JPH066068B2 - ヒトIgGサブクラスに対するモノクロ−ナル抗体とその製造法および該モノクロ−ナル抗体産生細胞系 - Google Patents

ヒトIgGサブクラスに対するモノクロ−ナル抗体とその製造法および該モノクロ−ナル抗体産生細胞系

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JPH066068B2
JPH066068B2 JP61043068A JP4306886A JPH066068B2 JP H066068 B2 JPH066068 B2 JP H066068B2 JP 61043068 A JP61043068 A JP 61043068A JP 4306886 A JP4306886 A JP 4306886A JP H066068 B2 JPH066068 B2 JP H066068B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はヒトIgGに対するモノクローナル抗体HG
2−56F、該モノクローナル抗体産生ハイブリドーマ
および該モノクローナル抗体の製造法に関する。本発明
のモノクローナル抗体は、臨床検査薬やアフィニティク
ロマトグラフィーのリガンドとして有用である。
従来の技術 ヒト血清免疫グロブリンのIgGは、アミノ酸配列が多
様な可変域(variable region)とほとんど一定な定常域
(constant regin)から成っており、可変域は各種抗原に
対する結合に関与し、定常域は各種生体作用に関与して
いる。定常域でのアミノ酸配列はほとんど一定である
が、一部(5%以下)のアミノ酸残基の置換により、4
種のサブクラスIgG1、IgG2、IgG3およびI
gG4に分類される。正常成人血清での濃度(mg/ml)
は、IgG1が5〜12、IgG2が2〜6、IgG3
が0.5〜1およびIgG4が0.2〜1である。
ヒトIgGサブクラスの物理化学的性質についての報告
例は次の通りである。(表1)。
IgGは電気易動度が遅く、ペプシンで分解され難い。
IgG2はH鎖間のS−S結合が4本であり、蛋白質分
解酵素による分解に耐性である。IgG3はヒンジ領域
にくり返し構造があるのでH鎖間のS−S結合が11本
と多く、血清中の半減期が短く、蛋白分解酵素による作
用を受け易い。
IgG4は電気易動度が最も速い。
ヒトIgGサブクラスの生物学的性質についても、報告
例を表2に示したように、サブクラスによって相異があ
る。
すなわち、IgG4は補体C1qを結合しないし、IgG
3にはリューマチ因子およびプロテインAが結合しな
い。その他、ヒトまたは異種動物の細胞への結合性にも
相異がみられる。
また、各種抗原に対する抗体としてのIgGにも、サブ
クラス分布の偏りが報告されている(表3)。
H.L.スピーゲルバーグ(Spregelberg),アドバンシズ・イ
ン・イムノロジー(Adv.Immunol.)19,259(1974)すな
わち、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、サイ
ログロブリンなどの複雑な蛋白質抗原に対するIgGサ
ブクラスの分布は血清中存在比に近似しているが、デキ
ストランやテイコ酸のように炭化化物の抗原に対しては
IgG2のみが得られており、自己抗原に対してもIg
Gサブクラスの分布に偏りが見られる。
以上のように、IgGの各種生体作用に関与する定常域
が相異するサブクラスは、それぞれ各種生体機能や疾患
に関与していることが予想される。
発明が解決しようとする問題点 これまでは、いずれかのIgGサブクラスに属する骨髄
腫患者血清を用いてヒトIgGサブクラスの研究が行わ
れてきたが、単一の骨髄腫患者血清から得たIgGサブ
クラスには、サブクラスとしての性質の他にそのIgG
分子に特有の性質(可変域やアロタイプ)も有している
ので、サブクラスに共通の性質だけが得られるわけでは
ない。同じことは、単一の骨髄腫患者血清から得たIg
Gサブクラスを免疫して得た抗体の特異性についても言
える。そのサブクラスの特異的な抗体活性の他にものそ
可変域に特異的な抗体活性も共存している。
この問題点を解決するためには、同一のIgGサブクラ
スに属する骨髄腫患者血清を数多く用いることである
が、これは限られた施設にしか可能でない。ロベらによ
りモノクローナル抗ヒトIgGサブクラス抗体[J.ロ
ベ(Lowe)ら、イムノロジー(Immunology)47,329(1982)]
が作製されているが本発明のモノクローナル抗体とは、
少なくともその反応性が異なっている。「問題点を解決
するための手段 本発明では、正常ヒトプール血清からポリクローナルヒ
トIgGサブクラス4種を得て、それを用いて各サブク
ラスに特異的なモノクローナル抗体を得ることを目的と
した。先ず、これまでに報告されてきたIgGサブクラ
スの物理化学的性質の相異を最大限利用して、ヒトプー
ル血清からポリクローナルIgGサブクラスを可能なか
ぎり分別し、各サブクラスがそれぞれ濃縮されたIgG
サブクラス粗製品を得る。次に、その粗製品を免疫し
て、細胞融合法によりモノクローナル抗体を多数作製し
て、各サブクラスに特に強く結合したり、或るサブクラ
スにだけ結合しないクローンを選び、それらモノクロー
ナル抗体を固相化してアフィニティーカラムを作製し、
今度は、このアフィニティーカラムを組み合せて、Ig
Gサブクラスを更に精製し、得られたポリクローナルヒ
トIgGサブクラス精製品を用いて、すでに得ていたモ
ノクローナル抗体のサブクラス特異性を更に厳密に検定
するという手法で、各サブクラス特有の抗原決定基を認
識するモノクローナル抗体を選別したものである。本発
明においては同一のIgGサブクラスに対して数種のモ
ノクローナル抗体が得られるが、以下の実施例および参
考例で示すとおり、少なくともその反応性が異なってい
る。
今回得られたモノクローナル抗体を用いることにより、
ヒト血清中のIgGサブクラスが検出できるので、臨床
検査薬として有用であり、また各種疾患とIgGサブク
ラスとの関連が研究できる。更には、このモノクローナ
ル抗体を用いたアフィニティークロマトグラフィーによ
りポリクローナルヒトIgGサブクラスを分離精製すれ
ば、それらの物理化学的および生理学的性質が更に詳し
く研究できる。
1)ポリクローナルヒトIgGサブクラス4種の分離 第1法(粗製品の調製) ヒトプール血清を塩析してγ−グロブリン画分を採る。
γ−グロブリン画分を0.01Mリン酸緩衝液(pH8.
0)でDEAEイオン交換カラムに通すと、IgG4は
吸着される。DEAEカラムの素通り画分をプロティン
A−セファロースカラムに添加し、デュアメルらの方法
[R.C.デュアメル(Duhamel)ら、ザ・ジャーナル・オブ
・イムノロジカル・メソッズ(J.Immunol.Methods)31,21
1(1979)]により、ポリクローナルヒトIgG1、IgG
2およびIgG3の粗製品を得る。すなわち、ポリクロ
ーナルヒトIgG3粗製品は0.1Mリン酸緩衝液(pH
7.0)での素通り画分として溶出され、次に、0.1
Mクエン酸緩衝液でpH5.0から3.0にグラジェント
溶出するとIgG1がIgG2よりも少し遅れて溶出さ
れる。IgG1とIgG2の画分をそれぞれ同じ条件で
再度クロマト溶出することにより、ポリクローナルヒト
IgG1およびIgG2の粗製品を得る。DEAEカラ
ムの吸着成分は0.02Mリン酸緩衝液(pH6.0)で
溶出する。IgG4には結合しないが、他のIgGサブ
クラスには全て結合するモノクローナル抗体HG2−1
9をすでに得ていた[S.ホソイ(Hosoi)ら、ザ・ジャー
ナル・オブ・アレルギー・アンド・クリニカル・イムノ
ロジー(J.Allergy Clin.Immunol.)75,320(1985)]ので、
臭化シアン活性化セファロースに結合させて抗ヒトIg
G1、2、3アフィニティーカラムを作製し、DEAE
カラムの吸着成分に混在するIgG4以外のサブクラス
を吸収除去して、ポリクローナルヒトIgG4粗製品を
得る。
第2法(精製品の調製) ヒトIgG4にのみ反応するモノクローナル抗体、ヒト
IgG3にのみ反応するモノクローナル抗体およびヒト
IgG4以外のサブクラスに反応するモノクローナル抗
体をそれぞれ臭化シアン活性化セファロースに固相化し
て、それぞれ抗ヒトIgG3および抗ヒトIgG1、
2、3のアフィニティーカラムを調製する。ヒトγ−グ
ロブリン画分を0.01Mリン酸緩衝液生理食塩液(pH
7.4)で抗ヒトIgG4アフィニティーカラムに通す
と、ヒトIgG4が吸着されるので、低pH又は変性剤を
含む緩衝液で溶出させたのち、更に、抗ヒトIgG1、
2、3アフィニティーカラムを通して、ヒトIgG4以
外のサブクラスを吸着除去し、ポリクローナルヒトIg
G4精製品を得る。抗ヒトIgG4カラムの素通り画分
を抗ヒトIgG3アフィニティーカラムに通すと、ヒト
IgG3が吸着されるので、低pH又は変性剤を含む緩衝
液で溶出させたのち、更にプロティンA−セファロース
カラムに通して、ヒトIgG3以外のサブクラスを吸着
除去し、ポリクローナルヒトIgG3精製品を得る。抗
ヒトIgG3カラムの素通り画分にはヒトIgG1とI
gG2が含まれているので、第1法と同様にして、プロ
ティンA−セファロースカラムによるグラジェント溶出
を2回繰り返して。ポリクローナルヒトIgG1および
IgG2の精製品を得る。
2)ハイブリドーマの調製 マウス又はラット等の動物を、ポリクローナルヒトIg
Gサブクラスで免疫する。免疫された動物から抗体産生
細胞を得、これと骨髄腫細胞を融合し、得られたハイブ
リドーマのうち、免疫したヒトIgGサブクラスに強く
反応し、他のサブクラスにはあまり反応しないハイブリ
ドーマのウエルを選択する。選択されたハイブリドーマ
をクローニングし、出現したハイブリドーマクローンに
つき、ポリクローナルヒトIgGサブクラス4種に対す
る抗体産生能を詳しく検定し、免疫したIgGサブクラ
スに対しては強く反応するが、他のサブクラスには反応
しないクローンを選択し、これを培養し、モノクローナ
ル抗体を回収する。免疫法、融合法、融合細胞の選択等
は公知の通常の方法によって行うことが出来る。
更に詳しくは、例えば次のようにして本発明のモノクロ
ーナル抗体を製造することが出来る。
先ず、マウスをポリクローナルヒトIgGサブクラスで
免疫する。免疫する動物はマウスに限らず、ラット等の
ネズミ科、動物又はその他の動物を使用してもよいが、
通常はマウスを用いるのが好ましい。ポリクローナルヒ
トIgGサブクラスは熱凝集(63°、30分間)させ
たものを用いてもよい。例えば、BALB/cマウスに
ポリクローナルヒトIgGサブクラス又はその熱凝集物
を1匹当り100〜200μgずつ、フロインド(Freun
d)完全アジュバントと共に腹腔内又は皮下に投与する。
約3週間後、更にポリクローナルヒトIgGサブクラス
又はその熱凝集物を1匹当り10〜50μgをミョウバ
ンアジュバンドと共に、1回又は毎日連続して2〜4
回、腹腔内又は静脈内に投与する。1〜3日後に脾臓を
摘出して細胞浮遊液とし、融合用抗体産生細胞とする。
この細胞は増殖していく能力を持たないので、自己増殖
能力を有する細胞と融合させる。自己増殖能力を有する
細胞してとしては骨髄腫細胞が特に好ましい。骨髄腫細
胞としては、同種の動物のもので、抗体を産生せず、ヒ
ポキサンチン・グアニン・ホスホリボシルトランスフェ
ラーゼ欠損株であるのが好ましい。融合用抗体産生細胞
と骨髄腫細胞とを、オイ(oi)およびヘルツエンベルグ(H
erzenberg)の方法[セレクテッド・メソッズ・イン・セ
ルラー・イムノロジー(Selected Methods in Cellular
Immunology),351〜372(1980)、サンフランシスコ(San F
ransisco),W.H.フリーマン・アンド・カンパニー(W.H.F
reeman and Co.)]に従って、ポリエチレングリコール
の存在下に融合させる。抗体産生細胞と骨髄腫細胞の使
用割合は細胞数比で2:1〜10:1とするのが好まし
い。15%ウシ胎児血清を含むRPMI−1640培地
(完全RPMI培地)を基礎培地とし、これにヒポキサ
ンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含むHAT培
地と、ヒポキサンチンおよびチミジンのみを含むHT培
地を調整する。融合された細胞をHAT培地で約2週間
培養することにより、ハイブリドーマのみが選択され
る。次の約2週間はHT培地で培養し、以後は、完全R
PMI培地で培養する。
3)ハイブリドーマの選択 ポリクローナルヒトIgGサブクラスをポリスチレン製
マイクロタイタープレートのウェルに物理吸着されて固
相化し、ハイブリドーマの培養上清と反応させる。洗浄
後、酸素標識抗マウス免疫グロブリンを反応させ、洗浄
後、基質を加えて酵素活性を測定し、培養上清中の抗体
活性を求める。免疫したヒトIgGサブクラスに強く反
応し、他のIgGサブクラスにはあまり反応しないハイ
ブリドーマのウェルを選択する。選択されたハイブリド
ーマを限界希釈法等によってクローニングし、出現した
ハイブリドーマクローンにつき、ポリクローナルヒトI
gGサブクラス4種に対する抗体産生を更に詳しく検定
する。免疫したヒトIgGサブクラスには強く反応する
が、他のサブクラスには反応しないクローンを選択す
る。
4)モノクローナル抗体の作製 選択したハイブリドーマをin virto培養法又はin vivo
培養法により増殖させ、モノクローナル抗体を得る。in
vitro培養法としては、例えば次のように行うことが出
来る。すなわち、ハイブリドーマを完全RPMI培地で
増殖限界になるまで培養し、その培養上清を回収する。
in vivo培養法としては、例えば次のように行うことが
出来る。すなわち、あらかじめプリステンを腹腔内投与
処理したBALB/cマウスに、5×10〜10
のハイブリドーマを腹腔内に移植し、約3週間後に、マ
ウス腹部肥大を確めて、その腹水を採取する。
実施例1 (1)ポリクローナルヒトIgGサブクラス粗製品4種
の分離 ヒトプール血清800mlを12%硫酸ナトリウムで3回
塩析してγ−グロブリン画分を採り、その画分をDEA
E−セファロースカラム(2.6×40cm)に添加し、
0.01Mリン酸緩衝液(pH8.0)で素通りする成分
Iと、0.02Mリン酸緩衝液(pH6.0)で溶出され
る成分IIに分離した。成分Iはタンパク濃度20mg/ml
の0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)の溶液とし、この
液5〜10mlずつをプロティンA−セファロースカラム
(1.6×10cm)に添加し、0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0)での素通り画分からポリクローナルヒトI
gG3粗製品を得た。次に、0.1Mクエン酸緩衝液で
pH5.0から3.0にグラジェント溶出するとIgG1
がIgG2よりも少し遅れて溶出される。IgG1とI
gG2の画分をそれぞれ同じ条件で再度クロマト溶出す
ることにより、ポリクローナルヒトIgG1およびIg
G2の粗製品を得た。成分IIには、IgG4のほかにI
gG1、IgG2およびIgG3も混在しているので、
抗ヒトIgG1、2、3アフィニティーカラム(1.5
×12cm)と通して、混在するIgG4以外のサブクラ
スを吸収除去して、ポリクローナルヒトIgG4粗製品
を得た。
得られた4種のポリクローナルヒトIgGサブクラス粗
製品について、ノルディック(Nordic)社のブタ抗ヒトI
gGサブクラスを用いた免疫二重拡散法を行い、サブク
ラスを同定し、サブクラスの純度を確認した。
(2)免疫 8週令の雌BALB/cマウス3匹に、それぞれ160
μgのポリクローナルヒトIgG1粗製品をフロインド
完全アジュバントとともに腹腔内投与し、3週間後に、
更に20μgのポリクローナルヒトIgG1粗製品をミ
ョウバン沈降懸濁液として腹腔内に3日連続投与した。
(3)細胞融合 最終免疫の翌日に、3匹の脾臓を摘出し、RPMI培地
を用いて細胞浮遊液を調製した。この3×10個の脾
細胞と9×10個の骨髄腫細胞NS−1とを混合し、
遠沈後、沈渣に50%ポリエチレングリコール(平均分
子量4000)1mlをゆるやかに攪拌しながら加え、更
に1分間攪拌した。RPMI培地1mlを1分間を要して
加え、同じく1mlを追加した後、更に7mlを3分間を要
して加えた。遠沈後、沈渣を15%ウシ胎児血清を含む
RPMI培地(完全RPMI培地)60mlに浮遊させ、
96穴マイクロ培養プレート6枚の各ウエルに0.1ml
ずつ接種し、7%炭酸ガスの存在下、37℃で培養し
た。24時間後、ヒポキサンチン100μM、アミノプ
テリン0.4μM、チミジン16μMを含む完全RPM
I培地(HAT培地)を0.1ml加える。培養開始後、
2、3、5および8日目に、培養上清0.1mlを捨て、
HAT培地0.1mlを加えた。11および14日目に、
培養上清0.01mlを捨て、ヒポキサンチン100μ
M、チミジン16μMを含む完全RPMI培地(HT培
地)0.1mlを加えた。計576ウェルの全てのウェル
からハイブリドーマのコロニーが出現した。
(4)ハイブリドーマの選択 ウェル中のハイブリドーマを完全RPMI培地で培養
し、その培養上清中の特異抗体産生の有無を次のように
して検出した。
ポリスチレン製マイクロタイタープレート [Immulon2,ダイナテック(Dynatech)社]の各ウェル
に、ポリクローナルIgG1粗製品を0.05M炭酸緩
衝液(pH9.1)にとかした溶液(10μg/ml)50
μlを入れ、37℃で1時間放置した後、10%ウシ胎
児血清を含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.4)10
0μlを加え、37℃で20分間ブロックした。0.0
5%ツイーン20を含む0.2Mリン酸緩衝液(pH7.
4)で洗浄し、粗IgG1固相ウェルを作製した。粗I
gG1固相ウェルに、培養上清50μlを加え、37℃
で1時間インキュベートした。上記と同様に洗浄後、第
2抗体として、ヒトIgGとは反応しない西洋ワサビベ
ルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウスIgG(H+L)抗体
50μlを加え、25℃で1時間インキュベートした。
同様に洗浄後、1.1%過酸化水素水と150μg/ml
のアジノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−ス
ルフォン酸)(ABTS)を含む50mMクエン酸緩衝液
(pH4.5)50μlを加え、25℃で30分間発色さ
せた。停止液として2mMナトリウムアジドを50μl加
え、450nmの吸光度をマイクロプレート用の分光光度
計により測定し、0.5以上の吸光度のあるハイブリド
ーマ計137ウェルを選択した。
粗IgG1に対して抗体産生を行っているハイブリドー
マについて、他のIgGサプクラスに対する反応の有無
を、上記と同様にELESA法で調べた。すなわち、ポ
リクローナルヒトIgG2、IgG3およびIgG4の
粗製品を同様にマイクロタイタープレートのウェルに固
相化して、それぞれのサブクラス固相ウェルを作製し、
ハイブリドーマ培養上清の反応を調べた。その結果、粗
IgG1に強く反応し、他のサブクラスにはあまり反応
しないハイブリドーマ5ウェルを選択した。選択された
ハイブリドーマを限界希釈法によりクローニングし、出
現したハイブリドーマクローンの培養上清につき、実施
例7で得るポリクローナルヒトIgGサブクラス精製品
4種に対する抗体産生能をELISA法で検定した。
このようにして、ヒトIgG1とは反応するが、他のI
gGサブクラスには反応しないモノクローナル抗体を産
生するハイブリドーマが2クローン得られ、それぞれの
モノクローナル抗体をHG1−1EおよびHG1−16
Dと命名した。
(5)モノクローナル抗体の作製 (a)in vitro培養法 ハイブリドーマを完全RPMI培地で増殖限界(1×1
個/ml)になるまで培養し、その培養上清を回収し
た。
(b)in vivo培養法 あらかじめプリステン0.5mlで腹腔内投与処理したB
ALB/cマウスに、5×10個のハイブリドーマを
腹腔内に移植した。約3週間後、マウスの腹部肥大を確
めて、その腹水を採取した。
(6)モノクローナル抗体HG1−1EおよびHG1−
16Dの特性 (a)ヒトIgGサブクラスとの反応性 in vitro培養法により得たモノクローナル抗体HG1−
1EおよびHG1−16Dについて、実施例7で得るポ
リクローナルヒトIgGサブクラス精製品4種に対する
反応性をELISA法により調べた。表4に示すよう
に、HG1−1EおよびHG1−16Dのモノクローナ
ル抗体はヒトIgG1には反応するが、他のIgGサブ
クラスには反応しなかった。
(b)アイソタイプの決定 マイルス(Miles)社の家兎抗マウスIgG1、家兎抗マ
ウスIgG2a、家兎抗マウスIgG2b、家兎抗マウ
スIgG3、家兎抗マウスIgGM、家兎抗マウスIg
A、家兎抗マウスL(k)鎖、家兎抗マウスL(λ)鎖
を用いた免疫二重拡散法を行った。モノクローナル抗体
HG1−1EおよびHG1−16DはいずれもマウスI
gG1(k)に属した。
(c)動物IgGとの反応性 in vitro培養法により得たモノクローナル抗体HG1−
1EおよびHG1−16Dについて各種動物IgGに対
する反応性をELISA法により調べた(表5)。モノ
クローナル抗体HG1−1Eは、ブタ、イヌおよびサル
のIgGに対して反応するが、ニワトリ、ウシ、ヤギ、
ヒツジ、ネコ、ウサギおよびラットのIgGには反応し
なかった。モノクローナル抗体HG1−16Dは、サル
のIgGに対しては反応するが、ニワトリ、ウシ、ブ
タ、ヤギ、ヒツジ、ネコ、イヌ、ウサギおよびラットの
IgGに反応しなかった。
実施例2 (1)免疫 8週令の雌BALB/cマウス2匹に、それぞれ200
μgの熱凝集(63℃、30分間)させたポリクローナ
ルヒトIgG2粗製品をフロインド完全アジュバントと
ともに腹腔内投与し、3週間後に、更に20μgの熱凝
集させたポリクローナルヒトIgG2粗製品をミョウバ
ン沈降懸濁液として腹腔内に3日連続投与した。
(2)細胞融合 実施例1において、3匹の脾細胞3×10個と9×1
個のNS−1を融合した代りに、2匹の脾細胞2×
10個と6×10個のNS−1を融合させたこと、
完全RPMI培地60mlの浮遊液をプレート6枚に接種
した代りに、40mlの浮遊液をプレート4枚に接種した
以外は実施例1と全く同様にして細胞融合を行った。計
384ウェルの中の211ウェルからハイブリドーマの
コロニーが出現した。
(3)ハイブリドーマの選択 実施例1と全く同様に、ポリクローナルヒトIgG2粗
製品を固相化したマイクロタイターウェルを用いるEL
ISA法により、粗IgG2に対して抗体を産生してい
るハイブリードーマ計20ウエルを選択し、更に、粗I
gG2に強く反応し、他のサブクラスにはあまり反応し
ないハイブリドーマ5ウェルを選択した。次に実施例1
と全く同様にして、選択されたハイブリドーマを限界希
釈法によりクローニングし、ポリクローナルヒトIgG
サブクラス精製品4種に対する抗体産生能をELISA
法で検定した。
このようにして、ヒトIgG2とは反応するが、他のI
gGサブクラスには反応しないモノクローナル抗体を産
生するハイブリドーマが3クローン得られ、それぞれの
モノクローナル抗体をHG2−6A、HG2−30Fお
よびHG2−56Fと命名した。
(4)モノクローナル抗体の作製 in vitroおよびin vivo培養法によるモノクローナル抗
体の作製を実施例1と同様にして行った。
(5)モノクローナル抗体HG2−6A、HG2−30
FおよびHG2−56Fの特性 (a)ヒトIgGサブクラスとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた。表4に示
すように、HG2−6A、HG2−30FおよびHG2
−56Fのモノクローナル抗体は、ヒトIgG2には反
応するが、他のIgGサブクラスには反応しなかった。
(b)アイソタイプの決定 実施例1と同様に免疫二重拡散法により調べた。モノク
ローナル抗体HG2−6A、HG2−30FおよびHG
2−56FはいずれもマウスIgG1(k)に属した。
(c)動物IgGとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた(表5)。
モノクローナル抗体HG2−6AおよびHG2−56F
は、ニワトリ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、ネコ、イ
ヌ、ウサギ、ラットおよびサルのIgGには反応しなか
った。モノクローナル抗体HG2−30Fは、ヤギおよ
びヒツジのIgGに対して反応するが、ヤギおよびヒツ
ジのIgGに対して反応するが、ニワトリ、ウシ、ブ
タ、ネコ、イヌ、ウサギ、ラットおよびサルのIgGに
は反応しなかった。
実施例3 (1)免疫 8週令の雌BALB/cマウス1匹に、160μgのポ
リクローナルヒトIgG3粗製品をフロイド完全アジュ
バンドとともに腹腔内投与し、3週間後に、更に20μ
gポリクローナルヒトIgG3粗製品をミョウバン沈降
懸濁液として腹腔内に投与した。
(2)細胞融合 実施例1において、最終免疫の翌日に、3匹の脾細胞3
×10個と9×10個のNS−1を融合した代り
に、最終免疫の3日後に、1匹の脾細胞1×10個と
3×10個のNS−1を融合させたことと、完全RP
MI培地60μlの浮遊液をプレート6枚に接種した代
りに、20mlの浮遊液をプレート2枚に接種した以外は
実施例1と全く同様にして細胞融合を行った。計198
ウェル中の98ウェルからハイブリドーマのコロニーが
出現した。
(3)ハイブリドーマの選択 実施例1と全く同様に、ポリクローナルヒトIgG3粗
製品を固相化したマイクロタイターウェルを用いるEL
ISA法により、粗IgG3に対して抗体を産生してい
るハイブリドーマ計15ウェルを選択し、更に、粗Ig
G3に強く反応し、他のサブクラスにはあまり反応しな
いハイブリドーマ3ウェルを選択した。次に実施例1と
全く同様にして、選択されたハイブリドーマを限界希釈
法によりクローニングし、ポリクローナルヒトIgGサ
ブクラス精製品4種に対する抗体産生能をELISA法
で検定した。
このようにして、ヒトIgG3とは反応するが、他のI
gGサブクラスは反応しないモノクローナル抗体を産生
するハイブリドーマが1クローン得られ、そのモノクロ
ーナル抗体をHG3−7Cと命名した。
(4)モノクローナル抗体の作製 in vitroおよびin vivo培養法によるモノクローナル抗
体の作製を実施例1と同様にして行った。
(5)モノクローナル抗体HG3−7Cの特性 (a)ヒトIgGサブクラスとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた。表4に示
すように、HG3−7Cのモノクローナル抗体は、ヒト
IgG3には反応するが、他のIgGサブクラスには反
応しなかった。
(b)アイソタイプの決定 実施例1と同様に免疫二重拡散法により調べた。モノク
ローナル抗体HG3−7CはマウスIgG1(k)に属
した。
(c)動物IgGとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた(表5)。
モノクローナル抗体HG3−7Cは、ネコおよびイヌの
IgGに対して反応するが、ニワトリ、ウシ、ブタ、ヤ
ギ、ヒツジ、ウサギ、ラットおよびサルのIgGには反
応しなかった。
実施例4 (1)免疫 8週令の雌BALB/cマウス1匹に、それぞれ160
μgのポリクローナルヒトIgG3粗製品をフロイド完
全アジュバンドトともに腹腔内投与し、3週間後に、更
に20μgポリクローナルヒトIgG3粗製品をミョウ
バン沈降懸濁液として腹腔内に3日連続投与した。
(2)細胞融合 実施例1と全く同様に細胞融合を行い、計576ウェル
中の504ウェルからハイブリドーマのコロニーが出現
した。
(3)ハイブリドーマの選択 実施例3と全く同様にハイブリドーマの選択を行い、ヒ
トIgG3とは反応するが、他のIgGサブクラスには
反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マが4クローン得られ、それぞれのモノクローナル抗体
をHG3−3B、HG3−32C、HG3−45Bおよ
びHG3−49Dと命名した。
(4)モノクローナル抗体の作製 in vitroおよびin vivo培養法によるモノクローナル抗
体の作製を実施例1と同様にして行った。
(5)モノクローナル抗体HG3−3B、HG3−32
C、HG3−45BおよびHG3−49Dの特性 (a)ヒトIgGサブクラトとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた。表4に示
すように、HG3−3B、HG3−32C、HG3−4
5BおよびHG3−49Dのモノクローナル抗体はヒト
IgG3には反応するが、他のIgGサブクラスには反
応しなかった。
(b)アイソタイプの決定 実施例1と同様に免疫二重拡散法により調べた。モノク
ローナル抗体HG3−3B、HG3−32C、HG3−
45BおよびHG3−49DはいずれもマウスIgG1
(k)に属した。
(c)動物IgGとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた(表5)。
モノクローナル抗体HG3−3B、HG3−32C、H
G3−45BおよびHG3−49Dは、ニワトリ、ウ
シ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、ネコ、イヌ、ウサギ、ラット
およびサルのIgGには反応しなかった。
実施例5 (1)免疫 8週令の雌BALB/cマウス2匹に、それぞれ175
μgのポリクローナルヒトIgG4粗製品をフロイド完
全アジュバンドとともに腹腔内投与し、3週間後に、更
に20μgポリクローナルヒトIgG4粗製品をミョウ
バン沈降懸濁液として腹腔内に4日連続投与した。
(2)細胞融合 実施例2と全く同様に細胞融合を行い、計384ウェル
の全てのウェルからハイブリドーマのコロニーが出現し
た。
(3)ハイブリドーマの選択 実施例1と全く同様に、ポリクローナルヒトIgG4粗
製品を固相化したマイクロタイターウェルを用いるEL
ISA法により、粗IgG4に対して抗体を産生してい
るハイブリドーマ計233ウェルを選択し、更に、粗I
gG4に強く反応し、他のサブクラスにはあまり反応し
ないハイブリドーマ3ウェルを選択した。次に、実施例
1と全く同様にして、選択されたハイブリドーマを限界
希釈法によりクローニングし、ポリクローナルヒトIg
Gサブクラス精製品4種に対する抗体産生能をELIS
A法で検定した。
このようにして、ヒトIgGとは反応するが、他のIg
Gサブクラスには反応しないモノクローナル抗体を産生
するハイブリドーマが1クローン得られ、そのモノクロ
ーナル抗体をHG4−3Fと命名した。
(4)モノクローナル抗体の作製 in vitroおよびin vivo培養法によるモノクローナル抗
体の作製を実施例1と同様にして行った。
(5)モノクローナル抗体HG4−3Fの特性 (a)ヒトIgGサブクラスとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた。表4に示
すように、HG4−3Fのモノクローナル抗体は、ヒト
IgG4には反応するが、他のIgGサブクラスには反
応しなかった。
(b)アイソタイプの決定 実施例1と同様に免疫二重拡散法により調べた。モノク
ローナル抗体HG4−3FはマウスIgG1(k)に属
した。
(c)動物IgGとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた(表5)。
モノクローナル抗体HG4−3Fは、ブタおよびサルの
IgGに対して反応するが、ニワトリ、ウシ、ヤギ、ヒ
ツジ、ネコ、イヌ、ウサギ、ラットおよびサルのIgG
には反応しなかった。
実施例6 (1)免疫 8週令の雌BALB/cマウス3匹に、それぞれ175
μgのポリクローナルヒトIgG4粗製品をフロインド
完全アジュバンドとともに腹腔内投与し、3週間後に、
更に20μgポリクローナルヒトIgG4粗製品をミョ
ウバン沈降懸濁液として腹腔内に投与した。
(2)細胞融合 実施例1において、最終免疫の翌日の代りに3日後に脾
臓を摘出した以外は実施例1と全く同様に細胞融合を行
った。計576ウェル中の320ウェルからハイブリド
ーマのコロニーが出現した。
(3)ハイブリドーマの選択 実施例5と全く同様にハイブリドーマの選択を行い、ヒ
トIgG4とは反応するが、他のIgGサブクラスには
反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マが2クローン得られ、それぞれのモノクローナル抗体
をHG4−31CおよびHG4−38Bと命名した。
(4)モノクローナル抗体の作製 in vitroおよびin vivo培養法によるモノクローナル抗
体の作製を実施例1と同様にして行った。
(5)モノクローナル抗体HG4−31CおよびHG4
−38Bの特性 (a)ヒトIgGサブクラスの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた。表4に示
すように、HG4−31CおよびHG4−38Bのモノ
クローナル抗体は、ヒトIgG4には反応するが、他の
IgGサブクラスには反応しなかった。
(b)アイソタイプの決定 実施例1と同様に免疫二重拡散法により調べた。モノク
ローナル抗体HG4−31CおよびHG4−38Bはマ
ウスIgG1(k)に属した。
(c)動物IgGとの反応性 実施例1と同様にELISA法により調べた(表5)。
モノクローナル抗体HG4−31CおよびHG4−38
Bは、ブタのIgGに対して反応するが、ニワトリ、ウ
シ、ヤギ、ヒツジ、ネコ、イヌ、ウサギ、ラットおよび
サルのIgGには反応しなかった。
実施例7 (1)抗IgGサブクラスアフィニティーカラムの調製 ヒトIgG4とは反応するが他のIgGサブクラスには
反応しないモノクローナル抗体HG4−53G[特願昭
60−127844]、ヒトIgG3とは反応するが他
のIgGサブクラスには反応しないモノクローナル抗体
HG3−7CおよびヒトIgG4には反応しないが他の
IgGサブクラスとは反応するモノクローナル抗体HG
3−13F(実施例3で別に得られた)を、ぞれぞれ臭
化シアン活性化セファロース(ファルマシア社)に加え
て固相化した。いずれもセファロース1ml当りに5mgの
モノクローナル抗体を反応させた。得られたモノクロー
ナル抗体固相化セファロースをカラムに充填し、それぞ
れ抗ヒトIgG4アフィニティーカラム、抗ヒトIgG
3アフィニティーカラムおよび抗ヒトIgG1、2、3
アフィニティーカラムを調製した。
(2)ポリクローナルヒトIgGサブクラス精製品4種
の調製 ヒトγ−グロブリン(Cohn Fr.II)20gを0.01M
リン酸緩衝生理食塩液(pH7.4)200mlに溶かした
液につき、先ず、抗ヒトIgG4アフィニティーカラム
(2.5×9.5cm)を通して、吸着成分を3Mチオシ
アン酸カリウムを含む0.01Mリン酸緩衝生理食塩液
(pH7.4)で溶出し、0.01Mリン酸緩衝生理食塩
液(pH7.4)で透析したあと、抗ヒトIgG1、2、
3アフィニティーカラム(2.5×6.0cm)を通し
て、素通り画分にポリクローナルヒトIgG4精製品を
73mg得た。次に、抗ヒトIgG4アフィニティーカラ
ムの素通り画分につき、抗ヒトIgG3アフィニティー
カラム(2.5×6.5cm)を通して、吸着成分を3M
チオシアン酸カリウムを含む0.01Mリン酸緩衝生理
食塩液(pH7.4)で溶出し、0.01Mリン酸緩衝生
理食塩液(pH7.4)で透析したあと、プロティンA−
セファロースカラム(ファルマシア社、2.5×14.
5cm)を通して、素通り画分に、ポリクローナルヒトI
gG3精製品を53mg得た。抗ヒトIgG3アフィニテ
ィーカラムの素通り画分は、更に、抗ヒトIgG4アフ
ィニティーカラムと抗ヒトIgG3アフィニティーカラ
ムを素通りさせ、ポリクローナルヒトIgGとIgG2
の混合物17.5gを得た。この混合物500μgをプ
ロティンA−セファロースカラムに添加し、0.1Mリ
ン酸緩衝液(pH7.0)を通したあと、0.1Mクエン
酸緩衝液でpH5.0から3.0にグラジェント溶出する
とIgG1がIgG2よりも少し遅れて溶出される。I
gG1とIgG2の画分をそれぞれ同じ条件で再度クロ
マト溶出することにより、ポリクローナルヒトIgG1
およびIgG2の精製品をそれぞれ355および53mg
得た。
(3)ポリクローナルヒトIgGサブクラス精製品4種
の評価 得られたポリクローナルヒトIgGサブクラス精製品4
種について、ノルディック(Nordic)社のヒツジ抗ヒトI
gGサブクラス4種およびブタ抗ヒトIgGサブクラス
4種並びにマイルス(Miles)社とセロテック(Serotec)社
のヒツジ抗ヒトIgG1およびヒツジ抗ヒトIgG2を
用いた免疫二重拡散法を行い、それぞれ対応するサブク
ラス抗体との間に沈降線の生成を認めた。このとき、寒
天プレートはディフコ(Difco)社のAgar Noble1.2%
であり、2%ポリエチレングリコール(平均分子量40
00)が含まれている。
ロべらが作製したモノクローナル抗ヒトIgGサブクラ
ス[J.ロベ(Lowe)ら、イムノロジー(Immunology)47,3
29(1982)]のうち、ライマーらが多数のミエローマ血清
由来ヒトIgGサブクラスを用いて各サブクラスに対す
る反応特異性を確証したモノクローナル抗体4種[C.
B.ライマー(Reimer)ら、ハイブリドーマ (Hybridoma)3,263(1984)]ユニバス (Unipath)社から購入し、ポリクローナルヒトIgGサ
ブクラス精製品4種の評価に用いた。ポリクローナルヒ
トIgGサブクラス精製品を10μg/mlまたは2μg
/ml濃度でマイクロタイマープレートのウェルに固相化
し、各モノクローナル抗体の腹水をそれぞれ至適倍数に
希釈して反応させた後、実施例1と同様にELISA法
で評価した。表6に示すように、各ポリクローナルヒト
IgGサブクラス精製品はそれぞれ対応するモノクロー
ナル抗ヒトIgGサブクラスと特に強く反応し、他のサ
ブクラスに対するモノクローナル抗体との反応は充分に
小さかった。
更に、マイルス(Miles)社の定量用免疫拡散キット「ヒ
トIgGサブクラス」を用いて、ポリクローナルヒトI
gGサブクラスを定量した結果、ヒトIgG1は90
%、ヒトIgG2は108%、ヒトIgG3は100
%、ヒトIgG4は85%であり、いずれも100%に
近似していた。
参考例1 ユニバス社製モノクローナル抗体の動物IgGに対する
反応性 実施例1に準じて、JL−512腹水を1000倍、G
OM1腹水を2700倍、ZG4腹水を8100倍、R
J4腹水を8100倍に希釈したものについてELIS
A法により、動物IgGに対する反応性を調べた。その
結果を表7に示す。
参考例2 a)固相ヒトIgGサブクラスに対する親和定数ポリス
チレン製マイクロタイタープレートの各ウェルに、ポリ
クローナルヒトIgGサブクラス精製品4種をそれぞれ
0.05M炭酸緩衝液(pH9.1)に溶かした溶液(2
μg/ml)50μlを入れ、37℃で1時間放置した
後、10%牛胎児血清を含む0.01Mリン酸緩衝液
(pH7.4)100μlを加え、37℃で20分間ブロ
ックした。0.05%ツイーン20を含む0.01Mリ
ン酸緩衝液(pH7.4)で洗浄し、ヒトIgGサブクラ
ス固相ウェルを作製した。ヒトIgGサブクラス固相ウ
ェルに、125I標識モノクローナル抗体HG4−3
F、HG4−31CまたはHG4−38Bを240〜
0.24mg/mlの濃度範囲となるように10%牛胎児血
清を含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.4)で希釈し
て50μl加え、25℃で1時間インキュベートし、同
様に洗浄後、γ−カウンターで計測した。親和定数はス
キャッチャード法により求めた。
b)液相ヒトIgGサブクラスに対する親和定数ポリス
チレン製チューブに10%牛胎児血清を含む0.01M
リン酸緩衝液(pH7.4)100μlと、同緩衝液に溶
かした125I標識モノクローナル抗体HG4−3F、
HG4−31CまたはHG4−38B(40mg/ml)5
0μlと、同緩衝液で2.5〜0.005μg/mlの濃
度範囲となるように希釈したモノクローナル抗体HG4
−3F、HG4−31CまたはHG4−38B(50μ
l)および2.5μg/mlのヒトIgGサブクラス精製
品50μlを加えて、25℃で16時間インキュベート
した。この反応液にセファデックス結合モノクローン抗
ヒトL鎖抗体を適当量(600μg/ml、100μl)
を加えて、25℃で1時間インキュベートし、生理食塩
液で3回洗浄後、γ−カウンターで計測した。親和定数
はスキャッチャード法により求めた。
以上の結果を表8に示が、同じIgGサブクラスに対す
るモノクローナル抗体でも、その親和性は互いに異な
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 N 8310−2J 33/577 B 9015−2J (C12P 21/08 C12R 1:91) (56)参考文献 Immunology,47(2),329 −336(1982) Hybridoma,3(3),263− 276(1984) Immunol.Lett.,10(3− 4),223−252(1985) Monogr.Allergy,19,71 −85(1986)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒトIgG2に結合するが、他のヒトIg
    Gサブクラスには実質的に結合せず、ニワトリ、ウシ、
    ブタ、ヤギ、ヒツジ、ネコ、イヌ、ウサギ、ラットおよ
    びサルのIgGには実質的に結合せず、マウスIgG1
    (k)に属するモノクローナル抗体HG2−56F。
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Immunol.Lett.,10(3−4),223−252(1985)
Immunology,47(2),329−336(1982)
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