JPH0663881A - 脚式移動ロボットの歩行制御装置 - Google Patents

脚式移動ロボットの歩行制御装置

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JPH0663881A
JPH0663881A JP9547593A JP9547593A JPH0663881A JP H0663881 A JPH0663881 A JP H0663881A JP 9547593 A JP9547593 A JP 9547593A JP 9547593 A JP9547593 A JP 9547593A JP H0663881 A JPH0663881 A JP H0663881A
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JP
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joint
robot
joints
rigidity
control
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JP9547593A
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Nobuaki Ozawa
信明 小澤
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 脚式移動ロボットの歩行制御装置であって剛
体モデルで近似して制御値を決定すると共に、剛性不足
による変形をフィードバック補正して制御値を修正す
る。 【効果】 剛体モデルと実際のロボットの間に誤差があ
っても、剛性不足による変形を補正することで、ロボッ
トの剛性を、見掛け上、無限大にすることができて比較
的低レベルの制御装置を用いることができ、またコンプ
ライアンス(制御)の自由度も増すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は脚式移動ロボットの歩
行制御装置に関し、より具体的にはモデルで想定するロ
ボットの剛性と実際の剛性とのズレをフィードバック補
償して見掛け上の剛性を増加させ、ロボットを理想的な
剛体モデルで扱うことができる様にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】脚式移動ロボットとしては例えば、特開
昭62−97006号公報記載のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様な脚式移動ロボ
ットが安定に歩行するためには、所定の力学的な安定条
件を満足しなければならない。従って、ロボットはリア
ルタイムにその力学問題を解きながら歩行するか、ある
いは予め解いておいて歩行することになる。そのときに
使用されるロボットのモデルが、実際のロボットを十分
に精度良く近似していれば良いが、実際にはモデル化の
困難な要素が多く含まれていたり、種々の制約、例えば
演算処理時間の短縮やモデル製作労力の軽減などから、
近似モデルが使用されることが多い。
【0004】ところで、脚式移動ロボットは、移動の際
に脚部を高速で振らなければならない反面、脚部の関節
やリンクに大きな負荷(曲げモーメント)がかかると言
う特徴がある。それ故に、脚部を振るために必要なエネ
ルギを削減するために、ないしは脚部を振ることで発生
する反力によって安定性が低下することを防止するため
に、ロボットの脚部は軽量でイナーシャ(慣性力)が低
いことが望ましい。ところが、上記の近似モデルがロボ
ットの剛性は十分に大きいと言う仮定に基づいていた
り、ロボットの弾性要素を十分に考慮していない場合、
実際のロボットの剛性はその通りに十分大きいことが必
要になる。ここにロボットに対して、軽量で低イナーシ
ャであることと、高剛性であることと言う、両立の困難
な要求が課せられることになる。特に、脚式移動ロボッ
トは関節など剛性を高くすることが難しい可動部を必ず
有するし、歪みを検出するタイプの力センサなどやはり
剛性を高くすることが困難な要素を含んでいることも多
く、軽量、低イナーシャ化を追求しながら、ロボットに
含まれる弾性要素を無視できるほどまで剛性を高くする
ことは、実質的に不可能と言って差し支えない。従っ
て、実際に弾性要素を含むロボットについて剛体モデル
を想定し、それを使用して力学的な安定条件を満足させ
て歩行させようとしても、実際のロボットとモデルとの
間に存在する近似誤差のために所期の歩行安定性が得ら
れないと言う問題が生じる。
【0005】従って、この発明の目的は上記した欠点を
解消し、ロボットのモデルとして剛体モデルを使用する
ことを可能として制御系の負担を軽減し、軽量、低イナ
ーシャ化によって生じる剛性不足を許容した上で、上記
した歩行安定性が低下するのを防止する様にした脚式移
動ロボットの歩行制御装置を提供することにある。
【0006】更には、剛性不足を補償することで、ロボ
ットに対してコンプライアンスの自由度を増加すること
ができる様にした脚式移動ロボットの歩行制御装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ためにこの発明は例えば請求項1項に示す如く、関節と
脚部リンクとを有し、該脚部リンクで自重を支持し、ま
たは移動のための駆動力を発生する脚式移動ロボットの
歩行制御装置であって、該関節を目標値に従うように追
従制御する関節サーボ系を備えるものにおいて、該関節
部またはその近傍に作用するモーメントを検出する手
段、前記検出したモーメントから前記関節部またはその
近傍の変形量を推定する手段、及び前記推定された変形
量を減少または解消するように前記関節の目標値を補正
する手段を備えるように構成した。
【0008】
【作用】関節部またはその近傍に作用するモーメントを
検出し、検出したモーメントから関節部またはその近傍
の変形量を推定し、その変形量を減少または解消するよ
うに関節の目標値を補正する様にしたことから、脚部リ
ンクがモデルで予定する剛性を不足して変形したとして
も、その変形を補償することができる。即ち、ロボット
を剛体モデルで近似して制御値を決定するだけで所期の
歩行安定性を確保することができて制御系の負担を軽減
することができると共に、脚部リンクを軽量かつ低イナ
ーシャな構造とすることができ、歩行安定性を一層向上
させることができる。更には、弾性モデルを処理できな
い様な比較的低レベルの制御装置を使用する場合やモデ
ルに関する演算をより高速に処理することが必要な場合
など、種々の制約から剛体モデルを使用しながら実際に
は弾性要素を含むロボットを制御する場合に、弾性要素
を考慮したかの様に安定に歩行させることができる。ま
た制御装置は特に高性能なものが必要ではなく、ロボッ
トの弾性要素を現実的に設計できる程度まで許容するこ
とができる。
【0009】
【実施例】以下、脚式移動ロボットとして2足歩行のロ
ボットを例にとってこの発明の実施例を説明する。図1
はそのロボット1を全体的に示す説明スケルトン図であ
り、左右それぞれの脚部リンク2に6個の関節を備える
(理解の便宜のために各関節をそれを駆動する電動モー
タで示す)。該6個の関節は上から順に、腰の脚部回旋
用の関節10R,10L(右側をR、左側をLとする。
以下同じ)、腰のロール方向(x方向)の関節12R,
12L、同ピッチ方向(y方向)の関節14R,14
L、膝部のロール方向の関節16R,16L、足首部の
ロール方向の関節18R,18L、同ピッチ方向の関節
20R,20Lとなっており、その下部には足平22
R,22Lが取着されると共に、最上位には筐体(基
体)24が設けられ、その内部には制御ユニット26が
格納される。
【0010】上記において腰関節は関節10R(L),
12R(L),14R(L)から構成され、また足関節
は、関節18R(L),20R(L)から構成される。
また、腰関節と膝関節との間は大腿リンク32R,32
Lで、膝関節と足関節との間は下腿リンク34R,34
Lで連結される。ここで、脚部リンク2は左右の足につ
いてそれぞれ6つの自由度を与えられ、歩行中にこれら
の6×2=12個の関節(軸)をそれぞれ適宜な角度に
駆動することで、足全体に所望の動きを与えることがで
き、任意に3次元空間を歩行することができる様に構成
される。先に述べた様に、上記した関節は電動モータを
備え、更にはその出力を倍力するハーモニック減速機
(商品名)などを備えるが、その詳細は先に本出願人が
提案した出願(特願平1−324218号、特開平3−
184782号)などに述べられており、それ自体はこ
の発明の要旨とするところではないので、これ以上の説
明は省略する。
【0011】図1に示すロボット1において、足首部に
は公知の6軸力センサ36が設けられ、足平を介してロ
ボットに伝達されるx,y,z方向の力成分Fx,F
y,Fzとその方向まわりのモーメント成分Mx,M
y,Mzとを測定し、足部の着地の有無と支持脚に加わ
る力の大きさと方向とを検出する。また足平22R
(L)の四隅には静電容量型の接地スイッチ38(図1
で図示省略)が設けられて、足平の接地の有無を検出す
る。更に、筐体24には傾斜センサ40が設置され、x
−z平面内のz軸に対する傾きとその角速度、同様にy
−z平面内のz軸に対する傾きとその角速度を検出す
る。また各関節の電動モータには、その回転量を検出す
るロータリエンコーダが設けられる。更に、図1では省
略するが、ロボット1の適宜な位置には傾斜センサ40
の出力を補正するための原点スイッチ42と、フェール
対策用のリミットスイッチ44が設けられる。これらの
出力は前記した筐体24内の制御ユニット26に送られ
る。
【0012】図2は制御ユニット26の詳細を示すブロ
ック図であり、マイクロ・コンピュータから構成され
る。そこにおいて傾斜センサ40などの出力はA/D変
換器50でデジタル値に変換され、その出力はバス52
を介してRAM54に送られる。また各電動モータに隣
接して配置されるエンコーダの出力はカウンタ56を介
してRAM54内に入力されると共に、接地スイッチ3
8などの出力は波形整形回路58を経て同様にRAM5
4内に格納される。制御ユニット内にはCPUからなる
演算装置60が設けられており、後述の如くROM64
に格納されている歩行パターンに基づいて各関節の駆動
に必要な制御値を算出してD/A変換器66とサーボア
ンプを介して各関節を駆動する電動モータに出力する。
【0013】続いて、この制御装置の動作を説明する。
【0014】図3はその動作を示す足関節18,20R
(L)についてのブロック線図である。この制御におい
ては足関節を除く他の関節10,12,14,16R
(L)については公知の位置、速度フィードバックのみ
を行って各関節の角度を指令値に追従制御すると共に、
図示の如く足関節18,22R(L)については更に、
足部の弾性変形をフィードバック補償する様にした。即
ち、足関節18,22R(L)は脚部リンク2の先端に
位置するので、その重量が増加することは脚部リンク全
体のイナーシャを大きく増加させるため、軽量化を優先
することになる。また2軸が交差する構造となっている
ため、剛性を高くする設計にも限界がある。また足関節
18,20R(L)の下部には前記した6軸力センサ3
6が配置されているために、他の部分に比べて相対的に
剛性が低い。そこで、図1に示したロボット1について
は剛体モデルで捉えて指令値を決定すると共に、足部周
辺を図4に示す様にバネ・ダンパ・質点系として近似
し、6軸力センサ36で検出したモーメントをそのバネ
に作用する力と考えて変形量を推定し、それを打ち消す
様に剛体モデルを前提として決定された指令値を補正
し、それを操作量として足関節を駆動する様にした。
【0015】簡単のために、ダンパの効果を無視して静
的な釣合条件の下で考える。足部の剛性をkfoot、力を
F、変位量をXとすると、F=kfoot・X、と言う関係
が成立する。この剛性kfootにはサーボ系の剛性とロボ
ット1の機械的な剛性とが含まれる。そこで、この制御
では、この剛性kfootの逆数1/kfootを求め、その逆
数1/kfootに関連した値をフィードバックゲインkd
として検出したモーメントに乗じて足関節角度の指令値
θankle.commを補正する様にした。即ち、図5に示す様
に、フィードバックゲインkdによってサーボ系の剛性
と機械的な剛性とに等価な値を補償して見掛け上剛性を
無限大にする様にした。即ち、図4に示すモデルにおい
て足関節の角度の指令値θankle.commに対して、剛性が
無限大でないために実際の足関節の角度がθankle.act
になったとすると、足関節のまわりのモーメントMは剛
性が無限大であれば、モデルで予定するモーメントMco
mmは、 Mcomm=mgh × sin( θankle.comm) となるはずであるが、実際の足関節の角度がθankle.ac
t となったために、実際のモーメントMact が Mact =mgh × sin( θankle.act) となり、 Mcomm < Mact となる。ここで、適当な補正をほどこして、θankle.ac
t =θankle.commとなったとすると、 Mact =mgh × sin( θankle.comm) となる。このとき、この実際のモーメントMact によっ
て発生する足関節回りの変形量( θankle.deformとす
る) は前記の如く、 θankle.deform=Mact × kd となるので、修正された指令値(θ'ankle.comm)を θ'ankle.comm=θankle.comm−θankle.deform とすれば、 θankle.act =θ'ankle.comm + Mact ・kd=θa
nkle.comm となる。この様に足関節回りの変形を補償する結果、ロ
ボット1は少なくとも足関節18,20R(L)につい
ては、見掛け上無限大の剛性を得たことになる。尚、ロ
ボットが静的な釣合条件の下にないときは、運動方程式
を解いて該操作量を決定すれば良い。
【0016】更に特徴的なことは、足関節については剛
性を見掛け上無限大にすることができた結果、図5に示
す様にコンプライアンス(制御)の自由度を増したこと
である。従って、図3ブロック線図に示す様に、コンプ
ライアンス制御ゲインkcを用いてコンプライアンス制
御を行うときも、一層効果的に行うことができる。
【0017】以上を前提として以下図6、図7フロー・
チャートを参照して詳細に説明する。尚、図6は図2に
示す制御ユニット26の動作を示すフロー・チャートの
前半部(スタート〜S30)、図7は後半部(S32〜
END)である。
【0018】先ず図6のS10で装置各部をイニシャラ
イズした後、S12に進んで歩行パターンi θcomm
(t)を検索する。これはロボット1が理想的に平坦で
かつ硬さも均一な路面を歩行するときの各関節角の目標
値を示す。ここで添字i は関節の番号を示し、添字は時
刻tのときの角度を示す。関節の番号は下から順に、2
0R=1,20L=2,..とする(図4ではi=1か
ら4を”ankle ”と示した)。これらの時系列データは
先に述べた様にロボット1を剛体モデルで近似した上、
予め大型コンピュータで算出しておき、前記した制御ユ
ニット内のマイクロ・コンピュータのROM64に格納
しておく。
【0019】続いてS14に進んでパラメータ、例えば
フィードバックゲインkpos,kv... を入力する。続い
てS16に進んでタイマ値t、カウンタ値Count 及び関
節番号(カウンタ)値を零にリセットし、S18に進ん
で歩行を開始し、S20に進んで関節番号iをカウント
するカウンタ値を1にセットする。次いでS22に進ん
でセットした関節番号に該当する関節角度iθcomm
(t)(i=1)などをROM64から読み出す。尚、
図示のiθcomm(t+1 )は現在の時刻tの次の時刻、
即ち次回のプログラム起動時の目標関節角度を示す。ま
たFt(C)は着地衝撃吸収制御期を示すフラグであ
り、当該期間にあるときそのビットが1にセットされ
る。この制御では着地衝撃吸収制御期は、遊脚期間中お
よびそれに続く着地直後とする。遊脚期間中に着地衝撃
吸収制御を実施するようにしたのは、予定より早く着地
した場合に備えるためである。
【0020】次いで、S24に進んでセンサ検出値を読
み込む。ここでiθact はi番目の関節の実際の関節角
度を、Mは図4などで説明した足部に加わる実際のモー
メント(先のMact)を示す。次いでS26に進んで関節
角度の指令値iθcommと実際の関節角度iθact との偏
差に位置フィードバック制御ゲインkpos を乗じて、ア
ンプに指令される速度指令値のうちの位置フィードバッ
ク制御成分が算出される。次いでS28に進んで、現在
の時刻をtとすれば、時刻t+1における関節角度の指
令値i θcomm(t+1)と現在の時刻tにおける関節角
度指令値iθcomm(t)の差分にゲインkvを乗じるこ
とによってアンプに指令される速度指令値のうちの速度
フィードフォワード制御成分が算出される。
【0021】続いてS30に進んで関節番号iが5以上
か否か、即ち膝から上の関節か否かを判断し、否定され
るときは足関節であるので、図7のS32に進む。S3
2では着地衝撃吸収制御を実行するか否かをフラグFt
(C)によって判断する。前述の如く遊脚期間中および
それに続く着地直後にあってはこのフラグのビットが1
にセットされ、S34に進んでコンプライアンス制御ゲ
インkcを算出する。ゲインkcは図8に示す如くその
特性が設定されており、Count(時間相当値) で検索して
求める。次いでS36に進んで求めたゲインkcを検出
したモーメントMに乗じてアンプに指令する速度指令値
のうち第3のコンプライアンス制御成分iv3を算出し、
次いでS38に進んでCount 値をインクリメントする。
尚、S32でフラグのビットが0、即ち、着地衝撃吸収
制御期にないと判断されるときはS40に進んで第3の
制御値を零にすると共に、S42に進んでCount 値を零
にリセットする。
【0022】続いて、S44に進んで前記した弾性変形
補償ゲインkdを求める。ゲインkdは図9に示す如く
その特性が設定されており、時刻tで検索して求める。
ここでゲインkdは前記した様にサーボ系とロボットの
機械的な剛性の和であるkfootの逆数(" KD" とす
る)に関連した値とし、両脚支持期ではKDより小さく
設定し、片脚支持期では値KDに設定すると共に、KD
に対して滑らかに変化する様に設定した。尚、両脚支持
期の補正量を小さくするのは、両脚支持期は閉リンクと
なり、足関節を補正すると干渉が発生し、目的とする補
償を却って適切に行えないためである。次いでS46に
進み、求めたゲインkdを使用して図示の式から第4の
速度制御値iV4 を算出する。
【0023】続いてS52に進んで算出した全ての制御
値を加算して総和iVCOMMを求めてサーボアンプに出力
し、S54に進んで関節番号カウンタをインクリメント
し、S56に進んで最終関節か否か判断し、肯定される
ときはS58に進んで次の目標関節角度iθcomm(t+
1 )を検索するためにタイマ値tをインクリメントし、
S60において歩行終了と判断されるまで、上記した作
業を繰り返す。
【0024】この実施例は上記の如く剛性の比較的低い
足関節に作用するモーメントを検出してその変形を補正
する様にしたので、ロボットとしては剛体モデルで近似
して制御値を決定し、その制御値を補正して剛性不足に
よる位置ズレなどを効果的に修正する様にした。従っ
て、ロボットを所期の通り安定して歩行させることがで
きる。また図5に関して述べた様に剛性を見掛け上無限
大にしてモデルで予定する理論上の剛性を与える様にし
たことから、コンプライアンス(制御)の自由度が大幅
に増加し、着地するときの衝撃などを一層効果的に吸収
することができる。更に、剛体モデルで近似して安定歩
行を実現する様にしたことから、弾性モデルを処理でき
ない様な比較的低レベルの制御装置を使用することも可
能となり、またモデルに関する演算をより高速に処理す
ることも可能となる。この様に剛体モデルを使用しなが
ら、弾性要素を含むロボットを、あたかも弾性要素を考
慮したかの様に、安定に歩行させることができる。
【0025】尚、上記においてゲインkdの値を1/k
footに関連した値として剛性不足分を相殺することによ
り剛性を見掛け上無限大にしたが、これに限られるもの
ではなく、適宜な剛性となる様にkdの値を設定しても
良い。また、剛性不足を補う制御とコンプライアンス制
御とを併用する例を示したが、剛性不足を補う制御のみ
に止めても良いことは言うまでもない。
【0026】また、上記において、図8ないし図9の離
床、着床は接地スイッチ38の出力から検出すれば良い
が、それ以外にも歩行パターンで予め設計された時間を
用いても良く、あるいは6軸力センサ36の検出したモ
ーメント、外力、ないしは後で第2実施例で述べる電流
センサの検出値などを適宜設定するしきい値と比較して
判断しても良い。
【0027】図2に想像線で示す様に電流センサを設け
た構成は、この発明の第2実施例を示す。即ち、モデル
と実際のロボットとの誤差が関節角度制御ループのサー
ボ剛性が低いことが要因となっている場合は、モータに
流れる電流Iにモータのトルク定数Tc を乗ずることに
よって負荷トルクTL が、さらにはモータの角度誤差が
推定できるので、関節を駆動するモータに流れる電流値
を検出して第1実施例と同様の制御を行う様にした。具
体的には図7フロー・チャートのS24においてモーメ
ントの代わりにモータ電流Iを読み込み、負荷トルクT
L を、 TL =Tc ×I と求めて制御すれば良い。
【0028】同様に図2に想像線で示す様にストレイン
ゲージを設けた構成は、この発明の第3実施例を示す。
即ち、モデルと実際のロボットとの誤差がハーモニック
減速機の剛性不足に起因するときは、ストレインゲージ
を用いてハーモニック減速機の非線形摩擦を測定し、図
7フロー・チャートのS46において測定値にゲインを
乗じた値をフィードバックして非線形摩擦を補償する。
尚、ストレインゲージに非線形摩擦の測定およびトルク
制御による補償については、『ハーモニック・ドライブ
の弾性を利用したトルク計測とそのトルク制御への応
用』(橋本稔ほか。ハーモニックドライブ国際シンポジ
ウム(1991年)講演資料(招7-1 ))に述べられている
ので、ここでの説明は省略する。
【0029】尚、上記において足関節に制御を行う例を
示したが、それに限られるものではなく、膝関節ないし
はその上方の関節について行っても良い。
【0030】また上記において、歩行パターンとして予
め設定しておく場合に適用する例を示したが、それに限
られるものではなく、歩行のときリアルタイムに求める
様にした技術に適用させても良い。
【0031】また上記において、2足歩行の脚式移動ロ
ボットを例にとって説明してきたが、それに限られるも
のではなく、3足以上の脚式移動ロボットにも妥当する
ものである。
【0032】
【発明の効果】関節と脚部リンクとを有し、該脚部リン
クで自重を支持し、または移動のための駆動力を発生す
る脚式移動ロボットの歩行制御装置であって、該関節を
目標値に従うように追従制御する関節サーボ系を備える
ものにおいて、該関節部またはその近傍に作用するモー
メントを検出する手段、前記検出したモーメントから前
記関節部またはその近傍の変形量を推定する手段、及び
前記推定された変形量を減少または解消するように前記
関節の目標値を補正する手段を備えるように構成したの
で、実際には無限大の剛性を有しない関節部やその近傍
の変形を補償し、見掛け上の剛性を無限大にすることが
可能となるため、ロボットを剛体モデルで近似して設計
した歩行パターンに基づいて歩行制御する場合、モデル
誤差を縮小することができるので歩行安定性を一層向上
させることが可能となる。また、言い換えれば関節部ま
たはその近傍の剛性不足を補うことができるので、脚部
リンクの軽量化、低イナーシャ化を進めることが可能と
なる。更に、ロボットのモデルとして、剛体モデルを使
用するほうが弾性までも考慮したモデルを使用する場合
に比べれば制御装置にかかる負荷が小さいので、比較的
低レベルの制御装置で安定な歩行制御を実現できる。
【0033】請求項2項の装置にあっては、前記ロボッ
トに作用するモーメントおよび/または力に応じて前記
関節の目標値を補正して前記ロボットにコンプライアン
スを与える様にしたことから、即ち、見掛け上、剛性を
無限大にすることができたので、コンプライアンス(制
御)の自由度を増加させることができ、それにより着地
時の衝撃なども一層効果的に緩和でき、一層安定な歩行
制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る脚式移動ロボットの歩行制御装
置を全体的に示す概略図である。
【図2】図1に示す制御ユニットの説明ブロック図であ
る。
【図3】図2に示す制御ユニットの動作を示すブロック
線図である。
【図4】図3ブロック線図に示す弾性変形補償を説明す
る足関節について仮想的に設定したバネ・質点系を示す
説明図である。
【図5】図3ブロック線図に示す弾性変形補償を説明す
る説明図である。
【図6】図2に示す制御ユニットの動作を示すフロー・
チャートの前半部である。
【図7】図2に示す制御ユニットの動作を示すフロー・
チャートで、図6のフロー・チャートに続く後半部であ
る。
【図8】図7フロー・チャートで使用するコンプライア
ンス制御ゲインの経時的特性を示すタイミング・チャー
トである。
【図9】図7フロー・チャートで使用する弾性変形補正
ゲインの経時的特性を示すタイミング・チャートであ
る。
【符号の説明】
1 脚式移動ロボット(2足歩行ロボ
ット) 2 脚部リンク 10R,10L 脚部回旋用の関節 12R,12L 腰部のロール方向の関節 14R,14L 腰部のピッチ方向の関節 16R,16L 膝部のロール方向の関節 18R,18L 足首部のロール方向の関節 20R,20L 足首部のピッチ方向の関節 22R,22L 足平 24 筐体 26 制御ユニット 36 6軸力センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 関節と脚部リンクとを有し、該脚部リン
    クで自重を支持し、または移動のための駆動力を発生す
    る脚式移動ロボットの歩行制御装置であって、該関節を
    目標値に従うように追従制御する関節サーボ系を備える
    ものにおいて、 a.該関節部またはその近傍に作用するモーメントを検
    出する手段、 b.前記検出したモーメントから前記関節部またはその
    近傍の変形量を推定する手段、及び c.前記推定された変形量を減少または解消するように
    前記関節の目標値を補正する手段を備えるように構成し
    たことを特徴とする脚式移動ロボットの歩行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ロボットに作用するモーメントおよ
    び/または力に応じて前記関節の目標値を補正して前記
    ロボットにコンプライアンスを与える様にしたことを特
    徴とする請求項1項記載の脚式移動ロボットの歩行制御
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001138273A (ja) * 1999-11-08 2001-05-22 Sony Corp 脚式移動ロボット及びその制御方法
KR100835354B1 (ko) * 2006-07-05 2008-06-04 삼성전자주식회사 보행로봇 및 그의 제어방법
JP2010115780A (ja) * 2010-01-28 2010-05-27 Sony Corp 脚式移動ロボット及びその制御方法
JP2013244540A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Nachi Fujikoshi Corp 産業用ロボットの重力たわみ角補正方法および装置

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