JPH0655648A - 合成樹脂発泡粒子型内成形体及びその製法 - Google Patents

合成樹脂発泡粒子型内成形体及びその製法

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JPH0655648A
JPH0655648A JP4210309A JP21030992A JPH0655648A JP H0655648 A JPH0655648 A JP H0655648A JP 4210309 A JP4210309 A JP 4210309A JP 21030992 A JP21030992 A JP 21030992A JP H0655648 A JPH0655648 A JP H0655648A
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JP
Japan
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mold
molded body
particles
synthetic resin
steam
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JP4210309A
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Inventor
Masamichi Kaneko
正道 金子
Isao Koba
勲 木葉
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空隙率が2〜70%の合成樹脂発泡粒子型内
成形体を製造するにあたり、金型から取出された時の含
水率が少ない成形体を得る技術を提供する。 【構成】 空隙を有する発泡粒子型内成形体の成形工程
において、成形に先立って本加熱時の金型の最高温度よ
り30℃低い温度以上の温度に金型を予熱すること、及
び型内から成形体を取出す前の冷却時に、金型内を20
0Torr以上、500Torr以下の圧力に型内を減
圧することにより、金型内から取出された時の成形体の
含水率を顕著に減少させる。すなわち、合成樹脂発泡粒
子を金型内に充填し、金型内に水蒸気を導入して該発泡
粒子を加熱、融着させて得られる成形体であって、粒子
間空隙率が2〜70%であり、成形時に金型内から取出
された時の含水量が成形体乾燥後の成形体空隙部の体積
100cm3 あたり1.2g以上かつ10g以下である
発泡粒子型内成形体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子間に空隙を有する
合成樹脂発泡粒子型内成形体であって、成形終了時、金
型から取出された直後の成形体の含水率が低く、成形体
の乾燥が容易であり、しかも寸法収縮の小さい合成樹脂
発泡粒子型内成形体及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】粒子間に空隙を有する発泡粒子型内成形
体は通気性、排水性に優れ、適度の剛性と弾力性とを併
有するため、排水材やクッション材等種々の用途を有す
る。特開平2−299822号公報には無架橋のオレフ
ィン系樹脂発泡粒子を型内に充填し、樹脂の融点±5℃
の温度範囲に水蒸気加熱して発泡粒子を二次発泡させ、
併せて粒子相互を融着させた後、発泡粒子を収縮させる
ことにより空隙率40〜80%のオレフィン系樹脂発泡
粒子成形体が得られることが開示されている。
【0003】特開平2−41234号公報にはスチレン
系樹脂発泡粒子表面に融着促進剤を浸透処理した後、金
型内に充填して水蒸気加熱し、粒子間に空隙を残したま
ま粒子を相互に融着し、粒子間に空隙を有するスチレン
系樹脂発泡粒子成形体を得る技術が開示されている。更
に、特開平4−77532号公報は本出願人の出願に係
る発明であるが、この公報において、本出願人はオレフ
ィン系樹脂発泡粒子の表面に、基材樹脂より融点の低い
オレフィン系樹脂を均等に固着させた後、金型内に充填
して水蒸気加熱し、成形することにより粒子間に空隙を
有する発泡粒子型内成形体を得る技術を開示した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、粒子間に空隙を有する発泡粒子成形体を発泡粒子の
型内加熱成形によって得ており、しかも、加熱源として
水蒸気が用いられている点が共通している。これら空隙
を有する発泡粒子成形体の共通した製法は、発泡粒子が
金型内で水蒸気により加熱され、粒子同士が融着或いは
接着して成形体が形成された後、冷却して金型から取出
すものである。したがって、金型加熱時に、水蒸気の一
部が凝縮水となって、粒子間に滞留する、あるいは、金
型冷却時に冷却水が成形体空隙部に滞留し、金型から成
形体が離型された時には成形体の空隙部に水が残留し、
含水率の高い成形体が得られていた。
【0005】含水率の高い空隙を有する成形体は含水の
ため著しく重量が増し、乾燥に時間を要し、しかも、乾
燥時に大量に水分が発生するため、乾燥設備を独立させ
る必要がある等の問題があった。そこで、型内成形体を
改善することにより、金型から取出された直後の含水率
が少ない合成樹脂発泡粒子型内成形体を製造する技術が
求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は合成樹脂発泡粒子を金型内に充
填し、金型内に水蒸気を導入して該発泡粒子を加熱、融
着させて得られる成形体であって、成形後に金型内から
取出された時の含水量が、成形体乾燥後の成形体空隙部
の体積100cm3あたり1.2g以上かつ10g以下
であり、粒子間空隙率が2〜70%の合成樹脂発泡粒子
型内成形体であり、更に上記合成樹脂発泡粒子型内成形
体を得るにあたり、金型内に発泡粒子を充填する前に、
本加熱時の金型の最高温度より30℃低い温度以上の温
度に金型を予熱し、金型内から成形体を取出す前の型冷
却工程においては、金型内を200Torr以上、50
0Torr以下の圧力に減圧吸引することを特徴とする
合成樹脂発泡粒子型内成形体の製法である。
【0007】すなわち、本発明者らは、空隙を有する発
泡粒子型内成形体の成形工程において、空隙部に残留す
る水蒸気ドレン水を減少させるべく鋭意研究を進めた結
果、成形に先立って金型を予熱すること、及び型内から
成形体を取出す前の冷却時に型内を減圧することによ
り、型内から取出された直後の成形体の含水率を顕著に
減少させることに成功したものである。
【0008】本発明における本加熱とは、金型に設けら
れた水蒸気導入孔より発泡粒子が充填された型嵩内に水
蒸気を導入し、この発泡粒子を加熱融着させる時の加熱
を指称する。本発明では金型内に粒子を充填する前に金
型を予熱する。金型内に発泡粒子を充填した後、予熱の
ため金型内に水蒸気を導入すると、水蒸気がより低温の
金型及び発泡粒子により冷却されて発生するドレン水が
粒子間にたまり、このドレン水を金型内から充分に除去
できず、その結果成形体空隙部にドレン水が滞留する。
本発明は金型の予熱によりこのドレン水の発生を減少さ
せるものである。
【0009】したがって、金型内に発泡粒子を充填する
前に、本加熱時の金型の最高温度(以下、Tx℃とす
る)より30℃低い温度以上の温度に金型を予熱してお
く。これは発泡粒子を水蒸気で加熱し、空隙部を有する
成形体を成形する際に、水蒸気の凝縮水が成形体空隙部
に滞留するのを防ぐ効果を有する。予熱温度は(Tx−
30)℃以上であり、好ましくは(Tx−20)℃以上
である。予熱温度が(Tx−30)℃未満であると、発
泡粒子を水蒸気で加熱する時の凝縮水の発生が増加す
る。また、Tx℃を越える温度に予熱することも可能で
あるが、成形不良の発生を防ぐため、予熱温度は(Tx
+10)℃以下とするのが好ましい。
【0010】金型を予熱する方法としては、型内に予熱
専用の水蒸気導入経路を内蔵させ、型を予熱する水蒸気
と充填粒子を直接接触させないようにする方法や、型内
に予熱専用のヒーターを内蔵させる方法などが実施可能
であるが、これらの方法は金型製作上コスト高となった
り、水蒸気導入経路を分ける必要がある等の短所があ
る。充填粒子加熱用の水蒸気を用いて、発泡粒子充填前
に金型を予熱し、予熱の際に発生するドレンを予め型内
から除いておく方法が好ましい。
【0011】更に、本発明においては、型冷却工程にお
いて、型内を200Torr以上、500Torr以
下、好ましくは200Torr以上かつ400Torr
以下の圧力に減圧吸引する。一旦減圧された金型は以後
減圧状態に維持されるため、金型を冷却するにつれて成
形体空隙部に残留する水蒸気が空隙内で凝縮するのを防
ぐ効果を有する。勿論、金型の冷却時間を短縮するた
め、金型内に水を導入することも可能である。しかしな
がら、長時間水を導入すると成形品の含水量を増加させ
る原因となるので、水冷時間は短時間におさえる。Tx
にもよるが、水冷時間は6秒以下、好ましくは2秒以下
である。
【0012】本発明における成形体は粒子間に2〜70
%の空隙率を有していなければならい。この空隙を形成
させるための方法は水蒸気加熱による型内成形であれば
特に限定しない。例えば、特開平4−77532号公報
に開示されるように、オレフィン系樹脂発泡粒子の表面
に、基材樹脂より融点の低いオレフィン系樹脂を均等に
固着させた後、型内成形する方法、或いは発泡粒子表面
に接着剤を均等に固着した後、型内成形する方法、特開
平2−41234号公報に示されるように発泡粒子表面
に融着促進剤を浸透処理し、発泡粒子表面の融着性を向
上させるように表面を改質する方法、或いは特開平2−
299822号公報に示されるように発泡粒子を型内に
充填し、加熱して発泡粒子の二次発泡及び粒子相互を融
着させた後、発泡粒子を収縮させる等が挙げられる。
【0013】本発明においては成形後、型内から取出さ
れた時の成形体の含水量が成形体乾燥後の成形体空隙部
の体積100cm3 あたり1.2g以上かつ10g以下
である成形体が得られる。ここで言う型内から取出され
た時とは、型内から取出された後に加熱や真空吸引など
により、成形体を乾燥処理する前の状態を言い、実質的
に型内から取出された直後の成形体の含水量を保有して
いる状態を言う。また、ここで言う成形体乾燥後とは、
金型から取出された成形体を充分乾燥し、熟成工程を経
て実質的に含水しておらず、収縮回復により成形体寸法
も安定している状態を言う。
【0014】成形後、金型から取出された時の成形体の
重量をW1 gとする。また、この成形体を乾燥室で充分
乾燥、熟成し、更に室温で充分養生した後の成形体の重
量をW2 g、成形体の体積をVcm3 、成形体の空隙率
をS%とすると、成形体乾燥後の成形体空隙部の体積1
00cm3 あたりの金型から取出された時の成形体の含
水量W3 は、W3 =104 ×(W1 −W2 )/V×Sで
表される。
【0015】W3 が10gを越える成形体では、成形後
の乾燥工程に、長時間を要し、乾燥用に別の装置を必要
とする等、現実の実施上困難な問題が多発する。これら
の問題を発生させないためには、W3 =10g以下が必
要であり、好ましくは6.5g以下である。一方、W3
=1.2g未満では、成形体の乾燥は容易になるが、成
形体熟成後の対金型寸法収縮率が大きくなり、成形体の
ヒケや変形が大きくなって、実用面で問題がある。空隙
率が2〜70%である成形体では、型内成形時に、空隙
部に加熱水蒸気が充満し、成形体内部での水蒸気と樹脂
との接触面積が大きくなり、その結果、セル内での水蒸
気分圧が高まっていると考えられる。このような成形体
の成形において、真空冷却時に、減圧度合が大きいと、
成形体が収縮し、残留永久ひずみが大きくなる上、型内
から成形体を取出した時に、セル内の水蒸気が凝縮し、
更に収縮が大きくなるものと考えられる。また、真空度
合を小さくして、真空冷却時間を長くし、成形体の含水
量を低減させる方法も考えられるが、成形サイクルが長
くなって、実用効果がない上、真空吸引時間があまり長
くなると、成形体温度が下り、十分な脱水が行えない等
の不具合がある。従って、本発明のように、空隙率が2
〜70%である成形体の成形においては、W3 を1.2
g以上にすることが必要となる。
【0016】本発明における発泡粒子型内成形体の嵩密
度については、特に限定しない。したがって、成形に用
いる発泡粒子の発泡倍率についても限定はない。本発明
に用いられる発泡粒子の形状については特に限定しな
い。粒子同士の接着面積を確保するには球状の形状が好
ましいが、粒子間に空隙を形成し易くするため、任意の
形状の粒子を用いることができる。例えばドーナツ状に
孔のあいた形状の粒子、或いは粒子表面が凹状になった
形状の粒子、中央部が空洞となった円筒状のものなどが
挙げられる。
【0017】本発明における成形体は空隙率2〜70
%、好ましくは10〜70%である。空隙率が2%未満
の成形体においては、本発明が解決しようとする、空隙
にドレン水が浸入するという問題がほとんど発生しな
い。また、空隙率70%を越える成形体は実用上の強度
の面で広く使用されるものではない。空隙率は下記の方
法で測定した。すなわち、厚み約5cm、幅約10c
m、長さ約10cmの成形体の各辺の長さをノギスで少
数以下2位まで求める。測定した厚み寸法、幅寸法及び
長さ寸法の積算値を見掛けの体積とする。次に正確な内
寸法が縦、横、高さの順に12cm、6cm、20cm
で最小目盛単位が0.1cmのレベル計を備えた水槽に
約500〜600cm3 の水を入れ、先端が約5cmの
径の円形の金網板であって、その中心部に長さが約15
〜30cmの針金が直立固定された上記形成の押圧具を
上記水槽中に入れ、そのときの水位C1 cmを読み取
る。次に押圧具を除き、見掛けの体積を測定した上記成
形体を水槽に入れ、押圧具で完全に水没させた状態での
水位C2 cmを読み取り、下記の式により空隙率(%)
を求めた。
【0018】 B=(C2 −C1 )×6×12=72(C2 −C1 ) X=100(A−B)/A ただし、A :成形体の見掛けの体積(cm3 ) B :成形体の真の体積(cm3 ) C1 :成形体の水没する前の水位(cm) C2 :成形体の水没する後の水位(cm) X :空隙率(%) 本発明の合成樹脂発泡粒子としては、ポリプロピレン
系、ポリエチレン系等のポリオレフィン系発泡粒子或い
はポリスチレン系発泡粒子のほかポリ塩化ビニリデン系
発泡粒子等が挙げられる。
【0019】オレフィン系樹脂としては、樹脂に発泡剤
を加えて発泡させて発泡粒子とし、その発泡粒子に膨張
能を付与して型内に充填し、加熱して前記膨張能を利用
して該粒子の膨張と融着とを図り、発泡粒子が一体化し
た成形体とすることができるポリオレフィンである。具
体的には、例えば低、中、高密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等で代表されるエチレン系樹
脂、ポリプロピレン、共重合成分がエチレン、ブテン、
1,4−2メチルペンテンの1種以上であるプロピレン
との(ランダム及びブロック)共重合体等で代表される
プロピレン系樹脂またはこれらの樹脂の2種以上が配合
された混合樹脂、或いはエチレン成分が主体で他成分
が、塩化ビニル、エチルアクリレート、メチルアクリレ
ート、アクリル酸等の成分である共重合・混合樹脂が挙
げられる。更に発泡に差支えない程度に他の熱可塑性樹
脂との混合物も使用することができる。
【0020】スチレン系樹脂としては、樹脂に発泡剤を
加えて発泡させて発泡粒子とし、その発泡粒子を型内に
充填し、加熱して該粒子の膨張と融着とを図り、発泡粒
子が一体化した成形体とすることができるスチレン系樹
脂である。具体的には、例えばスチレン、イソプロピル
スチレン、アルファーメチルスチレン、パラメチルスチ
レン、クロルスチレン等のモノマー類から得られるホモ
ポリマー類或いはコポリマーのみならず、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、スチレン−メチルメタクリレ
ート共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等スチレ
ンを主要モノマーとする共重合体及び水素添加スチレン
−ブタジエン共重合体またはこれらの混合物が使用でき
る。更に発泡に差支えない程度に他の熱可塑性樹脂との
混合物も使用することができる。
【0021】これらの樹脂は発泡粒子にする前の段階で
架橋して用いることもでき、無架橋のままで使用しても
よい。発泡状態をより安定化させたい観点からは、架橋
した方がよい。架橋法は一般にはジクミルパーオキサイ
ド等の過酸化物を樹脂内に含有させ、樹脂を架橋する方
法が一般的である。
【0022】
【作用】本発明の空隙率2〜70%の発泡粒子成形体に
おいては、成形加熱媒体として使用される水蒸気が一部
冷却してドレン水となる。粒子間空隙の少ない発泡粒子
成形体にあっては、このようなドレン水が存在しても成
形体内部に含浸される充分な空隙がないため、成形体に
含浸されず、成形体乾燥の上でさして問題にならない。
しかし、空隙率の大きい発泡粒子成形体の場合にはこの
ドレン水が浸入する空隙が多く存在するため、残留する
ドレン水も増加し、大量の水分を含有した成形体が得ら
れる。
【0023】本発明は、ドレン水の発生自体を極力防止
するため、前もって予熱した金型内に発泡粒子を充填す
ることにより、加熱用の蒸気が冷たい金型に接触して発
生するドレン水を激減させる。更に、冷却に際し金型内
部に存在する水蒸気の凝縮水の発生を抑え、かつ成形体
の寸法収縮を抑えるように、金型内部を吸引、減圧する
ものである。その結果、金型内から取出された時の成形
体の含水量が成形体乾燥後の成形体空隙部の体積100
cm3 あたり1.2g以上かつ10g以下である合成樹
脂発泡粒子成形体が得られる。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 (1)発泡粒子の製造工程 低密度ポリエチレン(サンテックLD、融点117℃、
旭化成工業(株)製、商品名)の溶融ストランドの細断
品に、水懸濁系で架橋剤(ジクミルパーオキサイド)を
含浸させ、160℃で45分間加熱して架橋を促進さ
せ、ゲル分率50%、平均粒径1.2mm樹脂粒子にし
た。
【0025】架橋樹脂粒子と揮発性発泡剤(ジクロロジ
フルオロメタン液)を耐圧容器に入れ、撹拌しながら昇
温して80℃で1時間をかけて上記発泡剤を含浸させて
発泡性樹脂粒子にし、これを発泡槽に移して圧力0.5
5kg/cm2 Gの水蒸気で40秒間加熱し、真密度
0.25cm3 /gの架橋ポリエチレン発泡粒子を得
た。
【0026】該発泡粒子をヘンシェルミキサーに中に入
れて撹拌し、該発泡粒子の表面温度が112〜114℃
になるよう加温した。このヘンシェルミキサー中にコー
ティング剤として微粉末状のポリエチレン(サンテック
LD、融点104℃、旭化成工業(株)製)を上記発泡
粒子に対し、6重量%添加した。更に撹拌混合を続け、
冷却後取出した。得られた発泡粒子はその表面全体が基
材樹脂より融点の低いポリエチレンで被覆されていた。
上記発泡粒子を耐圧容器に入れ、15kg/cm2 Gの
窒素気圧下で80℃、8時間保持して膨張能を付与し、
これを発泡槽に移して圧力0.65kg/cm3 Gの水
蒸気で20秒間加熱して膨張させ、真密度0.066g
/cm3 の発泡粒子とした。更にこの発泡粒子を耐圧容
器に入れ、15kg/cm3 Gの窒素気圧下で80℃、
8時間保持して膨張能を付与し、これを発泡槽に移して
圧力0.65kg/cm2 Gの水蒸気で12秒間加熱し
て膨張させ、真密度0.032g/cm3 の発泡粒子と
した。 (2)成形用金型 発泡粒子は通さないが気体を通すスリット付の金型であ
り、型内寸法は縦、横それぞれ300mm、深さ50m
mのものを用いた。 (3)成形機 金型加熱用の水蒸気供給ライン、金型冷却用の真空ライ
ン及び冷却水通液ラインを備えたものを用いた。
【0027】
【実施例1】発泡粒子充填前に、0.4kg/cm2
水蒸気を3秒間通して金型を加熱した。金型の温度は温
度計で測定し、103℃であった。これは本加熱時の金
型の最高温度より11℃低い温度に相当した。その後、
金型内に発泡粒子を充填し、一方加熱及び逆一方加熱を
水蒸気ゲージ圧0.2kg/cm2 で5秒間各々行い、
更に0.7kg/cm2 で2秒間両面加熱を行った。本
加熱時の金型の最高温度(Tx)は114℃であった。
【0028】冷却工程においては、水冷は行わず、真空
吸引による冷却を行った。金型内の成形体が108℃に
なった時に400Torrで真空吸引を開始し、30秒
間吸引を行った後成形体を金型から取出した。成形後金
型から取出された時の成形体の重量ををW1 gとする。
またこの成形体を乾燥機で充分熟成乾燥し、更に室温で
充分養生した後の成形体の重量をW2g、成形体の体積
をVcm3 、成形体の空隙率をS%とすると、成形体乾
燥後の成形体空隙部の体積100cm3 あたりの金型か
ら取出された時の成形体の含水量W3 は、W3 =104
×(W1 −W2 )/V×Sで表され、本実施例において
は、W3 =1.5gであった。
【0029】また、W2 =112g、V=450c
3 、S=20%であった。金型から取出された成形体
は70℃の雰囲気中に3時間放置することで乾燥でき
た。成形体熟成後の対金型寸法収縮率は2.2%であっ
たが、変形は見られなかった。
【0030】
【実施例2】金型の予熱温度を98℃にした以外は実施
例1と同様な操作により成形体を得た。金型から離型さ
れた時の成形体含水量W3 は2.3gであった。
【0031】
【実施例3】金型の予熱温度を98℃にし、発泡粒子充
填後の一方加熱、逆一方加熱を水蒸気圧0.4kg/c
2 で各々5秒ずつ行い、更に両面加熱を0.9kg/
cm 2 で2秒間行った。Txは118℃であった。金型
の冷却に、冷却水を1秒間通液し、金型内部の温度が1
00℃に下がった時に、400Torrで真空吸引を開
始し、30秒間吸引を続けた。この成形体の空隙率は1
0%であった。また、含水量はW3 =4.0gであり、
離型時の成形体含水量としては比較的少ないものであっ
た。
【0032】
【実施例4】金型の予熱温度を98℃にし、発泡粒子充
填後の一方加熱、逆一方加熱を水蒸気圧0.8kg/c
2 で各々5秒ずつ行い、更に両面加熱を1.4kg/
cm 2 で2秒間行った。Txは126℃であった。金型
の冷却水を2秒間通液し、金型内成形体の温度が100
℃になった時、400Torrで金型内の真空吸引を開
始し、30秒間吸引を続けた。この成形体の空隙率は5
%であった。また、含水量はW3 =6.5gであった。
【0033】
【実施例5】金型の予熱温度を103℃にし、発泡粒子
充填後の一方加熱、逆一方加熱を水蒸気圧0.2kg/
cm2 で各々5秒ずつ行い、更に両面加熱を0.3kg
/cm2 で2秒間行った。Txは106℃であり、実施
例1と同様にして真空吸引冷却を行った。W3 =2.8
g、成形体の空隙率は35%であった。
【0034】
【比較例1】実施例1で用いた発泡粒子及び金型を用い
て成形を行った。金型内に発泡粒子を充填後、金型に水
蒸気0.2kg/cm2 を3秒間通して加熱した。加熱
後の金型温度は98℃であった。更に、実施例1と同様
の方法で一方加熱と逆一方加熱及び両面加熱を行った。
冷却工程は冷却水を8秒間金型に通水、金型から成形体
を取出した。得られた成形体の含水量W3 は16gであ
った。Txは114℃であり、成形体の空隙率は20%
であった。この成形体の乾燥には70℃の雰囲気下で一
昼夜放置する必要があった。
【0035】
【比較例2】比較例1と同様な成形を行い、冷却工程は
水冷を行わず、金型内の成形体が108℃になった時4
00Torrで30秒間真空吸引を行った。得られた成
形体の含水量はW3 =13gであった。
【0036】
【比較例3〜5】発泡粒子充填前に、金型を80℃に予
熱した以外は実施例1と同様にして成形体を得た。Tx
は114℃であり、予熱温度とは34℃の差があった。
これを比較例3とした。比較例3の金型から離型された
時の含水量W3 は12gであった。また、発泡粒子充填
後に金型を80℃に予熱し、冷却工程で水冷を8秒間行
った以外は比較例3と同様にして得た成形体を比較例4
とした。比較例4の金型から離型された直後の含水量W
3 は19gであった。更に、発泡粒子充填後に金型を6
0℃に予熱した以外は比較例3と同様にして成形体を
得、これを比較例5とした。比較例5の金型から離型さ
れた時の含水量W3 は25gであった。
【0037】
【比較例6】冷却工程を水冷8秒間で行った以外は実施
例2と同様にして成形体を得た。これを比較例6とし
た。比較例6の金型から離型された時の含水量W3 は1
2gであった。
【0038】
【比較例7】実施例1と同様に成形を行い、真空冷却の
み150Torr×30秒で行った。W3 =1.0gで
あったが、成形体熟成後の対金型寸法収縮率は4.2%
と大きく、成形体に変形が見られた。
【0039】
【比較例8】実施例5と同様に成形を行い、真空冷却の
み150Torr×30秒で行った。W3 =0.8gで
あったが、対金型寸法収縮は5.2%と大きかった。以
上の結果をまとめて表1に示した。また成形体の乾燥を
70℃で行い、充分乾燥する所要時間が0〜3時間のも
の……○、3〜10時間のもの……△、10時間以上の
もの……×で示した。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明により金型から取出された時の水
分含有率の少ない、空隙を有する合成樹脂発泡粒子成形
体を得ることができる。すなわち、金型から取出された
直後の成形体の水分含有量が多いことに起因して重量が
増し、乾燥に時間を要し、更に乾燥に際し発生する大量
の水蒸気、過度の真空吸引による寸法収縮等、現実に実
施する上で障害になる種々の要因を除去することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂発泡粒子を金型内に充填し、金
    型内に水蒸気を導入して該発泡粒子を加熱、融着させて
    得られる成形体であって、成形後に金型内から取出され
    た時の含水量が、成形体乾燥後の成形体空隙部の体積1
    00cm3 あたり1.2g以上かつ10g以下であり、
    粒子間空隙率が2〜70%の合成樹脂発泡粒子型内成形
    体。
  2. 【請求項2】 合成樹脂発泡粒子を金型内に充填し、金
    型内に水蒸気を導入して該発泡粒子を加熱、融着させて
    粒子間空隙率2〜70%の成形体を得る合成樹脂発泡粒
    子型内成形体の製法において、金型内に発泡粒子を充填
    する前に、本加熱時の金型の最高温度より30℃低い温
    度以上の温度に金型が予熱されており、金型内から成形
    体を取出す前の型冷却工程においては、金型内を200
    Torr以上、500Torr以下の圧力に減圧吸引す
    ることを特徴とする合成樹脂発泡粒子型内成形体の製
    法。
JP4210309A 1992-08-06 1992-08-06 合成樹脂発泡粒子型内成形体及びその製法 Withdrawn JPH0655648A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005240025A (ja) * 2004-01-28 2005-09-08 Jsp Corp 肉厚発泡成形体およびその製造方法

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