JPH0647470U - 緞子張り用織物 - Google Patents
緞子張り用織物Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 温湿度変化によって伸縮変化したり弛み皺が
発生することがなく、布目に斜行彎曲なく綺麗に施工し
得る緞子張り用織物を得る。 【構成】 織物の周縁を固定して施工する緞子張り工法
において、その織物13の裏側全面に、目付け60g/
m2 以下の不織布16を、その片面にドット状に付与し
た30g/m2 以下の熱融着性樹脂組成物14を介し、
加熱圧着して貼り合わせておく。
発生することがなく、布目に斜行彎曲なく綺麗に施工し
得る緞子張り用織物を得る。 【構成】 織物の周縁を固定して施工する緞子張り工法
において、その織物13の裏側全面に、目付け60g/
m2 以下の不織布16を、その片面にドット状に付与し
た30g/m2 以下の熱融着性樹脂組成物14を介し、
加熱圧着して貼り合わせておく。
Description
【0001】
本考案は、内装緞子張り工法および緞子張り用織物に関するものである。
【0002】
内装材を壁面に施工する工法には、内装材裏面全面に接着剤を塗布して壁面施 工下地に全面接着する全面接着工法と、内装材の周縁に接着剤を塗布するか又は 接着剤を用いずに内装材の周縁を壁面施工下地に固定する緞子張り工法とがある 。
【0003】 前者即ち全面接着工法では、内装材が施工下地に全面接着していて施工後に浮 き剥がれることはないが、施工下地の冷たい感触が内装材表面に感じられ、表面 結露が生じ易く、吸音効果が期待されない等の欠点がある。
【0004】 一方、後者即ち緞子張り工法では、施工下地に下張紙を貼るか又は貼らずして 白ネル地や不織布等のクッション材を下張りし、その上に内装材を全面接着せず 周縁だけを接着し或いは釘打ちする等して固定し施工するので、内装材は全面に わたって施工下地から浮き離れた状態にあり、施工下地の冷たい感触は表面に伝 わり難く、表面結露や低吸音効果等の全面接着工法における欠点は解消されるが 、そのように全面にわたって浮き離れた状態にあり、而も、織物に成る内装材で は吸湿し伸縮し易いセルロース系繊維を主材とするので梅雨時期その他室内温湿 度の変化によって施工した内装材の表面に弛み皺が生じ易く、又、布目ズレや斜 行彎曲が生じて施工し難いと言う欠点がある。
【0005】
本考案者は、緞子張り用織物に関し、織物に裏打紙を貼り合わせて仕上げた内 装材にニードルパンチング処理を施し、貼り合わせた裏打紙を細かく千切って内 装材全体を可撓にし、内装材に通気性を付与して吸音性を高めると共に、その細 かく千切られた裏打紙の破片によって経糸間や緯糸間を細かく連結して内装材に 形状安定性を付与し、施工時に斜行彎曲することのない緞子張り用内装材を考案 して実開平4−76813号に開示している。 然るに、この先願考案では、ニードルパンチング処理によって内装材の表面が 毛羽立ち、朱子織組織の織物を使用したものでは朱子地固有の表面光沢が損なわ れ、従って、朱子織組織の内装材には適用することが出来ない。そして、先願考 案によっては、ニードルパンチング処理前の裏打紙の貼合工程で織物に生じた布 目ズレや斜行彎曲までも解消することは出来ず、又、裏打紙はセルロース系繊維 の一種であるパルプ繊維に構成されたものであるから、施工後の温湿度の変化に よる内装材の弛み皺や伸縮を防ぐことは出来ない。
【0006】 そこで本考案は、温湿度の変化によって弛み皺や伸縮変化が生ぜず、布目が斜 行彎曲することなく綺麗に施工し得る緞子張り用織物を提供しようとするもので ある。
【0007】
即ち本考案は、内装材を壁面施工下地12に全面接着せず周縁を固定して施工 する緞子張り工法において、目付け100〜500g/m2 の織物13の裏側全 面に、目付けが60g/m2 以下の合成繊維を主材とする有機質繊維15に成る 不織布又はその有機質繊維15に成る目付けが60g/m2 以下の不織布と同じ 嵩密度の無機質繊維(15)に成る不織布16を、その片面にフイルム状の連続 した非通気性皮膜を形成することなくドット状に30g/m2 以下の付着量をも って付与した熱融着性樹脂組成物14を介して貼り合わせることを特徴とするも のである。 その場合、不織布16に付与した熱融着性樹脂組成物14が、織物13を構成 する経糸17や緯糸18の太さの半分を超えて深く侵入することなく、織物13 の裏面に密着する程度に、織物13に重ね合わせた不織布16を加熱圧着して貼 り合わせるものとする。
【0008】 目付け60g/m2 以下の不織布16を使用する第1の理由は、目付け60g /m2 以下の不織布16では細かい空隙が全面に細かく分布していて反対側を透 視することが出来、その片面に30g/m2 以下の付着量をもって熱融着性樹脂 組成物14をドット状に付与して織物13に重ね加熱圧着して貼り合わせると、 織物13の経糸17と緯糸18に囲まれた布目19から不織布16の空隙を通っ て緞子張り用織物11の表裏にわたって空気や湿気が透過し得、緞子張り用織物 11がその下に施工されるクッション材20の吸音特性を損なわず、緞子張り用 織物11に結露が生じなくなるからである。 第2に理由は、織物13の布目19を囲んで直交する経糸17と緯糸18の間 や、布目19を挟んで平行に並ぶ経糸17A・17Bの間や緯糸18A・18B の間が、四方八方に伸びる不織布16の繊維15に連結され、その連結する繊維 15が、不織布16が目付け60g/m2 以下の極薄のものであるから、織物1 3の厚み方向に曲折せず織物の裏面に密着して平行に伸びていて、恰も建物の柱 と梁の間を連結する筋交いや方杖の如く、緞子張り用織物11の厚み方向にでは なく経糸17や緯糸18を平面内で連結し、それによって経糸17や緯糸18の ズレ移動や布目19の斜行彎曲が効果的に抑えられるからである。 第3の理由は、目付け60g/m2 以下の極薄の不織布16では、その表面に 30g/m2 以下と僅かな熱融着性樹脂組成物14をドット状に付与しても、そ の付与した熱融着性樹脂組成物14はドット状に突き出た塊となって不織布16 の表面に介在し、不織布16を織物13に重ねて加熱圧着する場合には、その付 与した熱融着性樹脂組成物14の全てが織物13に密着して不織布16が強固に 接着されるからである。 かかる理由からして不織布16には、薄く低目付けのもの、好ましくは目付け 10〜30g/m2 のもの、更に好ましくは20〜25g/m2 のものを用いる ことが推奨される。
【0009】 この点で目付けが60g/m2 を超える厚手の不織布を使用すると、厚手の不 織布によって織物の布目19が塞がれてしまい、織物13を下張りのクッション 材30に全面接着したと同じことになって施工壁面に柔らかく温かい感触を醸し だすことは出来ず、又、厚手の不織布では表面が毛羽立っており、その不織布の 厚み方向に続く表面毛羽の繊維は織物13の経糸17や緯糸18の間を平面内で 筋交いや方杖の如く連結する作用をなさず、その表面に付与される20g/m2 程度の僅かな熱融着性樹脂組成物14は不織布内部に吸収されて織物13との接 着に有効に作用せず、織物と不織布との層間剥離や不織布内部での層内剥離が生 じ易く、かかる不都合を解消するために接着剤を多量付与して不織布の繊維間を 接着すれば、不織布全体が裏打紙のようになってしまい、緞子張り用織物11の 物性品質が厚手の不織布に支配され、却って緞子張り用織物11に弛み皺が生じ 易くなって本考案所期の目的を達成することが出来なくなる。
【0010】 従って不織布16には、反対側を透視できる程度に空隙が全面に細かく分布し 、繊維15が平面内で四方八方に伸びており、付与した熱融着性樹脂組成物14 がドット状に突き出た塊となって不織布表面に介在しするものを使用しなければ ならず、不織布を構成する繊維15の比重によって目付けは多少変わるとしても 、目付け60g/m2 以下の不織布16はこれらの要件を充足する。 不織布を構成する繊維15として好ましい繊維はポリエステル繊維であり、従 って、不織布の繊維の嵩密度が、ポリエステル繊維に成る目付け60g/m2 以 下の不織布の繊維の嵩密度と同じであれば、ガラス繊維や炭素繊維等の無機質繊 維になる不織布を使用することも出来る。 本考案において、合成繊維又は無機質繊維を主材とする不織布16とは、その 不織布16を構成する繊維の50容積%を合成繊維又は無機質繊維が占めること 、従って、レーヨン、木綿、パルプなどのセルロース系繊維が多少使用されてい る不織布16を使用することも出来ると言うことを意味する。 そのように合成繊維又は無機質繊維を主材とする不織布16を使用する理由は 、織物13が吸湿し伸縮変化し易いセルロース系繊維に成るものであっても、そ の伸縮変化を不織布16の合成繊維や無機質繊維によって抑えようとするためで あり、従って、合成繊維又は無機質繊維が100容積%の不織布16を使用する ことが推奨される。
【0011】 織物13と不織布16を貼り合わせる熱融着性樹脂組成物14をフイルム状に 連続した非通気性皮膜を形成することなくドット状に30g/m2 以下となる付 着量をもって付着させる理由は、それが織物裏面にフイルム状に付着すると織物 13の伸縮性が損なわれて施工時に引っ張って斜行や彎曲を矯正することが出来 なくなるからであり、そのためには織物の目付けの30重量%以下で不織布の目 付けの50重量%以下となる10g/m2 前後付与することとし、その付着する ドット(14)は直径0.5〜2mm(1mm前後)の大きさになって1cm2 につき4個以上となる分布密度をもって不織布16の表面に均一に分布するよう にするとよい。
【0012】 即ち本考案では不織布16により、湿気による織物13の弛み皺を防ぎ、織物 13に形状安定性を付与すると同時に、施工時に発見された布目の斜行彎曲を織 物13を経糸17や緯糸18に沿って緊張し矯正するに必要な織物13の伸縮性 を確保しておく必要がある。 かかる観点からして本考案では、織物13には目付け100〜500g/m2 のものを使用し、その裏側全面に、目付けが60g/m2 以下の不織布16を、 その片面にフイルム状の連続した非通気性皮膜を形成することなくドット状に3 0g/m2 以下の付着量をもって付与した熱融着性樹脂組成物14を介して貼り 合わせることとしている。
【0013】
綿番手30/2のダルスフ糸1本につき綿番手20/2のブライトスフ糸2本 の割合で整経し、綿番手20/3のブライトスフ糸1本につきメートル番手1/ 6のブライトスフ糸2本の割合で緯糸を打ち込んで織成した経糸密度が5.3本 /cm、緯糸(打込)密度が9.9本/cm、目付けが259g/m2 のレーヨ ン繊維製織物13を、難燃剤を20重量%付与して仕上げた。 この織物13に、ポリエステル繊維60重量%とナイロン40重量%とから成 る目付け25g/m2 の不織布16を、その表面にホットメルト接着剤14をメ ッシュロールによって直径1mmのドット状に付着量9g/m2 付与して重ね合 わせ加熱圧着して緞子張り用織物11を製造した。 この緞子張り用織物11を、施工下地12に下張紙21を接着施工し、その周 縁に接着剤22を塗着して白ネル20を重ねて貼着施工し、その周縁に接着剤2 3を塗着し、上下左右に緊張し布目の斜行彎曲をなくし、周縁24を接着して緞 子張り施工した。 不織布16の貼り合わせ前の織物原反13と貼り合わせ後の緞子張り用織物1 1を、それぞれ20℃×65%RHの標準状態に24時間放置してから40℃× 90%RHの加湿状態に24時間放置して第1回目の加湿状態での伸縮度を測定 し、次に、50℃の高温状態に24時間放置して第1回目の加熱状態での伸縮度 を測定し、再び、40℃×90%RHの加湿状態に24時間放置して第2回目の 加湿状態での伸縮度を測定し、更に、50℃の高温状態に24時間放置して第2 回目の加熱状態での伸縮度を測定して〔表1〕に示す結果を得た。
【0014】
【表1】
【0015】 上記の通り、本考案に係る緞子張り用織物11は、織物原反13に比較して温 湿度による伸縮変化が著しく少なく、施工後に室内の温湿度変化による表面の弛 み皺は認められなかった。
【0016】
上記の通り本考案によると、施工時に発見された布目の斜行彎曲を経糸17や 緯糸18に沿って緊張させて矯正することが出来、施工後の温湿度変化によって 表面に弛み皺が発生することなく、型崩れせず寸法安定性に優れ、綺麗に施工し 得る緞子張り用織物11が得られ、それによって表面結露を生ぜず、吸音効果の ある内装工事を効率的に行うことが出来、而も、本考案に使用する不織布16が 目付け60g/m2 以下の極薄のものであるから緞子張り用織物11がコスト高 にならず、それを加熱圧着するだけで緞子張り用織物11が簡便に得られるので 、本考案は頗る実用的で好都合である。
【図1】本考案に係る緞子張り用織物の施工された状態
での斜視図である。
での斜視図である。
【図2】本考案に係る緞子張り用織物の拡大裏面図であ
る。
る。
【図3】本考案に係る緞子張り用織物の施工された状態
での拡大断面図である。
での拡大断面図である。
11 緞子張り用織物 12 施工下地
13 織物 14 熱融着製樹脂組成物 15 繊維
16 不織布 17 経糸 18 緯糸
19 布目 20 クッション材 21 下張紙
22 接着剤 23 接着剤 24 周縁
13 織物 14 熱融着製樹脂組成物 15 繊維
16 不織布 17 経糸 18 緯糸
19 布目 20 クッション材 21 下張紙
22 接着剤 23 接着剤 24 周縁
Claims (2)
- 【請求項1】 壁面施工下地12に全面接着せずに周縁
を固定して施工される緞子張り用織物壁紙11におい
て、片面に熱融着性樹脂組成物14がフイルム状に連続
した非通気性皮膜を形成することなくドット状に30g
/m2 以下付着した繊維目付け60g/m2 以下の合成
繊維15を主材とする不織布16(総目付け90g/m
2 以下)、又は、合成繊維を主材とする目付け60g/
m2 以下の不織布と同じ嵩密度を有する無機質繊維(1
5)を主材とする不織布(16)が、その熱融着性樹脂
組成物14を介して織物13の裏面に貼り合わされてい
ることを特徴とする緞子張り用織物。 - 【請求項2】 前掲請求項1に記載の織物13の目付け
が100〜500g/m2 であり、不織布16の目付が
10〜30g/m2 であり、熱融着性樹脂組成物14の
付着量が不織布16の目付けの50重量%以下であり且
つ織物13の目付けの20重量%以下であることを特徴
とする前掲請求項1に記載の緞子張り用織物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992089960U JP2574643Y2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 緞子張り用織物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992089960U JP2574643Y2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 緞子張り用織物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0647470U true JPH0647470U (ja) | 1994-06-28 |
| JP2574643Y2 JP2574643Y2 (ja) | 1998-06-18 |
Family
ID=13985262
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992089960U Expired - Lifetime JP2574643Y2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 緞子張り用織物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2574643Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021021250A (ja) * | 2019-07-29 | 2021-02-18 | 株式会社アートビークルー | 装飾方法 |
-
1992
- 1992-12-04 JP JP1992089960U patent/JP2574643Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021021250A (ja) * | 2019-07-29 | 2021-02-18 | 株式会社アートビークルー | 装飾方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2574643Y2 (ja) | 1998-06-18 |
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