JPH0647952Y2 - 土木用マット - Google Patents

土木用マット

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JPH0647952Y2
JPH0647952Y2 JP1989046981U JP4698189U JPH0647952Y2 JP H0647952 Y2 JPH0647952 Y2 JP H0647952Y2 JP 1989046981 U JP1989046981 U JP 1989046981U JP 4698189 U JP4698189 U JP 4698189U JP H0647952 Y2 JPH0647952 Y2 JP H0647952Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は護岸、築堤などに使用される、洗掘防止に優れ
た土木用マットに関する。
[従来技術] 一般に、護岸、築堤などの各種工事においては、堆積し
た土砂が流水や波によって洗い流されるのを防止するた
めに、土木用マットが使用されている。
この土木用マットとしては、編織物、不織布、フェルト
などがある。このうち編織物は二次元的な構造からな
り、岩の角等に引掛かると糸が片寄って大きな空隙がで
きるため、土砂の流出を十分に防ぐのが困難であり、し
かも、流水や波などから受ける力を減衰させにくいた
め、それらの外力がもろに編織物に加わり破損しやすい
という欠点がある。一方、不織布やフェルトは三次元的
な構造からなるため、土砂の流出を防止する能力や外力
を減衰させる能力は高いが、引張り強度が弱く、外力に
より徐々に引伸されて破損するという欠点があった。
このため、従来、この編織物と不織布などとを複合する
ことにより、両者の欠点を補った土木用マットが種々提
案されており、例えば、実公昭44−29734号、実公昭46
−16439号、特公昭49−17446号などに記載されている。
しかしながら、これらの複合体は、いずれも三次元的な
構造の不織布やフェルトの表面または中間に平面構造の
編織物が存在しているだけであるので、その補強効果は
十分とは言えなかった。例えば、水流の捨石の上にこれ
らの土木用マットを敷き、更にその上に砕石や消波ブロ
ックを配するような場合、その積載時の衝撃で編織物が
破損すると、その破損部分が時間の経過とともに拡大し
ていくことがあった。これは、機械的強度に大きく影響
する編織物が結局二次元構造であるため、大きな衝撃に
は耐えることができず、この部分に破損が生じてしまう
と不織布のみの部分は小さな外力で容易に破損が進んで
いくからである。
また、上記従来技術の不織布は、単に構成繊維が編織物
と絡んでいるだけか、あるいは繊維交点が接着剤で結合
してあるだけなので、流水や波の作用により、繊維が脱
落して耐久性を低下させるという欠点もあった。
更には、不織布と編織物との間で剥離が生じ易いという
欠点もあった。
なお、編織物に剛性のあるものを使えば機械的強度は向
上するが、剛性のある材料は外力を分散させにくいた
め、個々の材料の強度を超える力が加わると容易に破損
が生じてしまうという問題があった。
[考案が解決しようとする課題] 本考案は上記従来技術の欠点を解消すべくなされたもの
であり、大きな外力を受けても破損が生じにくい耐久性
に優れた土木用マットを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案は繊度50〜1000デニールのフィラメントを用い、
2層以上の編組織が厚み方向にも連結された、三次元的
な構造を有する多層構造編物(以下、単に「多層構造編
物」ということがある)が、熱融着性繊維を含む繊維ウ
エブ内に配されおり、該繊維ウエブの繊維が多層構造編
物に絡み、かつ該熱融着性繊維が熱融着することによ
り、該多層構造編物と該繊維ウエブとが一体化されてい
ることを特徴とする土木用マットに関する。
[作用] すなわち、本考案の土木用マットは、繊度50〜1000デニ
ールとフィラメントを用いた、三次元的な多層構造編物
を使用するため、大きな張力を受けても容易には破断せ
ず、しかも、三次元方向に伸縮性があって外力を吸収分
散できるため、岩と岩との間に挟まれるような大きな衝
撃力を受けても容易に破損することがない。
また、本考案の土木用マットは上記多層構造編物に繊維
ウエブを一体化しているため、流水や波の作用を受けて
も、堆積した土が洗い出されることがない。更には、こ
の一体化が、熱融着性繊維を含む繊維ウエブを、三次元
的な多層構造編物に繊維交絡し、かつ熱融着することに
より行なわれるため、繊維が外力を受けても容易に脱落
することがなく、多層構造編物と繊維ウエブとが剥離し
にくく、しかも、破壊点が生じても、それが容易には拡
大していかない。
[実施例] 以下、本考案を実施例に基づき、図面に沿って説明す
る。
第1図(a)〜(c)は本考案の土木用マットの断面模
型図であり、第2図は本考案の土木用マットに使用する
多層構造編物の一例を示す組織図である。
本考案に使用する多層構造編物1は、2層以上の編み組
織が厚み方向に連結された構造からなり、全体として
は、三次元的な構造の編物となっている。このため、多
層構造編物は三次元方向に伸縮性を有しており、単に強
度が強いだけではなく、外力を分散、吸収することがで
きるので、大きな力が加わっても破損が生じにくく、耐
久性に優れている。同じ多層構造編物でも織物の場合に
は伸縮性がないため、材料のフィラメントの強度を超え
る力が加わると容易に破損する。
この多層構造編物1の具体例としては、例えば、第2図
の組織図に示されるようなダブルラッセル編機で編まれ
た編物や、ダブルニードルバーのトリコット編機で編ま
れた編物があるが、これらに限らず、3層または4層構
造の編物であってもよい。第2図において、L1、L2のフ
ィラメントは主としてフロント側の編み組織を形成し、
L3、L4のフィラメントは主としてバック側の編み組織を
形成し、L5、L6のフィラメントは前後の編み組織を連結
している。
多層構造編物1には、モノフィラメントまたはマルチフ
ィラメントなどのフィラメントが使用される。このフィ
ラメントにはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂からなるフィラメ
ントが好適に用いられるが、とくに熱融着性フィラメン
トを用いるのが好ましい。これは、多層構造編物1と繊
維ウエブ2とを一体化する際、多層構造編物中のフィラ
メントの熱融着を利用して結合をより強固にできるから
である。なお、熱融着性フィラメントには、単一成分の
ものを用いてもよいが、低融点成分を含む2成分以上の
樹脂から構成される熱融着性複合フィラメントを用いる
のがよく、特に高融点成分の芯のまわりに、低融点成分
の鞘が被服した構造の芯鞘型の複合フィラメントがよ
い。
フィラメントの繊度は、多層構造編物に十分な強度を与
えるために、少なくとも50デニール以上であることが必
要であるが、あまり繊度が大きくなりすぎると編組が困
難になるので、1000デニールは超えないほうがよい。な
お、多層構造編物を構成する主体となるフィラメントが
50〜1000デニールの間にあるならば、50デニール以下の
フィラメントを併用して多層構造編物を編成してもよ
い。実用上、フィラメントの繊度は100〜700デニールの
範囲にあるのが特に望ましい。
上記の多層構造編物1は、第1図に示すように、熱融着
性繊維を含む繊維ウエブ2内に配される。
第1図(a)は多層構造編物1と繊維ウエブ2との厚み
がほぼ同一である場合であり、(b)は多層構造編物1
が繊維ウエブ2の一方表面に片寄って配されている場合
であり、(c)は多層構造編物1の厚みが繊維ウエブ2
の厚みより薄く、繊維ウエブ内に包含されている場合で
ある。
なお、第1図(a)(b)のように、繊維ウエブの表面
に多層構造編物がくる場合には、多層構造編物の厚みの
1割程度であれば、繊維ウエブから多層構造編物が突出
していてもよい。
多層構造編物1を繊維ウエブ2内に配する方法として
は、例えば多層構造編物の片面または両面に繊維ウエブ
を積層し、これをニードルパンチ処理または水流絡合処
理すればよい。これにより、繊維ウエブ中の繊維は多層
構造編物内に入りこむとともに多層構造編物に絡み、多
層構造編物は実質的に繊維ウエブ内に配されることにな
る。この後、この積層物は熱処理され、繊維ウエブ中に
含まれる熱融着性繊維の熱融着により一体化される。
繊維ウエブ内に含まれる熱融着性繊維としては、ポリエ
チレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ酢酸ビニル繊
維、低融点ポリエステル繊維などの他、融点の異なる2
以上の成分からなる複合繊維が好適に使用できる。熱融
着性繊維としてとくに好ましいのは、ポリプロピレン成
分とポリエチレン成分の2成分からなるポリオレフィン
系複合繊維や、融点の異なる2種類のポリエステル成分
からなるポリエステル系複合繊維である。
熱融着性繊維の繊維ウエブ中における配合比は、10〜10
0重量%、望ましくは30〜100重量%の範囲にあるのがよ
く、10重量%未満では繊維ウエブの多層構造編物からの
剥離や繊維の脱落が生じるおそれがある。
なお、繊維ウエブ中に含まれる熱融着性繊維以外の繊維
にはとくに限定はないが、耐久性などの点からポリプロ
ピレン繊維、ポリエステル繊維が望ましい。
(実施例1) 繊度300デニールのポリエステルモノフィラメントをダ
ブルラッセル編機を用いて編成し、編密度8コース、重
量300g/m2、厚み4mmの多層構造編物を作成した。
次に、繊度15デニール、繊維長76mmのポリエステル系複
合繊維40重量%と、繊度10デニール、繊維長51mmのポリ
エステル繊維60重量%とを混合し、重量300g/m2の繊維
ウエブを作成した。
この多層構造編物と繊維ウエブとを積層し、ニードルパ
ンチ機によって、針密度50本/cm2の条件で繊維ウエブ
側からニードルリングし、厚さ8mmのマットを得た。
この後、マットを150℃で熱処理して、ポリエステル系
複合繊維の低融点成分の熱融着により、マットを一体化
した。
得られたマットは、多層構造編物の三次元的な構造内
に、繊維ウエブが立体的に絡み、かつ複合繊維が熱融着
により一体化されているので、取り扱い時の折り曲げな
どによって剥離が生じることもなく、良好な伸縮性と強
度、及び過機能と排水性を兼ね備えており、土木用マ
ットとして好適なものであった。
(実施例2) 繊度300デニールのポリオレフィン系複合繊維からなる
モノフィラメントをダブルラッセル編機を用いて編成
し、編密度8コース、重量300g/m2、厚み3mmの多層構造
編物を作成した。
次に、繊度14デニール、繊維長76mmのポリオレフィン系
複合繊維100重量%で重量300g/m2の繊維ウエブを作成し
た。
この多層構造編物と繊維ウエブとを積層し、ニードルパ
ンチ機によって、針密度50本/cm2の条件で繊維ウエブ
側からニードルリングし、厚さ7mmのマットを得た。
この後、マットを150℃で熱処理して、多層構造編物と
繊維ウエブの双方のポリオレフィン系複合繊維の低融点
成分の熱融着により、マットを一体化した。
得られたマットは、多層構造編物の三次元的な構造内
に、繊維ウエブが立体的に絡み、かつ多層構造編物と繊
維ウエブの双方の複合繊維の熱融着により一体化されて
いるので、非常に高密度であり、しかも、取り扱い時の
折り曲げなどによって剥離が生じることもなく、過機
能と排水性を備えており、土木用マットとして好適なも
のであった。
(実施例3) 繊度4デニールの繊維束30本よりなるポリエステルマル
チフィラメントをダブルラッセル編機を用いて編成し、
重量100g/m2、厚み2mmの多層構造編物を作成した。
次に、繊度3デニール、繊維長51mmのポリエステル熱融
着性繊維50重量%と、繊度6デニール、繊維長64mmのポ
リエステル繊維50重量%とからなる重量100g/m2の繊維
ウエブを作成した。
この繊維ウエブを上記多層構造編物の両側に配し、各々
の面を水流絡合処理して、厚さ5mmのマットを得た。
この後、このマットを150℃で熱処理して、ポリエステ
ル熱融着性繊維の熱融着により、マットを一体化した。
得られたマットは、実施例1、2に比して柔らかく、特
に伸縮性と過機能に優れているので、洗掘防止用に好
適であった。
(比較例) 繊度300デニールのポリオレフィン系複合繊維からなる
モノフィラメントをシングルラッセル編機を用いて編成
し、重量100g/m2、厚み1mmの編物を得た。
この編物を3枚重ねた物を多層構造編物の代りに用いた
こと以外は、実施例2と同様にして土木用マットを作成
した。
得られた土木用マットはニードルパンチ処理により、繊
維が積層された編物と絡合するとともに、複合繊維の熱
融着によって一体化されているが、積層された各編物間
には、編構造による連結がなされていないため、例えば
折り曲げると、各編物間にズレが生じ、層間剥離が起こ
りやすかった。
[考案の効果] 本考案の土木用マットは上述のような構成からなるた
め、以下に示す効果を奏する。
繊度100〜2000デニールのフィラメントを用いた多層
構造編物が、土木用マットを三次元的に補強するため非
常に強度が大きい。
多層構造編物を使用するため、岩の角などに引掛かっ
ても糸が片寄って大きな空隙があいたりしない。
多層構造編物が、三次元方向に伸縮性を有するため、
大きな外力が加わっても、外力を分散、吸収できるの
で、耐久性に優れている。
繊維ウエブの繊維が多層構造編物に絡み、かつ熱融着
性繊維が熱融着することにより、多層構造編物と一体化
されているため、流水や波の影響を浮けても繊維ウエブ
の剥離や繊維の脱離が生じにくく、安定した土砂の流出
防止効果が期待できる。
三次元的な多孔構造となるため、過機能に優れ、排
水性も高い。
このように、本考案の土木用マットは、優れた効果を有
するので、護岸、築堤などの工事に使用するのに好適な
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(c)は本考案の土木用マットの断面模
型図であり、第2図は本考案の土木用マットに使用する
多層構造編物の一例を示す組織図である。 1…多層構造編物、2…繊維ウエブ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊度50〜1000デニールのフィラメントを用
    い、2層以上の編組織が厚み方向にも連結された、三次
    元的な構造を有する多層構造編物が、熱融着性繊維を含
    む繊維ウエブ内に配されており、該繊維ウエブの繊維が
    多層構造編物に絡み、かつ該熱融着性繊維が熱融着する
    ことにより、該多層構造編物と該繊維ウエブとが一体化
    されていることを特徴とする土木用マット。
  2. 【請求項2】フィラメントが熱融着性フィラメントであ
    る請求項1に記載の土木用マット。
JP1989046981U 1989-04-21 1989-04-21 土木用マット Expired - Lifetime JPH0647952Y2 (ja)

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