JPH066780B2 - カムノーズとロッカーパッドの組合せ - Google Patents

カムノーズとロッカーパッドの組合せ

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JPH066780B2
JPH066780B2 JP61008993A JP899386A JPH066780B2 JP H066780 B2 JPH066780 B2 JP H066780B2 JP 61008993 A JP61008993 A JP 61008993A JP 899386 A JP899386 A JP 899386A JP H066780 B2 JPH066780 B2 JP H066780B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高面圧のかかる摺動面に発生しやすい摩耗を
低減し、ピッチング摩耗を防止した内燃機関用動弁機構
における焼結合金製カムノーズとロッカーパッドの組合
せに関する。
(従来技術) 内燃機関、例えば4サイクルエンジンは、燃焼用の混合
気をシリンダ内に取り入れ、また、燃焼後のガスを排出
するために、1個のシリンダに吸気バルブと排気バルブ
を備えている。このバルブをピストンの上下運動に合わ
せて適当な時期に開閉する手段としては、通常カムシャ
フトとロッカーアームを組合せて使用している。
このような動弁系において、カムシャフトとロッカーア
ームの摺動部を形成する材料として、チル鋳物、焼入れ
鋼などが使用されていた。
(発明が解決しようとする問題点) チル鋳物、焼入れ鋼などの材料では、耐摩耗性の面で必
ずしも充分満足すべきものではなく、カーボンスラッジ
で潤滑油が汚染されるディーゼルエンジンや有鉛ガソリ
ンを燃料とするエンジンに使用するときは、これら汚染
物質によるカムシャフトおよびロッカーアームの摺動面
の摩耗が多くなる傾向があり、また、機能上高面圧で使
用されるためピッチング摩耗が発生するという問題が生
じた。
この問題を解決するため、最近、焼結合金がロッカーア
ームの摺動部材として使用されている。焼結合金製ロッ
カーアーム自体は耐摩耗性に非常に優れているが、反面
相手材であるカムシャフトの摺動面の摩耗が比較的多く
なるという問題がある。
本発明は、上記の動弁系において、耐摩耗性を改善しピ
ッチング摩耗を防止し得る動弁部材の組合せ、即ちカム
シャフトとロッカーアームの摺動面を形成する材料の組
合せを提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) このカムシャフトとロッカーアームの摺動部材の組合
せ、具体的に言えば、カムノーズとロッカーパッドの組
合せは、耐摩耗性焼結合金により構成されるものであ
る。
C:1.0〜3.5重量%、Cr:3.0〜25.0重
量%、P:0.2〜1.0重量%、Cu、Ni、Moの
うちいずれか1種あるいは2種以上の合計が3.0重量
%以下、および残部Feを組成とし、1200℃以下で
液相焼結することにより気孔率5%以下、空孔の大きさ
を径50μm以下に微細化した焼結合金からなるカムノ
ーズと、C:1.0〜3.5重量%、Cr:3.0〜1
0.0重量%、P:0.2〜1.0重量%、Cu、N
i、Moのうち1種あるいは2種以上の合計が3.0重
量%以下、および残部Feを組成とし、1200℃以下
で液相焼結することにより気孔率5%以下、空孔の大き
さを径50μm以下に微細化した焼結合金の基地中に、
粒径が100メッシュ以下のTiN粒子が、5.0〜2
0.0重量%分散されている焼結合金からなるロッカー
パッドが互いに摺接するカムノーズとロッカーパッドの
組合せであり、且つ、カムノーズのCr含有量がロッカ
ーパッドのCr含有量の1〜2倍である組合せからなる
ことを特徴とするものである。
上記組成の焼結合金の組合せは、耐摩耗性に非常に優
れ、しかも液相焼結によって高密度であるため、カムノ
ーズやロッカーパッドのように比較的高面圧下で使用さ
れる摺動部品に特に適しているものである。
(作用) 以下に本発明の焼結合金における各成分の作用およびそ
の成分の限定理由について述べる。
先ず、カムノーズについて説明する。
Cは、基地を強化しCr炭化物(Fe、Cr複合炭化物
を含む)を形成させる重要な元素であり、Crと共に耐
摩耗性を具備するのに必要である。1.0重量%以下で
は炭化物の析出量が少なく、基地の硬さも低下するため
耐摩耗性が著しく悪化する。3.5重量%を超えると炭
化物が多くなり、また、基地も硬くなり脆化し、ピッチ
ング摩耗を発生し易くなる。
Crは、基地の強化およびCと化合し炭化物を形成させ
るのに必要不可欠の元素であり、3.0重量%以下では
炭化物析出量が少なく耐摩耗性が低下し、25.0重量
%を超えると炭化物が多量に析出し、材料が脆くなり機
械加工が困難となり使用に耐えなくなる。
ピッチング摩耗は、カムノーズ、ロッカーパッドのよう
に高面圧下で使用される摺動部材に発生しやすく、摺動
中に繰り返し荷重を受ける表面層の疲労により生ずるも
のとされ、通常の空孔の多い焼結合金では空孔による強
度低下により発生しやすい。
そのため、本発明の動弁部材の組合せは、両材料とも液
相焼結により製造し、ピッチング摩耗を防止するもので
ある。液相焼結は高温で焼結することにより可能である
が、炉の耐久性および経済性の問題から1200℃以下
で焼結することが必要である。
Pは、比較的低温で液相を生じさせ、気孔率を低下さ
せ、空孔を微細なものとするために必要であり、また、
ステダイトの形成により耐摩耗性の改善にも寄与してい
る。0.2重量%以下では、液相の発生量が少なく、十
分に気孔率を低下させることができず強度の向上が得ら
れず、従って、摺動に際してはピッチング摩耗が発生し
易くなる。1.0重量%を超えると液相が出過ぎて寸法
精度の高い焼結体が得られない。
Cu、Ni、Moはいずれも基地に固溶して、機械的強
度を改善する元素であるが、3.0重量%以下の添加で
その目的は十分に達成でき、3.0重量%を超えると比
較的高価な金属であるため経済性の点で不都合となる。
次に、ロッカーパッドについて説明する。
Cは、基地を強化しCr炭化物(Fe、Cr複合炭化物
を含む)を形成させる重要な元素であり、Crと共に耐
摩耗性を具備するのに必要である。1.0重量%以下で
は炭化物の析出量が少なく、基地の硬さも低下するため
耐摩耗性が著しく悪化する。3.5重量%を超えると炭
化物が多くなり、また、基地も硬くなり脆化し、ピッチ
ング摩耗を発生の危険性が生じてくる。
Crは、基地の強化およびCと化合し、炭化物を形成さ
せるのに必要不可欠の元素であるが、これが少ないと炭
化物析出量が少なく耐摩耗性が低下するので3.0重量
%とする。
また、本発明では後述するように、ロッカーパッドの基
地中にTiN粒子(硬質粒子)を分散させているが、ロ
ッカーパッドの基地中にTiN粒子を分散させた本発明
においては、前記カムノーズの場合より少量のCr含有
量とすることができ、10%重量%以下で充分である。
P、Cu、Ni、Moは、前記カムノーズと同様であ
り、Pについては、0.2重量%以下では液相の発生量
が少なく、充分に気孔率を低下させることができず、強
度の向上が得られず、1.0重量%を超えると液相が出
過ぎて寸法精度の高い焼結体が得られない。
Cu、Ni、Moについては、3.0重量%以下の添加
でその目的は十分に達成でき、3.0重量%を超えると
比較的高価な金属であるため経済性の点で不都合とな
る。
ロッカパッドについても、カムノーズと同様の理由で液
相焼結を行う。
次に、分散相であるTiN粒子は、前記カムノーズ材に
含まれるCr炭化物と同様に硬質であり耐摩耗性に寄与
する。
TiNは硬さがHMV2000〜2500と高く、このT
iNを分散することで、耐摩耗性が改善される。さら
に、非金属のTiNが摺動面に介在することで、金属−
金属の摺動だけではなく、金属−金属、金属−セラミッ
ク(TiN)の複合した摺動になり、耐焼付性が向上す
る。
TiNの粒径は、平均2〜70μmの範囲で、且つ、最
大粒径が100メッシュ(147μm)以下が好適であ
る。平均粒径が2μm以下では均一に分散させるのが困
難となり、摺動によって脱落し易く耐摩耗性が低下す
る。最大粒径が147μmを超えると相手摺動部材を傷
付けるようになる。分散量については、5.0重量%以
下ではその効果が少なく、20.0重量%を超えても耐
摩耗性に顕著な効果が認められず、高価な材料であるた
めいたらるに価格の上昇を招くだけであり、しかも被削
性が悪くなる。
TiNをロッカーパッド材のみにTiN粒子を分散させ
るのは、カムノーズに比してロッカーパッドの方が単位
時間当りの摺動距離が長くより苛酷な摺動環境下におか
れるためである。
カムノーズ材とロッカーパッドのCr含有量の比につい
て説明する。
カムノーズのCr含有量がロッカーパッドのCr含有量
より少ない場合(1倍未満)、ロッカーパッドの摩耗は
少ないが、カムノーズの摩耗が大きくなる。また、逆に
カムノーズのCr含有量がロッカーパッドのCr含有量
の2倍を超えるとロッカーパッドの摩耗が増大する。そ
れ故、本発明では、カムノーズのCr含有量をロッカー
パッドのCr含有量の1〜2倍とし、両部材の耐摩耗特
性のバランスを図っている。
(実施例) 本発明の実施例を表および図を参照しながら説明する。
表1に示す目標成分に原料粉末を配合し、これを潤滑剤
としてステアリン酸亜鉛粉末0.7%を添加し、これを
V型混合機で少なくとも20分間混合し、これら混合粉
を7ton/cm2の成形圧で成形し、第1図(a)のカムノ
ーズ圧粉体1aとロッカーパッド圧粉体2を製造した。
このカムノーズ圧粉体1aに円筒4を取付け、真空炉で
表1に示す焼結温度で60分間加熱の焼結を行い、真密
度比96〜98%の焼結カムノーズ1とすると共に円筒
2に拡散接合層5を介して拡散接合してカムピース3と
した。カムピース3は、出願人の1人が既に提案してい
る特願昭59−7582号に示すように、鋼製パイプを
拡管することによりカム駒およびジャーナルと結合され
てなるカムシャフトにおいて、前記カム駒が内周面に噛
合部を有する円筒に、耐摩耗性材料のカムノーズを接合
して形成するという製造方法によりカムシャフトとし
た。ロッカーパッド圧粉体2はカムノーズ圧粉体1aと
同様に、真空炉で表1に示す焼結温度で60分間加熱の
焼結をして焼結ロッカーパッドとし、加工後ロッカーア
ーム本体に固着しロッカーアームとした。
尚、カムノーズおよびロッカーパッドとした合金は表3
に示す通りであり、各合金(A、B、C、D、E、F、
G、H)の焼結後の化学成分は表2の通りであった。
これらカムシャフトはロッカーアームを表3に示すよう
に、カムノーズのCr量とロッカーパッドのCr量の比
を変えた組合せ、またTiN含有ロッカーパッドとの組
合せで6気筒ディーゼルエンジンのモータリング装置に
組み込んで耐久試験を行い、カムノーズおよびロッカー
パッドの摩耗量を測定した。
試験条件は次の通りである。
カムシャフト回転数:350r.p.m 潤 滑 油 :カーボンスラッジで汚染されたデ
ィーゼルエンジン劣化オイル 潤 滑 油 温 度:70℃ 試 験 時 間 :100Hrs. 試験結果は、第3図に示す通りである。同図には比較品
として、従来品のカムノーズ部をチルさせた鋳鉄製チル
カムシャフトとロッカーパッド部をチルさせた鋳鉄製ロ
ッカーアームの組合せについて、同様の試験を行った結
果が併記してある。
尚、摩耗量は従来品であるチルカムノーズおよびチルロ
ッカーパッドの摩耗量をそれぞれ100とし、これとの
比較値で示してある。
(発明の効果) 第3図から明らかなように、本発明の組合せにおいては
いずれも従来のチルカムノーズとチルロッカーパッドに
比べて摩耗量は少なく、ピッチング摩耗も発生せず耐久
性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図 本発明のカムノーズの実施例を示す斜視図およ
び断面図 a)カムノーズ圧粉体の斜視図 b)カムピースの横断面図 c)カムピースの縦断面図 第2図 本発明のロッカーパッド圧粉体の斜視図 第3図 モータリング摩耗試験結果 1:カムノーズ焼結体 1a:カムノーズ圧粉体 2:ロッカーパッド圧粉体 3:カムピース 4:円筒 5:拡散接合層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 影山 秀一 (56)参考文献 特開 昭60−135556(JP,A) 特開 昭59−16952(JP,A) 特開 昭58−22358(JP,A) 特開 昭55−2777(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:1.0〜3.5重量%、Cr:3.0
    〜25.0重量%、P:0.2〜1.0重量%、Cu、
    Ni、Moのうちいずれか1種あるいは2種以上の合計
    が3.0重量%以下、および残部Feを組成とし、気孔
    率5%以下、空孔の大きさを径50μm以下に微細化し
    た焼結合金からなる内燃機関用カムノーズと、C:1.
    0〜3.5重量%、Cr:3.0〜10.0重量%、
    P:0.2〜1.0重量%、Cu、Ni、Moのうちい
    ずれか1種あるいは2種以上の合計が3.0重量%以
    下、および残部Feを組成とし、気孔率5%以下、空孔
    の大きさを径50μm以下に微細化した焼結合金の基地
    中に、粒径が100メッシュ以下のTiN粒子が、5.
    0〜20.0重量%分散されている焼結合金からなる内
    燃機関用ロッカーパッドの組合せ。
  2. 【請求項2】カムノーズのCr含有量がロッカーパッド
    のCr含有量の1.0〜2.0倍である特許請求の範囲
    第1項記載の内燃機関用カムノーズとロッカーパッドの
    組合せ。
JP61008993A 1986-01-21 1986-01-21 カムノーズとロッカーパッドの組合せ Expired - Lifetime JPH066780B2 (ja)

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JPH04136140A (ja) * 1990-08-01 1992-05-11 Riken Corp 耐ピッチングおよび耐摩耗性に優れた鉄基焼結材
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