JPH0665837A - 保温性織編物 - Google Patents
保温性織編物Info
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- JPH0665837A JPH0665837A JP4274974A JP27497492A JPH0665837A JP H0665837 A JPH0665837 A JP H0665837A JP 4274974 A JP4274974 A JP 4274974A JP 27497492 A JP27497492 A JP 27497492A JP H0665837 A JPH0665837 A JP H0665837A
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- yarn
- hollow fiber
- woven
- fiber
- hollow
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 摩擦による白化が起こることなく、優れた保
温性を有した織編物、特にブラウス等の婦人衣料に適し
た織編物を提供する。 【構成】 経糸と緯糸の少なくともいずれか一方に、2
種以上の繊維からなる糸Aが組織された織編物で、糸A
が、実質的にC字状の横断面形状を有する中空繊維1
と、中空部を有さない非中空繊維2を含む。しかも、こ
の中空繊維1の混率が15〜50重量%で、その中空率
は20〜50%であり、織編物における中空繊維1の表
面露出度が50%以下になっている。この糸Aは、熱収
率が大なる芯鞘型複合繊維と、熱収率が小なる非中空繊
維とからなる異収縮混繊糸や、上記複合繊維の周囲に非
中空繊維が巻き付いた構造を有する複合加工糸から得ら
れたものが好ましい。 【効果】 摩擦による外観低下が少なく、保温性に優れ
るだけでなく、吸汗性や感性の点においても優れたもの
である。
温性を有した織編物、特にブラウス等の婦人衣料に適し
た織編物を提供する。 【構成】 経糸と緯糸の少なくともいずれか一方に、2
種以上の繊維からなる糸Aが組織された織編物で、糸A
が、実質的にC字状の横断面形状を有する中空繊維1
と、中空部を有さない非中空繊維2を含む。しかも、こ
の中空繊維1の混率が15〜50重量%で、その中空率
は20〜50%であり、織編物における中空繊維1の表
面露出度が50%以下になっている。この糸Aは、熱収
率が大なる芯鞘型複合繊維と、熱収率が小なる非中空繊
維とからなる異収縮混繊糸や、上記複合繊維の周囲に非
中空繊維が巻き付いた構造を有する複合加工糸から得ら
れたものが好ましい。 【効果】 摩擦による外観低下が少なく、保温性に優れ
るだけでなく、吸汗性や感性の点においても優れたもの
である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた保温性を有した
織編物、特に婦人衣料としてのブラウスやドレスやスカ
ートに適した織編物に関するものである。
織編物、特に婦人衣料としてのブラウスやドレスやスカ
ートに適した織編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでに、保温性を有する合成繊維に
関する研究が種々行われてきており、最近では優れた保
温性を有する繊維として、その内部に中空部が形成され
たもの(中空糸)が提案されてきている。例えば特開昭
57−82525号公報には、繊維形成性成分(第1成
分)と、溶解又は分解除去成分(第2成分)との二成分
よりなる複合繊維の、第2成分の少なくとも一部をアル
カリ処理等で除去されて、繊維の内部に中空部が形成さ
れた中空糸が開示されている。この中空部は、隙間によ
って外界とつながるようにして開口しており、このよう
な中空糸は、糸の内部に空気が取り込まれた構造を有す
るので、断熱性、保温性に優れる。
関する研究が種々行われてきており、最近では優れた保
温性を有する繊維として、その内部に中空部が形成され
たもの(中空糸)が提案されてきている。例えば特開昭
57−82525号公報には、繊維形成性成分(第1成
分)と、溶解又は分解除去成分(第2成分)との二成分
よりなる複合繊維の、第2成分の少なくとも一部をアル
カリ処理等で除去されて、繊維の内部に中空部が形成さ
れた中空糸が開示されている。この中空部は、隙間によ
って外界とつながるようにして開口しており、このよう
な中空糸は、糸の内部に空気が取り込まれた構造を有す
るので、断熱性、保温性に優れる。
【0003】しかしながら、このような中空糸を用いて
製造される織編物の場合、織編物の表裏両面に中空糸が
露出した構造であるために、中空糸がフィブリル化し易
い上、中空糸が擦れた際に中空部の隙間の両端(開口
端)が接触して容易に白化し、粉が生じるという問題点
がある。しかも、この開口端の位置がずれて裂け目が見
えると、編物表面に経筋や緯筋が生じることとなる。従
って、このような織編物をスカート等の用途に使用した
場合には、外観の低下が著しい。
製造される織編物の場合、織編物の表裏両面に中空糸が
露出した構造であるために、中空糸がフィブリル化し易
い上、中空糸が擦れた際に中空部の隙間の両端(開口
端)が接触して容易に白化し、粉が生じるという問題点
がある。しかも、この開口端の位置がずれて裂け目が見
えると、編物表面に経筋や緯筋が生じることとなる。従
って、このような織編物をスカート等の用途に使用した
場合には、外観の低下が著しい。
【0004】又、第2成分として、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)とポリエチレングリコール(PE
G)を共重合したものを使用した複合繊維、例えばPE
Gを18重量%共重合したものは、耐熱性が悪いため
に、仮撚加工時の仮撚ヒータや延撚機ヒータにおいて白
粉を発生し、糸切れや毛羽発生が起こり易く、操業性が
低下するという問題点がある。その上、このような複合
繊維から製造される織編物の場合、光沢に欠け、濃色に
染まらないために感性を有したものとならない。更に、
繊維内部に中空部が形成されることで、繊維の断面の外
径は太いが、中空部の分だけ断面積が減少し、1デニー
ル当たりの強度が小さくなるという問題点もある。
タレート(PET)とポリエチレングリコール(PE
G)を共重合したものを使用した複合繊維、例えばPE
Gを18重量%共重合したものは、耐熱性が悪いため
に、仮撚加工時の仮撚ヒータや延撚機ヒータにおいて白
粉を発生し、糸切れや毛羽発生が起こり易く、操業性が
低下するという問題点がある。その上、このような複合
繊維から製造される織編物の場合、光沢に欠け、濃色に
染まらないために感性を有したものとならない。更に、
繊維内部に中空部が形成されることで、繊維の断面の外
径は太いが、中空部の分だけ断面積が減少し、1デニー
ル当たりの強度が小さくなるという問題点もある。
【0005】上述の如く、従来の織編物では、いずれも
中空部を有する中空糸が表面側にも露出しているため
に、摩擦による白化が起こり易く、又、織編物の表面に
筋が発生し易く、良好な感性を有するものを得ることが
困難であった。
中空部を有する中空糸が表面側にも露出しているため
に、摩擦による白化が起こり易く、又、織編物の表面に
筋が発生し易く、良好な感性を有するものを得ることが
困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術における問題点を解決し、摩擦による白化が起
こることなく、優れた保温性を有する織編物を提供する
ことを課題とする。
従来技術における問題点を解決し、摩擦による白化が起
こることなく、優れた保温性を有する織編物を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、優れた保温性
を有する中空繊維を、通常の繊維と組み合わせて使用
し、しかも、この中空繊維がフィブリル化して白化しな
いように、織編物の表面に多く露出していない構造とす
ることにより達成されたものである。
を有する中空繊維を、通常の繊維と組み合わせて使用
し、しかも、この中空繊維がフィブリル化して白化しな
いように、織編物の表面に多く露出していない構造とす
ることにより達成されたものである。
【0008】即ち、本発明の保温性織編物は、2種以上
の繊維からなる糸Aが、経糸と緯糸の少なくともいずれ
か一方に組織された織編物であって、上記糸Aが、実質
的にC字状の横断面形状を有する中空繊維と、中空部を
有さない非中空繊維を含み、上記中空繊維の混率が15
〜50重量%であり、上記中空繊維の中空率が20〜5
0%であること、及び、上記織編物における上記中空繊
維の表面露出度が50%以下であることを特徴とする。
の繊維からなる糸Aが、経糸と緯糸の少なくともいずれ
か一方に組織された織編物であって、上記糸Aが、実質
的にC字状の横断面形状を有する中空繊維と、中空部を
有さない非中空繊維を含み、上記中空繊維の混率が15
〜50重量%であり、上記中空繊維の中空率が20〜5
0%であること、及び、上記織編物における上記中空繊
維の表面露出度が50%以下であることを特徴とする。
【0009】まず、図1〜図3に、本発明の保温性織編
物の部分拡大図を示し、本発明を説明する。図1は、上
記の中空繊維1と非中空繊維2からなる糸Aが製織され
た、平織の織物の構造を示すもので、図2には、図1に
おけるX−Y断面図が示されている。更に、図3には、
図2における糸Aの断面構造を拡大したものが示されて
おり、図3における図面の上側が織物の表面側である。
尚、図4には、中空繊維1の断面拡大図が示されてい
る。
物の部分拡大図を示し、本発明を説明する。図1は、上
記の中空繊維1と非中空繊維2からなる糸Aが製織され
た、平織の織物の構造を示すもので、図2には、図1に
おけるX−Y断面図が示されている。更に、図3には、
図2における糸Aの断面構造を拡大したものが示されて
おり、図3における図面の上側が織物の表面側である。
尚、図4には、中空繊維1の断面拡大図が示されてい
る。
【0010】図3の、糸Aの断面拡大図から理解される
ように、本発明の保温性織編物を組織している糸Aは、
複数本の中空繊維1と、複数本の非中空繊維2とが集束
されてなるものであって、各中空繊維1は、図4に示さ
れるように、繊維の内部に中空部3を有し、一方向に開
口した実質的にC字状の横断面形状を有する。尚、この
中空部3は、中空繊維1における同心的な位置に形成さ
れても偏心的な位置に形成されても良く、その数につい
ても1個でも複数個でも良い。又、中空部3の横断面形
状も特に限定されるものではなく、円形でも非円形でも
良い。
ように、本発明の保温性織編物を組織している糸Aは、
複数本の中空繊維1と、複数本の非中空繊維2とが集束
されてなるものであって、各中空繊維1は、図4に示さ
れるように、繊維の内部に中空部3を有し、一方向に開
口した実質的にC字状の横断面形状を有する。尚、この
中空部3は、中空繊維1における同心的な位置に形成さ
れても偏心的な位置に形成されても良く、その数につい
ても1個でも複数個でも良い。又、中空部3の横断面形
状も特に限定されるものではなく、円形でも非円形でも
良い。
【0011】本発明の織編物が有する優れた保温性は、
この中空繊維1の内部に形成された中空部3に空気が保
持されることにより得られ、中空繊維1の中空率、即ち
断面における中空部3の占める割合は、横断面積全体の
20〜50%に調整されている。これは、中空率が小さ
くなると保温性が低下し、逆に中空率が大きくなると繊
維自体の形成性(単位デニール当たりの強度)が低下す
るからである。又、本発明の織編物には、中空繊維1内
の中空部3に水を吸収する特性(吸汗性)がある。更
に、本発明の保温性織編物は、繊維内に、このような中
空部3を有するので、織編物自体が軽量であって、非常
に機能性に富む。
この中空繊維1の内部に形成された中空部3に空気が保
持されることにより得られ、中空繊維1の中空率、即ち
断面における中空部3の占める割合は、横断面積全体の
20〜50%に調整されている。これは、中空率が小さ
くなると保温性が低下し、逆に中空率が大きくなると繊
維自体の形成性(単位デニール当たりの強度)が低下す
るからである。又、本発明の織編物には、中空繊維1内
の中空部3に水を吸収する特性(吸汗性)がある。更
に、本発明の保温性織編物は、繊維内に、このような中
空部3を有するので、織編物自体が軽量であって、非常
に機能性に富む。
【0012】尚、本発明の保温性織編物では、中空繊維
1における中空部3の開口端の隙間が、あまり大きくな
り過ぎると、中空繊維1の内部と外界との区別がなくな
り、保温力が低下するので好ましくない。このようなこ
とから、一般的には、中空部3の開口端の隙間は、中空
繊維1の中心における中空部3の直径(非円形断面の場
合は同面積の円の直径とする)よりも小さいことが好ま
しい。
1における中空部3の開口端の隙間が、あまり大きくな
り過ぎると、中空繊維1の内部と外界との区別がなくな
り、保温力が低下するので好ましくない。このようなこ
とから、一般的には、中空部3の開口端の隙間は、中空
繊維1の中心における中空部3の直径(非円形断面の場
合は同面積の円の直径とする)よりも小さいことが好ま
しい。
【0013】これに対し、本発明における非中空繊維2
は、中空部を有さず、外観が良く、編物の機能性が低下
しないものであれば特に限定されるものではない。本発
明の織編物において最も一般的なものは、中空繊維1と
非中空繊維2の2種類の繊維からなる糸Aだけを用いて
織編してなるものであるが、上述の中空繊維1と非中空
繊維2以外の繊維を含む、3種類以上の繊維からなるも
のであっても良く、織編する際の組織が特に限定される
ものではない。尚、本発明では、糸Aが、経糸と緯糸の
いずれか一方に組織されたものでも良く、あるいは経糸
と緯糸の両方に組織されたものでも良い。
は、中空部を有さず、外観が良く、編物の機能性が低下
しないものであれば特に限定されるものではない。本発
明の織編物において最も一般的なものは、中空繊維1と
非中空繊維2の2種類の繊維からなる糸Aだけを用いて
織編してなるものであるが、上述の中空繊維1と非中空
繊維2以外の繊維を含む、3種類以上の繊維からなるも
のであっても良く、織編する際の組織が特に限定される
ものではない。尚、本発明では、糸Aが、経糸と緯糸の
いずれか一方に組織されたものでも良く、あるいは経糸
と緯糸の両方に組織されたものでも良い。
【0014】本発明の保温性織編物における、上記糸A
中の中空繊維1の混率は15〜50重量%に調整されて
おり、もし中空繊維1の混率が15重量%より小さくな
ると、保温性が低下し、織編物が重いものとなる。逆に
上記の混率が50重量%より大きくなると、保温性が向
上し、織編物が軽量化されて機能性は良くなるが、表面
に露出する中空繊維1が多くなって、摩擦による白化が
発生し易くなる。尚、本発明では、中空部3が形成され
る前の状態の芯鞘型複合繊維として、芯部分の断面積比
が20〜50%である繊維(コンジュゲート糸)を混率
約30〜60重量%で織編することが好ましい。
中の中空繊維1の混率は15〜50重量%に調整されて
おり、もし中空繊維1の混率が15重量%より小さくな
ると、保温性が低下し、織編物が重いものとなる。逆に
上記の混率が50重量%より大きくなると、保温性が向
上し、織編物が軽量化されて機能性は良くなるが、表面
に露出する中空繊維1が多くなって、摩擦による白化が
発生し易くなる。尚、本発明では、中空部3が形成され
る前の状態の芯鞘型複合繊維として、芯部分の断面積比
が20〜50%である繊維(コンジュゲート糸)を混率
約30〜60重量%で織編することが好ましい。
【0015】更に、本発明では、織編物における中空繊
維1の表面露出度が50%以下、好ましくは45%以
下、更に好ましくは40%以下であって、この「表面露
出度」とは、経糸と緯糸が重なった箇所で糸の断面方向
に切断した際に(図1及び図2参照)、糸の断面に露出
している繊維の割合をいい(図3参照)、具体的には、
以下の式で与えられる値をいう。
維1の表面露出度が50%以下、好ましくは45%以
下、更に好ましくは40%以下であって、この「表面露
出度」とは、経糸と緯糸が重なった箇所で糸の断面方向
に切断した際に(図1及び図2参照)、糸の断面に露出
している繊維の割合をいい(図3参照)、具体的には、
以下の式で与えられる値をいう。
【0016】
【数1】
【0017】この際、もし中空繊維1の表面露出度が5
0%以上であると、表面に露出した中空繊維1がフィブ
リル化して白化が発生し易くなり、中空繊維1における
裂け目が筋となって表れ、経筋や緯筋が発生し易くな
る。上述の如く、本発明の保温性織編物では、織編物表
面に露出している中空繊維1が全く存在しないわけでは
ないが、中空繊維1が、白化に対する抵抗性を有した非
中空繊維2により保護された構造となるので保温性が優
れ、しかも摩擦による白化が発生せず、筋が見えること
による外観低下も起こらない。
0%以上であると、表面に露出した中空繊維1がフィブ
リル化して白化が発生し易くなり、中空繊維1における
裂け目が筋となって表れ、経筋や緯筋が発生し易くな
る。上述の如く、本発明の保温性織編物では、織編物表
面に露出している中空繊維1が全く存在しないわけでは
ないが、中空繊維1が、白化に対する抵抗性を有した非
中空繊維2により保護された構造となるので保温性が優
れ、しかも摩擦による白化が発生せず、筋が見えること
による外観低下も起こらない。
【0018】又、本発明は、上記の保温性織編物におい
て、糸Aが、芯鞘型複合繊維と上記非中空繊維とを含む
異収縮混繊糸から得られたものであり、この芯鞘型複合
繊維の芯部分を除去して中空繊維が形成されているこ
と、及び、芯鞘型複合繊維の熱収率が、非中空繊維の熱
収率よりも大きいことを特徴とするものでもある。本発
明における糸Aを構成する中空繊維1としては、図4に
示されるような横断面構造を有するものが挙げられる
が、このような中空繊維1は、図5に示されるような横
断面構造を有する芯鞘型複合繊維1’から得られる。
て、糸Aが、芯鞘型複合繊維と上記非中空繊維とを含む
異収縮混繊糸から得られたものであり、この芯鞘型複合
繊維の芯部分を除去して中空繊維が形成されているこ
と、及び、芯鞘型複合繊維の熱収率が、非中空繊維の熱
収率よりも大きいことを特徴とするものでもある。本発
明における糸Aを構成する中空繊維1としては、図4に
示されるような横断面構造を有するものが挙げられる
が、このような中空繊維1は、図5に示されるような横
断面構造を有する芯鞘型複合繊維1’から得られる。
【0019】この芯鞘型複合繊維1’(コンジュゲート
糸)は、実質的にC字状の横断面形状を有し、繊維形成
性成分からなる鞘部分4と、溶解又は分解除去成分から
なる芯部分5とから構成され、溶融紡糸により製造され
る。そして、このような芯鞘型複合繊維1’を溶融紡糸
した後で、前述の非中空繊維2と組み合わせて異収縮混
繊糸し、これを織編して織編物を得る。この場合におい
て、芯鞘型複合繊維の熱収率の方が、非中空繊維の熱収
率よりも大きくなければならない。これは、このような
熱収差を有する芯鞘型複合繊維1’と非中空繊維2から
なる異収縮混繊糸には混繊作用があり、芯鞘型複合繊維
1’と非中空繊維2とが混ざり合う作用があるからであ
る。しかも、この混繊作用により、高収縮の芯鞘型複合
繊維1’が、織物表面と逆の方向に沈む易くなり、低収
縮の非中空繊維2が織物表面に露出し易くなり、芯部分
5を溶解又は分解除去して得られる中空繊維1が、織編
物の表面にあまり多く露出しないことで、白化が起こり
にくく、筋が見えることによる外観低下が生じにくい。
糸)は、実質的にC字状の横断面形状を有し、繊維形成
性成分からなる鞘部分4と、溶解又は分解除去成分から
なる芯部分5とから構成され、溶融紡糸により製造され
る。そして、このような芯鞘型複合繊維1’を溶融紡糸
した後で、前述の非中空繊維2と組み合わせて異収縮混
繊糸し、これを織編して織編物を得る。この場合におい
て、芯鞘型複合繊維の熱収率の方が、非中空繊維の熱収
率よりも大きくなければならない。これは、このような
熱収差を有する芯鞘型複合繊維1’と非中空繊維2から
なる異収縮混繊糸には混繊作用があり、芯鞘型複合繊維
1’と非中空繊維2とが混ざり合う作用があるからであ
る。しかも、この混繊作用により、高収縮の芯鞘型複合
繊維1’が、織物表面と逆の方向に沈む易くなり、低収
縮の非中空繊維2が織物表面に露出し易くなり、芯部分
5を溶解又は分解除去して得られる中空繊維1が、織編
物の表面にあまり多く露出しないことで、白化が起こり
にくく、筋が見えることによる外観低下が生じにくい。
【0020】この際、もし、芯鞘型複合繊維と非中空繊
維2とが熱収差のない(異収縮でない)単なる引き揃え
では、混繊作用がないために、芯鞘型複合繊維と非中空
繊維2とが並行して配列され、織物にした後で芯鞘型複
合繊維1’の芯部分5を除去した際、中空繊維1が規則
的に表面に露出し、白化が目立つ。又、異収縮でない単
なる引き揃えの場合には、たとえ撚りをかけても上記の
欠点を解消することはできない。尚、この中空繊維1の
中空率及び中空部3の開口端の隙間は、芯鞘型複合繊維
1’を紡糸する際に任意に調節することができる。
維2とが熱収差のない(異収縮でない)単なる引き揃え
では、混繊作用がないために、芯鞘型複合繊維と非中空
繊維2とが並行して配列され、織物にした後で芯鞘型複
合繊維1’の芯部分5を除去した際、中空繊維1が規則
的に表面に露出し、白化が目立つ。又、異収縮でない単
なる引き揃えの場合には、たとえ撚りをかけても上記の
欠点を解消することはできない。尚、この中空繊維1の
中空率及び中空部3の開口端の隙間は、芯鞘型複合繊維
1’を紡糸する際に任意に調節することができる。
【0021】本発明では、芯鞘型複合繊維1’と非中空
繊維2との熱収差は10%以上であることが好ましい。
尚、この際、デニール差や繊維数は特に限定されるもの
ではなく、インターレース処理を施しても施さなくても
良い。本発明における異収縮混繊糸としては、これまで
に使用されてきた一般的なものが広く使用でき、2本の
未延伸ポリエステル糸のうち1本を加熱延伸し、他方を
冷延伸した後で、引き揃えエアー混繊したものも使用で
きる。
繊維2との熱収差は10%以上であることが好ましい。
尚、この際、デニール差や繊維数は特に限定されるもの
ではなく、インターレース処理を施しても施さなくても
良い。本発明における異収縮混繊糸としては、これまで
に使用されてきた一般的なものが広く使用でき、2本の
未延伸ポリエステル糸のうち1本を加熱延伸し、他方を
冷延伸した後で、引き揃えエアー混繊したものも使用で
きる。
【0022】更に、本発明は、前述の糸Aが、芯鞘型複
合繊維の周囲に非中空繊維が巻き付いた構造を有する複
合加工糸から得られたものであり、この芯鞘型複合繊維
の芯部分を除去して中空繊維が形成されていることを特
徴とするものでもある。よって、この場合にも、図5に
示される芯鞘型複合繊維1’の芯部分5を除去した後の
保温性織編物が、保温性を有する中空繊維1の周囲を、
非中空繊維2が覆って保護した構造を有するので、摩擦
による白化が生じにくく、筋が見えることによる外観低
下も起こらない。尚、この際、中空繊維1の周囲に、非
中空繊維2を巻き付けるには仮撚加工が一般的である。
合繊維の周囲に非中空繊維が巻き付いた構造を有する複
合加工糸から得られたものであり、この芯鞘型複合繊維
の芯部分を除去して中空繊維が形成されていることを特
徴とするものでもある。よって、この場合にも、図5に
示される芯鞘型複合繊維1’の芯部分5を除去した後の
保温性織編物が、保温性を有する中空繊維1の周囲を、
非中空繊維2が覆って保護した構造を有するので、摩擦
による白化が生じにくく、筋が見えることによる外観低
下も起こらない。尚、この際、中空繊維1の周囲に、非
中空繊維2を巻き付けるには仮撚加工が一般的である。
【0023】次に、前述の芯鞘型複合繊維1’を構成す
る材質について説明する。まず、鞘部分4を形成するの
に使用可能なポリマーは、繊維形成性を有するものであ
れば良く、例えば、ポリオレフィン系、ポリビニル系、
ポリアクリロニトリル系、ポリアミド系、ポリエステル
系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、ポリ尿素
系、ポリウレタン系などの多数のポリマーが使用可能で
ある。
る材質について説明する。まず、鞘部分4を形成するの
に使用可能なポリマーは、繊維形成性を有するものであ
れば良く、例えば、ポリオレフィン系、ポリビニル系、
ポリアクリロニトリル系、ポリアミド系、ポリエステル
系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、ポリ尿素
系、ポリウレタン系などの多数のポリマーが使用可能で
ある。
【0024】一方、芯部分5に使用可能な紡糸材は、複
合紡糸が可能で、しかも後に行われる溶解又は分解除去
工程に便利なものであれば特にその種類が限定されない
が、一般的には除去工程に便利な紡糸材として、水で溶
解可能なポリマー、アルカリ水溶液で分解、溶解可能な
ポリマー、酸に溶解可能なポリマー、非水系溶媒で溶解
可能なポリマーなどが好ましく、特に水、アルカリ水溶
液で溶解又は分解可能なものが好ましい。
合紡糸が可能で、しかも後に行われる溶解又は分解除去
工程に便利なものであれば特にその種類が限定されない
が、一般的には除去工程に便利な紡糸材として、水で溶
解可能なポリマー、アルカリ水溶液で分解、溶解可能な
ポリマー、酸に溶解可能なポリマー、非水系溶媒で溶解
可能なポリマーなどが好ましく、特に水、アルカリ水溶
液で溶解又は分解可能なものが好ましい。
【0025】その中でも、特に芯部分5として好ましい
紡糸材は、アルカリ水溶液で分解・溶解可能なポリマー
であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンオキシベンゾエー
ト等の繊維形成性ポリエステル及びそれらの共重合体、
変性体などが挙げられる。特に、上記のポリエステルに
1〜60重量%程度、好ましくは2〜30重量%、最も
好ましくは5〜20重量%のポリアルキレンオキシド類
を共重合したもの、又は混合したもの、或いは5−スル
ホイソフタル酸ナトリウム塩を3〜10重量%共重合し
たものはアルカリ水溶液により容易に分解されるので好
ましい。同様に、芳香族ポリエステルに対して、低融点
(200℃以下)の脂肪族ポリエステルを5〜50重量
%程度混合したものも、芯部分5を構成する紡糸材とし
て極めて好適である。
紡糸材は、アルカリ水溶液で分解・溶解可能なポリマー
であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンオキシベンゾエー
ト等の繊維形成性ポリエステル及びそれらの共重合体、
変性体などが挙げられる。特に、上記のポリエステルに
1〜60重量%程度、好ましくは2〜30重量%、最も
好ましくは5〜20重量%のポリアルキレンオキシド類
を共重合したもの、又は混合したもの、或いは5−スル
ホイソフタル酸ナトリウム塩を3〜10重量%共重合し
たものはアルカリ水溶液により容易に分解されるので好
ましい。同様に、芳香族ポリエステルに対して、低融点
(200℃以下)の脂肪族ポリエステルを5〜50重量
%程度混合したものも、芯部分5を構成する紡糸材とし
て極めて好適である。
【0026】本発明の保温性織編物において特に好まし
い芯鞘型複合繊維1’は、芯部分5を構成する紡糸材
が、ポリエチレングリコールと5−スルホイソフタル酸
ナトリウム塩と含む共重合ポリエチレンテレフタレート
(CoPET)で、鞘部分4を構成するポリマーがポリ
エステル(PET)のものである。このようなCoPE
Tは、非常に優れた耐熱性を有する。尚、この際、鞘部
分4のPETと、芯部分5のCoPETとの溶解速度の
差が少なくとも20倍以上あることが必要であり、も
し、両者の差が小さいと、CoPETの溶解に要する時
間が長くなって表面側の繊維が傷付き易くなる。
い芯鞘型複合繊維1’は、芯部分5を構成する紡糸材
が、ポリエチレングリコールと5−スルホイソフタル酸
ナトリウム塩と含む共重合ポリエチレンテレフタレート
(CoPET)で、鞘部分4を構成するポリマーがポリ
エステル(PET)のものである。このようなCoPE
Tは、非常に優れた耐熱性を有する。尚、この際、鞘部
分4のPETと、芯部分5のCoPETとの溶解速度の
差が少なくとも20倍以上あることが必要であり、も
し、両者の差が小さいと、CoPETの溶解に要する時
間が長くなって表面側の繊維が傷付き易くなる。
【0027】上記の材質からなる芯鞘型複合繊維1’を
使用して本発明の保温性織編物を製造する場合の方法と
しては、前述の芯鞘型複合繊維1’を溶融紡糸した後、
所定の混率で非中空繊維2(例えばレギュラーポリエス
テルなど)と共に引き揃えて仮撚加工し、芯鞘型複合繊
維1’の周囲に非中空繊維2が巻き付いた構造の複合加
工糸を製造し、この複合加工糸を用いて織編する方法が
ある。又、別の方法としては、上記の芯鞘型複合繊維
1’及び非中空繊維2を溶融紡糸する際の熱処理条件を
調節して、芯鞘型複合繊維1’の熱収率の方が、非中空
繊維2の熱収率よりも大きくなるようにし、両繊維を所
定の混率でインターレース処理して得た異収縮混繊糸を
用いて織編する方法がある。
使用して本発明の保温性織編物を製造する場合の方法と
しては、前述の芯鞘型複合繊維1’を溶融紡糸した後、
所定の混率で非中空繊維2(例えばレギュラーポリエス
テルなど)と共に引き揃えて仮撚加工し、芯鞘型複合繊
維1’の周囲に非中空繊維2が巻き付いた構造の複合加
工糸を製造し、この複合加工糸を用いて織編する方法が
ある。又、別の方法としては、上記の芯鞘型複合繊維
1’及び非中空繊維2を溶融紡糸する際の熱処理条件を
調節して、芯鞘型複合繊維1’の熱収率の方が、非中空
繊維2の熱収率よりも大きくなるようにし、両繊維を所
定の混率でインターレース処理して得た異収縮混繊糸を
用いて織編する方法がある。
【0028】上記の方法により製織された織編物は、い
ずれも芯鞘型複合繊維1’の表面露出度が50%以下と
なる。そして、芯部分5を除去し、実質的にC字状の横
断面形状を有する中空繊維1を形成させた際にも、この
織編物における芯鞘型複合繊維1’の表面露出度が維持
され、中空繊維1の表面露出度が50%以下となった本
発明の保温性織編物が得られる。
ずれも芯鞘型複合繊維1’の表面露出度が50%以下と
なる。そして、芯部分5を除去し、実質的にC字状の横
断面形状を有する中空繊維1を形成させた際にも、この
織編物における芯鞘型複合繊維1’の表面露出度が維持
され、中空繊維1の表面露出度が50%以下となった本
発明の保温性織編物が得られる。
【0029】従来より、中空部を有する繊維について
は、撚糸時や仮撚後のヒートセット時において中空部が
破壊され易いという問題点が指摘されてきたが、本発明
の織編物では、中空繊維1の中空部3が製織後に形成さ
れるので、仮撚後のヒートセット時においても、織編工
程においても中空部3が破壊されない。以下に実施例を
示して本発明を説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。
は、撚糸時や仮撚後のヒートセット時において中空部が
破壊され易いという問題点が指摘されてきたが、本発明
の織編物では、中空繊維1の中空部3が製織後に形成さ
れるので、仮撚後のヒートセット時においても、織編工
程においても中空部3が破壊されない。以下に実施例を
示して本発明を説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0030】
実施例1 平均分子量 4,000のポリエチレングリコールを8%、5
−スルホイソフタル酸ナトリウムを4.3モル%共重合
して得られた共重合ポリエチレンテレフタレート(Co
PET)とポリエチレンテレフタレート(PET)とを
用い、上記のCoPETを芯部分として、上記PETを
鞘部分として、接合比率がCoPET:PET=1:2
となるようにして溶融紡糸を行い、3.7倍に延伸して
90デニール/36フィラメントの芯鞘型複合糸(a) を得
た。この複合糸(a) は、芯鞘型複合繊維が集束したもの
であり、複合糸(a) を構成する各フィラメントは、図5
に示される横断面構造を有し、芯部分のCoPETを溶
解除去することにより形成される中空部の開口端の隙間
は1.8μmであった。
−スルホイソフタル酸ナトリウムを4.3モル%共重合
して得られた共重合ポリエチレンテレフタレート(Co
PET)とポリエチレンテレフタレート(PET)とを
用い、上記のCoPETを芯部分として、上記PETを
鞘部分として、接合比率がCoPET:PET=1:2
となるようにして溶融紡糸を行い、3.7倍に延伸して
90デニール/36フィラメントの芯鞘型複合糸(a) を得
た。この複合糸(a) は、芯鞘型複合繊維が集束したもの
であり、複合糸(a) を構成する各フィラメントは、図5
に示される横断面構造を有し、芯部分のCoPETを溶
解除去することにより形成される中空部の開口端の隙間
は1.8μmであった。
【0031】そして別途、紡糸速度 3,200m/min.で 1
15d/36fの複合糸の半延伸糸〔以下POYで示す〕
(a')を紡糸した。この複合糸(a')も、芯鞘型複合繊維が
集束してなるものである。次に、上記の複合糸(a) 及び
POY(a')を用い、引き揃えてインターレース処理をし
た後、仮撚加工して複合糸(a) にPOY(a')が巻き付い
た構造の複合加工糸(A)205d/72fを得た。この複合加
工糸(A) は、複合糸(a) が芯部となり、POY(a')が鞘
部となったものである。この時の仮撚条件は、仮撚機が
三菱重工製ST−6、糸速が130m/min.、フィード
率がインターレース域/仮撚域=+2/+2%、撚数
2,100t/m、ヒータ温度130℃である。一方、非中
空糸(通常糸)として、レギュラーポリエステル丸断面
糸の紡糸速度 3,200m/min.のPOY(b') 115d/36f
と、延伸糸(b) 90d/36fを製造した。このPOY(b')
及び延伸糸(b) は、中空部を有さない非中空繊維が集束
したものである。
15d/36fの複合糸の半延伸糸〔以下POYで示す〕
(a')を紡糸した。この複合糸(a')も、芯鞘型複合繊維が
集束してなるものである。次に、上記の複合糸(a) 及び
POY(a')を用い、引き揃えてインターレース処理をし
た後、仮撚加工して複合糸(a) にPOY(a')が巻き付い
た構造の複合加工糸(A)205d/72fを得た。この複合加
工糸(A) は、複合糸(a) が芯部となり、POY(a')が鞘
部となったものである。この時の仮撚条件は、仮撚機が
三菱重工製ST−6、糸速が130m/min.、フィード
率がインターレース域/仮撚域=+2/+2%、撚数
2,100t/m、ヒータ温度130℃である。一方、非中
空糸(通常糸)として、レギュラーポリエステル丸断面
糸の紡糸速度 3,200m/min.のPOY(b') 115d/36f
と、延伸糸(b) 90d/36fを製造した。このPOY(b')
及び延伸糸(b) は、中空部を有さない非中空繊維が集束
したものである。
【0032】そして、これらの糸を用いて、表1に示さ
れるような芯側の糸と鞘側の糸の組み合わせにより複合
加工糸を作製した。この際の仮撚条件は、上記と同じ条
件で行った。更に、これらの複合加工糸を、経糸及び緯
糸に使用して織物を製織し、その後、得られた織物に対
して染色加工を施した。尚、実験 No.1、2及び3の織
物についてはアルカリ処理を行って芯部分のCoPET
を除去した。アルカリ処理により、複合糸(a) 及びPO
Y(a')を構成する各繊維は、いずれも図4に示されるよ
うな、実質的にC字状の横断面形状を有する中空繊維と
なった。製織条件は、織り組織:ベネシャン、経糸の撚
数s− 1,000t/m、緯糸の撚数s− 1,800t/m、z
− 1,800t/m、s:z=2:2で打ち込み、経/緯密
度は、生機で1インチあたり 102/70本、加工後で1イ
ンチあたり 113/76本であった。
れるような芯側の糸と鞘側の糸の組み合わせにより複合
加工糸を作製した。この際の仮撚条件は、上記と同じ条
件で行った。更に、これらの複合加工糸を、経糸及び緯
糸に使用して織物を製織し、その後、得られた織物に対
して染色加工を施した。尚、実験 No.1、2及び3の織
物についてはアルカリ処理を行って芯部分のCoPET
を除去した。アルカリ処理により、複合糸(a) 及びPO
Y(a')を構成する各繊維は、いずれも図4に示されるよ
うな、実質的にC字状の横断面形状を有する中空繊維と
なった。製織条件は、織り組織:ベネシャン、経糸の撚
数s− 1,000t/m、緯糸の撚数s− 1,800t/m、z
− 1,800t/m、s:z=2:2で打ち込み、経/緯密
度は、生機で1インチあたり 102/70本、加工後で1イ
ンチあたり 113/76本であった。
【0033】このようにして得られた織物の特性を以下
の表1に示すが、この表1において、熱透過量はカトー
テック社製サーモラボII型を用いて測定した際の値であ
り、バイレック揚水は、洗濯を10回行った後の編物に
て測定した。
の表1に示すが、この表1において、熱透過量はカトー
テック社製サーモラボII型を用いて測定した際の値であ
り、バイレック揚水は、洗濯を10回行った後の編物に
て測定した。
【0034】
【表1】
【0035】上記の表1において、No.1〜4の織物
の厚みはほぼ一定であるが、目付及び見掛密度は、使用
した複合糸(a) 、複合糸のPOY(a')を使用すると軽量
感を有するものとなった。同様に、保温性と吸水性につ
いても向上した。表1の結果から、複合糸(a) や複合糸
のPOY(a')が全く含まれないNo.4の織物は機能性
が劣ったものであることがわかる。
の厚みはほぼ一定であるが、目付及び見掛密度は、使用
した複合糸(a) 、複合糸のPOY(a')を使用すると軽量
感を有するものとなった。同様に、保温性と吸水性につ
いても向上した。表1の結果から、複合糸(a) や複合糸
のPOY(a')が全く含まれないNo.4の織物は機能性
が劣ったものであることがわかる。
【0036】しかし、これとは逆に、摩耗に対する抵抗
度は、表面に中空糸が存在すると繊維がフィブリル化し
易く、摩耗による白化が著しかった(No.1及び3の
実験結果参照)。又、濃色に染色加工した際の発色性
も、中空糸が外側に存在すると低下して淡色化し、感性
面で劣ったものとなった。
度は、表面に中空糸が存在すると繊維がフィブリル化し
易く、摩耗による白化が著しかった(No.1及び3の
実験結果参照)。又、濃色に染色加工した際の発色性
も、中空糸が外側に存在すると低下して淡色化し、感性
面で劣ったものとなった。
【0037】更に、No.1の織物は、芯部と鞘部が共
に中空糸であるために、糸のしまりに欠け、ドレープ性
のないものであった。これに対し、No.2の織物(本
発明品)は、図3に示されるような断面構造を有し、発
色性も良く、膨らみ感やドレープ性、ウォーム感も兼ね
備えた感性を持つ上、複合糸の表面露出度が小さいの
で、摩擦した際にも白化しにくかった。
に中空糸であるために、糸のしまりに欠け、ドレープ性
のないものであった。これに対し、No.2の織物(本
発明品)は、図3に示されるような断面構造を有し、発
色性も良く、膨らみ感やドレープ性、ウォーム感も兼ね
備えた感性を持つ上、複合糸の表面露出度が小さいの
で、摩擦した際にも白化しにくかった。
【0038】実施例2 実施例1記載の複合糸(a) の条件で溶融紡糸を行った。
この際、延伸する時にプレートヒータに接触させたも
の、接触させないものを作製し、図5に示される断面構
造の、50d/48fの低収縮、高収縮の複合糸(c) をそれ
ぞれ得た。この複合糸(c) は、芯鞘型複合繊維が集束さ
れてなるものである。一方、レギュラーのポリエステル
丸断面糸を紡糸し、複合糸(c) と同様にプレートヒータ
の条件を変えて、低収縮、高収縮の通常糸(d) をそれぞ
れ得た。この通常糸(d) は、非中空繊維が集束されてな
るものである。このようにして得られた糸の沸水収縮率
は、高収縮側が25%、低収縮側が2%であった。
この際、延伸する時にプレートヒータに接触させたも
の、接触させないものを作製し、図5に示される断面構
造の、50d/48fの低収縮、高収縮の複合糸(c) をそれ
ぞれ得た。この複合糸(c) は、芯鞘型複合繊維が集束さ
れてなるものである。一方、レギュラーのポリエステル
丸断面糸を紡糸し、複合糸(c) と同様にプレートヒータ
の条件を変えて、低収縮、高収縮の通常糸(d) をそれぞ
れ得た。この通常糸(d) は、非中空繊維が集束されてな
るものである。このようにして得られた糸の沸水収縮率
は、高収縮側が25%、低収縮側が2%であった。
【0039】次に、上記の高収縮糸と低収縮糸を、表2
に示される組み合わせにて、35ケ/mのインターレー
ス処理を施し、100 d/96fの異収縮混繊糸を得た。そ
して、得られた異収縮混繊糸を、経糸と緯糸に用いて織
製後、染色加工を行った。その後、アルカリ処理を行い
芯部分のCoPETを除去した。アルカリ処理後の複合
糸(c) を構成する各繊維は、いずれも図4に示されるよ
うな、実質的にC字状の横断面形状を有する中空繊維と
なった。尚、製織条件は、織り組織:平織、経糸には無
撚の異収縮混繊糸を使用し、緯糸には、s撚り及びz撚
りが 2,300t/mの異収縮混繊糸を使用し、加工後の経
/緯密度は、1インチあたり 200/115 本であった。こ
のようにして得られた織物の特性を以下の表2に示す。
に示される組み合わせにて、35ケ/mのインターレー
ス処理を施し、100 d/96fの異収縮混繊糸を得た。そ
して、得られた異収縮混繊糸を、経糸と緯糸に用いて織
製後、染色加工を行った。その後、アルカリ処理を行い
芯部分のCoPETを除去した。アルカリ処理後の複合
糸(c) を構成する各繊維は、いずれも図4に示されるよ
うな、実質的にC字状の横断面形状を有する中空繊維と
なった。尚、製織条件は、織り組織:平織、経糸には無
撚の異収縮混繊糸を使用し、緯糸には、s撚り及びz撚
りが 2,300t/mの異収縮混繊糸を使用し、加工後の経
/緯密度は、1インチあたり 200/115 本であった。こ
のようにして得られた織物の特性を以下の表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】上記表2の結果より、複合糸(c) が100
%の織物(No.5)の場合は、軽量性、保温性及び吸
水性の機能性は良好であったが、摩擦による白化の発生
が著しく、又、発色性の面でも良好なものではなかっ
た。逆に、通常糸(d) が100%の織物(No.8)の
場合は、白化の発生はなく、感性の面で良好であった
が、機能性が劣るものであった。又、複合糸(c) を低収
縮側に使用した場合(No.7)には、複合糸(c) の表
面露出度が大きくなり、白化の発生と感性の点で不適で
あった。これに対して、複合糸(c) を高収縮側に使用し
た本発明の織編物(No.6)は、図3に示されるよう
な断面構造を有し、複合糸(c) の表面露出度が小さくた
めに、摩擦による白化が生じにくく、感性及び機能の面
において良好なものであった。
%の織物(No.5)の場合は、軽量性、保温性及び吸
水性の機能性は良好であったが、摩擦による白化の発生
が著しく、又、発色性の面でも良好なものではなかっ
た。逆に、通常糸(d) が100%の織物(No.8)の
場合は、白化の発生はなく、感性の面で良好であった
が、機能性が劣るものであった。又、複合糸(c) を低収
縮側に使用した場合(No.7)には、複合糸(c) の表
面露出度が大きくなり、白化の発生と感性の点で不適で
あった。これに対して、複合糸(c) を高収縮側に使用し
た本発明の織編物(No.6)は、図3に示されるよう
な断面構造を有し、複合糸(c) の表面露出度が小さくた
めに、摩擦による白化が生じにくく、感性及び機能の面
において良好なものであった。
【0042】実施例3 実施例1で用いたCoPETとポリアミド(Ny)を用
い、接合比率がCoPET:Ny=1:2、CoPET
を芯部分、Nyを鞘部分として溶融紡糸を行ない、延伸
して 100d/40fの複合糸(e) を得た。芯部分のCoP
ETを溶解除去することにより形成される中空部の開口
端の隙間は3.0μmであった。一方、通常の紡糸・延
撚工程でナイロン糸のセミダル丸断面糸 100d/40fを
得た。
い、接合比率がCoPET:Ny=1:2、CoPET
を芯部分、Nyを鞘部分として溶融紡糸を行ない、延伸
して 100d/40fの複合糸(e) を得た。芯部分のCoP
ETを溶解除去することにより形成される中空部の開口
端の隙間は3.0μmであった。一方、通常の紡糸・延
撚工程でナイロン糸のセミダル丸断面糸 100d/40fを
得た。
【0043】次に、綿糸60s/1を用意し、複合糸(e)
及びナイロン糸を芯部に、外側を綿糸でカバーしたカバ
ーリング糸を作った。この際、カバーリングの撚数は、
表3の如く、変化させた。そして、このカバーリング糸
を使用して、織組織:平織、アルカリ処理仕上げ加工後
の経糸と緯糸の密度68/56本/inの織物を得た。こ
のようにして得られた織物の特性を以下の表3に示す。
及びナイロン糸を芯部に、外側を綿糸でカバーしたカバ
ーリング糸を作った。この際、カバーリングの撚数は、
表3の如く、変化させた。そして、このカバーリング糸
を使用して、織組織:平織、アルカリ処理仕上げ加工後
の経糸と緯糸の密度68/56本/inの織物を得た。こ
のようにして得られた織物の特性を以下の表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】表3において、No.9の場合は、複合糸
(e) と綿糸をカバーリングせずに単に引き揃えただけの
場合である。複合糸(e) と綿糸の収縮率が異なる(複合
糸の熱水収縮率が13%、綿糸が3%)ために、収縮斑
を起こし、パッカリングを発生する。又、複合糸(e) が
周期的に織物表面に表われるため、周期的な経筋、緯筋
を発生し、感性は著しく悪い。一方、No.12の場合
(芯に通常丸断面Ny糸 100d/40fを使用)は、感性
は良好であるが、中央部に中空繊維が存在しないため
に、軽量性、保温性、吸水性等の機能性に劣る。これに
対して、No.10及び11(本発明の保温性織編物)
は、軽量性、保温性、吸水性の機能性のみならず、感性
面においても良好であった。このNo.10及び11の
布帛は、スポーツウエア、ブルゾン・コート等のカジュ
アルウエアに最適のものであった。
(e) と綿糸をカバーリングせずに単に引き揃えただけの
場合である。複合糸(e) と綿糸の収縮率が異なる(複合
糸の熱水収縮率が13%、綿糸が3%)ために、収縮斑
を起こし、パッカリングを発生する。又、複合糸(e) が
周期的に織物表面に表われるため、周期的な経筋、緯筋
を発生し、感性は著しく悪い。一方、No.12の場合
(芯に通常丸断面Ny糸 100d/40fを使用)は、感性
は良好であるが、中央部に中空繊維が存在しないため
に、軽量性、保温性、吸水性等の機能性に劣る。これに
対して、No.10及び11(本発明の保温性織編物)
は、軽量性、保温性、吸水性の機能性のみならず、感性
面においても良好であった。このNo.10及び11の
布帛は、スポーツウエア、ブルゾン・コート等のカジュ
アルウエアに最適のものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明の保温性織編物は、保温性を有す
る中空繊維1を一定の割合で含むために保温性に優れ、
しかも、この中空繊維1が織編物の表面に一定の割合以
上には存在していないので、フィブリル化が防止され、
摩擦による白化が起こりにくく、外観の低下が起こりに
くい。又、本発明の織編物は、中空部を有する中空繊維
を含むので軽量性及び吸汗性などの機能性に優れ、織物
の表面に露出する非中空繊維2に染着性の良いものを使
用することで濃色に染めることもでき、感性の点でも優
れる。尚、本発明の織編物は、織物であっても編物であ
っても良く、その用途が特に限定されるものではない
が、特に好ましい用途としては、ブラウス、ドレス、ス
カート等の各種の婦人衣料が挙げられる。
る中空繊維1を一定の割合で含むために保温性に優れ、
しかも、この中空繊維1が織編物の表面に一定の割合以
上には存在していないので、フィブリル化が防止され、
摩擦による白化が起こりにくく、外観の低下が起こりに
くい。又、本発明の織編物は、中空部を有する中空繊維
を含むので軽量性及び吸汗性などの機能性に優れ、織物
の表面に露出する非中空繊維2に染着性の良いものを使
用することで濃色に染めることもでき、感性の点でも優
れる。尚、本発明の織編物は、織物であっても編物であ
っても良く、その用途が特に限定されるものではない
が、特に好ましい用途としては、ブラウス、ドレス、ス
カート等の各種の婦人衣料が挙げられる。
【図1】糸Aが平織に製織された本発明の保温性織編物
の表面部分拡大図である。
の表面部分拡大図である。
【図2】図1におけるX−Y断面図である。
【図3】図2における糸Aの横断面構造を表す拡大図で
あり、図面の上側が織物の表面側である。
あり、図面の上側が織物の表面側である。
【図4】本発明における中空繊維1の横断面構造を表す
拡大図である。
拡大図である。
【図5】図4に示される構造の中空繊維1を形成するの
に使用される、芯鞘型複合繊維1’の横断面構造を示す
図である。
に使用される、芯鞘型複合繊維1’の横断面構造を示す
図である。
A 糸 1 中空繊維 2 非中空繊維 3 中空部 4 鞘部分 5 芯部分 1’芯鞘型複合繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02G 1/02 Z 3/04
Claims (3)
- 【請求項1】 2種以上の繊維からなる糸Aが、経糸と
緯糸の少なくともいずれか一方に組織された織編物であ
って、 上記糸Aが、実質的にC字状の横断面形状を有する中空
繊維1と、中空部を有さない非中空繊維2を含み、上記
中空繊維1の混率が15〜50重量%であり、上記中空
繊維1の中空率が20〜50%であること、及び、 上記織編物における上記中空繊維1の表面露出度が50
%以下であることを特徴とする保温性織編物。 - 【請求項2】 上記糸Aが、芯鞘型複合繊維1’と上記
非中空繊維2とを含む異収縮混繊糸から得られたもので
あり、上記芯鞘型複合繊維1’の芯部分5を除去して上
記中空繊維1が形成されていること、及び、上記芯鞘型
複合繊維1’の熱収率が、上記非中空繊維2の熱収率よ
りも大きいことを特徴とする請求項1記載の保温性織編
物。 - 【請求項3】 上記糸Aが、芯鞘型複合繊維1’の周囲
に上記非中空繊維2が巻き付いた構造を有する複合加工
糸から得られたものであり、上記芯鞘型複合繊維1’の
芯部分5を除去して上記中空繊維1が形成されているこ
とを特徴とする請求項1記載の保温性織編物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4274974A JPH0665837A (ja) | 1992-06-19 | 1992-09-16 | 保温性織編物 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18611992 | 1992-06-19 | ||
| JP4-186119 | 1992-06-19 | ||
| JP4274974A JPH0665837A (ja) | 1992-06-19 | 1992-09-16 | 保温性織編物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0665837A true JPH0665837A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=26503550
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4274974A Pending JPH0665837A (ja) | 1992-06-19 | 1992-09-16 | 保温性織編物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0665837A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 1992-09-16 JP JP4274974A patent/JPH0665837A/ja active Pending
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