JPH0660369B2 - 鋳造過程或いはその後の熱間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼 - Google Patents
鋳造過程或いはその後の熱間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼Info
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- JPH0660369B2 JPH0660369B2 JP63087344A JP8734488A JPH0660369B2 JP H0660369 B2 JPH0660369 B2 JP H0660369B2 JP 63087344 A JP63087344 A JP 63087344A JP 8734488 A JP8734488 A JP 8734488A JP H0660369 B2 JPH0660369 B2 JP H0660369B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鋳片と鋳型で相対速度差のない、所謂同期式
連続鋳造法を用いて、Cr−Ni系ステンレス鋼を製造する
プロセスにおいて、連続鋳造を、鋳片厚さが製品ゲージ
に近い厚さとなる形で行なうに際し、鋳造過程ならびに
熱間圧延過程で、材料に割れを生ぜしめないCr−Ni系ス
テンレス鋼に関する。
連続鋳造法を用いて、Cr−Ni系ステンレス鋼を製造する
プロセスにおいて、連続鋳造を、鋳片厚さが製品ゲージ
に近い厚さとなる形で行なうに際し、鋳造過程ならびに
熱間圧延過程で、材料に割れを生ぜしめないCr−Ni系ス
テンレス鋼に関する。
(従来の技術) 従来、ステンレス鋼ストリップを得るには、たとえば特
開昭56−139278号公報に開示されているように、鋳型を
鋳造方向に、2〜3Hzの周波数で振動させつつ溶鋼を連
続鋳造し、100mm以上の厚さを有する鋳片を得、次い
で鋳片の表面手入れを行ない、加熱炉で1000℃以上
に加熱した後、複数の圧延機から構成される圧延機列に
よって熱間圧延してホットストリップを得、これを素材
としている。
開昭56−139278号公報に開示されているように、鋳型を
鋳造方向に、2〜3Hzの周波数で振動させつつ溶鋼を連
続鋳造し、100mm以上の厚さを有する鋳片を得、次い
で鋳片の表面手入れを行ない、加熱炉で1000℃以上
に加熱した後、複数の圧延機から構成される圧延機列に
よって熱間圧延してホットストリップを得、これを素材
としている。
しかしながら、この従来のプロセスによるときは、長大
な熱間圧延設備を必要とするほか、鋳片を加熱するため
のエネルギや圧延動力として多大のエネルギを必要とす
る等の点で問題がある。
な熱間圧延設備を必要とするほか、鋳片を加熱するため
のエネルギや圧延動力として多大のエネルギを必要とす
る等の点で問題がある。
更にこのホットストリップを冷間圧延するに際しては、
最終製品に要求される形状(平坦さ)、材質、表面性状
を得るために、強い熱間加工を受けたホットストリップ
を焼鈍によって軟化せしめ、冷延し易くするとともに、
熱間圧延過程でホットストリップに生じたスケール疵等
を、酸洗工程の後に研削によって除去することを、事前
に行なわねばならない。このような従来技術は薄板のみ
でなく、線材や、厚板においても同様の問題を有してい
る。
最終製品に要求される形状(平坦さ)、材質、表面性状
を得るために、強い熱間加工を受けたホットストリップ
を焼鈍によって軟化せしめ、冷延し易くするとともに、
熱間圧延過程でホットストリップに生じたスケール疵等
を、酸洗工程の後に研削によって除去することを、事前
に行なわねばならない。このような従来技術は薄板のみ
でなく、線材や、厚板においても同様の問題を有してい
る。
一方、上に述べた従来技術における基本的な問題である
100mm以上の厚さを有する鋳片をホットストリップに
圧延するために長大な熱間圧延設備と多大の加熱エネル
ギ、圧延動力を要する、という問題を解決すべく、連続
鋳造の過程で、ホットストリップと同等か、或いはそれ
に近い厚さの鋳片を得るプロセスの研究が進められてい
る。
100mm以上の厚さを有する鋳片をホットストリップに
圧延するために長大な熱間圧延設備と多大の加熱エネル
ギ、圧延動力を要する、という問題を解決すべく、連続
鋳造の過程で、ホットストリップと同等か、或いはそれ
に近い厚さの鋳片を得るプロセスの研究が進められてい
る。
例えば、「鉄と鋼」’85,A197 〜’85,A256 において、
特集された論文に、前述の、ホットストリップを連続鋳
造によって直接的に得るプロセスが開示されている。
特集された論文に、前述の、ホットストリップを連続鋳
造によって直接的に得るプロセスが開示されている。
かかる連続鋳造プロセスにあっては、得ようとする鋳片
(ストリップ)のゲージが1〜10mmの水準であるとき
には、ツインドラム(Twin Drum)方式が、またゲージ
が20〜50mmの水準であるときには、ツインベルト
(Twin Belt)方式が専ら適用される。これらの鋳造方
式は従来の鋳型振動方式に対して同期式連続鋳造法と呼
ばれ、極力製品形状に近い形での鋳造を狙いに、多数の
研究がなされているところである。
(ストリップ)のゲージが1〜10mmの水準であるとき
には、ツインドラム(Twin Drum)方式が、またゲージ
が20〜50mmの水準であるときには、ツインベルト
(Twin Belt)方式が専ら適用される。これらの鋳造方
式は従来の鋳型振動方式に対して同期式連続鋳造法と呼
ばれ、極力製品形状に近い形での鋳造を狙いに、多数の
研究がなされているところである。
以上の研究において、現在最も大きな課題となっている
のは製品に近い形で鋳造することで、凝固時、表面積が
大きくなり、凝固の不均一化が生じやすく、鋳造から凝
固過程で割れを生じやすい点である。
のは製品に近い形で鋳造することで、凝固時、表面積が
大きくなり、凝固の不均一化が生じやすく、鋳造から凝
固過程で割れを生じやすい点である。
たとえばツインドラム方式の連続鋳造法で特に鋳片の幅
の拡大に伴なって、幅方向において凝固が不均一となり
易く、このことに起因して鋳造過程で鋳片に割れを生じ
易い。又厚手のゲージから直接熱間圧延する場合にも割
れを生じやすい。
の拡大に伴なって、幅方向において凝固が不均一となり
易く、このことに起因して鋳造過程で鋳片に割れを生じ
易い。又厚手のゲージから直接熱間圧延する場合にも割
れを生じやすい。
この種の鋳片の割れは、ストリップを連続鋳造によって
直接的に得る過程を織込んだステンレス鋼ストリップの
製造プロセスにおいて、重大な隘路となる。
直接的に得る過程を織込んだステンレス鋼ストリップの
製造プロセスにおいて、重大な隘路となる。
鋳造過程やその後の熱間圧延過程で鋳片に割れを生ぜし
めないための技術的手段としては、鋳造方式、鋳造機の
工夫或いは操業法を工夫することによって、幅方向にお
ける凝固を均一化する接近方法も考えられるけれども、
鋼組成によって問題を解決する接近方法も極めて重要で
ある。
めないための技術的手段としては、鋳造方式、鋳造機の
工夫或いは操業法を工夫することによって、幅方向にお
ける凝固を均一化する接近方法も考えられるけれども、
鋼組成によって問題を解決する接近方法も極めて重要で
ある。
特に今後重要となる高合金鋼やステンレス鋼では極めて
重要な課題であるが、かかる技術的手段についてはこれ
までに開示がない。
重要な課題であるが、かかる技術的手段についてはこれ
までに開示がない。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、ストリップを、溶鋼の連続鋳造によって直
接的に得る過程を織込んだ、Cr−Ni系ステンレス鋼スト
リップの製造プロセスにあって、十分に広い幅のストリ
ップを対象とするときも、鋳造過程やその後の熱間圧延
過程で鋳片に割れを生じることのないCr-Ni 系ステンレ
ス鋼を提供することを目的としてなされた。
接的に得る過程を織込んだ、Cr−Ni系ステンレス鋼スト
リップの製造プロセスにあって、十分に広い幅のストリ
ップを対象とするときも、鋳造過程やその後の熱間圧延
過程で鋳片に割れを生じることのないCr-Ni 系ステンレ
ス鋼を提供することを目的としてなされた。
(課題を解決するための手段) 本発明の要旨とする処は、下記のとおりである。
(1) 重量で、Cr:11〜40%、Ni:5〜70%、S
i:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.2
%、N≦0.4%を含有し、凝固時の平衡分配係数が小
さく特に偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.00
6 %、B≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であ
り、しかも合金中のNi+30×N量とΔSとの関係(但
しΔS=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−
0.3×Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
i:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.2
%、N≦0.4%を含有し、凝固時の平衡分配係数が小
さく特に偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.00
6 %、B≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であ
り、しかも合金中のNi+30×N量とΔSとの関係(但
しΔS=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−
0.3×Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
(2) 重量で、Cr:11〜40%、Ni:5〜70%、S
i:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.2
%、N≦0.4%を含有し、更にY≦0.06%、Ce≦
0.02%、Mg≦0.02%、Ca≦0.01%の1種ま
たは2種以上を含み、凝固時の平衡分配係数が小さく特
に偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.006 %、
B≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であり、し
かも合金中のNi+30×N量とΔSとの関係(但しΔS
=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×
Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
i:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.2
%、N≦0.4%を含有し、更にY≦0.06%、Ce≦
0.02%、Mg≦0.02%、Ca≦0.01%の1種ま
たは2種以上を含み、凝固時の平衡分配係数が小さく特
に偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.006 %、
B≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であり、し
かも合金中のNi+30×N量とΔSとの関係(但しΔS
=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×
Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
(3) 重量で、Cr:11〜40%、Ni:5〜70%、S
i:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.2
%、N≦0.4%を含有し、更にMo≦7%、Cu≦4%、
Al≦7%、Nb≦1%、Ti≦1%、Zr≦0.2%の1種また
は2種以上を含み、凝固時の平衡分配係数が小さく特に
偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.006%、B
≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015%であり、しか
も合金中のNi+30×N量とΔSとの関係(但しΔS=S
−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×Ce)
が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
i:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.2
%、N≦0.4%を含有し、更にMo≦7%、Cu≦4%、
Al≦7%、Nb≦1%、Ti≦1%、Zr≦0.2%の1種また
は2種以上を含み、凝固時の平衡分配係数が小さく特に
偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.006%、B
≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015%であり、しか
も合金中のNi+30×N量とΔSとの関係(但しΔS=S
−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×Ce)
が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
(4) 重量で、Cr:11〜40%、Ni:5〜70%、S
i:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.2
%、N≦0.4%を含有し、更にY≦0.06%、Ce≦
0.02%、Mg≦0.02%、Ca≦0.01%の1種ま
たは2種以上及びMo≦7%、Cu≦4%、Al≦7%、Nb≦
1%、Ti≦1%、Zr≦0.2%の1種または2種以上を
含み、凝固時の平衡分配係数が小さく特に偏析し易い
S、B、P、Oに関してはS≦0.006 %、B≦0.0015
%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であり、しかも合金中
のNi+30×N量とΔSとの関係(但しΔS=S−0.
8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
i:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.2
%、N≦0.4%を含有し、更にY≦0.06%、Ce≦
0.02%、Mg≦0.02%、Ca≦0.01%の1種ま
たは2種以上及びMo≦7%、Cu≦4%、Al≦7%、Nb≦
1%、Ti≦1%、Zr≦0.2%の1種または2種以上を
含み、凝固時の平衡分配係数が小さく特に偏析し易い
S、B、P、Oに関してはS≦0.006 %、B≦0.0015
%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であり、しかも合金中
のNi+30×N量とΔSとの関係(但しΔS=S−0.
8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
以下に、本発明を詳細に説明する。
既に述べたように、所謂同期式連続鋳造法により、極力
製品ゲージに近い厚さの鋳片(ストリップ)を得るプロ
セス、たとえばツインドラム(双ロール法)方式のプロ
セスにおいては、鋳片(ストリップ)の広幅化に伴なっ
て、幅方向における凝固の不均一さに起因して局部的な
収縮による応力が発生し、材料の延性限界をこえると、
凝固直後の鋳片表面に割れを生じ易い。またやや厚い鋳
片を鋳造し鋳片を直接熱間圧延する場合にも凝固不均一
部から割れを発生することがある。
製品ゲージに近い厚さの鋳片(ストリップ)を得るプロ
セス、たとえばツインドラム(双ロール法)方式のプロ
セスにおいては、鋳片(ストリップ)の広幅化に伴なっ
て、幅方向における凝固の不均一さに起因して局部的な
収縮による応力が発生し、材料の延性限界をこえると、
凝固直後の鋳片表面に割れを生じ易い。またやや厚い鋳
片を鋳造し鋳片を直接熱間圧延する場合にも凝固不均一
部から割れを発生することがある。
前述のような鋳片の割れを防止するためには、 (1)凝固を均一化させ局部的な収縮を発生させないよう
な鋳造機や鋳造法の進歩と、(2)凝固直後の鋳片が極力
延性に富む方向の合金設計という両面の対策が必要であ
る。
な鋳造機や鋳造法の進歩と、(2)凝固直後の鋳片が極力
延性に富む方向の合金設計という両面の対策が必要であ
る。
従来、通常の100mm以上の厚さを有する連続鋳造鋳片
の再加熱後の熱間圧延過程での割れ現象の解明ならびに
その防止手段については種々の研究がなされて来た。
の再加熱後の熱間圧延過程での割れ現象の解明ならびに
その防止手段については種々の研究がなされて来た。
しかしながら、ツインドラム方式やツインベルト方式の
連続鋳造プロセスにおける如く、鋳片のゲージ(厚さ)
が製品に近い状態で鋳造され、急冷凝固される鋳片やそ
の後の熱間圧延過程での割れ現象の解明ならびに割れ防
止手段の研究は未だ十分ではなかった。
連続鋳造プロセスにおける如く、鋳片のゲージ(厚さ)
が製品に近い状態で鋳造され、急冷凝固される鋳片やそ
の後の熱間圧延過程での割れ現象の解明ならびに割れ防
止手段の研究は未だ十分ではなかった。
本発明者等は、急冷強固される、薄いゲージの鋳片の割
れを防止する手段を、凝固直後の材料(鋳片)に延性を
付与する方向で研究を進めた。
れを防止する手段を、凝固直後の材料(鋳片)に延性を
付与する方向で研究を進めた。
各種の合金について、丸棒引張り試験片を通電加熱し、
平行部中央が溶解開始するまで昇温し、溶融開始温度を
測定し、その後急冷して、溶融開始温度よりそれぞれ2
0℃,40℃,60℃,80℃,100℃低い温度のと
ころで保持し、引張試験を実施し、破断までの試験片の
絞り(%)と引張強度を測定した。絞りが60%以上に
達する温度を測定して合金の延性を評価した。より高温
で60%以上の絞りを示す合金が融点直下で延性の大き
な材料である。なお、調査した合金組成はオーステナイ
ト系ステンレス鋼を主とするCr−Ni系合金で次のような
組成を有するものである。
平行部中央が溶解開始するまで昇温し、溶融開始温度を
測定し、その後急冷して、溶融開始温度よりそれぞれ2
0℃,40℃,60℃,80℃,100℃低い温度のと
ころで保持し、引張試験を実施し、破断までの試験片の
絞り(%)と引張強度を測定した。絞りが60%以上に
達する温度を測定して合金の延性を評価した。より高温
で60%以上の絞りを示す合金が融点直下で延性の大き
な材料である。なお、調査した合金組成はオーステナイ
ト系ステンレス鋼を主とするCr−Ni系合金で次のような
組成を有するものである。
組成は重量パーセントで表示している。
C:0.005 〜0.10% O:0.002 〜0.015 % Si:0.05〜4.0% N:0.005 〜0.40% Mn:0.1〜7.0% Ti:0〜1.0% P:0.001 〜0.040 % Nb:0〜1.0% S:0.0003〜0.02% Ca:0〜0.01% Cr:11〜40% Zr:0〜0.2% Ni:5〜70% Ce:0〜0.06% Mo:0〜7.0% Y:0〜0.06% Cu:0〜4.0% Mg:0〜0.06% Al:0〜7.0% B:0〜0.010 % 主要合金組成と共に微量の不純物の影響についても検討
し、あわせて微量成分の影響に注目した。
し、あわせて微量成分の影響に注目した。
こうして、凝固点直下から100℃低温までの間での合
金の延性に対する。合金組成の影響を調査した結果次の
事が判明した。典型的な例は第1図の通りである。
金の延性に対する。合金組成の影響を調査した結果次の
事が判明した。典型的な例は第1図の通りである。
延性を劣化させる成分:S,B,P,O,N,Ni,Si 延性を向上させる成分:Y,Ce,Ca,Mg 顕著な影響を示さない:Cr,Mo,Mn,Cu,Ti,C,Al この結果延性を劣化させる成分は、S,B,P,O等が
特に顕著であるが、これらはすべてよく研究されている
平衡分配係数の小さい群である(鉄鋼便覧第3版,基礎
編のP217)。すなわち凝固時に偏析しやすい不純物
成分が、合金の融点直下の延性を大きく劣化させている
ことが判明した。事実、融点直下での割れは鋳造時の粒
界を通るが、この部分にはSやPの偏析がきわめて顕著
であることも判明した。従来よりSやP等についてはこ
のような傾向は一部知られていたが、今回Bも有害であ
ることが判明し、S以上に悪影響することがはじめて明
らかになり、平衡分配係数が小さい(0.1以下)群の
成分が凝固時に偏析し、融点直下の延性を大きく劣化さ
せていることをはじめて明らかにした。実験ではNi量も
増大すると延性を劣化させ、Siは少ない程有効であるこ
とが判ったが、これらは先の不純物偏析を助長すること
で影響すると考えられる。
特に顕著であるが、これらはすべてよく研究されている
平衡分配係数の小さい群である(鉄鋼便覧第3版,基礎
編のP217)。すなわち凝固時に偏析しやすい不純物
成分が、合金の融点直下の延性を大きく劣化させている
ことが判明した。事実、融点直下での割れは鋳造時の粒
界を通るが、この部分にはSやPの偏析がきわめて顕著
であることも判明した。従来よりSやP等についてはこ
のような傾向は一部知られていたが、今回Bも有害であ
ることが判明し、S以上に悪影響することがはじめて明
らかになり、平衡分配係数が小さい(0.1以下)群の
成分が凝固時に偏析し、融点直下の延性を大きく劣化さ
せていることをはじめて明らかにした。実験ではNi量も
増大すると延性を劣化させ、Siは少ない程有効であるこ
とが判ったが、これらは先の不純物偏析を助長すること
で影響すると考えられる。
延性を向上させる成分は、Yが特に顕著であるが、Ce,C
a,Mg等で、明らかにSやOを固定して、これらの偏析傾
向を抑制する成分であることが判った。ステンレスが高
合金で重要なCr,Mo,Mn,Cu,Ti,Nb等はさして大きく影響
せず、Cも余り影響しない。
a,Mg等で、明らかにSやOを固定して、これらの偏析傾
向を抑制する成分であることが判った。ステンレスが高
合金で重要なCr,Mo,Mn,Cu,Ti,Nb等はさして大きく影響
せず、Cも余り影響しない。
以上の結果、特に偏析傾向の大きな、平衡分配係数が小
さいS,B,O,P等は極力低減するか、凝固前に固定
することが必要である。Sは特に有害で、低減するか
Y,Ce,Ca,Mg等で固定する必要がある。Bも有害で、B
の混入をさけ低減することが必要である。Oは脱酸剤の
活用で低減することが可能である。Pは後述する通り、
Ni量との関係で影響度が異なり、Ni量との関連で低減す
ることが必要である。
さいS,B,O,P等は極力低減するか、凝固前に固定
することが必要である。Sは特に有害で、低減するか
Y,Ce,Ca,Mg等で固定する必要がある。Bも有害で、B
の混入をさけ低減することが必要である。Oは脱酸剤の
活用で低減することが可能である。Pは後述する通り、
Ni量との関係で影響度が異なり、Ni量との関連で低減す
ることが必要である。
一方合金組成の点ではNiやNは悪影響があっても使用す
べき成分である。こうして必要とされるNiやNのレベル
においても十分な延性を確保し得るように、S,P,
B,O等の偏析成分のコントロールが重要である。こう
して各種の合金で割れ抑制に必要な延性レベル(〜60
%絞り)を検討した結果、合金のNi量とN量で、Ni+3
0×Nの量に応じて、SやPの量をきびしく規制する必
要のあることが判明した。特にS量に関しては、S量の
低減と共に、添加したY,Ce,Ca,Mg等により固定され
る最も考慮したΔS量(ここでΔS量は次の通り定義し
た。ΔS=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−
0.3×Ce)Ni+30×Nとの関係を第2図に示すよう
に、 ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足する必要がある。すなわち合金のNi+30×Nが
増大するにつれて、S量を低減し、更に必要に応じて、
Y,Ce,Ca,Mg等の1種又は2種以上を添加して、ΔS
を小さくすることが必要である。しかしY,Ce,Ca,Mg
等は余り多量に添加すると、耐食性等に有害で、Y≦
0.06%、Ce≦0.02%、Ca≦0.01%、Mg≦
0.02%の範囲としなければならない。
べき成分である。こうして必要とされるNiやNのレベル
においても十分な延性を確保し得るように、S,P,
B,O等の偏析成分のコントロールが重要である。こう
して各種の合金で割れ抑制に必要な延性レベル(〜60
%絞り)を検討した結果、合金のNi量とN量で、Ni+3
0×Nの量に応じて、SやPの量をきびしく規制する必
要のあることが判明した。特にS量に関しては、S量の
低減と共に、添加したY,Ce,Ca,Mg等により固定され
る最も考慮したΔS量(ここでΔS量は次の通り定義し
た。ΔS=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−
0.3×Ce)Ni+30×Nとの関係を第2図に示すよう
に、 ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足する必要がある。すなわち合金のNi+30×Nが
増大するにつれて、S量を低減し、更に必要に応じて、
Y,Ce,Ca,Mg等の1種又は2種以上を添加して、ΔS
を小さくすることが必要である。しかしY,Ce,Ca,Mg
等は余り多量に添加すると、耐食性等に有害で、Y≦
0.06%、Ce≦0.02%、Ca≦0.01%、Mg≦
0.02%の範囲としなければならない。
特にYが有効であるが、Yは高価であり、上限を0.0
6%とした。Ce,Ca,Mg等も微量で効果を示す。
6%とした。Ce,Ca,Mg等も微量で効果を示す。
同様にPも第3図に示すように、 P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足するように、Ni+30×Nに応じて低減する必要
がある。BはいづれにおいてもB≦0.0015%とすべきで
あり、Oも脱酸してO≦0.015%とする必要があ
る。なおY,Ce,Ca等は鋳造時の流動で反応が加速さ
れ、量が変動するが、あくまでも鋳造・凝固の直前の成
分規定が上述した条件である。
がある。BはいづれにおいてもB≦0.0015%とすべきで
あり、Oも脱酸してO≦0.015%とする必要があ
る。なおY,Ce,Ca等は鋳造時の流動で反応が加速さ
れ、量が変動するが、あくまでも鋳造・凝固の直前の成
分規定が上述した条件である。
以上鋳造凝固時に特に偏析しやすい4種の不純物を低減
ないし固定し、NiとN量に応じて許容範囲内にコントロ
ールすれば、融点直下の延性は大幅に改善され、更にそ
の後の熱間圧延過程においても割れを起こしにくい鋼と
なる。
ないし固定し、NiとN量に応じて許容範囲内にコントロ
ールすれば、融点直下の延性は大幅に改善され、更にそ
の後の熱間圧延過程においても割れを起こしにくい鋼と
なる。
もちろんCr量,Mo量等も若干影響するが、次に限定する
組成範囲に関しては、先に述べた成分に比較して影響度
は小さい。したがって本発明の考え方は次の組成範囲に
適応し得る。又薄板のみでなく、線材、鋼管、板にも適
応し得るものである。
組成範囲に関しては、先に述べた成分に比較して影響度
は小さい。したがって本発明の考え方は次の組成範囲に
適応し得る。又薄板のみでなく、線材、鋼管、板にも適
応し得るものである。
C:0.005 〜0.20% O:≦0.015 % Si:0.05〜2.0% N:0.005 〜0.40% Mn:0.1〜7.0% Ti:0〜1.0% P:≦0.035 % Nb:0〜1.0% S:≦0.006 % B:≦0.0015% Cr:11〜40% Y:≦0.06% Ni:5〜70% Ce:≦0.02% Mo:0〜7.0% Ca:≦0.01% Cu:0〜4.0% Mg:≦0.02% Al:0〜7.0% Zr:≦0.2% 以下に本発明合金成分の限定理由について述べる。
今回合金の融点直下の高温延性が合金成分の偏析傾向と
密接に関連し、したがって従来からよく知られた平衡分
配係数の小さな(≦0.1)、偏析しやすい成分である
S,B,O,Pを特に制御し、量的に規制することが必
要なことを見出し、これらの偏析を助長するNi量とNの
関連で量的規制を明らかにした。
密接に関連し、したがって従来からよく知られた平衡分
配係数の小さな(≦0.1)、偏析しやすい成分である
S,B,O,Pを特に制御し、量的に規制することが必
要なことを見出し、これらの偏析を助長するNi量とNの
関連で量的規制を明らかにした。
Sはきわめて偏析しやすい成分で、極力低くするか、
Y,Ce,Ca,Mg等の硫化物を生成しやすい成分を添加し
て固定することが必要である。特にNiやNを多く含有す
る合金においてはNi+30×N量に応じてSを減ずるこ
とが必要になる。こうしてΔS=S−0.8×Ca−0.
5×Y−0.3×Mg−0.3×Ceを定義し、各成分の重
量パーセントで求めたΔSとNi+30×N量の関係を第
2図に示すように、 ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足させることで、割れを防止することが出来る。な
おSは0.006%以下としたが、これを越えると割れ
を防止し得ない。又Yは0.06%以下で添加出来最も
有効である。Ce,Mgは0.02%以下、Caは0.01%
以下の範囲で1種又は2種以上必要に応じて添加する。
しかし余り多量に加えると、耐食性を劣化させる。Yは
特に有効であるが高価であり、0.06%以下とした。
これら添加元素は微量で相乗効果が大きい。
Y,Ce,Ca,Mg等の硫化物を生成しやすい成分を添加し
て固定することが必要である。特にNiやNを多く含有す
る合金においてはNi+30×N量に応じてSを減ずるこ
とが必要になる。こうしてΔS=S−0.8×Ca−0.
5×Y−0.3×Mg−0.3×Ceを定義し、各成分の重
量パーセントで求めたΔSとNi+30×N量の関係を第
2図に示すように、 ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足させることで、割れを防止することが出来る。な
おSは0.006%以下としたが、これを越えると割れ
を防止し得ない。又Yは0.06%以下で添加出来最も
有効である。Ce,Mgは0.02%以下、Caは0.01%
以下の範囲で1種又は2種以上必要に応じて添加する。
しかし余り多量に加えると、耐食性を劣化させる。Yは
特に有効であるが高価であり、0.06%以下とした。
これら添加元素は微量で相乗効果が大きい。
BはSに次いで偏析しやすく、割れを助長する。したが
って微量Bの管理が重要である。鋳造時のBを0.0015%
以下にしなければならない。このためには原料や耐火物
からの混入を抑えなければならない。これを越えると割
れを助長する。
って微量Bの管理が重要である。鋳造時のBを0.0015%
以下にしなければならない。このためには原料や耐火物
からの混入を抑えなければならない。これを越えると割
れを助長する。
Oも偏析しやすい成分であり、凝固時偏析して割れを助
長する。十分脱酸して0.015%以下とすることが必
要である。なお鋼中に存在するOはAl≦0.08%,Si≦
2.0%やY≦0.06%,Ce≦0.02%,Mg≦0.02%,Ca≦
0.01%等の選択添加の脱酸で固定すれば十分である。
長する。十分脱酸して0.015%以下とすることが必
要である。なお鋼中に存在するOはAl≦0.08%,Si≦
2.0%やY≦0.06%,Ce≦0.02%,Mg≦0.02%,Ca≦
0.01%等の選択添加の脱酸で固定すれば十分である。
Pも偏析傾向が大きく、出来る限り低いことが望ましい
が、その許容限界はNi+30×N量との関係で第3図に
示すように、 P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) により決めることが出来る。特にNiやNを多く含有する
合金でPを減ずることが必要になる。S,B,O量のコ
ントロールと並行してP量を第3図の通り, P≦0.060−0.025 log(Ni+=30N) に規制することで融点直下からすぐれた延性が得られ
る。
が、その許容限界はNi+30×N量との関係で第3図に
示すように、 P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) により決めることが出来る。特にNiやNを多く含有する
合金でPを減ずることが必要になる。S,B,O量のコ
ントロールと並行してP量を第3図の通り, P≦0.060−0.025 log(Ni+=30N) に規制することで融点直下からすぐれた延性が得られ
る。
なお、Ni,N,Si等も融点直下の延性を劣化させるが、
合金組成として必須の成分である。Niはオーステナイト
相の安定化の点で5%は必要下限であり、多い方が組成
の安定性、耐食性の点で有効であるが、70%を越える
と高価となり、又割れやすさも顕著になる。Nは相の安
定化、高強度化、耐食性の向上の点で有効でCrと共に固
溶量も増し、多い程効果が大である。しかし0.4%を
越えると固溶限をこえ、気泡を生じる。Siは脱酸剤とし
て、又湯流れの点で有効であり耐スケール性の点で好ま
しい成分である。しかし融点直下の延性の点では少ない
方が好ましい。したがってSiの上限は2.0%とし、下
限は経済性の点で0.05%とした。
合金組成として必須の成分である。Niはオーステナイト
相の安定化の点で5%は必要下限であり、多い方が組成
の安定性、耐食性の点で有効であるが、70%を越える
と高価となり、又割れやすさも顕著になる。Nは相の安
定化、高強度化、耐食性の向上の点で有効でCrと共に固
溶量も増し、多い程効果が大である。しかし0.4%を
越えると固溶限をこえ、気泡を生じる。Siは脱酸剤とし
て、又湯流れの点で有効であり耐スケール性の点で好ま
しい成分である。しかし融点直下の延性の点では少ない
方が好ましい。したがってSiの上限は2.0%とし、下
限は経済性の点で0.05%とした。
他の合金組成に関しては特に大きな影響は認められず、
したがって先に述べた検討範囲とした。
したがって先に述べた検討範囲とした。
(実施例) 通常通り、溶製し2次精錬をされた各種のCr−Ni系ステ
ンレス鋼を溶製した。溶製された鋼の成分を第1表に示
す。これらは先に述べたように主成分はもちろん、特
に、S,B,P,Oに注目し更にNi+30×N量に応じ
て第2図,第3図をもとに、ΔS量とP量をコントロー
ルし、Y,Ce,Ca,MgやAl量等で成分調整した。
ンレス鋼を溶製した。溶製された鋼の成分を第1表に示
す。これらは先に述べたように主成分はもちろん、特
に、S,B,P,Oに注目し更にNi+30×N量に応じ
て第2図,第3図をもとに、ΔS量とP量をコントロー
ルし、Y,Ce,Ca,MgやAl量等で成分調整した。
その後、取鍋にて十分温度コントロールした後、水冷式
銅鋳型より成る双ロール鋳造機により鋳造し、8mmから
1mmの薄鋳片を鋳造した。鋳造幅は600mmである。双
ロール直下から気体及び水により幅方向に均一に冷却し
て、1100℃まで冷却した。
銅鋳型より成る双ロール鋳造機により鋳造し、8mmから
1mmの薄鋳片を鋳造した。鋳造幅は600mmである。双
ロール直下から気体及び水により幅方向に均一に冷却し
て、1100℃まで冷却した。
鋳片はその後冷却され巻取られたが、S,B,P,O量
の規制を満たす本発明鋼の鋳片には割れは全く発生しな
かった。
の規制を満たす本発明鋼の鋳片には割れは全く発生しな
かった。
一部の鋳片には表面温度で1350℃〜1150℃間で50%以
下の圧下率で熱間圧延を加えたが、この熱間圧延時にも
割れは発生しなかった。
下の圧下率で熱間圧延を加えたが、この熱間圧延時にも
割れは発生しなかった。
一方、第1表に示した比較合金においては、すでに述べ
たS,B,P,Oの含有量が多く、又Ni+30×Nとの
関係を満さず、いづれも鋳造時幅方向を主とした小さな
割れが発生した。
たS,B,P,Oの含有量が多く、又Ni+30×Nとの
関係を満さず、いづれも鋳造時幅方向を主とした小さな
割れが発生した。
〔発明の効果〕 本発明によれば、鋳片と鋳型で相対速度差のない、所謂
同期式連続鋳造法を用いて、Cr−Ni系ステンレス鋼を製
造するプロセスにおいて、連続鋳造を、鋳片厚さが製品
ゲージに近い厚さとなる形で行なうに際し、鋳造過程な
らびに熱間圧延過程で、材料に割れを生じないCr−Ni系
ステンレス鋼を提供することが出来る。
同期式連続鋳造法を用いて、Cr−Ni系ステンレス鋼を製
造するプロセスにおいて、連続鋳造を、鋳片厚さが製品
ゲージに近い厚さとなる形で行なうに際し、鋳造過程な
らびに熱間圧延過程で、材料に割れを生じないCr−Ni系
ステンレス鋼を提供することが出来る。
第1図は融点直下の延性に対する各種合金元素の影響を
示す図、第2図は鋼中のNi+30×N(%)とΔS=S−
0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×Ce(%)
との関係で、融点直下の延性良好域を示す図、第3図は
鋼中のNi+30×N(%)とP(%)との関係で、融点直下
の延性良好域を示す図である。
示す図、第2図は鋼中のNi+30×N(%)とΔS=S−
0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×Ce(%)
との関係で、融点直下の延性良好域を示す図、第3図は
鋼中のNi+30×N(%)とP(%)との関係で、融点直下
の延性良好域を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】重量で、Cr:11〜40%、Ni:5〜70
%、Si:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.
2%、N≦0.4%を含有し、凝固時の平衡分配係数が
小さく特に偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.
006 %、B≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015 %で
あり、しかも合金中のNi+30×N量とΔSとの関係
(但しΔS=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg
−0.3×Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.25 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。 - 【請求項2】重量で、Cr:11〜40%、Ni:5〜70
%、Si:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.
2%、N≦0.4%を含有し、更にY≦0.06%、Ce
≦0.02%、Mg≦0.02%、Ca≦0.01%の1種
または2種以上を含み、凝固時の平衡分配係数が小さく
特に偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.006
%、B≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であ
り、しかも合金中のNi+30×N量とΔSとの関係(但
しΔS=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−
0.3×Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。 - 【請求項3】重量で、Cr:11〜40%、Ni:5〜70
%、Si:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦
0.2%、N≦0.4%を含有し、更にMo≦7%、Cu≦
4%、Al≦7%、Nb≦1%、Ti≦1%、Zr≦0.2%の
1種または2種以上を含み、凝固時の平衡分配係数が小
さく特に偏析し易いS、B、P、Oに関してはS≦0.00
6%、B≦0.0015%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であ
り、しかも合金中のNi+30×N量とΔSとの関係(但し
ΔS=S−0.8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.
3×Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。 - 【請求項4】重量で、Cr:11〜40%、Ni:5〜70
%、Si:0.05〜2.0%、Mn≦7.0%、C≦0.
2%、N≦0.4%を含有し、更にY≦0.06%、Ce
≦0.02%、Mg≦0.02%、Ca≦0.01%の1種
または2種以上及びMo≦7%、Cu≦4%、Al≦7%、Nb
≦1%、Ti≦1%、Zr≦0.2%の1種または2種以上
を含み、凝固時の平衡分配係数が小さく特に偏析し易い
S、B、P、Oに関してはS≦0.006 %、B≦0.0015
%、P≦0.035 %、O≦0.015 %であり、しかも合金中
のNi+30×N量とΔSとの関係(但しΔS=S−0.
8×Ca−0.5×Y−0.3×Mg−0.3×Ce)が ΔS≦0.0141−0.009 log(Ni+30N) を満足し、かつNi+30×N量とP量との関係が P≦0.060−0.025 log(Ni+30N) を満足することを特徴とする鋳造過程或いはその後の熱
間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63087344A JPH0660369B2 (ja) | 1988-04-11 | 1988-04-11 | 鋳造過程或いはその後の熱間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63087344A JPH0660369B2 (ja) | 1988-04-11 | 1988-04-11 | 鋳造過程或いはその後の熱間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01259143A JPH01259143A (ja) | 1989-10-16 |
| JPH0660369B2 true JPH0660369B2 (ja) | 1994-08-10 |
Family
ID=13912252
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63087344A Expired - Lifetime JPH0660369B2 (ja) | 1988-04-11 | 1988-04-11 | 鋳造過程或いはその後の熱間圧延過程で割れを起こし難いCr−Ni系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0660369B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4111821C1 (ja) * | 1991-04-11 | 1991-11-28 | Vdm Nickel-Technologie Ag, 5980 Werdohl, De | |
| JP3512304B2 (ja) * | 1996-08-15 | 2004-03-29 | 日本冶金工業株式会社 | オーステナイト系ステンレス鋼 |
| JP3842053B2 (ja) * | 2001-03-02 | 2006-11-08 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 捻回特性に優れた高強度低熱膨張合金およびその合金線 |
| JP5616283B2 (ja) * | 2011-04-25 | 2014-10-29 | 日本冶金工業株式会社 | Fe−Ni−Cr−Mo合金およびその製造方法 |
| JP6611236B2 (ja) * | 2015-08-28 | 2019-11-27 | 日本冶金工業株式会社 | Fe−Cr−Ni−Mo合金とその製造方法 |
| JP6875593B1 (ja) * | 2020-12-23 | 2021-05-26 | 日本冶金工業株式会社 | 耐食性・溶接性・耐酸化性に優れるFe−Ni−Cr合金とその製造方法 |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5871360A (ja) * | 1981-10-23 | 1983-04-28 | Nippon Steel Corp | 耐食性ならびに加工性のすぐれたオ−ステナイト系ステンレス鋼とその鋼板の製造方法 |
| JPS5915979A (ja) * | 1982-07-20 | 1984-01-27 | 株式会社東芝 | 液晶表示装置とその製造方法 |
| JPS59182956A (ja) * | 1983-04-02 | 1984-10-17 | Nippon Steel Corp | 熱間加工性のすぐれた高合金ステンレス鋼 |
| JPS60211054A (ja) * | 1984-04-03 | 1985-10-23 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 熱間加工性が優れたオ−ステナイトステンレス鋼 |
| JPS6173868A (ja) * | 1984-09-19 | 1986-04-16 | Nippon Steel Corp | クリ−プ破断強度の高いオ−ステナイト系ステンレス鋼 |
| JPS6187855A (ja) * | 1984-10-05 | 1986-05-06 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐食性及び熱間加工性の優れたステンレス鋼 |
| JPS6214628A (ja) * | 1985-07-12 | 1987-01-23 | Minolta Camera Co Ltd | プレビユ−機構を有するカメラ |
| JPS62297443A (ja) * | 1986-06-18 | 1987-12-24 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 熱間加工性に優れる高耐食オ−ステナイトステンレス鋼 |
-
1988
- 1988-04-11 JP JP63087344A patent/JPH0660369B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01259143A (ja) | 1989-10-16 |
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