傾向により支配されるであろう。溶解金属の濃度が高
くなる程、不溶性水酸化物が現れ始めるpHは低くな
る。重金属回収前に水酸化物が形成されないようにする
のが望ましい。なぜなら、沈澱した重金属から水酸化物
を分離するのは困難だからである。
【0031】金属イオンは、一般にキレート錯体に結合
している時には一層正の酸化電位を有する。第一鉄イオ
ンによりキレート錯体から解離すると、重金属イオンは
一層負の酸化電位を有し、従って、一層反応性になり、
亜二チオン酸イオンにより一層容易に還元される。この
第一鉄イオン、キレート化重金属イオン、及び亜二チオ
ン酸イオンの間の有利な相互作用はキレート剤が存在す
る場合、本発明で重要になり、有用になる。
【0032】本発明により、流出する液体から未反応鉄
粒子を沈降させ、撹拌領域へ戻すことができる適当な設
計の反応器を用いることができる。その反応で生じた微
粒重金属微粒子は流出液体と共に運ばれる。この流れの
自然沈降により、重金属の濃厚なスラリーを回収するこ
とができる。このスラリーを濾過し、回収された固体を
乾燥して、金属のリサイクル及び再使用に適した濃縮さ
れた高度に金属性の形の物質を生成させる。
【0033】鉄及び重金属粒子を除去した後に得られた
僅かに酸性の液体は、9〜12の範囲のpHに苛性化合物
を用いて中和することができる。これにより残留する全
ての溶解未反応重金属が不溶性水酸化物として沈澱す
る。キレート剤に結合していない過剰の溶解鉄は、水酸
化第一鉄として他の金属と共に共沈する。この回収工程
は有利であるが、本発明の方法にとって必須のものでは
ない。
【0034】これらの反応は夫々式4及び式5によって
表される。 (HM)2++ 2(OH)- −−→HM(OH)2 (式4) (Fe)2++ 2(OH)- −−→Fe(OH)2 (式5)
【0035】本発明の方法に従い、亜二チオン酸第一鉄
を用いて重金属イオンをそれら重金属の金属粒子へ還元
する。ここで用いられる「重金属」と言う用語は、次の
如き金属を意味する: 1)カルシウムよりも重い原子量、即ち40.08 より大き
な原子量を有する。 2)その化合物は環境へ放出されると生物学的毒性を示
す。 代表的な重金属には、銅、ニッケル、錫、鉛、カドミウ
ム、水銀、クロム、亜鉛、マンガン、銀、金、白金、パ
ラジウム、及びそれらの混合物が含まれる。
【0036】ここに記載するように、下に記載する亜二
チオン酸第一鉄の一つの前駆物質原料源は、酸性pHで
反応する本発明の新規な組成物からなる。しかし、水か
ら重金属を除去するための亜二チオン酸第一鉄を用いた
本発明の方法は、亜二チオン酸第一鉄、又は金属鉄粒子
と反応させるのに用いられる亜硫酸水素塩の源又は形態
とは無関係に、また用いられる金属鉄粒子の源又は形態
とは無関係に用いることができることは理解されるべき
である。
【0037】例えば、亜硫酸水素ナトリウム又はカリウ
ムの酸性水溶液は、ピロ亜硫酸ナトリウム又はカリウム
を希望の濃度まで水に溶解することにより作ることがで
きる。同様に、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの
溶液は、液体又はガス状二酸化硫黄で処理してアルカリ
金属亜硫酸水素塩の有用な溶液を生成させることができ
る。これらの成分のいずれか又は全てを、重金属含有水
溶液中に直接別々に又は組合せて添加し、それに金属鉄
を直接添加することができる。
【0038】別の方法として、亜二チオン酸第一鉄溶液
は、夫々別々な手段により与えられた第一鉄イオンと亜
二チオン酸イオンとからなる。亜二チオン酸イオンは亜
二チオン酸ナトリウムから与えることができ、第一鉄イ
オンは硫酸第一鉄から与えることができる。それら材料
の両方を一緒に又は別々に酸性重金属溶液に添加する
と、本発明の方法による望ましい結果が生ずる。
【0039】同様に、亜硫酸水素イオンを或る条件下で
硼水素化ナトリウムの還元性作用に曝すと、亜二チオン
酸イオンが生ずる。そのような亜二チオン酸イオンを任
意の源からの第一鉄イオンと混合し、次に得られた材料
を酸性水溶液中の重金属イオンと混合すると、本発明の
方法が得られる。
【0040】別法として、金属亜鉛を、二酸化硫黄を水
に溶解した時に生ずるような溶解亜硫酸水素イオンを含
有する水溶液と接触させると、亜二チオン酸イオンが生
成する。そのような亜二チオン酸イオンが重金属イオン
及び第一鉄イオンの存在下で水溶液中で生成するか、又
は重金属イオンと第一鉄イオンの両方を含む溶液に添加
されると、本発明の方法が得られる。
【0041】本発明により、酸性条件下で反応して亜二
チオン酸第一鉄を生ずることができる新規な反応物組成
物が与えられる。その組成物は、鉄粒子、アルカリ金属
亜硫酸塩の水和結晶、及びアルカリ金属水酸化物の添加
により調節して約9〜12の範囲のpHを有するアルカリ
金属亜硫酸塩の飽和アルカリ性水溶液の濃厚なスラリー
からなる。
【0042】この組成物を形成するのに用いられる鉄粒
子、アルカリ金属亜硫酸塩、及びアルカリ性水の割合
は、鉄1モル当たり約0.1 モルより多い亜硫酸塩が存在
し、ポンプ搬送可能な流体スラリーを生ずるのに充分な
水が添加されているような割合である。もし添加された
水が不充分であると、混合物は固い固形物を形成する。
もし添加された水が余りにも多いと、アルカリ金属亜硫
酸塩が余りにも多く液相に溶解し、鉄粒子が沈降し、容
器の底上の層として堆積するであろう。溶解アルカリ金
属亜硫酸塩の飽和溶液の好ましい体積は、固体を覆うの
に丁度充分な量の液体相を生ずる量である。
【0043】鉄粒子の大きさは本発明にとって特に重要
なものではないが、約−50メッシュ〜+300 メッシュ、
好ましくは約−100 メッシュ〜+200 メッシュの粒径の
粒子を用いるのが望ましい。一般に亜硫酸塩対鉄のモル
比は鉄1モル当たり約0.1 〜10.0、好ましくは約0.5 〜
4.0 である。
【0044】この組成物を適切な体積の充分に酸性の水
に添加すると、式6により亜硫酸イオンから亜硫酸水素
イオンが形成される: (SO3)2- + H+ −−→(HSO3)- (式6) それから式1に従い鉄粒子と実質的に又は完全に反応し
て亜二チオン酸第一鉄が形成される。
【0045】亜硫酸塩中のアルカリ金属がナトリウム又
はカリウムである場合、最適の結果を得るのに名目上過
剰の亜硫酸塩が望ましいことがある。最終反応混合物の
最適pHは、そのようにして生成した亜二チオン酸第一
鉄の目的用途に依存するであろう。亜二チオン酸塩によ
り還元される溶解重金属が存在する場合、反応のpHは
約1〜7、好ましくは約3〜6の範囲内に調節されるの
がよい。
【0046】本発明の特に好ましい一つの方法は、過剰
の鉄粒子を激しく撹拌した反応器中に供給することを含
んでいる。100g/l以上の大きな密度の懸濁金属鉄スラリ
ーを生成させ、溶液に広い反応表面積を与え、鉄溶解反
応が起きる速度を増大させることができる。亜硫酸水素
化合物又は適当な前駆物質を一定の速度で、供給水溶液
中に含有される或る量の溶解重金属に供給する。溶解重
金属の流れ又は濃度が増大又は減少した時、亜硫酸水素
成分の供給速度をそれに比例して変化させる。
【0047】本発明の方法は、現存する廃水処理技術と
比較して、特に本方法で行われる鉄の量の25倍までの多
くの鉄を溶解しなければならない硫酸第一鉄を用いた従
来の方法と比較すると、ほんの僅かな分率の量の金属水
酸化物、危険な廃棄スラッジしか生じない。沈降又は濾
過又はそれら両方の慣用的従来法は、本発明の方法によ
り生じた最終的廃水流出物から金属水酸化物スラッジを
除去するのに利用することができる。
【0048】
【実施例】次の実施例は本発明を例示するものであり、
それを限定するものではない。初期pH9.2 (例1〜
4)を有する使用済み無電解銅浴を用い、次に濃硫酸で
4.0 のpHへ酸性化し、水で希釈して最終銅濃度100mg/
l に希釈して四つの実験を行なった。各試験で内径1.0
cmのガラス管の長さ4.0 cmの部分中に等級0の鋼ウール
1.00g 挿入し、3.1416ccの体積を持つ固定床を形成し
た。流量調節可能な微小軽量ポンプを用いて、50時間に
亙り200 ml/時の流量で鋼ウール床を通して正確に10リ
ットルの調製銅溶液を供給した。
【0049】−100 メッシュ〜+300 メッシュの名目上
の範囲の粒径を有し、99%より大きいな鉄純度を有する
噴霧鉄粉を用いて五つの他の実験を行なった(例5〜
9)。プリント回路処理から得られた幾つかの原料溶液
から銅溶液を調製した。この試験溶液は、アンモニア性
食刻浴、塩化第二銅食刻浴、無電解銅メッキ浴、硫酸・
過酸化水素食刻浴、過硫酸ナトリウム食刻浴、及び硫酸
銅電気メッキ浴を、部分的に適当な割合で含み、プラン
ト廃水装置中に廃棄される典型的な廃水に近似させたも
のであった。最終的混合溶液を銅200mg/l に希釈し、p
H3に調節した。
【0050】与えられた最終的例は、本発明の一つの方
法を例示するために、本発明の組成物を用いた試験から
なっていた。
【0051】例1 第一の試験では、供給溶液をポンプで鋼ウールに通して
送り、更に変更は行わなかった(亜硫酸水素塩無し)。
流出液体を収集し、5ガロンの容器中に溜めた。試験期
間中、鋼ウール全体が輝いた鋼色から銅の色をした繊維
に徐々に外観が変化したことから幾らかの銅が除去され
たことが目で確かめられた。試験が終わった時、10リッ
トルの収集流出物液体の銅含有量を原子吸収(AA)分
光光度計により試験し、72.0mg/lの銅を含み、供給物中
の銅の28%が鋼ウールに収集されたことを示していた。
【0052】例2 別の試験で、3.00g のピロ亜硫酸ナトリウム(Na22
5)を例1の10リットルの調製銅供給溶液中に添加し、
溶解した。この修正供給溶液を次に例1と同じやり方で
作った新しい鋼ウール床に供給し、200 ml/時で通過さ
せた。
【0053】供給開始後数分間で、最初の実験に匹敵す
る鋼ウールの外観の変化が観察された。鋼ウール床の供
給端部の最初の約1/4 cmの所だけ銅の着色効果を示して
いた。実験が進行するにつれて最初の試験で得られたよ
うな鋼ウールの銅被覆繊維ではなく、銅粒子の緻密な層
が形成され、フィルターとして働く緻密に充填された鋼
ウール繊維により一緒に保持されていた。着色領域の長
さが短いことは、極めて速い反応速度が観察されていた
ことを表している。
【0054】この試験を約2時間行なった後、床からの
流出物をスポット試料採取し、銅についてAA試験を行
い、流出物中僅か0.02mg/lのCuしか見出せなかった。
10時間、20時間、及び30時間の実験時間の後、この同じ
結果が繰り返えされた。40時間では流出物スポット試料
は13mg/lの銅を含み、鋼ウールは約1/2 cmしか残ってい
なかった。
【0055】銅の固体は、約0.4 cmの長さだけを占める
物体としてこのガラスウール充填物に対して詰まってい
た。管の底部には固体はなく、入って来る供給溶液だけ
が入っていた。実験を10リットルの供給が終わるまで続
け、終わった時、鋼ウールからの繊維状材料が残ってい
る形跡はなかった。管中に残留する固体中には磁気的に
応答する物質は存在しなかった。約0.5 cm長さの銅固体
の緻密なスラグが残り、管の端に鋼ウールを保持するの
に用いた木綿充填物によってその場所に保持されてい
た。
【0056】実験が完了した後、10リットルの流出溶液
を撹拌し、試料を取り、AA分析を行い、11.1mg/lの溶
解銅が存在することを示していた。この溶液のpHに約
1単位の上昇が検出され、供給物の4.0 に対し4.9 が測
定された。
【0057】例3 3g のピロ亜硫酸ナトリウムを水に溶解し、100 mlの体
積に希釈し、そのpHを4に調節することにより調製し
た銅を含まない亜硫酸水素溶液を供給することにより別
の試験を行なった。前の試験の場合と同様に作った新し
い鋼ウールカラムにこの溶液を200 ml/時で約30分間供
給した。その床からの流出物を例1で調製された銅含有
溶液10リットル中に穏やかに撹拌しながら入れた。開始
後約15分で銅溶液に変化が見られ、一層緑色に変化し
た。実験の終わりにほぼ近づくまで暗化が続き、終点で
は溶液は殆ど黒くなり、粒状固体が懸濁状に形成された
ことを示していた。
【0058】30分の供給工程の終わまでに、処理された
10リットルの液体中にばらばらばの銅着色固体粒子が形
成されていた。更に洗い流すための100 mlの水を残留床
材料に通し、混合溶液へ入れた。それが終わるまでに約
更に30分間、撹拌した10リットルの液体中に銅の緻密な
粒子が見られた。1時間沈降させた後、p5フイッシャ
ー(Fisher)濾紙を通過させた上澄み液体の試料を試験
し、38mg/lの溶解銅を含むことが見出された。
【0059】残留する鋼ウール繊維は管空間の約1/3 だ
けを占め、繊維の形態を殆ど失い、微細な黒色粒子の固
まりのようになっていた。ガラス管から残留する鉄固体
を除去すると、急速な空気酸化が行われ、発熱を起こ
し、急速に錆状物質を形成した。この例は、銅と接触さ
せる前に鉄と亜硫酸水素イオンを接触させることによ
り、銅を析出させることができる生成物を生じたことを
示している。
【0060】例4 上記例2の試験に供給した亜硫酸水素塩含有銅溶液を調
製するのに行われた手順を、鉄を存在させない点を除き
行なった。上記例3の試験で用いたのと同じ量の亜硫酸
水素塩を、調製した銅含有溶液の10リットル試料中に添
加した。色が青緑色の方へ僅かに暗化した以外は目で認
められる反応又は他の変化は起きなかった。亜硫酸水素
塩と溶解した銅とを金属鉄粒子が存在しない同じ溶液中
で一緒にしても固体は形成されず、銅は除去されなかっ
た。
【0061】例5 供給溶液中のキレート剤及びアンモニウムイオンにより
及ぼされる影響を決定するためこの試験を行なった。新
しい200 mg/lの混合銅溶液1リットルのpHを、激しく
撹拌しながら水酸化ナトリウムを添加することにより9.
0 に調節した。銅水酸化物固体が析出し、15分混合の
後、市販陰イオン性重合体一滴を添加し、析出した固体
を凝集させた。15分沈降させた後、液体試料を取り出
し、フイッシャーP5濾紙に通過させ、溶解した銅につ
いて分析した。136mg/l の溶解銅の濃度は、供給物中の
銅の68%が効果的にキレート化又は錯体化されたことを
示していた。
【0062】例6 この試験は、亜硫酸水素イオン又は亜二チオン酸イオン
を存在させずに、鉄粒子との簡単な膠着反応を用いて溶
液から銅を除去する効率を測定するように計画された。
例5の溶液1リットルをビーカーに入れ、頂部に混合器
を取付けた。0.176gの重量の等モル量の鉄粒子を溶液に
添加し、1時間撹拌した。その時間中、付着した金属銅
の被覆が鉄粒子の表面上に形成されるのが観察された。
1時間撹拌した後、試料を取り出し、濾過し、分析し、
174mg/l 即ち87%の銅が依然として溶解していることを
示していた。2時間撹拌した後、別の濾過試料は170mg/
lの銅が依然として溶液中に存在していることを示して
おり、ここでこの実験を終えた。この結果は、非実用的
な遅い反応にもなっている膠着による表面鉄の銅への転
化が約15%である不経済な低い効率であることを示して
いた。
【0063】例7 この実験は、例5の問題の供給溶液の別の1リットル試
料を用いて行われた。亜二チオン酸ナトリウム1.0gを激
しく撹拌しながら溶解が完了するまで添加し、次に0.17
6gの鉄粉を添加した。約2〜3分後、第二の試験の結果
から、目で見て異なった結果が起きるのが観察された。
懸濁した鉄粒子はそれらの灰色から黒色の色を殆ど維持
し、銅/赤色物質の細かな粒子が溶液を銅のような色に
変えた。15分間混合した後、試料を取り出し、濾過し、
分析した。15分の試料で22mg/lの溶解銅含有量が測定さ
れ、溶液から89%の銅が除去されたことを示していた。
【0064】例8 例7の方法の更に別の実験として、2倍の量の鉄粉を添
加した点を除き、全ての条件を同じに保持した。15分混
合した後、10mlの試料を取り出し、濾過し、分析し、溶
解銅0.05mg/lの結果を得た。反応した溶液のpHは4.8
であることが測定された。ビーカーの底に対して強力な
永久磁石を置き、ガラスの横で移動させると、付着銅層
で被覆されていない黒色に見える未反応鉄粒子が引っ張
られた。
【0065】例9 この実験では、例8の実験で得られたビーカーを15分間
沈降させ、液体部分を傾斜して数mlの液体で覆われた固
体を底部に残した。新しい1リットルの問題の供給溶液
をこれらの内容物に添加し、直ちにピロ亜硫酸ナトリウ
ムの新しい部分1g を添加し、激しく撹拌して溶解し
た。15分混合した後、試料を濾過し、分析し、溶液中に
39.2mg/lの溶解銅が残留することが判明した。銅色の金
属固体には磁性鉄は残留していないことが判明した。0.
352gの鉄の1回の導入による二つの反応で除去された全
銅は360.65mgであり、それは鉄の使用効率90.16 %であ
ると計算された。
【0066】例10 この例は、本発明の反応物組成物の配合及び使用を例示
する。ポンプ搬送可能なスラリーとして、水和亜硫酸ナ
トリウム結晶及び鉄粒子を飽和アルカリ性亜硫酸ナトリ
ウム水溶液中に懸濁した。出発材料の好ましい選択に
は、工業級無水亜硫酸ナトリウム結晶、噴霧鉄粉、水酸
化ナトリウム、及び水が含まれている。
【0067】亜硫酸ナトリウムは充分な水分の存在下で
七水和結晶を形成することが知られているので、ここで
用いた方法は、無水亜硫酸塩がこの水を吸収し、結晶マ
トリックス中に結合する性質を考慮にいれなければなら
ない。この性質を不適切に取り扱うと、それら材料から
岩のように固いコンクリート状の固まりを生ずる結果に
なる可能性がある。
【0068】上記注意を払って成功した一つの混合物
は、連続的に撹拌しながら200ml の水中に添加した126g
の無水亜硫酸ナトリウムからなっていた。pHを約12へ
増大するために約1mlの50%水酸化ナトリウムを添加し
た。亜硫酸塩を水和するために約1時間の一定の混合が
必要であった。数モルの水又は126gの水が液体中に取り
込まれ、それらは飽和溶液となるのに充分な亜硫酸ナト
リウム七水和物を溶解するものと考えることができる。
20%の亜硫酸ナトリウム溶解度で、これは202.7gの亜硫
酸ナトリウム七水和物、24.7g の溶解亜硫酸ナトリウ
ム、及び約98.7g の遊離水が液体溶液相中に含まれてい
る混合物を与える結果になる。約28g の噴霧鉄粉を亜硫
酸塩スラリー中に混合し、亜硫酸塩結晶物質全体に亙っ
て多かれ少なかれ均一に鉄が分散するようにした。
【0069】この混合物は、溶液の蒸発を防ぐ密封され
た容器中に維持すると、順応性のあるポンプ搬送可能な
状態になっていることが判明した。この例のモル比は、
鉄1モル当たり2モルの硫黄を与えるものであった。こ
の例に基づいて多かれ少なかれ鉄の量を変化させて添加
しても、組成物の物理的特性に実質的な悪影響を与える
ことはない。この組成物の使用目的は、溶解重金属を含
む酸性溶液にその組成物を添加することにより、本発明
の方法を実施するのに必要な成分を一つの使用可能な材
料中に与えることである。
【0070】そのような組成物がこの目的で用いられる
実験を、例5の供給溶液10リットルのバッチに対して行
なった。その溶液は合計2000mgの溶解銅を含んでいた。
上記手順に従って調製した充分混合したスラリー組成物
45g 部分(3.54g の鉄を含むように計算された)を、予
め2.5 のpHに調節された10リットルの供給物バッチに
直接添加した。15分の反応時間の間激しく撹拌した。
【0071】銅固体が生成し、黒色の磁性鉄粒子が最終
的混合物中に観察された。試料を濾過し、分析し、0.45
mg/lの溶解銅を含むことが見出された。10分間固体を沈
降させた後、1リットルの透明液体試料をビーカーに注
ぎ入れた。苛性ソーダを9.0のpHになるまで添加し、
水酸化第一鉄及び他の不溶性重金属を沈澱させた。最終
アルカリ性液体の濾過試料を試験し、銅は検出されず、
溶解銅濃度が0.02mg/lより低いことを示していた。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属を含む水溶液からその溶解した重
    金属を除去する方法において、約1〜7のpHの溶液中
    の第一鉄及び亜二チオン酸イオン源と前記溶液とを混合
    し、前記重金属を沈澱させて、その沈澱した重金属を回
    収することからなる重金属除去方法。
  2. 【請求項2】 鉄粒子を反応させることによりその場で
    第一鉄イオンを生成させる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 第一鉄イオン源が亜二チオン酸第一鉄で
    ある請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 第一鉄イオン源が亜硫酸水素第一鉄であ
    る請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 第一鉄イオン源が亜硫酸第一鉄である請
    求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 亜二チオン酸イオンを、亜硫酸水素イオ
    ンと鉄粒子とを反応させることによりその場で生成させ
    る請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 亜二チオン酸イオン源が亜二チオン酸ナ
    トリウムである請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 亜硫酸水素イオン源が水中の二酸化硫黄
    である請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 亜硫酸水素イオン源がアルカリ金属水酸
    化物と二酸化硫黄である請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 鉄含有溶液が、沈澱重金属を回収し、
    該鉄含有溶液のpHを上昇させて鉄水酸化物を沈澱さ
    せ、その鉄水酸化物を回収した後に得られたものである
    請求項1に記載の方法。
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