JPH0659681A - 騒音キャンセル方式 - Google Patents

騒音キャンセル方式

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Publication number
JPH0659681A
JPH0659681A JP4211347A JP21134792A JPH0659681A JP H0659681 A JPH0659681 A JP H0659681A JP 4211347 A JP4211347 A JP 4211347A JP 21134792 A JP21134792 A JP 21134792A JP H0659681 A JPH0659681 A JP H0659681A
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JP
Japan
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noise
sound
signal
order harmonic
reference signal
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Withdrawn
Application number
JP4211347A
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English (en)
Inventor
Makoto Namekawa
誠 滑川
Masaichi Akiyasu
政一 秋保
Kunio Miyauchi
邦夫 宮内
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Honda Motor Co Ltd
Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Alpine Electronics Inc
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Publication date
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  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2次高調波成分に加えて他の高次調波成分も
キャンセルしてエンジン音の消音効果を向上する。 【構成】 騒音キャンセルコントローラ36は、エンジ
ン音に含まれるエンジン回転数の高次調波成分のうちレ
ベルの最も高い高次調波成分(二次高調波成分)をエン
ジン回転数に関係なく常時キャンセルする。一方、レベ
ルの最も高い高次調波成分以外の高次調波成分について
は、キャンセルすべき高次調波成分を高次調波指示部3
4よりエンジン回転数に応じて自動的に指示し、あるい
はスイッチ35により選択指示し、参照信号発生部33
は該指示された高次調波の参照信号を騒音キャンセルコ
ントローラ37に入力して適応信号処理により該高次調
波成分をキャンセルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は騒音キャンセル方式に係
わり、特に自動車内の所定位置(観測点)におけるエン
ジン音をキャンセルして快適な自動車の車室内環境を提
供できる騒音キャンセル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】騒音対策としては、従来より吸音材を用
いる方法(パッシブ制御)が知られている。しかし、吸
音材を用いる方法では、騒音が小さい静音エリアを形成
するのが面倒であると共に、低音を効果的に消せない問
題がある。特に、自動車の車室内の騒音を防止するに
は、自動車の重量が増大すると共に、騒音を効果的に消
せない問題がある。このため、騒音と逆位相の騒音キャ
ンセル音をスピ−カから放射して騒音を低減する方法
(アクティブ制御)が脚光を浴び、工場やオフィスなど
の室内空間の一部に実用化されつつある。又、自動車の
車室内においてもアクティブ制御により騒音を低減する
方式が提案されている。
【0003】図5は従来の騒音キャンセルを実現する装
置の構成図であり、11は騒音源であるエンジン、12
はエンジン回転数Rを検出する回転数センサ、13はエ
ンジン回転数Rに応じた周波数を有する一定振幅の正弦
波信号を参照信号xa1nとして発生する参照信号発生部
である。騒音源がエンジンの場合、エンジン回転により
発生するノイズは周期性を有し(周期性ノイズ)、その
周波数はエンジン回転数に依存する。例えば、4気筒エ
ンジンの場合、回転数が600rpm(10rps)の
時、車室内に発生する周期性ノイズの周波数は20H
z、回転数が6000rpm(100rps)の時、車
室内に発生する周期性ノイズの周波数は200Hzであ
り、エンジン回転数の2次高調波が支配的である。従っ
て、参照信号発生部13は、二次高調波の正弦波データ
をROMに記憶しておき、そのデータを必要に応じて読
み出して出力することにより参照信号xa1nを生成す
る。尚、このデータの読み出し/出力タイミングはエン
ジン回転数Rに応じてコントロールされ、エンジン回転
数Rに応じて発生する周期性ノイズの周波数を有する参
照信号が出力されるようになっている。
【0004】14は騒音キャンセルコントローラであ
り、参照信号発生部13から発生する二次高調波の参照
信号xa1nを入力されると共に、車室内の騒音キャンセ
ル位置(観測点であり例えば運転者の耳元近傍)におけ
る騒音Sn1とキャンセル音Sc1の合成音信号をエラ−信
号e1nとして入力され、該エラ−信号が最小となるよう
に適応信号処理を行って騒音キャンセル信号ya1nを出
力する。騒音キャンセルコントローラ14は、適応信号
処理部14aと、デジタルフィルタ構成の適応フィルタ
14bと、スピーカから騒音キャンセル点までのキャン
セル音伝搬系(二次音伝搬系)の伝達関数に基づいて作
成され、参照信号xa1nが入力されるフィルタ14cを
有している。15は適応フィルタ出力(騒音キャンセル
信号ya1n)をアナログの騒音キャンセル信号に変換す
るDAコンバータ、16は騒音キャンセル信号を増幅す
るパワ−アンプ、17は騒音キャンセル音Sc1を放射す
るキャンセルスピ−カ、18は騒音キャンセル点に配置
され、騒音Sn1とキャンセル音Sc1の合成音を検出し、
合成音信号をエラ−信号e1nとして出力するエラ−マイ
ク,19はエラー信号e1nをデジタルに変換するADコ
ンバータである。
【0005】適応信号処理部14aは騒音キャンセル点
におけるエラー信号e1nとフィルタ14cを介して入力
される信号処理用の参照信号r111nを入力され、これら
信号を用いて騒音キャンセル点における騒音をキャンセ
ルするように適応信号処理を行って適応フィルタ14b
の係数を決定する。例えば適応信号処理部14aは周知
のLMS(Least Mean Square)適応アルゴリズムに従っ
て、エラ−マイク18から入力されたエラ−信号e1n
最小となるように適応フィルタ14bの係数を決定す
る。適応フィルタ14bは適応信号処理部14aにより
決定された係数に従って参照信号xa1nにデジタルフィ
ルタ処理を施してDAコンバータ15に騒音キャンセル
信号ya1nを出力する。尚、参照信号xa1nは、消去した
い騒音Sn1と相関の高い信号でなくてはならず、参照信
号と相関のない音は消去されない。エンジン11が回転
すると、その回転数Rは回転数センサ12により検出さ
れ、参照信号発生部13はエンジン回転数Rに応じた周
波数の参照信号xa1n(図6(a)参照)を発生し、騒音キ
ャンセルコントローラ14に入力する。この時、エンジ
ン11から発生した周期性を有するエンジン音(周期性
ノイズ)は、所定の伝達関数を有する騒音伝搬系(一次
音伝搬系)を有する空中を伝播して騒音キャンセル点に
至る。従って、該騒音キャンセル点における騒音(エン
ジン音)Sn1はレベルが若干弱まり、かつ若干遅延して
図6(b)に示すようになる。
【0006】最初、騒音キャンセルコントローラ14は
例えば参照信号xa1nと位相が逆の騒音キャンセル信号
a1nを出力し、キャンセルスピ−カ16より図6(c)に
示すキャンセル音Sc1を出力する。しかし、騒音Sn1
レベルと位相がずれているため、キャンセル音Sc1によ
り騒音はキャンセルされず、エラ−信号e1nが発生す
る。騒音キャンセルコントローラ14は該エラ−信号e
1nが最小となるように適応信号処理を行って適応フィル
タ14bの係数を決定し、理想的な場合、最終的に図6
(d)に示すようにキャンセル音Sc1の位相を騒音Sn1
位相と逆相にし、かつレベルを一致させ騒音をキャンセ
ルする。
【0007】以上は説明を簡単にするために、騒音源を
1個、キャンセル音発生源(スピーカ)を1個、騒音キ
ャンセル点(観測点)を1箇所とした例である。しか
し、実際には騒音源は複数存在し、又、騒音をキャンセ
ルしたい地点(観測点)も複数存在し、このため1つの
スピーカでは各観測点の騒音をキャンセルできず、スピ
ーカも複数存在する。図7は騒音源がK個、スピーカが
M個、観測点がL箇所の場合における従来の騒音キャン
セル装置の構成図である。21は各観測点における騒音
をキャンセルするように動作するDSP(デジタル・シ
グナル・プロセッサ)構成の騒音キャンセルコントロー
ラ、22は各騒音源(図示せず)から各観測点まで騒音
が伝搬する系を表現した一次音仮想伝搬系(騒音伝搬
系)、23はスピーカの特性を含め、各スピーカから各
観測点までのキャンセル音が伝搬する系を表現する二次
音伝搬系(キャンセル音伝搬系)、24は各観測点にお
けるマイクの機能を表現する信号合成部で、加算部24
1〜241′は第1観測点におけるマイクに相当し、加算
部242〜242′は第2観測点におけるマイクに相当
し、・・・加算部24L〜24L′は第L観測点における
マイクに相当する。dd1n〜ddLnは各観測点におけるキ
ャンセル対象でない外部雑音である。尚、DAコンバ−
タ、ADコンバータ等は省略している。
【0008】騒音キャンセルコントローラ21はDSP
で構成され、多入力−多出力適応フィルタ(以後単に適
応フィルタと言う)21aと、フィルタードX信号作成
用フィルタ21bと、適応信号処理部21cとに分けら
れる。適応フィルタ21aは参照信号発生部(図示せ
ず)から入力された参照信号xa1n〜xaKnに所定のフィ
ルタリング処理を施して騒音キャンセル信号ya1n〜y
aMnを発生し、該騒音キャンセル信号を各スピーカに入
力する。フィルタードX信号作成用フィルタ21bは参
照信号xa1n〜xaKnに二次音伝搬系23の伝達関数マト
リックスの各要素(伝搬要素)を畳み込んで信号処理用
の参照信号(フィルタードX信号)r111n〜rLMKnを出
力する。適応信号処理部21cは各観測点におけるエラ
ー信号e1n〜eLnとフィルタ21bから出力されるフィ
ルタードX信号r111n〜rLMKnを入力され、これら信号
を用いて各観測点における騒音をキャンセルするように
適応信号処理を行って適応フィルタ21aの係数を決定
する。
【0009】図8は一次音仮想伝搬系22の説明図であ
り、図8(a)に示すようにK個の各騒音源NG1〜NGK
から発生する騒音は所定の周波数・位相特性を有する一
次音伝搬系22を伝搬して各観測点に設けたマイク(M
IC1〜MICL)に到達する。従って、第i番目の騒音
源NGiからの騒音が第j番目のマイクMICjに到る伝
搬系の伝達特性をHjiとすると、一次音仮想伝搬系22
は図8(b)に示すように表現され、その伝達関数マトリ
ックス(H)は以下のようになる。
【0010】
【数1】
【0011】伝達関数マトリックス(H)の各要素Hij
図9に示すFIR型デジタルフィルタによりモデル化さ
れる。すなわち、入力信号を順次1サンプリング時間遅
延する遅延要素DLと、各遅延要素出力に係数h0
1,h2,・・・を乗算する乗算部MLと、乗算部出力
を加算する加算部ADより成るデジタルフィルタでモデ
ル化される。図10は二次音伝搬系23の説明図であ
り、図10(a)に示すように各スピーカSP1〜SPM
ら発生する騒音キャンセル音は所定の周波数・位相特性
を有する二次音伝搬系23を伝搬して各観測点に設けた
マイクMIC1〜MICLに到達する。従って、第i番目
の騒音キャンセル信号yainに基づくキャンセル音が第
j番目のマイクMICjに到る二次音伝搬系の伝達特性
をCjiとすると、二次音伝搬系23は図10(b)に示す
ようにモデル化され、その伝達関数マトリックス(C)は
以下のようになる。
【0012】
【数2】
【0013】伝達関数マトリックス(C)の各要素は一次
音仮想伝搬系22の場合と同様に、図9に示すFIR型
デジタルフィルタによりモデル化される。すなわち、入
力信号を順次1サンプリング時間遅延する遅延要素DL
と、各遅延要素出力に係数c 0,c1,c2,・・・を乗
算する乗算部MLと、各乗算部出力を加算する加算部A
Dより成るデジタルフィルタでモデル化される。図11
は二次音伝搬系23の伝達関数マトリックス(C)の各要
素Cijを用いて作成したフィルタードX信号作成用のフ
ィルタ21bの構成図である。適応信号処理部21cは
参照信号xa1n〜xaKnと、各観測点における騒音とキャ
ンセル音との合成信号(エラー信号)e1n〜eLnとに基
づいて適応信号処理を実行して適応フィルタの係数を更
新し、適応フィルタ21aは参照信号xa1n〜xaKnを入
力されて騒音キャンセル信号ya1n〜yaMnを発生してス
ピーカに入力し、各観測点の騒音をキャンセルする。
【0014】ところで、適応フィルタ21aから出力さ
れる騒音キャンセル信号ya1n〜ya Mnは観測点にそのま
ま到達するのでなく、二次音伝搬系23の周波数・位相
特性の影響を受けて到達する。このため、適応信号処理
部21cは、参照信号xa1n〜xaKnをそのまま使用せ
ず、参照信号に二次音伝搬系23の特性を付加した信号
を用いるフィルタードX LMS(MEFX LMS)ア
ルゴリズムを採用し、より高度な騒音キャンセル制御を
行っている。すなわち、フィルタードX LMSアルゴ
リズムでは、参照信号xa1n〜xaKnをフィルタ21bに
よりフィルタリングした信号(フィルタードX信号)と
各観測点におけるエラー信号とを用いて適応フィルタ2
1aの係数更新を行う。
【0015】図11において、Cijは二次音伝搬系23
における伝達関数マトリックス(C)の各要素Cij(図
10参照)を実現するFIR型デジタルフィルタであ
る。フィルタ21bは各参照信号xa1n〜xaKnに全ての
伝搬要素の特性を畳み込んで(全ての伝搬要素に対応す
るフィルタを通過させて)フィルタードX信号r111n
LMKnを出力するようになっている。すなわち、参照信
号xa1nに第1番目のスピーカから全観測点までの伝搬
要素C11〜CL1を作用させてフィルタードX信号r111n
〜rL11nを出力し、参照信号xa1nに第2番目のスピー
カから全観測点までの伝搬要素C12〜CL2を作用させて
フィルタードX信号r121n〜rL21nを出力し、・・・参
照信号xa1nに第M番目のスピーカから全観測点までの
伝搬要素C1 M〜CLMを作用させてフィルタードX信号r
1M1n〜rLM1nを出力し、以下同様に、参照信号xa2n
aKnに全ての伝搬要素を作用させる。尚、 R11=(r111n,r211n,・・・rL11n) R21=(r121n,r221n,・・・rL21n) ・・・ RM1=(r1M1n,r2M1n,・・・rLM1n) ・・・ RMK=(r1MKn,r2MKn,・・・rLMKn) と表現する。
【0016】図12は多入力−多出力の適応フィルタ2
1aの構成図であり、一次音仮想伝搬系22や二次音伝
搬系23と同様の構造を有している。A11n〜AMKnはF
IR型デジタルフィルタで構成され、例えば、入力信号
を順次1サンプリング時間遅延する遅延要素DL1、D
l2・・と、各遅延要素出力に係数a0,a1,a2・・
を乗算する乗算部ML1,ML2,ML3・・と、各乗
算部出力を加算する加算部AD1,AD2・・で実現さ
れる。尚、遅延段数は2段に限らない。各参照信号x
a1n〜xaKnをデジタルフィルタA11n〜A1Knに入力して
加算することにより第1番目のスピーカに入力する騒音
キャンセル信号ya1nが得られ、各参照信号xa1n〜x
aKnをデジタルフィルタA21n〜A2Knに入力して加算す
ることにより第2番目のスピーカに入力する騒音キャン
セル信号ya2nが得られ、・・・・各参照信号xa1n〜x
aKnをデジタルフィルタAM1n〜AMKnに入力して加算す
ることにより第M番目のスピーカに入力する騒音キャン
セル信号yaMnが得られる。
【0017】適応フィルタ21aにおける各FIR型デ
ジタルフィルタA11n〜AMKnを3個の係数(2段遅延)
で構成する時、適応信号処理部21cは各FIR型デジ
タルフィルタA11n〜AMKnの3つの係数毎に適応信号処
理を行って係数値を決定する。すなわち、1つのFIR
型デジタルフィルタAijの係数a0,a1,a2について
以下に示す係数更新式の演算を行って係数a0,a1,a
2を決定する。
【0018】
【数3】
【0019】(1)式において、(n)は現サンプリング時刻
の値、(n-1)は1サンプリング時刻前の値、(n-2)は2サ
ンプリング時刻前の値、(n+1)は現時刻から次サンプリ
ング時刻までの値を意味している。従って、Rij(n-2)は
2サンプリング時刻前の参照信号に応じたフィルタ21
bの出力を意味し、Rij(n-1)は1サンプリング時刻前の
参照信号に応じたフィルタ出力であり、Rij(n)は現時刻
の参照信号に応じたフィルタ出力である。又、μは適応
フィルタの係数を更新するステップを決める1以下の定
数(ステップサイズパラメータ)であり、騒音キャンセ
ルシステムに応じて適当な値に設定される。尚、ステッ
プサイズパラメータμの値は大きい程適応フィルタの係
数が最適値に近ずく速度が早くなり追従性が良くなる
が、近ずいてからオーバシュートが発生して安定性が低
下する。又、ステップサイズパラメータμの値は小さい
程最適係数値に近ずく速度が遅くなり追従性が悪くなる
が、最適値に近ずいてからのオーバシュートが小さく安
定性が良好となる。enはL個の各観測点における騒音
とキャンセル音の合成音信号であり、Rij,enはそれ
ぞれ以下のように表現される。 Rij=(r1ijn,r2ijn,・・・rLijn) Rij(n) =(C1i,C2i,C3i,・・・,CLi)xajn
(n) Rij(n-1)=(C1i,C2i,C3i,・・・,CLi)xajn
(n-1) Rij(n-2)=(C1i,C2i,C3i,・・・,CLi)xajn
(n-2)
【0020】
【数4】
【0021】かかる騒音キャンセル装置によれば、適応
信号処理部21cはフィルタ21bの出力であるフィル
タードX信号r111n〜rLMKnと、各観測点における騒音
とキャンセル音との合成音信号(エラー信号)e1n〜e
Lnとに基づいて適応信号処理を実行して適応フィルタ2
1aを構成する各FIR型デジタルフィルタA11n〜A
MKnの係数を決定し、適応フィルタ21aは参照信号x
a1n〜xaKnを入力されて騒音キャンセル信号ya1n〜y
aMnを発生してスピーカSP1〜SPM(図10)に入力
し、各スピーカはキャンセル音を発生して各観測点の騒
音をキャンセルするように作用する。
【0022】図13は騒音源数K=1、スピーカ数M=
2、観測点数(マイク数)L=2の場合の具体的な従来
の騒音キャンセル装置の構成図であり、21aは2つの
FIR型デジタルフィルタA11n,A21nで構成された適
応フィルタ、21bは二次音伝搬系の伝達関数マトリッ
クス(C)の各伝搬要素C11,C21,C12,C22をデジ
タルフィルタで構成したフィルタードX信号作成用フィ
ルタ、21c-1〜21c-2は適応信号処理部(MEFX LM
Sアルゴリズム)、SP1,SP2はスピーカ、MC1
MC2は観測点に設置されたマイクである。各適応信号
処理部、適応フィルタ、フィルタードX信号作成用フィ
ルタの演算は1つのDSP(デジタル・シグナル・プロ
セッサ)により実行される。図14は騒音源数K=2、
スピーカ数M=2、観測点数(マイク数)L=2の場合
の具体的な従来の騒音キャンセル装置の構成図であり、
21aは4つのFIR型デジタルフィルタA11n
21n,A12n,A22nで構成された適応フィルタ、21
bは二次音伝搬系の伝達関数マトリックス(C)の各伝
搬要素C11,C21,C12,C22をデジタルフィルタで構
成したフィルタードX信号作成用フィルタ、21c-1〜21c
-4は適応信号処理部(MEFX LMSアルゴリズ
ム)、SP1,SP2はスピーカ、MC1,MC2は観測点
に設置されたマイクである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従来は、エンジン音を
キャンセルする場合、該エンジン音に含まれる2次高調
波成分のみをキャンセルするものであった。しかし、図
15に示すように4気筒エンジンの場合、エンジン音に
は2次高調波成分以外に、レベルは小さくなるが4次、
6次・・・の高調波成分が含まれている。尚、車種によ
っては奇数次高調波成分も発生する。このため、2次高
調波のみをキャンセルする従来の方式では消音効果が十
分でないという問題があった。そこで、エンジン音に含
まれる高次調波成分のうち比較的レベルの大きい全高次
調波成分(例えば2次、4次、6時高調波成分)毎にキ
ャンセルコントローラを設け、各高次調波成分を適応信
号処理によりキャンセルして消音効果を向上することが
考えられる。しかし、この方法では各高次調波成分毎に
騒音キャンセルコントローラが必要になり、ハードウェ
ア構成が大型化すると共にコストアップとなる。
【0024】又、1つの騒音キャンセルコントローラで
全高次調波成分をキャンセルするように適応信号処理を
行うことも考えられるが、かかる方式ではキャンセルし
ようとする高次調波成分の数が多くなる程、エンジン音
に含まれる次数の多い高次調波成分を効果的にキャンセ
ルできなくなる。ところで、図15より明らかなよう
に、4次高調波成分と6次高調波成分を比較すると、エ
ンジン回転数に応じて4次高調波成分が大きくなった
り、6次高調波成分が大きくなったりする。尚、図15
は特定の車種の例であり、車種によって高調波成分のレ
ベルが異なる。又、搭乗者の好み(フィーリング)によ
り騒音レベルに関係なくある回転の場合には2次と4
次、別の回転の場合には2次と6次を消音したい場合が
ある。以上から、本発明の目的は、2次高調波成分に加
えて他の高次調波成分もキャンセルして消音効果を向上
できる騒音キャンセル方式を提供することである。本発
明の別の目的は、レベルが最も大きな2次高調波成分は
常にキャンセルし、他の高次調波成分についてはエンジ
ン回転数に応じてキャンセルすべき高次調波成分を選択
することによりキャンセル対象の高次調波成分数を減少
し、これにより騒音キャンセルコントローラ数を減少
し、あるいは1つの騒音キャンセルコントローラで追従
性良くエンジン音をキャンセルできる騒音キャンセル方
式を提供することである。本発明の更に別の目的は、車
種や好みよって消音したいエンジン音の高次調波成分の
組み合わせが異なる場合があることを考慮して、消音し
たいエンジン音の高次調波成分の組み合わせをスイッチ
等により任意に切り替えてエンジン音をキャンセルする
騒音キャンセル方式を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によれ
ば、エンジン音に含まれるエンジン回転数の高次調波成
分に応じた参照信号を発生する参照信号発生部と、騒音
キャンセル点における合成音信号と参照信号を用いて騒
音キャンセル点におけるエンジン音をキャンセルするよ
うに適応信号処理を行って騒音キャンセル信号を発生
し、該騒音キャンセル信号をスピーカに入力する騒音キ
ャンセルコントローラと、エンジン回転数に応じてキャ
ンセルすべき高次調波を指示する高次調波指示部、ある
いはキャンセルすべき高次調波を選択指示するスイッチ
とにより達成される。
【0026】
【作用】エンジン音に含まれるエンジン回転数の高次調
波成分のうちレベルの最も高い高次調波成分を常時キャ
ンセルし、レベルの最も高い高次調波成分以外の高次調
波成分については、キャンセルすべき高次調波成分をエ
ンジン回転数に応じて自動的に指示し、あるいはスイッ
チにより指示し、該指示された高次調波の参照信号を騒
音キャンセルコントローラに入力して適応信号処理によ
りキャンセルする。
【0027】
【実施例】
(a) 本発明の第1の実施例 図1は本発明の第1の実施例構成図であり、騒音源はエ
ンジン1個とし、スピーカが2個、マイクが2個それぞ
れ設けられている場合である。全体の構成 図中、31は騒音源であるエンジン、32はエンジン回
転数Rを検出する回転数センサ、33は参照信号発生部
である。参照信号発生部33はエンジン回転数Rに応じ
た2次、4次、6次高調波の正弦波信号を参照信号とし
て発生するもので、2次高調波の参照信号xa1nは回転
数に関係なく常に線L1に出力し、4次、6次高調波参
照信号についてはエンジン回転数に基づいて、あるいは
スイッチ選択指示に基づいて、指示された方を参照信号
a2nとして線L2に出力する。
【0028】34はキャンセルすべき高次調波を指示す
る高次調波指示部であり、エンジン回転数に基づいてキ
ャンセルすべき高次調波を決定して参照信号発生部33
に入力する。35はキャンセルすべき高次調波の次数を
指定する高次調波選択スイッチ、36は二次高調波用の
騒音キャンセルコントローラ、37は二次以外の高次調
波用騒音キャンセルコントローラ、38は各騒音キャン
セルコントローラから出力される第1の騒音キャンセル
信号ya1nとyb1nを加算して騒音キャンセル信号y1n
出力すると共に、第2の騒音キャンセル信号ya2nとy
b2nを加算して騒音キャンセル信号y2nをそれぞれ出力
する加算部、39は加算部38から出力される2つの騒
音キャンセル信号y1n〜y2nをそれぞれアナログの騒音
キャンセル信号に変換するDAコンバータ、40は各ア
ナログの騒音キャンセル信号を増幅するパワ−アンプ、
41は2つの騒音キャンセル信号y1n〜y2nを入力され
騒音キャンセル音Sc1〜Sc2を放射する2つのキャンセ
ルスピ−カ(図13のSP1〜SP2に相当する)、42
は騒音キャンセル点に配置され、騒音Sn1〜Sn2とキャ
ンセル音Sc1〜Sc2の合成音を検出し、合成音信号をエ
ラ−信号e1n,e2nとして出力する2つのエラ−マイク
(図13のMC1〜MC2に相当する)、43はエラー信
号e1n,e2nをデジタルに変換するADコンバータ、4
4はスピーカから騒音キャンセル点までキャンセル音が
伝搬するキャンセル音伝搬系(二次音伝搬系)である。
【0029】高次調波指示部 高次調波指示部34は、エンジン回転数に基づいてキャ
ンセルすべき高次調波を決定して参照信号発生部33に
入力する。エンジン音には図2(a)に示すようにエンジ
ン回転数の高次調波成分(例えば2次、4次、6次高調
波成分)が含まれ、2次高調波成分のレベルが最も大き
く支配的である。又、4次高調波成分と6次高調波成分
は、エンジン回転数に応じて4次高調波成分が大きくな
ったり、6次高調波成分が大きくなったりする。すなわ
ち、エンジン回転数が0〜r0の範囲では4次高調波成
分が大きく、r0〜r1の範囲では6次高調波成分が大き
く、r1〜r2の範囲では4次高調波成分が大きく、r2
〜r3の範囲では6次高調波成分が大きく、r3以上の範
囲では4次高調波成分が大きい。このため、高次調波指
示部34には図2(b)に示す回転数とキャンセルすべき
高次調波の対応関係が記憶されており、回転数に応じて
キャンセルすべき高次調波を示す信号CHWを参照信号
発生部33に入力するようになっている。尚、2次高調
波は回転数に関係なくキャンセルするものとして指示さ
れる。尚、搭乗者の好み(フィーリング)により騒音レ
ベルに関係なくある回数転の場合には2次と4次、別の
回転の場合には2次と6次を消音したい場合があり、か
かる場合には、フィーリングに基づいて回転数とキャン
セルすべき高次調波の対応関係が決定されて高次調波指
示部34に設定される。
【0030】高次調波選択スイッチ 高次調波選択スイッチ35は、キャンセルすべき高調波
の次数を指定する。車種に応じて4次高調波の方が6次
高調波よりレベルが大きくなったり、あるいは6次高調
波の方が4次高調波よりレベルが大きくなったりする。
又、車種によってエンジン音に含まれる高調波の次数が
異なる。かかる場合には、選択スイッチ35によりキャ
ンセルすべき高調波の次数の組み合わせを指定し、常時
2次+4次、あるいは2次+6次、あるいは他の組み合
わせの高調波成分をキャンセルするように指示する。
尚、高次調波指示部34と高次調波選択スイッチ35は
一方のみ設けても良く、あるいは両方設けてもよい。両
方設ける場合には、いずれによりキャンセルすべき高次
調波を決定するかを適宜切り替えるように構成する。
【0031】2次高調波用の騒音キャンセルコントロー
2次高調波用の騒音キャンセルコントローラ36は、参
照信号発生部33から発生する2次高調波の参照信号x
a1nを入力されると共に、車室内の各騒音キャンセル位
置(例えば運転席及び助手席搭乗者の近傍)における騒
音Sn1〜Sn2とキャンセル音Sc1〜Sc2の合成音信号を
エラ−信号en(e1n,e2n)として入力され、エラー
信号enと参照信号xa1nとステップサイズパラメータμ
とを用いて各観測点のエラ−信号e1n,e2nに含まれる
2次高調波成分が最小となるように適応信号処理を行っ
て騒音キャンセル信号ya1n〜ya2nを出力する。この騒
音キャンセルコントローラ36は図3(a)に示すように
適応信号処理部36aと、デジタルフィルタ構成の適応
フィルタ36bと、適応信号処理に用いる参照信号(フ
ィルタードX信号)作成用のフィルタ(フィルタードX
信号作成用フィルタ)36cを備え、具体的には図13
に示す構成を有している。適応信号処理部36aは騒音
キャンセル点におけるエラー信号e1n,e2nとフィルタ
ードX信号作成用フィルタ14cを介して入力される信
号処理用の参照信号R11,R21を入力され、これら信号
を用いて(1)式に従って騒音キャンセル点における騒音
をキャンセルするように適応信号処理を行い、適応フィ
ルタ36bの係数を決定する。すなわち、適応信号処理
部36aは周知のLMS(Least Mean Square)適応アル
ゴリズムに従って、各観測点のエラ−信号e1n,e2n
含まれる2次高調波成分が最小となるように適応フィル
タ36bの係数を決定する。適応フィルタ36bは適応
信号処理部36aにより決定された係数に従って2次高
調波の参照信号xa1nにデジタルフィルタ処理を施して
騒音キャンセル信号ya1n〜ya2 nを出力する。
【0032】高次調波用騒音キャンセルコントローラ 4次又は6次高調波用の騒音キャンセルコントローラ3
7は、参照信号発生部33から発生する4次又は6次高
調波の参照信号xa2nを入力されると共に、車室内の各
騒音キャンセル位置における騒音Sn1〜Sn2とキャンセ
ル音Sc1〜Sc2の合成音信号をエラ−信号en(e1n
2n)として入力され、これらエラー信号enと参照信
号xa2nとコントローラ出力yb1n〜yb2nとステップサ
イズパラメータμとを用いて各観測点のエラ−信号
1n,e2nに含まれる4次又は6次の高調波成分が最小
となるように適応信号処理を行って騒音キャンセル信号
b1n〜yb2nを出力する。
【0033】適応信号処理部37aは騒音キャンセル点
におけるエラー信号e1n,e2nと、出力信号yb1n〜y
b2nと、フィルタードX信号作成用フィルタ37cを介
して入力される信号処理用の参照信号R11,R21と、ス
テップサイズパラメータμとを用いて後述する(2)式の
係数更新式に従って適応信号処理を行い、適応フィルタ
37bの係数を決定する。適応フィルタ37bは適応信
号処理部37aにより決定された係数に従って4次又は
6次の参照信号xa2nにデジタルフィルタ処理を施して
信号yb1n,yb2nを出力する。適応信号処理部37aは
以下のようしてに適応フィルタ37bの係数を決定す
る。すなわち、適応フィルタ37bにおける各FIR型
デジタルフィルタA11n〜A21n(図13参照)をそれぞ
れ3個の係数a0,a1,a2(2段遅延)で構成する
時、適応信号処理部37aは各FIR型デジタルフィル
タAijn(A11n,A 21n)毎に以下に示す係数更新式の
演算を行ってその係数a0,a1,a2の値を決定する。
【0034】
【数5】
【0035】(2)式において、(n)は現サンプリング時刻
の値、(n-1)は1サンプリング時刻前の値、(n-2)は2サ
ンプリング時刻前の値、(n+1)は現時刻から次サンプリ
ング時刻までの値を意味している。従って、xa2n(n-2)
は2サンプリング時刻前の高次調波の参照信号、x
a2n(n-1)は1サンプリング時刻前の参照信号、xa2n(n)
は現時刻の参照信号である。又、Rij(n-2)は2サンプ
リング時刻前の参照信号xa2n(n-2)に応じたフィルター
ドX信号作成用フィルタ37cの出力を意味し、Rij(n
-1)は1サンプリング時刻前の参照信号xa2n(n-1)に応
じたフィルタ37cの出力であり、Rij(n)は現時刻の
参照信号xa2n(n)に応じたフィルタ37cの出力であ
る。enはL個(L=2)の各観測点における騒音とキ
ャンセル音の合成音信号であり、それぞれ以下のように
表現される。
【0036】
【数6】
【0037】(2)式の係数更新式において、右辺の
{ }内の左項は適応フィルタ37bの出力ybinの大
きさを制限する出力制限項であり、出力ybinが大きく
なりすぎて新たな騒音とならないようにその大きさを制
限する。尚、βは1以下の出力制限パラメータであり、
予め適当な値に設定される。(2)式の係数更新式におい
て、右辺の{ }内の右項は(1)式と同様に合成音信号
(エラー信号)の大きさ及び符号に基づいて、適応フィル
タの更新方向及び更新のステップを決定するもので、追
従性、安定性に寄与する項である。
【0038】全体の動作 エンジン31が回転すると、その回転数Rは回転数セン
サ32により検出され、参照信号発生部33と高次調波
指示部34に入力される。高次調波指示部34はエンジ
ン回転数に基づいてキャンセルすべき高調波の次数を決
定して参照信号発生部に33に入力する。参照信号発生
部33は、2次高調波の参照信号xa1nを騒音キャンセ
ルコントローラ36に入力すると共に、高次調波指示部
34から指示された高調波(4次又は6次高調波)の参
照信号xa2nを発生し、騒音キャンセルコントローラ3
7に入力する。この時、エンジン11から発生した周期
性を有するエンジン音(周期性ノイズ)は、所定の伝達
関数を有する騒音伝搬系(一次音伝搬系)を有する空中を
伝播して各騒音キャンセル点に至る。
【0039】各騒音キャンセル点における騒音とキャン
セル音の合成音をエラーマイク42で検出し、合成音信
号(エラー信号)e1n,e2nをADコンバータ43を介
して各騒音キャンセルコントローラ36,37の適応信
号処理部36a,37a(図3)に入力する。以上と並
行してフィルタードX信号作成用フィルタ36c,37
cは参照信号xa1n,xa2nを入力され、入力された参照
信号にそれぞれキャンセル音伝搬系44の4個の伝搬特
性C11〜C21,C12〜C22を畳み込んで適応信号処理用
の参照信号R11,R21;R11,R21を生成して適応信号
処理部36a,37aに入力する。適応信号処理部36
a(図3(a))はエラー信号e1n,e2nとフィルタ36c
より出力される適応信号処理用の参照信号R11,R21
ステップサイズパラメータμとを用いて(1)式に従って
適応信号処理を行い、適応フィルタ36bを構成する2
つのFIR型デジタルフィルタA11n,A21nの係数(a
0,a1,a2)を決定する。適応フィルタ36bの各F
IR型デジタルフィルタA11n,A21nは適応信号処理部
36aにより決定された係数に従って2次高調波の参照
信号xa1nにデジタルフィルタ処理を施して2つの騒音
キャンセル信号ya1n〜ya2nを出力する。
【0040】一方、適応信号処理部37a(図3(b))は
エラー信号e1n,e2nと、フィルタ37cより出力され
る適応信号処理用の参照信号R11,R21と、コントロー
ラの出力信号yb1n〜yb2nと、ステップサイズパラメー
タμとを用いて(2)式に従って適応信号処理を行い、適
応フィルタ37bを構成する2つのFIR型デジタルフ
ィルタA11n,A21nの係数(a0,a1,a2)を決定す
る。適応フィル37bの各FIR型デジタルフィルタA
11n,A21nは適応信号処理部37aにより決定された係
数に従って4次又は6次高調波の参照信号xa2nにデジ
タルフィルタ処理を施して2つの騒音キャンセル信号y
b1n〜yb2nを出力する。加算部38は各騒音キャンセル
コントローラ36,37から出力される騒音キャンセル
信号を加算して2つの騒音キャンセル信号y1n,y2n
DAコンバータ39に入力する。DAコンバータ39は
該騒音キャンセル信号y1n〜y2nをアナログの騒音キャ
ンセル信号に変換しパワーアンプ40を介して2つのス
ピーカ41(SP1〜SP2)に入力する。これにより、
スピーカ41から騒音キャンセル音Sc1〜Sc2が出力さ
れ、二次音伝搬系44を介して騒音キャンセル点に到
り、騒音をキャンセルするように作用する。
【0041】以後、上記動作が繰り返されて騒音は速や
かにキャンセルされる。又、エンジン回転数が変化すれ
ば、高次調波指示部34はエンジン回転数に応じてキャ
ンセルすべき高調波の次数を参照信号発生部33に入力
し、参照信号発生部33は指示された次数に応じた高調
波の参照信号を騒音キャンセルコントローラ36、37
に入力して騒音キャンセルを行う。又、高次調波選択ス
イッチ35によりキャンセルすべき高調波の次数が指定
された場合には参照信号発生部33は該指示された高調
波の参照信号を各騒音キャンセルコントローラ36,3
7に入力して騒音キャンセルを行う。
【0042】(b) 本発明の第2の実施例 図4は本発明の第2の実施例構成図であり、図1におけ
る第1の実施例と同一機能部分には同一符号を付してい
る。第2の実施例が第1の実施例と異なる点は(1) 参照
信号発生部33が、高次調波指示部34あるいは高次調
波選択スイッチ35から指示された次数の高調波参照信
号を合成して参照信号(2次+4次の参照信号又は2次
+6次の参照信号)xa1nを出力する点、(2) 騒音キャ
ンセルコントローラが1つのみ設けられ、エラー信号e
1n〜e2nと参照信号xa1nを用いて適応信号処理を行っ
て2次高調波成分及びその他の高調波成分をキャンセル
する点である。尚、騒音キャンセルコントローラ36は
図13に示す構造を有している。エンジン31が回転す
ると、その回転数Rは回転数センサ32により検出さ
れ、参照信号発生部33と高次調波指示部34に入力さ
れる。高次調波指示部34はエンジン回転数に基づいて
キャンセルすべき高調波の次数を決定して参照信号発生
部33に入力する。参照信号発生部33は、指示された
2次と4次(又は2次と6次)の高調波の参照信号を合
成した複合参照信号xa1nを騒音キャンセルコントロー
ラ36に入力する。
【0043】一方、各騒音キャンセル点における騒音と
キャンセル音の合成音をエラーマイク42で検出し、合
成音信号(エラー信号)e1n,e2nをADコンバータ4
3を介して各騒音キャンセルコントローラ36の適応信
号処理部36aに入力する。以上と並行してフィルター
ドX信号作成用フィルタ36cは2次+4次又は2次+
6次の複合参照信号xa1nを入力され、該入力された複
合参照信号にキャンセル音伝搬系44の4個の伝搬特性
11〜C21,C12〜C22を畳み込んで適応信号処理用の
参照信号R11,R21を生成して適応信号処理部36aに
入力する。
【0044】適応信号処理部36aは、エラー信号
1n,e2nとフィルタ36cより出力される適応信号処
理用の参照信号R11,R21とステップサイズパラメータ
μとを用いて(1)式に従って適応信号処理を行い、適応
フィルタ36bを構成する2つのFIR型デジタルフィ
ルタA11n,A21nの係数(a0,a1,a2)を決定す
る。適応フィルタ36bの各FIR型デジタルフィルタ
11,A21は適応信号処理部36aにより決定された係
数に従って複合参照信号xa1nにデジタルフィルタ処理
を施して2つの騒音キャンセル信号ya1n〜ya2nをDA
コンバータ39に入力する。DAコンバータ39は該騒
音キャンセル信号ya1n〜ya2nをアナログの騒音キャン
セル信号に変換しパワーアンプ40を介して2つのスピ
ーカ41(SP 1〜SP2)に入力する。これにより、ス
ピーカ41から騒音キャンセル音Sc1〜Sc2が出力さ
れ、二次音伝搬系44を介して騒音キャンセル点に到
り、エンジン音をキャンセルするように作用する。
【0045】以後、上記動作が繰り返されてエンジン音
は速やかにキャンセルされる。又、エンジン回転数が変
化すれば、高次調波指示部34はエンジン回転数に応じ
てキャンセルすべき高調波の次数を参照信号発生部33
に入力し、参照信号発生部33は指示された次数に応じ
た高調波の参照信号を合成した複合参照信号xa1nを騒
音キャンセルコントローラ36に入力して騒音キャンセ
ルを行う。又、高次調波選択スイッチ35によりキャン
セルすべき高調波の次数が指定された場合には参照信号
発生部33は指示された次数の高調波の参照信号を合成
した複合参照信号xa1nを騒音キャンセルコントローラ
36に入力して騒音キャンセルを行う。尚、第2の実施
例の場合、指示された次数の高調波参照信号を合成した
複合参照信号を図13構成の騒音キャンセルコントロー
ラ36に入力した場合であるが、騒音キャンセルコント
ローラを図14の構成にし、指示された各次数の高調波
参照信号を合成せず、別個に騒音キャンセルコントロー
ラ36に入力して騒音キャンセルするように構成するこ
ともできる。
【0046】又、エンジン回転数の変化速度により、4
次〜6次高調波又は6次〜4次高調波制御への移行制御
を変化させ、切り換えに伴う違和感を減少させることも
できる。つまり、エンジン回転数の変化速度が遅いとき
には、フィルタ係数及びステップサイズパラメータを小
さな値から徐々に大きくしていくなどするとキャンセル
音の発生がスムースで違和感が伴わなくなる。又、他の
実施例として騒音の支配的な高調波成分は単にエンジン
回転だけではなく、エンジンの負荷等に左右されること
が一般的なので、エンジン回転数のみにより制御対象高
調波次数を選択するものではなく、エンジンの回転数と
吸入負荷圧により制御する高調波成分を選択したり、又
は適応フィルタ出力とエラーマイク出力を比べることに
よっても制御対象高調波次数を選択することができる
(各々のパラメータをもとにマップを作成しておく)。
例えば後者の場合には、エンジン回転数の4次高調波と
6次高調波を制御対象に選定したとした場合、適応フィ
ルタ出力で4次高調波を出力して、かつエラーマイク出
力に4次高調波の出力が見られる場合、適応フィルタで
はさらに4次高調波成分を消すように4次高調波成分の
騒音キャンセル音を出力するが、適応フィルタ出力で4
次高調波成分があまり出力されておらず(所定値以
下)、かつ、エラーマイクの出力に6次高調波成分が現
われた場合(所定値以上)、6次高調波のキャンセル音
を出力する制御に切り換え選択するといった制御も可能
である。
【0047】
【発明の効果】以上、本発明によれば、2次高調波成分
に加えて他の高次調波成分もキャンセルでき消音効果を
向上することができる。又、本発明によれば、レベルが
最も大きな2次高調波成分は常にキャンセルし、他の高
次調波成分についてはエンジン回転数に応じてキャンセ
ルすべき高次調波成分を選択的に指示するように構成し
たから、キャンセル対象の高次調波成分数を減少するこ
とができ、騒音キャンセルコントローラ数を減少でき、
あるいは1つの騒音キャンセルコントローラでエンジン
音を追従性良くキャンセルすることができる。更に、本
発明によれば、車種や好みよって消音したいエンジン音
の高次調波成分の組み合わせが異なる場合があっても、
消音したいエンジン音の高次調波成分の組み合わせをス
イッチ等により任意に切り替えて指示することによりエ
ンジン音を効果的にキャンセルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例構成図である。
【図2】エンジン回転数とキャンセルする高次調波の関
係説明図である。
【図3】各騒音キャンセルコントローラの構成図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施例構成図である。
【図5】従来の騒音キャンセル装置の構成図である。
【図6】騒音キャンセル動作説明用波形図である。
【図7】騒音源、スピーカ、観測点が複数存在する場合
の従来の騒音キャンセル装置の構成図である。
【図8】一次音仮想伝搬系の説明図である。
【図9】伝達関数マトリックスの各要素を実現するデジ
タルフィルタの構成図である。
【図10】二次音伝搬系の説明図である。
【図11】フィルタードX信号作成用フィルタの構成図
である。
【図12】適応フィルタの構成図である。
【図13】騒音源が1個、スピーカ、マイクが2個存在
する場合の騒音キャンセル装置の構成図である。
【図14】騒音源が2個、スピーカ、マイクが2個存在
する場合の騒音キャンセル装置の構成図である。
【図15】エンジン音に含まれる高次調波成分説明図で
ある。
【符号の説明】
33・・参照信号発生部 34・・高次調波指示部 35・・高次調波選択スイッチ 36・・二次高調波騒音キャンセルコントローラ 37・・高次調波騒音キャンセルコントローラ 41・・スピーカ 42・・エラーマイク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮内 邦夫 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音キャンセル点におけるエンジン音を
    キャンセルするためにキャンセル音を出力するキャンセ
    ル音発生源と、騒音キャンセル点における騒音とキャン
    セル音との合成音を検出するセンサと、エンジンから発
    生するエンジン音に応じた参照信号を発生する参照信号
    発生部と、騒音キャンセル点における合成音信号と参照
    信号を入力され、これら信号を用いて騒音キャンセル点
    におけるエンジン音をキャンセルするように適応信号処
    理を行って騒音キャンセル信号を発生し、該騒音キャン
    セル信号をキャンセル音発生源に入力する騒音キャンセ
    ルコントローラを備えた騒音キャンセル装置の騒音キャ
    ンセル方式において、 エンジン音に含まれるエンジン回転数の高次調波成分の
    うちレベルの最も高い高次調波成分を常時キャンセル
    し、 レベルの最も高い高次調波成分以外の高次調波成分につ
    いては、キャンセルすべき高次調波成分をエンジン回転
    数に応じて自動的に指定し、あるいはスイッチにより指
    定し、該指定された高次調波成分を適応信号処理により
    キャンセルすることを特徴とする騒音キャンセル方式。
JP4211347A 1992-07-21 1992-08-07 騒音キャンセル方式 Withdrawn JPH0659681A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214814A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Alpine Electronics Inc 騒音キャンセル装置およびその方法
JP2013015839A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 J Eberspecher Gmbh & Co Kg 排気系のための対抗音システムおよびその制御方法
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