JPH0659200U - 特殊船 - Google Patents

特殊船

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JPH0659200U
JPH0659200U JP667093U JP667093U JPH0659200U JP H0659200 U JPH0659200 U JP H0659200U JP 667093 U JP667093 U JP 667093U JP 667093 U JP667093 U JP 667093U JP H0659200 U JPH0659200 U JP H0659200U
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隆 出口
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葵新建設株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船倉内にばら積みされた貨物を船倉から効率
よく陸揚げ可能で、しかも、船倉内へ貨物を均一に積み
込み可能で積み荷効率を向上させて運送コストを低減す
るとともに貨物積載時の船体の復元性を低減させること
なく安全に航行可能で、特に川砂や海砂などの液体を含
む貨物の運搬、陸揚げに適した特殊船を提供する。 【構成】 船倉4内の貨物3を攪拌するための攪拌装置
5を船首尾方向に移動自在に設け、ホッパー状に形成し
た船倉4の底壁9に液密構造で、かつ開閉自在な排出開
口14を設け、該排出開口14の下方に貨物搬出用コン
ベア6を設けてなる特殊船。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、岩石、砕石等の塊状貨物、土砂、穀物、豆類等の粒状貨物、更には セメント等の粉状貨物等、所謂、ばら積み貨物、並びに、海砂や川砂等の液体を 含むばら積み貨物を運搬するための特殊船に関し、更に詳しくは、この特殊船の 船倉にばら積みされた貨物を陸揚げするための揚荷装置を備える特殊船に関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、前記のような土砂、穀物、セメント粉等の所謂ばら積み貨物は、フィ ダーホース等の積み込み手段により貨物船の上甲板にある船倉開口から船倉内へ 積み込まれる。また、従来、この貨物船の船倉内にばら積みされた貨物を陸揚げ する場合には、船倉内にブルドーザ等を導入して船倉内のばら積み貨物を集荷し 、これをグラブバケット付クレーン、バケットホイール、ガントレークレーン等 の搬出装置を用いて陸揚げしていた。
【0003】 しかしながら、前記ように船倉内のばら積み貨物をブルドーザ等によって集荷 し、これをグラブバケット等で陸揚げする場合には、貨物の陸揚げ効率が悪いだ けでなく、クラブバケット付クレーン、バケットホイール、ガントリークレーン 等の大型で重量も大きな揚荷装置を必要とする、といった問題がある。
【0004】 また、フィーダーホース等の積み込み手段により上甲板にある船倉開口から船 倉内にばら積み貨物を積み込む場合、船倉内に貨物の山ができ、船倉側壁の上部 に空間が残って積み荷効率が低下し、運送コストの上昇を招くといった問題があ るだけでなく、貨物船が波浪等により動揺した場合に、船倉内のばら積み貨物の 山が崩れることで船体が傾斜し、復元力が低減して安定性が低下し、最悪の場合 には転覆の危険もあった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は上記のような従来のばら積み貨物用の貨物船における問題点に鑑み、 船倉内にばら積みされた貨物を船倉から効率よく陸揚げ可能とするとともに、船 倉内への貨物の積み込みに際しても、貨物を船倉内に均一に積み込み可能として 積み荷効率を向上させて運送コストの低減を可能とし、あわせて貨物積載時の船 体の復元性を低減させることなく安全に航行可能な特殊船を提供せんとするもの である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案の特殊船は、船倉内の貨物を攪拌するた めの攪拌装置を船首尾方向に移動自在に設けるとともに、船倉の底壁をホッパー 状に形成して該ホッパー状底壁に開閉自在な排出開口を設け、該排出開口の下方 に貨物搬出用コンベアを設けてなる。
【0007】 また、本考案においては、前記の場合において、船倉の船首尾側の側壁をホッ パー状に傾斜して形成してなる特殊船、更に、船倉底壁の排出開口を液密構造と した特殊船、この液密構造の船倉底壁を船首尾方向に傾斜して設けた特殊船、更 には、船倉内へ貨物を積み込むための貨物フィーダーを船首尾方向に移動自在に 設けてなる特殊船、をそれぞれ提供する。
【0008】 上記のような本考案の特殊船を添付図面をもとに説明する。図1において、特 殊船1は、船体2に設けた船倉4内に、岩石、砕石等の塊状貨物、土砂、穀物、 豆類等の粒状貨物、更にはセメント等の粉状貨物等、所謂、ばら積み貨物、更に 、海砂や川砂等、液体を含む貨物等、各種のばら積み貨物3を積み込んで、これ を運搬し、また、前記船倉4内にばら積みされた貨物3を陸揚げ可能に構成され ている。
【0009】 図示した特殊船1は、船体2に推進装置を備えて自走するタイプであるが、特 殊船の船体2には推進装置を有することなく、推進装置を備えた別の押船によっ て押航するタイプの特殊船、あるいは引船を利用して引っ張って航行するタイプ の特殊船であってもよい。
【0010】 そして図示したように、この特殊船1は、船体2の下部に空間を残してばら積 み貨物3を積み込むための船倉4が設けられており、この船倉4の上部には、船 倉4内のばら積み貨物3を攪拌するための攪拌装置5が、船体2の船首尾方向に 移動自在に設けられている。また、船体2の船倉4下方の空間内には、船倉4内 から排出されるばら積み貨物3を受ける貨物搬出用のコンベア6が船倉4の船首 尾方向の全長にわたって設けられ、このコンベア6には第2のコンベア7、第3 のコンベア8等が接続されていて船倉4内のばら積み貨物3を陸揚げ可能となっ ている。
【0011】 前記船倉4の底壁9は、図2に示すように船体2の船幅方向両側から船倉4の 中央に向かって傾斜したホッパー状に形成されている。このホッパー状底壁9は 、船倉4における船幅方向の左右両側壁10、10から中央に向かって下方へ傾 斜するととも、最低位置の中央部には、船首尾方向にそって船倉4の全長にわっ て水平面11が形成されており、その下方に前記したコンベア6が配置されてい る。
【0012】 この船倉4のホッパー状底壁9の形状としては、図2に示すもの以外に、図3 および図4に示すものも採用できる。図3に示した船倉4の底壁形状は、船倉4 における船幅方向の左右両側壁10、10から中央に向かって傾斜する底壁部分 が互いに交じわる中心線12の下方に貨物搬出用のコンベア6が配置されている 。また、図4に示した船倉4の底壁形状は、船倉4における船幅方向の左右両側 壁10、10から中央に向かって傾斜する底壁部分が交わる中央部に、船首尾方 向の全長にわたって上向きの突条13が形成されており、この突条13の下方に 貨物搬出用のコンベア6が配置されている。
【0013】 そして、前記船倉4の底壁9には、この船倉4内にばら積みされた貨物3を、 該船倉4から下方のコンベア6上に排出するための開閉自在な貨物排出用の開口 が設けられている。この排出開口の形状は、前記図2に示す中央部に水平面11 が形成されたホッパー状底壁9の場合には、図5に示すように、前記水平面11 部分に、船首尾方向に並ぶ多数の開口14・・・が設けられている。また、図3 に示すホッパー状底壁9の場合は、図6に示すように船倉底壁9の左右の傾斜状 底壁部分が交じわる中心線12を挟んでその両側に、多数の開口14・・・が船 首尾方向に2列に並んで設けられている。更に、図4に示す中央部に突条13が 設けられたホッパー状底壁9の場合には、図7に示すように前記突条13の両側 斜面13a、13a部分に、多数の排出開口14・・・が2列に並んで設けられ ている。また、これら図5〜図7に示したものでは、船倉底壁部分の排出開口1 4は、該船倉4における船首尾方向にそって多数設けられているが、これを船首 尾方向に連続する一つの開口として設けてもよい。
【0014】 また、前記の船倉4の側面から見た形状は、図1に示すようにその船首尾方向 前後の壁面15、16が上甲板17上に開口した船倉4の上部開口18から底壁 9に向かって垂直に形成されていてもよいし、また、図8に示すように、船首尾 方向前後の壁面15、16の下部が傾斜したホッパー状に形成されていてもよい 。尚、この場合において、船首尾方向前後の壁面15、16のうち、どちらか一 方のみがホッパー状に形成されていてもよい。
【0015】 また、船倉4の底壁9全体を船首尾方向の一方、例えば図9に示すように船尾 側に向かって下方に傾斜状に設けることができる。この場合には、海砂や川砂等 の液体を含むばら積み貨物の場合において、船倉4内の貨物に含まれる液体を船 倉4における船首尾方向の一箇所に効率よく集め、船倉4内の液体をその一箇所 から廃液ドレン等により効率よく船倉4外に排出する場合に有効である。更に、 この場合においても、図10に示すように船倉4の底壁9は、船首尾方向前後の 壁面15、16の両方あるいはその一方の下部がホッパー状に形成されていても よい。
【0016】 前記船倉4のホッパー状底壁9に設けられた排出開口14には、これを開閉す る開閉扉が設けられている。そして、船倉4内に貨物3を積み込む場合、更には この積み込まれたばら積み貨物3を船倉4内で水洗する場合等にあっては、開閉 扉により排出開口14が閉鎖された状態とし、また、船倉4からの貨物3の陸揚 げに際しては、開閉扉を開くことで船倉4内にばら積みされた貨物3が、船倉4 底壁9の排出開口14から自然落下により下方の搬出用コンベア6に排出される 。この排出開口14を開閉する開閉扉の構造としては、スライド式の扉、あるい はヒンジにより開閉する扉等が考えられる。
【0017】 例えば、前記図2および図5により示されるホッパー状底壁9の場合には、図 11に示すように開閉扉20を油圧シリンダ等の扉開閉用シリンダ21、あるい はワイヤーロープ等により左右にスライドさせて船倉底壁9に設けた排出開口1 4を開閉する構造、あるいは図12に示すようにヒンジ22を用いて排出開口1 4に取り付けた開閉扉20をシリンダまたはトルクヒンジ等を利用して開閉する 構造等が考えられる。更に、このヒンジ22により開閉する扉の場合において、 図13に示すように排出開口14の左右に開閉する2枚の扉20a、20bに分 割された構造としてもよい。
【0018】 更に、ばら積み貨物3が海砂や川砂等の液体を含むものである場合や、ばら積 み貨物3を船倉4内で洗浄する場合等には、船倉底壁9に設けた排出開口14か ら船倉4内の液体が漏れて下方の排出用コンベア6等にかからないようにする必 要がある。このため、そのような場合には、前記の船倉底壁9の排出開口14部 分を液密構造とする。この排出開口14の液密構造としては、開閉扉20がスラ イド式のものにあっては、図14に示すように底壁9下面の排出開口14の開口 周縁部分にPパッキンや板ゴムパッキン等のパッキン23を取り付け、扉開閉用 シリンダ21により開閉扉20で排出開口14を閉鎖した後に、該開閉扉20の 下方から締め付け用シリンダ24にて開閉扉20を前記パッキン23に押し付け ることで、排出開口14部分における液密性が確保されるようにする。前記の場 合にパッキン23は船倉4の底壁9下面に取り付けているが、パッキン23を開 閉扉20側に取り付けることも勿論可能である。更に、この場合において、図1 5に示すように、開閉扉20の表面に耐圧ゴム25等を被覆したものであっても よい。また、ヒンジ22にて開閉する構造の開閉扉20の場合の液密構造として は、図16に示すように、船倉底壁9下面における排出開口14の開口周縁部分 にパッキン23を取り付け、開閉扉20を扉開閉用シリンダ21により押し付け ることで排出開口14を液密構造とすることができる。尚、この場合に、前記パ ッキン23を開閉扉20側に取り付けたり、あるいは開閉扉20を耐圧ゴムにて 被覆したものであってもよいことはいうまでもない。
【0019】 また、前記図3および図6により示されるホッパー状底壁9の場合の排出開口 14の構造にあっても前記の場合と同様であって、図17に示すように船倉底壁 9の中心線12を挟んで左右に位置する排出開口14、14部分に開閉扉20、 20を扉開閉用シリンダ21によりスライドさせて排出開口14を開閉する構造 、あるいは図18に示すヒンジ22を用いて取り付けた開閉扉20を、シリンダ またはトルクヒンジ等を利用して開閉する構造とすることができる。このヒンジ 22により開閉する場合において、図18に示すように排出開口14、14の外 側に開閉扉20、20を開く構造の他、図19に示されるように、左右の開閉扉 20、20を船倉底壁9の中心線12側に開く構造とすることもできる。
【0020】 そして、この場合の排出開口14の液密構造も前記と同様であって、開閉扉2 0がスライド式のものにあっては、図20に示すように排出開口14の開口周縁 部分にパッキン23を取り付け、更に開閉扉20を締め付け用シリンダ24にて パッキン23に押し付ける構造、また、ヒンジ22にて開閉する開閉扉20の場 合には図21に示すように、排出開口14の開口外縁部分に取り付けたパッキン 23に扉開閉用シリンダ21により開閉扉20を押し付ける構造とする。更にこ これらの場合に、パッキン23を開閉扉20側に取り付けたり、あるいは図22 のように開閉扉20を耐圧ゴム25にて被覆してもよい。
【0021】 更に、前記図4および図7により示されるホッパー状底壁9の構造にあっても 同様であり、図23に示すように船倉底壁9の中心部分にある突条13の左右両 斜面13a、13aに設けられた排出開口14、14部分に扉開閉用シリンダ2 1により開閉扉20、20をスライドさせて開閉する構造、あるいは図24に示 すヒンジ22を用いた開閉扉20の開閉構造がある。そして、このヒンジ22に より開閉する構造においては、図24に示す排出開口14、14の内側に開く構 造の他、図25に示す左右の開閉扉20、20を互いに外側に開く構造とする等 、任意である。
【0022】 そして、これらの排出開口14の液密構造も先に述べた場合と全く同様であっ て、開閉扉20がスライド式のものにあっては図26に示すように排出開口14 の開口周縁部分にパッキン23を取り付けて締め付け用シリンダ24にて押し付 ける構造、また、ヒンジ22にて開閉する構造の開閉扉20の場合には図27に 示すように排出開口14の開口周縁部分にパッキン23を取り付けて開閉用シリ ンダ21により押し付ける構造とする。更にこれらの場合に、パッキン23を開 閉扉20側に取り付けたり、あるいは開閉扉20を耐圧ゴムにて被覆してもよい ことも同様である。
【0023】 上記のように、本考案に係る特殊船1においては、船倉4の底壁9がホッパー 状に形成されており、このホッパー状底壁9に貨物の排出用の開口14が設けら れ、その下方には前記排出開口14から排出される船倉4内のばら積み貨物3を 受けてこれを陸揚げするための搬出用のコンベア6が設けられているが、本考案 では更に、前記船倉4の上部に、船倉4内のばら積み貨物3を攪拌するための攪 拌装置5が船首尾方向に移動自在に設けられている。
【0024】 この攪拌装置5としては、例えば図28に示すように、船倉4の上部開口18 の開口縁にそって船首尾方向に移動自在に設けられた架台30上に基体31を立 設し、この基体31に攪拌用のスクリュー32を垂設してなるスクリュー式のも のがある。
【0025】 前記スクリュー式攪拌装置5を船首尾方向に移動させる架台30の移動手段と しては、例えば、船倉4の上部開口18の両側縁部分にレール部材を付設し、そ の上を架台30下面に設けた車輪等により走行させる構造等、各種の移動手段が 考えられる。そしてこの場合、架台30は自走式でもよいし、あるいは架台30 にワイヤーロープを連結してウインチにて引っ張るような構造としてもよく、こ の攪拌装置5を移動させるための構造には特に制限はない。
【0026】 そして、前記スクリュー式攪拌装置5における攪拌スクリュー32としては、 例えば図29〜図33に示されるものが考えられる。図29、図30に示したも のは、スクリュー32の回転軸33の周囲にプロペラ状の攪拌羽根34が取り付 けられたものである。この場合の攪拌羽根34の翼数は、1翼から多翼までのい ずれでも任意に採用することができ、また、積み込まれる貨物の種類により選択 的に取り替え可能とすることができる。図31に示したものは、攪拌羽根34の エッヂ部分にツメ35を設けたものであり、また、図32に示したものは、回転 軸33に固定した円盤36の下面に多数の突起37・・を突設したものである。 更に図33は、回転軸33の周囲に螺旋状攪拌羽根38を設けたスクリュー32 の例である。このスクリュー式攪拌装置5におけるスクリュー32の構造は、以 上のもの以外にも、任意の構造のものを採用することができ、貨物の種類によっ て適宜使い分けることもできる。
【0027】 また、船倉4内のこの船倉4内の貨物3の攪拌装置5としては、前記のような スクリュー式のもの以外に、バケット式が考えられる。このバケット式攪拌装置 とは、例えば図34に示したように、船首尾方向に移動自在に設けた架台30に ユンボ40、あるいはショベルカー等を搭載し、それらのバケット41にて船倉 4内のばら積み貨物3を攪拌し、またこれを船倉底壁9に設けた排出開口14か ら下方のコンベア6上へ掻き出しを行うものである。
【0028】 尚、以上のような本特殊船1における船倉4の排出開口14の開閉、攪拌装置 5の移動、更にはその攪拌装置自体の動力源としては、油圧、電動等、あらゆる 動力源を採用することができ、この点についても特に制限はない。
【0029】
【作用および考案の効果】
前記のような本考案に係る特殊船1へのばら積み貨物3の積み込みは、船倉4 の上部開口18からフィーダーホース等の適宜積み込み手段により船倉4内に貨 物3をばら積みする。このとき、貨物フィーダを船首尾方向に移動自在に設けた ものにおいては、このフィーダを移動させながら船倉4内に貨物を積み込むこと で、船倉4内の全体にわたって均一に積み込むことができる、船倉4に余分な空 間が生ずることなく積み込み効率を向上させることができるとともに、船倉4の 貨物の偏在により船体2の安定性を阻害するようなおそれもない。また、船倉4 内にばら積みされた貨物3を陸揚げするには、船倉底壁9に設けられた排出開口 14を開けて自然落下により下方のコンベア6上に船倉4内のばら積み貨物3を 排出し、このコンベア6から更に適宜搬出手段を利用して船体2外に貨物を搬出 することで船倉4内の貨物を連続的に効率よく陸揚げすることができる。
【0030】 また、前記の船倉4の排出開口14を開けてばら積み貨物3を下方のコンベア 6上に排出するに際し、船倉4上部に設けた攪拌装置5により船倉4内のばら積 み貨物3を攪拌、掻き出しすることで、底壁9の排出開口14の目詰まりを防止 して船倉4内からコンベア6上へ効率よくばら積み貨物3を排出することができ る。
【0031】 また、船倉4内にばら積みされた貨物3を前記の攪拌装置5により、船倉4内 全体に均一にならすことで、船倉4内への積み荷効率を更に向上させるとともに 、船倉4内における積み荷の偏在による船体2の復元性の低減、これによる船体 2の安定性の低下をより確実に防止し、また、積み込み後に船倉4内の貨物3に 偏在が生じた場合に、これを均一にならすことも可能である。
【0032】 しかも、この攪拌装置5は、海砂や川砂等を船倉4内で水洗する場合の攪拌装 置としても利用することができ、船倉4内での貨物3の洗浄効率を向上させるこ とができる。
【0033】 また、前記のような海砂や川砂等の液体を含む貨物の場合、あるいは、これら を船倉内で水洗する場合等には、船倉4の排出開口14部分を液密構造とするこ とで、船倉4下方のコンベア6に船倉4内の液体がかかることを防止してコンベ ア6による貨物3の搬出作業に支障を来すようなこともない。
【0034】
【実施例】
本考案に係る特殊船の代表的な実施例を図35〜図40をもとに説明する。
【0035】 図35は、本考案の具体的実施例を示す特殊船100の側壁図であり、図36 はその平面図、図37は船体102の要部の縦断面図で船体102に設けられた 船倉104、およびこの船倉104内に積み込まれる貨物を船倉104内から船 体102外に搬出して陸揚げするための搬出装置103を示すものであり、図3 8はその平面図、更に図39は船体102の横断面図で、更に図40は船倉10 4底部の拡大横断面図である。
【0036】 この特殊船100は、岩石、砕石等の塊状貨物、土砂、穀物、豆類等の粒状貨 物、更にはセメント等の粉状貨物等、所謂、ばら積み貨物を運搬し、また、この ばら積み貨物を陸揚げするためのものであって、図例のものでは特殊船100の 船体102には自走手段を備えることなく、船体102の船尾部分に設けた渠口 150部分に押船151の船首側を連結し、押船151が備える推進装置の推進 力により押航するタイプのものである。
【0037】 そして、この特殊船100の船体102の上甲板117上にあって船倉104 の一側には、前記のようなばら積み貨物を船倉104内に積み込むためのフィー ダーホース152を備え、該フィーダーホース152の先端は、上甲板117上 に開口した船倉104上にあって船首尾方向に移動自在に設けられた貨物フィー ダー153に連結されており、一方、船体102外に延びるフィーダーホース1 52の吸入端部154からばら積み貨物をフィーダーホース152の途中に設け られたポンプ155により吸入し、かつ、これを前記貨物フィーダー153を船 首尾方向に移動させつつ船倉104内に積み込むことで、貨物を船倉104の全 体にわたって均一にばら積み可能としている。
【0038】 また、前記船倉104の上部には、船倉104内にばら積みされる貨物を攪拌 するための攪拌装置としてのユンボ160が、船倉104の開口縁にそって船首 尾方向に移動自在に設けられた架台130上に搭載されている。
【0039】 一方、船倉104を挟んで前記フィーダーホース152と反対側の上甲板11 7上には、船倉104内から搬出装置103により搬出される貨物を、特殊船1 00から陸上等に揚荷するための旋回コンベア165が設けられている。
【0040】 前記船倉104の構造は、図39に示すように、その底壁109が船幅方向の 両側から中央に向かって傾斜したホッパー状に形成されており、その中央部には 、船首尾方向の全長にわたって上向きの突条113が形成されるとともに、図3 7に示すように、その船首側の前壁115から船尾側の後ろ壁116に向かって 下方に傾斜して形成されている。前記底壁109中央に形成された突状113の 両側斜面には、多数の排出開口114が船首尾方向に2例に並んで設けられてい る。また、この船倉104の船首方向の前後壁面15、16のそれぞれには、船 倉104内のばら積み貨物に含まれる液体を船倉104外に排出させるための廃 液ドレン171、172が設けられている。
【0041】 前記船倉104の底壁109に設けられた排出開口114は、開閉扉120を 扉開閉用シリンダ121よりスライドさせることで開閉自在に設けられている。 この開閉扉120の表面は耐圧ゴム125により被覆されており、開閉扉120 にて排出開口114を閉鎖したときには、船倉104内を液密状態として該船倉 104のばら積み貨物に含まれる液体が下方のコンベア106上にかかることを 防止してなる。
【0042】 そして、前記船倉104下方の船体102内には、前記船倉底壁109中央の 突条113に設けられた排出開口114の下方に位置して船倉104内の貨物を 搬出するための搬出装置103として、ベルトコンベア106、107が船倉1 04下方から船首方向に向かって上甲板117上まで連続して設置されており、 更に前記コンベア107と上甲板117の一側に設けられた旋回コンベア165 との間が第3のコンベア108により接続されている。尚、前記コンベア106 、107には、その両側にサイドガード166、166が設けられており、コン ベア106上の貨物が外へこぼれ落ちるのを防止してなる。
【0043】 この特殊船100は上記のように構成されており、この特殊船100に土砂、 穀物等のばら積み貨物を積み込むには、船体102外にのびるフィーダーホース 152の供給端部154からホンプ155により貨物を吸入し、これをフィーダ ーホース152を通してその先端に接続した貨物フィーダー153から船体10 2の船倉104内に積み込む。この場合に、貨物フィーダー153を船倉104 上を船首尾方向に移動させながら貨物を積み込むことで、船倉104内の全体に わたって貨物を均一に積み込むことで、船倉104内の貨物の偏在により船体1 02の復元力を低減させ、船体102の安定性を低下させることを防止しうると ともに、船倉104内に隙間なく貨物を積み込むことで積み込み効率を向上させ 、ひいては貨物運搬コストを低減させることができる。また、この貨物の積み込 み時においても、船倉104上に設けた攪拌装置としてのユンボ160を船倉1 04内の貨物の偏在を矯正して貨物を船倉104内の全体に均一にならすことに 利用することもできる。更に、貨物を積み込んだ後においても、船体102の波 浪等による動揺により船倉104内で貨物に偏在が生じた場合であっても、この ユンボ160を利用することで、船倉104内の貨物を均一にならすことができ る。
【0044】 前記のように貨物をばら積みした船倉104内は、その底壁109の排出開口 114を開閉する開閉扉120に液密構造が採用されていることから、海砂や川 砂のように貨物が水等の液体を含む場合にも、これらの液体が船倉104下方の 搬出装置103としてのコンベア106、107上にかかるようなことはない。 また、この貨物に含まれる液体を、船倉104の船首尾方向の前後側壁に設けた 廃液ドレン171、172等により船倉104外に搬出することで、貨物と液体 とを簡単に分離することができる。更には、船倉104が液密構造であることか ら、この船倉104内に積み込まれた貨物を船倉104内で水洗することも可能 である。そして、この船倉104内で貨物を水洗するような場合には、船倉10 4上部に設けた攪拌装置としてのユンボ160により船倉104内の貨物を攪拌 することで、効果的に洗浄することができる。
【0045】 また、前記のように船倉104内にばら積みされ、更にはこの船倉104内で 洗浄された貨物を陸揚げするには、船倉104の底壁109に設けられた排出開 口114の開閉扉120を開放することで船倉104内の貨物が下方の搬出装置 103としてのコンベア106、107上に自然落下し、更に第3のコンベア1 08から旋回コンベア165を経て船体102外へ搬出することで、船倉104 内の貨物を連続的に陸揚げすることができる。また、この場合に、船倉104の 底壁109に設けた排出開口114が目詰まりを起こしたような場合であっても 、船倉104の上方に移動自在に設けたユンボ160により貨物を排出開口11 4から下方のコンベア106、107上に掻き出すことができ、船倉104から の貨物の排出に支障を来すような恐れも全くないのである。
【0046】 以上のように、本考案に係る特殊船100によれば、船倉104内にばら積み された貨物を船倉104の底壁109に設けた排出開口114からその下方のコ ンベア106、107上に自然落下させてこれらのコンベア106、107等に より連続的に陸揚げするような構造を採用したことにより、従来のように船倉1 04内にブルドーザ等を導入して船倉104の貨物を集荷し、これをバケットク レーン等を用いて陸揚げするような場合に較べて極めて効率よく貨物を陸揚げす ることでできるとともに、バケットクレーン等の大型でかつ重量の大きな陸揚げ 装置を必要とすることもない。しかも、船倉104内を貨物を下方のコンベア1 06、107上に排出させるに際しては、船倉104内の貨物をその上方に設け たユンボ160等の攪拌装置により攪拌、かつ掻き出すようにしたことで、排出 開口114の目詰まりによる排出効率の低下を防止して効率のよい陸揚げ作業を 継続して行うことが可能である。
【0047】 更に、実施例に示したように、船倉104内への貨物の積み込みに際して、貨 物フィーダー153を船倉104の船首尾方向に移動させながら積み込みを行う ようにすれば、船倉104内の全体にわたって均一に貨物をばら積みすることが でき、積み込み効率を向上させると同時に、船倉104内の貨物の偏在による船 体102の安定性の低下を防止して、本特殊船100により安全に貨物を運搬す ることが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る特殊船の側断面図。
【図2】 特殊船の横断面図。
【図3】 特殊船の横断面図。
【図4】 特殊船の横断面図。
【図5】 特殊船の平面図。
【図6】 特殊船の平面図。
【図7】 特殊船の平面図。
【図8】 特殊船の縦断面図。
【図9】 特殊船の縦断面図。
【図10】 特殊船の縦断面図。
【図11】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図12】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図13】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図14】 排出開口の液密構造を示す横断面図。
【図15】 排出開口の液密構造を示す横断面図。
【図16】 排出開口の液密構造を示す横断面図。
【図17】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図18】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図19】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図20】 排出開口の液密構造を示す横断面図。
【図21】 排出開口の液密構造を示す横断面図。
【図22】 排出開口の液密構造を示す横断面図。
【図23】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図24】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図25】 船倉の排出開口部分を示す横断面図。
【図26】 排出開口の液密構造を示す横断面図。
【図27】 排出開口の液密構造を示す横断面図。
【図28】 攪拌装置を示す船体要部の縦断面図。
【図29】 攪拌装置に用いるスクリューの1例を示す
ものであり、(イ)は正面図、(ロ)は平面図。
【図30】 攪拌装置に用いるスクリューの1例を示す
ものであり、(イ)は正面図、(ロ)は平面図。
【図31】 攪拌装置に用いるスクリューの1例を示す
ものであり、(イ)は正面図、(ロ)は平面図。
【図32】 攪拌装置に用いるスクリューの1例を示す
ものであり、(イ)は正面図、(ロ)は平面図。
【図33】 攪拌装置に用いるスクリューの1例を示す
ものであり、(イ)は正面図、(ロ)は平面図。
【図34】 攪拌装置の他の態様を示す船体要部の縦断
面図。
【図35】 本考案に係る特殊船の実施例を示す側面
図。
【図36】 前記特殊船の平面図。
【図37】 前記特殊船の船体要部の縦断面図。
【図38】 同じく船体要部の平面図。
【図39】 前記特殊船の横断面図。
【図40】 船倉要部の拡大横断面図。
【符号の説明】
1 特殊船 2 船体 3 ばら積み貨物 4 船倉 5 攪拌装置 6 コンベア 7 コンベア 8 コンベア 9 底壁 10 側壁 11 水平面 12 中心線 13 突条 14 排出開口 15 前壁 16 後壁 17 上甲板 18 上部開口 20 開閉扉 21 扉開閉用シリ
ンダ 22 ヒンジ 23 パッキン 24 締め付け用シリンダ 25 耐圧ゴム 30 架台 31 基体 32 スクリュー 33 回転軸 34 攪拌羽根 35 ツメ 36 円板 37 突起 38 螺旋状攪拌羽 40 ユンボ 41 バケット

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船倉内の貨物を攪拌するための攪拌装置
    を船首尾方向に移動自在に設けるとともに、船倉の底壁
    をホッパー状に形成して該ホッパー状底壁に開閉自在な
    排出開口を設け、該排出開口の下方に貨物搬出用コンベ
    アを設けてなる特殊船。
  2. 【請求項2】 船倉の船首尾側の側壁をホッパー状に傾
    斜して形成してなる請求項1記載の特殊船。
  3. 【請求項3】 船倉底壁の排出開口を液密構造としてな
    る請求項1または請求項2記載の特殊船。
  4. 【請求項4】 船倉底壁を船首尾方向に傾斜して設けて
    なる請求項3記載の特殊船。
  5. 【請求項5】 船倉内へ貨物を積み込むための貨物フィ
    ーダーを船首尾方向に移動自在に設けてなる請求項1記
    載の特殊船。
JP667093U 1993-01-28 1993-01-28 特殊船 Pending JPH0659200U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020133361A (ja) * 2019-02-26 2020-08-31 五洋建設株式会社 粘性土解泥処理の品質管理方法およびシステム

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JPS5547643U (ja) * 1978-09-22 1980-03-28
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