JPH066725B2 - 自己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法 - Google Patents
自己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法Info
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- JPH066725B2 JPH066725B2 JP60274211A JP27421185A JPH066725B2 JP H066725 B2 JPH066725 B2 JP H066725B2 JP 60274211 A JP60274211 A JP 60274211A JP 27421185 A JP27421185 A JP 27421185A JP H066725 B2 JPH066725 B2 JP H066725B2
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Description
【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、プレス機のウエアプレート等に用いられる自
己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法に関する。
己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法に関する。
(2) 従来の技術 従来、この種焼結銅合金の製造方法として、ニッケル、
スズ、リンおよび黒鉛を含む銅系原料粉末を焼結する手
法が知られている(特公昭58−52547号公報参
照)。
スズ、リンおよび黒鉛を含む銅系原料粉末を焼結する手
法が知られている(特公昭58−52547号公報参
照)。
(3) 発明が解決しようとする問題点 前記黒鉛は潤滑材として機能するもので、その機能を十
分に発揮させるため前記従来法においては多量の黒鉛粉
末が用いられている。
分に発揮させるため前記従来法においては多量の黒鉛粉
末が用いられている。
その結果、焼結銅合金の圧縮強さが低下し、また前記化
学成分に起因して焼結銅合金の靱性、したがって耐衝撃
性が低いという問題がある。
学成分に起因して焼結銅合金の靱性、したがって耐衝撃
性が低いという問題がある。
さらに前記原料粉末は粉末状態のまま使用されるので、
その取扱性が悪く、焼結銅合金の生産能率に支障を来た
すといった問題もある。
その取扱性が悪く、焼結銅合金の生産能率に支障を来た
すといった問題もある。
本発明は上記に鑑み、黒鉛の含有量を減らし、また黒鉛
の減量分を潤滑性を有し耐摩耗性向上に寄与すると共に
靭性向上効果を発揮するモリブデンによって補い、その
上、加圧下で焼結する、という手段を採用することによ
って高密度化を達成し、これにより優れた耐摩耗性、圧
縮強さおよび靭性を備え、また良好な表面性状を有する
正常な自己潤滑性焼結銅合金を得ることのできる、生産
性の良好な前記製造方法を提供することを目的とする。
の減量分を潤滑性を有し耐摩耗性向上に寄与すると共に
靭性向上効果を発揮するモリブデンによって補い、その
上、加圧下で焼結する、という手段を採用することによ
って高密度化を達成し、これにより優れた耐摩耗性、圧
縮強さおよび靭性を備え、また良好な表面性状を有する
正常な自己潤滑性焼結銅合金を得ることのできる、生産
性の良好な前記製造方法を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 問題点を解決するための手段 本発明に係る自己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法
は、ニッケル 5〜30重量%、スズ 7〜13重量%
およびリン 0.3〜2重量%を含有する銅合金粉末
に、それに対し潤滑性粉末としてモリブデン粉末 1〜
5重量%および黒鉛粉末 1〜2.5重量%を混合した
原料粉末と合成樹脂バインダとよりなる原料板をベース
材上面に重ね合せる工程と、前記原料板の上面に、通気
性のない加圧体を、通気性を有し、且つ前記原料粉末の
焼結温度でその粉末および前記加圧体に対して非融着性
を持つと共に前記原料板外周部より食出る大きさのガス
抜き用シートを介して載置する工程と;前記原料板を加
熱して前記合成樹脂バインダを分解すると共に前記原料
粉末を焼結する工程と;を用いることを特徴とする。
は、ニッケル 5〜30重量%、スズ 7〜13重量%
およびリン 0.3〜2重量%を含有する銅合金粉末
に、それに対し潤滑性粉末としてモリブデン粉末 1〜
5重量%および黒鉛粉末 1〜2.5重量%を混合した
原料粉末と合成樹脂バインダとよりなる原料板をベース
材上面に重ね合せる工程と、前記原料板の上面に、通気
性のない加圧体を、通気性を有し、且つ前記原料粉末の
焼結温度でその粉末および前記加圧体に対して非融着性
を持つと共に前記原料板外周部より食出る大きさのガス
抜き用シートを介して載置する工程と;前記原料板を加
熱して前記合成樹脂バインダを分解すると共に前記原料
粉末を焼結する工程と;を用いることを特徴とする。
(2) 作 用 潤滑性粉末として、モリブデン粉末と黒鉛粉末の混合粉
末を用いるので、モリブデンの含有量に応じて黒鉛の含
有量を減少し、また加圧下で焼結することによって高密
度化を達成し、これにより焼結銅合金の耐摩耗性、圧縮
強さおよび靭性を向上させることが可能となる。
末を用いるので、モリブデンの含有量に応じて黒鉛の含
有量を減少し、また加圧下で焼結することによって高密
度化を達成し、これにより焼結銅合金の耐摩耗性、圧縮
強さおよび靭性を向上させることが可能となる。
また原料粉末を原料板の形態で用いるので、原料粉末の
取扱性が良好となる。
取扱性が良好となる。
さらに加熱により合成樹脂バインダは分解され、その分
解ガスは原料粉末の構成粉末間よりガス抜き用シートの
外周部を通じて効率良く排出されるので、焼結銅合金に
おける残留ガスに起因した巣の発生、有害ガス成分の侵
入等の不具合を確実に回避することができる。
解ガスは原料粉末の構成粉末間よりガス抜き用シートの
外周部を通じて効率良く排出されるので、焼結銅合金に
おける残留ガスに起因した巣の発生、有害ガス成分の侵
入等の不具合を確実に回避することができる。
さらにまた、ガス抜き用シートにより原料板外周部を覆
うので、合成樹脂バインダの分解時において、原料板外
周部の、結合力を失った原料粉末が分解ガスの噴出圧に
よって飛散することがなく、これにより外周部の欠落の
ない正常な焼結銅合金を得ることができる。
うので、合成樹脂バインダの分解時において、原料板外
周部の、結合力を失った原料粉末が分解ガスの噴出圧に
よって飛散することがなく、これにより外周部の欠落の
ない正常な焼結銅合金を得ることができる。
その上、ガス抜き用シートの上面には加圧体が載置され
ているので、分解ガスが原料板上面から加圧体を通じて
噴出することがなく、これにより焼結銅合金表面の荒れ
を防止して、その表面性状を良好にすることができる。
これは焼結銅合金表面を摺動面とする場合、その表面の
仕上げ加工を不要にするか、または僅かな仕上げ加工を
行えば良い、といった効果をもたらす。
ているので、分解ガスが原料板上面から加圧体を通じて
噴出することがなく、これにより焼結銅合金表面の荒れ
を防止して、その表面性状を良好にすることができる。
これは焼結銅合金表面を摺動面とする場合、その表面の
仕上げ加工を不要にするか、または僅かな仕上げ加工を
行えば良い、といった効果をもたらす。
なお、各化学成分の配合量を前記のように限定した理由
および各化学成分の役割は以下の通りである。
および各化学成分の役割は以下の通りである。
ニッケルはろう材として機能し、原料粉末の焼結性およ
び銅マトリックスの強度を向上させる効果を発揮する
が、その配合量が5重量%を下回ると前記効果が得られ
ず、また30重量%を上回っても前記効果の向上は望め
ず、その上コスト高となる。
び銅マトリックスの強度を向上させる効果を発揮する
が、その配合量が5重量%を下回ると前記効果が得られ
ず、また30重量%を上回っても前記効果の向上は望め
ず、その上コスト高となる。
スズは銅と合金化して銅マトリックスの強度および耐摩
耗性を向上させる効果を発揮するが、その配合量が7重
量%を下回ると前記効果が得られず、また13重量%を
上回ると銅合金の融点が低下して焼結銅合金の形状維持
性が悪化する。
耗性を向上させる効果を発揮するが、その配合量が7重
量%を下回ると前記効果が得られず、また13重量%を
上回ると銅合金の融点が低下して焼結銅合金の形状維持
性が悪化する。
リンは銅マトリックスに析出してその強度および耐摩耗
性を向上させる効果を発揮するが、その配合量が0.3
重量%を下回ると銅合金の融点が高くなって原料粉末の
焼結性が悪化し、また2重量%を上回ると銅合金の融点
が低下して焼結銅合金の形状維持性が悪化する。
性を向上させる効果を発揮するが、その配合量が0.3
重量%を下回ると銅合金の融点が高くなって原料粉末の
焼結性が悪化し、また2重量%を上回ると銅合金の融点
が低下して焼結銅合金の形状維持性が悪化する。
モリブデンは銅合金と強固に結合して焼結銅合金の靱
性、耐摩耗性および潤滑性を向上させる効果を発揮する
が、その配合量が1重量%を下回ると前記効果が得られ
ず、また5重量%を上回ると原料シートの成形が困難と
なり、また焼結銅合金の焼結強度および密度が低下す
る。
性、耐摩耗性および潤滑性を向上させる効果を発揮する
が、その配合量が1重量%を下回ると前記効果が得られ
ず、また5重量%を上回ると原料シートの成形が困難と
なり、また焼結銅合金の焼結強度および密度が低下す
る。
黒鉛は焼結銅合金の潤滑性を向上させる効果を発揮する
が、その配合量が1重量%を下回ると前記効果が得られ
ず、また2.5重量%を上回ると焼結銅合金の圧縮強さ
が低下する。
が、その配合量が1重量%を下回ると前記効果が得られ
ず、また2.5重量%を上回ると焼結銅合金の圧縮強さ
が低下する。
(3) 実 施 例 第1図は摺動部材1を示し、その摺動部材1はベース材
2と、その一面に溶着された自己潤滑性焼結銅合金3と
よりなる。焼結銅合金3はその焼結時ベース材2に溶着
されたものである。
2と、その一面に溶着された自己潤滑性焼結銅合金3と
よりなる。焼結銅合金3はその焼結時ベース材2に溶着
されたものである。
次に第2、第3図を参照しながら前記摺動部材1の製造
方法について説明する。
方法について説明する。
i.原料シートの製造 噴霧法により得られた、ニッケル 25重量%、スズ
10重量%、リン 1.1重量%および残部銅からな
り、標準篩110メッシュを通過し得る粒度の銅合金粉
末 92重量%、 機械的粉砕法により得られた、標準篩270メッシュを
通過し得る粒度のモリブデン粉末 2.5重量%、およ
び 機械的粉砕法により得られた、標準篩28メッシュを通
過し得るが、65メッシュを通過し得ない粒度の人造黒
鉛粉末 2.5重量% よりなる原料粉末と、 四フッ化エチレン樹脂とアクリル樹脂を1:1に混合
し、その混合樹脂にそれに対し50重量%の水を添加し
てエマルジョン化した合成樹脂バインダ 3重量%と を、第2図(a)に示すようにニーダ4に投入し、それら
を3分間混合して原料粉末を合成樹脂バインダ中に均一
に分散させた混合物Mを得る。
10重量%、リン 1.1重量%および残部銅からな
り、標準篩110メッシュを通過し得る粒度の銅合金粉
末 92重量%、 機械的粉砕法により得られた、標準篩270メッシュを
通過し得る粒度のモリブデン粉末 2.5重量%、およ
び 機械的粉砕法により得られた、標準篩28メッシュを通
過し得るが、65メッシュを通過し得ない粒度の人造黒
鉛粉末 2.5重量% よりなる原料粉末と、 四フッ化エチレン樹脂とアクリル樹脂を1:1に混合
し、その混合樹脂にそれに対し50重量%の水を添加し
てエマルジョン化した合成樹脂バインダ 3重量%と を、第2図(a)に示すようにニーダ4に投入し、それら
を3分間混合して原料粉末を合成樹脂バインダ中に均一
に分散させた混合物Mを得る。
第2図(b)に示すように、混合物Mをヒータ5上に移
し、それを80〜150℃に加熱して水分を蒸発し乾燥
する。
し、それを80〜150℃に加熱して水分を蒸発し乾燥
する。
第2図(c)に示すように、加熱状態に在る混合物Mをロ
ール機6に数回通し、厚さ2〜3mmの原料シートSを得
る。
ール機6に数回通し、厚さ2〜3mmの原料シートSを得
る。
第2図(d)に示すように、原料シートSをヒータ5上に
移し、それを80〜120℃で30分間加熱し、ロール
成形時の歪を除去する。
移し、それを80〜120℃で30分間加熱し、ロール
成形時の歪を除去する。
原料シートSの密度は4.8g/cm3で、第2図(e)に示
すようにロール状に巻いて保存される。
すようにロール状に巻いて保存される。
ii.摺動部材の製造 第2図(f)に示すように、原料シートSから縦200m
m、横200mmの原料板Pを裁断し、その原料板Pを縦
200mm、横200mm、厚さ19mmのJIS SS41
で表わされる鋼板製ベース材2の上面にアクリル系接着
剤を用いて貼着し、その上面を縦210mm、横210m
m、厚さ2mmのセラミックフアイバ(商品名カオウー
ル)よりなり通気性を有するガス抜き用シート6を用い
て覆い、さらにシート6の上面に縦200mm、横200
mm、厚さ38mmの前記と同材質の鋼板よりなる通気性の
ない加圧体7を載置する。
m、横200mmの原料板Pを裁断し、その原料板Pを縦
200mm、横200mm、厚さ19mmのJIS SS41
で表わされる鋼板製ベース材2の上面にアクリル系接着
剤を用いて貼着し、その上面を縦210mm、横210m
m、厚さ2mmのセラミックフアイバ(商品名カオウー
ル)よりなり通気性を有するガス抜き用シート6を用い
て覆い、さらにシート6の上面に縦200mm、横200
mm、厚さ38mmの前記と同材質の鋼板よりなる通気性の
ない加圧体7を載置する。
加圧体7は、焼結時において原料粉末を加圧し焼結銅合
金3の密度を向上させるために用いられるものである
が、この加圧体7を直接原料板P上に載せると、合成樹
脂バインダ等より生じる分解ガスのガス抜き性が悪く、
また原料板Pにおける外周部の、結合力を失った原料粉
末が分解ガスの噴出圧により飛散する。そこで加圧体7
と原料板Pとの間に原料板P外周部より食出る大きさの
前記シート6を介在させ、その通気性を利用してガス排
出路を形成し、また原料粉末の飛散を防止する。このよ
うな使用目的を十分に達成するためには、原料板Pの大
きさとシート6の圧さとの間に相関関係がある。例え
ば、原料板Pの厚さ2mmにおいて、その大きさが縦80
mm、横80mmではシート6の厚さは1mm、縦200mm、
横200mmではシート6の厚さは2mmとなる。なお、前
記厚さを有する原料板Pの大きさが縦60mm、横60mm
以下である場合、合成樹脂バインダ等の熱分解が極めて
遅い場合等においてはシート6が無くても分解ガスのガ
ス抜きが容易に行われ、また原料粉末の飛散は生じな
い。
金3の密度を向上させるために用いられるものである
が、この加圧体7を直接原料板P上に載せると、合成樹
脂バインダ等より生じる分解ガスのガス抜き性が悪く、
また原料板Pにおける外周部の、結合力を失った原料粉
末が分解ガスの噴出圧により飛散する。そこで加圧体7
と原料板Pとの間に原料板P外周部より食出る大きさの
前記シート6を介在させ、その通気性を利用してガス排
出路を形成し、また原料粉末の飛散を防止する。このよ
うな使用目的を十分に達成するためには、原料板Pの大
きさとシート6の圧さとの間に相関関係がある。例え
ば、原料板Pの厚さ2mmにおいて、その大きさが縦80
mm、横80mmではシート6の厚さは1mm、縦200mm、
横200mmではシート6の厚さは2mmとなる。なお、前
記厚さを有する原料板Pの大きさが縦60mm、横60mm
以下である場合、合成樹脂バインダ等の熱分解が極めて
遅い場合等においてはシート6が無くても分解ガスのガ
ス抜きが容易に行われ、また原料粉末の飛散は生じな
い。
ガス抜き用シート6は、原料粉末の焼結温度でその粉末
および加圧体7に対して非融着性を持つことが必要であ
る。この要件を満たす材料としては前記セラミックフア
イバの外にアスベスト、ロックウール等が該当する。ま
たシート6を用いない場合には、原料粉末に対する加圧
体7の融着を防止すべく、加圧体7に離型剤を塗布す
る、加圧体7と原料板Pとの間にアルミナ等のセラミッ
ク体を介在する等の手段を採用する。
および加圧体7に対して非融着性を持つことが必要であ
る。この要件を満たす材料としては前記セラミックフア
イバの外にアスベスト、ロックウール等が該当する。ま
たシート6を用いない場合には、原料粉末に対する加圧
体7の融着を防止すべく、加圧体7に離型剤を塗布す
る、加圧体7と原料板Pとの間にアルミナ等のセラミッ
ク体を介在する等の手段を採用する。
前記積層物を真空焼結炉8内に設置して第3図に示す加
熱条件で合成樹脂バインダおよびアクリル系接着剤の熱
分解、原料粉末の焼結およびベース材に対する焼結銅合
金の溶着を行う。キャリアガスとしては窒素ガスが用い
られ、真空度は1 Torrである。
熱条件で合成樹脂バインダおよびアクリル系接着剤の熱
分解、原料粉末の焼結およびベース材に対する焼結銅合
金の溶着を行う。キャリアガスとしては窒素ガスが用い
られ、真空度は1 Torrである。
(a) 第1加熱ゾーン(第3図A1) この加熱ゾーンA1は常温から600℃までである。常
温からの昇温速度は20℃/分で、炉内は600℃にて
60分間恒温状態に保持される。この加熱ゾーンA1で
は、先ず、積層物の水分が蒸発し、次いで560〜60
0℃の範囲で合成樹脂バインダ中の四フッ化エチレン樹
脂およびアクリル樹脂並びにアクリル系接着剤が熱分解
されてガス化する。分解ガスは原料粉末の構成粉末間よ
りシート6を通じて排出される。ベース材2の外周部に
在る結合力を失った原料粉末の飛散はシート6により防
止される。
温からの昇温速度は20℃/分で、炉内は600℃にて
60分間恒温状態に保持される。この加熱ゾーンA1で
は、先ず、積層物の水分が蒸発し、次いで560〜60
0℃の範囲で合成樹脂バインダ中の四フッ化エチレン樹
脂およびアクリル樹脂並びにアクリル系接着剤が熱分解
されてガス化する。分解ガスは原料粉末の構成粉末間よ
りシート6を通じて排出される。ベース材2の外周部に
在る結合力を失った原料粉末の飛散はシート6により防
止される。
(b) 第2加熱ゾーン(第3図A2) この加熱ゾーンA2は略900℃である。第1加熱ゾー
ンA1からの昇温速度は20℃/分で、炉内は略900
℃にて30分間恒温状態に保持される。この加熱ゾーン
A2では原料粉末およびベース材2の均熱化が図られ
る。
ンA1からの昇温速度は20℃/分で、炉内は略900
℃にて30分間恒温状態に保持される。この加熱ゾーン
A2では原料粉末およびベース材2の均熱化が図られ
る。
(c) 第3加熱ゾーン(第3図A3) この加熱ゾーンA3は略1020℃である。第2加熱ゾ
ーンA2からの昇温速度は10℃/分で、炉内は略10
20℃にて30分間恒温状態に保持される。この加熱ゾ
ーンA3は、原料粉末において固相と液相が共存する半
液相温度域であり、液相により固相間の気孔が埋めら
れ、また加圧体7の加圧力により液相の流動が増進され
て焼結が進行し、密度の高い焼結銅合金3が得られる。
同時に焼結銅合金3がベース材2に溶着する。この場合
ニッケルがリンと合金化してそのろう材としての機能に
よりベース材2に対する焼結銅合金3の溶着が確実に行
われる。
ーンA2からの昇温速度は10℃/分で、炉内は略10
20℃にて30分間恒温状態に保持される。この加熱ゾ
ーンA3は、原料粉末において固相と液相が共存する半
液相温度域であり、液相により固相間の気孔が埋めら
れ、また加圧体7の加圧力により液相の流動が増進され
て焼結が進行し、密度の高い焼結銅合金3が得られる。
同時に焼結銅合金3がベース材2に溶着する。この場合
ニッケルがリンと合金化してそのろう材としての機能に
よりベース材2に対する焼結銅合金3の溶着が確実に行
われる。
この加熱ゾーンA3では、原料粉末における液相の流動
が緩慢であるから黒鉛の浮遊、偏析が発生せず、したが
って焼結銅合金の潤滑性はその全体に亘って均等とな
る。
が緩慢であるから黒鉛の浮遊、偏析が発生せず、したが
って焼結銅合金の潤滑性はその全体に亘って均等とな
る。
(d) 冷却ゾーン(第3図B) 真空焼結炉8内に、その内部気圧が500mmHgとなる
まで窒素ガスを導入し、冷却フアンにより窒素ガスを循
環させて焼結銅合金3、ベース材2等を冷却する。
まで窒素ガスを導入し、冷却フアンにより窒素ガスを循
環させて焼結銅合金3、ベース材2等を冷却する。
上記加熱冷却工程を経て第1図に示す摺動部材1が得ら
れる。
れる。
焼結銅合金3は密度 6.3g/cm3、ロックウエル硬
さHRB 35以上、気孔率 13%であり、また表面
性状は良好で、外周部の欠落も生じていなかった。
さHRB 35以上、気孔率 13%であり、また表面
性状は良好で、外周部の欠落も生じていなかった。
前記摺動部材1を、それに機械加工および含油処理を施
した後プレス機のウエアプレートとして用い、機能テス
トを行ったところ表Iの結果が得られた。表中、Aは前
記工程を経て得られた摺動部材に、Bは比較例としての
鋳鉄に黒鉛を埋め込んだ摺動部材にそれぞれ該当する。
また相手材において鋳鉄+黒鉛は比較例Bと同一の構成
を有する。
した後プレス機のウエアプレートとして用い、機能テス
トを行ったところ表Iの結果が得られた。表中、Aは前
記工程を経て得られた摺動部材に、Bは比較例としての
鋳鉄に黒鉛を埋め込んだ摺動部材にそれぞれ該当する。
また相手材において鋳鉄+黒鉛は比較例Bと同一の構成
を有する。
表Iから明らかなように摺動部材Aは比較例Bと略同等
の耐摩耗性を備え、優れた摺動特性を有する。
の耐摩耗性を備え、優れた摺動特性を有する。
表IIは、ニッケル 28.7重量%、スズ 8.5重量
%、リン 0.63重量%を含有する銅合金粉末に対し
モリブデン粉末(Mo)および黒鉛粉末(G)の配合量
を種々変更した原料粉末を用いて前記同様に原料シート
を製造し、その原料シートから裁断された原料板を10
40℃、20分間加熱の焼結条件下で真空焼結して得ら
れた焼結銅合金のロックウエル硬さHRBを示す。
%、リン 0.63重量%を含有する銅合金粉末に対し
モリブデン粉末(Mo)および黒鉛粉末(G)の配合量
を種々変更した原料粉末を用いて前記同様に原料シート
を製造し、その原料シートから裁断された原料板を10
40℃、20分間加熱の焼結条件下で真空焼結して得ら
れた焼結銅合金のロックウエル硬さHRBを示す。
表IIから明らかなように、黒鉛含有量の減少に伴い焼結
銅合金の硬さが向上し、また同一黒鉛含有量においてモ
リブデン含有量の増加に伴い硬さが向上する。これによ
り焼結銅合金の耐摩耗性の向上が図られる。
銅合金の硬さが向上し、また同一黒鉛含有量においてモ
リブデン含有量の増加に伴い硬さが向上する。これによ
り焼結銅合金の耐摩耗性の向上が図られる。
第4図は焼結銅合金の圧縮強さを示し、この圧縮強さは
モリブデンの含有量とは関係がなく、黒鉛含有量の増加
に伴い減少することが明らかである。プレス機のウエア
プレート等の摺動部材に要求される圧縮強さは17〜2
5kg/mm2であり、これを満足するためには黒鉛含有量
を1〜2.5重量%に設定する必要がある。
モリブデンの含有量とは関係がなく、黒鉛含有量の増加
に伴い減少することが明らかである。プレス機のウエア
プレート等の摺動部材に要求される圧縮強さは17〜2
5kg/mm2であり、これを満足するためには黒鉛含有量
を1〜2.5重量%に設定する必要がある。
合成樹脂バインダは原料粉末に対して1〜4重量%配合
される。その理由は合成樹脂バインダの配合量が1重量
%を下回ると原料シートの保形性が悪く、また原料粉末
間の結合力が弱くなってその粉末の脱落を発生し、一方
4重量%を上回ると焼結銅合金の気孔率が高くなって密
度の低下、形状精度の悪化等を招来し、また残留炭素が
多くなって焼結性の阻害、ベース材に対する焼結銅合金
の溶着不良等を招来するからである。
される。その理由は合成樹脂バインダの配合量が1重量
%を下回ると原料シートの保形性が悪く、また原料粉末
間の結合力が弱くなってその粉末の脱落を発生し、一方
4重量%を上回ると焼結銅合金の気孔率が高くなって密
度の低下、形状精度の悪化等を招来し、また残留炭素が
多くなって焼結性の阻害、ベース材に対する焼結銅合金
の溶着不良等を招来するからである。
C.発明の効果 本発明によれば、モリブデンの含有量に応じて黒鉛の含
有量を減少し、また加圧下での焼結により高密度化を達
成し、これにより優れた圧縮強さを有し、また靭性、し
たがって耐衝撃特性を向上させた耐摩耗性が良好で、表
面性状の良い自己潤滑性焼結銅合金を得ることができ
る。
有量を減少し、また加圧下での焼結により高密度化を達
成し、これにより優れた圧縮強さを有し、また靭性、し
たがって耐衝撃特性を向上させた耐摩耗性が良好で、表
面性状の良い自己潤滑性焼結銅合金を得ることができ
る。
また原料粉末を原料板の形態で用いるので、原料粉末の
取扱性が良好で焼結銅合金の生産能率を向上させること
ができる。
取扱性が良好で焼結銅合金の生産能率を向上させること
ができる。
さらにガス抜き用シートの使用によって、合成樹脂バイ
ンダの分解による分解ガスを効率良く排出して、焼結銅
合金における残留ガスに起因した巣の発生、有害ガス成
分の侵入等の不具合を確実に回避し、また焼結銅合金外
周部の欠落を防止して正常な焼結銅合金を得ることがで
きる。
ンダの分解による分解ガスを効率良く排出して、焼結銅
合金における残留ガスに起因した巣の発生、有害ガス成
分の侵入等の不具合を確実に回避し、また焼結銅合金外
周部の欠落を防止して正常な焼結銅合金を得ることがで
きる。
第1図は摺動部材の斜視図、第2図は摺動部材の製造工
程説明図、第3図は焼結工程における時間と温度の関係
を示すグラフ、第4図は焼結銅合金における黒鉛含有量
と圧縮強さの関係を示すグラフである。 P…原料板、2…ベース材、3…焼結銅合金、7…ガス
抜き用シート
程説明図、第3図は焼結工程における時間と温度の関係
を示すグラフ、第4図は焼結銅合金における黒鉛含有量
と圧縮強さの関係を示すグラフである。 P…原料板、2…ベース材、3…焼結銅合金、7…ガス
抜き用シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−52547(JP,A) 特開 昭51−82871(JP,A) 特開 昭45−26413(JP,A) 特開 昭60−221506(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】ニッケル 5〜30重量%、スズ 7〜1
3重量%およびリン 0.3〜2重量%を含有する銅合
金粉末に、それに対し潤滑性粉末としてモリブデン粉末
1〜5重量%および黒鉛粉末 1〜2.5重量%を混
合した原料粉末と合成樹脂バインダとよりなる原料板
(P)をベース材(2)上面に重ね合せる工程と、前記
原料板(P)の上面に、通気性のない加圧体(7)を、
通気性を有し、且つ前記原料粉末の焼結温度でその粉末
および前記加圧体(7)に対して非融着性を持つと共に
前記原料板(P)外周部より食出る大きさのガス抜き用
シート(6)を介して載置する工程と;前記原料板
(P)を加熱して前記合成樹脂バインダを分解すると共
に前記原料粉末を焼結する工程と;を用いることを特徴
とする自己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60274211A JPH066725B2 (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | 自己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60274211A JPH066725B2 (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | 自己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62133027A JPS62133027A (ja) | 1987-06-16 |
| JPH066725B2 true JPH066725B2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=17538581
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60274211A Expired - Lifetime JPH066725B2 (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | 自己潤滑性を有する焼結銅合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH066725B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7438979B2 (en) | 2003-05-26 | 2008-10-21 | Komatsu Ltd. | Thermal spray membrane contact material, contact member and contact part, and apparatuses to which they are applied |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0814010B2 (ja) * | 1987-08-08 | 1996-02-14 | 日立粉末冶金株式会社 | バルブガイド材とその製造方法 |
| JP2503793B2 (ja) * | 1991-03-01 | 1996-06-05 | 三菱伸銅株式会社 | 打抜金型の摩耗抑制効果を有する電気電子部品用Cu合金板材 |
| US9476453B2 (en) * | 2010-11-08 | 2016-10-25 | Diamet Corporation | Cu-based oil-impregnated sintered bearing |
| CN103757464A (zh) * | 2014-01-02 | 2014-04-30 | 江苏大学 | 一种铜基自润滑复合材料及其制备方法 |
| JP6440297B2 (ja) | 2014-09-04 | 2018-12-19 | 株式会社ダイヤメット | Cu基焼結軸受 |
| JP6468766B2 (ja) | 2014-09-11 | 2019-02-13 | 株式会社ダイヤメット | 耐食性、耐熱性、耐摩耗性に優れた焼結摺動材及びその製造方法 |
| JP6779600B2 (ja) * | 2015-07-16 | 2020-11-04 | オイレス工業株式会社 | 複層摺動部材 |
| WO2017150271A1 (ja) | 2016-03-04 | 2017-09-08 | 株式会社ダイヤメット | Cu基焼結摺動材およびその製造方法 |
| CN109487115B (zh) * | 2018-11-14 | 2020-05-22 | 中国地质大学(北京) | 一种以蔗糖为粘结剂的铜-碳复合材料制备方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5515521B2 (ja) * | 1975-01-18 | 1980-04-24 | ||
| JPS5852547A (ja) * | 1981-09-24 | 1983-03-28 | Fujitsu Ltd | 半導体結晶中の不純物濃度分布測定装置 |
| JPS60221506A (ja) * | 1984-04-17 | 1985-11-06 | Honda Motor Co Ltd | 工作機械における摺動面の形成方法 |
-
1985
- 1985-12-05 JP JP60274211A patent/JPH066725B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7438979B2 (en) | 2003-05-26 | 2008-10-21 | Komatsu Ltd. | Thermal spray membrane contact material, contact member and contact part, and apparatuses to which they are applied |
| US7648773B2 (en) | 2003-05-26 | 2010-01-19 | Komatsu Ltd. | Thermal spray membrane contact material, contact member and contact part, and apparatuses to which they are applied |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62133027A (ja) | 1987-06-16 |
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