JPH0656979A - フィルム用水溶性共重合ポリエステル及び磁気記録材料用コーティング剤 - Google Patents

フィルム用水溶性共重合ポリエステル及び磁気記録材料用コーティング剤

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JPH0656979A
JPH0656979A JP21514592A JP21514592A JPH0656979A JP H0656979 A JPH0656979 A JP H0656979A JP 21514592 A JP21514592 A JP 21514592A JP 21514592 A JP21514592 A JP 21514592A JP H0656979 A JPH0656979 A JP H0656979A
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glycol
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Abstract

(57)【要約】 【構成】酸成分として、二種以上の芳香族ジカルボン酸
70モル%以上、脂肪族ジカルボン酸0.01〜8モル
%およびエステル形成性スルホン酸アルカリ金属塩化合
物8〜25モル%、グリコール成分として、炭素数2〜
8の脂肪族グリコールおよび/または炭素数6〜16の
脂環族グリコール80〜99モル%、ジエチレングリコ
ール1〜20モル%からなるフィルム用水溶性共重合ポ
リエステル。 【効果】水溶性、接着性、耐ブロッキング性、耐溶剤性
に優れ、磁気記録材料、各種写真材料、包装材料、電気
絶縁材料、一般工業材料等に使用される基材フィルムの
コーティング剤、特には磁気記録材料に使用される基材
フィルムのコーティング剤に好ましく用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフィルム用水溶性共重合
ポリエステルに関するものである。詳しくは水溶性、接
着性、耐ブロッキング性、耐溶剤性などに優れ、磁気記
録材料、各種写真材料、包装材料、電気絶縁材料、一般
工業材料等に使用される基材フィルムのコーティング剤
として好適なフィルム用水溶性共重合ポリエステルに関
するものである。さらに詳しくは磁気記録材料に使用さ
れる基材フィルムのコーティング剤に好適なフィルム用
水溶性共重合ポリエステルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレートあるいはポリ−1,4−シクロヘキサンジ
メチレンテレフタレート及びこれらを主体とするポリエ
ステルは優れた物理的、化学的特性を有しており、繊
維、フィルムあるいはシートさらにはその成形品として
広く使用されている。特に、ポリエステルフィルムは耐
熱性、耐薬品性、機械的特性において優れた性質を有す
るために、磁気記録材料、各種写真材料、包装材料、電
気絶縁材料、一般工業材料等多くの用途に用いられてい
る。
【0003】これらの用途においてはポリエステルフィ
ルム単体で使用されることはなく、フィルム表面に種々
の被覆物、例えば磁性体塗料、ケミカルマット塗料、ジ
アゾ感光塗料、ゼラチン組成物、ヒートシール付与組成
物、インキなどを塗布あるいは印刷して使用される。
【0004】特に、磁気テープやフロッピーディスク等
の磁気記録材料に用いられるフィルムには、磁気記録の
高信頼性、高密度化のために平坦性、平滑性が求められ
ているとともに、磁性体塗料とベースフィルムとの接着
力の向上が強く求められている。しかし、フィルムに磁
性体塗料への接着力を付与すると、逆にフィルム間でブ
ロッキングを生じ、各種の作業性が低下したり、磁気記
録性能が悪化したりする。このため、フィルムの接着性
付与には、フィルム間のブロッキング現象を生じさせな
い、さらにはフィルム表面に塗布あるいは印刷される種
々の被覆物に含有されている各種溶剤に対しても抵抗力
のある方法や易接着性物質が望まれている。
【0005】一般にポリエステル自体は不活性で接着性
に乏しいため、フィルム表面に種々の被覆物、例えば磁
性体塗料、ケミカルマット塗料、ジアゾ感光塗料、ゼラ
チン組成物、ヒートシール付与組成物、インキなどを塗
布あるいは印刷する際には、該被覆物との接着性を良好
とするためにフィルム表面にコロナ放電あるいはプラズ
マ等の物理的な処理やアルカリあるいはアミン類の化学
薬品を使用した化学的な処理をする方法、さらには、易
接着性物質をコーティングする方法などが知られてい
る。しかし、物理的あるいは化学的な表面処理方法は工
程が煩雑となり、コストアップになるばかりでなく、十
分な接着性が得られない。
【0006】一方、易接着性物質をコーティングする方
法はポリエステルフィルムの製造工程内で実施でき、コ
スト面で有利であり、かつ、種々の被覆物に対応できる
接着性物質を選択することが可能である。さらに、ポリ
エステルフィルムの取扱い性、フィルム製造時の作業性
の点から、種々の水分散あるいは水溶性共重合ポリエス
テルおよびフィルムが提案されてきた。例えば、特公昭
47−40873号公報、特開昭50−121336号
公報にはポリエステルにポリエチレングリコールおよび
エステル形成スルホン酸金属塩化合物を共重合したも
の、特開昭50−83497号公報、特開昭53−25
36号公報、特開昭54−3848号公報および特開昭
59−215318号公報にはエステル形成スルホン酸
金属塩化合物および脂肪族ジカルボン酸成分を共重合し
たものなどがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術においては次のような問題がある。すなわ
ち、従来の水分散あるいは水溶性共重合ポリエステルは
水分散あるいは水溶性を向上させる目的で、エステル形
成スルホン酸金属塩化合物とポリエチレングリコールあ
るいは脂肪族ジカルボン酸成分等を併用使用したもので
あるが、水分散あるいは水溶性が十分でなかったり、あ
るいはポリエチレングリコール、脂肪族ジカルボン酸成
分を多量に共重合するため、ポリエステルのガラス転移
温度が著しく低下し、接着性は発現するものの、フィル
ムの耐ブロッキング性、耐溶剤性に劣るなどの欠点があ
る。
【0008】本発明の目的はこれらの欠点を解消せし
め、水溶性、接着性、耐ブロッキング性、耐溶剤性に優
れ、基材フィルムのコーティング剤として好適なフィル
ム用水溶性共重合ポリエステルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、酸成分として、二種以上の芳香族ジカルボン酸70
モル%以上、脂肪族ジカルボン酸0.01〜8モル%お
よびエステル形成性スルホン酸アルカリ金属塩化合物8
〜25モル%、グリコール成分として、炭素数2〜8の
脂肪族グリコールおよび/または炭素数6〜16の脂環
族グリコール80〜99モル%、ジエチレングリコール
1〜20モル%からなるフィルム用水溶性共重合ポリエ
ステルによって達成できる。
【0010】本発明の水溶性共重合ポリエステルは酸成
分として、二種以上の芳香族ジカルボン酸を70モル%
以上とする必要があり、好ましくは80モル%以上とす
ることが接着性、水溶性、耐溶剤性に優れる点から好ま
しい。二種以上の芳香族ジカルボン酸が70モル%未満
であると耐ブロッキング性、耐溶剤性に劣る。芳香族ジ
カルボン酸としては特に限定されることはないが、例え
ばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸を挙げるこ
とができ、これらの中から二種以上の芳香族ジカルボン
酸を適宜選択することができる。好ましい芳香族ジカル
ボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸である。これらの中から二種以上の芳香
族ジカルボン酸を選択することがよく、特に好ましい二
種以上の芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸である。
【0011】本発明における二種以上の芳香族ジカルボ
ン酸の比は特に限定されることはないが、一種の芳香族
ジカルボン酸に対して、他の一種以上の芳香族ジカルボ
ン酸の合計量がモル比で0.001〜0.1となるよう
にすることが好ましく、さらには0.005〜0.05
とすると接着性、水溶性、耐溶剤性に優れる点から好ま
しい。
【0012】また、本発明における脂肪族ジカルボン酸
は接着性の点から0.01〜8モル%とする必要があ
り、好ましくは0.05〜5モル%である。脂肪族ジカ
ルボン酸が0.01モル%未満であると接着性に劣り、
8モル%を越えると接着性は良好なものの、耐ブロッキ
ング性、耐溶剤性に劣る。脂肪族ジカルボン酸としては
特に限定されることはないが、例えばアジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、ドデカジオン酸、ダイマー酸を
挙げることができ、これらの中から好ましい脂肪族ジカ
ルボン酸としてはアジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸である。これらの脂肪族ジカルボン酸は二種以上併用
してもよい。
【0013】本発明の水溶性共重合ポリエステルはエス
テル形成性スルホン酸アルカリ金属塩化合物を全酸成分
に対して、8〜25モル%とする必要があり、好ましく
は10〜20モル%であり、さらに好ましくは11〜1
5モル%である。エステル形成性スルホン酸アルカリ金
属塩化合物量が8モル%未満であると、十分な水溶性お
よび接着性が得られない。一方、25モル%を越えると
接着性は飽和に達し、逆に耐ブロッキング性、耐溶剤性
が低下する。エステル形成性スルホン酸アルカリ金属塩
化合物としては特に限定されることはないが、例えばス
ルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、2−スル
ホイソフタル酸、4−スルホイソフタル酸、4−スルホ
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等のアルカリ金属塩
およびこれらのアルキルエステルを挙げることができ、
なかでも5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸
のリチウム、ナトリウム、カリウム塩がより好ましく用
いられる。
【0014】本発明の水溶性共重合ポリエステルのグリ
コール成分は、炭素数2〜8の脂肪族グリコールおよび
/または炭素数6〜16の脂環族グリコール80〜99
モル%、ジエチレングリコール1〜20モル%とする必
要がある。好ましくは炭素数2〜8の脂肪族グリコール
および/または炭素数6〜16の脂環族グリコール8
2.5〜95モル%、ジエチレングリコール5〜17.
5モル%であり、さらに好ましくは炭素数2〜8の脂肪
族グリコールおよび/または炭素数6〜16の脂環族グ
リコール85〜92.5モル%、ジエチレングリコール
7.5〜15モル%である。炭素数2〜8の脂肪族グリ
コールおよび/または炭素数6〜16の脂環族グリコー
ルが80モル%未満あるいはジエチレングリコールが2
0モル%を越えた場合は耐ブロッキング性、耐溶剤性が
劣る。一方、炭素数2〜8の脂肪族グリコールおよび/
または炭素数6〜16の脂環族グリコールが99モル%
を越えるか、あるいはジエチレングリコールが1モル%
未満の場合は耐ブロッキング性は良好であるものの、接
着性に劣る。
【0015】本発明の炭素数2〜8の脂肪族グリコール
および/または炭素数6〜16の脂環族グリコールとし
ては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジ
オール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3
−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール等のグリコールを挙げることができる。
好ましい炭素数2〜8の脂肪族グリコールおよび/また
は炭素数6〜16の脂環族グリコールとしてはエチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールであ
り、さらに好ましくはエチレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールで
ある。これらのグリコールは1種のみ用いてもよく、ま
た2種以上併用してもよい。
【0016】本発明の水溶性共重合ポリエステルには本
発明の効果を損なわない範囲でオキシ酸あるいはポリオ
キシアルキレングリコールなどを一部共重合してもよ
く、また三官能以上の多官能化合物、単官能化合物等の
他の化合物を共重合してもよい。
【0017】また、本発明の水溶性共重合ポリエステル
は耐ブロッキング性、耐溶剤性を向上させるために、ア
ルカリ土類金属およびMn、Zn、Coから選ばれた少
なくとも一種の金属元素を1〜500ppm、アルカリ
金属から選ばれた少なくとも一種の金属元素を1〜10
00ppm含有することが好ましい。アルカリ土類金属
およびMn、Zn、Coから選ばれた少なくとも一種の
金属元素、およびアルカリ金属から選ばれた少なくとも
一種の金属元素を水溶性共重合ポリエステルに含有させ
るための方法は特に限定されることはないが、例えば水
溶性共重合ポリエステル製造時に金属化合物を添加する
ことによって含有させることができる。添加する金属化
合物としてはアルカリ土類金属およびMn、Zn、C
o、およびアルカリ金属のアルコラート、塩化物、モノ
カルボン酸のグリコール可溶性塩であり、好ましいアル
カリ土類金属およびMn、Zn、Coの化合物としては
酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン、酢
酸亜鉛、酢酸コバルトを挙げることができ、添加量とし
ては水溶性共重合ポリエステルに対して0.001〜
0.5重量%が好ましく、さらには0.005〜0.3
重量%が好ましい。また、好ましいアルカリ金属化合物
としては酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム
を挙げることができ、なかでも酢酸リチウムが好まし
い。添加量としては水溶性共重合ポリエステルに対して
0.001〜1.5重量%が好ましく、さらには0.0
1〜1.0重量%が好ましい。
【0018】本発明の水溶性共重合ポリエステルの製造
方法としては、例えば酸成分としてテレフタル酸、イソ
フタル酸、アジピン酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸成分およびグリコール成分としてエチレングリコー
ル、ジエチレングリコールとからなる水溶性共重合ポリ
エステルについて説明すると、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、アジピン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
およびエチレングリコール、ジエチレングリコールとを
直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチル、
イソフタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸ジメチルおよびエチレングリ
コール、ジエチレングリコールとをエステル交換反応さ
せる第1段階と、この第1段階の反応生成物を重縮合反
応させる第2段階とによって製造する方法等を挙げるこ
とができる。
【0019】この際、反応触媒として、従来公知のアル
カリ金属、アルカリ土類金属、マンガン、コバルト、亜
鉛、アンチモン、ゲルマニウム、チタン化合物等が用い
られ、さらに着色防止剤としてリン化合物等を用いても
よい。
【0020】また、本発明の水溶性共重合ポリエステル
の極限粘度は特に限定されないが、接着性の点で0.3
以上が好ましく、さらには0.35以上が好ましく、と
くには0.4以上が好ましい。
【0021】本発明の水溶性共重合ポリエステルには必
要に応じて、難燃剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、
染料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤あるい
はポリシロキサンなどの消泡剤を配合してもよく、さら
には滑り性などを付与する目的でクレー、マイカ、酸化
チタン、炭酸カルシウム、カオリン、湿式および乾式法
シリカ、コロイド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バ
リウム、アルミナなどの無機粒子、さらにはアクリル酸
類、スチレンなどを構成成分とする有機粒子等を配合し
てもよい。
【0022】本発明の水溶性共重合ポリエステルは、接
着性を付与する目的で各種フィルムのコーティング剤に
好適に使用されるが、この場合共重合ポリエステルを水
に溶解し、水溶液として使用する。この水溶液とは物理
的、化学的な意味で厳密性を有するものではなく、水に
大部分が溶解し、一部が微分散しているようなものも含
むものである。また、水溶性共重合ポリエステルの水溶
化時あるいは水溶液には必要に応じて、前述した有機滑
剤、消泡剤、各種粒子等を配合してもよい。
【0023】なお本発明の水溶性共重合ポリエステルを
使用したフィルムの具体的な製造方法としては、例えば
ポリエチレンテレフタレートからなるフィルムに本発明
の水溶性共重合ポリエステルを適用する場合について説
明すると、まずポリエチレンテレフタレートを乾燥後、
溶融押出しして、未延伸シートとし、続いて、熱処理
し、フィルムにする。二軸延伸は縦、横逐次延伸あるい
は二軸同時延伸のいずれでもよく、延伸倍率は特に限定
されるものではないが通常は縦、横それぞれ2.0〜
5.0倍が適当である。また、二軸延伸後、さらに縦、
横方向のいずれかに再延伸してもよい。
【0024】ポリエステルフィルムの表面への本発明の
水溶性共重合ポリエステルの水溶液の塗布は、ポリエス
テルフィルムの製造工程中で行なうことが好ましく、さ
らに好ましくは未延伸シートを縦、横いずれかの方向に
一軸延伸した後、水溶性共重合ポリエステルの水溶液を
塗布し、次いで一軸延伸とは異なる方向に二軸延伸、熱
処理してフィルムを製造する方法がよい。塗布する方法
は公知の塗布方法、例えばリバースコート法、グラビア
コート法、ダイコート法、ワイアーバー法などを用いる
ことができる。
【0025】また、本発明の水溶性共重合ポリエステル
はフィルムのコーティング剤以外に繊維、他の成形加工
製品のコーティング剤および製織工程のサイジング剤な
どにも使用することができる。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例により、さらに詳細に説
明する。実施例中の特性は次のようにして測定した。
【0027】A.共重合ポリエステルの極限粘度:
[η] o−クロロフェノール溶媒を用い、25℃で測定した。
【0028】B.共重合ポリエステルの水溶性 共重合ポリエステル2gを水100g中に入れ、70
℃、2時間攪拌溶解して冷却後、2μフィルターで濾過
する。溶解状態および濾上物量によって共重合ポリエス
テルの水溶性を判定した。 ○:水溶液は透明あるいは僅かに白濁しているが、濾上
物はほとんど認められなかった。 △:水溶液はやや白濁しており、濾上物が認められた。 ×:溶解しにくい、あるいは水溶液は強く白濁してお
り、多量の濾上物が認められた。
【0029】C.接着性 共重合ポリエステルの水溶液を塗布し、接着層を設けた
フィルム面にダイフェラコートVD1654{大日精化
工業(株)製}100重量部とスミジュールN75{住
友バイエル(株)製}1重量部からなる塗料を乾燥後で
5μになるようにバーコーターで塗布、100℃で5分
間乾燥して被覆層を設けた。該被覆層面にセロハン粘着
テープを貼り、線圧50kg/cmのニップロールを通過
させた後、180度方向に急速に剥離する。その時のセ
ロハン粘着テープに付着した被覆層の面積を求めて接着
性を判定した。 ◎:セロハン粘着テープに付着した被覆層の面積が5%
未満であり、接着性に優れている。 ○:セロハン粘着テープに付着した被覆層の面積が5%
〜10%未満であり、接着性にやや優れている。 △:セロハン粘着テープに付着した被覆層の面積が10
%〜30%未満であり、接着性にやや劣る。 ×:セロハン粘着テープに付着した被覆層の面積が30
%以上であり、接着性に劣る。
【0030】D.耐ブロッキング性 共重合ポリエステルの水溶液を塗布し、接着層を設けた
フィルムの接着層面同志を重ね合わせたもの(a)およ
び接着層を設けたフィルムの接着層面に接着層を設けて
ないフィルム面を重ね合わせたもの(b)(重ね合わせ
面積:3cm×4cm)に500g/12cm2 の加重をかけ
て50℃,85%RH中で24時間放置した後、重ね合
わせ部の剪断応力をテンシロン引張り試験機を用い、引
張速度20cm/分で測定した。
【0031】E.耐溶剤性 共重合ポリエステルの水溶液を塗布し、接着層を設けた
フィルムの接着層面に有機溶剤としてメチルエチルケト
ン、トルエン、アセトンをそれぞれ滴下し、接着層の白
濁状態で判定した。 ○:ほとんど白濁しない。 △:わずかに白濁する。 ×:白濁する。
【0032】実施例1 テレフタル酸ジメチル78.7重量部、イソフタル酸ジ
メチル2.8重量部、アジピン酸ジメチル2.5重量
部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル17.
0重量部、エチレングリコール59.9重量部、ジエチ
レングリコール4.0重量部および酢酸カルシウム0.
1重量部、酢酸リチウム0.3重量部、三酸化アンチモ
ン0.03重量部を加え、常法に従いエステル交換反応
せしめたのち、リン酸トリメチル0.05重量部を添加
した。次いで徐々に昇温、減圧にし、最終的に280
℃、1mmHg以下で重縮合反応を行い、水溶性共重合
ポリエステルを得た。得られた水溶性共重合ポリエステ
ルの組成をNMR(13C−NMRスペクトル)により測
定した結果、酸成分はテレフタル酸82モル%、イソフ
タル酸3.0モル%、アジピン酸3.0モル%、5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸12モル%、グリコール成
分はエチレングリコール87モル%、ジエチレングリコ
ール13モル%であった。また、極限粘度は0.57、
原子吸光法により求めた金属含有量はCa205pp
m、Li190ppmであった。
【0033】得られた水溶性共重合ポリエステル2gを
水100g中に入れ、80℃、2時間攪拌溶解して冷却
後、2μフィルターで濾過し、水溶性共重合ポリエステ
ル水溶液を得た。水溶性共重合ポリエステルの水溶液は
ほぼ透明性であり、フィルター濾上物も認められなかっ
た。
【0034】一方、平均粒子径0.2μの二酸化ケイ素
を0.2重量%含有した極限粘度0.60のポリエチレ
ンテレフタレートを十分に乾燥した後、押し出し機に供
給して290℃で溶融し、T型口金よりシート状に押し
出し、30℃の冷却ドラムで冷却固化せしめ未延伸フィ
ルムを得た。次いで未延伸フィルムを95℃に加熱して
縦方向に3.4倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。さ
らに、この一軸延伸フィルムの片面に上記で得た水溶性
共重合ポリエステルの水溶液を二軸延伸後において塗布
厚みが0.1μとなるようにグラビアコート方式で塗布
した。続いて100℃に加熱して横方向に3.5倍延伸
し、200℃で熱処理して接着層を有する厚さ15μの
ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性
を、表2に示す。フィルムの接着性、耐ブロッキング
性、耐溶剤性ともに良好であった。
【0035】実施例2 テレフタル酸ジメチル78.3重量部、イソフタル酸ジ
メチル1.0重量部、アジピン酸ジメチル4.3重量
部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル17.
5重量部、エチレングリコール61.0重量部および酢
酸カルシウム0.07重量部、酢酸リチウム0.07重
量部、三酸化アンチモン0.03重量部を加え、常法に
従いエステル交換反応せしめたのち、リン酸トリメチル
0.05重量部を添加した。次いで徐々に昇温、減圧に
し、最終的に280℃、1mmHg以下で重縮合反応を
行い、水溶性共重合ポリエステルを得た。得られた水溶
性共重合ポリエステルの組成をNMR(13C−NMRス
ペクトル)により測定した結果、酸成分はテレフタル酸
82モル%、イソフタル酸1.0モル%、アジピン酸
5.0モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸12
モル%、グリコール成分はエチレングリコール90モル
%、ジエチレングリコール10モル%であった。また、
極限粘度は0.56、原子吸光法により求めた金属含有
量はCa150ppm、Li45ppmであった。
【0036】得られた水溶性共重合ポリエステル2gを
水100g中に入れ、80℃、2時間攪拌溶解して冷却
後、2μフィルターで濾過し、水溶性共重合ポリエステ
ル水溶液を得た。水溶性共重合ポリエステルの水溶液は
ほぼ透明性であり、フィルター濾上物も認められなかっ
た。
【0037】一方、実施例1と同様の方法で接着層を有
する厚さ15μのポリエステルフィルムを得た。得られ
たフィルムの特性を、表2に示す。フィルムの接着性、
耐ブロッキング性、耐溶剤性ともに良好であった。
【0038】比較例1 テレフタル酸ジメチル83.6重量部、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸ジメチル17.4重量部、エチレン
グリコール61.0重量部および酢酸カルシウム0.1
重量部、三酸化アンチモン0.03重量部を加え、常法
に従いエステル交換反応せしめたのち、リン酸トリメチ
ル0.05重量部を添加した。次いで徐々に昇温、減圧
にし、最終的に280℃、1mmHg以下で重縮合反応
を行い、水溶性共重合ポリエステルを得た。得られた水
溶性共重合ポリエステルの組成をNMR(13C−NMR
スペクトル)により測定した結果、酸成分はテレフタル
酸88モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸12
モル%、グリコール成分はエチレングリコール83モル
%、ジエチレングリコール17モル%であった。また、
極限粘度は0.55、原子吸光法により求めた金属含有
量はCa210ppmであった。
【0039】得られた水溶性共重合ポリエステル2gを
水100g中に入れ、80℃、2時間攪拌溶解して冷却
後、2μフィルターで濾過し、水溶性共重合ポリエステ
ル水溶液を得た。水溶性共重合ポリエステルの水溶液は
やや白濁しており、濾上物が認められた。
【0040】一方、実施例1と同様の方法で接着層を有
する厚さ15μのポリエステルフィルムを得た。得られ
たフィルムの特性を、表2に示す。フィルムは接着性に
劣っていた。
【0041】実施例3〜5,比較例2〜4 実施例1と同様の方法で表1に示すように酸成分、グリ
コール成分および金属化合物の種類、量を変更し、ポリ
エステルおよびフィルムを得た。表2に結果を示した。
実施例3〜5は本発明の範囲内のものでありフィルムの
接着性、耐ブロッキング性、耐溶剤性ともに良好であっ
た。
【0042】一方、比較例2は脂肪族ジカルボン酸量が
本発明の範囲外であり、フィルムの接着性は良好である
ものの、耐ブロッキング性、耐溶剤性に劣っていた。ま
た、比較例3はジエチレングリコ−ル量が本発明の範囲
外であり、耐ブロッキング性、耐溶剤性に劣っていた。
【0043】さらに、比較例4はエステル形成性スルホ
ン酸アルカリ金属塩化合物が本発明の範囲外であり、得
られた共重合ポリエステルは水溶性に劣るものであっ
た。
【0044】
【表1】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明は上述したように、酸成分として
特定量の二種以上の芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカル
ボン酸およびエステル形成性スルホン酸金属塩化合物、
グリコール成分として特定量の炭素数2〜8の脂肪族グ
リコールおよび/または炭素数6〜16の脂環族グリコ
ール、ジエチレングリコールからなるフィルム用水溶性
共重合ポリエステルであり、水溶性、接着性、耐ブロッ
キング性、耐溶剤性に優れ、磁気記録材料、各種写真材
料、包装材料、電気絶縁材料、一般工業材料等に使用さ
れる基材フィルムのコーティング剤、特には磁気記録材
料に使用される基材フィルムのコーティング剤に好まし
く用いられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸成分として、二種以上の芳香族ジカルボ
    ン酸70モル%以上、脂肪族ジカルボン酸0.01〜8
    モル%およびエステル形成性スルホン酸アルカリ金属塩
    化合物8〜25モル%、グリコール成分として、炭素数
    2〜8の脂肪族グリコールおよび/または炭素数6〜1
    6の脂環族グリコール80〜99モル%、ジエチレング
    リコール1〜20モル%からなるフィルム用水溶性共重
    合ポリエステル。
  2. 【請求項2】二種以上の芳香族ジカルボン酸において、
    一種の芳香族ジカルボン酸に対して、他の一種以上の芳
    香族ジカルボン酸の合計量がモル比で0.001〜0.
    1である請求項1記載のフィルム用水溶性共重合ポリエ
    ステル。
  3. 【請求項3】二種以上の芳香族ジカルボン酸がテレフタ
    ル酸、イソフタル酸およびナフタリンジカルボン酸より
    なる群の中から選ばれたものである請求項1,2に記載
    のフィルム用水溶性共重合ポリエステル。
  4. 【請求項4】請求項1記載の水溶性共重合ポリエステル
    からなる磁気記録材料用コーティング剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020045483A (ja) * 2018-09-14 2020-03-26 東洋紡フイルムソリューション株式会社 ポリエステル組成物、ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体
JP2023023947A (ja) * 2021-08-06 2023-02-16 三菱ケミカル株式会社 離型用積層ポリエステルフィルム及び離型フィルム

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