JPH0663284B2 - 鉄骨構築法 - Google Patents

鉄骨構築法

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JPH0663284B2
JPH0663284B2 JP59221491A JP22149184A JPH0663284B2 JP H0663284 B2 JPH0663284 B2 JP H0663284B2 JP 59221491 A JP59221491 A JP 59221491A JP 22149184 A JP22149184 A JP 22149184A JP H0663284 B2 JPH0663284 B2 JP H0663284B2
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敏男 熊谷
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は鉄骨構造建築物などの建設における鉄骨構築
法に関する。
〔従来の技術〕
従来の鉄骨構造建築物などにおける鉄骨の構築は次のよ
うに行われている。まず、鉄骨工場にて所定形状および
所定寸法に加工された柱、梁等の鉄骨を工事現場に搬入
し、現場にてこれを組み立ててゆく。ついで、組み立て
られた鉄骨表面に湿式吹付岩綿あるいは半湿式吹付岩綿
などの耐火被覆材を吹き付けて耐火被覆を設けることに
よつて行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来の吹付岩綿による耐火被覆施工にあ
つては、施工時大量の岩綿の粉塵が発生し、その作業環
境が劣悪であり、その改善が切実に望まれている。
このための改善策の1つに、組立前の鉄骨に対して工場
等において予め耐火被覆を施し、これを現場に搬入して
組み立てるいわゆる耐火被覆先付け工法が考えられる。
この方法は工場内や工事現場の仮設作業場内で機械を使
用して吹き付けを行うことができるので作業環境を改善
でき、しかも現場作業が軽減されて施工能率が上がり、
施工安全性も高いものである。しかし、この方法は吹付
岩綿による耐火被覆の機械的強度が非常に低く、鉄骨の
搬入時や組立時に耐火被覆が欠落したり、損傷したりし
て目的の耐火性能が得られない欠点があり、実用化され
ていないのが実情である。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、この発明にはあつては機械的強度の非常に高い
耐火被覆を形成しうる耐火被覆材を用いることにより、
上記問題点を解決し、高効率の先付け工法が採用できる
ようにした。
この発明の鉄骨構築法は、他の鉄骨との接合部を除いて
耐火被覆材で予め被覆した鉄骨を組み立て、未被覆部を
上記耐火被覆材で被覆するものである。そして、この耐
火被覆材は、 低温度伝導性無機材料 10〜20重量% 高吸熱性無機材料 10〜30重量% 膨張性無機材料 5〜25重量% 耐熱向上無機材料 5〜15重量% 常温粘結材料 5〜20重量% 高温粘結材料 15〜40重量% の組成を有し、さらにこの高温粘結材には耐水性向上含
浸被覆および耐炭酸化被覆が形成された粒状水ガラスが
望ましく使用される。
この発明に好適に使用される耐火被覆材を構成する低温
度伝導性無機材料としては、次式で定義される温度伝導
率(a)が小さい種々の無機材料が用いられる。
a:温度伝導率(m2/hr) λ:熱伝導率(kcal/m・hr・℃) ρ:密度(kg/m2 c:比熱(kcal/kg・℃) 具体的には、粘土、石膏、膨張真珠岩、膨張ひる石、岩
綿、石綿、ケイソウ土などの温度伝導率が0.001m2
hr以下のものが好ましい。この材料は熱伝導量が小さく
火炎で加熱されたとき、鉄骨等に熱が伝わる時間を引き
延ばし、結果的に耐火性を発揮する。この材料の配合量
は耐火被覆材に対して10〜20重量%とされる。10
重量%未満では遮熱性が不十分で鉄骨の温度上昇が大と
なつて不都合であり、20重量%を越えると造粒形状の
ものが多いためボソボソ状になりモルタルの圧送性や塗
付け性が悪くなつて不都合である。
また、高吸熱性無機材料としては、主に結合水や吸蔵水
を多く含むグラフアイト、ハイジライト、塩化マグネシ
ウム、硼砂、ひる石原鉱石などが用いられる。この材料
は、熱を受けた際、これら結合水、吸蔵水が蒸発し、こ
の蒸発潜熱によつて熱を奪い、結果的に耐火性を示すも
のであり、好ましくは吸熱量が50cal/g以上の材料
を使用することが望ましい。この高吸熱性無機材料の配
合量は10〜30重量%とされる。10重量%未満で
は、吸熱量が小となり温度上昇が大となつて不都合であ
り、30重量%を越えるとこの成分は以下に述べる膨張
成分と重なる所があり、膨張量が過大となり安定した形
状を保つことが難しくなりやはり不都合である。
また、膨張性無機材料としては、加熱されると、それ自
体が膨張して多孔質化し、高い断熱性を発揮して耐火性
を示すもので、例えばグラフアイト、ひる石原鉱石、水
ガラスなどの膨張率が50%以上のものが好ましい。こ
の材料の配合量は全体5〜25重量%とされる。5重量
%未満では膨張量が不足し耐火性がえられず不都合であ
り、25重量を越えると、膨張量が過大となり安定した
形状を保つことが難しくなり不都合である。
耐熱向上無機材料は、上記種々の材料が長く高温に曝さ
れると、徐々に劣化して保形性を失い、崩壊するのを防
止し、より高度の耐火性を確保するためのもので、例え
ばアモルフアスシリカや消石灰などが使用できる。この
材料の配合量は5〜15重量%とされる。5重量%未満
では耐火安定性が劣り不都合であり、15重量%を越え
ると耐火断熱性が低下し不都合である。
また、常温粘結材料は、上記各材料を相互に固結して耐
火被覆材として一体に固めるもので、特に被覆施工時お
よび被覆施工後の平常時に固結作用を発現するもので、
石膏や各種セメントなどの水硬性材料が使用される。こ
の常温粘結材の配合量は全体の5〜20重量%とされ
る。5重量%未満では強度的に不足し、欠けやいたみが
生じ易く不都合であり、20重量%を越えると強度が大
きくなり過ぎ膨張反応が抑制されてしまうこととなつて
不都合である。
さらに、高温粘結材料は、特に加熱された際に固結作用
を発揮し、高温下での保形性を確保し、耐火性を向上せ
しめるものである。この高温粘結材料には耐水性向上含
浸被覆および耐炭酸化被覆が形成された粒径2〜5mmの
粒状水ガラスが用いられる。この粒状水ガラスは常温で
は何んら固結作用を示さないが、加熱されると、約20
0〜300℃で溶融しはじめるとともに発泡し、各材料
を固結するもので、約800℃まで固結作用が維持され
る。特に、ここでは耐水性向上含浸被覆と耐炭酸化被覆
とで被覆された粒状水ガラスを用いているので、施工中
での水かかりによつて水ガラスが溶解することが防止さ
れ、かつ施工後の空気中の炭酸ガスによる水ガラスの炭
酸化が防止され、これにより、長期にわたつて粒状水ガ
ラスの発泡性が保たれ、結果的に高温粘結材料としての
耐久性が向上する。
上記耐水被覆としては、ステアリン酸、ステアリン酸カ
ルシウムなどの撥水剤を浸透させたものが、また耐炭酸
化被覆としてはクロロプレンなどのゴムやアクリル樹脂
などの樹脂等の高分子材を厚さ0.5〜1mmに被覆したも
のが使用される。被覆構成は、粒状水ガラス表面にまず
耐水性向上含浸被覆が設けられ、この上に耐炭酸化被覆
が設けられる。
この高温粘結材料の配合量は、全体の15〜40重量%
とされる。15重量%未満であれば膨張層をうまく保持
できなくなり不都合であり、また40重量%を越えると
コスト面で採算が合わなくなるなどの不都合を来す。
このような配合の耐火被覆材は水と混練されてモルタル
状の混練物とされる。水の配合量は耐火被覆材100重
量部に対して40〜50重量部とされる。混練には通常
のモルタルミキサーなどが使用される。
つぎに、このモルタル状の混練物は、第1図に示すよう
に所定形状および所定寸法に加工された鉄骨1(図面で
はH型鋼よりなる梁)に吹き付けられて耐火被覆2とさ
れる。吹き付けには通常のモルタル吹付機などの吹付装
置が使用できる。また、コテ塗りも採用できる。吹き付
けられた混練物は通常1日で硬化し、強固な耐火被覆2
となる。吹き付けにあつては、第1図に示すように当然
鉄骨1のジヨイント部1aは除かれる。また、梁となる
H形鋼では、上側の床が載るフランジ面も除かれる。さ
らに、第2図に示すような柱梁合成部分3に対しても梁
とのジヨイント部分3a…を除いて予め耐火被覆2を形
成しておくことができる。このような耐火被覆2の施工
は鉄骨加工工場で行つてもよいし、工事現場内に仮設作
業場を設けて一旦搬入した鉄骨に耐火被覆を施してもよ
い。
このようにして、予め耐火被覆2が形成された鉄骨1,
3は常法によつて組み立てられる。ついで、耐火被覆2
が施されずにそのまま残つているジヨイント部分等に現
場で上記混練物を吹き付け、組み立てた鉄骨の所要面全
体に耐火被覆2を形成する。
〔作用〕
このような鉄骨構築法にあつては、耐火被覆に上記配合
組成の耐火被覆材を用いているので、機械的強度が著る
しく高く、付着力もよいため、鉄骨搬入時や鉄骨組立時
においても耐火被覆が欠落したり、損傷したりすること
がない。第1表は、この発明で用いられる耐火被覆と従
来の湿式、半湿式岩綿との曲げ強度および圧縮強度を示
したものである。
この第1表のデータよりこの耐火被覆は、従来の吹付け
岩綿に比して格段に機械的強度が高く、耐火被覆の先付
け工法が何んら問題なく実施できることが理解できる。
また、この発明に用いられる耐火被覆材は、前記各種の
材料をバランスよく配合しているので耐火被覆の厚さを
従来の吹付け岩綿によるものに比べて約1/2とするこ
とができる。従来の岩綿耐火被覆の場合は1時間耐火で
30mm、2時間耐火で45mm、3時間耐火で60mm程度
であるのに対し、この耐火被覆材にあつては実験の結
果、1時間耐火で15mm、2時間耐火で25mm、3時間
耐火で30mmでよく、約半分でよい。このため、建物全
体としての耐火被覆材量が半減し、施工時間の短縮等が
図られる。また、被覆厚さが薄いので、柱や梁の仕上り
寸法が小さくて済み、内装仕上材の下地が耐火被覆に当
り、これを削り落すなどの施工上の欠陥が防止できる。
さらに、耐火被覆材を構成する高温粘結材料に耐水性向
上含浸被覆と耐炭酸化被覆とを有する粒状水ガラスを用
いているので、水ガラスの高温での固結作用が長期(1
0年以上)にわたつて保持される。すなわち、通常の水
ガラスでは施工中の水かかりによつて水ガラスが溶解流
出したり、あるいは施工後空気中の炭酸ガスと反応して
次式のように水ガラスが炭酸化して発泡性が低下したり
するが、 Na2SiO3+CO2→Na2CO3+SiO2 この発明において用いられる粒状水ガラスは耐水性向上
含浸被覆と耐炭酸化被覆が施されているので、このよう
な不都合を来すことがない。
また、吹き付けに際しては、混練物がモルタル状である
ので吹付け岩綿のように粉塵が飛散することが少なく、
良好な作業環境で作業を実施することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明の鉄骨構築法によれば、
高能率で施工安全性も確保できる先付け工法が採用でき
る。また、耐火被覆材に特定の配合組成の高強度のもの
を用いるので、作業中の耐火被覆の脱落、損傷などがな
くなり、作業も容易となる。よつて、現場作業量が軽減
でき、工期の短縮化が図れ、コアまわりや外周まわりな
どの施工に危険性を伴う現場作業を避けることもでき
る。また、特定の配合材料をバランスよく配合したの
で、耐火被覆としての耐火性がよくその被覆厚さを従来
の吹付け岩綿の約1/2にすることができる。さらに、
耐火被覆材の高温粘結材に耐水性向上含浸被覆と耐炭酸
化被覆とを有する粒状水ガラスを用い高温粘結材料の固
結作用が長期にわたつて保存され、信頼性の高い耐火被
覆を有する鉄骨構造物が得られる。またさらに、耐火被
覆材混練物の吹き付けの際に、粉塵の発生がなく、作業
環境も良好であるなどの利点を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、いずれもこの発明の鉄骨構築法
による耐火被覆を施した鉄骨の例を示す概略斜視図であ
る。 1……鉄骨、2……耐火被覆。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】他の鉄骨との接合部を除いて耐火被覆材で
    予め被覆した鉄骨を組み立て、未被覆部を上記耐火被覆
    材で被覆することを特徴とする鉄骨構築法。 但し、上記耐火被覆材は以下の組成を有する。 低温度伝導性無機材料 10〜20重量% 高吸熱性無機材料 10〜30重量% 膨張性無機材料 5〜25重量% 耐熱向上無機材料 5〜15重量% 常温粘結材料 5〜20重量% 高温粘結材料 15〜40重量%
  2. 【請求項2】上記高温粘結材料は、耐水性向上被覆およ
    び耐炭酸化被覆が形成された粒状水ガラスであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の鉄骨構築法。
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JPS6198841A JPS6198841A (ja) 1986-05-17
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62258032A (ja) * 1986-04-28 1987-11-10 株式会社竹中工務店 鉄骨耐火被覆先行工法
JPH0723634B2 (ja) * 1988-02-16 1995-03-15 鹿島建設株式会社 耐火被覆工法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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