JPH0660926B2 - 多端子送電系統の故障点標定方式 - Google Patents
多端子送電系統の故障点標定方式Info
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- JPH0660926B2 JPH0660926B2 JP9307186A JP9307186A JPH0660926B2 JP H0660926 B2 JPH0660926 B2 JP H0660926B2 JP 9307186 A JP9307186 A JP 9307186A JP 9307186 A JP9307186 A JP 9307186A JP H0660926 B2 JPH0660926 B2 JP H0660926B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は多端子より成る送電系統における故障点標定方
式に関するものであり、特に適用系統の1端が断もしく
は負荷端非接地で構成された系統を対象とし、この1端
以外の端子に端末装置を設置して各端末装置で測定され
た電気量を1ヵ所に集め、故障発生時の相電圧,相電流
値を用いて故障点までのインピーダンスを算出し、端末
装置を設置していない系統も含めて故障点までの距離を
標定することのできる故障点標定方式に関する。
式に関するものであり、特に適用系統の1端が断もしく
は負荷端非接地で構成された系統を対象とし、この1端
以外の端子に端末装置を設置して各端末装置で測定され
た電気量を1ヵ所に集め、故障発生時の相電圧,相電流
値を用いて故障点までのインピーダンスを算出し、端末
装置を設置していない系統も含めて故障点までの距離を
標定することのできる故障点標定方式に関する。
送電系統において故障が発生した場合、端子から故障点
までの距離あるいは位置を知ることは、それに引き続く
故障箇所の修復作業等のために必要であり不可欠なもの
である。そのため、故障点の位置を計測できる装置が開
発されているが、これまでのものは、 (イ)故障発生とともに発生する進行波の伝播時間を測定
する。 (ロ)故障発生とともに人為的に進行波を印加し、その反
射波が受信されるまでの時間を計測する。 (ハ)故障発生時の電圧値、電流値を用いてインピーダン
スを算出し、故障点を標定する。 等の方式のものである。 しかし、(イ),(ロ)の方式は特殊な装置が必要であり、か
つ高抵抗接地系あるいは消弧リアクトル系では線路上に
発生する進行波が種々の要因で歪曲されるため適切な計
測ができ難いという欠点がある。一方、(ハ)の方式では
1端子のみの電気量で標定を行なっていたために系統が
分岐している場合には分岐点から先の故障の場合に本線
の故障なのか、分岐線の故障なのか区別ができないため
標定不可能であるという欠点がある。
までの距離あるいは位置を知ることは、それに引き続く
故障箇所の修復作業等のために必要であり不可欠なもの
である。そのため、故障点の位置を計測できる装置が開
発されているが、これまでのものは、 (イ)故障発生とともに発生する進行波の伝播時間を測定
する。 (ロ)故障発生とともに人為的に進行波を印加し、その反
射波が受信されるまでの時間を計測する。 (ハ)故障発生時の電圧値、電流値を用いてインピーダン
スを算出し、故障点を標定する。 等の方式のものである。 しかし、(イ),(ロ)の方式は特殊な装置が必要であり、か
つ高抵抗接地系あるいは消弧リアクトル系では線路上に
発生する進行波が種々の要因で歪曲されるため適切な計
測ができ難いという欠点がある。一方、(ハ)の方式では
1端子のみの電気量で標定を行なっていたために系統が
分岐している場合には分岐点から先の故障の場合に本線
の故障なのか、分岐線の故障なのか区別ができないため
標定不可能であるという欠点がある。
本発明は系統の1端が断または負荷端非接地であるよう
な多端子よりなる送電系統において、断または負荷端の
分岐系統も含めて故障点の標定が行なえるようにした故
障点標定方式を提供することを目的とする。
な多端子よりなる送電系統において、断または負荷端の
分岐系統も含めて故障点の標定が行なえるようにした故
障点標定方式を提供することを目的とする。
本発明の要点は、断または負荷端以外の端子の電圧、電
流量を測定して1ヵ所に集め、この集められた電圧、電
流量に基づいて所定の標定演算式により故障点が断また
は負荷端以外の端子と分岐点とで区別されるいずれの区
間あるいは分岐点に存在するかを判定し、分岐点でない
場合には判定された区間に応じた標定演算式により故障
点までの距離を求め、分岐点である場合にはこの分岐点
の電圧、電流量を演算し、この演算された電圧、電流量
による片端からの標定演算式により断または負荷端の分
岐系統の故障点までの距離を求めるようにしたことであ
る。
流量を測定して1ヵ所に集め、この集められた電圧、電
流量に基づいて所定の標定演算式により故障点が断また
は負荷端以外の端子と分岐点とで区別されるいずれの区
間あるいは分岐点に存在するかを判定し、分岐点でない
場合には判定された区間に応じた標定演算式により故障
点までの距離を求め、分岐点である場合にはこの分岐点
の電圧、電流量を演算し、この演算された電圧、電流量
による片端からの標定演算式により断または負荷端の分
岐系統の故障点までの距離を求めるようにしたことであ
る。
以下においては、1回線送電系統を実施例にして説明す
る。 まず、故障点が端末装置が設けられた各端子と分岐点と
で区分されるいずれの区間あるいは分岐点に存在するか
の判定について説明する。 第1図は本発明を説明するための1回線3端子の送電系
統図である。第1図ではA,B端に系統の電圧,電流を
測定する端末装置A1,B1が設けられており、端末装
置A1,B1で測定されたデータは1ヵ所に集められて
故障点標定の演算が行なわれる。第1図では分岐点Pに
C端(非接地の負荷端)が接続されており、A端からB
端までの距離をLABとし、A端から分岐点P、B端から
分岐点P、C端から分岐点Pを区間AP,BP,CPと
呼び、各区間の距離をLAP,LBP,LCPとする。 ここで、C端を考えずにA,Bの2端子間の故障点標定
について考えてみる。各相の単位長さ当たりの自己イン
ピーダンスをZaa,Zbb,Zcc、ab相間、bc相間、ca
相間の単位長さ当たりの相互インピーダンスをZab,
Zbc,Zca、各相に流れる電流をIa,Ib,Icとすると、各相
の単位長さ当たりの電圧降下分はそれぞれ次式のように
示される。 ここで、a相1線地絡事故を想定し、故障点抵抗をRF
とすると、その時の等価回路は第2図に示すようにな
る。但し、故障点FはA端よりαLABの距離とし、0<
a<1である。故障点Fにおける電圧Va Fは故障点抵抗
RFにより、Va F=RF(Ia A+Ia B)となるのでA端を測定
点とすると、 Va A−αLAB(ZaaIa A+ZabIb A+ZcaIc A) =RF(Ia A+Ia B) ……(2) B端を測定点とすると、 Va B-(1-α)LAB(ZaaIb B+ZabIb B+ZcaIc B) =RF(Ia A+Ia B) ……(3) となる。故障点抵抗RFは測定できないため(2)、(3)式
を用いてRFを消去することで距離を求めると、C端を
考えない場合のA端子から故障点Fまでの距離(α
LAB)′を求めると、 となる。但し(4)式はa相に対する故障点標定式であ
る。 区間APでa相1線地絡故障が発生したとすると、まず
(4)式により標定を行なう。この標定結果(αLAB)′は
C端の電圧、電流値を考えていない値である。この(4)
式とC端の電圧、電流値が収拾できた場合の3端子の標
定演算式による正確な標定値との関係を次に説明する。 第3図は区間APでa相1線地絡故障が発生した場合の
回路図であり、図においては送電線の自己インピーダン
ス、相互インピーダンスはa相の故障点標定式に必要な
もののみが示されている。第3図に従ってC端の電圧、
電流値を考慮した関係式を考えると、故障点の電位をVa
Fとした場合、A端からみた故障点Fの電位は(2)式の左
辺にて示されているが、B端からみた故障点Fの電位は
C端から故障点Fへの電流の流入があるため次式にて示
される。 Va F=Va B-(1-α)LAB(ZaaIa B+ZabIb B+ZcaIc B)−{(1-
α)LAB-LBP}(ZaaIa C+ZabIb C+ZcaIc C) ……(5) (2),(5)式よりA端から故障点Fまでの距離αLABを求め
ると、 但し、A=ZaaIa A+ZabIb A+ZcaIc A B=ZaaIa B+ZabIb B+ZcaIc B C=ZaaIa C+ZabIb C+ZcaIc C である。(6)式を(4)式を使って表わすと、 となる。故障発生区間はAP間であるから、LAP≧αLAB
より、 が成立し、よって、 となる。(9)式の右辺の第2項でZ,Iはベクトル値で
あるためにC/(A+B)の項は大きさを表わし、 符号は{(1-α)LAB-LBP}が決定する。 (1-α)LAB-LBP=LAB-LBP-αLAB=LAP-αLAB≧0 …
…(10) となるので、よって、 となる。これにより(αLAB)′≦LAPが成立し、(4)式に
よる標定値はA端からみてP点を越えない。また等号は
故障が分岐点Pで発生した場合を示している。つまり、
C端を考えずにA,Bの2端子の標定式を用いて標定を
行えばAP間の故障は区間AP内の標定値を得ることが
できる。同様にしてBP間の故障についてもAB間の標
定を行えば区間BP内の標定値を得ることができる。 分岐点Pの故障は(8)式の{(1-α)LAB-LBP}=0の場
合であり、この場合にはC端の電圧、電流値は無関係と
なり、AB間の標定式で正しい標定が行なえる。このこ
とはCP間の故障についても同じであり、AB間の標定
式から見ればCP間の故障はすべて分岐点Pの故障と判
定される。 以上の様に、C端の電圧、電流値を考えずにA,Bの2
端子間の標定式を行なうことによって区間AP,BP,
CPの判定が可能である。 このようにして故障が発生した区間の判別が終了する
と、次に各区間内における故障点の標定を行なう。区間
APにおいてa相1線地絡故障が発生した場合の標定に
ついて第4図に示す説明図に基づいて説明する。 故障が1線地絡故障(a相とする)の時は故障点に流れ
込む故障電流は零相電流の和になるから分岐点Pより故
障点Fに流れる電流Ia Fは故障電流をIa Fとして、 となる。これより、 となる。健全相のb,c相はA端と分岐点Pでは電流値
は変わらないのでIb F=Ib A,Ic P=Ic Aとなる。分岐点P
での故障相電圧Va FはB端から分岐点Pまでの電圧降下
を考えて、 Va P=Va B-LBP(ZaaIa B+ZabIb B+ZcaIc B) ……(14) となる。以上により分岐点Pの電圧,電流が求められる
のでA,Pを2端子と考えて、(4)式と同様の標定演算
式を求めると次のようになる。 (15)式中には未知数がないので標定演算を行なうことが
できる。同様にして他相の1線地絡故障も標定すること
ができる。 2線短絡、地絡、3相短絡時には一般に1線地絡故障と
比べて故障電流が非常に大きいのでC端への分流は少な
く、そのため大きな誤差とはならないので(4)式の区間
判別に用いた値を標定演算結果として用いることができ
る。以上のように1線地絡の場合は(15)式を、他の故障
の場合には(4)式の結果を区間APにおけるA端から故
障点Fまでの距離とすることができる。 同様にして区間BPの間にa相1線地絡故障が発生した
場合も、第5図に示す説明図をもとに考えると分岐点P
より故障点Fに流れる電流Ia P′は(13)式と同様に、 Ia P′=3(Io A+Io B)-Ia B ……(16) となる。また健全相のb,c相はB端と分岐点Pでは電
流値は変わらないのでIb P′=Ib B,Ic P′=Ic Bとなる。
分岐点Pでの故障相電圧Va P′はA端から分岐点Pまで
の電圧降下を考えて、 Va P′=Va A-LAP(ZaaIa A+ZcaIc A) ……(17) となる。分岐点Pから故障点Fまでの距離βLBPを求め
る標定演算式は(15)式と同様に考えて次のようになる。 したがって、A端から故障点Fまでの距離はLAP+βLBP
により求めることができる。2線短絡、地絡、3相短絡
時は(4)式により求めることができる。このようにして
AB間の故障点標定を行なうことができる。なお、以上
の説明ではA端から故障点Fまでの距離を求めている
が、同様にしてB端から故障点Fまでの距離を求めるこ
とができる。 次に区間判別により分岐Pの故障と判別された場合の分
岐先の故障点標定について説明する。この場合、A端も
しくはB端からの分岐点Pまでの電圧降下分を考えるこ
とで分岐点Pの各相電圧を求めることができる。また、
分岐先へ流れ込む込む各相電流値はA端、B端電流の和
となる。各相の分岐点電圧Va P″,Vb P″,Vc P″、分岐
点電流Ia P″,Ib P″,Ic P″は次式にて表わされる。 以上のようにして分岐点Pにおける各相の電圧、電流値
を求めることができるため、分岐点Pを片端としてP端
のみのデータにより標定を行なうことができる。以下に
その標定演算式を説明する。区間CPにおいてa相1線
地絡故障が発生した場合の標定について第6図に示す説
明図に基づいて説明する。 a相1線地絡故障の場合、前述のように故障電流は零相
電流の和で得られることより、故障電流をIF″、故障点
抵抗を3Rgとすると、分岐点Pから故障点Fまでの電圧
降下を考えると次式がそれぞれ成立する。 Va P″−αLCP(ZaaIa P″+ZabIb P″+ZcaIc P″)−3RgI
F″=0 ……(25) IF″=Io A+Io B ……(26) (25)式より、 となる。この(27)式の虚数部lmをとることで純抵抗と仮
定する故障点抵抗Rgを消去すると、(27)式の右辺は、 より、次式が成立する。但し、IF*はIF″の共役複素で
ある。 lm〔Va P″・IF*〕= αLcp・lm〔ZaaIa P″+ZabIb P″+ZcaIc P″)・IF*〕
……(28) したがって、(26)式と(28)式より次の標定演算式が求め
られる。 (29)式には未知数が含まれていないので故障点抵抗の影
響を受けずに標定を行なうことができる。 次に2線短絡故障の場合について説明する。この場合に
は故障点抵抗RF≪負荷と仮定することで近似的に故障
点FからC端に電流は流れないとする。ここで、b,c
の2相短絡を考えて対称座標法を用いて解くと等価回路
図は第7図に示すようになる。したがって、A端からみ
た場合に次式が成立する。 また前述の仮定より、 通常はZ1≒Z2としてさしつかえないので、(30)式よ
り次式が成立する。 V1 A-V2 A-LAPZ1(I1 A-I2 A)= (αLcpZ1+RF){(I1 A-I2 A)+(I1 B-I2 B)} ……(32) これより、 となる。ここで(33)式を相で表示すると、 より次式のように表示される。 ここでリアクタンス分をとることで故障点抵抗を消去す
ると次式が成立する。 但し、θ=(分子の位相)−(分母の位相)、X1=Z1の
リアクタンス分である。この(35)式により故障点までの
距離を求めることができる。同様にして2線地絡も3相
短絡も(35)式で標定できる。またB端から標定しても(1
9)〜(24)式に示す分岐点Pでの各電気量は変わらないた
めに同様の標定を行なうことができる。なお、(29)、(3
5)式の結果が分岐点Pを示せば(標定値がゼロ)分岐点
Pでの故障とする。 C端が負荷端ではなく断であれば区間CPには通常は電
流が流れなくなりC端の影響を受けなくなるため、(4)
式によるA、Bの2端子間の標定結果がそのまま標定値
となる。この場合、分岐点Pでの故障と判定されると、
区間CPでの故障点標定はC端への分流がなく全て故障
点に電流が流れ込むために故障点抵抗≪負荷とした近似
が必要なくなり、より高精度な標定を行なうことができ
る。 以上の実施例の説明では1回線送電系統について述べた
が、本発明は平行2回線送電系統等のように他回線が存
在する場合についても適用することができる。例えば、
平行2回線送電系統の場合には回線間相互インピーダン
スが存在するので(1)式に示される電圧降下分に回線間
相互インピーダンスによる電圧降下分を加算することに
より後は同様に取り扱うことができる。 なお、以上の実施例の説明では一端が断あるいは負荷端
非接地の3端子送電系統についてのべたが、本発明がそ
れ以上の多端子系統にも適用できることは勿論である。
る。 まず、故障点が端末装置が設けられた各端子と分岐点と
で区分されるいずれの区間あるいは分岐点に存在するか
の判定について説明する。 第1図は本発明を説明するための1回線3端子の送電系
統図である。第1図ではA,B端に系統の電圧,電流を
測定する端末装置A1,B1が設けられており、端末装
置A1,B1で測定されたデータは1ヵ所に集められて
故障点標定の演算が行なわれる。第1図では分岐点Pに
C端(非接地の負荷端)が接続されており、A端からB
端までの距離をLABとし、A端から分岐点P、B端から
分岐点P、C端から分岐点Pを区間AP,BP,CPと
呼び、各区間の距離をLAP,LBP,LCPとする。 ここで、C端を考えずにA,Bの2端子間の故障点標定
について考えてみる。各相の単位長さ当たりの自己イン
ピーダンスをZaa,Zbb,Zcc、ab相間、bc相間、ca
相間の単位長さ当たりの相互インピーダンスをZab,
Zbc,Zca、各相に流れる電流をIa,Ib,Icとすると、各相
の単位長さ当たりの電圧降下分はそれぞれ次式のように
示される。 ここで、a相1線地絡事故を想定し、故障点抵抗をRF
とすると、その時の等価回路は第2図に示すようにな
る。但し、故障点FはA端よりαLABの距離とし、0<
a<1である。故障点Fにおける電圧Va Fは故障点抵抗
RFにより、Va F=RF(Ia A+Ia B)となるのでA端を測定
点とすると、 Va A−αLAB(ZaaIa A+ZabIb A+ZcaIc A) =RF(Ia A+Ia B) ……(2) B端を測定点とすると、 Va B-(1-α)LAB(ZaaIb B+ZabIb B+ZcaIc B) =RF(Ia A+Ia B) ……(3) となる。故障点抵抗RFは測定できないため(2)、(3)式
を用いてRFを消去することで距離を求めると、C端を
考えない場合のA端子から故障点Fまでの距離(α
LAB)′を求めると、 となる。但し(4)式はa相に対する故障点標定式であ
る。 区間APでa相1線地絡故障が発生したとすると、まず
(4)式により標定を行なう。この標定結果(αLAB)′は
C端の電圧、電流値を考えていない値である。この(4)
式とC端の電圧、電流値が収拾できた場合の3端子の標
定演算式による正確な標定値との関係を次に説明する。 第3図は区間APでa相1線地絡故障が発生した場合の
回路図であり、図においては送電線の自己インピーダン
ス、相互インピーダンスはa相の故障点標定式に必要な
もののみが示されている。第3図に従ってC端の電圧、
電流値を考慮した関係式を考えると、故障点の電位をVa
Fとした場合、A端からみた故障点Fの電位は(2)式の左
辺にて示されているが、B端からみた故障点Fの電位は
C端から故障点Fへの電流の流入があるため次式にて示
される。 Va F=Va B-(1-α)LAB(ZaaIa B+ZabIb B+ZcaIc B)−{(1-
α)LAB-LBP}(ZaaIa C+ZabIb C+ZcaIc C) ……(5) (2),(5)式よりA端から故障点Fまでの距離αLABを求め
ると、 但し、A=ZaaIa A+ZabIb A+ZcaIc A B=ZaaIa B+ZabIb B+ZcaIc B C=ZaaIa C+ZabIb C+ZcaIc C である。(6)式を(4)式を使って表わすと、 となる。故障発生区間はAP間であるから、LAP≧αLAB
より、 が成立し、よって、 となる。(9)式の右辺の第2項でZ,Iはベクトル値で
あるためにC/(A+B)の項は大きさを表わし、 符号は{(1-α)LAB-LBP}が決定する。 (1-α)LAB-LBP=LAB-LBP-αLAB=LAP-αLAB≧0 …
…(10) となるので、よって、 となる。これにより(αLAB)′≦LAPが成立し、(4)式に
よる標定値はA端からみてP点を越えない。また等号は
故障が分岐点Pで発生した場合を示している。つまり、
C端を考えずにA,Bの2端子の標定式を用いて標定を
行えばAP間の故障は区間AP内の標定値を得ることが
できる。同様にしてBP間の故障についてもAB間の標
定を行えば区間BP内の標定値を得ることができる。 分岐点Pの故障は(8)式の{(1-α)LAB-LBP}=0の場
合であり、この場合にはC端の電圧、電流値は無関係と
なり、AB間の標定式で正しい標定が行なえる。このこ
とはCP間の故障についても同じであり、AB間の標定
式から見ればCP間の故障はすべて分岐点Pの故障と判
定される。 以上の様に、C端の電圧、電流値を考えずにA,Bの2
端子間の標定式を行なうことによって区間AP,BP,
CPの判定が可能である。 このようにして故障が発生した区間の判別が終了する
と、次に各区間内における故障点の標定を行なう。区間
APにおいてa相1線地絡故障が発生した場合の標定に
ついて第4図に示す説明図に基づいて説明する。 故障が1線地絡故障(a相とする)の時は故障点に流れ
込む故障電流は零相電流の和になるから分岐点Pより故
障点Fに流れる電流Ia Fは故障電流をIa Fとして、 となる。これより、 となる。健全相のb,c相はA端と分岐点Pでは電流値
は変わらないのでIb F=Ib A,Ic P=Ic Aとなる。分岐点P
での故障相電圧Va FはB端から分岐点Pまでの電圧降下
を考えて、 Va P=Va B-LBP(ZaaIa B+ZabIb B+ZcaIc B) ……(14) となる。以上により分岐点Pの電圧,電流が求められる
のでA,Pを2端子と考えて、(4)式と同様の標定演算
式を求めると次のようになる。 (15)式中には未知数がないので標定演算を行なうことが
できる。同様にして他相の1線地絡故障も標定すること
ができる。 2線短絡、地絡、3相短絡時には一般に1線地絡故障と
比べて故障電流が非常に大きいのでC端への分流は少な
く、そのため大きな誤差とはならないので(4)式の区間
判別に用いた値を標定演算結果として用いることができ
る。以上のように1線地絡の場合は(15)式を、他の故障
の場合には(4)式の結果を区間APにおけるA端から故
障点Fまでの距離とすることができる。 同様にして区間BPの間にa相1線地絡故障が発生した
場合も、第5図に示す説明図をもとに考えると分岐点P
より故障点Fに流れる電流Ia P′は(13)式と同様に、 Ia P′=3(Io A+Io B)-Ia B ……(16) となる。また健全相のb,c相はB端と分岐点Pでは電
流値は変わらないのでIb P′=Ib B,Ic P′=Ic Bとなる。
分岐点Pでの故障相電圧Va P′はA端から分岐点Pまで
の電圧降下を考えて、 Va P′=Va A-LAP(ZaaIa A+ZcaIc A) ……(17) となる。分岐点Pから故障点Fまでの距離βLBPを求め
る標定演算式は(15)式と同様に考えて次のようになる。 したがって、A端から故障点Fまでの距離はLAP+βLBP
により求めることができる。2線短絡、地絡、3相短絡
時は(4)式により求めることができる。このようにして
AB間の故障点標定を行なうことができる。なお、以上
の説明ではA端から故障点Fまでの距離を求めている
が、同様にしてB端から故障点Fまでの距離を求めるこ
とができる。 次に区間判別により分岐Pの故障と判別された場合の分
岐先の故障点標定について説明する。この場合、A端も
しくはB端からの分岐点Pまでの電圧降下分を考えるこ
とで分岐点Pの各相電圧を求めることができる。また、
分岐先へ流れ込む込む各相電流値はA端、B端電流の和
となる。各相の分岐点電圧Va P″,Vb P″,Vc P″、分岐
点電流Ia P″,Ib P″,Ic P″は次式にて表わされる。 以上のようにして分岐点Pにおける各相の電圧、電流値
を求めることができるため、分岐点Pを片端としてP端
のみのデータにより標定を行なうことができる。以下に
その標定演算式を説明する。区間CPにおいてa相1線
地絡故障が発生した場合の標定について第6図に示す説
明図に基づいて説明する。 a相1線地絡故障の場合、前述のように故障電流は零相
電流の和で得られることより、故障電流をIF″、故障点
抵抗を3Rgとすると、分岐点Pから故障点Fまでの電圧
降下を考えると次式がそれぞれ成立する。 Va P″−αLCP(ZaaIa P″+ZabIb P″+ZcaIc P″)−3RgI
F″=0 ……(25) IF″=Io A+Io B ……(26) (25)式より、 となる。この(27)式の虚数部lmをとることで純抵抗と仮
定する故障点抵抗Rgを消去すると、(27)式の右辺は、 より、次式が成立する。但し、IF*はIF″の共役複素で
ある。 lm〔Va P″・IF*〕= αLcp・lm〔ZaaIa P″+ZabIb P″+ZcaIc P″)・IF*〕
……(28) したがって、(26)式と(28)式より次の標定演算式が求め
られる。 (29)式には未知数が含まれていないので故障点抵抗の影
響を受けずに標定を行なうことができる。 次に2線短絡故障の場合について説明する。この場合に
は故障点抵抗RF≪負荷と仮定することで近似的に故障
点FからC端に電流は流れないとする。ここで、b,c
の2相短絡を考えて対称座標法を用いて解くと等価回路
図は第7図に示すようになる。したがって、A端からみ
た場合に次式が成立する。 また前述の仮定より、 通常はZ1≒Z2としてさしつかえないので、(30)式よ
り次式が成立する。 V1 A-V2 A-LAPZ1(I1 A-I2 A)= (αLcpZ1+RF){(I1 A-I2 A)+(I1 B-I2 B)} ……(32) これより、 となる。ここで(33)式を相で表示すると、 より次式のように表示される。 ここでリアクタンス分をとることで故障点抵抗を消去す
ると次式が成立する。 但し、θ=(分子の位相)−(分母の位相)、X1=Z1の
リアクタンス分である。この(35)式により故障点までの
距離を求めることができる。同様にして2線地絡も3相
短絡も(35)式で標定できる。またB端から標定しても(1
9)〜(24)式に示す分岐点Pでの各電気量は変わらないた
めに同様の標定を行なうことができる。なお、(29)、(3
5)式の結果が分岐点Pを示せば(標定値がゼロ)分岐点
Pでの故障とする。 C端が負荷端ではなく断であれば区間CPには通常は電
流が流れなくなりC端の影響を受けなくなるため、(4)
式によるA、Bの2端子間の標定結果がそのまま標定値
となる。この場合、分岐点Pでの故障と判定されると、
区間CPでの故障点標定はC端への分流がなく全て故障
点に電流が流れ込むために故障点抵抗≪負荷とした近似
が必要なくなり、より高精度な標定を行なうことができ
る。 以上の実施例の説明では1回線送電系統について述べた
が、本発明は平行2回線送電系統等のように他回線が存
在する場合についても適用することができる。例えば、
平行2回線送電系統の場合には回線間相互インピーダン
スが存在するので(1)式に示される電圧降下分に回線間
相互インピーダンスによる電圧降下分を加算することに
より後は同様に取り扱うことができる。 なお、以上の実施例の説明では一端が断あるいは負荷端
非接地の3端子送電系統についてのべたが、本発明がそ
れ以上の多端子系統にも適用できることは勿論である。
以上のように本発明によれば、まず端末装置が設置され
た端子間で標定を行なうことにより故障点が端末装置が
設置された端子と分岐点とにより区分されたいずれかの
区間あるいは分岐点に存在するかを判定し、いずれかの
区間であれば所定の標定演算式により標定値を求め、分
岐点に存在する場合には分岐点の電圧、電流量を求めて
片端からの標定演算式により標定値を求めるように構成
されているので、故障点を標定する系統の一端が断ある
いは負荷端非接地で端末装置のない分岐系統も含めて標
定を可能にすることができる。
た端子間で標定を行なうことにより故障点が端末装置が
設置された端子と分岐点とにより区分されたいずれかの
区間あるいは分岐点に存在するかを判定し、いずれかの
区間であれば所定の標定演算式により標定値を求め、分
岐点に存在する場合には分岐点の電圧、電流量を求めて
片端からの標定演算式により標定値を求めるように構成
されているので、故障点を標定する系統の一端が断ある
いは負荷端非接地で端末装置のない分岐系統も含めて標
定を可能にすることができる。
第1図は本発明を説明するための1回線3端子の送電系
統図、第2図はa相1線地絡故障時の等価回路図、第3
図は区間APでa相1線地絡故障が発生した場合の等価
回路図、第4図、第5図、第6図は各区間においてa相
1線地絡故障が発生した場合の本発明故障点標定方式の
説明図、第7図はb,c相短絡時の対称座標法による等
価回路図を示している。 A1,B1……端末装置、Zaa,Zbb,Zcc……各相の単位
長さ当たりの自己インピーダンス、Zab,Zbc,Zca……各
相間の単位長さ当たりの相互インピーダンス。
統図、第2図はa相1線地絡故障時の等価回路図、第3
図は区間APでa相1線地絡故障が発生した場合の等価
回路図、第4図、第5図、第6図は各区間においてa相
1線地絡故障が発生した場合の本発明故障点標定方式の
説明図、第7図はb,c相短絡時の対称座標法による等
価回路図を示している。 A1,B1……端末装置、Zaa,Zbb,Zcc……各相の単位
長さ当たりの自己インピーダンス、Zab,Zbc,Zca……各
相間の単位長さ当たりの相互インピーダンス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 満雄 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 成田 茂 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−235767(JP,A) 特開 昭58−208675(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】一端が断または負荷端非接地で構成された
多端子よりなる送電系統の故障点標定方式において、断
または負荷端以外の端子に端末装置を設置し各端末装置
で測定された電圧、電流量を1ヵ所に集め、この集めら
れた電圧、電流量に基づいて所定の標定演算式により故
障点が前記端末装置が設けられた各端子と分岐点とで区
別されるいずれの区間あるいは分岐点に介在するかを判
定し、分岐点でない場合には判定された区間に応じた標
定演算式により故障点までの距離を求め、分岐点である
場合にはこの分岐点の電圧、電流量を演算し、この演算
された電圧、電流量による片端からの標定演算式により
断または負荷端の分岐系統の故障点までの距離を求める
ことを特徴とする多端子送電系統の故障点標定方式。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9307186A JPH0660926B2 (ja) | 1986-04-22 | 1986-04-22 | 多端子送電系統の故障点標定方式 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9307186A JPH0660926B2 (ja) | 1986-04-22 | 1986-04-22 | 多端子送電系統の故障点標定方式 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62249079A JPS62249079A (ja) | 1987-10-30 |
| JPH0660926B2 true JPH0660926B2 (ja) | 1994-08-10 |
Family
ID=14072281
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9307186A Expired - Lifetime JPH0660926B2 (ja) | 1986-04-22 | 1986-04-22 | 多端子送電系統の故障点標定方式 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0660926B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104215881B (zh) * | 2014-09-09 | 2017-02-15 | 中国矿业大学 | 一种基于序扰动有功电流方向的电压暂降源定位方法 |
| CN117388638B (zh) * | 2023-11-14 | 2024-09-20 | 国网宁夏电力有限公司营销服务中心(国网宁夏电力有限公司计量中心) | 一种多端输电线路故障测距方法、介质及系统 |
-
1986
- 1986-04-22 JP JP9307186A patent/JPH0660926B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62249079A (ja) | 1987-10-30 |
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