JPH0660951U - 回路遮断器の磁束切換式引外装置 - Google Patents
回路遮断器の磁束切換式引外装置Info
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- JPH0660951U JPH0660951U JP215693U JP215693U JPH0660951U JP H0660951 U JPH0660951 U JP H0660951U JP 215693 U JP215693 U JP 215693U JP 215693 U JP215693 U JP 215693U JP H0660951 U JPH0660951 U JP H0660951U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 回路遮断器の主回路に流れる電流が小電流で
あっても引外信号が発生すれば確実に動作し、かつ大電
流でも回路遮断器を安定して高速で遮断させる小型で安
価な回路遮断器の磁束切換式引外装置を提供する。 【構成】 回路遮断器が投入状態において、第1の磁性
枠13に設けられた永久磁石19の作用によって第1の
可動コアー16が第1の磁極面24に吸着保持され、引
外時には、第1の引外コイル21において発生する磁束
が第1の磁極面24において永久磁石11の磁束と逆方
向となり、第1の磁極面24との吸着力が弱まり、第1
の可動コアー16が引外ばね25の作用力により第1の
磁極面24から開離する。このとき、第2の引外コイル
27も励磁され、第2の可動コアー17を第2の磁極面
に吸引させる。引外ばね25の作用力と第2の引外コイ
ル27の磁束による作用力により、回路遮断器の引外機
能を作動させる。
あっても引外信号が発生すれば確実に動作し、かつ大電
流でも回路遮断器を安定して高速で遮断させる小型で安
価な回路遮断器の磁束切換式引外装置を提供する。 【構成】 回路遮断器が投入状態において、第1の磁性
枠13に設けられた永久磁石19の作用によって第1の
可動コアー16が第1の磁極面24に吸着保持され、引
外時には、第1の引外コイル21において発生する磁束
が第1の磁極面24において永久磁石11の磁束と逆方
向となり、第1の磁極面24との吸着力が弱まり、第1
の可動コアー16が引外ばね25の作用力により第1の
磁極面24から開離する。このとき、第2の引外コイル
27も励磁され、第2の可動コアー17を第2の磁極面
に吸引させる。引外ばね25の作用力と第2の引外コイ
ル27の磁束による作用力により、回路遮断器の引外機
能を作動させる。
Description
【0001】
この考案は回路遮断器の磁束切換式引外装置に関し、特に、回路遮断器に設け られ、変流器の二次電流を入力とする電子式過電流継電器の出力によって動作す るような磁束切換式引外装置に関する。
【0002】
図5および図6はこの考案の背景となる第1の従来技術を示すものであり、特 に、図5は従来の回路遮断器の引外回路を示す構成図であり、図6は引外装置4 0の側面断面図である。
【0003】 図5において、回路遮断器1の主回路には、開閉接点2と、この主回路に流れ る電流を検出するための変流器3とが設けられている。変流器3の出力電流は過 電流継電器4に入力され、整流素子5によって整流され、入力抵抗6を介してツ ェナーダイオード7によって定電圧化され、定電圧化電源が得られる。定電圧化 された電圧は演算回路8およびエネルギ蓄積用コンデンサ9に与えられる。演算 回路8は変流器3の出力電流値が予め設定された引外動作電流値を超えたとき、 引外信号を発生してトランジスタ10を導通状態にする。
【0004】 演算回路8から引外信号が発生されると、コンデンサ9からの放電電流と変流 器3の整流された出力電流とが引外電流として引外装置40の引外コイル41に 供給され、回路遮断器1のトリップ機構11に対応して設けられた引外装置40 が動作し、トリップ機構11が動作して開閉接点2が開路する。
【0005】 この過電流継電器4の引外動作範囲は、主回路に流れる電流が回路遮断器の定 格電流の5〜10%の地絡電流から数千%の短絡電流に至るまで非常に広い。地 絡電流のような小電流の動作電流のときは変流器3の出力電流が小さいため、引 外装置40はほとんどコンデンサ9からの電流によってのみ動作する。しかし、 コンデンサ9に蓄積されるエネルギは小さいため、引外装置40としては比較的 小さいエネルギで動作させることができる磁束切換式の引外装置が使用されるこ とが多い。
【0006】 この磁束切換式引外装置は、ばね力によって引外方向に付勢されている可動部 分を永久磁石で磁極面に吸着保持しておき、引外電流をコイルに通電して永久磁 石の磁束と逆方向の磁束を発生することによって吸着力を弱め、ばね力によって 可動部分を引外方向に移動させる構造のものである。この引外電流は、コンデン サの放電電流のような小さなエネルギのもので十分である。
【0007】 図5に示した従来の磁束切換式の引外装置40が図6に側面断面図で示されて いる。図6において、磁性枠42の一端側に一体に固定接極部を備える磁極面4 2′が形成され、非磁性材料よりなる固定ガイドピン43が磁極面42′より突 出するように磁性枠42に一体に植設されている。磁極面42′に磁性体よりな る可動コアー44の一端が対応するように可動コアー44の中心部に設けられた ガイド穴44a内に固定ガイドピン43が挿入され、磁極面42′と可動コアー 44との間には可動コアー44を引外方向へ付勢するように引外ばね45が架設 されている。可動コアー44の外筒径が段付状に縮小された他端部44bは、磁 性枠42の貫通孔46を挿通するように配設され、その先端に作動部材の頭部突 出部44cを備えている。
【0008】 また、磁極面42′を囲むように引外コイル41が配設され、引外コイル41 と隣接して1対の永久磁石47,47が可動コアー44の胴部の両側に対向して 設けられている。
【0009】 この引外装置40は頭部突出部44cが図6には示されていない回路遮断器1 のトリップ機構11を作動させるように回路遮断器1に取付けられる。
【0010】 このようにして構成された従来の磁束切換式引外装置は、回路遮断器1が投入 状態において永久磁石47,47からの磁束が可動コアー44,磁極面42′な らびに磁性枠42を通って永久磁石47,47に戻る磁気回路を形成して可動コ アー44を磁極面42′の図6に示す吸着位置に保持している。
【0011】 この状態において、過電流継電器4が動作して引外電流が引外コイル41に流 れると、永久磁石47,47の作る磁束を打消す方向に磁束が発生し、可動コア ー44と磁極面42′の吸着力が減少して引外ばね45の作用力が吸着力より大 きくなり、可動コアー44は磁極面42′より開離して頭部突出部44cが直線 状に動き、回路遮断器1のトリップ機構11を動作させて開閉接点2を開路する 。
【0012】
以上のように、第1の従来技術について、過電流継電器4の引外動作電流値が 比較的小さい場合の動作について説明した。
【0013】 一方、短絡電流のような大電流に対しては、回路遮断器自身および電気回路の 保護のため、遮断時間をミリ秒単位ででもできるだけ短くする必要がある。この 点に関しては、前述の説明からわかるように、第1の従来技術の引外装置40は 、引外に際して可動コアー44が磁極面42′から開離した後は引外ばね45の 作用力だけが回路遮断器1のトリップ機構11に関係し、トリップ機構11およ び引外装置の可動部分の慣性のために十分速い動作を望むことができない。引外 ばね45の作用力を大きくすると高速動作も期待できるが、可動コアー44を磁 極面42′に安定して吸着保持するためには、強力な磁力を有する永久磁石47 ,47が必要となるほか、その吸着を開放するために大きな容量のコンデンサ9 も必要になって大型で高価な装置となる。
【0014】 さらに、大電流においては、コンデンサ9からの放電電流のほかに変流器3か らの大きな整流電流が引外コイル41に流れ込むため、永久磁石47,47の磁 束を越える過大な逆磁束が発生し、一旦磁極面42′から開離した可動コアー4 4を再吸着する方向に吸引力が発生して引外ばね45の作用力を減殺し、その結 果可動コアー44の移動速度を低下させるとともに、回路遮断器1のトリップ機 構11に対する作用力を減殺させる欠点があった。
【0015】 このような欠点を解消するために、第2の従来技術として、特開昭62−27 2419号公報に開示される技術が提案された。この公報に開示される磁束切換 式引外装置の側面断面図を図7に示す。図7に示すように、この引外装置は、磁 性枠50の両端の第1の磁極面51および第2の磁極面52との間で移動可能に 円筒状の可動コアー53が設けられ、第1の磁極面51および第2の磁極面52 の間に磁気的空隙Gが生じるように形成されている。磁気的空隙Gは、回路遮断 器のトリップストロークである。
【0016】 磁性枠50の一方側の外方より非磁性材料よりなるガイドピン54が軸方向に 可動コアー53を挿通して磁性枠50の他方側の外方に導出され、その先端に作 動部材55が装着されている。
【0017】 可動コアー53とガイドピン54は止ねじ56により一体に緊締され、可動コ アー53の第1の磁極面51との間には可動コアー53を引外方向に付勢するよ うに引外ばね57が架設されている。磁性枠50の両端部には可動コアー53を 囲むように第1および第2の引外コイル58,58′が配設されている。また、 磁性枠50の軸方向の中央部で第1および第2の引外コイル58,58′の間に 1対の方形状の永久磁石59,59が可動コアー53を挟んで対向するように設 けられている。なお、この第2の従来技術の回路構成は、引外コイルが2個直列 または並列に使用される以外は、図5に示した第1の従来技術と同じである。
【0018】 このように構成された第2の従来技術の動作は、回路遮断器が投入状態におい て、引外ばね57の作用力に抗して永久磁石59,59の磁束によって可動コア ー53が第1の磁極面51に吸着している。この状態において、過電流継電器4 から引外電流が供給されると、第1の引外コイル58から発生する磁束は可動コ アー53と第1の磁極面51の吸着部分において永久磁石59の磁束とは逆磁束 で第1の従来技術と同様にして、可動コアー53が第1の磁極面51から開離す る。
【0019】 このとき、第2の引外コイル58′が可動コアー53と第2の磁極面52の間 にある磁気的空隙Gの回りに配置されているため、第2の引外コイル58′によ る磁束は、可動コアー53を第1の磁極面51から開離させるとともに、第2の 磁極面52に吸着する方向に作用する。そして、可動コアー53は第1の磁極面 51から開離した後は、可動コアー53と第2の磁極面52の磁気的空隙Gがさ らに小さくなるため、第2の磁極面52への吸着力が強くなり、加速度的に引外 方向へ移動する。
【0020】 しかし、このような第2の従来技術において、変流器3の電流が過大な場合は 、相当改善されているが、第1の従来技術と同様の問題がある。すなわち、可動 コアー53が第1の磁極面51に吸着する面の近傍に配置された第1の引外コイ ル58によって発生する過大な磁束や、第2の引外コイル58′によって発生す る磁束のうち、吸着面を透過する一部の磁束が、開離した後の可動コアー53を 再吸着する方向に吸引力が作用することになる。
【0021】 それゆえに、この考案の主たる目的は、回路遮断器の主回路に流れる電流が小 電流であっても引外信号が発生すれば確実に動作し、かつ大電流でも回路遮断器 を安定して高速で遮断させる小型で安価な回路遮断器の磁束切換式引外装置を提 供することである。
【0022】
この考案は、第1の磁極面,磁性体からなり直線的に移動可能な第1の可動コ アー,回路遮断器や投入状態において第1の可動コアーを第1の磁極面に吸着す る永久磁石および第1の可動コアーの周囲に巻回される第1の引外コイルを内部 に有する第1の磁性枠と、磁性体からなる第1の可動コアーと同軸上に一体的に 連結され直線的に移動可能な第2の可動コアー,この第2の可動コアーとの間に 回路遮断器が投入状態において回路遮断器の引外機構を作動させる方向に所定の 空隙をもって配設される第2の磁極面およびこの第2の磁極面の周囲に巻回され る第2の引外コイルを内部に有する第2の磁性枠と、第1および第2の可動コア ーを回路遮断器の引外機構を作動させる方向に偏倚させる引外ばねを備えて構成 される。そして、第1および第2の磁性枠は互いに高磁気抵抗部材を介して結合 され、引外しに際して、第1のコイルによる磁束の向きは第1の磁極面において 永久磁石の磁束の向きとは逆向きであるように第1のコイルが励磁され、かつ第 2の可動コアーが第2の磁極面に吸引されるように第2のコイルが励磁される。
【0023】
この考案に係る磁束切換式引外装置は、回路遮断器が投入状態において永久磁 石の作用によって第1の可動コアーが第1の磁極面に吸着保持されている。そし て、引外しに際して第1の引外コイルにおいて発生する磁束は第1の磁極面にお いて永久磁石の磁束と逆方向であるため、第1の磁極面との吸着力が弱まり、第 1の可動コアーは引外ばねの作用力により第1の磁極面から開離する。引外しに 際しては、第1の引外コイルとともに第2の引外コイルも励磁され、その磁束は 第2の可動コアーを第2の磁極面に吸引させるように作用する。第1および第2 の可動コアーは同軸上に一体的に連結されているため、引外ばねの作用力と第2 のコイルの磁束による作用力とが重畳し、高速で回路遮断器の引外機構を作動さ せる方向に移動する。
【0024】 さらに、第1の磁性枠と第2の磁性枠が互いに高磁気抵抗部材を介して結合さ れているために、それぞれの内部の引外コイルで発生する磁束は互いに他の磁性 枠に分路しない。したがって、第2の引外コイルによって発生する磁束は第2の 可動コアーを第2の磁極面に吸引するためだけに作用し、第1の磁性枠に分路し て第1の可動コアーを第1の磁極面に吸引させるような影響を与えることはない 。
【0025】
図1および図2はこの考案による一実施例の磁束切換式引外装置12のそれぞ れ第1の可動コアー16が第1の吸着面24に対して吸着状態および開離状態の 側面断面図である。
【0026】 図1および図2において、この実施例による引外装置は、外郭,2個の可動コ アー,2個の引外コイルおよび永久磁石とからなる。外郭は、断面が「コ」字状 の2個の磁性体を互いに内側が対向するようにねじで締結されて構成される2組 の方形筒の第1の磁性枠13と第2の磁性枠14とが、非磁性ブロック15を挟 み込んで図示しない非磁性のねじによって結合して構成される。2個の可動コア ーはいずれも磁性体であり、第1の可動コアー16は、一端に開口部が形成され 、他端にねじ穴が形成された有底の円筒状であり、第2の可動コアー17は一端 にねじ穴が形成された円柱状に形成される。第1および第2の可動コアー16, 17は、それぞれに形成されたねじ穴およびねじ穴に取付けられる共通の直線状 の動作棒18によって連結され、第1および第2の磁性枠13,14の連結方向 に移動可能となっている。
【0027】 第1の可動コアー16が第1の磁極面に吸着している状態では、第1および第 2の磁性枠が互いに対向するそれぞれの面13a,14aに形成された孔には、 それぞれ第1および第2の可動コアー16,17の側面が対向するように配置さ れ、それぞれ第1および第2の磁性枠の面13a,14aを透過する磁束が容易 にそれぞれの可動コアーを透過するようになっている。
【0028】 第1の磁性枠13の内部には面13aと対向する面13bから面13aに向か って、磁極板22,永久磁石19,磁極板23およびコイルボビン20に巻装さ れた第1の引外コイル21が積重ねられるように第1の可動コアー16と同軸上 に設けられ、磁極板22の中心部には動作棒18が挿通可能な孔が、永久磁石1 9,磁極板23およびコイルボビン20の中心部には第1の可動コアー16が挿 通できる孔が形成されている。
【0029】 絶縁成形物のコイルボビン20は鍔付きの円筒状で中心部の孔は、第1の可動 コアー16が移動するときのガイドとなるように形成されている。さらに、コイ ルボビン20の一端には段付円筒状の端部20aが形成され、磁極板22,永久 磁石19および磁極板23が嵌込まれる。
【0030】 磁極板22は鍔付きの円筒状であり、面13bと接しない面には第1の磁極面 24が形成され、第1の可動コアー16の一端と接触可能である。磁極板22の 第1の磁極面24側の中心部に形成された円柱状の凹部と第1の可動コアー16 の中空部の底との間には第1の可動コアー16を第1の磁極面24から離れる方 向に偏倚する圧縮コイルばねからなる引外ばね25が架設される。永久磁石19 は円筒状であり、一方の磁極面は磁極板22の鍔部に接し、他方の磁極面は磁極 板23に接している。
【0031】 第2の磁性枠14の内部には絶縁成形物のコイルボビン26に巻装された第2 の引外コイル27が設けられる。コイルボビン26は鍔付きの円筒状であって、 その中心部には第2の可動コアー17が移動できる孔が形成されている。面14 aと対向する面14bには円柱状の固定コアー28が面14bと一体的にかつコ イルボビン26の孔の中ほどまで挿入されて第2の可動コアー17と同軸上に設 けられる。固定コアー28の端部は第2の磁極面29を形成し、第2の可動コア ー17の一端と第2の磁極面29との間には所定の空隙Gが設けられる。
【0032】 動作棒18の端部には「コ」字状のピン保持金具30が装着され、「コ」字状 の向かい合う面にわたって動作ピン31が回路遮断器の図1および図2には詳細 に示されていないトリップ機構に含まれる回動自在の動作レバー32と対向して 設けられる。回路遮断器のトリップ機構は、動作ピン31が下方へ寸法Gだけ移 動しながら動作レバー32を回動させたときトリップする。
【0033】 なお、この引外装置は回路遮断器が開路したとき、回路遮断器の図1および図 2にその詳細が示されていない開閉機構に含まれるリセット板33が動作ピン3 1と係合して第1の可動コアー16が第1の磁極面24に吸着するまで動作ピン 31を引上げてリセットされる。
【0034】 図3はこの考案の一実施例を用いた回路遮断器の回路図である。この図3に示 した回路遮断器は、前述の図5とほぼ同じであるが、2個の引外コイル21,2 7が並列に接続され、第1の引外コイル21は入力抵抗6の出力側から引外電流 が供給され、第2の引外コイル27は入力抵抗6の入力側から引外電流が供給さ れるように接続されている点で異なっている。
【0035】 このように構成された、この実施例の回路遮断器の磁束切換式引外装置の動作 について説明する。図1において、第1の可動コアー16が永久磁石19の磁力 によって引外ばね26の作用力に抗して磁極板22の第1の磁極面24に吸着し ている。このとき、永久磁石19の磁束は、図1の点線φ1で示されているよう に、磁極板22,第1の可動コアー16および磁極板23を磁路としている。
【0036】 この状態で図3に示した回路遮断器1の主回路に所定の電流が流れて過電流継 電器4において引外信号が発生したとき、トランジスタ10が導通状態となり、 コンデンサ9から第1の引外コイル21に第1の引外電流が供給される。この引 外電流によって第1の引外コイル21において発生する磁束は、図1の一点鎖線 φ2で示されているごとく第1の磁性枠13,第1の可動コアー16および磁極 板22を磁路とし、第1の可動コアー16と第1の磁極面24の吸着面において は永久磁石19の磁束とは逆向きとなる。その結果、吸着力が引外ばね25の作 用力より小さくなって、第1の可動コアー16は第1の磁極面24から開離し、 引外ばね25の作用力によって第2の可動コアー17とともに固定コアー28の 方向に移動する。
【0037】 第1の引外電流が供給されると同時に、変流器3の整流された二次出力電流が 第2の引外電流として第2の引外コイル27に供給される。
【0038】 この引外電流によって第2の引外コイル27において発生する磁束は、図1の 二点鎖線φ3で示されるごとく第2の磁性枠14,固定コアー28,所定の空隙 Gおよび第2の可動コアー17を磁路としている。この磁束によって第2の可動 コアー17は固定コアー28の第2の磁極面29へ吸着される方向に作用を受け る。この作用力は、第1の可動コアー16が第1の磁極面24から開離する方向 で、第2の可動コアー17と第2の磁極面の空隙が小さくなればなるほど大きく なるため、可動コアーの移動速度および作用力は加速度的に大きくなる。さらに 、この作用力には引外ばね25による作用力も重畳される。
【0039】 第1および第2の可動コアー16,17が第2の磁極面29の方向へ移動する と、動作ピン31が動作レバー32を回動させ、回路遮断器のトリップ機構を作 動させて開閉接点を開路する。図2は第2の可動コアー17が第2の磁極面29 に接触した状態を示す。
【0040】 なお、第2の引外コイル27によって発生する磁束φ3は回路遮断器の主回路 に流れる電流が大きければ大きいほど第2の可動コアー17に与える影響は大き く、短絡電流のような大電流においては極めて高速でかつ大きな力で第2の可動 コアー17を第1の可動コアー16とともに移動させる。このような大電流の場 合でも第2の引外コイル27によって発生する磁束は、第1の磁性枠13と第2 の磁性枠14とが非磁性ブロック15によって磁気的に分離しているため、第1 の可動コアー16と永久磁石19の吸着部分近傍には作用しないため、開離後再 吸着するような方向には作用しない。
【0041】 図4はこの考案の他の実施例を示す側面断面図である。この図4に示した実施 例は、可動コアー34を単一にしたものであるが、その両端部がそれぞれ第1お よび第2の磁性枠13,14内に位置しているため、第1および第2の引外コイ ル21,27によって生じる磁束は図4の磁路を透過し、第1の実施例と同様の 効果を生じることは明らかである。また、この実施例では、第1の磁性枠と第2 の磁性枠が空隙をもって配置され、非磁性板35によって結合されているが、第 1実施例のように非磁性ブロックを挟んで結合されている場合と比べても磁路が 異ならないため、効果に変化がないことは明らかである。
【0042】 さらに、図示しないが、第1の磁性枠と第2の磁性枠が上下逆に配置するよう にしても、第1の磁性枠と第2の磁性枠が実質的に磁気的に分離されていれば同 様の効果を生じることが容易にわかる。
【0043】 なお、上述の実施例では、第1の磁性枠と第2の磁性枠は、それぞれ断面が「 コ」字状の磁性板を組み合わせた方形筒状であるが、内部に前述の構成部品を配 置できかつ前述の磁路φ1,φ2,φ3を確保できるものであれば、円筒状等の 他の形状でもよい。
【0044】
以上のように、この考案によれば、引外コイルを2個設け、それぞれを囲繞す る磁性枠を高磁気抵抗部材で結合したので、それぞれのコイルにおいて発生する 磁束は可動コアーと、それぞれの磁性枠を主磁路とし、互いに他の磁性枠には分 路しない。したがって、可動コアーを磁極面から開離するための第1の引外コイ ルの電流は小さいエネルギのものでよく、容量の小さいコンデンサであってよい 。しかも、第2の引外コイルにおいて発生する磁束は、第2の磁性枠内を磁路と するため、可動コアーを第2の磁極面に吸引するためだけに作用し、可動コアー の移動速度が高くなって高速遮断ができるとともに、回路遮断器の引外機構に対 する作用力も大きくなるため、安定した引外動作が得られる回路遮断器を提供で き、小電流から大電流まで幅広く回路を保護できる。さらに、このため大きな永 久磁石やコンデンサなどが不要で小型で安価に達成できる。
【図1】この考案による第1の実施例の吸着状態の磁束
切換式引外装置の側面断面図である。
切換式引外装置の側面断面図である。
【図2】この考案の第1の実施例の開離状態の磁束切換
式引外装置の側面断面図である。
式引外装置の側面断面図である。
【図3】この考案の第1および第2の実施例の磁束切換
式引外装置を使用した回路構成を示す図である。
式引外装置を使用した回路構成を示す図である。
【図4】この考案の第2の実施例の吸着状態の磁束切換
式引外装置の側面断面図である。
式引外装置の側面断面図である。
【図5】第1の従来技術の回路構成を示す図である。
【図6】第1の従来技術の磁束切換式引外装置の側面断
面図である。
面図である。
【図7】第2の従来技術の磁束切換式引外装置の側面断
面図である。
面図である。
1 回路遮断器 2 開閉接点 3 変流器 4 過電流継電器 5 整流素子 6 入力抵抗 7 ツェナーダイオード 8 演算回路 9 コンデンサ 10 トランジスタ 11 トリップ機構 12 磁束切換式引外装置 13 第1の磁性枠 14 第2の磁性枠 15 非磁性ブロック 16 第1の可動コアー 17 第2の可動コアー 18 動作棒 19 永久磁石 21 第1の引外コイル 22,23 磁極板 24 第1の磁極面 25 引外ばね 27 第2の引外コイル 28 固定コアー 29 第2の磁極面 34 可動コアー 35 非磁性板
Claims (2)
- 【請求項1】 第1の磁極面,磁性体からなり直線的に
移動可能な第1の可動コアー,回路遮断器が投入状態に
おいて前記第1の可動コアーを前記第1の磁極面に吸着
する永久磁石および前記第1の可動コアーの周囲に巻回
される第1の引外コイルを内部に有する第1の磁性枠
と、 磁性体からなり前記第1の可動コアーと同軸上に一体的
に連結され、直線的に移動可能な第2の可動コアー,こ
の第2の可動コアーとの間に前記回路遮断器が投入状態
において前記回路遮断器の引外機構を作動させる方向に
所定の空隙をもって配設される第2の磁極面およびこの
第2の磁極面の周囲に巻回される第2の引外コイルを内
部に有する第2の磁性枠と、 前記第1および第2の可動コアーを前記回路遮断器の引
外機構を作動させる方向に偏倚させる引外ばねとを備
え、 前記第1および第2の磁性枠は互いに高磁気抵抗部材を
介して結合され、 引外しに際して、前記第1のコイルによる磁束の向きは
前記第1の磁極面において、前記永久磁石の磁束の向き
とは逆向きであるように前記第1のコイルが励磁され、
かつ前記第2の可動コアーが前記第2の磁極面に吸引さ
れるように前記第2のコイルが励磁されることを特徴と
する、回路遮断器の磁束切換式引外装置。 - 【請求項2】 前記第1および第2のコアーが一体とな
って単一の可動コアーを構成することを特徴とする、請
求項1の回路遮断器の磁束切換式引外装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP215693U JP2508463Y2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 回路遮断器の磁束切換式引外装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP215693U JP2508463Y2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 回路遮断器の磁束切換式引外装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0660951U true JPH0660951U (ja) | 1994-08-23 |
| JP2508463Y2 JP2508463Y2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=11521496
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP215693U Expired - Lifetime JP2508463Y2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 回路遮断器の磁束切換式引外装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2508463Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102412102A (zh) * | 2011-08-09 | 2012-04-11 | 山东成武成威开关厂 | 户外高压断路器永磁过流分闸装置 |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP215693U patent/JP2508463Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102412102A (zh) * | 2011-08-09 | 2012-04-11 | 山东成武成威开关厂 | 户外高压断路器永磁过流分闸装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2508463Y2 (ja) | 1996-08-21 |
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Legal Events
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