JPH06500700A - 過酸化水素の持続的な遊離によって得られる長期抗微生物活性 - Google Patents
過酸化水素の持続的な遊離によって得られる長期抗微生物活性Info
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- JPH06500700A JPH06500700A JP5500812A JP50081293A JPH06500700A JP H06500700 A JPH06500700 A JP H06500700A JP 5500812 A JP5500812 A JP 5500812A JP 50081293 A JP50081293 A JP 50081293A JP H06500700 A JPH06500700 A JP H06500700A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
過酸化水素の持続的な遊離によって得られる長期抗微生物活性技術分野
本発明は抗微生物系を利用する際の改良に関する。より具体的には、本発明は過
酸化水素の持続的な遊離に関する。生成する過酸化水素はそのまま利用されても
良いし、あるいは、抗微生物活性を有する物質、特にヒポチオシアネートを生成
させる為に、適切な反応体と組み合わせて利用されても良い。
背景技術
食物及び飼料への微生物の汚染は著しい健康問題を引き起こす可能性がある。
最近の例では、カナダ(Schlechら、1983年 N、Engl、 J。
Med、308巻:203−206ページ)、合衆国(Flemingら、19
85年 N、Engl、J、Med、312巻:404−407ページ及びLi
nnanら、1988年 N、Engl、J、Med、319巻二823−82
8ページ)及びスイス(Food Chem、News、1987年12月7日
号)に於いて報告されているヒト・リステリア症の異なる発症例がある。
また微生物の汚染は、蛋白質や他の微生物学的に分解可能な成分を含む生産物に
悪影響を及ぼす可能性もある。
汚染され易い生産物の微生物汚染を防ぐ為の種々の方法として、化学的な方法(
亜硫酸塩、亜硝酸塩、安息香酸、ソルビン酸のような化合物の添加)及びバクテ
リオシンの使用などが知られている。化学的な方法に用いられる化学薬品には疑
わしくあるいは明らかにされた副作用がある為に、そのような方法を容認するこ
とは益々問題となってきている。更に、バクテリオシンの利用は、特定の微生物
に対してこれらの分子の特異性が比較的高いために限定されたものとなる。この
ために、微生物に対する効果を得る為には、多くの異なるバクテリオシンの混合
物を用いることが必要となるであろうっ上記方法では不都合なので、より容認さ
れうる方法がいっそう探索された。上記の問題を避ける1つの方法は、天然の抗
微生物系を用いることである。微生物の生育を妨げる天然の作用機構に着目した
場合、乳汁中の抗微生物系はいわゆるラクトパーオキシダーゼ系(LP系)であ
ると同定される。広い範囲で応用されるこのラクトパーオキシダーゼ系の利用は
、ますます重要性を増している。
ラクトパーオキシダーゼ/チオシアネート/過酸化水素系は、生乳、涙および唾
液の様な主要な体液に固有のものである。
この系の特性については、Re1ter and Harnuelv(1984
年:J、Food Protect、47巻 724−732ページ)、及びP
ruitt and Re1ter (1985年「ラクトパーオキシダーゼ系
化学と生物学的意義J Pruitt、K、M、 and Tenovuo。
D、P、編、144−178ページ、−ニーヨーク、Mercel Dekke
r、Inc、)による総説がある。
スキームとして示せば、ラクトパーオキシダーゼ系は3段階の過程:a)過酸化
水素生成段階;過酸化水素の生成を伴うオキシドレダクターゼと酸化可能な基質
との反応:
b)ラクトパーオキシダーゼ反応段階:この段階ではチオシアン酸が過酸化水素
との反応によってヒポチオシアネートに変換され、その反応はラクトパーオキシ
ダーゼによって触媒される:
C)抗微生物反応;この段階ではヒポチオシアネートが微生物を失活させる、に
よって表すことができる、
過酸化水素を反応系内で生成させる代わりに、保護すべき混合物に過酸化水素を
ゆっ(りと添加することもできる。更に、過酸化物が徐々に遊離する可溶性の無
機過酸化物を用いることも可能である。しかしながら、実際的な理由からは、過
酸化水素を反応系内で発生させる方が良い。好ましくは、過酸化水素は酵素的に
生成される。過酸化水素の酵素的生成は、種々の異なる酵素/基質の組み合わせ
、例えば、
グルコース/グルコー一オキシダーゼ
Lアミノ酸/Lアミノ酸オキシダーセ
ガラクトース/ガラクトースオキシダーゼラクトース/β−ガラクトシダーゼ/
グルコースオキシダーゼ2−デオキシグルコース/グルコースオキシダーゼ等の
酸化還元酵素と酸化可能な基質との組み合わせにより行うことかできる。
基質及び/または酸化還元酵素の両者を保護されるべき系に添加することが可能
である。保護がめられる基質中に既に存在する酵素を用いることも可能である。
例えば乳汁では、基質としてヒポキサンチンを添加することにによって、通常存
在するキサンチンオキシダーゼを過酸化水素を発生させるために用いることも可
能である。基質をこのように添加することは、系の活性化のために必要である。
異なる基質と酵素との組み合わせは同じように効果的であり、さらに良い結果が
得られることがある。例えば、グルコースオキシダーゼとβ−ガラクトシダーゼ
との組み合わせをラクトース含有物質中で用いることができ、β−ガラクトシダ
ーゼはラクトースの分解によりガラクトース及びグルコースを生成させ、後者の
炭水化物がその後グルコースオキシダーゼによって更に酸化される。
本系の抗微生物活性は、以下の反応においてヒポチオシアネートが生成すること
によるものである。
Hz Ox + 5CN−Hz O+ 05CN−ラクトパーオキシダーゼ
↑
乳酸細菌/
白血球
生乳はこの反応に必須なすべての成分を含んでいる;チオシアネート及びラクト
パーオキシダーゼはそれ自体で存在しており、過酸化水素は乳酸菌或いは白血球
によって生成される。チオシアネ−トは、乳汁のpHでは主としてヒポチオシア
ネート・イオンの形で存在するヒポチオシアン酸(HO8CN)に変換される。
LP系の活性を引き延ばすためには、過酸化水素及び/または適当な場合にはこ
の系の他の成分の一つを添加することが、該反応に限っては有用であるかも知れ
ない。過酸化水素を順次添加することは、ラクトパーオキシダーゼの活性及び他
のタンパク質に対してこの分子が有する影響により制限される。
ヒポチオシアネートイオンは遊離のスルフヒドリル基と特異的に反応し、それに
よって数種の生体代謝酵素及び膜蛋白を不活化する。
ヒポチオシアネートは広範囲の微生物に対して静菌的なあるいは殺菌的な効果を
有している。ヒポチオシアネートの活性は、例えばシュードモナス(Pseud
oI+10nasL腸バクテリア(Enterobaeteriaceae)、
リステリア(Listeria)、エルシニア(Yersinia)、キャンピ
ロバクター(Campylobacter) 、及びサルモネラ(Salmon
ella)に対して報告がある。
乳汁の保存は本系の重要な応用例である。更に一般的にいえば、乳製品は本系を
用いて保存可能である。
多少分離された形態での本系の他の応用例が報告されている。合衆国特許4、3
20.116号明細書には、動物飼料における本系の使用及び哺乳類の胃腸管内
における細菌感染の治療方法が記載されている。カナダの特許出願116738
1−Aには練り歯磨きに於ける本系の利用が述べられている。
一般に本系は食品グレードであるという利点を有しており;従って広範囲の可能
な応用例を想定することができる。
LP系の利用に関する主要な問題の一つは、作用時間が短いことである。本系に
関する文献では、数時間から最高数日間にわたる活性しか報告されていないので
ある。この短い作用時間の原因となる主たる因子は:a)制御されず(かつ高い
)過酸化水素生成速度、およびb)過酸化水素の易反応性
である。
短い作用時間のために、該LP系は微生物感染1時的に防ぐだけである。保護さ
れた物質は新たに汚染される傾向があり、従ってLP系の使用は当日という短時
間の保護に制限されてきた。
天然の抗微生物系による食物及び飼料を長期に保護することが必要である。本発
明はそのような系を提供する。
発明の要約
本発明はラクトパーオキシダーゼ系の作用時間を延長する方法及び手段を開示す
る。この作用時間の延長を達成する為に、本発明は過酸化水素の持続的な遊離を
提供するラクトパーオキシダーゼ系の固定化成分を開示する。過酸化水素の持続
的な遊離は、ヒポチオシアネートの安定かつ持続的な生成を可能にする。
本発明は該LP系の固定化成分を開示する。少な(とも428間過酸化水素を生
成する系が開示される。
更に本発明は食物及び飼料における固定化されたラクトパーオキシダーゼ系成分
の応用を開示する。
図面の説明
図1から図15は、以下の微生物、エシェリヒア・コリ ATCC11229、
サルモネラ、ティフィムリウム ATCC13311、バチルス・セレウス I
AM 1229、スタフィロコッカス・オーレウス 6538及びリステリア・
モノサイトゲネス RIVM 3に対する該LP系の表示されたpH値での効果
を示す。
図16はリステリアに汚染されたカマンベールチーズにおけるラクトパーオキシ
ダーゼ系の効果を示す。
図17は遊離グルコース及び固定化コーンスターチから経時的にd−グルコン酸
が生成することを示す。
図18は固定化コーンスターチを用いて経時的にグルコン酸が生成することを示
す。
発明の詳細な記述
その最も一般的な態様では、本発明はこの組成物を用いた過酸化水素の持続的遊
離方法を提供する。過酸化水素をゆっくりと遊離させ、それ自体を抗微生物活性
のために用いてもよい。抗微生物活性を発揮させるためには、過酸化水素はかな
り大量に存在しなければならない。ヒポチオシアネートは過酸化水素よりもかな
り強力な抗微生物剤である。抗微生物活性は、過酸化水素については5mMの濃
度で報告されているが、一方、0.02mMの過酸化水素がLP系を活性化する
という報告がある。従って、好ましくは、過酸化水素はラクトパーオキシダーゼ
または他のパーオキシダーゼを用いてチオシアネートをヒポチオシアネートに変
換するために用いられる。
原則的にはいかなるチオシアネートを用いても良い。通常はチオシアン化ナトリ
ウムまたはチオシアン化カリウムのようなアルカリ金属塩が用いられる。
過酸化水素をゆっくりと遊離させる為に、過酸化水素発生系の少なくとも一成分
が固定化される。これは酵素(酸化還元酵素)及び/または使用される酸化還元
酵素に対応する基質(グルコース、ガラクトース、または他の基質)であること
が可能である。複数の成分を固定化することも可能である。
本発明の組成物はいかなる酸化還元酵素を含んでいても良い。好ましくは、その
酸化還元酵素は、グルコースオキシダーゼ、Lアミノ酸オキシダーゼ、ガラクト
ースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ/グルコースオキシダーゼ、キサンチ
ンオキシダーゼから成る群から、対応する基質と共に選ばれる。本発明では有利
には酸化還元酵素を組み合わせて用いてもよい。
本発明では過酸化水素は継続的に、好ましくはラクトパーオキシダーゼ系を活性
化するのに十分な高濃度で定常的に供給される。これを達成するために、基質は
例えばゆっくりと溶解する形態で存在してもよいし、あるいはポリマーの形態で
存在してもよいが、その場合には基質分子は酵素反応あるいは化学反応の後には
じめて利用できる形態となる。
上記の過酸化水素生成段階を基質か生成する別の反応段階と組み合わせる二との
反応によってセルロースから得られるグルコースがある。他の例としては、グル
コースオキシダーゼとβ−ガラクトシダーゼの組み合わせを用いたラクトースす
る。成分の固定化によりグルコースの遊離速度が引き延ばされることが見いだ一
スラディッシュパーオキシダーゼやクロロパーオキシダーゼの様な池の酵素を同
様に用いることもできる。
本発明の系は以下の様に図式的に表すことができる・結合IEW (セルロース
、デンプン )(1)L −酵素、化学反応
xTq<グルコース、ガラクトース )(2) ↓ −酸化還元酵素
過酸化水素
ヒポチオシアネート
点線で囲んだ部分は成分の少なくとも1つが固定化された系の部分である。
本発明者の知見によると、長期にわたる抗微生物的な保護を得るためにLP系を
用いる試みは従前にはなされていない。長期にわたる抗微生物活性が、起こりつ
る再汚染の問題を同時に解決する。
現在までのところLP系は物質を一回処理するのに一般的に利用されており、そ
の後の再感染を汚染源から保護された物質を物理的に分離することにより回避し
ている。
本発明により長期にわたり再汚染微生物の成長が不可能になる。
酵素反応に用いられる基質が同時に保護されるべき組成中に存在する微生物の酵
素反応に用いられる基質でもある場合、あるいはその基質が他の汚染微生物の酵
素反応に用いられる基質である場合、代謝不可能な形態で基質を添加することが
好ましい。代謝不可能な基質を用いた異なる選択例としては、l)基質を例えば
セルロースまたはデンプンの形態で固定化することが可能である。蓄積を防ぐ程
度の反応速度で反応系中でグルコースを生成してさらに酸化することにより、微
生物の生育を妨げることができる。
2)あるいは代謝不可能な基質それ自体を用いることができ、2−デオキシグル
コースがその例である。
本発明の系は、広範囲の生物に対して利用可能である。上記したとおり、ラクト
パーオキシダーゼ反応段階で生成されるヒポチオシアネートは、グラム陽性及び
グラム陰性両方の細菌及びカビを含む広範囲の微生物に対して活性を有すること
が見い出されている。
ヒポチオシアネートの活性は、例えばシュードモナス、腸バクテリア、リステリ
ア、エルシニア、キャンピロバクター、サルモネラ、ストレプトコッカス、ラク
トバチルス、バクテロイデス、フラボバクテリウム及びフッバクテリウムに対し
て報告されている。
本系を他の抗微生物剤と組み合わせることによって本系の活性スペクトルを広げ
ることができる。一般的な保護とは別に、特定の微生物に対する保護が必要な場
合には、上記の系にバクテリオシンを添加することが有用であろう。固定化の前
あるいは後のどちらかでこの添加を行なえばよい。適切なバクテリオシンが知ら
れており、それにはナイシン(nisin)のようなランチバイオティックス(
lantibiotics)が含まれる。
本発明によれば、例えばグラム陽性及びグラム陰性両細菌に対してLP系を用い
る。具体的には、本発明の系は以下の微生物:エシェリヒア・コリ(Esche
richia coli)ATCC11229、サルモネラ・ティフィムリウム
(Salmonella typhimurium)ATCCl 3311.バ
チルス・セレウス(Bacillus cereus) I AM 1229、
スタフィロコッカス・オーレウス(Staphylococcus aureu
s) ATCC653g及びリステリア・モノサイトゲネス(Listeria
monocytogenes)RIVM 3に対して効果的であることが示さ
れている。これらの微生物を用いた試験をpH5と7の間の異なるpHで行った
。すべての値に於いて本系は良く作用し、好ましいpHは6.3であった。
本発明は段階(2)、つまり上記の3段階過程の第2番目の段階である過酸化水
素生成段階に焦点をあてたものである。過酸化水素の定常濃度を達成するために
、生成量が一定に維持されなければならない、一定の過酸化水素生成水準を達成
するためには、過酸化物生成反応の基質を制御下に添加することが可能である。
あるいは、過剰量の基質とともに限定量の酵素を用いることもできる。
本発明は制御可能で低速度な過酸化水素発生方法を提供するものであり、これは
酵素または基質の固定化によって遂行される。固定化の方法は公知である。適切
な方法では、例えばアルギン酸カルシウム、ゼラチン、またはカラギーナンを用
いる。必要ならば固定化物質を架橋前によって強化することが可能である。
本発明に於いて可能な組成物の幾つかを例示する。アビセルIII(セルロース
)をセルラーゼ及びグルコースオキシダーゼとともにセラチン中で固定化し、後
にグルタルジアルデヒドで架橋重合する。この系では、過酸化水素は少なくとも
48時間生成する。
別の例では、ゼラチン及びアルギネートの組み合わせ中でα−アミラーゼ、アミ
ログルコシダーゼ、及びグルコースオキシダーゼとともにコーンスターチを固定
化し、続いてグルタルジアルデヒドと架橋重合する。本系が少なくとも42日間
過酸化水素を遊離することができることが示された。
系における成分の量と組成物自体は、特定の用途に応じて変化することが理解さ
れよう。例示した系をラクトパーオキシダーゼ/チオシアネートと組み合わせる
ことによれば抗微生物組成物の効果が高まるであろう。
液状形態でのLP成分の最少量は以下の通りであるニゲルコースオキシダーゼ(
ギストーブロカディス製) 0.8mg/I、ラクトパーオキシダーゼ(バイオ
ボロ製) 1mg/l過酸化水素 0.02mM
5CN−0,02mM
一般にパーオキシドとチオシアネートのモル比は4より小さく、好ましくはI−
2である。ラクトパーオキシダーゼはl−200mg/lの量で存在する。酵素
活性は以下の通りである;
グルコースオキシダーゼ、36,000単位/g(pH=6、T=14℃)但し
1単位=1μモル過酸化水素/分ラクトパーオキシダーゼ 481.0OOA
BTS単位/g (pH=6、T=25℃) (ABTS法、Childsら、
Biochem、J、1975年、145巻:93−103ページ)
最後に本発明は、製造後2−10日の間にg当たりto’−io’個の微生物細
胞で処理され引き続きその汚染微生物の通常の生育条件で保存されるときにも該
微生物の成育が起こらず、保護が持続的な過酸化水素の生成によるものである食
品生産物を開示する。具体的には、チーズ(カマンベール)に応用される場合に
は、LP系がリステリアに対して効果的であることも示されている。
具体的な細胞量及び生育条件は、当然ながら生産物や用いられる微生物の性質に
より変化しても良い。
発明を実施する場合、保護されるべき物質は定常濃度が達成される単位時間当た
り量の過酸化水素が発生する方法などによって所定量の試薬と混合される。
既述した系は、その抗微生物保護を少なくとも10日間、好ましくは少なくとも
20日間、更に好ましくは50EI間まで提供する。
発明の利用
本系は食物及び飼料保存に利用可能である。この応用に関していえば、例えば(
チーズ)乳汁の様な液体中で利用可能であるが、例えばチーズの表面に応用する
場合にも同等に効果があるだろう。特定の応用例では、本系は長時間作用する洗
浄剤としての応用も可能である。系の中の成分の量は特定の応用例に応じて変化
することが理解されよう。
死骸(牛、魚、海老)の脱汚染、食物(チーズ、バター)の表面処理、新鮮な野
菜、化粧品の処理、傷の手当て、練り歯磨き、機械(製氷機、ミルクシェイクマ
シン)の脱汚染、あるいはさらに広範には、食品加工に使用される工場での設備
または大量に食物が製造される区域(病院、レストラン等)、家畜の乳房、飼料
中の牧草の脱汚染への本系の利用が考えられよう。
過酸化水素量の測定をMottolaら、Anal、Chem、42巻=410
−411ページ(1970年)に記載された方法の改良法によって行った。
簡単に述べれば、1cmキュベツト中で以下の溶液を混合した;過酸化水素(0
,2−1mM)を含む50!i1の試料200μmのロイコ−クリスタル−バイ
オレット(LCV)溶液(0,5−1mg/m!−0,5%塩酸)
1.6mlの酢酸ナトリウム緩衝液(0,5mM pH4,5)100μlラク
トパーオキシダーゼ(2mg/ml)またはHRP (ホースラディツシュパー
オキシダーゼ)
チオシアネートの存在下では、ラクトパーオキシダーゼを用いてこの測定で正確
な測定値を得ることはできない。しかしながらこの条件下でもホースラディツシ
ュパーオキシダーゼは良く作用する。
発色を596nmで追った。
培地の組成
lリッター当たり以下の物質を含む最少培地ニリン酸水素二カリウム、14g;
リン酸二水素カリウム、6g;硫酸アンモニウム、2g;クエン酸3ナトリウム
2水和物、1g;硫酸マグネシウム7水和物、0.2mg;硫酸マンガン2水和
物、5g;L−グルタミン酸、2g;水酸化ナトリウム、0.8g;50m1の
10%カザミノ酸溶液(ディ7:+)、20m1の50%グルコース溶液及び1
0m1のビタミン溶液。
ビタミン溶液はリッター当たり:
2mgビオチン; 2mg葉酸;10mg塩酸ピリドキシン B6;5mg塩酸
チアミン Bl ; 5mgリボフラビン B2;5mg−ニコチン酸;0.1
mgビタミンB12;5mg p−アミノ安息香酸: 5mgDLペントテン酸
カルシウムを含む。
チーズミルク培地(CM培地)はリッター当たり:15gカゼイン加水分解物、
3gクエン酸3ナトリウム、3gラクトース、3.5g乳酸、5gトリプトース
及び50mMリン酸緩衝液(pH5,6、または7)滅菌後にグルコースを添加
した。
特定の微生物に対するラクトパーオキシダーゼ系の活性過酸化水素を発生させる
ためにグルコースオキシダーゼ/グルコースを用い、5種類の異なる微生物に対
するラクトパーオキシダーゼ系の活性を調べた。
使用した微生物は、以下のとおりである:グラム陰性菌:エシエリヒア・コリ
ATCC11229サルモネラ・ティフィムリウム ATCC13311ダラム
陽性菌:バチルス・セレウス IAM 1229スタフイロコツカス・オーレウ
ス ATCC6538リステリア・モノサイトゲネス RIVM 3E、コリ、
S、ティフィムリウム、B、セレウス及びS、オーレウスを所望のpHの最少培
地で培養した。
L、モノサイトゲネスをチーズミルク培地で培養した。終夜培養の後、該細胞を
10’−10’細胞/mlの密度で主培地に接種した。培養温度は37℃とした
。pHは5.2.6.3、または7.2 (L、 モ/”tイトゲネステハ、5
.0.6.0及び7.0)であった。これらの培地に所定の物質を指示された最
終濃度になるまで添加した・
一8CN−100mg/ml (ナトリウム塩、メルク製)。
−ラクトパーオキシダーゼ20mg/m! (バイオポロ製);−グルコースオ
キシダーゼ1.5mg/I (ギストープロカディス製);−グルコースtOg
/l (BDH)。
対照となる培養はグルコースオキシダーゼを除く同じ物質を含む。
生細胞数を経時的に追ってBHIプレートに数段階の希釈系列をブレーティング
することによって決定した。
上記の実験例で概要を述べた方法を用いて、過酸化水素濃度をこの実験の間中モ
ニターした。上記の濃度を用いた場合には、微生物的な影響そのものを与えるの
に十分な量の過酸化水素がけっして存在していないことが結論された。従って上
記の抗微生物効果は完全にヒポチオシアネートに帰着させることができるもので
あった。結果を図1−15に示す。
E、コリ(図1−3)
pH=7.2−細胞は8から24時間の間に死滅した。
一対照は4時間の静止期の後、生育を続けた。
1)H=6.3−細胞は4時間後に死滅した。
一対照は4時間後に生育し続けていた。
1)H=5.2−細胞は2時間後に死滅した。
一対照は6時間後に生育し続けていた。
S、ティフィムリウム(図4−6)
pH=7.2−細胞は6から24時間の間に死滅した。
一対照は4時間の静止期の後、生育を続けた。
pH=6.3−細胞は2時間以内に死滅した。
一対照は6時間後には生育し続けていた。
pH=5.2−細胞は4時間後に死滅した。
一対照は4時間後には生育し続けていた。
S、オーレウス(図7−9)
pH=7.2−細胞は完全には死滅しなかった。
一対照は8−24時間後には生育し続けていた。
pH=6.3−細胞は4時間以内に死滅した。
一対照はpH=7.2と同様である。
pH=5.2−細胞は6時間以内に死滅した。
一対照はpH=7.2と同様である。
B、セレウス(図1O−12)
pH=7.2−細胞は2時間以内に死滅した。
一対照は2時間後には生育し続けていた。
pH=6.3−細胞はpH=7.2と同様に死滅した。
一対照は4時間後には生育し続けていた。
pH=5.2−細胞は6から24時間の間に死滅した。
一対照は6時間後には生育し続けていた。
L、モノサイトゲネス(図13−15)pH=7.0−細胞は5から24時間の
間に死滅した。
一対照は5時間後には生育し続けていた。
pH=6.0−細胞は3から24時間の間に死滅した。
一対照は2時間後には生育し続けていた。
pH=5.0−細胞は3から24時間の間に死滅した。
一対照はこのpHでは生育しなかった。
pH=7.2におけるS、オーレウスを除いて、すべての試験された微生物がこ
の実験条件下で確実に死滅すると結論できる。
とりわけpH=13が至適pHである。
実施例2
チン水溶液に30℃で懸濁した。続いて20mgのセルラーゼ(ギストーブロカ
ディス、マキサザイム” CL2000)及び25mgのグルコースオキシダー
ゼ(ギストーブロカディス)を添加した。このゼラチン−ポリマー−酵素懸濁液
をloOmlの撹拌したコーン油(プロカセフ)溶液に30℃で添加した。油中
水型懸濁液を10℃まで冷却した。8.25m1の水に溶かした1、03gのグ
ルタルジアルデヒド(メルク)をゆっくりと(60分以内で)添加することによ
って粒子を架橋重合した。
5mlの水に溶かした0、 05 gのツイーン80を添加し、5分間撹拌を継
続した。
その後、1000mlの水を加えて粒子を油相から分離し、その粒子を同容量の
水で2度洗浄した。粒子は安定であり水には不溶であった。
実験例に記載した方法を用いて、過酸化水素の遊離を経時的に追跡した。50m
1の緩衝液(pH=5.0)中に入れた5gの粒子を室温下に撹拌反応容器中で
インキュベートすることによって実験を行った。
結果を表1に示す。過酸化水素の生成が持続的且つ一定であると結論できる。
表1 過酸化水素の発生
冷箱にチーズを入れ、グリセロール/水の混合物を用いて相対湿度を95%に保
持した。
保冷箱を14℃で保持した。5日後に、チーズをダラム当たり(0,5ml中)
1011胞のリステリア・モノサイトゲネスDSM20600で処理した。4時
間後、チーズの一辺を0.6m1LPS溶液(100mMグルコース(BDH)
。
20mM千オ硫酸ナトリウム(メルク)、200mg/lラクトパーオキシダー
ゼ(バイオポロ)及びsomg/lグルコースオキシダーゼ(ギストーブロカデ
ィス))で処理した。対照となるチーズをミリQ (millil−Q)水で処
理した。
リステリアの数を1=0及びl、2.5日後に温度数えた。17gのチーズを2
%クエン酸3ナトリウムで2倍希釈することによって計数した。。ストマツチャ
ー(Stomcher)で均質化した後、懸濁液を生理食塩水で希釈した。
0.1mlの異なる希釈液をパルカムプレート(メルク)上に蒔いた。プレート
を30℃で1日培養してコロニーを数えた。
結果を図16に示す。LPS溶液はこの使用条件下で良く作用すると結論できる
。
実施例4
グルコース源rとしての固定化コーンスターチの利用8%(w/w)ゼラチン及
び1%(w/w)アルギン酸中に10%(w/w)コーンスターチを含む懸濁液
を調製した。その混合物を30℃に保持し、0.05%α−アミラーゼ(ギスト
ーブロカディス、マキサミル”、 6300TAU/g)、0.05% アミロ
グルコシダーゼ(ギストーブロカディス、アミガーゼ”TS。
25000 AGI/ml)及び0.05%グルコースオキシダーゼ(ギストー
ブロカディス)(すべてW/Wである)を添加した。
続いて、懸濁液を1%(W/W)スパン80を含む2倍容量のコーン油に注いだ
。タービンローターを用いて混合物を激しく撹拌した。5分後、温度を15℃ま
で下げて凝固させた後、組成物50g当たり8.25m1の架橋混合物を添加し
た。架橋混合物は、エタノール中88.5% 塩化カルシウム2水和物(100
mlエタノールにつき40g)及び11.5%のグルタルジアルデヒド(25%
W/w)から成る。60分後固定化生産物−油状エマルジョンを過剰の水中で
5分間撹拌し、油状物を傾瀉した。固定化生産物をその後過剰の水で2度洗浄し
、最後に分別ふるい分けによって分離した。
過酸化水素生成速度を追跡するためにグルコン酸の生成を測定した。グルコネー
トは過酸化水素生成反応の生産物であるニゲルコース + O2→ H,O,+
グルコン酸室温におけるD−グルコン酸の生成を追跡するために2本の空の1
00m1撹拌反応管を使用した。反応管lは、25m1の0.1M酢酸緩衝液p
H5中に2.5gの固定化生成物を含んでいる。反応管2は、25m1の0.1
M 酢酸緩衝液pH5中に0.277 gのグルコース及び1.38gのグルコ
ースオキシダーゼを含んでいる。ベーリンガーマンハイム(cat、no、42
8.191)の酵素試験キットを用いてD−グルコン酸を測定した。
結果を図17に示す。固定化をおこなわず遊離のグルコースを用いる場合にはD
−グルコン酸の生成は約50時間後に停止するが、固定化デンプンがグルコース
源として利用される場合にはD−グルコン酸の生成とそれによって過酸化水素の
生成が200時間をはるかに越えて続くことがわかる。
この実験に用いたデンプン量から得られるグルコン酸の最大収量は60mMでグ
ルコース源■としての固定化コーンスターチの利用50gのコーンスターチを2
00m1の水に懸濁して85℃まで加熱した。スラリーを撹拌し続けながらこの
温度で15分間保持した。2(10ml中の50gのゼラチン溶液を添加した。
懸濁液を約40℃まで冷却した後、125mgのアミログルコシダーゼ(アミガ
ーゼ−TS) 、250mgのグルコースオキシダーゼ及び1250mgのラク
トパーオキシダーセを添加した。その後6mIのグルタルジアルデヒド(25%
w/w)を撹拌し続けながら添加した。ゲルを混合機で均質化した。均質化の
後、0.7%グルタルアルデヒドを含む2I!の0,2M酢酸ナトリウムを添加
した。混合物を15℃で15分間撹拌した。生成物をふるい分けし、10倍容量
の水で2度洗浄した。続いて生成物を流動床乾燥機中39℃で乾燥重量94%(
w/w)まで乾燥させた。最後に乾燥した粒子をおよそ20ミクロンの粒子径ま
で高速ハンマーミルで粉砕した。
4.5%(w/v)NaC1及び1. Om lの4QOmMチオシアン化ナト
リウムを含む149m1の0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液pH7,5に150
mgの乾燥粒子(20ミクロン)を懸濁した。
粒子を一定に動かし続け、かつ通気が確保されるような速度で、水浴を7℃で振
盪しながらインキュベーションを行った。前記のベーリンガー試薬キットを用い
てグルコン酸の生成を経時的に追跡した。図18にその結果を示す。この条件下
では少なくとも42日間にわたり定常速度で過酸化水素を発生させることが可能
である。
この実験に用いられたデンプン量から得られるグルコン酸の最大収量は3mMで
あった。
d−グルコン酸の生成
時間(時間)
Figure 17
国際調査報告
myb+mwal k、hmnwNo PCI”L ””0010’フロントペ
ージの続き
(72)発明者 タン ホン ジエン
オランダ国 エフエル−2665テーヘー プレイスヴエイク バイゼルトスト
ラート
Claims (18)
- 1.少なくとも1つの酸化還元酵素とその対応する基質との反応により過酸化水 素の持続的な遊離を得る方法であって、酸化還元酵素及び/または基質が固定化 されていることを特徴とする方法。
- 2.ゼラチン、アルギネート、カラギーナンを用いて固定化を行うことを特徴と する請求項1に記載の方法。
- 3.該酸化還元酵素が、グルコースオキシダーゼ、L−アミノ酸オキシダーゼ、 ガラクトースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ/グルコースオキシダーゼ及 びキサンチンオキシダーゼから成る群から選ばれる請求項1または2に記載の方 法。
- 4.少なくとも2つの酸化還元酵素の組み合わせを用いる、請求項1ないし3の いずれか1項に記載の方法。
- 5.パーオキシダーゼの存在下でチオシアネートをヒポチオシアネートに変換す る為に過酸化水素を用いる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
- 6.パーオキシダーゼがラクトパーオキシダーゼである請求項5に記載の方法。
- 7.食物または飼料の保護における抗微生物系としての請求項1ないし6のいず れか1項に記載の方法の使用。
- 8.チーズの保存における請求項7に記載の方法の利用。
- 9.グラム陽性菌又はグラム陰性菌あるいはカビに対する請求項7に記載の方法 の使用。
- 10.以下の微生物;エシェリヒア・コリ、サルモネラ・ティフィムリウム、バ チルス・セレウス、スタフィロコッカス・オーレウス、またはリステリア・モノ サイトゲネスに対する請求項9に記載の方法の使用。
- 11.過酸化水素の持続的な遊離を起こす反応に於ける酸化還元酵素の使用。
- 12.酸化還元酵素がグルコースオキシダーゼ、L−アミノ酸オキシダーゼ、ガ ラクトースオキシダーゼ及びβ−がラクトシダーゼ/グルコースオキシダーゼ及 びキサンチンオキシダーゼから成る群から選ばれる請求項11に記載の方法の使 用。
- 13.固定化された形態の酸化還元酵素及び/または基質を含む組成物。
- 14.酸化還元酵素がグルコースオキシダーゼ、L−アミノ酸オキシダーゼ、ガ ラクトースオキシダーゼ及びβ−ガラクトシダーゼ/グルコースオキシダーゼ及 びキサンチンオキシダーゼから成る群から選ばれることを特徴とする請求項13 に記載の方法。
- 15.固定化された形態でデンプン、アミログルコシダーゼ、α−アミラーゼ及 びオキシドレダクターゼを含む組成物。
- 16.成分がアルギネート、ゼラチン或いはカラギーナンに固定化される請求項 15に記載の組成物。
- 17.請求項13から16のいずれか1項に記載の組成物を含む食品生産物。
- 18.請求項13から16のいずれか1項に記載の組成物を含むチーズ。
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