JPH0667235A - 波長変換装置 - Google Patents

波長変換装置

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Publication number
JPH0667235A
JPH0667235A JP22414192A JP22414192A JPH0667235A JP H0667235 A JPH0667235 A JP H0667235A JP 22414192 A JP22414192 A JP 22414192A JP 22414192 A JP22414192 A JP 22414192A JP H0667235 A JPH0667235 A JP H0667235A
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JP
Japan
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waveguide
wavelength conversion
conversion device
substrate
channel portion
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Application number
JP22414192A
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English (en)
Inventor
Kazushi Mori
和思 森
Mitsuharu Matsumoto
光晴 松本
Tadao Toda
忠夫 戸田
Hideyuki Nonaka
英幸 野中
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非線形光学材料を用いて第2高調波(SH
波)を発生させる波長変換装置において、十分な位相整
合を行うことができ、高変換効率を得ることを目的とす
る。 【構成】 基板1と、厚みが一定でないチャンネル部3
aをもつ非線形光学材料からなるチャンネル型導波路層
3から構成され、該チャンネル部3aはその厚みに略反
比例した幅をもつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光の波長を短波長に変換
する波長変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の高密度化が活発になってお
り、光情報機器に用いる光をより短波長化する研究が活
発に行われている。そして、この他にも医療や化学産業
など種々の分野においても短波長コヒーレント光が必要
となっている。
【0003】短波長コヒーレント光を得る方法として、
非線形光学材料を用いて第2高調波(SH波)を発生さ
せる波長変換装置が活発に研究されており、青色や緑色
コヒーレント光等を提供するものとして注目されてい
る。
【0004】ところで、波長変換装置において、基本波
の強度Piと高調波の強度Poの比は次式(1)で表され
る。
【0005】 Po/Pi=C(ω)×Pi×L2×sinc2(Δβ×L/2) ・・・(1) ここで、Δβは次式(2)で表される。
【0006】 Δβ=βo−2βi=2π×(ni−no)/λ ・・・(2) ここで、C(ω)は比例定数、Lは導波路長方向の距
離、βiは基本波の位相定数、βoは第2高調波の位相定
数、niは基本波に対する屈折率、noは第2校長波に対
する屈折率、λは第2高調波の波長である。
【0007】前式(1)と前式(2)から判るように、
斯る波長変換装置において、第2高調波発生(SHG)
を効率よく行うためには、基本波(入射光)と第2高調
波の空間的重なりが大きくなるように同じ次数のモード
間で位相整合(Δβ=0)させる必要がある。即ち、前
記位相整合が行われるとは、基本波の速度と発生する高
調波の速度を等しくすることを意味し、言い換えると基
本波と高調波に対する屈折率を等しくすることを意味す
る。
【0008】非線形光学結晶が、図14に示すようなX
軸方向の屈折率(曲線X)及びZ軸方向の屈折率(曲線
Z)をもつ分散特性(複屈折)を示す光学異方性結晶で
ある場合、図中a点の波長はb点の波長2λの半分のλ
であり、且つ屈折率が等しくなるので、位相整合条件を
満足する。この分散特性は温度により微調可能で、基本
波または高調波の波長を変えることができる。従って、
所望の波長に変換できる材料を選択すれば、効率よく変
換可能である。
【0009】しかしながら、所望の波長を得られる良好
な材料が存在しないので、位相整合を行うために様々な
装置が研究されている。この中で、基本波を狭い空間、
所謂チャンネル型導波路に閉じ込める構造の波長変換装
置はより小型化、高出力化が期待されている。図15
(a)及び同図(b)に従来の波長変換装置の一例の斜
視図及び端面図を示す。
【0010】図中、101は例えばMgO基板であり、
該基板101の表面には該表面中央部にストライプ状リ
ッジ形のチャンネル部102aを備え、その両側をこれ
よりも厚さの薄い平坦部102b、102bとした非線
形光学材料、例えばKNbO 3(ニオブ酸カリウム)か
らなるチャンネル型導波路層102が形成されている。
尚、基板101は前記チャンネル型導波路層102に比
べて低い屈折率をもつ材料から選択されている。
【0011】そして、基本波103は前記チャンネル部
102aの一方の端面に入射され、変換された第2高調
波104がこのチャンネル部102aの他方の端面から
出射される。
【0012】ここで、チャンネル部102aの厚みT
R、チャンネル部102aの段差幅D、チャンネル部1
02aの幅W、及び平坦部102b、102bの厚みT
Fは基本波103と高調波104の位相整合が行えるよ
うに、即ち基本波103と高調波104に対する実効屈
折率が等しくなるように設定されている。
【0013】斯る波長変換装置の製造は例えば以下の様
に行われる。
【0014】最初に、基板101上に前記非線形光学材
料からなる薄膜を液相エピタキシャル法(LPE法)、
又はスパッタリング法等を用いて成膜する。その後、前
記薄膜上にフォトリソグラフィ技術等により前記チャン
ネル部102aに対応する部分にストライプ状マスクを
形成し、該マスクを介してドライエッチング等により平
坦部102b、102bを形成すると共にチャンネル部
102aを形成して完成される。
【0015】しかしながら、成膜時における基板101
の温度勾配等の原因により、前記基板101上に形成す
る非線形光学材料からなる薄膜の膜厚が不均一になる。
この結果、光軸方向の一部しか位相整合が成立しないた
め、良好な位相整合が行われず、十分な変換効率が得ら
れないといった問題があった。
【0016】更に、別の方法として、非線形光学材料か
ら成る導波路の光学特性に周期的な変化を導入するもの
(擬位相整合法)が知られている。このとき、Δβは周
期的な光学特性変化を引き起こす摂動項が加えられて、
Δβは次式(3)のように表される。
【0017】 Δβ=βi−2βo+2π/Λ ・・・(3) この場合、一般にΔβ−2π/Λ=0の時に位相整合す
る。ここで、Λは前記光学特性変化の1周期長である。
【0018】従って、この方法を用いる装置では、Δβ
−2π/Λ=0となるように周期Λを設定することによ
り、位相整合が行えるのである。
【0019】このように光学特性に周期的変化を導入す
るものとしては、強誘電体である非線形光学材料に周期
的な分極反転を設ける所謂周期ドメイン反転構造の波長
変換装置が知られている。図16に斯る波長変換装置の
一例の斜視図を示す。
【0020】図中、111は例えばLiTaO3非線形
光学結晶基板である。112は前記基板111の表面中
央部に酸処理等により形成されたストライプ状埋め込み
構造のチャンネル部で、Li(リチウム)がH(水素)
に置換されてLiTaO3に比べて高屈折率になってい
る。
【0021】そして、113、113、・・は前記基板
111の表面の分極が該基板111自体の分極と反転し
て成る分極反転領域で、例えばTi(チタン)等を拡散
した後、加熱して形成される。
【0022】この装置では、周期的な分極反転に対応し
て二次非線形光学定数の符号が反転される、即ち分極反
転領域では発生する高調波の位相がπだけシフト(これ
は図17に示すように基本波の位相が該反転領域で位相
がπだけシフトすると同じことである)するので、分極
の反転周期Λを次式(4)を満足するように設定するこ
とにより位相速度を巨視的にみた場合に見かけ上速度を
一致させることが可能である。
【0023】 Λ/2=(2m+1)/4×2λ/(no−ni) ・・・(4) ここで、2λは真空中での基本波の波長、mは任意の整
数を示している。尚、Δβ−2π/Λ=0を満足するの
は、(4)式中でm=0となる場合であるが、mが0以
外の場合でも位相整合可能である。
【0024】また、光学特性に周期的変化を導入した別
の装置としては、非線形光学材料からなる導波路に周期
的な間隔をもつ電極を設け、該電極に電圧を印加して導
波路の光の通過する部分の屈折率を周期的に変化させる
装置が、Applied Physics Lette
rs,Vol.26,No.7,1,April,19
75のp375〜p377に記載されている。
【0025】更に、非線形光学材料からなる導波路に接
触させて回折格子を形成する方法、や周期的に非線形光
学定数を変調する方法などがある。
【0026】しかしながら、非線形光学材料から成る導
波路の光学特性に周期的な変化を導入する装置では、基
本波の波長2λが少しずれただけで位相整合条件を満足
しなくなり、変換効率が急激に低下するといった問題が
あった。また、前記周期には0.01Å程度の精度が必
要であり、このような精度をもった周期構造を数mm〜
数cmの範囲に亘って作製することは困難であった。
【0027】上述したように、非線形光学材料を用いて
第2高調波(SH波)を発生させる従来の波長変換装置
では、十分な位相整合を行うことが困難であり、高変換
効率を得ることができなかった。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
を鑑み成されたものであり、十分な位相整合が可能な波
長変換装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の波長変換装置
は、基板と、該基板上に形成された厚みが変化している
チャンネル部を持つ非線形光学材料からなるチャンネル
型導波路とから構成され、該導波路を用いて基本波から
第2高調波を発生させる波長変換装置において、該チャ
ンネル部はその厚みに略反比例した幅をもつことを特徴
とする。
【0030】本発明の別の波長変換装置は、基板と、該
基板上に形成された非線形光学材料からなる導波路とか
ら構成され、該導波路を用いて基本波から第2高調波を
発生させる波長変換装置において、該導波路に弾性波発
生装置を機械的に関連付け、該弾性波発生装置から発生
する表面弾性波を前記導波路中にその導波路長方向に伝
播させることを特徴とする。
【0031】
【作用】厚みが変化しているチャンネル部をもつ非線形
光学材料からなるチャンネル型導波路から構成され、該
導波路を用いて基本波から第2高調波を発生させる波長
変換装置において、該チャンネル部はその厚みに略反比
例した幅をもつようにすると、良好な位相整合が可能と
なり、基本波から第2高調波への変換効率が良好にな
る。
【0032】また、基板と、非線形光学材料からなる導
波路とから構成され、該導波路を用いて基本波から第2
高調波を発生させる波長変換装置において、該導波路に
表面弾性波をその導波路長方向に伝播させ、該弾性波の
音響光学効果により、該導波路の屈折率に高精度な周期
的変化を生じさせることができるので、良好な位相整合
が可能となり、基本波から第2高調波への変換効率が良
好になる。
【0033】
【実施例】以下、本発明に係る一実施例のチャンネル型
導波路をもつ波長変換装置について図1を参照しつつ説
明する。
【0034】図1(a)はMgO基板1の一主面である
(110)面上にKNbO3(ニオブ酸カリウム)非線
形光学結晶膜2を液相エピタキシャル成長法(LPE
法)により堆積した場合のウエハの断面図である。この
KNbO3膜2の膜厚測定を、波長変換装置とした場合
の導波路長(光軸)方向(長さLL=10mm)に沿っ
て行った。この測定の結果、端aと端bでの膜厚がそれ
ぞれTa=2.30μm、Tb=2.42μmで、両端
間a、bの膜厚は直線的に変化していた。
【0035】図1(b)は斯るウエハを用いて作製した
波長変換装置の上面図であり、図1(c)は同図(b)
中の破線X−Xでの断面図である。
【0036】図1(b)及び図1(c)中、3はKNb
O3非線形光学単結晶からなるチャンネル型導波路層
で、前記MgO基板1の一主面である(110)面上の
中央部にリッジ形チャンネル部3aを備え、その両側を
これよりも厚さの薄い平坦部3b、3bが形成されてい
る。
【0037】基本波の波長が0.88μmの場合に位相
整合が行えるように、前記チャンネル部3aは、端aで
の幅Waが4.02μm、端bでの幅Wbが3.86μ
mで、両端a、b間での幅は直線的に変化するように設
定され、また、平坦部3bの厚みは元のウエハのKNb
O3膜2の膜厚より0.30μm小さく設定されてい
る。
【0038】ここで、前記リッジ形チャンネル部3aの
幅は次の様に設定した。上述のようにKNbO3膜2の
膜厚が直線的に変化している場合は、位相整合するため
のチャンネル部3aの幅も略直線的に変化するので、チ
ャンネル部3aの両端a、bでの位相整合幅を計算によ
り得、該両端a、b間のチャンネル部3aの幅は直線的
に変化させた。
【0039】前記チャンネル型導波路層3は、前記チャ
ンネル部3aに対応するレジストパターン膜を電子ビー
ム描画法、または光強度変調を使ったレーザビーム描画
法等により前記ウエハのKNbO3膜2上に形成し、該
レジストパターン膜をマスクとしてドライエッチング等
により除去して平坦部3b、3bを形成すると共にリッ
ジ形チャンネル部3aを作製して形成される。
【0040】本実施例の波長変換装置と、チャンネル部
の構造が幅3.94μmと一定である以外は本実施例と
同じである比較例の波長変換装置との波長0.88μm
から0.44μmへの変換効率を測定した。ここで、波
長0.88nmの光を出力する光源として、ここでは半
導体レーザ装置を用いた。尚、比較例装置のチャンネル
部のストライプ幅はチャンネル部の両端の膜厚Ta=
2.30μmと膜厚Tb=2.42μmの中間をとった
値2.36μmに対応して設定した。
【0041】この測定の結果は、本実施例の装置が比較
例の装置に比べて約4倍の変換効率であった。
【0042】次に第2実施例のリッジ構造の波長変換装
置について説明する。
【0043】図2(a)はMgO基板11の一主面であ
る(110)面上にKNbO3非線形光学結晶膜12を
スパッタリング法により堆積した場合のウエハの断面図
である。このKNbO3膜12の膜厚測定を、波長変換
装置とした場合の導波路長方向(長さLL=10mm)
に沿って行った。この測定の結果、前記膜12は端aと
端bでの膜厚がそれぞれTa=2.27μm、Tb=
2.31μmで、両端間a、bの中央の膜厚がTc=
2.36μmである円弧形状であった。
【0044】図2(b)は斯るウエハを用いて作製した
波長変換装置の上面図である。
【0045】図2(b)中、13は非線形光学単結晶K
NbO3からなるチャンネル型導波路層で、該基板11
の一主面である(110)面上に該面中央部にリッジ形
チャンネル部13aを備え、その両側をこれよりも厚さ
の薄い平坦部13b、13bで構成されている。
【0046】基本波の波長を0.88μmとした場合に
位相整合が行えるように、前記チャンネル部13aは、
端aでの幅Waが4.05μm、端bでの幅Wbが4.
01μmで、中央cは幅Wcが3.92μmとなるよう
に鏡映対称の関係にある2つの円弧で挟まれた形状に設
定され、また、平坦部13b、13bの厚みは元のウエ
ハのKNbO3膜12の膜厚より0.30μm小さく設
定している。尚、前記チャンネル型導波路層13は、第
1実施例と同様の方法で形成し、またチャンネル部13
aの幅も第1実施例と同様にストライプ状のリッジ形チ
ャンネル部をもつ波長変換装置が位相整合を行う幅と略
同じ値に設定した。
【0047】本実施例の波長変換装置の波長0.88μ
mから0.44μmへの変換効率を第1実施例と同様の
方法で測定した。
【0048】この測定の結果、本実施例の装置は上記K
NbO3膜12の上記3点a、b、cでの膜厚の平均値
2.31μmの膜厚において位相整合する一定幅4.0
1μmのチャンネル部をもつ以外は、本実施例と同じで
ある比較例の波長変換装置に比べて約3.5倍であっ
た。
【0049】このように第1、第2実施例では、非線形
光学材料からなるチャンネル型光導波路層のチャンネル
部の幅をチャンネル部の厚みに対応して変化(略反比例
して変化)するので、良好な位相整合が行える。従っ
て、基本波から高調波に効率よく変換できる。
【0050】ここで、厚みの異なるチャンネル部の幅
は、厚みの一定なストライプ状のリッジ形チャンネル部
をもつ図15に示す従来の波長変換装置おける該厚みを
前記厚みの異なるチャンネル部の厚みに等しくした場合
に、位相整合する幅と略同等の幅に設定するのがよい。
【0051】尚、上述の第1、第2実施例ではチャンネ
ル型光導波路をリッジ構造とした波長変換装置について
説明したが、誘電体装荷構造あるいはその他の構造の波
長変換装置ににも適宜利用でき、勿論非線形光学材料も
KNbO3、そして基板もMgOに限定されることはな
く、適宜変更可能である。
【0052】次に、第3実施例についてその斜視図を参
照しつつ説明する。
【0053】図3中、21は例えばLiNbO3(ニオ
ブ酸リチウム)基板で、例えば導波路長は5〜10m
m、幅3〜5μmである。22は前記基板21の表面中
央部に酸処理等によるプロトン交換法により形成された
ストライプ状埋め込み構造のチャンネル部(光導波路)
で、Li(リチウム)がH(水素)に置換されてLiN
bO3 に比べて高屈折率になっている。
【0054】前記基板21の光入射側端面には、チャン
ネル部22への光入射を妨げないように該チャンネル部
22に隣接して例えば左側に表面弾性波を発生する弾性
波発生装置(トランジューサ)23が接着材等により固
着されている。この発生する表面弾性波はチャンネル歩
22内を導波路長方向へ伝播する。
【0055】そして、前記基板21の光出射側端面のチ
ャンネル部22の両側には、表面弾性波が反射して前記
光入射側に戻るのを防ぐために、例えばアルキド系非導
電性樹脂等の弾性波吸収体24、24が接着材等に固着
されている。
【0056】本実施例では基本波としてTM−like
モード(電界の振動方向が基板21の表面と垂直であ
る)の光を前記チャンネル部22に入射し、表面弾性波
として、前記基板端面に対して垂直に振動する横波に近
いものを用いた。
【0057】そして、斯る波長変換装置を図4に示す光
学素子と組み合わせたシステムにおいて次の波長変換実
験を行った。
【0058】即ち、前記弾性波発生装置23を作動し、
表面弾性波を発生させた状態で、図示しない半導体レー
ザ装置から出力した波長830nmのレーザ光(基本
波)をレンズ25により斯る波長変換装置のチャンネル
部22に集光、入射した。そして、前記表面弾性波の周
波数fを1GHz付近に調整した時、前記チャンネル部
22から高調波に変換されなかったレーザ光を除去する
フイルター26を介して波長415nmの光(第2高調
波)を従来に比べて高効率に取り出せた。
【0059】また、前記半導体レーザ装置に代えて、波
長1.06μmの光を出力するYAGレーザ装置を用い
て上述と同様な波長変換実験も行った。
【0060】この時、前記弾性波発生装置23から発生
する表面弾性波の周波数fを数十〜数百MHzの間に設
定することにより波長0.53μmの光を従来に比べて
高効率に取り出せた。
【0061】このように、高効率に波長変換できたの
は、前記表面弾性波の周波数f(=v/Λ)を調整して
十分な位相整合(即ちΔβ−2π/Λ=0)が行えたた
めである。ここで、Δβはπ/μm程度であり、vは表
面弾性波の速度で、通常上述のようなチャンネル部22
においては数千m/秒である。
【0062】次に、第4実施例について図5を参照しつ
つ説明する。尚、第3実施例と同一部分、又は対応する
部分には同一符号を付す。
【0063】ここで、上記第3実施例と異なる点は、前
記基板21の光入射側端面にチャンネル部22への光入
射を妨げないように該チャンネル部22に隣接して右側
にも、即ち該チャンネル部22の両側に隣接して表面弾
性波を発生する弾性波発生装置23、23を接着材等に
より固着した点である。
【0064】斯る波長変換装置では、弾性波発生装置2
3、23がチャンネル部22の両側に隣接して、即ちチ
ャンネル部22に対称に光入射側端面に設けられている
ので、該弾性波発生装置23、23からそれぞれ発生さ
れ、干渉した表面弾性波の波面はチャンネル部22内に
おいて完全に対称になり、また、表面弾性波の強度を上
記実施例に比べて2倍にすることができる。従って、第
3実施例よりも変換効率が向上した。
【0065】次に、第5実施例について図6を参照しつ
つ説明する。尚、第3実施例と同一部分、又は対応する
部分には同一符号を付す。
【0066】ここで、上記第3実施例と異なる点は、第
3実施例において設けていた弾性波吸収体24、24を
取り除いて、基板21の光入射側端面に設けられた弾性
波発生装置23と対角に位置する基板21の光出射側端
面に弾性波発生装置23を設けた点である。
【0067】斯る波長変換装置は、弾性波発生装置2
3、23から発生する表面弾性波を定在波にできるの
で、周期Λが高精度になり、第3実施例に比べて変換効
率が大きくなる。尚、この装置では、定在波でなくとも
略定在波であれば効果があった。
【0068】次に、第6実施例について図7を参照しつ
つ説明する。
【0069】上記第3実施例と異なる点は、第3実施例
において弾性波発生装置23と対向する側の基板21の
長手端面全域に導波路構成用溝27を設けた点である。
【0070】斯る波長変換装置は、弾性波発生装置21
から発生する表面弾性波が広がらずに進行し、弾性波の
パワーが集中するので、変換効率が大きくなる。尚、上
述のような構造に限らず、表面弾性波の横方向への進行
を制限する溝等を設けることにより変換効率を大きくで
きる。
【0071】次に、第7実施例について図8を参照しつ
つ説明する。
【0072】第3実施例と異なる点は弾性波発生装置2
3を取り除き、LiNbO3(ニオブ酸リチウム)基板
21自体の圧電特性を利用して、該基板21自体に弾性
波発生装置と同様の動作を行わせる点である。
【0073】図8中、28a、28bは基板21上面の
一方の端側にチャンネル部22及び該チャンネル部22
の両側を跨り、噛合した状態で構成される銅、アルミニ
ウム等からなる櫛型電極で、蒸着法等により形成され
る。
【0074】斯る波長変換装置は、表面弾性波がチャン
ネル部22内を対称に伝播するので、周期Λがより高精
度になり、第3実施例に比べて変換効率が大きくなる。
また、この構造では、部品点数が少なくでき、製造工程
の簡略化、低コストにできるといった利点がある。
【0075】上記第3〜第7実施例に示した以外にも適
宜種々の位置に弾性波発生装置を設けても効果がある。
例えば、基板の端面のうちチャンネル部に近接した下側
に設けた場合も効果がある。この場合はチャンネル部内
を伝播する表面弾性波が完全に対称になるのでより変換
効率が大きくなる。
【0076】また、波長変換装置としては、チャンネル
型構造以外の種々の構造のものに適用できる。
【0077】ところで、上記各実施例のように構成すれ
ば、従来に比べて位相整合が十分に行える波長変換装置
を提供できる。しかしながら、従来の波長変換装置を始
め、上記各実施例の波長変換装置は、一般に基本波の波
長2λが数百nm、導波路長が数mmであるので、一般
式(1)から判るように、屈折率が10-5のわずかな変
動でも位相整合が十分に行われず、変換効率が著しく劣
化する。このことからも判るように、温度等の変動によ
り装置の屈折率が変化する場合にも変換効率の劣化が生
じるといった問題があった。この問題は装置の温度制御
や電界の印加等の方法で補正が可能であるが、前式
(1)中のy=sinc(x)関数は図9に示すように変
動が大きいので、単に高調波の出力をモニターして補正
するのことは困難である。何故なら、装置の温度制御や
電界の印加等により補正する場合、高調波の強度は無数
の点で極大値をもつので、最大極大値(Δβ=0)であ
るかを判定するために、温度または電界等のパラメータ
を連続的に変化させる必要があり、補正するのに多大な
時間を要した。しかも基本波光源が出力する基本波(通
常レーザ光)も一般に一定でないので、最大極大値(Δ
β=0)であるかを判定するのがより困難であった。
【0078】従って、位相整合が行えるように短時間に
補正できないので、基本波から第2高調波への変換効率
が小さくなるといった問題があった。
【0079】ここで、この温度等の変動による位相整合
の劣化を正確に且つ短時間にモニターできる装置につい
て説明する。
【0080】まず、原理を説明する。導波路中の高調波
の強度分布は前式(1)により求めることができる。例
えば、ΔβL=0、π、3π、又は5πの場合、導波路
中の入射端から距離Lの位置と高調波の強度は図10に
示すようになる。ここで、図10は出力端での強度が1
となるように正規化している。
【0081】この図10から判るように、出力端におけ
る高調波強度が極大になるように温度調節を行うこと
は、ΔβLが0、またはπ×奇数に対応する。従って、
このように一旦高調波強度が極大に設定した場合、出力
端の高調波強度に対する導波路中の任意の距離L(L=
0を除く)の位置における高調波強度の比率は、基本波
を出力する光源の出力変動や光軸ずれ等による導波路に
入射する基本波の入力変動に依存せず一定である。この
結果、出力端の高調波強度と導波路中の任意の距離L
(L=0を除く)における高調波強度をモニター,演算
処理して得られる強度比をΔβ=0の場合の強度比と比
較することにより、現在のΔβ値を検値できる。
【0082】次に、斯る方法を前述した図16に示す波
長変換装置と同様のドメイン反転構造の波長変換装置に
適用して位相整合を調整した例について図11の装置斜
視図と、図12にその装置回路図を用いて説明する。
尚、図16と同一部分または対応する部分には同一符号
を付す。尚、基本波としては、半導体レーザ装置が出力
する波長830nmのレーザ光を用いた。
【0083】図11及び図12中、30a、30bは基
本波である波長830nmの光をカットするフィルター
31a、31bをそれぞれ備えた例えばフォトダイオー
ド素子からなる光検出器であり、このうち、一方の光検
出器30aは光導波路112上面のうち出力端に載置さ
れており、他方の光検出器30bは例えば光導波路11
2上面のうち入力端から距離3/5×Lの位置に載置さ
れている。ここで、両検出器30a、30bは導波路1
12より漏れるストーリク光(高調波)を検出する。
【0084】そして、図12中、32a、32bは前記
光検出器30a、30bでそれぞれ検出された波長41
5nmの光に関する信号をアナログ信号からデジタル信
号にA/D変換するA/D変換器で、33はA/D変換
された前記光検出器30aと光検出器30bからの信号
強度比を算出し、該信号強度比をΔβ=0の場合の信号
強度比と比較して得られたΔβの値に基づいて波長変換
装置の温度調整を行う温度調整装置34に制御信号を送
る制御回路である。
【0085】次に、位相整合の調整動作を図13のフロ
ーチャート図を用いて説明する。
【0086】まず最初に、前記半導体レーザ装置を動作
させて、斯る波長変換装置のチャンネル部に例えばレー
ザ光を入力する。その後、図示しない制御装置からの信
号により前記温度調整装置34が作動して波長変換装置
の温度を連続的に上昇(または降下)させて、前記光検
出器30aの出力信号が最初に極大になる(即ち現動作
条件近傍で極大になる)温度に設定する(動作1)。
【0087】続いて、前記光検出器30a、30bから
の出力信号をそれぞれA/D変換器32a、32bでデ
ジタル信号に変換した後、両デジタル信号は制御回路3
3に送られて、前記光検出器30aと光検出器30bか
らの信号強度比を算出する(動作2)。
【0088】その後、前記制御回路33内で前記光検出
器30aと光検出器30bからの信号強度比と、Δβ=
0の場合の信号強度比とを比較して、Δβ値を算出する
(動作3)。
【0089】そして、前記Δβ値が略0の場合は、前記
制御装置からの信号により前記温度調節装置34が作動
し、前記光検出器30aの出力信号を検出しつつ波長変
換装置の温度を上下に微調節して前記光検出器30aの
出力信号を最大にする(動作4)。
【0090】また、前記abs(Δβ)>>0の場合に
は、あらかじめ調べてデータ化した前記Δβ値に対応す
る温度幅で下降(または上昇)させ、この動作によりΔ
β値を略0にする。この時、前記光検出器30aの出力
信号が先の極大値より小さいときは、前記温度幅の2倍
の温度幅まで上昇させ、この動作によりΔβ値を略0に
する(動作5)。その後、動作4と同様の動作を行う。
【0091】尚、波長変換装置が作動中は前記動作1〜
動作5が繰り返されるようにしてもよい。
【0092】この例では、ΔβLが15πより小さい時
に良好に位相整合できた。尚、光検出器30bの位置を
適宜変えることにより、ΔβLがより大きい範囲で位相
整合できるようにすることができる。
【0093】斯る装置では、光導波路上の光出射側端部
と該端部以外に光検出素子を設けて、位相整合の補正を
行っているが、光導波路上の少なくとも2ケ所に光検出
素子を設けてもΔβ値を求めることができる。尚、前記
例では温度調節器により位相整合整合行うようにした
が、光導波路上に電極を設けて、該電極に印加する電圧
の制御により位相整合を行うようにしてもよい。また、
種々の波長変換装置においても利用できるのは勿論であ
る。
【0094】このように少なくとも2ケ所に高調波の強
度を検出する検出器を設け、このうち1つの光検出器の
出力を極大値になるように一旦設定した後は、該光検出
器と他の光検出器の出力を比較して、Δβを求めること
ができるので、基本波の出力変化に拘ず、位相不整合に
よる高調波出力の低下時のみ作動して位相整合を行うこ
とができる。
【0095】
【発明の効果】本発明の波長変換装置は、そのチャンネ
ル部の厚みに略反比例した幅をもつので、良好な位相整
合が可能となり、基本波から第2高調波への変換効率が
良好になる。
【0096】また、本発明の別の波長変換装置と、導波
路に表面弾性波をその導波路長方向に伝播させるので、
該導波路の屈折率に高精度な周期的変化を生じさせるこ
とができる。この結果、良好な位相整合が可能となり、
基本波から第2高調波への変換効率が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る波長変換装置を示す
図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る波長変換装置を示す
図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る波長変換装置を示す
図である。
【図4】上記第3実施例に係る光学系システムを示す断
面図である。
【図5】本発明の第4実施例に係る波長変換装置を示す
斜視図である。
【図6】本発明の第5実施例に係る波長変換装置を示す
斜視図である。
【図7】本発明の第6実施例に係る波長変換装置を示す
斜視図である。
【図8】本発明の第7実施例に係る波長変換装置を示す
図である。
【図9】y=sinc(x)関数を示す図である。
【図10】第2高調波の強度と導波路の距離との関係を
示す図である。
【図11】本発明の第8実施例に係る波長変換装置を示
す図である。
【図12】上記第8実施例に係る回路図である。
【図13】上記第8実施例に係るフローチャート図であ
る。
【図14】異方性光学結晶の分散特性を示す図である。
【図15】従来のチャンネル型導波路構造の波長変換装
置を示す図である。
【図16】従来の周期ドメイン反転構造の波長変換装置
を示す斜視図である。
【図17】基本波及び第2高調波の位相を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 3 チャンネル型導波路層 3a チャンネル部 3b 平坦部 11 基板 13a チャンネル部 13b 平坦部 21 基板 22 導波路層 23 弾性波発生装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 英幸 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に形成された厚みが変
    化しているチャンネル部を持つ非線形光学材料からなる
    チャンネル型導波路とから構成され、該導波路を用いて
    基本波から第2高調波を発生させる波長変換装置におい
    て、 該チャンネル部はその厚みに略反比例した幅をもつこと
    を特徴とする波長変換装置。
  2. 【請求項2】 基板と、該基板上に形成された非線形光
    学材料からなる導波路とから構成され、該導波路を用い
    て基本波から第2高調波を発生させる波長変換装置にお
    いて、該導波路に弾性波発生装置を機械的に関連付け、
    該弾性波発生装置から発生する表面弾性波を前記導波路
    中にその導波路長方向に伝播させることを特徴とする波
    長変換装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH095550A (ja) * 1995-06-21 1997-01-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光導波路の作製方法
US6163397A (en) * 1998-03-20 2000-12-19 Pioneer Electronic Corporation Wavelength converting device and method of fabricating wavelength converting device
US6236494B1 (en) * 1998-03-20 2001-05-22 Pioneer Electronic Corporation Wavelength converting device and method of fabricating wavelength converting device
US7343056B2 (en) 2003-07-07 2008-03-11 Murata Manufacturing Co., Ltd. Acoustooptic filter

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