JPH0655722B2 - 医薬用組成物 - Google Patents

医薬用組成物

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JPH0655722B2
JPH0655722B2 JP59231136A JP23113684A JPH0655722B2 JP H0655722 B2 JPH0655722 B2 JP H0655722B2 JP 59231136 A JP59231136 A JP 59231136A JP 23113684 A JP23113684 A JP 23113684A JP H0655722 B2 JPH0655722 B2 JP H0655722B2
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ジヤツク・シルバー
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ブリティッシュ・テクノロジー・グループ・リミテッド
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は亜鉛化合物および医薬用、特に亜鉛欠乏症(zin
c depletion)処置用の組成物および食物に用いるこれら
の化合物を含有する種々の混合物に関する。
従来の技術および 発明が解決しようとする問題点 ヒトおよび動物のいずれにとっても体内への十分な亜鉛
の供給は組織の成長には必須条件である。さらに、亜鉛
の欠乏は病的な結果、例えば皮膚障害、脱毛症および精
神障害をもたらす。日常の飲食物には普通は十分な量の
亜鉛が含まれているが、食物からの亜鉛の吸収濃度は一
般に低いので、体内への亜鉛の供給は種々の症状におい
ては重要なものとなる。亜鉛欠乏症は一般に妊娠中の母
親においてみられ、その結果、胎児の組織内の亜鉛が欠
乏すると共に子宮内での成長が突発的に遅滞する。ある
特定の飲食物はそのフイチン酸含量に起因して亜鉛の吸
収を阻害し、また多くの経口投与される鉄製剤は亜鉛の
吸収を著しく抑制する。
亜鉛欠乏症を全身的に装置する種々の製剤が市販されて
いるが、これらの製剤は亜鉛を塩、特に硫酸亜鉛として
含有しており、これらの製剤からの体内への亜鉛の吸収
濃度はしばしば極めて低く、そのために比較的多量投与
しなければならない。吸収能の乏しい亜鉛塩の多量の投
与は種々の問題をひきおこす。亜鉛塩は一般に収斂性が
あり、膜組織を刺激して有毒であり、全身的な装置は種
々の副作用、例えば吐き気、嘔吐、頭痛、筋肉痛、寒
け、および発熱等をもたらす。硫酸亜鉛および酢酸亜鉛
は催吐剤であることに注目すべきである。
本発明には、塩の形態ではなくて錯体形態の亜鉛を投与
することによって亜鉛欠乏症を処置することが含まれ、
本発明者によって同定された一群の亜鉛錯体は比較的低
投与量の用途に特に有用である。このような状況下にお
いて、これらの錯体の価値は従来全く認識されておら
ず、全身的な亜鉛欠乏症の処置に錯体を使用するのは本
発明が最初である。
鉄欠乏性貧血症の処置において、本発明による一定の亜
鉛錯体中に存在するリガンドを含有する鉄錯体を使用す
ることは英国特許出願第8308053号(GB2,117,766A)明細
書に開示されている。しかしながら、該明細書に記載さ
れている鉄錯体に含まれるヒドロキシピリドン類が亜鉛
欠乏症の処置に役立つという提案は全くなされていな
い。特に、鉄欠乏性貧血症の処置に対しては非常に多数
の鉄錯体が市販されているが、亜鉛欠乏症の処置に対し
ては市販されている製品は亜鉛塩であるという事実から
裏付けられるように、鉄と亜鉛の投与は2つの全く別の
問題であった。
本発明による亜鉛錯体は、亜鉛錯体が誘導される化合物
のあるものが天然に産出される物質であるか、あるいは
これらの物質から容易に誘導されるという点で重要であ
る。さらに、これらの化合物のいくつかのものは金属を
含まない化合物もしくはその鉄錯体として従来から食物
中に配合して用いられている。従ってこのことは、これ
らの化合物の非毒性およびこれらの化合物の亜鉛錯体が
医薬用に適合することを示すものである。
問題点を解決するための手段 即ち本発明は、患者の血液中の亜鉛の濃度を高めるのに
有効であり、又はバクテリア若しくは菌類の伝染病の局
所治療に有用な医薬用組成物であって、亜鉛(II)錯体
から成り、少なくとも1種のリガンドが、以下の化合
物; (1)3−ヒドロキシ−4−ピロン、又は環炭素原子に結
合した1個以上の水素原子が炭素原子数1〜6の脂肪族
炭化水素基、によって置換された3−ヒドロキシ−4−
ピロン; (2)窒素原子に結合した水素原子が、 (i)脂肪族アシル基、 (ii)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (iii)脂肪族アシル基、アルコキシ基、脂肪族アミド
基、脂肪族エステル基、ハロゲン及び水酸基より選択さ
れる1個以上の置換基によって置換された脂肪族炭化水
素基、によって置換され、 さらに所望により、環炭素原子に結合した1個以上の水
素原子が、 (iv)該置換基のうちの一つ、 (v)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (vi)アルコキシ基、脂肪族エステル基、ハロゲン若し
くは水酸基によって置換された脂肪族炭化水素基、によ
って置換された、3−ヒドロキシピリド−2−オン又は
3−ヒドロキシピリド−4−オン; あるいは、 (3)亜鉛と共有結合し得る生理学的に許容され得る一塩
基性二座リガンドを供与し得る他の化合物であって、 該化合物は、第1の基としてエノーリックヒドロキシ基
若しくはカルボキシ基を、また第2の基としてアミン基
若しくは水酸基を含有するか、又は、 で表される基を含むアニオンを供与するモノカルボン酸
である; (但し、少なくとも1種のリガンドは化合物(1)又は(2)
である) から供与される、前記医薬用組成物に関する。
本発明による医薬用組成物に含まれる亜鉛錯体は亜鉛を
2価状態で含有する。亜鉛錯体は好ましくは中性であ
る。即ち、金属カチオンとこれに共有結合したリガンド
との間の電荷の内部平衡は非共有結合イオンの存在を必
要とせずに達成される。電荷の内部平衡は亜鉛カチオン
を二つの一塩基性二座リガンドと錯体結合させることに
よって達成され、このようなリガンドはヒドロキシ基か
らのプロトンの脱離(OH→O)によってヒドロキシ
ピロン類および上述のヒドロキシピリドン類から供与さ
れる。従って一塩基性二座リガンド:亜鉛(II)のモル
比が2:1の亜鉛(II)錯体が好ましく、一塩基性二座
リガンド:亜鉛(II)のモル比が1:1もしくは3:1
の錯体の場合にはさらに生理学的に許容されるイオン、
例えばそれぞれ塩化物オニオンおよびナトリウムカチオ
ンによって中性にする必要がある。しかしながら、それ
ほど重要ではないが、3:1錯体および特に1:1錯体
の使用、就中2:1錯体との混合物としての使用は本発
明から除外されるものではない。
亜鉛錯体はテトラヘドラルもしくはオクタヘドラルのい
ずれの形態で存在していてもよい。一塩基性二座リガン
ド:亜鉛(II)のモル比が2:1である、本明細書で定
義する錯体は通常はテトラヘドラル形態をとるが、さら
に2個の中性リガンド、特に水分子と組合せることによ
ってオクタヘドラル形態にすることも可能である。従っ
て好ましい2:1中性錯体は簡便に無水形態もしくは二
水和物形態のいずれで使用してもよく、無水形態は生体
内の水性環境下では二水和物形態に変化され得る。
一塩基性二座リガンド:亜鉛(II)のモル比が2:1の
本発明による好ましい錯体は前記の化合物(1)〜(3)から
誘導されるリガンドを種々の異なった組合せで含んでい
てもよい(但し、少なくとも1種のリガンドはヒドロキ
シピリドンリガンドもしくはヒドロキシピロンリガンド
でなければならない)。従って、リガンドのすべてが化
合物(1)もしくは(2)、もしくはこれらの任意の組合せか
ら誘導されるリガンドであってもよく、あるいは2種の
異なったタイプの化合物、即ち(1)と(3)、(2)と(3)もし
くは特に(1)と(2)から誘導されるリガンドであってもよ
い。特に重要な錯体は化合物(2)もしくは特に化合物(1)
から誘導されるリガンドを含むもので、これらのリガン
ドは同一であるのが好適である。
同一のリガンドを有する錯体は簡易な調整および使用の
点で特に重要であるが、異なったリガンドを有する錯体
は特別な環境下において有用な特性を有する。従って、
まず第一に、異なったリガンドを混有する錯体は生体内
での吸収に最適な特性を有する錯体のデザインに付加的
なディメンジョンを付与し、特にヒトおよび獣医の分野
において適用可能は亜鉛の供給を調節する。第二に、生
体内での錯体の挙動は別として、混合リガンド錯体はフ
ォーミュレーションに関して一定の利点を与える。
前述のように、化合物(1)のヒドロキシピロンリガンド
は特に重要で、本発明による錯体はこのようなリガンド
を少なくとも1種含んでいるのが好適である。置換3−
ヒドロキシ−4−ピロンは1種以上の脂肪族炭化水素基
を含んでいてもよいが、これは通常のことではなく、2
個もしくは3個よりも1個の脂肪族炭化水素基による置
換が好ましい。本明細書で「脂肪族炭化水素基」なる語
は、飽和でもよく又は不飽和でもよい環状基又は非環状
基の双方を包含し、非環状基の場合には分枝鎖、又は特
に直鎖を有する。炭素原子数1〜4、特に1〜3の基が
最も重要である。飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、該
飽和脂肪族炭化水素基は、シクロアルキル基のような環
状基であってもよく、更に好ましくはアルキル基のよう
な非環状基でもよい。シクロアルキル基としては、例え
ばシクロプロピル基や、特にシクロヘキシル基があり、
アルキル基としては、例えばn−プロピル基やイソプロ
ピル基や、特にエチル基及びメチル基がある。環がより
大きな脂肪族炭化水素基によって置換される場合には 系に対してα−位の炭素原子の置換は避けるのが有利な
場合もあるが、2−位もしくは6−位の置換が特に重要
である。この系は亜鉛錯体内に含まれ、より大きな脂肪
族炭化水素基のうちの1個が近接すると、立体効果によ
って錯体形成が妨げられる。
本発明による錯体に使用してもよいリガンド供給ヒドロ
キシピロンの例としては以下の式(1)を有し、特に重要
なヒドロキシピロンは式(II)および(III)を有す
る: 〔式中、Rはアルキル基又はシクロアルキル基、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基
もしくはブチル基を示し、nは0、1、2もしくは3を
示す(n=0のときは環がアルキル基によって置換され
ない)〕。これらの化合物のうち、3−ヒドロキシ−2
−メチル−4−ピロン〔マルトール;式(II)において
R=CH3〕が最も重要であるが、、3−ヒドロキシ−4
−ピロン〔ピロメコン酸;式(I)においてn=0〕、
3−ヒドロキシ−6−メチル−4−ピロン〔イソマルト
ール;式(III)においてR=CH3〕および特に2−エチ
ル−3−ヒドロキシ−4−ピロン〔エチルピロメコン
酸;式(II)においてR=C2H5〕も重要である。本明細
書においてこの後は、簡便のめマルトール及びピロメコ
ン酸という名称を用いる。
化合物(2)から誘導されるヒドロキシピリドンリガンド
に関しては、これらは英国特許出願第8308056号(GB2,11
8,176A)明細書または同第8407181号(GB2,136,807A)明細
書に記載さたタイプのヒドロキシピリドンから誘導して
もよい。前者には、窒素原子に結合した水素原子が炭素
原子数1〜6の脂肪族炭化水素基によって置換され、ま
た所望により、環炭素原子に結合した1個もしくはそれ
以上の水素原子が炭素原子数1〜6の同一もしくは異な
った脂肪族炭化水素基によって置換されていてもよい3
−ヒドロキシピリド−4−オンもしくは3−ヒドロキシ
ピリド−2−オンが含まれ、後者には、前述の化合物
(2)に関する記載のようにして置換された3−ヒドロキ
シピリド−4−オン及び3−ヒドロキシピリド−2−オ
ンが含まれる。但し、水素原子の置換が脂肪族炭化水素
基のみによっておこなわれた化合物は除く。これらの化
合物は前者の置換ヒドロキシピリドンである。本発明に
よる錯体に使用してもよいリガンド供給ヒドロキシピリ
ドン類は以下の式(IV)及び(V)を有する: (式中、XおよびYは前記の通りヒドロキシピリドン置
換のために定義された置換基を示し、nは0、1、2も
しくは3を示す)。一般に、3−ヒドロキシピリド−2
−オンは3−ヒドロキシピリド−4−オンよりも重要で
ある。
ヒドロキシピリドン類の置換基の性質と位置に関して好
適なものは先の2件の特許出願明細書に概説されてい
る。ヒドロキシピリドンの置換脂肪族炭化水素基は、適
宜炭素原子を1〜8個含んでいてもよく、好ましくは炭
素原子を1〜6個含む。そして先に述べたように、1個
以上の置換基を有していてもよいが、1個のみの置換が
存在することが好ましい。しかしながら、英国特許出願
第2,118,176A号明細書に記載されているような置換され
ていない脂肪族炭化水素置換基を有する簡単なヒドロキ
シピリドン類が最も重要である。このようなヒドロキシ
ピリドン類の脂肪族炭化水素置換基のうちで好適なもの
はヒドロキシピロン類に関する場合とほぼ対応し、環炭
素原子の置換にはメチル基が好適であり、より大きなア
ルキル基及びシクロアルキル基は環窒素原子の置換にと
って特に重要である。環炭素原子の置換(この場合も2
個もしくは3個ではなくて1個の脂肪族炭化水素基によ
る置換が好ましい)は3−ヒドロキシピリド−4−オン
類の場合に特に重要である(例えば6−位もしくは特に
2−位の置換)。一方、3−ヒドロキシピリド−2−オ
ン類は環炭素原子を付加的な脂肪族炭化水素置換基で置
換しないで使用する場合が多い。特に重要なヒドロキシ
ピリドン類は以下の式(VI)、(VII)および(VIII)
で表わされる: (式中、Rはアルキル基又はシクロアルキル基、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基
もしくはブチル基を示し、R1は水素原子もしくは特にア
ルキル基、例えばメチル基を示す)。このような化合物
のうち、3−ヒドロキシ−1−メチルピリド−2−オ
ン、1−エチル−3−ヒドロキシピリド−2−オン、3
−ヒドロキシ−1−プロピルピリド−2−オン、3−ヒ
ドロキシ−1−(1′−メチルエチル)−ピリド−2−
オン、1−ブチル−3−ヒドロキシピリド−2−オン、
3−ヒドロキシ−1,2−ジメチルピリド−4−オン、
1−エチル−2−メチル−3−ヒドロキシピリド−4−
オン、2−メチル−1−プロピル−3−ヒドロキシピリ
ド−4−オン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−
(1′−メチルエチル)−ピリド−4−オンおよび1−
ブチル−3−ヒドロキシ−2−メチルピリド−4−オン
が特に重要で、なかでも1−エチル−3−ヒドロキシピ
リド−2−オンのような3−ヒドロキシピリド−2−オ
ン類が特に好ましい。
化合物(3)から得られるリガンドは、化合物(1)及び(2)
から得られるリガンドとは異なる種類の一塩基二座リガ
ンドである。該リガンドは、第一の基と第二の基とを含
む化合物から供与される。該第一の基は、エノーリック
ヒドロキシ基又はカルボキシ基である。該第二の基は、
アミン基、好ましくは一級アミノ基又は水酸基である。
或いは、該化合物は二座配位し得るアニオンを供与し、
両方の機能を果たす下記で表わされる基を含むモノカル
ボン酸である。
モノカルボン酸、例えば蟻酸、プロピオン酸および特に
酢酸等は別として、化合物(3)から誘導されるリガンド
を供与するためには多くの他の形態の酸も重要である。
このような化合物には種々のヒドロキシ酸、例えば乳酸
およびグルコン酸等、および種々のアミノ酸、例えばグ
リシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニ
ルアラニン、チロシンおよびバリン等が含まれる。ペプ
チド類、特にトリペプチドやジペプチドのような小さな
化合物、例えば前記のアミノ酸から選択される同一もし
くは異なったアミノ酸を有するペプチド(例えば、グリ
シル−ロイシン、ロイシン−グリシンおよび特にグリシ
ル−グリシンやロイシン)等も重要である。このような
カルボン酸は別として、他の特に重要な化合物群は を有するもので、例えばアスコルビン酸(ビタミンC)
等の一群の化合物である。アスコルビン酸は一塩基性ア
ニオンではなくて二塩基性アニオンを供与し得るもので
あるが、このような化合物は10以下の単一のpKaのみ
を有する化合物(3)から誘導されるリガンドを供与する
のには適していることに注目すべきである(何故なら
ば、生理学的条件下で使用する場合、アスコルビン酸塩
もしくは他のこのようなアニオンは一塩基性になるから
である)。上記の説明から、グルコン酸やアスコルビン
酸のような炭水化物化合物は化合物(3)から誘導される
リガンドを供与するのに重要で、また、モノサッカライ
ドシュガーや関連化合物を含む他の炭水化物類も重要で
ある。化合物(3)から誘導されるリガンドを供与するた
めに炭水化物もしくは他の化合物を選択するに際して
は、より疎水性の化合物が一般により重要で、アミノ酸
のなかでは例えばグリシンよりも複雑なアミノ酸がより
有用である。
本発明による亜鉛(II)錯体としては、前述の特に重要
なヒドロキシピロン類およびヒドロキシピリドン類、就
中、ヒドロキシピロン類から誘導される2個の同一なリ
ガンドを有する2:1亜鉛錯体、例えば(マルトール)
亜鉛(II)および(エチルピロメコン酸)亜鉛(I
I)等が挙げられる。2個の異なったリガンドを有する
錯体としては、(1−エチル−3−ヒドロキシピリド−
2−オン)(1−ブチル−3−ヒドロキシピリド−4−
オン)亜鉛(II)、(マルトール)(1−エチル−3−
ヒドロキシピリド−2−オン)亜鉛(II)、(マルトー
ル)(ロイシン)亜鉛(II)、(マルトール)(グリシ
ン)亜鉛(II)、(マルトール)(アスコルビン酸)亜
鉛(II)、(マルトール)(グルコン酸)亜鉛(II)お
よび特に(マルトール)(エチルピロメコン酸)亜鉛
(II)等が例示される。これらの錯体を命名する場合に
用いた「マルトール」等の用語はマルトール等から誘導
されるリガンドを表わすもので、このような命名法は明
細書を通じて使用する。
マルトールの場合、固体状の2:1亜鉛マルトール錯体
(無水形態および二水和物形態の両方を含む)の調製法
は文献に報告されている。3−ヒドロキシ−4−ピロ
ン、3−ヒドロキシ−6−メチル−4−ピロン及び3−
ヒドロキシ−1−メチルピリド−4−オンの場合は、同
一の二つのリガンドを含む2:1亜鉛錯体も報告されて
いるが、これらは溶液中でのものにすぎない。しかしな
がら、これら4種の亜鉛錯体及び全ての亜鉛錯体以外の
化合物から誘導される、同一のリガンドを含む亜鉛錯体
の場合には、亜鉛錯体は全く新規であり、このような錯
体そのものも本発明に包含される。
亜鉛錯体は、リガンド供給化合物と亜鉛イオンとを適当
な相互溶媒中で反応させることによって調製するのが好
適である。この場合、亜鉛イオンは亜鉛塩、特にハロゲ
ン化亜鉛、就中、塩化亜鉛から誘導するのが便利であ
る。最良の結果を得るためには、反応溶媒として水のみ
を使用することは避けるのが好ましく、水性/有機溶媒
混合物もしくは特に有機溶媒が好ましい。溶媒は例えば
エタノール、メタノールもしくはクロロホルム、および
適当な場合にはこれらの溶媒の混合物および/または水
であってもよい。特に、塩化ナトリウムのような副生成
物の少なくとの大部分を沈殿によって分離して亜鉛錯体
を溶液中に残留させるのが望ましい場合にはメタノール
もしくは特にエタノールを使用してもよい。
得られる生成物の性状はある程度は種々の反応成分のモ
ル比に依存するが、反応媒体のpHにも左右される。従っ
て例えば2:1亜鉛錯体を調製する場合には、リガンド
供与化合物と亜鉛塩を2:1のモル比で溶液中において
混合し、pHを6〜9、例えば7もしくは8に調製するの
が好適である。亜鉛に対してリガンド供与化合物を類似
過剰使用しかつ該化合物と塩化亜鉛のような亜鉛塩との
混合物の酸性pHを調製しないと、2:1錯体と1:1錯
体の混合物が得られる。pHの調製は炭酸ナトリウムまた
は水酸化物塩基、例えば水酸化ナトリウムもしくは水酸
化アンモニウムを添加しておこなうのが便利である(バ
ッチ内において亜鉛錯体を20gもしくはそれ以上調製
する場合には水酸化物塩基の使用が重要である)。水酸
化物塩基を使用する場合には、反応は溶媒の一部として
水を含有する媒体、例えばエタノール:水=4:1(v
/v)のようなエタノールと水の混合物中でおこなうの
が好適で、pHは該塩基の2モル水溶液の添加によって調
製する。反応混合物中に水が存在すると、溶媒の蒸発に
際して亜鉛錯体中に副生成物(塩が塩化亜鉛の場合は塩
化物)が残留する。しかしながらこの副生成物は所望に
より、可能な場合には適当な溶媒系からの結晶化によ
り、また塩化アンモニウムのような特別な場合には昇華
によって除去することができる。しかしながら一般に、
非水性反応媒体と炭酸ナトリウムの併用が好ましい。
異なったリガンドを有する2:1亜鉛(II)錯体を調製
する場合には、亜鉛塩1モルに対して個々のリガンド供
与化合物を各々1モルずつ使用するのが好適である。し
かしながら、このような反応比を用いることによって
2:1リガンド:亜鉛(II)混合錯体は排他的には生成
しない。何故ならば、リガンド供与化合物が類似の反応
性を有するとすれば該錯体は支配的に生成するが、同一
のリガンドを有する2種の2:1錯体との混合物として
得られる。
亜鉛錯体の形態反応は一般に早く、通常は約20℃におい
ては5分間で反応は実質上完結する(所望により反応時
間をより長くしてもよい)。特定の溶媒系の場合には塩
化ナトリウムのような沈殿副生成物を分離した後、反応
混合物を回転エバポレーター内での蒸発処理に付すか、
または凍結乾燥処理に付して通常は固体状の亜鉛錯体を
得る。固体状錯体は所望により適当な溶媒、例えば水、
エタノールのようなアルコール、エーテル含有混合物を
含む混合溶媒から結晶化させてもよい。亜鉛錯体が無水
形態で得られるか、または二水和物形態で得られるかど
うかは反応に使用する溶媒系およびその後の処理操作に
左右される。乾燥を厳密におこなうことによって、水含
有反応混合物中で形成された水和錯体から水分子は除去
され、また、水性媒体から再結晶させると錯体には水分
子が付加される。二水和物が特に必要な場合には、水性
/有機溶媒中でのリガンド供与化合物と亜鉛塩(例えば
塩化物もしくは酢酸塩)との反応から得られる混合物を
凍結乾燥する方法を採用してもよい。
ある種の用途に対しては、亜鉛錯体を実質上純粋な形
態、即ち製造時の副生成物を実質上含有しない形態で調
製するのが適当であり、別の場合、例えば後述する固体
状の経口製剤の場合には塩化ナトリウムのような副生成
物の存在は許容され得る。しかしながら一般に、リガン
ドが同一の中性の2:1リガンド:亜鉛(II)錯体は、
リガンドと亜鉛の全体的な割合が異なった錯体、特に
1:1錯体としての副生成物を少なくとも実質上含まな
い形態のものが特に重要である。後述するように、2:
1亜鉛錯体と金属を含まない過剰のリガンドは供与化合
物の併用が望まれる場合には、反応混合物中の該化合物
と亜鉛のモル比を2:1以上にして該化合物を過剰に含
有する生成物を得てもよい。
マルトールのような特定のリガンド供与化合物は市販さ
れている。これら以外のリガンド供与化合物の調製法は
ヒドロキシピロン鉄錯体に関する英国特許出願第832761
2号(GB2,128,998A)明細書および前記のGB2,118,176Aお
よびGB2,136,807Aに記載されている。例えばヒドロキシ
ピロン類に関しては、多くの場合の好適な出発原料はメ
コン酸の脱カルボキシル化反応によって容易に得られる
ピロメコン酸である。ピロメコン酸をアルデヒドと反応
させて1−ヒドロキシアルキル基を2−位へ導入し、該
基を還元して2−アルキル−3−ヒドロキシ−4−ピロ
ンを得ることができる。この方法によるエチルピロメコ
ン酸、2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン等の調
製は米国特許出願第310,141号(1960年)明細書に記載
されている。
これらの方法は、このような化合物およびそれらの亜鉛
錯体を得るための唯一の方法ではなく、当業者にとって
既知の種々の別の方法を利用してもよい。さらに、特定
の化合物は生体内で活性を示す他の化合物へ生体内で変
換させてもよい。例えば、エステル基含有化合物を経口
投与すると、エステル基はカルボキシ基に変換され得
る。
本発明による亜鉛錯体は獣医の分野、例えば鳥類もしく
は特に哺乳類、並びに特にヒトのために医薬として種々
の方法によって製剤化してもよい。例えば、これらの錯
体を液状希釈剤と配合して水性、油性もしくはエマルジ
ョン性の組成物として非経口投与してもよく、従ってこ
れらは滅菌し、ピロゲンを含まないのが好適である。ヒ
トの亜鉛欠乏症の処置に対してしばしば経口投与が好ま
しく、本発明による錯体はこのような経路で投与しても
よい。液状希釈剤を配合した組成物は経口投与してもよ
いが、少なくともヒトの場合には、固体状キャリヤー、
例えば澱粉、ラクトース、デキストリンもしくはステア
リン酸マグネシウムのような常套の固体状キャリヤーを
配合した組成物がより一般的である。ヒトおよび特定の
獣医の分野においては、固体状キャリヤーとして金属を
含まないリガンド供与化合物を使用してもよく、極端な
場合にはキャリヤーとして固体状の亜鉛錯体を使用す
る。このような固定状組成物は成形タイプのもの、例え
ばタブレット、カプセル(スパンスルを含む)、等が好
適である。
固体状組成物はヒトの亜鉛欠乏症のような重要なケース
の場合は好ましいものであるが、他のケース、例えば獣
医の分野における経口投与においては液状組成物が重要
である。原則的には、亜鉛錯体の液状製剤は獣医および
ヒトの両分野における筋肉内投与に対して望ましい。こ
のような場合、混合リガンドを有する錯体は溶解度が大
きく、より濃縮した液状組成物の調製を可能にするので
特に有利である。
注射もしくは経口以外の投与形態がヒトおよび獣医の分
野において考慮されてもよく、例えばヒトの投与に対し
ては坐剤もしくはペッサリーを使用してもよい。
組成物はユニット投与形態(即ちユニット投与量を別々
の部分に保有する形態)、またはマルテイプルもしくは
サブユニット投与形態に製剤化してもよい。亜鉛錯体の
投与量は、組成物中に配合する錯体の特性を含む種々の
ファクターに左右されるが、指針としては次のことがい
える。即ち、人体内の亜鉛量を十分なレベルに維持する
ための1日当たりの投与量は、化合物中の亜鉛含有量換
算で約1〜100mg、しばしば5〜30mg、例えば15
mgである。獣医の分野においても、体重1kgあたり類似
量(mg単位)の亜鉛を投与する。しかしながら、特定の
環境下における1日当たりの投与量をこれらのレベル以
上もしくは以下にするのが適当な場合がある。一般に、
患者に必要な亜鉛量を過剰投与によらずに投与すべきで
あるが、本発明による医薬用組成物はこのような要請に
答えるのに特に適している。同様に、医薬用組成物中の
亜鉛錯体の濃度は広範囲に変化させてもよく、例えば約
0.01〜約100%w/wである。しかしながら、通常は
0.1%w/w以上で、しばしば0.5%w/wもしくは1%
w/wを越える場合もあるが、より一般的な上限は約5
0%w/wである。
所望により、前記のような亜鉛錯体を医薬用組成物に1
種以上配合してもよく、例えば2:1マルトーリ:亜鉛
(II)錯体とエチルピロメコン酸:亜鉛(II)錯体との
混合物を使用してもよい。他の活性化合物、例えば亜鉛
欠乏症の処置促進能を有する化合物を該組成物に配合し
てもよい。このような化合物として重要なものは、最も
広義の鉄欠乏性貧血病の処置促進能を有する化合物、例
えば葉酸および特に鉄源供与化合物、例えば鉄欠乏性貧
血病の処置のために現在市販されている硫酸第一鉄、フ
マル酸第一鉄、グリコン酸第一鉄、コハク酸第一鉄、E
DTA第二鉄、アルコルビン酸第二鉄およびクエン酸第
二鉄等である。
亜鉛錯体の他に鉄化合物を含有する医薬用組成物に関し
て特に重要なものは、鉄化合物が鉄錯体、特にリガンド
が亜鉛錯体のリガンドに関して先に説明した化合物と同
様の化合物から選択される中性の3:1鉄(III)錯体
を含有する組成物である。このような鉄錯体は先に述べ
た2件の英国特許出願GB2,117,766Aおよび同GB2,128,99
8Aおよび英国特許出願第8407180号(GB2,136,806A)およ
び同第8410289号の対象である。これらの鉄錯体のなか
で特に重要なものはリガンドの少なくとも1個、好まし
くは全部がヒドロキシピロンから誘導されるものであ
る。各リガンドが同一の化合物から誘導される鉄錯体も
特に重要で、各リガンドが同一のヒドロキシピロンから
誘導される鉄錯体が好ましい。鉄錯体中のリガンドは亜
鉛錯体中のリガンドと同一である必要はないが、医薬用
組成物においては亜鉛錯体と鉄錯体の各々のリガンドの
少なくとも1個、好ましくはすべてがヒドロキシピロン
から誘導されるもの、就中、亜鉛錯体の各リガンドを同
一のヒドロキシピロンから誘導し、鉄錯体の各リガンド
をこれと同一もしくは異なったヒドロキシピロンから誘
導したものが特に重要である。特に好ましい組合せは、
マルコールもしくはエチルピロメコン酸の中性2:1亜
鉛錯体およびマルトールもしくはエチルピロメコン酸の
中性3:1鉄錯体の組合せである。この組合せは2種の
マルコーリ錯体、2種のエチルピロメコン酸もしくは1
種のマルトール錯体と1種のエチルピロメコン酸錯体で
あってもよい。両方の亜鉛錯体および/または両方の鉄
錯体を使用してもよく、またマルトールとエチルピロメ
コン酸の混合リガンドを有する組合せを用いてもよい。
ヒトの成人にとって1日当たりに必要な鉄の量は一般に
2〜4mgであるが、亜鉛の必要量は10〜15mgであ
る。前述の好ましい形態の鉄錯体の場合、ヒトの1日当
たりの適当な投与量は、亜鉛錯体に関して先に述べた投
与量よりも幾分少なく、錯体中の鉄含有量換算で約0.1
〜10mgであり、しばしば0.5〜10mg、例えば1mgも
しくは2mgの場合もある。獣医の分野においても体重1
kgあたり類似の投与量である。しかしながら、亜鉛と鉄
の相対的な必要量は個々の患者が示す亜鉛欠乏症および
鉄欠乏性貧血症の実際の症状に左右される。従って、鉄
と亜鉛との混合製剤に関しては、亜鉛/鉄比が例えば亜
鉛1重量部あたり鉄0.25もしくは0.4重量部〜亜鉛1重
量部あたり鉄30もしくは50重量部のいずれの範囲内
にあってもよい。好ましい範囲は亜鉛1重量部あたり鉄
1〜20重量部、例えばZn:Fe=1:7.5である。一般
に、患者が亜鉛欠乏症と鉄欠乏性貧血症の両方の症状を
示しているときは亜鉛の割合がより高い混合物が有用で
あり、一方、患者が鉄欠乏性貧血性の症状のみを示して
いるが亜鉛欠乏症の予防が望まれるときは亜鉛の割合が
低い混合物が有用である。
細胞表面への亜鉛の非特異的結合および亜鉛と鉄との間
の生物学的利用能の相互抑制に関する多くの報告が文献
にみられる。ラットの外転させた空腸内にラジオラベル
亜鉛を存在させる実験において、本発明者は、ヒドロキ
シピリドンリガンドおよび特にヒドロキシピロンリガン
ド、例えばマルトールやエチルピロメコン酸との結合が
存在しないと亜鉛は粘膜表面に結合して培地から速やか
に除去されるが、この広範囲の結合にもかかわらず、浸
透はほとんどおこらないことを見出した。対照的に、亜
鉛がこのようなリガンドと結合するとこのような非特異
的結合は回避される。以下において詳述するように、亜
鉛の結合を保証するためにはリガンド供与化合物を過剰
に存在させるのが望ましい〔例えば亜鉛:リガンド供与
化合物(結合および非結合)のモル比を1:5もしくは
それ以上にする〕。如何ならば、2:1中性錯体を形成
させるのに必要な1:2のモル比以上の過剰のリガンド
供与化合物が存在しないと亜鉛の多くは事実上結合しな
いからである。このような非特異的な結合は亜鉛化合物
の強力な催吐特性と大いに関係すると考えられるので、
本発明による亜鉛錯体を使用することによってこの望ま
しくない副作用を十分に取り除くことができる。さら
に、ラジオラベル化した鉄および亜鉛をラットの外転さ
せた空腸内に存在させる実験から次のことが判明した。
即ち、2:1マルトール:亜鉛(II)錯体を3:1マル
トール:鉄(III)錯体もしくは硫酸第一鉄との混合物
として使用すると該亜鉛錯体からの亜鉛の吸収は抑制さ
れず、また3:1マルトール:鉄(III)錯体を2:1
マルトール:亜鉛(II)との混合物として使用すると該
鉄錯体からの鉄の吸収も抑制されなかった。このような
抑制の回避は過剰のマルトールの存在によって補助され
る。
鉄と亜鉛との間には複雑な関係があるので、本発明によ
る亜鉛錯体と、類似の化合物群から選択されるリガンド
を有する鉄錯体との併用は鉄欠乏性貧血病、特に亜鉛と
鉄の両方のレベルが低下するより複雑な症状を示す貧血
症の処置において特に有効である。
経口投与されると、亜鉛は腸内で吸収され、門脈血液流
によって輸送されるが、該血液流内において亜鉛は優先
的にアポトランスフェリンと結合する。アポトランスフ
ェリンの亜鉛に対する親和性は、鉄に対する親和性より
もかなり低いが、アポトランスフェリンは鉄によて飽和
されることはめったになく、普通は可能な飽和レベルの
約35%を満たしているにすぎない。従ってアポトランス
フェリンは体内においては通常はさらに金属と錯形成能
力を有しており、アポトランスフェリンに対する亜鉛の
親和性は鉄の親和性よりも小さいにもかかわらず、相当
なものとなる(β=14.6)。亜鉛錯体の場合、亜鉛を
能率よくアポトランスフェリンに供与するためには、錯
体が誘導される化合物に対するβ値をアポトランスフ
ェリンのβ値と同等もしくはそれ以下にすべきであ
る。亜鉛に対するマルトールの親和性(β=9.8)
は、この化合物から形成される錯体が亜鉛の経口投与に
非常に適したものとなるようなレベルである。何故なら
ば、この親和性は比較的高く、同時にアポトランスフェ
リンの親和性よりも小さいので、マルトールに結合した
亜鉛とアポトランスフェリンとの効率のよい交換が可能
となるからである。マルトールは亜鉛に対するよりもカ
ルシウムに対する方が小さい親和性を有するので(β
=7.2)、亜鉛の経口投与にも適している。フイチン
酸、燐酸塩およびテトラサイクリンの干渉は最小になる
と考えられる。さらに中性の2:1マルトール:亜鉛錯
体は熱力学的には安定であるが、極めて反応性が高いの
で、アポトランスフェリンにみられるような高い親和性
サイトに亜鉛を供与できる。
しかしながら、亜鉛マルトールに関して先に述べたよう
な特性を有しているほかに、経口投与によって亜鉛源と
なる化合物には高レベルの膜透過能が要求される。これ
に関するリガンド供与化合物と亜鉛錯体の物性の良好な
指標は、n−オクタノールとトリスハイドロクロライド
(20mM、pH7.4;トリス:2−アミノ−2−ヒドロキシメ
チルプロパン1,3−ジオール)との間における20℃で
の分配によって得られ、(有機相での濃度)/(水性相
での濃度)の比で表示される分配係数(Kpart)である。
好ましい錯体の場合のKpartは、各リガンド供与化合物
に対しては0.02もしくは0.05〜3.0、特に0.2〜1.0であ
り、リガンド:亜鉛(II)が2:1である中性錯体に対
しては0.02〜6.0、特に0.05もしくは0.1〜1.0である。
マルトールのKpartは0.66で、中性の2:1マルトー
ル:亜鉛(II)錯体のKpartは0.11であり、これらの値
は特に好ましい範囲の値である。しかしながら、本発明
による亜鉛錯体中に存在させてもよい広範囲のリガンド
は前記の値の全範囲にわたる分配係数を有する錯体の調
製を可能にする。従って、例えば0.1以上の高い分配係
数を有する2:1錯体は1個のリガンドとしてマルトー
ルを用い、第2のリガンドとして別の化合物を用いるこ
とによって調製してもよい。あるいは、所望により、付
加的なおよび/またはより大きな脂肪族炭化水素置換基
を環に有するヒドロキシピロン化合物を用いることによ
ってより大きな分配係数を有する錯体を得てもよい。例
えば、エチルピロメコン酸およびその2:1亜鉛錯体の
Kpartはマルトールの場合よりも大きい。このエチル化
合物の分配係数が大きいことは、エリソサイトの透過に
関する試験においてその2:1錯体の大きな吸収に反映
される(分配係数に関するさらに詳細なデータは以下の
実施例に示す。また遊離の化合物に関するデータは前記
の先の特許出願明細書に記載されている)。しかしなが
ら、マルトールから誘導される2個のリガンドを有する
2:1錯体のKpartが特に大きくないという事実にもか
かわらず、本発明者のおこなった試験においては、該錯
体の生体内での亜鉛源としては非常に適したものである
ことが判明した。
これらのフォーミュレーションの特定の態様は本発明に
よる亜鉛錯体の活性を特別な条件において高める。中性
の2:1亜鉛(II)錯体は、リガンド供与化合物と亜鉛
塩を2:1のモル比で、好ましくは有機溶媒を含有する
比較的高濃度の溶液(中性pH)内において反応させるこ
とによって実質上定量的に調製することができる。しか
しながら、低濃度(例えば10−4M)の水溶液(pH7.
4)中でリガンド供与化合物と亜鉛塩を2:1のモル比
で反応させるとわずかに少量の亜鉛が2:1亜鉛(II)
錯体として存在するだけで、大部分の亜鉛は遊離の金属
および1:1錯体として存在する。従って、マルトール
と亜鉛イオンのモル比が2:1の場合、2:1亜鉛(I
I)錯体としてこれらの条件下で存在する亜鉛の割合は
約15%にすぎず、約30%は1:1錯体として、また
約50%は遊離の金属として存在する(3:1錯体も非
常に少量存在する)。しかしながら、遊離のリガンド供
与化合物:亜鉛イオンのモル比が高くなると、2:1マ
ルトール:亜鉛(II)錯体として存在する亜鉛の割合は
大きく増加する。例えばマルトール:亜鉛のモル比が1
0:1の場合は約68%となり、また該モル比が20:
1の場合は約82%となる。ヒドロキシピリドンリガン
ドを用いる場合も類似の傾向がみられるが、この場合は
いずれのモル比においても2:1亜鉛(II)錯体の割合
が幾分高くなる。
本発明による錯体からの亜鉛の吸収は主として腸内でお
こなわれる。最適な吸収のためには、中性の2:1亜鉛
(II)錯体の形態で亜鉛を腸内に存在させるのが望まし
い。これは、このような中性の2:1錯体を投与するこ
とによって達成することができるが、この錯体が腸内に
おいて実質上解離しないことも最適な吸収のためには必
要である。しかしながら、pHが小腸内で優勢な7〜9
で、濃度が低い場合には、中性の2:1錯体は解離し
て、前述のマルトール:亜鉛のモル比が2:1の錯体の
pH7.4における場合と類似の混合物を生成する(pHが7
から9に近づくと、遊離の金属に対する2:1錯体の割
合は前記の値よりも幾分大きくなる)。この解離によっ
てひき起こされる問題は好ましいヒドロキシピロンリガ
ンドの場合に特に関係するものであるが、2:1錯体
を、該錯体中に存在するリガンドを供与する遊離の化合
物の存在下に配合処方することによって克服される(解
離は質量作用効果によって抑制される)。この効果の程
度は、マルトール:亜鉛のモル比を2:1、10:1お
よび20:1とした場合に2:1亜鉛(II)錯体として
存在する亜鉛の割合がそれぞれ15%,68%および8
2%になる前述の数値によって説明される。
1種の化合物から誘導される2個の同一のリガンドを有
する中性の2:1亜鉛錯体および別の化合物から誘導さ
れる2個の同一のリガンドを有する中性の2:1亜鉛錯
体を含む混合物を使用する場合には、通常はこの混合物
と共に両方の遊離形態のリガンド供与化合物を併用す
る。中性の2:1亜鉛錯体が異なった化合物から誘導さ
れる2個のリガンドを有するときも、通常は両方の遊離
形態のリガンド供与化合物の混合物も使用する。このよ
うな錯体と遊離化合物との混合物としては、亜鉛マルト
ール、亜鉛エルピロメコン酸、マルトールおよびエチル
ピロメコン酸を含有する混合物が例示される。固体状の
これらの化合物の混合物は4種の成分を混合するか、ま
たは過剰のマルトールとエチルピロメコン酸混合物を亜
鉛塩溶液と反応させて固体状生成物〔中性の(マルトー
ル)(エチルピロメコン酸)2:1亜鉛錯体を一部含
有〕を単離することによって調製してもよい。1種の化
合物から誘導される2個のリガンドを有する中性の亜鉛
錯体および別の化合物から誘導される3個のリガンドを
有する中性の3:1鉄錯体を併用する場合は、金属を含
まない1種以上の化合物を含有する混合物を用いるのが
有利である。
従って、金属を含まない1種もしくはそれ以上の化合物
を本発明による亜鉛錯体、特に2:1中性錯体にいずれ
の割合で含有させてもよいが、この含有割合が一定のレ
ベルを越えて増加するとそれ以上の利点は得られず、ま
たこのような化合物の多量の投与は場合によっては生理
学的に望ましくない。各リガンドが同一である亜鉛錯体
を含有する本発明による組成物中のこの種の遊離化合物
の好ましい含有量の範囲は、亜鉛錯体、特に中性の2:
1亜鉛錯体1モルに対して遊離化合物0〜100モルで
ある。好適な範囲は、亜鉛錯体1モルに対して遊離化合
物50モル、30モルもしくは特に20モル〜0.5モ
ル、1モルもしくは2モルである。特に好ましい範囲は
亜鉛錯体1モルに対して遊離化合物2モルもしくは3モ
ル〜18モルもしくは20モル、就中2モルもしくは3
モル〜8モルもしくは10モルである。1個以上の亜鉛
結合リガンドが混合リガンド亜鉛錯体および/または亜
鉛錯体混合物の形態で組成物中に存在する場合、遊離の
各リガンド供与化合物の該リガンド含有亜鉛錯体の割合
も上記の範囲内にするのが好適である。しかしながら、
1個以上のリガンド供与化合物が存在する場合、各々の
割合が亜鉛錯体1モルに対して遊離化合物0〜100モ
ルという最も広範囲の上限に近づくのは適当ではなく、
亜鉛錯体1モルに対して0.5〜50モルもしくは上記の
ような低い範囲にするのが適当である。亜鉛錯体中のリ
ガンドとは異なったリガンドを有する鉄錯体が存在する
場合、鉄錯体に対する遊離の化合物の組成物中の含有量
は、亜鉛錯体に関する上記の範囲にするのが遊離であ
る。
ユニット投与形態の典型的な組成物は、亜鉛1〜15mg
および遊離形態と錯体形態の1種もしくはそれ以上の全
リガンド供与化合物20〜25mg、例えば亜鉛5mgおよ
びヒドロキシピロンもしくはヒドロキシピロン混合物1
00mgを含有する1種もしくはそれ以上の亜鉛錯体を含
む。亜鉛錯体と鉄錯体を混有する組成物の場合、典型的
には亜鉛1〜10mg、鉄10〜20mgおよび遊離形態と
錯体形態の1種もしくはそれ以上の全リガンド供与化合
物1〜10mgおよび遊離および形態のリガンド供与化合
物90〜360mg、例えば亜鉛2mg、鉄15mgおよびヒ
ドロキシピロンもしくはヒドロキシピロン混合物135
mgが含有される。
このような金属を含まない化合物と亜鉛錯体を上記の割
合で含有する混合物は新規であり、このような新規混合
物は本に包含される。
本発明による亜鉛錯体、例えば中性の2:1マルトー
ル:亜鉛(II)錯体は、亜鉛欠乏症の処置に現在使用さ
れている硫酸亜鉛に比べて、吸収性と催吐効果のいずれ
かに関しても優れている。しかしながら、これらの錯体
を1種もしくはそれ以上のリガンド供与化合物と混合し
て使用する亜鉛の吸収性が著しく改良される。従って、
このような混合物は本発明の非常に重要な特徴である。
経口投与された亜鉛錯体は腸に達する前に胃を通過しな
ければならないので、胃内での保護処置を講じないと、
錯体は解離する。胃内で優勢な酸性pH1〜3において
は、2:1錯体は完全に解離して遊離の金属のリガンド
供与化合物となる。前述のようにして、錯体を金属を含
まない化合物と混合して使用すると、胃内で亜鉛錯体の
解離に対してはある程度の効果がある。しかしながら、
比較的少量の遊離化合物によって酸性条件下での解離が
著しく抑制される対応する鉄錯体の場合とは対照的に
(従って、前記の割合の遊離化合物は亜鉛錯体と鉄錯体
の混合製剤においてさらに別の機能を果たす)、亜鉛錯
体の場合は、低いpHにおいて遊離の金属を生成する傾向
が著しいので、遊離の化合物を非常に多量使用しないと
著しい解離が起こるが、このような多量投与は特定の場
合には生理学的な見地から望ましくない。
胃内を通過した解離錯体は、遊離の金属および金属を含
まない化合物が適当な割合で胃内から同時に排出される
ならば(特に、ある程度の量の遊離化合物が最初の製剤
中に存在するならば)、小腸内で修正すべきである。し
かしながら、このような解離を防止もしくは減少させる
ような方法で亜鉛錯体を配合するのが好ましい(このよ
うな配合法は、亜鉛/鉄混合製剤の鉄錯体の解離を防止
する場合と類似の有利な効果を有する)。特に、亜鉛錯
体が胃内の酸性条件にさらされるのを回避もしくは抑制
する種々の方法のいずれかを用いればよい。このような
方法には種々のタイプの制御された放出系(release sye
tem)が含まれる。即ち、錯体を経時的に単に遅延放出さ
せる例えばポリマーを用いる系、酸性条件下での解離を
例えば緩衝剤の使用によって抑制する系、および小腸内
で優勢な条件での放出傾向を有する系(例えば、胃内で
優勢なpH1〜3においては安定であるが、小腸内で優勢
なpH7〜9においては不安定はpH感応系)等が例示され
る。胃内のpHは食後はより高いので、いずれの配合処方
を用いようとも、亜鉛錯体はこのような時に投与するの
が有利である。
制御された放出組成物を調製する特に好適な方法には、
胃内においては耐解離性を示す小腸内(小腸内での解離
性が低い場合には大腸内)においては解離性を示す物質
によって亜鉛錯体をカプセル化することが含まれる。こ
のようなカプセル化はリポゾームを用いておこなっても
よい(燐脂質は一般は酸性条件下では耐解離性を示
す)。従って、リポゾームによってカプセル化された
2:1亜鉛(II)錯体は胃内の酸性条件下においては解
離を伴わない耐性を示す。小腸内に入ると、膵臓酵素が
リポゾームの燐脂質依存構造を速やかに破壊して2:1
錯体を放出させる。リポゾームの破壊は胆汁酸塩の存在
によってさらに促進される。しかしながら通常は、pH感
応特性を有する固体状組成物を用いることによってカプ
セル化(マイクロカプセル化を含む)をおこなうのが好
適である。
酸性条件下においては耐解離性を示すが非酸性下におい
ては解離性を示す適当な固体状組成物の調製法は当該分
野では周知であり、大抵は腸溶性コーティングの使用が
含まれ、これによってタブレット、カプセル(スパンス
ルを含む)等、もしくはこれらに含有される個々の粒子
もしくはグラニュールを適当な物質で被覆する。このよ
うな調製法は例えば、Manufacturing Chemist and Aero
sol News,1970年、5月号に掲載のジョーンズ(Jones)の
論文「Production of entericcoated capsules」および
リーバーマン(Liebermann)とラックマン(Lackmann)によ
る参考図書「Pharmaceutical Dosage Forms」、第III巻
(Marcel Decker発行)等に記載されている。1つの特別
なカプセル化法にはセルロースアセテートフタレート/
ジエチルフタレート層で被覆したゼラチンカプセルの使
用が含まれる。このコーティングは、該コーティングが
プロトン化されて安定に存在する胃内の酸性条件下での
水の作用からゼラチンカプセルを保護する。しかしなが
らこのコーティングは、該コーティングがプロトン化さ
れないために水がゼラチンに作用する腸内の中性/アル
カリ性条件下において不安定化される。腸内において放
出がおこなわれると、水溶性の2:1亜鉛(II)錯体が
腸壁を透過する速度は腸内の位置に関係なく、即ち、空
腸、回腸または大腸であろうと、比較的一定である。別
の製法は、実際には亜鉛錯体をカプセル化しないが酸性
条件下で耐解離性を示すポリマー性ヒドロゲル配合物を
使用することを含むものである。
本発明による亜鉛錯体は亜鉛欠乏症の処置に使用するほ
かに、別の医薬的な用途にも有用である。種々の亜鉛化
合物は殺バクテリア特性および殺真菌特性を有すること
が知られており、特に皮膚病用製剤および目の感染症の
処置用製剤に使用されている。亜鉛欠乏が傷の治癒に関
係していることが明らかにされており、従って亜鉛化合
物はこの分野においても有用な役割を果たす。しかしな
がら、医薬に用いられている多くの亜鉛化合物は望まし
くない刺激性/収斂性の作用を有している。一方、本発
明による亜鉛錯体は従来から使用されている亜鉛化合物
に比べて、刺激性、収斂性および毒性がないのでこの種
の他の医薬分野においても有用である。従って、2:1
錯体と同様に3:1錯体および1:1錯体を含む本発明
による亜鉛錯体は、炎症性成分の存在部位および/また
は傷の治癒遅延部位におけるバクテリアもしくは真菌を
含む局所的反応に処置においても非常に重要である。
このような異なった医薬的用途に対しては、局所処置に
適した組成物、例えばクリーム、ローション、ドロッ
プ、シャンプー等が特に重要であるが、前述の種々の形
態の組成物を用いてもよい。このような組成物に金属を
含まないリガンド供与化合物を先に説明した割合で存在
させることは、前述の理由と同様もしくは別の理由から
有用である。
本発明による亜鉛錯体は純粋に医薬的な組成物の形態で
使用するほかに、食物の活性成分として、特に乳幼児用
のフォーミュラに配合して用いることも重要である。前
述のように、本発明による亜鉛錯体(例えば亜鉛とマル
トールまたは亜鉛とエチルピロメコン酸との中性の2:
1の錯体)には刺激性や収斂性がなく、従って許容され
る味感を示すのでこのような目的に特に適している。
このような乳幼児用フォーミュラは周知であり、例えば
レンネルダール(Lnnerdal)らの論文〔Amer
ical Journal of Diseases of the Child、第137巻
(1983年)、第433頁〕に記載されている。このよう
なフォーミュラはヒトのミルク代替品、例えば牛乳や大
豆蛋白等を基材とし、鉄、銅およびマグネシウム等の別
の金属を含有することが多い。特に重要な食物は前述の
ような亜鉛錯体と鉄錯体の混合物を含むものであるが、
これは先に説明したように金属の生物学的利用能に対し
て相互抑制効果がないからである。しかしながら、食物
中に含有される錯体が胃内の酸性条件から保護されない
場合には、金属を含まない化合物を食物にさらに配合し
て解離を制御し、および/または胃を通過した後での錯
体を再生を促進するのが好適である(このような条件下
では、遊離の化合物が大過剰に存在することはしばしば
適切なことである)。
従って本発明は、前記の亜鉛錯体および栄養物を含有す
る食物を含む。
本発明を以下の実施例によって説明する。
実施例 実施例1 (A)亜鉛マルトールの調製 マルトールのクロロホルム溶液(マルトールの濃度は0.
02Mであるが、この値はこの化合物および他のヒドロキ
シピロンに対しては例えば0.01〜0.5Mの範囲で変化さ
せてもよく、その上限は反応溶媒中での該化合物の溶解
度に依存する)を塩化亜鉛の1モルエタノール溶液と混
合してマルトール:亜鉛のモル比が2:1の混合物を得
た。20℃で5分間放置後、固体状炭酸ナトリウムを1
0モル過剰添加し、この混合物を10分間攪拌した。こ
の混合物を濾過処理に付した後、溶媒を蒸発させてマル
トールとZn++を2:1のモル比で含んだ中性錯体を得
た。この2:1錯体をエタノールから再結晶させて実質
上定量的収率で白色結晶を得た。生成物の物性は次の通
りである。
m.p.203-204℃(分解);νmax(nujol)1632,1603cm
-1;δ(d6DMSO)7.96(d,1H),6.40(d,1H),2.20(s,3H). (B)亜鉛エチルピロメコン酸の調製 マルトールの代りにエチルピロメコン酸を使用する以外
は前記(A)の場合と同様にして実質上定量的収率で
2:1中性錯体を白色結晶として得た。生成物の物性は
次の通りである。
m.p.271-272℃;νmax(nujol)1620,1560,1530cm-1
δ(d6DMSO)8.0(d,2H),6.4(d,2H),2.6(q,4H),1.0(t,6H). 実施例2 (マルトール)(エチルピロメコン)酸亜鉛錯体の調製 マルトールとエチルピロメコン酸を各々1モル当量含有
するクロロホルム溶液(マルトールとエチルピロメコン
酸の濃度は各々0.02Mであるが、この値は実施例1に記
載のように変化させてもよい)を塩化亜鉛1モルエタノ
ール溶液と混合してリガンド供与化合物:亜鉛を2:1
のモル比で含有する混合物を得た。20℃で5分間放置
後、固体状炭酸ナトリウムを10モル過剰添加し、この
混合物を10分間攪拌した。反応混合物を濾過処理に付
した後、溶媒を蒸発させて支配的な生成物として中性の
2:1(マルトール)(エチルピロメコン酸)亜鉛(I
I)錯体を含有する白色結晶を得た。生成物の物性は次
の通りである(この固体は再結晶によってリガンドの再
配列がおこなわれるので、再結晶処理には付さなかっ
た)。
m.p.136-138℃;νmax(nujol)1610,1570cm-1;δ(d6
DMSO)8.0(d,2H),6.4(d,2H),2.60(q,2H),2.2(s,3H),1.0
(t,3H). 実施例3 (A)亜鉛1−エチル−3−ヒドロキシピリド−2−オ
ンの調製 1−エチル−3−ヒドロキシピリド−2−オンのクロロ
ホルム溶液(1−エチル−3−ヒドロキシピリド−2−
オンの濃度は0.02Mであるが、この値はこの化合物およ
び他のヒドロキシピリドンに対して例えば0.01M〜0.5
Mの範囲で変化させてもよい。濃度の上限は反応溶媒中
の化合物の溶解度に依存する)を塩化亜鉛の1Mエタノ
ール溶液と混合してヒドロキシピリドンと亜鉛を2:1
のモル比で含有する混合物を得た。20℃で5分間放置
後、固体状炭酸ナトリウムを10モル過剰添加し、この
混合物を10分間攪拌した。反応混合物を濾過処理に付
した後、溶媒を蒸発させてヒドロキシピリドンとZn++
2:1のモル比で含有する中性錯体を得た。この2:1
錯体をエタノールから再結晶させて白色結晶を実質上定
量的な収率で得た。生成物の物性は次の通りである。
m.p.200℃(分解);νmax(1)1620cm-1;δ(d6DMSO)
6.80(q,1H),6.30(m 2H),4.01(q,2H),3.3(s,3H),1.23(t,
3H). (B)亜鉛3−ヒドロキシ−1,2−ジメチルピリド−
4−オンの調製 1−エチル−3−ヒドロキシピリド−2−オンの代りに
3−ヒドロキシ−1,2−ジメチルピリド−4−オンを
使用する以外は前記(A)と同様にして実質上定量的収
率で白色結晶として2:1中性錯体を得た。生成物の物
性は次の通りである。
m.p.190℃(分解);νmax1655,1612cm-1;δ(d6DMS
O)7.53(d,1H),6.20(d 1H),3.70(s,3H),2.33(s,3H). 実施例4 亜鉛錯体およびリガンド供与化合物の分配データ 分配係数Kpart、即ちn−オクタノールとトリスハ
イドロクロライド(20mM,pH7.4;トリス:2−アミノ−
2−ヒドロキシメチルプロパン1,3−ジオール)との
間の分配に関する比(n−オクタノール中の濃度)/
(水性相中の濃度)を、表−1に示す種々のリガンドを
有する亜鉛錯体およびそれらに対応するリガンド供与化
合物について20℃で測定した。特定の錯体の場合に
は、金属を含まないリガンド供与化合物を亜鉛(II):
化合物が1:2のモル比以上の種々の割合で存在させた
ときのリガンド:亜鉛(II)が2:1の錯体に関する分
配係数も測定した。
各々の場合、試料を最初はトリスハイドロクロライド水
溶液に溶解させた(亜鉛の濃度10−4M)。65Znでラ
ジオラベルした亜鉛錯体は、65ZnでラジオラベルしたZn
Cl2を適量の金属を含まないリガンド供与化合物に添加
した後、トリス遊離塩基の添加によってpHを7.4に調製
した緩衝溶液中でのイン・サイチュ法によって調製し
た。酸で洗浄したガラス器具を実験を通して使用した。
10−4M水溶液5mをn−オクタノール5mと1
分間混合した後、水性n−オクタノール混合物を遠心分
離処理に付した(1000g:30秒間)。得られた2相を
分離して濃度測定をおこなった。リガンド供与化合物の
場合は分光光度計を用いて測定をおこない(220〜3
40nm)、錯体の場合は65Znの係数によっておこなっ
た。
得られた典型的な結果を表−1に示す。分配係数は最初
の2種の亜鉛錯体の場合には、亜鉛:化合物の全体の比
が異なったもについて値を示す、化合物:亜鉛の最初の
2種のモル比はリガンド:亜鉛(II)が2:1の錯体中
の亜鉛への結合に対して得られるものであり、他は遊離
化合物を示す(即ち、亜鉛が完全に2:1錯体に変換さ
れるならば、亜鉛(II):化合物が1:4の比は2:1
錯体が1モルで、遊離化合物が2モルのことを示す。す
べての亜鉛が実際には2:1錯体として存在するもので
はないが、この形態の割合はリガンドを含まない化合物
の割合が増加すると質量作用効果によって増加する)。
この実験で用いた条件下で存在するリガンドと亜鉛を異
なった割合で含有する錯体の既知数と連立方程式を使用
することによって、マルトールとエチルピロメコン酸の
中性のリガンド:亜鉛(II)が2:1の錯体に対する論
理的なKpartを計算することができる(これらの値
は先に示したように、それぞれ0.11および1.33であ
る)。表−1に示した亜鉛(II):化合物が1:2のモ
ル比に対する値はいずれもかなり小さいが、これらの値
は、マルトールもしくはエチルピロメコン酸のわずかに
一部がこれらの条件下でリガンド:亜鉛(II)が2:1
の錯体として存在する亜鉛に結合しているにすぎないと
いう事実を反映する測定値である。モル比が増加し、そ
の結果、存在する2:1錯体の量が増加すると、測定値
は計算値に近づく。
実施例5 亜鉛錯体のアポトランスフェリンへの亜鉛供与能 アポトランスフェリン(10−4M)および65Znでラジ
オラベルしたマルトールの亜鉛錯体(この錯体は65Znで
ラジオラベルした10−4MのZnSO4およびマルトール
10モルを用い、緩衝液中でのイン・サイチュ法によっ
て調製した)をトリスハイドロクロライド(50mM、緩
衝剤でpHを7.4に調整)と共に37℃で10分間インキ
ュベートした後、培地からアリコート1mを抽出して
PD10カラムに注入した。フラクション0.5mをシン
チレーションバイアル内に直接捕集して計数した。アポ
トランスフェリンとマルトールの両方に関連した65Znを
測定したところ、亜鉛の95%以上が亜鉛錯体から除去
されていた。
実施例6 ヒトの赤血球内への亜鉛錯体の透過に関する生体外試験 マルトールおよびエチルピロメコン酸の中性のリガン
ド:亜鉛(II)が2:1の錯体に関連したヒトの赤血球
による亜鉛の蓄積を、20mMトリスハイドロクロライド
(2m)によってpHを7.4に調整した塩化ナトリウム
水溶液(130mM)中に65Znでラジオラベルした亜鉛錯
体を含有する培地中に赤血球を5%懸濁させた懸濁液を
37℃で1時間インキュベートすることによって調べ
た。亜鉛錯体は、65ZnでラジオラベルしたZnSO4(0.25m
M)およびマルトールもしくはエチルピロメコン酸を亜鉛
1モルに対して0、2、5、10もしくは20モルの割
合(即ち、0、0.5、1.25、2.5もしくは5mM)で含んだ
緩衝液中でのインサイチュ法によって調製した。亜鉛:
リガンド供与化合物がモル比が1:2、1:5、1:1
0および1:20の場合の中性の2:1亜鉛(II)錯体
の量は、実施例4に記載したようにして遊離化合物の量
を変化させるに伴って増加した(錯形成反応において酸
性pHを避けるために約2mMまでの少量のトリス遊離塩基
を添加した)。
所定時間のインキュベーションをおこなった後、赤血球
/培地混合物のアリコールをシリコンオイル層、および
遠心分離によってオイルから分離された赤血球上に載置
した。次いで赤血球とインキュベーション培地に関連し
65Znの濃度を測定した。得られた結果を表−2に示
す。この場合、赤血球内に侵入した65Znの量(充填した
赤血球20μあたりのn.mole)を示す。表示した値は
いずれの場合も3回測定した平均値である。2:1錯体
として存在する亜鉛の割合は質量作用効果によって増加
するので、遊離化合物の量が増加すると共に亜鉛の吸収
量が増加する。
実施例7 (A)亜鉛錯体によるラットの空腸サックの透過に関す
る生体外試験 ラットの反転空腸サックの漿膜スペース内への亜鉛の吸
収を、マルトール、エチルピロメコン酸、1−エチル−
3−ヒドロキシピリド−2−オンおよび3−ヒドロキシ
−1−プロピルピリド−2−オンの中性のマルトール:
亜鉛(II)が2:1の錯体について比較した。ラット
(雄のSprague Dawley 60g)を屠殺して空腸を摘出
し、外転させ、3つのセグメント(長さ4cm)に切断し
た。これらのセグメントの両端部を縛り、クレブス・リ
ンガー緩衝液(0.2m)を充填し、65Zn錯体を含有す
るクレブス・リンガー緩衝液中において37℃で1時間イ
ンキュベートした(亜鉛錯体は、トリス遊離塩基を使用
しない以外は実施例6に記載の手順に準拠し、同様の濃
度におけるインサイチュ法によって調製した)。サック
内の65Znを測定し、得られた結果を表−3に示す。この
場合、サックの漿膜コンパートメント内に侵入した65Zn
の量をn.mole単位で示す。表示した値はいずれの場合も
3回測定した平均値である。ヒドロキシピロンリガンド
の場合、存在する2:1錯体の量が増加する結果、存在
する遊離化合物の量が増加すると共に亜鉛の吸収量も増
加する。
(B)亜鉛と鉄の混合物によるラットの空腸サックの透
過に関する生体外試験 前記(A)の手順に準拠して、65Znでラジオラベルした
硫酸亜鉛としての亜鉛10−3Mおよび亜鉛1モルに対
して10モルのマルトールを含有する緩衝液からの亜鉛
の吸収性を調べた。亜鉛の吸収量は、遊離のマルトール
の存在下に、鉄化合物を含まない場合、および硫酸第一
鉄またはマルトールと鉄(III)との3:1錯体として
の鉄を10−3M含む場合(塩化第二鉄:マルトールの
全モル比は1:10)について測定した。
全く同様にして、59Feでラベルした塩化第二鉄としての
鉄10−3Mおよび鉄1モルに対して10モルの割合の
マルトールを含有する緩衝液からの鉄の吸収性を調べ
た。鉄の吸収量は、遊離のマルトールの存在下に、亜鉛
化合物を含まない場合、および硫酸亜鉛またはマルトー
ルと亜鉛(II)との2:1錯体としての亜鉛を10−3
M含む場合(硫酸亜鉛:マルトールの全モル比は1:1
0)について測定した。
サックの内容物の65Znもしくは59Feを測定し、得られた
結果を表−4および表−5に示す。この場合、サックの
漿膜コンパートメントに侵入した亜鉛もしくは鉄の量を
n.mole単位で示す。表示した値は3回測定の平均値であ
る。ヒドロキシピロンリガンド供与化合物が過剰に存在
する場合には、該リガンドから形成される中性錯体から
の鉄もしくは亜鉛の吸収には有意な相互抑制はみられな
い。遊離のマルトールと混合した鉄マルトールからの鉄
の吸収にはわずかに抑制がみられるが、この抑制は亜鉛
マルトールの存在下にはみられなかった。これらの種々
の実験においては、中性のマルトール:亜鉛(II)が
2:1の錯体のリガンドに実質的な量の金属が結合する
のを保証するためには亜鉛:マルトールのモル比を1:
10にする必要があり、鉄:マルトールのモル比もこれ
に一致させた。
実施例8 ラットにおける亜鉛錯体の作用に関する生体内試験 2匹のラット(300〜350g)をネンブタール(0.
25m)および次いでエーテルを用いて麻酔した、中線
切開をおこない、実施例5に記載のようにして調製した
硫酸亜鉛とマルトールを1:10のモル比で含有した65
Znラベル化試料(20μgZn、1μCi)を小腸を通して十
二指腸の管腔内に注入した。腹部壁を縫合糸を用いて閉
鎖した。試料を投与してから2時間後および4時間後に
ラットを屠殺し、種々の臓器内の65Znの濃度を測定し
た。種々の臓器内に2時間後および4時間後に存在する
65Znの濃度を、投与した亜鉛の量に対するパーセンテー
ジで表−6に示す。すべての臓器について測定しなかっ
たので全体の亜鉛量は100%にならない。しかしながら、
消化管洗液中に存在しない亜鉛は、たとえばすべては確
認されなくても、すべて吸収されたと考えられる。
この試験においては、亜鉛錯体を十二指腸内に投与した
後、60〜90分の間に血中の65Zn濃度は最高になっ
た。PD10カラムを用いてフラクションに分離した試
料血液において、放射能のほとんどは血漿の高分子フラ
クションにみられ、低分子量フラクションにはみられな
かった。このことは亜鉛が血漿蛋白質に結合したことを
示すものである。
実施例9 亜鉛マルトールのカプセルの調製 (A)実施例1に記載のようにして調製したマルトー
ル:亜鉛(II)が2:1の錯体をマルトールと1:3.2
の重量比で混合することによって、該錯体およびマルト
ールを含有する製剤を得た(亜鉛1重量部あたりマルト
ール20重量部含有)。得られた製剤を50mgに分割
し、標準的なゼラチンカプセル(16×5mm)に加えた
(各カプセルは約2.5mgの亜鉛を含有する)。これらの
カプセルは、前記のジョーンズの文献に記載の方法と類
似した小規模法によって、セルロースアセテートフタレ
ート/ジエチルフタレート層を用いて被覆した(カプセ
ル表面1cm2あたりの被覆量は6mg)。このようにして
得られたカプセルは胃内においては耐解離性を示すが腸
内においては解離する。
(B)前記(A)で用いたマルトール:亜鉛(II)が
2:1の錯体およびマルトールとの混合物の代りに、マ
ルトール:亜鉛(II)が2:1の錯体、マルトール:鉄
(III)が3:1鉄の錯体およびマルトールを2:2
3:5の重量比で配合することによって重量比が2:1
5:135(結合成分および非結合成分)の亜鉛:鉄:
マルトール製剤を調製した。各カプセルは亜鉛約0.65mg
および鉄5mgを含有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヤツク・シルバー イギリス国 イングランド、ロンドン エ ヌ・ダブリユー・3、ヘイバーストツク・ ヒル、スタンベリー・コート 50番 (72)発明者 マイケル・アーサー・ストツクハム イギリス国 イングランド、エセツクス、 サフロン・ウオルデン、クレイバリング、 ステイツクリング・グリーン、バルトロイ (番地の表示なし)

Claims (66)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者の血液中の亜鉛の濃度を高めるのに有
    効であり、又はバクテリア若しくは菌類の伝染病の局所
    治療に有用な医薬用組成物であって、亜鉛(II)錯体か
    ら成り、該錯体の特定のリガンド又は各々のリガンド
    が、別個に以下の化合物; (1)3−ヒドロキシ−4−ピロン、又は環炭素原子に結
    合した1個以上の水素原子が炭素原子数1〜6の脂肪族
    炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−ピ
    ロン; (2)窒素原子に結合した水素原子が、 (i)脂肪族アシル基、 (ii)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (iii)脂肪族アシル基、アルコキシ基、脂肪族アミド
    基、脂肪族エステル基、ハロゲン及び水酸基より選択さ
    れる1個以上の置換基によって置換された脂肪族炭化水
    素基によって置換され、 さらに所望により、環炭素原子に結合した1個以上の水
    素原子が、 (iv)該置換基のうちの一つ、 (v)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は、 (vi)アルコキシ基、脂肪族エステル基、ハロゲン若し
    くは水酸基によって置換された脂肪族炭化水素基によっ
    て置換された、3−ヒドロキシピリド−2−オン又は3
    −ヒドロキシピリド−4−オン; あるいは、 (3)亜鉛と共有結合し得る生理学的に許容され得る一塩
    基性二座リガンドを供与し得る他の化合物であって、 該化合物は、第1の基としてエノーリックヒドロキシ基
    若しくはカルボキシ基を、また第2の基としてアミン基
    若しくは水酸基を含有するか、又は、 で表される基を含むアニオンを供与するモノカルボン酸
    である; (但し、少なくとも1種のリガンドは化合物(1)又は(2)
    である) から供与される、前記医薬用組成物。
  2. 【請求項2】化合物(3)が、蟻酸、酢酸、プロピオン
    酸、乳酸、グルコン酸、アルコルビン酸、グリシン、ロ
    イシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニ
    ン、チロシン、バリン、又は該7種のアミノ酸から選択
    される同一の若しくは異なるアミノ酸残基を含有するジ
    −ペプチド又はトリ−ペプチドである、特許請求の範囲
    第1項記載の医薬用組成物。
  3. 【請求項3】化合物(3)が、グルコン酸、アスコルビン
    酸、グリシン又はロイシンである、特許請求の範囲第2
    項記載の医薬用組成物。
  4. 【請求項4】特定のリガンド又は各リガンドが、別個に
    化合物(1)及び(2)の化合物より選択される化合物から供
    与される、特許請求の範囲第1項記載の医薬用組成物。
  5. 【請求項5】少なくとも2種のリガンドが、化合物
    (1),(2)及び(3)の中の異なる種類の化合物から供与さ
    れる、特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記
    載の医薬用組成物。
  6. 【請求項6】少なくとも2種のリガンドが、化合物(1)
    及び(2)の中の異なる種類の化合物から供与される、特
    許請求の範囲第4項記載の医薬用組成物。
  7. 【請求項7】少なくとも1種のリガンドが、化合物(1)
    から供与される、特許請求の範囲第1項乃至第5項のい
    ずれかに記載の医薬用組成物。
  8. 【請求項8】各々のリガンドが、別個に化合物(1)より
    選択される化合物から供与される、特許請求の範囲第1
    項記載の医薬用組成物。
  9. 【請求項9】各々のリガンドが、同一の化合物(1)から
    供与される、特許請求の範囲第8項記載の医薬用組成
    物。
  10. 【請求項10】化合物(1)が、3−ヒドロキシ−4−ピ
    ロン、又は環炭素原子に結合した1個以上の水素原子が
    炭素原子数1〜4の非環式基によって置換された3−ヒ
    ドロキシ−4−ピロンである、特許請求の範囲第1項乃
    至第9項のいずれかに記載の医薬用組成物。
  11. 【請求項11】化合物が、3−ヒドロキシ−4−ピロ
    ン、又は環炭素原子に結合した1個以上の水素原子がメ
    チル基、エチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基
    より選択される同一の又は異なる置換基によって置換さ
    れた3−ヒドロキシ−4−ピロンである、特許請求の範
    囲第10項記載の医薬用組成物。
  12. 【請求項12】置換された3−ヒドロキシ−4−ピロン
    が、2位又は6位に単一の置換基を有する、特許請求の
    範囲第11項記載の医薬用組成物。
  13. 【請求項13】化合物が、以下の化学式で表される、特
    許請求の範囲第12項記載の医薬用組成物。 (ここでRは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
    イソプロピル基又はブチル基である)
  14. 【請求項14】化合物が、3−ヒドロキシ−4−ピロ
    ン、3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン、3−ヒ
    ドロキシ−6−メチル−4−ピロン又は2−エチル−3
    −ヒドロキシ−4−ピロンである、特許請求の範囲第11
    項記載の医薬用組成物。
  15. 【請求項15】少なくとも1種のリガンドが、化合物
    (2)から供与される、特許請求の範囲第1項乃至第5項
    のいずれかに記載の医薬用組成物。
  16. 【請求項16】各々のリガンドが、別個に化合物(2)よ
    り選択される化合物から供与される、特許請求の範囲第
    15項記載の医薬用組成物。
  17. 【請求項17】各々のリガンドが、化合物(2)の同一の
    化合物から供与される、特許請求の範囲第16項記載の医
    薬用組成物。
  18. 【請求項18】化合物(2)が、窒素原子に結合した水素
    原子が炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基によって置
    換され、さらに所望により、環炭素原子に結合した1個
    以上の水素原子が同一の若しくは異なる炭素原子数1〜
    6の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキ
    シピリド−2−オン又は3−ヒドロキシピリド−4−オ
    ンである、特許請求の範囲第15項,第16項又は第17項記
    載の医薬用組成物。
  19. 【請求項19】特定の又は各々の脂肪族炭化水素基が炭
    素原子数1〜4の非環式基である、特許請求の範囲第18
    項記載の医薬用組成物。
  20. 【請求項20】化合物(2)が、3−ヒドロキシピリド−
    2−オンである、特許請求の範囲第15項乃至第19項のい
    ずれかに記載の医薬用組成物。
  21. 【請求項21】化合物が、3−ヒドロキシ−1−メチル
    ピリド−2−オン、1−エチル−3−ヒドロキシピリド
    −2−オン、3−ヒドロキシ−1−プロピルピリド−2
    −オン又は3−ヒドロキシ−1−(1′−メチルエチ
    ル)−ピリド−2−オンである、特許請求の範囲第20項
    記載の医薬用組成物。
  22. 【請求項22】リガンド:亜鉛(II)が2:1である中
    性の錯体である、特許請求の範囲第1項乃至第21項のい
    ずれかに記載の医薬用組成物。
  23. 【請求項23】錯体が、ヒドロキシピロン:亜鉛(II)
    が2:1である中性の錯体であり、 該錯体は、2個のリガンドを有しており、 該リガンドは、各々同一のヒドロキシピロンから供与さ
    れ、 該ヒドロキシピロンは、3−ヒドロキシ−4−ピロン、
    又は環炭素原子に結合した1個以上の水素原子が炭素原
    子数1〜6の脂肪族炭化水素基によって置換された3−
    ヒドロキシ−4−ピロンである、特許請求の範囲第1項
    記載の医薬用組成物。
  24. 【請求項24】ヒドロキシピロンが、特許請求の範囲第
    10項乃至第14項のいずれかに定義したものである、特許
    請求の範囲第23項記載の医薬用組成物。
  25. 【請求項25】錯体が、ヒドロキシピロン:亜鉛(II)
    が2:1である錯体であり、 該錯体は、2個のリガンドを有しており、 該リガンドは、別個に3−ヒドロキシ−2−メチル−4
    −ピロン又は2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン
    から供与される、特許請求の範囲第1項記載の医薬用組
    成物。
  26. 【請求項26】錯体を形成していない化合物、又は錯体
    中の1個以上のリガンドに相当する化合物を付加的に含
    む、特許請求の範囲第1項乃至第25項のいずれかに記載
    の医薬用組成物。
  27. 【請求項27】3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロ
    ンと2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンの混合物
    中において、 3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン:亜鉛(II)
    が2:1である中性の錯体、及び 2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン:亜鉛(II)
    が2:1である中性の錯体、から成る特許請求の範囲第
    1項記載の医薬用組成物。
  28. 【請求項28】3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロ
    ン:鉄(III)が3:1である中性の錯体、及び/又
    は、 2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン:鉄(III)
    が3:1である中性の錯体、から付加的に成る特許請求
    の範囲第27項記載の医薬用組成物。
  29. 【請求項29】局所的な投与に適合し、且つクリーム又
    はシャンプーの形態である、特許請求の範囲第1項乃至
    第28項のいずれかに記載の医薬用組成物。
  30. 【請求項30】亜鉛(II)錯体であって、該錯体の特定
    のリガンド又は各々のリガンドが、別個に以下の化合
    物: (1)3−ヒドロキシ−4−ピロン、又は環炭素原子に結
    合した1個以上の水素原子が、炭素原子数1〜6の脂肪
    族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−
    ピロン; (2)窒素原子に結合した水素原子が、 (i)脂肪族アシル基、 (ii)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (iii)脂肪族アシル基、アルコキシ基、脂肪族アミド
    基、脂肪族エステル基、ハロゲン及び水酸基より選択さ
    れる1個以上の置換基によって置換された脂肪族炭化水
    素基によって置換され、 さらに所望により、環炭素原子に結合した1個以上の水
    素原子が、 (iv)該置換基のうちの一つ、 (v)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (vi)アルコキシ基、脂肪族エステル基、ハロゲン若し
    くは水酸基によって置換された脂肪族炭化水素基、によ
    って置換された、3−ヒドロキシピリド−2−オン又は
    3−ヒドロキシピリド−4−オン; あるいは、 (3)亜鉛と共有結合し得る生理学的に許容され得る一塩
    基性二座リガンドを供与し得る他の化合物; (但し、少なくとも1種のリガンドは化合物(1)又は(2)
    であり、そして 3−ヒドロキシ−4−ピロン、3−ヒドロキシ−2−メ
    チル−4−ピロン、3−ヒドロキシ−6−メチル−4−
    ピロン又は3−ヒドロキシ−1−メチルピリド−4−オ
    ンである化合物から供与される特定のリガンド、又は該
    化合物のうちの同一のものから供与される各々のリガン
    ドを有する錯体は除く)、 から供与される前記亜鉛(II)錯体。
  31. 【請求項31】化合物(3)が、蟻酸、酢酸、プロピオン
    酸、乳酸、グルコン酸、アルコルビン酸、グリシン、ロ
    イシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニ
    ン、チロシン、バリン、又は該7種のアミノ酸から選択
    される同一の若しくは異なるアミノ酸残基を含有するジ
    −ペプチド又はトリ−ペプチドである、特許請求の範囲
    第30項記載の錯体。
  32. 【請求項32】化合物(3)が、グルコン酸、アスコルビ
    ン酸、グリシン又はロイシンである、特許請求の範囲第
    31項記載の錯体。
  33. 【請求項33】特定のリガンド又は各リガンドが、別個
    に化合物(1)及び(2)の化合物より選択される化合物から
    供与される、特許請求の範囲第30項記載の錯体。
  34. 【請求項34】少なくとも2種のリガンドが、化合物
    (1),(2)及び(3)の中の異なる種類の化合物から供与さ
    れる、特許請求の範囲第30項乃至第32項のいずれかに記
    載の錯体。
  35. 【請求項35】少なくとも2種のリガンドが、化合物
    (1)及び(2)の中の異なる種類の化合物から供与される、
    特許請求の範囲第33項記載の錯体。
  36. 【請求項36】少なくとも1種のリガンドが、化合物
    (1)から供与される、特許請求の範囲第30項乃至第34項
    のいずれかに記載の錯体。
  37. 【請求項37】各々のリガンドが、別個に化合物(1)よ
    り選択される化合物から供与される、特許請求の範囲第
    30項記載の錯体。
  38. 【請求項38】特許請求の範囲第30項記載の但書に従う
    ことを条件として各々のリガンドが、同一の化合物(1)
    から供与される、特許請求の範囲第37項記載の錯体。
  39. 【請求項39】化合物(1)が、3−ヒドロキシ−4−ピ
    ロン、又は環炭素原子に結合した1個以上の水素原子が
    炭素原子数1〜4の非環式基によって置換された3−ヒ
    ドロキシ−4−ピロンである、特許請求の範囲第30項乃
    至第38項のいずれかに記載の錯体。
  40. 【請求項40】化合物が、3−ヒドロキシ−4−ピロ
    ン、又は環炭素原子に結合した1個以上の水素原子がメ
    チル基、エチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基
    より選択される同一の又は異なる置換基によって置換さ
    れた3−ヒドロキシ−4−ピロンである、特許請求の範
    囲第39項記載の錯体。
  41. 【請求項41】置換された3−ヒドロキシ−4−ピロン
    が、2位又は6位に単一の置換基を有する、特許請求の
    範囲第40項記載の錯体。
  42. 【請求項42】化合物が、以下の化学式で表される、特
    許請求の範囲第41項記載の錯体。 (ここでRは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
    イソプロピル基又はブチル基である)
  43. 【請求項43】化合物が、3−ヒドロキシ−4−ピロ
    ン、3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン、3−ヒ
    ドロキシ−6−メチル−4−ピロン又は2−エチル−3
    −ヒドロキシ−4−ピロンである、特許請求の範囲第40
    項記載の錯体。
  44. 【請求項44】少なくとも1種のリガンドが、化合物
    (2)から供与される、特許請求の範囲第30項乃至第34項
    のいずれかに記載の錯体。
  45. 【請求項45】各々のリガンドが、別個に化合物(2)よ
    り選択される化合物から供与される、特許請求の範囲第
    44項記載の錯体。
  46. 【請求項46】特許請求の範囲第30項記載の但書に従う
    ことを条件として各々のリガンドが、化合物(2)の同一
    の化合物から供与される、特許請求の範囲第45項記載の
    錯体。
  47. 【請求項47】化合物(2)が、窒素原子に結合した水素
    原子が炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基によって置
    換され、さらに所望により、環炭素原子に結合した1個
    以上の水素原子が同一の若しくは異なる炭素原子数1〜
    6の脂肪族水素基によって置換された3−ヒドロキシピ
    リド−2−オン又は3−ヒドロキシピリド−4−オンで
    ある、特許請求の範囲第44項、第45項又は第46項記載の
    錯体。
  48. 【請求項48】特定の又は各々の脂肪族炭化水素基が炭
    素原子数1〜4の非環式基である、特許請求の範囲第47
    項記載の錯体。
  49. 【請求項49】化合物(2)が、3−ヒドロキシピリド−
    2−オンである、特許請求の範囲第44項乃至第48項のい
    ずれかに記載の錯体。
  50. 【請求項50】化合物が、3−ヒドロキシ−1−メチル
    ピリド−2−オン、1−エチル−3−ヒドロキシピリド
    −2−オン、3−ヒドロキシ−1−プロピルピリド−2
    −オン又は3−ヒドロキシ−1−(1′−メチルエチ
    ル)−ピリド−2−オンである、特許請求の範囲第49項
    記載の錯体。
  51. 【請求項51】リガンド:亜鉛(II)が2:1である中
    性の錯体である、特許請求の範囲第30項乃至第50項のい
    ずれかに記載の錯体。
  52. 【請求項52】錯体が、ヒドロキシピロン:亜鉛(II)
    が2:1である中性の錯体であり、 該錯体は、2個のリガンドを有しており、 該リガンドは、各々同一のヒドロキシピロンから供与さ
    れ、 該ヒドロキシピロンは、環炭素原子に結合した1個以上
    の水素原子が炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基によ
    って置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンである(3
    −ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン及び3−ヒドロ
    キシ−6−メチル−4−ピロンを除く)、特許請求の範
    囲第30項記載の錯体。
  53. 【請求項53】ヒドロキシピロンが、特許請求の範囲第
    39項乃至第41項のいずれかに定義したものである、特許
    請求の範囲第52項記載の錯体。
  54. 【請求項54】ヒドロキシピロンが、2−エチル−3−
    ヒドロキシ−4−ピロンである、特許請求の範囲第52項
    記載の錯体。
  55. 【請求項55】以下の(a)と(b)との混合物であって、 (a)リガンド:亜鉛(II)が2:1の1種以上の中性の
    錯体; (ここで、各々のリガンドは、別個に以下の化合物(1)
    〜(3)から供与される) (b)1種以上の錯体中の1種以上のリガンドに相当す
    る、1種以上の錯体を形成していない化合物; (ここで、各々の錯体を形成していない化合物:その化
    合物を含有する亜鉛錯体のモル比は0.5:1〜100:1で
    ある) そして、前記化合物(1)〜(3)は、 (1)3−ヒドロキシ−4−ピロン、又は環炭素原子に結
    合した1個以上の水素原子が、炭素原子数1〜6の脂肪
    族炭化水素基、によって置換された3−ヒドロキシ−4
    −ピロン; (2)窒素原子に結合した水素原子が、 (i)脂肪族アシル基、 (ii)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (iii)脂肪族アシル基、アルコキシ基、脂肪族アミド
    基、脂肪族エステル基、ハロゲン及び水酸基より選択さ
    れる1個以上の置換基によって置換された脂肪族炭化水
    素基、によって置換され、 さらに所望により、環炭素原子に結合した1個以上の水
    素原子が、 (iv)該置換基のうちの一つ、 (v)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (vi)アルコキシ基、脂肪族エステル基、ハロゲン若し
    くは水酸基によって置換された脂肪族炭化水素基、によ
    って置換された、3−ヒドロキシピリド−2−オン又は
    3−ヒドロキシピリド−4−オン; あるいは、 (3)亜鉛と共有結合し得る生理学的に許容され得る一塩
    基性二座リガンドを供与し得る他の化合物であって、 該化合物は、第1の基としてエノーリックヒドロキシ基
    若しくはカルボキシ基を、また第2の基としてアミン基
    若しくは水酸基を含有するか、又は、 で表される基を含むアニオンを供与するモノカルボン酸
    である; (但し、少なくとも1種のリガンドは化合物(1)又は(2)
    である) である、前記混合物。
  56. 【請求項56】各々のリガンドが、別個に化合物(1)よ
    り選択される化合物から供与される、特許請求の範囲第
    55項記載の混合物。
  57. 【請求項57】(a)二つの同一のリガンドを含む単一の
    亜鉛錯体が、それらのリガンドに相当する錯体を形成し
    ていない化合物と共に存在するか、又は (b)二つの同一でないリガンドを含む単一の亜鉛錯体、
    若しくは1種以上の亜鉛錯体が、1種以上の錯体中に存
    在するリガンドの各々に相当する錯体を形成していない
    化合物と共に存在する、特許請求の範囲第55項又は第56
    項に記載の混合物。
  58. 【請求項58】(a)ヒドロキシピロン:亜鉛(II)が
    2:1である1種以上の中性の錯体であって、 各々のリガンドが、別個に3−ヒドロキシ−2−メチル
    −4−ピロンは又は2−エチル−3−ヒドロキシ−4−
    ピロンから供与されるもの;及び (b)錯体を形成していない形態である、各々のリガンド
    供与化合物: (ここで、各々の錯体を形成していない化合物:その化
    合物を含む亜鉛錯体は0.5:1〜100:1である)、 から成る、特許請求の範囲第55項記載の混合物。
  59. 【請求項59】生理学的に許容され得る鉄錯体又は鉄塩
    から付加的に成る、特許請求の範囲第55項乃至第58項の
    いずれかに記載の混合物。
  60. 【請求項60】リガンド:亜鉛(II)が2:1である中
    性の錯体であって、 各々のリガンドが、別個に化合物(1)又は(2)から供与さ
    れるもの;及び リガンド:鉄(III)が3:1である中性の錯体であっ
    て、 各々のリガンドが、別個に化合物(1)又は(2)から供与さ
    れるもの; から成る、特許請求の範囲第59項記載の混合物。
  61. 【請求項61】亜鉛錯体及び鉄錯体中の各々のリガンド
    が、別個に化合物(1)より選択される化合物から供与さ
    れる、特許請求の範囲第60項記載の混合物。
  62. 【請求項62】鉄錯体のリガンドが、亜鉛錯体中に存在
    する1種以上のリガンドから供与される1種以上の同一
    の化合物又は1種の同一化合物から供与される、特許請
    求の範囲第60項又は第61項記載の混合物。
  63. 【請求項63】(a)ヒドロキシピロン:亜鉛(II)が
    2:1である1種以上の中性の錯体であって、 各々のリガンドが、別個に3−ヒドロキシ−2−メチル
    −4−ピロン又は2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピ
    ロンから供与されるもの;及び (b)ヒドロキシピロン:鉄(III)が3:1である1種以
    上の中性の錯体であって、 各々のリガンドが、別個に3−ヒドロキシ−2−メチル
    −4−ピロン又は2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピ
    ロンから供与されるもの; から成る、特許請求の範囲第55項記載の混合物。
  64. 【請求項64】亜鉛又は鉄と錯体を形成する1個以上の
    リガンドに相当する錯体を形成していない化合物を1種
    以上付加的に含む、特許請求の範囲第60項乃至第63項の
    いずれかに記載の混合物。
  65. 【請求項65】錯体を形成していない1種以上の化合物
    が、亜鉛及び鉄と錯体を形成するリガンドの各々に相当
    するものとして存在する、特許請求の範囲第64項記載の
    混合物。
  66. 【請求項66】栄養物を共に含む、亜鉛錯体から成る食
    物であって、特定のリガンド又は各々のリガンドが、別
    個に以下の化合物; (1)3−ヒドロキシ−4−ピロン、又は環炭素原子に結
    合した1個以上の水素原子が炭素原子数1〜6の脂肪族
    炭化水素基、によって置換された3−ヒドロキシ−4−
    ピロン; (2)窒素原子に結合した水素原子が、 (i)脂肪族アシル基、 (ii)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (iii)脂肪族アシル基、アルコキシ基、脂肪族アミド
    基、脂肪族エステル基、ハロゲン及び水酸基より選択さ
    れる1個以上の置換基によって置換された脂肪族炭化水
    素基によって置換され、 さらに所望により、環炭素原子に結合した1個以上の水
    素原子が、 (iv)該置換基のうちの一つ、 (v)炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、又は (vi)アルコキシ基、脂肪族エステル基、ハロゲン若し
    くは水酸基によって置換された脂肪族炭化水素基、によ
    って置換された3−ヒドロキシピリド−2−オン又は3
    −ヒドロキシピリド−4−オン; あるいは、 (3)亜鉛と共有結合し得る生理学的に許容され得る一塩
    基性二座リガンドを供与し得る他の化合物であって、 該化合物は、第1の基としてエノーリックヒドロキシ基
    若しくはカルボキシ基を、また第2の基としてアミン基
    若しくは水酸基を含有するか、又は、 で表される基を含むアニオンを供与するモノカルボン酸
    である; (但し、少なくとも1種のリガンドは化合物(1)又は(2)
    である) から供与される、前記食物。
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