JPH0656897A - オボトランスフェリンの分離方法 - Google Patents

オボトランスフェリンの分離方法

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JPH0656897A
JPH0656897A JP28520392A JP28520392A JPH0656897A JP H0656897 A JPH0656897 A JP H0656897A JP 28520392 A JP28520392 A JP 28520392A JP 28520392 A JP28520392 A JP 28520392A JP H0656897 A JPH0656897 A JP H0656897A
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JP
Japan
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ovotransferrin
solution
soluble polymer
water
sodium chloride
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JP28520392A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Fujii
義久 藤井
Yoshihiro Akazawa
佳宏 赤澤
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リゾチームやアビジンを除去した卵白たん白
質溶液からオボトランスフェリンを分離するに際し、操
作に長時間を要せず、しかもオボトランスフェリンの生
理活性を損なわない分離方法を提供する。 【構成】 チバクロン・ブルー3GAを担持させた水溶性
高分子に、pHを7.0〜7.2に調整した卵白たん白質溶液中
のオボトランスフェリンを吸着させた後、分画分子量約
5〜20万の限外ロ過膜でpHの緩衝液を加えながら定容量
ロ過して未吸着たん白質を除去し、次いで塩化ナトリウ
ムを加えてオボトランスフェリンを脱着させ、分画分子
量約10〜20万の限外ロ過膜でpHの緩衝液を加えながら定
容量ロ過し、ロ液中からオボトランスフェリンを回収す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オボトランスフェリン
の分離方法に関する。更に詳しくは、リゾチームおよび
アビジンを除去した卵白たん白質溶液からのオボトラン
スフェリンの分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】卵白中には約40種類のたん白質が含まれ
ており、その内工業的に分離が容易で、有用な生理活性
を有するリゾチームやアビジンが利用されているが、リ
ゾチームやアビジンを分離した後の卵白溶液中にも、有
用な生理活性を有するたん白質であるオボトランスフェ
リンが12%程度存在している。
【0003】オボトランスフェリン(コンアルブミン)
は、鉄を強固に結合させた分子量約7万のたん白質であ
り、N-末端アミノ酸残基はアラニンであり、糖を含んで
いる。アミノ酸組成、ペプチドマップは、血清トランス
フェリンにきわめてよく似ており、免疫学的にも両者は
類似しており、糖鎖部分のみが異なると考えられてい
る。このオボトランスフェリンは、種々の金属イオン
と、たん白質1分子に付き2ヶ所で結合する能力も有し
ており、元来熱変性し易いオボトランスフェリンも、金
属イオンと複合体を形成すると、熱変性温度を上昇させ
たり、たん白分解酵素や種々の変性処理に対する抵抗性
も高められる。また、オボトランスフェリンのS-S結合
は、変性剤なしでも還元剤だけで容易に切断されるが、
複合体を形成した状態では還元に対してきわめて高い抵
抗性を示すようになる。これは、金属複合体となること
によって、分子構造が密になることを示しており、この
ような安定性は卵白の殺菌にとって実用上重要である。
【0004】このような特性を有するオボトランスフェ
リンについては、従来工業的に大量廉価に分離する技術
が確立されてはおらず、以下の如き実験室的レベルの分
離法にとどまっている。
【0005】その代表的な分離法は、沈殿法とイオン交
換クロマトグラフィー法である。
【0006】沈殿法では、リゾチーム、アビジン除去済
みの卵白たん白質溶液に酢酸を加えてpHを5.0に調整
し、3時間放置した後、その上層を遠心機にかけ、沈殿
を落して更にその上層を回収し、そこに塩化ナトリウム
を3重量%になるように加え、その溶液のpHを3.5に調整
して一夜放置し、遠心機にかけて上層を捨て、沈殿物と
してオボトランスフェリンを得るという方法がとられて
いる。
【0007】このような一連の工程として行われる沈殿
法は、試料を一度に大量に処理できるという利点を有す
るものの、オボトランスフェリンを完全に分離する迄に
長時間を要し、非効率的であるばかりではなく、オボト
ランスフェリンをpH3.5という低pH状態にさらすため、
それの生理活性が損なわれるおそれがある。
【0008】一方、イオン交換クロマトグラフィー法で
は、カルボキシルメチルセルロースまたはジエチルアミ
ノエチルセルロースを担体としており、オボトランスフ
ェリンの分離状態や回収率は良いものの、1回の操作に
カルボキシメチルセルロースの場合で約25時間、ジエチ
ルアミノエチルセルロースの場合で約18時間を必要とす
るため、非効率的である。また、溶出液として塩化アン
モニウムを用いているため、分離されたオボトランスフ
ェリンが含まれている溶液中の塩化アンモニウムを透析
などにより除かなければならず、この点でも非効率的で
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、リゾ
チームやアビジンを除去した卵白たん白質溶液からオボ
トランスフェリンを分離するに際し、操作に長時間を要
せず、しかもオボトランスフェリンの生理活性を損なわ
ない分離方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
次の(1)または(2)のいずれかの方法によって達成され
る。 (1)一般式
【化3】 (ここで、R1,R2は水素原子または−SO2ONa基である)で
表わされる色素を担持させた水溶性高分子に、pHを6.8
〜7.5に調整した卵白たん白質溶液中のオボトランスフ
ェリンを吸着させた後、未吸着たん白質は通すが色素担
持水溶性高分子は通さない分画特性を有する限外ロ過膜
でpH6.8〜7.5の緩衝液を加えながら定容量ロ過して未吸
着たん白質を除去し、次いで塩化ナトリウムを加えてオ
ボトランスフェリンを脱着させ、オボトランスフェリン
は通すが色素担持水溶性高分子は通さない分画特性を有
する限外ロ過膜で塩化ナトリウムを含むpH6.8〜7.5の緩
衝液を加えながら定容量ロ過し、ロ液中からオボトラン
スフェリンを回収するオボトランスフェリンの分離方法 (2)一般式
【化4】 (ここで、R1,R2は水素原子または−SO2ONa基である)で
表わされる色素を担持させた水酸基含有高分子多孔質膜
に、pHを6.8〜7.5に調整した卵白たん白質溶液中のオボ
トランスフェリンを吸着させた後、塩化ナトリウムを加
えたpH6.8〜7.5の緩衝液でオボトランスフェリンを脱着
させ、このオボトランスフェリン溶液を溶液成分中のオ
ボトランスフェリンのみを通さない分画分子量を有する
限外ロ過膜で濃縮し、オボトランスフェリンを回収する
オボトランスフェリンの分離方法
【0011】(1)の方法で用いられる色素担持水溶性高
分子は、デキストリン、シクロデキストリン、ポリビニ
ルアルコ−ル、ポリエチレングリコ−ルなどの水溶性高
分子、好ましくは分子量約30〜200万、就中約40〜100万
のデキストリンに、チバクロン・ブルー3GA(チバ・ガイ
ギー社製品)を共有結合させたものである。
【0012】このような色素担持水溶性高分子にオボト
ランスフェリンを吸着させるに際し、それを含有する卵
白たん白質溶液は、予めpHを6.8〜7.5、好ましくはpH7.
0〜7.2の範囲内に調整する。卵白たん白質溶液のかかる
pH範囲への調整は、リゾチーム、アビジン除去済みの卵
白たん白質に水を加え、約5〜10倍程度に希釈した後、
酢酸を加えてpHを5.0に調整後3時間程度放置し、その上
層を回収して遠心機にかけて沈殿を落し、更にその上層
を回収して、水酸化ナトリウム水溶液などを加えること
によって行われる。
【0013】このようにして調製された溶液を、上記pH
範囲を維持するように、リン酸緩衝液などで約50倍程度
希釈した上で、色素担持水溶性高分子を加え、ゆっくり
と撹拌しながら、色素担持水溶性高分子に卵白たん白質
溶液中のオボトランスフェリンを吸着させる。
【0014】この溶液を、クロスフロー方式または回転
式ロ過方式で、未吸着たん白質は通すが色素担持水溶性
高分子は通さない分画特性を有する限外ロ過膜、一般に
は分画分子量約5〜20万の限外ロ過膜を用い、リン酸緩
衝液などのpH6.8〜7.5、好ましくは7.0〜7.2の緩衝液を
加えながらの定容量ロ過を、ロ液中のたん白質含有量が
殆んど0になる迄行い、未吸着たん白質を完全に除去す
る。
【0015】次いで、約1〜3モル濃度となる量の塩化ナ
トリウムを加えてオボトランスフェリンを脱着させ、オ
ボトランスフェリンは通すが色素担持水溶性高分子は通
さない分画特性を有する限外ロ過膜、一般には分画分子
量約10〜20万の限外ロ過膜で、1〜3Mの塩化ナトリウム
を含むリン酸緩衝液などのpH6.8〜7.5、好ましくは7.0
〜7.2の緩衝液を加えながらの定容量ロ過を行う。
【0016】ロ液は、例えば分画分子量約5万の限外ロ
過膜を用いる方法などによって濃縮され、凍結乾燥する
ことにより、オボトランスフェリンを得ることができ
る。
【0017】(2)の方法で用いられる色素担持水酸基含
有高分子多孔質膜は、セルロース、キトサン、アルギン
酸などの水酸基を有する高分子を多孔質膜化し、これに
チバクロン・ブルー3GAを共有結合させたものであり、J
ournal of Chromatography第69巻第209頁(1972) 記載の
方法に準じて得ることができる。
【0018】このような色素担持水酸基含有高分子多孔
質膜は、これに効率良くオボトランスフェリンを吸着さ
せるために、一般に約1〜200枚、好ましくは約30〜60枚
程度重ね合わせて用いられる。吸着は、(1)の場合と同
様に、pHを6.8〜7.5に調整した卵白たん白質溶液を多孔
質膜と接触させることにより行われる。具体的には、多
孔質膜をカラム中に収容し、そこに卵白たん白質溶液を
液送ポンプで送り込み、多孔質膜にオボトランスフェリ
ンを吸着させる。
【0019】吸着後、pH6.8〜7.5の緩衝液による洗浄が
行われ、吸着されなかったたん白質成分が洗い流され
る。次いで、約1〜3モル濃度となる量の塩化ナトリウム
を加えた、リン酸緩衝液などのpH6.8〜7.5、好ましくは
7.0〜7.2の緩衝液を液送ポンプで送り込み、オボトラン
スフェリンを脱着させる。
【0020】このオボトランスフェリン溶液を、溶液成
分中のオボトランスフェリンのみを通さない分画分子量
を有する限外ロ過膜、一般には分画分子量約5000〜5000
0、好ましくは約30000〜40000の限外ロ過膜で濃縮し、
これを凍結乾燥することにより、オボトランスフェリン
を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】リゾチームおよびアビジン除去済みの卵
白たん白質溶液から、特定の色素を担持させた水溶性高
分子を用いることにより、従来法よりは著しく短時間で
しかも生理活性を損なわないオボトランスフェリンを選
択的に約8時間程度の分離操作で分離することができ
る。また、このような色素を担持させた水酸基含有多孔
質膜を用いることにより、約5時間程度の分離操作で、
生理活性を損なわないオボトランスフェリンを選択的に
得ることができる。
【0022】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0023】実施例1 リゾチーム、アビジン除去済みの卵白たん白質に純水を
加え、約5倍に希釈した後、0.2%酢酸水溶液を加えてpH
5.0とし、約3時間放置して上層を回収した。この上層を
遠心機にかけて沈殿を落し、更にその上層を回収して、
そのpHを0.1N水酸化ナトリウム水溶液で7.0に調整し
た。
【0024】このpH7.0の上層液20mlに、10mMリン酸緩
衝液(pH7.0)1000mlを加え、更に色素チバクロン・ブル
ー3GAを担持させた、平均分子量100万のデキストリン5g
を加え、30分間ゆっくりと撹拌した。この溶液を分画分
子量10万の限外ロ過膜を用い、10mMリン酸緩衝液(pH7.
0)を加えながら、ロ液中に殆んどたん白質が含まれなく
なる迄(紫外線モニタで管理)、定容量ロ過した。
【0025】ロ過残液1000mlには、120gの塩化ナトリウ
ムを加え、30分間ゆっくりと撹拌した。この溶液は、分
画分子量20万の限外ロ過膜を用いて、2M塩化ナトリウム
を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.0)を加えながら、ロ液中
にたん白質が含まれなくなる迄定容量ロ過した。
【0026】このロ液約3000mlを、分画分子量5万の限
外ロ過膜を用い、ロ過原液が10mlになる迄濃縮した後こ
れを凍結乾燥し、約15mgのオボトランスフェリン(純度8
5%)を得た。
【0027】実施例2 色素チバクロン・ブルー3GA 2gを水60mlに溶かし、これ
をセルロース多孔質膜10gおよび水350mlを入れた容量1
Lのセパラブルフラスコ中に、60℃でゆっくり撹拌しな
がら滴下した。滴下終了後30分間撹拌し、そこに塩化ナ
トリウム45gを加えて、更に1時間撹拌した。次いで、温
度を80℃に上げ、炭酸ナトリウム4gを加えて2時間撹拌
した。室温に戻し、水洗して、色素担持セルロース多孔
質膜を得た。
【0028】実施例1で用いられたpH7.0の上層液20ml
に、10mMリン酸緩衝液(pH7.0)1000mlを加え、これを上
記色素チバクロン・ブルー3GAを担持させたセルロース
多孔質膜(平均孔径0.2μm)50枚を重ね合わせて収容した
カラム(直径47mm)中に、20ml/分の流速で送りこみ、全
量を透過させた後、10mMリン酸緩衝液100mlを20ml/分の
流速で送りこみ、カラムを透過した液は廃棄した。
【0029】次に、10mMリン酸緩衝液500mlに塩化ナト
リウム60gを溶解させた溶液を、オボトランスフェリン
吸着セルロース多孔質膜を収容したカラム中に、20ml/
分の流速で送りこみ、透過した液を回収した。この回収
液を、分画分子量5万の酢酸セルロース製限外ロ過膜で
約10mlになる迄濃縮し、これを凍結乾燥して、約10mgの
オボトランスフェリン(純度88%)を得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (ここで、R1,R2は水素原子または−SO2ONa基である)で
    表わされる色素を担持させた水溶性高分子に、pHを6.8
    〜7.5に調整した卵白たん白質溶液中のオボトランスフ
    ェリンを吸着させた後、未吸着たん白質は通すが色素担
    持水溶性高分子は通さない分画特性を有する限外ロ過膜
    でpH6.8〜7.5の緩衝液を加えながら定容量ロ過して未吸
    着たん白質を除去し、次いで塩化ナトリウムを加えてオ
    ボトランスフェリンを脱着させ、オボトランスフェリン
    は通すが色素担持水溶性高分子は通さない分画特性を有
    する限外ロ過膜で塩化ナトリウムを含むpH6.8〜7.5の緩
    衝液を加えながら定容量ロ過し、ロ液中からオボトラン
    スフェリンを回収することを特徴とするオボトランスフ
    ェリンの分離方法。
  2. 【請求項2】 一般式 【化2】 (ここで、R1,R2は水素原子または−SO2ONa基である)で
    表わされる色素を担持させた水酸基含有高分子多孔質膜
    に、pHを6.8〜7.5に調整した卵白たん白質溶液中のオボ
    トランスフェリンを吸着させた後、塩化ナトリウムを加
    えたpH6.8〜7.5の緩衝液でオボトランスフェリンを脱着
    させ、このオボトランスフェリン溶液を溶液成分中のオ
    ボトランスフェリンのみを通さない分画分子量を有する
    限外ロ過膜で濃縮し、オボトランスフェリンを回収する
    ことを特徴とするオボトランスフェリンの分離方法。
JP28520392A 1992-06-12 1992-09-30 オボトランスフェリンの分離方法 Pending JPH0656897A (ja)

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