JPH0660890B2 - 懸濁物質の凝集状態判別装置 - Google Patents

懸濁物質の凝集状態判別装置

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JPH0660890B2
JPH0660890B2 JP60091770A JP9177085A JPH0660890B2 JP H0660890 B2 JPH0660890 B2 JP H0660890B2 JP 60091770 A JP60091770 A JP 60091770A JP 9177085 A JP9177085 A JP 9177085A JP H0660890 B2 JPH0660890 B2 JP H0660890B2
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舜介 野北
幹雄 依田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は懸濁液における懸濁物質の凝集状態を判別する
懸濁物質の凝集状態判別装置に関する。
〔発明の背景〕
廃水の活性汚泥プロセスや浄水処理プロセスにおいては
懸濁質フロツクの凝集性又は沈降性の良否が処理水質と
密接な関係がある。このため、懸濁質フロツクの凝集性
又は沈降性の測定はプロセスの運転管理上きわめて重要
なことである。これらを測定する手法としては懸濁液中
の懸濁質フロツクを沈降せしめて、凝集懸濁質フロツク
と分離液との境界を光学的に検出し、この境界位置の経
時変化から、懸濁質フロツクの凝集性又は沈降性を計測
する方法あるいは懸濁液を細管中に導き、細管内におけ
る凝集塊と非凝集塊、特に、非凝集塊の光学的濁度を検
出し、この検出値に基づいて懸濁液中懸濁物質の凝集性
を判別する方法などが知られている。しかし、いずれの
方法においても、境界検出値あるいは非凝集塊の濁度検
出値は光の透過度度又は散乱度などを用いて懸濁液の濁
度を検出し、この濁度から凝集性を判別するものであつ
て、直接的に懸濁物質の凝集状態を計測するものではな
く正確さに欠けるのを免れない。
また、これらの方法では、光学的計測手段を用いるた
め、検出部壁面の汚れなどの理由で誤差を生じる。さら
に、凝集塊が沈降するまで、または凝集沈降反応が充分
進行するまでの時間を要する。このため、活性汚泥プロ
セスや浄水処理プロセスの状態を判定して凝集剤注入制
御に速やかに反映されることができなかつた。
一方、汚泥処理プロセスでは、直接脱水方式の場合には
濃縮汚泥が、嫌気性消化方式の場合には消化汚泥が、各
々脱水される。脱水処理では汚泥に無機凝集剤又は有機
高分子凝集剤が注入された後に撹拌により凝集汚泥塊が
形成され、脱水機での脱水処理を効果的に行わせてい
る。無機凝集剤としては塩化第2鉄、硫酸第一鉄、消石
灰などが用いられる。また、有機高分子凝集剤として
は、ポリアクリルアミド、ポリビニルピリジン塩酸塩、
ポリアクリル酸ナトリウム、水溶性アニリン樹脂塩酸塩
及びポリエチレンイミンなどがある。
これら凝集剤の注入は汚泥の液流量又は固形物流量に比
例して注入している。ところが実際には、必要な凝集剤
量は、処理固形物流量に必ずしも比例せず、また汚泥性
状変化などの要因によつて所定の凝集効果が得られな
い。このため、注入凝集剤量の過不足が生じる。凝集剤
注入量が適正量よりも少なければ凝集せず、一方、必要
以上に凝集剤を注入すると高価な凝集剤を無駄に浪費し
て不経済であるだけでなく、凝集剤の過剰注入のため凝
集塊の再分散現象が起こる。このため、脱水汚泥の含水
率が低下せず、脱水汚泥量が増加すると共に脱水時間も
長くなる。
近年、凝集効果の直接判別法として毛細管吸引時間CS
T(Capillary Suction Time )を測定する方法が提
案されている。CSTとは紙の上に円筒を密着載置
し、円筒上部から汚泥を入れて、この汚泥から所定量の
水分が紙上に吸収される時間で定義される。したがつ
て、CSTの測定は汚泥をサンプリングして円筒に供給
する操作を必要とし、オンラインで凝集効果を判定でき
ない。
一方、懸濁物質の粒径を超音波を用いて計測する方法が
例えば特公昭48−6388号公報で知られている。し
かし、粒径と凝集状態とは必ずしも一致せず、粒径を測
つただけでは正確に凝集状態を測定できない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、懸濁液中の懸濁質粒子の凝集状態をオ
ンラインで正確に計測できる懸濁物質の凝集状態判別装
置を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明の特徴とするところは、パルス発振回路で発生し
たパルス信号を受けて超音波を発生し懸濁液中を伝播さ
せて懸濁物質より反射する反射波を受信し電気信号に変
換する超音波送受信手段と、該超音波送受信手段で受信
した信号を取り込んで懸濁物質の凝集状態を判別する凝
集状態判別回路と、前記パルス発振回路及び前記凝集状
態判別回路に一定周期で0.1〜5KHzの周波数信号
を加えるタイミング設定回路とを備え、 前記凝集状態判別回路には、前記周波数信号を基にして
制御信号を出力するタイミング制御回路と、前記周波数
信号が該タイミング制御回路に入力されてから超音波の
送信波の影響を除くための時間遅れをとってオン制御信
号を出力し一定時間だけオンして前記超音波送受信手段
で受信した受信信号を取り込むアナログスイッチと、該
アナログスイッチをオンすることにより取り込まれた超
音波受信信号を積分し前記タイミング制御回路から出力
されたリセット信号により一定周期ごとにリセットされ
る積分回路と、該積分回路がリセットされる直前の積分
信号の大きさをホールドするサンプルホールド回路と、
該サンプルホールド回路でホールドされたホールド信号
の単位時間当たりの平均値を演算して凝集判別信号とし
て出力する平均値回路とを具備したことにある。超音波
の信号レベルは、反射波量である。
〔発明の実施例〕
第1図に本発明の一実施例を示す。
第1図において、混和槽10には懸濁物質12を含む懸
濁液11が入つている。混和槽10の側壁に超音波送受
波子20が取付けられている。超音波送受波子20は第
3図に示すようにフランジ101とOリング102,1
03を介し、混和槽10に取付けたフランジ106で固
定されている。超音波送受波子20はパルス発振回路3
2からパルス信号を加えられる。超音波送受波子20は
パルス信号を加えられると超音波を発生し懸濁液中を伝
播させ、懸濁物質12および対向する側壁からの反射波
を受信する。パルス発振回路32はタイミング設定回路
31の発生する周波数信号に同期してパルス信号を発生
する。タイミング設定回路31は0.1〜5KHzの周
波数信号(タイミング信号)Sを発生する。タイミン
グ信号Sは凝集状態判別回路40にも加えられる。超
音波送受波子20の受信信号は増幅器33で増幅された
後に検波回路34に入力される。検波回路34で検波さ
れた受信々号(ビデオ信号)S01は凝集状態判別回路4
0に加えられる。
第2図に凝集状態判別回路40の詳細構成図を示す。
第2図において、タイミング制御回路401はタイミン
グ信号Sを基にして各種制御信号ST1〜ST4を出力す
る。アナログスイツチ402はオン制御信号ST1により
一定時間Tだけオンし受信々号S01を取り込み信号S
02として出力する。積分回路403は受信々号S02を積
分し、リセツト信号ST2により一定周期毎にリセツトさ
れる。サンプルホールド回路404は積分回路403が
リセツトされる直前の積分信号S03の大きさをホールド
する。平均値回路405は単位時間当りのホールド信号
04の平均値を求め、この平均値を凝集判別信号S05
して表示装置406に加える。
次に、その動作を第4図,第5図に示す波形図を参照し
て説明する。
タイミング設定回路31は一定周期でタイミング信号S
を発生する。パルス発振回路32はタイミング信号S
に周期してパルス信号を発生し超音波送受波子20に
加える。超音波送受波子20はパルス信号を加えられる
と懸濁液11中に超音波を送出する。懸濁液11を伝播
した超音波のうち、懸濁物質12に当つた超音波は一部
が透過すると共に1部が吸収され、残りが反射する。懸
濁物質12から反射した超音波は超音波送受波子20に
受信され電気信号に変換される。受信々号は増幅器33
で増幅され検波回路34に入力される。検波回路34は
第4図に示す如きビデオ信号(受信々号)S01を出力す
る。受信々号S01はアナログスイツチ402に入力され
る。タイミング制御回路401はタイミング信号S
入力してからΔt時間後に一定時間Tだけオン制御信
号ST1を出力する。アナログスイツチ402は時間T
だけオンする。アナログスイツチ402をオンするのを
タイミング信号Sから時間Δtだけ遅れさせたのは送
信波(漏れ込波)の影響を除くためである。また、時間
は混和槽10の対向側壁面からの反射波を積分回路
403に入力しないようにして決定される。具体的に
は、混合槽10の内径をL、懸濁液中の音速をvとする
と、超音波が超音波送受波子20から対向側壁面まで伝
播する時間tは次式で表わされる。
=L/v ……(1) 対向側壁面から反射した超音波が超音波送受波子20に
到達して受信されるまでの時間tは次式のようにな
る。
=2L/v ……(2) したがつて、時間Tの最長時間tmax は次式で制限さ
れる。
max <2L/v ……(3) アナログスイツチ402から得られる受信々号S02は第
4図に示すようになる。積分回路403は受信々号S02
を積分した積分信号S03を出力する。タイミング制御回
路401はオン制御信号ST1の立下り時に同期してサン
プルホールド回路404にホールド指令信号ST3を与え
る。サンプルホールド回路404はホールド指令信号S
T3を与えられた時点の積分信号S03の値を取込みホール
ドする。タイミング制御回路401はサンプルホールド
を行うのに要する時間後にリセツト信号ST2を積分回路
403に与えてリセツトさせる。このような動作はタイ
ミング設定回路31がタイミング信号Sを発生する毎
に繰返し行われる。この動作が所定回数行われると、タ
イミング制御回路401は平均値回路405に演算開始
指令信号ST4を与える。平均値回路405は信号ST4
与えられると第5図に示すように信号ST4の一周期間に
おけるホールド値S04、つまり受信信号S02の大きさの
平均値S05を求める。第5図はタイミング信号Sの3
周期を平均値演算の一周期にしている例を示している。
実用に際してはタイミング信号Sの10周期以上を平
均値演算の一周期とするのが望ましい。平均値S05は凝
集判別信号として表示装置406に入力される。凝集判
別信号S05の大きさ、つまり懸濁物質12からの反射波
レベルが小さいと凝集が良好に行われていると判別し、
信号S05のレベルが大きいと凝集が充分でないと判別す
る。
本発明は以上のように、懸濁物質からの反射波の積分
値、換言すると反射波量によつて凝集状態を判別してい
る。懸濁物質からの反射波量によつて凝集状態を判別で
きる理由を実験結果に基づき説明する。
都市下水処理場の汚泥脱水工程において、凝集剤注入前
の汚泥を採取し、汚泥懸濁固形物量に対する凝集剤注入
量の割合、すなわち凝集剤注入率を変化させて本発明と
CSTによる凝集効果判別値を測定した。
第6図に凝集剤注入率に対するCSTの変化を示す。凝
集剤注入率の増加に伴つてCSTは減少し、注入率が約
0.6%のとき最小値になつている。注入率が0.6%
のとき脱水性が最も良いことを示している。
一方、本発明は超音波送受波子20の振動数は0.5M
Hz、時間Tを60μs、タイミング信号Sの周波
数を1KHz、平均値演算の一周期の時間を0.1秒に
して実験した。この実験におけるビデオ信号S01と積分
信号S03との薬注率に対する変化は第8図(a)〜(f)のよ
うになつた。第8図(a)〜(f)における薬注率は各々0,
0.121,0.220,0.382,0.578,0.839%である。
本発明の実験結果による凝集剤注入率に対する凝集効果
判別値の変化を第7図に示す。
第6図と第7図を比較して明らかなように、本発明によ
る凝集効果判別値はCSTの対数値と同じパターンにな
つている。したがつて、懸濁物質からの反射量の大きさ
によつて凝集効果の良否を判別できることがわかる。
このように、本発明は懸濁物質の反射波量によつて凝集
状態を判別している。この現象は定かでないが、本発明
者達は次の理由であると考えている。
汚泥凝集の模式図を第9図に示す。凝集前の汚泥の微小
粒子61は懸濁液中でコロイド状で分散しており、表面
付着水62や間隙水63を多量に有する。凝集剤64が
注入されると、この凝集剤64は微小汚泥粒子61の表
面から付着水を分離させて粒子61相互を結びつけ、凝
集塊すなわちフロツク65を形成する。同時に、汚泥粒
子61間からは間隙水63が除去される。このため、フ
ロツク65外の水分が増加して汚泥から水分が抜けやす
くなる。このように、汚泥の凝集では、単に汚泥粒子の
粒径が増加するだけでなく、汚泥粒子そのものの性質
(密度や音響特性)が変化する。また、汚泥フロツクは
撹拌で容易に壊れ易いことから、凝集剤64が粒子61
相互を結びつける力は弱い。このことは、汚泥フロツク
65の構造が柔構造であることを意味する。したがつ
て、汚泥フロツク65に当つた超音波はその波長が汚泥
フロツク65に近いところで、共振現象をおこし、超音
波エネルギーを吸収するものと考えられる。
この推論の妥当性を検証するために次の実験を実施し
た。汚泥粒子61にあたる超音波は第10図のように、
反射、吸収及び透過する。超音波の吸収量は直接に測定
できないので、反射量と透過量とを同時に測定すること
で、吸収量を測定した。その結果、表1に示す。
表1に示すように、凝集後の反射量と透過量とは凝集前
に比べて減少した。このことから、汚泥フロツク65の
超音波吸収量が増加したことが判る。また、凝集後の汚
泥フロツク65の粒径分布を測定したところ第11図の
ようになり、粒径が2ないし3mmのフロツクが多数を占
めた。周波数が0.5MHzのときの波長は2.97mm
であり、フロツク粒径とほぼ同じである。このことは、
汚泥粒子はフロツクになると超音波を吸収するという推
論と一致する。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば懸濁液中における
懸濁物質粒子の凝集性をオンラインで計測できるので、
懸濁物質の凝集状態又は効果を管理するプロセスのモニ
ターあるいは制御に利用でき、プロセスの処理性能を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図は凝集
状態判別回路の詳細構成図、第3図は超音波送受波子の
取付構成図、第4図,第5図は動作説明用の波形図、第
6図,第7図は実験結果の特性図、第8図は実験で得ら
れた信号波形図、第9図は凝集の模式図、第10図は超
音波の吸収度合の説明用模式図、第11図はフロツクの
粒径分布測定特性図である。 10……混和槽、20……超音波送受波子、30……超
音波送受信器、40……凝集効果判別回路、401……
タイミング制御回路、402……アナログスイツチ、4
03……積分回路、404……サンプルホールド回路、
405……平均値回路、406……表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野北 舜介 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 依田 幹雄 茨城県日立市大みか町5丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 山沢 雄二 東京都千代田区神田駿河台4丁目6番地 株式会社日立製作所内 (56)参考文献 特開 昭49−74995(JP,A) 特開 昭52−148193(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルス発振回路で発生したパルス信号を受
    けて超音波を発生し懸濁液中を伝播させて懸濁物質より
    反射する反射波を受信し電気信号に変換する超音波送受
    信手段と、該超音波送受信手段で受信した信号を取り込
    んで懸濁物質の凝集状態を判別する凝集状態判別回路
    と、前記パルス発振回路及び前記凝集状態判別回路に一
    定周期で0.1〜5KHzの周波数信号を加えるタイミ
    ング設定回路とを備え、 前記凝集状態判別回路には、前記周波数信号を基にして
    制御信号を出力するタイミング制御回路と、前記周波数
    信号が該タイミング制御回路に入力されてから超音波の
    送信波の影響を除くための時間遅れをとってオン制御信
    号を出力し一定時間だけオンして前記超音波送受信手段
    で受信した受信信号を取り込むアナログスイッチと、該
    アナログスイッチをオンすることにより取り込まれた超
    音波受信信号を積分し前記タイミング制御回路から出力
    されたリセット信号により一定周期ごとにリセットされ
    る積分回路と、該積分回路がリセットされる直前の積分
    信号の大きさをホールドするサンプルホールド回路と、
    該サンプルホールド回路でホールドされたホールド信号
    の単位時間当たりの平均値を演算して凝集判別信号とし
    て出力する平均値回路とを具備したことを特徴とする懸
    濁物質の凝集状態判別装置。
JP60091770A 1985-04-26 1985-04-26 懸濁物質の凝集状態判別装置 Expired - Lifetime JPH0660890B2 (ja)

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