JPH0653031B2 - 植物の水耕栽培に於ける液体肥料供給方法 - Google Patents

植物の水耕栽培に於ける液体肥料供給方法

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JPH0653031B2
JPH0653031B2 JP62107277A JP10727787A JPH0653031B2 JP H0653031 B2 JPH0653031 B2 JP H0653031B2 JP 62107277 A JP62107277 A JP 62107277A JP 10727787 A JP10727787 A JP 10727787A JP H0653031 B2 JPH0653031 B2 JP H0653031B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は植物の水耕栽培に於ける液体肥料供給方法に関
するものである。
(従来の技術及び課題) 各種植物の水耕栽培に於いて、液体肥料の従来の供給方
法は、液体肥料原液を希釈したり、固体肥料を水に溶解
させたりして、濃度、pH等を調整した所定の液体肥料を
作り、そのままポンプにより栽培床に供給する方法であ
り、このような従来の方法では、液体肥料は、植物が吸
収、利用し易い様に十分に酸化熟成されないまま栽培床
に供給されている。
即ち、液体肥料にNHPO、NHNO
(NHSO、NHC、(NHCO等
の成分が混入されていた場合に於いては、肥料の利用率
が十分なNOまでの酸化が十分に行われていないので
肥料の利用率(肥効率)が十分でない。
また液体肥料には、リジン、アルギニン、ヒスチジン、
メチオニン等のアミノ酸やイノシトールパントテン酸カ
ルシウム、ビオチン、アスコルビン酸、リボフラビン酸
の有機性の微量要素が添加されているが、これらも単に
添加されているだけであって、酸化が十分に行われてい
ないので、やはり肥効率が十分ではない。
また、薬用植物やラン等の様に、栽培が難しい植物に対
しては、一般的に例えば油カス、骨粉等の有機質肥料が
選定されるが、かかる有機質肥料を用いた場合にも、そ
のまま栽培床に供給されると、有機物が微生物によって
酸化分解されるのに時間を要するため、効果を発揮する
までにかなりの時間を要している。
一般に、植物にとっての有用な肥料は、ある一定期間時
間おいて植物に供給した方が効果があることは経験的に
知られていることであり、これは、その期間に於いて、
好気性微生物による酸化熟成または嫌気性微生物による
還元熟成作用を受けるからである。これらのことは、糞
尿やワラ、枯れ草等を堆肥化することで経験的に体験し
ていることである。
一方、植物の水耕栽培に於いては、例えばN、P、K、
Ca等の基本的な肥料分(以降、多量要素と云う)に加え
て、例えばマンガン、マグネシウム、珪酸、ナトリウ
ム、鉄、アルミニウム、銅、亜鉛等の微量要素も必要で
あり、必要な微量要素は植物の種類によって異なる。こ
のため夫々の植物に最適な微量要素成分を配合した液体
肥料は現在広くは市販されておらず、殆どは栽培者が必
要に応じて通常の液体肥料に微量要素を添加することに
より、所望の液体肥料を得ている。勿論、微量要素を含
んだ液体肥料も一部市販されてはいるが、価格が高く、
工業的に植物を生産する場合に適用するのはコスト的に
問題がある。
本発明は以上の点にかんがみ、液体肥料に低コストで合
理的に微量要素を添加すると共に、十分に酸化熟成して
植物栽培床に供給することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 以上の課題を解決するための本発明の構成を、その基本
概念を示す第1図を参照して説明すると、本発明は、液
体肥料槽1から植物栽培床2に至る液体肥料供給経路3
に、植物に対して有用な微量要素を溶出する充てん材を
充てんし、且つ散気管を設けた微量要素溶出部5と、好
気性微生物の繁殖に適した充てん材を充てんし、且つ散
気管を設けた酸化熟成部4を構成し、液体肥料槽1から
供給される液体肥料をこれらの微量要素溶出部5及び酸
化熟成部4に所定時間滞留させ、上記微量要素溶出部5
に於いて好気性雰囲気のもとで充てん材から液体肥料中
に微量要素を溶出させると共に、上記酸化熟成部4に於
いて好気性雰囲気のもとで液体肥料の酸化熟成を行い、
しかる後に前記植物栽培床2に供給する液体肥料供給方
法を要旨とするものである。
(作用) 液体肥料槽1から微量要素溶出部4に導入された液体肥
料は、ここに滞留するうちに、散気管から供給される空
気により生じる水流の状態で充てん材と接触し、充てん
材から溶出した微量要素が効率的に添加される。また充
てん材は液体肥料の水流により好気性雰囲気に維持され
て、酸化熟成部4と同様に好気性微生物の繁殖条件が満
たされているので、液体肥料の一部の酸化熟成が行われ
る。従って、微量要素溶出部4における滞留時間も液体
肥料の酸化熟成に利用することができる。
一方、酸化熟成部4に導入された液体肥料は、ここに滞
留するうちに、散気管から供給される空気により好気性
雰囲気に維持されている充てん材に良好に繁殖している
好気性微生物によって酸化熟成が効率的に行われる。
こうして液体肥料槽1の液体肥料は、そのまま植物栽培
床2に供給されることがなく、必要な微量要素が添加さ
れ、十分に酸化熟成された後に植物栽培床2に供給され
る。
(実施例) 次に本発明の方法を適用した水耕栽培装置の好適な実施
例を第2図について説明する。
第2図に於いて、符号6は槽本体で、この槽本体6を、
仕切板7a,7b,7cにより仕切って、順次液体肥料
槽1、微量要素溶出部5、酸化熟成部4及びポンプピッ
ト部8を構成している。
上記液体肥料槽1、微量要素溶出部5、酸化熟成部4の
夫々には散気管9a,9b,9cを設けると共に、仕切
板7a,7b,7cに液体肥料供給用の連通部10a,
10b,10cを構成している。これらの連通部10
a,10b,10cは、液体肥料が隣接下流側に短絡的
に供給されるのを防止し、各部に所定時間滞留するよう
に構成されている。即ち、連通部10aは、液体肥料を
液体肥料槽1の下部から採取して上部から微量要素溶出
部5に供給する構成とし、また連通部10b,10c
は、夫々仕切板7bの下部、仕切板7cの上部に構成し
ている。更に上記槽本体6には、液体肥料槽1、微量要
素溶出部5、酸化熟成部4の底の角部に、夫々散気管9
a,9b,9cによる水流を良好にするためのコーナー
部17を構成している。
符号2は植物栽培床であり、この植物栽培床2は、槽本
体6の上方に構成している。この植物栽培床2の一側に
は液体肥料導入部11、他側には液体肥料の還流部を構
成している。そして液体肥料導入部11と前記ポンプピ
ット部8間には、ポンプ12を設けた供給管13を構成
しており、また還流部は、液体肥料槽1との間に設けた
オーバーフロー還流管18と液位調節用還流管19とか
ら構成している。このように実施例では植物栽培床2を
槽本体6の上方に構成しているが、このような相対位置
関係や具体的構成等は適宜である。
次に、上記微量要素溶出部5には前述した微量要素を徐
々に溶出する充てん材14、例えば鹿沼土、稲田石、珪
酸白土、ソフトセラミックス等を充てんしている。実施
例の充てん方法は、多数の網状管15を適宜距離を隔て
て縦横に立体的に配設すると共に、網状管15間の空間
部に上述したような充てん材14を充てんする方法であ
る。
次に酸化熟成部4には、好気性微生物の繁殖に適した充
てん材16、例えば炭酸カルシウムを主成分とする充て
ん材を充てんしている。この充てん材16の充てん方法
も前述したような網状管15′による充てん方法等を適
用することができる。この際、充てん材16は嫌気性微
生物を発生させないようにすることが肝要で、例えば充
てん材16としてカキ殻を選択した場合には、これを十
分に砕いて、できる限り窪みや小孔等を除くようにす
る。
以上の構成に於いて、液体肥料槽1に貯留させた液体肥
料は、散気管9aによって生ずる水流により連通部10
aを通って微量要素溶出部5に流入し、ここで暫く滞留
する。
微量要素溶出部5内に於いても、散気管9bから供給さ
れる空気により液体肥料の水流が生じており、この水流
により充てん材14からの微量要素の溶出が助長され
る。また水流により充てん材14の表面は好気性雰囲気
に維持されるので、好気性微生物の繁殖条件が満たされ
ており、従って酸化熟成部4と同様な液体肥料の一部の
酸化熟成が行われる。
このようにして必要な微量要素が添加されると共に一部
が酸化熟成された液体肥料は連通部10bを通って酸化
熟成部4に流入し、ここで暫く滞留する。滞留する間、
液体肥料は、散気管9cから供給される空気により好気
性雰囲気に維持されている充てん材16に良好に繁殖し
ている好気性微生物によって酸化熟成される。例えば、
液体肥料に、NHPO、NHNO、(NH
SO、NHC、(NHCO等の成分
が混入されていた場合に於いては、肥効率が十分なNO
までの酸化が行われる。
実施例に於いては酸化熟成部4は微量要素溶出部5の下
流側に構成しているため、液体肥料は微量要素と共に酸
化熟成が行われる。
酸化熟成部4に於いて十分な酸化熟成が行われた液体肥
料は連通部10cを通ってポンプピット部8に流入し、
ポンプ12により供給管13を通して植物栽培床2に供
給される。そして植物栽培床2に供給された過剰な液体
肥料は、還流管18,19により液体肥料槽1に還流
し、再使用に供される。
上述したように以上の実施例では、微量要素溶出部5は
酸化熟成部4の上流側に構成しているが、場合によって
は下流側に構成することもできる。また上記の各構成要
素、即ち液体肥料槽1と微量要素溶出部5、そして酸化
熟成部4は一体に構成しているが、これらは独立に構成
して供給管で接続するように構成することもできる。
(発明の効果) 本発明は以上の通りであるので、次のような効果があ
る。
植物にとって必要な多量要素は必要量含まれている
が、微量要素が全く含まれていないか、あるいは非常に
少ない液体肥料に対して、酸化熟成と共に微量要素の自
動添加を行うことができ、予め配合する手間が不要であ
ると共に、高価な液体肥料を使用する必要がない。
植物にとって必要な多量要素及び微量要素の双方が必
要量含まれているものの酸化熟成が不十分な液体肥料で
あっても、十分に酸化熟成して供給することができる。
かくして本発明は、液体肥料の肥効率を高めることが
でき、植物の成長を早めたり、観賞用植物の場合には
色、つや、また薬用植物等の場合の有効含有成分の増加
等の品質の向上等を図ることができ、従来は水耕栽培に
適さなかった植物の栽培を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本概念を示す系統説明図、第2図は
本発明方法を具現化した水耕栽培装置の実施例を示す断
面説明図である。 符号1……液体肥料槽、2……植物栽培床、3……液体
肥料供給経路、4……酸化熟成部、5……微量要素溶出
部、6……槽本体、7a,7b,7c……仕切板、8…
…ポンプピット部、9a,9b,9c……散気管、10
a,10b,10c……連通部、11……液体肥料導入
部、12……ポンプ、13……供給管、14,16……
充てん材、15,15′……網状管、17……コーナー
部、18……オーバーフロー還流管、19……液位調節
用還流管、20……植物。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体肥料槽から植物栽培床に至る液体肥料
    供給経路に、植物に対して有用な微量要素を溶出する充
    てん材を充てんし、且つ散気管を設けた微量要素溶出部
    と、好気性微生物の繁殖に適した充てん材を充てんし、
    且つ散気管を設けた酸化熟成部を構成し、液体肥料槽か
    ら供給される液体肥料をこれらの微量要素溶出部及び酸
    化熟成部に所定時間滞留させ、上記微量要素溶出部に於
    いて好気性雰囲気のもとで充てん材から液体肥料中に微
    量要素を溶出させると共に、上記酸化熟成部に於いて好
    気性雰囲気のもとで液体肥料の酸化熟成を行い、しかる
    後に前記植物栽培床に供給することを特徴とする植物の
    水耕栽培に於ける液体肥料供給方法
JP62107277A 1987-04-30 1987-04-30 植物の水耕栽培に於ける液体肥料供給方法 Expired - Lifetime JPH0653031B2 (ja)

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