JPH0668527A - 光記録媒体用基板の製造方法及び製造装置 - Google Patents

光記録媒体用基板の製造方法及び製造装置

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JPH0668527A
JPH0668527A JP5147710A JP14771093A JPH0668527A JP H0668527 A JPH0668527 A JP H0668527A JP 5147710 A JP5147710 A JP 5147710A JP 14771093 A JP14771093 A JP 14771093A JP H0668527 A JPH0668527 A JP H0668527A
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substrate sheet
recording medium
optical recording
roll
molding
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Osamu Shikame
修 鹿目
Toshiya Yuasa
俊哉 湯浅
Hirofumi Kamitakahara
弘文 上高原
Hitoshi Yoshino
斉 芳野
Naoki Kushida
直樹 串田
Takashi Kai
丘 甲斐
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリフォーマットパターンの転写精度のより
一層の向上と複屈折のより一層の低減を安定的に可能と
する光記録媒体用基板シートの成形方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 ロールスタンパー106、及び成形ロール1
07をそれぞれ所望の温度に制御すると共に、所望の回
転数で回転させつつ、熱可塑性樹脂を押出す手段103
から、熱可塑性樹脂を供給し、該熱可塑性樹脂を該ロー
ルスタンパー及び該成形ロールで挟圧して光記録媒体用
基板シートを成形する方法において該基板シートの間隙
温度を連続的に測定した時に、該温度が所定の振幅を有
する周期的な変動を示しかつその振幅が、目標となる光
記録媒体用基板シートの転写精度と複屈折値に対応して
予め与えられた振幅の設定値と一致する様に各種成形条
件を調整して成形を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂シート表面にプリフ
ォーマットパターンを連続的に転写して光ディスク、光
カード等の光記録媒体用基板シートを製造する為の改善
された方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクや光カード等の、表面に凹状
及び/又は凸状の情報構造(以下プリフォーマットと称
す)を備えた光記録媒体用基板の製造方法として、押出
成形を用いる方法の研究が近年進められている。即ちこ
の方法は、該プリフォーマットに対応するパターン(以
下プリフォーマットパターン)を周面に備えたロールス
タンパーを押出機から押出された熔融樹脂シートの表面
に圧接する事によって該パターンを連続的に転写する方
法であって、光記録媒体用基板の量産性を大幅に向上さ
せることができる方法として注目されているものであ
る。
【0003】ところで光記録媒体用基板を製造する場
合、その成形方法によらず該プリフォーマットパターン
の転写精度の向上と、基板の複屈折の低減という2つの
技術課題を解決することが要求されている。
【0004】そして、押出成形を用いた光記録媒体用基
板の成形に於てはロール温度、ロールスタンパーの間隔
やダイからの樹脂の押出量といった成形条件がプリフォ
ーマットパターンの転写精度や基板の複屈折に大きな影
響を与えることが知られており、この点に関して本願出
願人は例えばEP478372号に於て成形条件の変動
によっても高品質の基板を得られる様にロールスタンパ
ーとしてロール基材周面に断熱層を介してスタンパーを
取り付けてなるロールスタンパーを用いることを提案し
ている。そして、この方法は成形条件の多少の変動によ
っても高品質な基板を成形できる点で極めて有効である
が基板への転写精度のより一層の向上及び基板の複屈折
のより一層の低減を安定して達成する為には成形条件を
積極的に制御することが必要となってきている。
【0005】しかし、基板へのプリフォーマットパター
ンの転写精度の向上と基板の複屈折性の低減を安定的に
達成する為の成形条件の制御はこれまで操作者の経験に
よるところが大きく、より一層の高品質化を図った光記
録媒体用基板を安定して製造することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は上記問題
点に鑑みなされたものであって、押出成形を用いた光記
録媒体用基板シートを製造する際に、プリフォーマット
パターンの転写精度のより一層の向上と複屈折のより一
層の低減を安定的に可能とする光記録媒体用基板シート
の成形方法及び成形装置を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そして、本発明者らは上
記目的に対して、種々の検討を行ったところ、押し出さ
れた熱可塑性樹脂が、成形ロールの周面とロールスタン
パーの周面との間の間隙を通過し基板シートが成形され
た直後の温度(以下、「間隙温度」という)を連続的に
検出すると、この検出値がある一定の範囲内で周期的に
変化すること(図9参照)、そして成形ロールの周面と
ロールスタンパーの周面との間の間隙、Tダイからの熱
可塑性樹脂の押し出し量や成形速度(ロールの回転速
度)が変化すると、前記検出値のふれ幅(検出値の振
幅)が変化し、特に成形ロールの周面とロールスタンパ
ーの周面との間の間隙が大きくなったり、熱可塑性樹脂
の押し出し量が減少したり、成形速度が早くなったりす
ると、検出値の振幅が増加するとともに、プリフォーマ
ットパターンの転写精度が低下し、一方、成形ロールの
周面とロールスタンパーの周面との間の間隙が小さくな
ったり、熱可塑性樹脂の押し出し量が増加したり、成形
速度が遅くなったりすると、前記検出値の振幅が減少す
るとともに、成形される光記録媒体用基板シートの複屈
折率が増加すること、即ち前記検出値の振幅が基板シー
トへのプリフォーマットパターンの転写精度と、基板シ
ートの複屈折値の目安となることを見出し本発明に至っ
たものであり、本発明の光記録媒体用基板シートの製造
方法は、周面にプリフォーマットパターンを有するロー
ルスタンパー、及び該ロールスタンパーに対して所定の
間隙を設けて配置してなる成形ロールをそれぞれ所望の
温度に制御すると共に、所望の回転数で回転させつつ、
該間隙の上流側に配置してなる熱可塑性樹脂を押出す手
段から、所定の温度に加熱された熱可塑性樹脂を該間隙
に供給し、該熱可塑性樹脂を該ロールスタンパー及び該
成形ロールで挟圧してシート状に成形しつつ該プリフォ
ーマットパターンを転写して光記録媒体用基板シートを
成形する方法において、該基板シートの間隙温度を連続
的に測定した時に、該温度が所定の振幅を有する周期的
な変動を示しかつその振幅が、目標となる光記録媒体用
基板シートの転写精度と複屈折値に対応して予め与えら
れた振幅の設定値と一致する様に各種成形条件を調整し
て成形を行うことを特徴とする。
【0008】又、本発明の光記録媒体用基板シートの製
造方法は、周面にプリフォーマットパターンを有するロ
ールスタンパー、及び該ロールスタンパーに対して所定
の間隙を設けて配置してなる成形ロールをそれぞれ所望
の温度に制御すると共に、所望の回転数で回転させつ
つ、該間隙の上流側に配置してなる熱可塑性樹脂を押出
す手段から、所定の温度に加熱された熱可塑性樹脂を該
間隙に供給し、該熱可塑性樹脂を該ロールスタンパー及
び該成形ロールで挟圧してシート状に成形しつつ該プリ
フォーマットパターンを転写して光記録媒体用基板シー
トを成形する方法において、該間隙を通過直後の該基板
シートの温度を連続的に測定するステップ、所定の時間
内における該温度測定値の振幅を計算するステップ、該
振幅が、目標となる光記録媒体用基板シートの転写精度
と複屈折に対応して予め与えられた振幅の設定値と一致
する様に各種成形条件を制御するステップを有すること
を特徴とする。
【0009】本発明の光記録媒体用基板シートの製造装
置は、熱可塑性樹脂を押出す手段、周面にプリフォーマ
ットパターンを有し所望の温度に制御可能であってまた
所望の回転数で回転可能なロールスタンパー、及び該ロ
ールスタンパーと共に、押出された樹脂を挟圧して表面
にプリフォーマットパターンを転写して光記録媒体用基
板シートを成形する為の、該ロールスタンパーに対して
所定の間隙を設けて対向配置されまた所望の表面温度に
制御可能であってかつ所望の回転数で回転可能な成形ロ
ールとを備えた光記録媒体用基板シートの製造装置にお
いて、該間隙を通過直後の該基板シートの温度を連続的
に測定可能な温度測定手段と以下の各部を有する制御手
段とを具備してなることを特徴とする。
【0010】所定の時間内における該温度測定値の変動
の振幅を計算する計算部、目標となる光記録媒体用基板
シートの転写精度と複屈折に対応して予め与えられた振
幅の設定値を設定する設定部、該計算部で得られた振幅
と該設定部に設定されてなる設定値とを比較しその偏差
を算出する比較部、及び該比較部で得られた偏差の大き
さに応じて各種成形条件を、その偏差が無くなる様に制
御する制御部。
【0011】なお、基板シートの間隙温度が周期的に変
動し、その振幅の大きさを基板シートへのプリフォーマ
ットパターンの転写精度と基板シートの複屈折値の目安
として利用できることの理由は明らかではないが、その
現象から以下の様に考えられる。先ず、間隙温度が周期
的に変動は、間隙に於ける熱可塑性樹脂とロールスタン
パー及び成形ロールとの接触状態が周期的に変化してい
ることを示している。そして、所定の厚さの基板シート
を押出成形で製造する場合、通常成形条件は常に一定と
なる様に設定されるものであり、上記接触状態の変化
は、例えばロールスタンパーや成形ロールの加工精度の
限界を越えた領域でのロールの真円度の乱れや回転軸の
ずれによる意図しない成形条件の微妙な変動に基づくも
のと考えられる。
【0012】そして、この間隙温度の振幅が小さくなる
という事は、間隙にある樹脂とロールスタンパー及び成
形ロールの接触状態が、上記した意図しない成形条件の
変動によっても変化しない状態となっているものと考え
られ、そしてこの状態は前記した様に振幅が小さくなる
と基板の複屈折が増加するという現象から、間隙にある
樹脂に対してロールスタンパー及び成形ロールによって
大きな押圧力が加えられる事によって生じるものと考え
られる。即ちこのことから間隙温度の振幅の大小は間隙
にある樹脂への押圧力を間接的に示しそれ故振幅の大き
さが基板シートの転写精度と複屈折値の目安となるもの
と考えられる。
【0013】以下本発明について図面を用いて詳細に説
明する。
【0014】図1は本発明に係る光記録媒体用基板シー
トの成形装置の構成図であって、図2は図1に示した装
置の概略側面図、図3は図2に示した装置の概略平面図
である。
【0015】そして図1に於て101は、ホッパー10
2から投入された熱可塑性樹脂のペレットを熔融する押
出機であり、103は押出機101に於て熔融され、押
出機内のスクリュー104で加圧された樹脂をシート状
に賦形するダイである。又105はスクリュー104を
所望の回転数で回転させるためのモーターである。
【0016】次に106は周面にプリフォーマットパタ
ーン301を備えてなるロールスタンパー、107、1
08は各々該ロールスタンパーに対向配置されてなる成
形ロールであって、ロールスタンパー106と成形ロー
ル107は両者の周面が幅dの間隙を有するように配置
されている。又、ダイ103は該間隙の上流側から可塑
状態のシート状樹脂を供給するように配置されている。
なお本発明に於て単に「間隙」とある場合にはロールス
タンパー106と成形ロール107の間の間隙を意味す
るものである。そして、ロールスタンパー106、成形
ロール107、108は、図2に示す通り、各々軸受2
01〜203によって回転自在に支持され、これらの軸
受は基台204に、該基台上を図2の左右方向に各々個
別に移動可能に取り付けられている。又、各ロールはそ
の内部に加熱流体が循環可能に形成され各ロールの表面
温度を所望の温度に制御可能に構成され、更に又各ロー
ルは図1に示した様に駆動モータ109、110によっ
て各々図示した方向に、所望の速度で回転可能に構成さ
れている。
【0017】軸受201〜203には、図2又は図3に
示す様に各々テーパーブロック201−1、202−
1、203−1が取り付けられてなり、又各軸受201
と202、そして201と203との間には、昇降装置
207、208を介して基台204上に固定されてなる
クサビ状の間隙調整部材205、206が配置されてい
る。該クサビ状の部材205、206は各テーパーブロ
ックのテーパー面に当接可能な形状に形成され、又各軸
受は基台に固定された加圧装置210、211によって
互いに押圧する様に構成されている。そして該加圧装置
210、211によって各軸受に加える圧力を制御しつ
つロールスタンパー106、成形ロール107及び10
8の間隙が規定される様になっている。該クサビ状の部
材205、206を該昇降装置210、211で基台2
04に対して上下動させる事によってロールスタンパー
105、成形ロール106及び107の間隙を制御でき
るようになっている。
【0018】次に、間隙の鉛直下方には、図1に示す様
に温度測定手段111が配置されている。該温度測定手
段111はロールスタンパー106と成形ロール107
の間隙を通過して光記録媒体用基板シート113に成形
された直後の温度を測定するためのものである。そして
該温度測定手段としては、熱可塑性樹脂が間隙を通り、
ロールスタンパー106と成形ロール107とに挟圧さ
れた時の樹脂の冷却状態をより正確に検出できるものが
好ましく、例えば非接触型の温度計、具体的には赤外放
射温度計等が好適に用いられる。
【0019】そして本発明に於て、温度測定手段111
は、間隙を通過直後の基板シートの温度を連続的に検出
し、そのデータを後述する制御手段112に入力するよ
うに構成されている。なお本発明に於て、基板シートの
温度の連続的な検知とは、所定の時間内に於て基板シー
トの間隙温度の変動が検出できる程度の間隔で間欠的に
検知する場合も包含する。
【0020】次に本実施態様に係る制御手段112につ
いて図1及び図4を用いて説明する。制御手段112は
図4に示す通り、設定部401、記録部402、計算部
403、比較部404及び制御部405を具備してな
る。
【0021】そして設定部401は、予備成形等によっ
て与えられる、目標となる或は許容範囲の基板シートの
転写精度と複屈折値に対応する振幅の値を設定できるよ
うになっている。
【0022】記録部402は、温度測定手段111で連
続的に検知した基板シートの間隙温度の値を取り込み記
憶されるようになっている。
【0023】計算部403は、記録部402に記憶され
てなる温度情報を用いて所定の時間内の間隙温度の振幅
を計算するようになっている。
【0024】比較部404は、計算部403にて算出さ
れた振幅を、設定部に設定されてなる振幅の値と比較し
て、その偏差を求めるようになっている。
【0025】次に制御部405は比較部404に於て算
出された偏差に基づき、偏差がある場合にはそれが小さ
くなる方向に、各種成形条件を規定する対象406を制
御する。ここで制御される対象としては、例えば図1に
示すように、ロールスタンパー106と成形ロール10
7の間隙の寸法を規定する昇降手段207、208及び
加圧装置210、211、成形速度を規定するロールス
タンパー106と成形ロール107の駆動用モーター1
09、110或は間隙への樹脂供給量を規定する押出機
101内のスクリュー104の駆動用モーター105等
が挙げられる。又他の構成として図5に示すようにダイ
103の先端にダイリップネジ501の押し込み量によ
って樹脂出口であるダイリップの幅を制御可能なリップ
調整装置502を設けて、該制御手段でダイリップネジ
501のネジ込み量を制御することによって間隙への樹
脂供給量を調整するようにしてもよく、又スクリュー1
04の回転数の制御とダイリップネジ501の制御の両
方を行うようにしてもよい。
【0026】なお制御部によって制御される、上記3つ
の各種成形条件は、前記偏差をゼロに調整できれば必ず
しも全ての成形条件を制御可能とする必要はないが、少
なくとも2つ以上の成形条件を制御可能に構成すること
が好ましい。即ち、例えば間隙の寸法の制御は基板シー
トの厚みに影響を与えることからその制御範囲としては
間隙の寸法が、基板シートの厚さの変動が許容される範
囲、具体的には所定の厚さ±10%、好ましくは所定の
厚さ5%以内に抑えることが好ましいが、このような制
御範囲内では偏差を小さくできない場合であっても他の
成形条件を制御可能としておけば後者の成形条件を制御
することで偏差の解消を達成することができる。
【0027】又同様にロールスタンパー及び成形ロール
の回転速度即ち成形速度はプリフォーマットパターンの
転写精度を考慮するとその制御範囲は0.3〜10m/
分、特に0.5〜5m/分さらには1〜4m/分に抑え
ることが好ましいが、この範囲では偏差を解消できない
場合であっても他の成形条件を制御可能としておけば他
の成形条件を制御することで偏差を解消させることがで
きる。
【0028】次に前述の基板シートの成形装置を用いた
基板シートの成形方法について説明する。
【0029】先ずホッパー102から押出機101に熱
可塑性樹脂のペレットを投入し、押出機101内で熔融
せしめると共に、モーター105でスクリュー104を
回転させて熔融樹脂を加圧せしめ、ダイ103に送り、
ダイ103からシート状の熔融樹脂を吐出させる。そし
てダイ103から吐出された熔融樹脂をロールスタンパ
ー106及び成形ロール107によって形成されてなる
間隙に供給する。そして該間隙に供給した樹脂は、ロー
ルスタンパー106と成形ロール107の回転によって
搬送しつつ、該ロールスタンパー106と成形ロール1
07で挟圧せしめ、プリフォーマットパターンを転写す
ると共に、所定の厚さのシートに成形して、該間隙から
搬出させて、基板シート113を得るものである。
【0030】そしてかかる成形方法に於て間隙の下流に
配置してなる温度測定手段111で基板シートの間隙温
度を連続的に測定し、そのデータを制御手段112の記
録部402に入力せしめ記憶させる。そして記録部40
2にホールドさせたデータを用いて計算部403にて所
定の時間内の基板シートの間隙温度の振幅を演算させ
る。なおここで「所定の時間」とは、間隙温度が示す一
定の振幅の周期的な変動の1周期以上の時間であって、
本発明に於てはこの時間をロールスタンパーが1回転す
るのに要する時間に設定することは、高品質な基板シー
トを成形する際に極めて有効であり好ましい態様であ
る。次いで計算部403で算出した振幅の値を比較部4
04に転送し、設定部401に入力されてなる。目標と
なる基板シートの転写精度と複屈折値に対応して予め与
えられた振幅の値と比較し、その偏差を求めさせる。そ
してこの偏差に基づき制御部に於て、該偏差が無くなる
様に各種成形条件を制御せしめ、それによって所期の転
写精度及び複屈折値を有する基板シートを得ることがで
きる。ところで上記した成形方法に於て、該設定部40
1に入力する設定値としては、例えば予備成形を行いそ
の成形工程に於て得られる基板シートの間隙温度と基板
シート上のプリフォーマットの転写精度及び複屈折値の
相関から目標となる転写精度と複屈折の値、具体的には
例えば転写精度でも90%以上、好ましくは95%以上
更には98%以上であって、複屈折がシングルパスで2
0nm以下、好ましくは15nm以下更には10nm以
下であるような基板シートの得られる振幅値が選定さ
れ、又上記した優れた特性の基板シートを与える振幅が
範囲で存在する場合には該設定値を範囲としてもよい。
【0031】そして該設定値の具体例として、例えば図
1に示す装置を用いて厚さ0.4mmのポリカーボネー
ト製基板シートをシート送り速度3〜5m/分の条件で
成形すると共に、ロールスタンパーとしてロール基材周
面に直接パターンを形成したものを用いた場合、ロール
スタンパー1回転に要する時間内の振幅を2〜20℃、
特に2〜20℃更には3〜5℃と設定した場合、高品質
な基板シートの成形が可能であり、又ロールスタンパー
として例えば前記した本願出願人の出願にかかるEP4
78372号に開示したロール基材周面に断熱層を介し
てフレキシブルスタンパーを固定してなるロールスタン
パーを用いた場合、ロールスタンパー1回転に要する時
間内の振幅を1〜25℃、特に2〜20℃更には4〜1
5℃とした場合に高品質な基板シートの成形が可能であ
る。
【0032】そして上記した設定値はポリカーボネート
以外の熱可塑性材料、例えばアモルファスポリオレフィ
ンを用いた場合にも適用することができる。
【0033】又前記した本発明の成形方法に於て、比較
部で算出された偏差に基づき制御部に於て行わせる各種
成形条件の制御としては、例えば該偏差が設定値に対し
てプラス(+)側に外れている場合、間隙に於ける樹脂
へのロールスタンパーと成形ロールによる押圧が不十分
であることを示すものであるから、間隙の寸法(d)を
減少させる制御、間隙への樹脂供給量を増加させる制御
及びロールスタンパーと成形ロールの回転速度を遅くす
る制御の少なくとも1つの制御を行うことが好ましい。
【0034】又該偏差が設定値に対してマイナス(−)
側に外れている場合、間隙に於ける樹脂へのロールスタ
ンパーと成形ロールによる押圧力が大きすぎることを示
すものであるから、間隙の寸法(d)を広げる制御、間
隙への樹脂供給量を減少させる制御及びロールスタンパ
ーと成形ロールの回転速度を速くする制御の少なくとも
1つの制御を行うことが好ましい。
【0035】そして、上記した3種の成形条件のうち少
なくとも2種類の成形条件を制御するのが好ましいこと
は前記した通りであるが、複数の成形条件を制御する場
合、その順番は特には限定されないが、図6の流れ図に
示す様に、間隙の制御、ロールスタンパーと成形ロ
ールの回転速度(成形速度)の制御、次いで間隙への
樹脂供給量の制御の順で行うのが好ましい。即ち、基板
シートの間隙温度に対する相対的な影響度は上記した条
件のが最も大きくが小さいため、条件、次いで
の順で制御することが偏差の早期の解消に有効であ
る。
【0036】なお図6に於て、間隙の制御のブロック又
は成形速度の制御のブロックに於て、各々の制御を行わ
ないという選択は、例えば間隙の制御或は成形速度の制
御が前記した各々の条件の制御の許容範囲内では偏差が
解消できなかった場合などに行われるものである。
【0037】次に本発明の基板シート113の成形工程
に於てダイ103から押し出された熔融樹脂は、極めて
熔融状態に近い状態でロールスタンパー106及び成形
ロール107に挟圧されることが好ましく、そのため、
ダイ103の温度は樹脂が分解しない範囲でなるべく高
温に加熱しておくことが好ましく成形樹脂のガラス転移
温度(以後Tgと略)+110℃〜Tg+200℃特に
Tg+130℃〜Tg+190℃が好ましい。例えばポ
リカーボネート樹脂の場合260℃〜340℃特に28
0℃〜330℃更に290℃〜320℃に加熱するのが
好ましく、更にダイ103と間隙の間でダイから押出さ
れた熔融樹脂が冷却されると、プリフォーマットが十分
転写されず、複屈折が生じ易くなる為、ダイ103と間
隙との距離は20cm以下、特に15cm以下更には1
0cm以下が好ましく、又その間の周辺雰囲気の温度は
60℃以上であることが望ましい。
【0038】また樹脂シートを挟圧点に正確に押出され
るようにT−ダイの鉛直下方に挟圧点がくる図1に示す
ような垂直押出しの構成をとることが好ましい。
【0039】これは樹脂が熔融状態に近いため水平押出
しよりも垂直押出しの方がより正確に挟圧点に押出すこ
とができるためである。
【0040】またロールスタンパー106及び成形ロー
ル107、108の表面温度としては、用いる樹脂によ
って異なるが、例えばポリカーボネートを用いる場合、
通常ロールスタンパー106の温度はポリカーボネート
の熱変形温度を考慮して110℃〜145℃、成形ロー
ル107は90℃〜135℃、成形ロール108は12
0〜150℃に設定され、またアモルファスポリオレフ
ィンを用いる場合、ロールスタンパー106の温度は1
20℃〜145℃、成形ロール107は100℃〜13
5℃、又成形ロール108は120℃〜150℃に設定
される。又これらのロールの温度は、例えばロールに鋳
込まれたヒーターによって加熱したり中心部に熱媒を循
環させることによって制御される。
【0041】又本発明に於て基板シート113の材料と
して用いる樹脂としては熱可塑性樹脂であり、記録・再
生用の光に対して透過率の高いものが好ましく、例え
ば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ビニル系樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、セルロース誘導体などが挙げられる。
【0042】更に本発明に於て、成形ロール107、1
08及びロールスタンパー106の基材としては、硬度
が高く熱伝導率が良くまた周面の鏡面加工の容易なもの
が好ましく、例えば鉄鋼、クロム鋼、アルミニウム、金
型用鋼(マルエージング鋼)等を用いることができる。
【0043】こうして得た光記録媒体用基板シート11
3は巻き取られて次の記録層及び/又は反射層形成工
程、保護層形成工程或は光記録媒体用基板シート113
の記録及び/又は再生光の入射面へのハードコート層の
形成工程に送られる。又は光記録媒体用基板シート11
3の成形後、連続して上記各工程を行ってもよい。
【0044】又、この光記録媒体用基板シートのプリフ
ォーマットの転写された側の面に形成される記録層とし
ては、例えばTe、Sb、Mo、Ge、V、Sn等の酸
化物Sn、TeOx−Ge等の無機化合物、Te−CH
4 、Te−CS2 、Te−スチレン、Sn−SO2 、G
eS−Sn、SnS−S等の金属と有機化合物又は無機
硫化物との複合物ニトロセルローズ、ポリスチレン、ポ
リエチレン等の熱可塑性樹脂中に銀等の金属粒子を分散
させたものカルコゲン元素、更にはTb−Fe−Co、
Gd−Fe−Co、Tb−Fe−Co−CvやGd−F
e−Co−Cr等の磁性膜更には有機色素を用いること
ができる。
【0045】なお上記実施態様に於て各成形条件を基板
シートの間隙温度の所定時間内に於ける振幅と設定値の
偏差に基づいて自動的に制御する例を示したが、該偏差
に基づく成形条件の制御は人手によって行ってもよく、
具体的には例えば図7に示した様に制御手段112の制
御部405が該偏差の量を操作者に知らせる為の表示手
段407を制御可能な構成としたり、図8に示す様に温
度測定手段111からの測定値を記録する記録部402
がその振幅を表示可能な構成とし、各々表示結果に基づ
き操作者が成形条件を調整する様にしてもよい。
【0046】なお本発明に於てプリフォーマットパター
ンとしては、具体的には例えば幅1μm〜4μm、ピッ
チ1μm〜20μm、深さ或は高さが200Å〜500
0Å程度のスパイラル状や同心円状或はストライプ状の
光ディスクや光カード用トラッキングトラックに対応す
るパターンや幅0.6μm〜10μm、長さ0.6〜2
0μm、深さ或は高さが200〜5000Å程度のアド
レスピッチ等に対応するパターンが挙げられる。又本発
明に於てアドレスピットとは光記録媒体用基板表面に対
し凸形状及び凹形状のものを含む。
【0047】
【実施例】次に実施例を用いて本発明を更に詳細に説明
する。
【0048】(実施例1)まず図1〜図3に示される成
型装置を作成した。
【0049】具体的には、直径65mmの、スクリュー
104を内臓してなる押出機101を用意し、その先端
に、長さ30cm、幅0.8mmの、樹脂を吐出するス
リットを備えたダイを熔融樹脂が鉛直下方に押し出され
る様に配置した。
【0050】次にクロムメッキ鋼からなるロール基材の
周面を表面粗さ0.1μm以下に鏡面研磨して直径31
cm幅45cmの成型ロール107及び108を作成し
た。
【0051】又、成型ロールと同様に周面を鏡面研磨し
たクロムメッキ鋼からなるロール基材の周面に光カード
用のプリフォーマットに対応するパターンを備えた幅1
8cm、長さ30cm厚さ100μmのニッケルスタン
パーを3枚固定して直径31cm幅45cmのロールス
タンパーを作製した。
【0052】なお光カード用のプリフォーマットに対応
するパターンとしては、幅30mm、長さ85mmの長
方形の領域にその長手方向に平行に形成されてなる幅3
μm、ピッチ12μmで深さ2500Åのトラック溝に
対応するパターンである。
【0053】こうして得た、ロールスタンパー及び成型
ロールを図2、図3に示す様に各々の軸受201、20
2及び203に取り付けると共に、各軸受けの位置及び
間隙調整部材205、206の位置を調整してロールス
タンパー106と成型ロール107の間隙は初期条件と
して0.560mmとし又ロールスタンパー106と成
型ロール108の間隙を、光カード用基板の厚さである
0.40mmとした。
【0054】次いで加圧装置210、211でロールス
タンパー106と成形ロール107で形成されてなる間
隙がダイ103の鉛直下方にくるようにその位置を調整
すると共に各軸受の位置を固定し、更に該間隙の鉛直下
方には図1に示す通り、制御手段にデータを入力可能と
した放射温度計(商品名:IT2−50;キーエンス
(株)社製)を配置し、該制御部はモーター105、1
09、110昇降手段206、207及び加圧装置21
0、211を制御可能とした。
【0055】次にこの装置を用いて厚さ0.40mmの
光カード用基板シートの予備成形を行って基板シートの
間隙温度と、基板シートへのプリフォーマットパターン
の転写精度及び基板シートの複屈折との相関について観
察した。
【0056】なお熱可塑性樹脂としてポリカーボネート
(帝人化成(株)社製、商品名L−1250)に離型剤
としてペンタエリスリトールテトラステアレートを0.
05wt%混合したものを用い、又ダイ温度300℃ロ
ールスタンパー106の表面温度を145℃、とし初期
成形条件として基板シートの搬送速度を3.0m/分、
間隙への樹脂供給量を22kg/hとして30分毎に各
種成形条件を制御して基板シートの間隙温度の、ロール
スタンパー106が1回転する間の温度変化の振幅を2
〜10℃の間で変化させた。
【0057】又本実施例に於て間隙のサイズは0.54
〜0.58mmの間で制御可能とし成形速度は2.7〜
3.3m/分の間で制御可能とし、更に樹脂の押し出し
量については19.8〜24.2kg/hの間で制御可
能とした。又ダイ103と間隙の間の距離は10cmと
した。
【0058】その結果、振幅が3〜6℃の範囲ではプリ
フォーマットパターンの転写精度が95%以上であり、
又複屈折も8nm程度であってバラつきも殆ど無く極め
て高品質な光カード用基板シートを得られた。
【0059】そこで制御手段112の設定部401に上
記振幅の範囲3〜6℃にマージンを見込んで4.0〜
5.0℃を設定値として入力し、ロールスタンパー10
6が1回転する間の基板シートの間隙温度の振幅が常に
設定値内のあるように成形条件を制御しつつ厚さ0.4
mmの光カード用基板シートの成形を5時間行なった。
【0060】なおこのときの具体的な成形条件の制御は
表−1に示した通りに行なった。
【0061】即ち成形開始から50分経過後間隙温度の
振幅が設定値に対して1℃上昇した為(以下「偏差が+
1℃」と表現する)間隙を6μm狭くする様に制御し
た。
【0062】次いで成形開始から120分経過後偏差が
+1℃となった為再度間隙を7μm狭くするに制御し
た。
【0063】成形開始から150分経過後偏差が−1℃
となった為間隙を5μm広くする様に制御した。
【0064】成形開始から200分経過後偏差が+2℃
となった為間隙を12μm狭くする様に制御した。
【0065】成形開始から240分経過後偏差が−1℃
となった為間隙を6μm広くする様に制御した。
【0066】そして上記の制御によって偏差を0とする
ことができた。
【0067】
【表1】
【0068】こうして得た光カード用基板シートについ
てその厚さ、プリフォーマットの転写精度及び複屈折を
測定した。
【0069】その結果基板シートの厚さは、0.36〜
0.44mmの規格で定められた許容範囲内であって、
又転写精度は95%以上であり、更に複屈折は9nm以
下であり、高品質な光カード用基板シートを得ることが
できた。
【0070】なお本実施例に於て、転写精度は基板シー
トのプリフォーマットパターンの転写部の15ヶ所のト
ラック溝に対して垂直な方向の断面形状を電子線表面形
態解析装置(商品名:ESA−3000;エリオニクス
(株)社製)で観側し、基板シートのトラック溝転写部
のランドの幅をa、スタンパーのトラック溝形成用の凸
部の下底の幅をAとしたときのa/Aの値で評価した。
【0071】又複屈折の測定はポーラリメータ(商品
名:SP−224型;神港精機(株)社製)を用いて波
長830nm、スポット径1μmの光で測定しシングル
パスの値で評価したものである。
【0072】(比較例1)実施例1に於て制御手段11
2内の設定部401への設定値を0℃、即ち基板シート
の間隙温度の変動が生じない様に各種成形条件を制御し
た以外は実施例1と同様に光カード用基板シートを作成
した。
【0073】その結果基板シートの厚さは規格内であっ
て転写精度も95%以上と良好であったが複屈折が30
nm以上の部位が不均一に存在し光カード用基板シート
として不良であった。
【0074】(比較例2)実施例1に於て制御部による
成形条件の制御を行なわない以外は実施例1と同様にし
て光カード用基板シートを作成した。
【0075】その結果基板シートの厚さは規格内であ
り、複屈折も、8nmから15nm程度であったが転写
精度は75%程度と悪く、光カード用基板シートとして
不良であった。
【0076】(実施例2)クロムメッキ鋼からなるロー
ル基材の周面を表面粗さ0.1μm以下に鏡面研磨した
後その周面に実施例1で用いたのと同じニッケルスタン
パー3枚を厚さ100μmのポリイミド樹脂シートを介
して固定して直径31cm幅45cmのロールスタンパ
ーを作成した。次いでこのロールスタンパーを用いた以
外は実施例1と同様にして光カード用基板シートの成形
装置を作成した。
【0077】次にこの装置を用いて厚さ0.4mmの光
カード用基板シートの予備成形を行って基板シートの間
隙温度と基板シートへのプリフォーマットの転写精度及
び基板シートの複屈折との相関について観察した。
【0078】なお成形には、熱可塑性樹脂としてポリカ
ーボネート(帝人化成(株)社製、商品名L−125
0)に離型剤としてペンタエリスリトールテトラステア
レート0.05wt%混合したものを用い、又ダイ温度
300℃、ロールスタンパー106の表面温度を130
℃とし、初期成形条件として基板シートの搬送速度を
3.5m/分、間隙への樹脂供給量を21.2kg/h
として30分毎に各種成形条件を制御して基板シートの
間隙温度の、ロールスタンパー106が1回転する間の
温度変化の振幅を1〜15℃の間で変化させた。
【0079】又本実施例に於て間隙のサイズは0.54
〜0.58mmの間で制御可能とし成形速度は3.2〜
3.8m/分の間で制御可能とし、更に樹脂の押し出し
量については20〜22kg/hの間で制御可能とし
た。
【0080】その結果、振幅が2〜10℃の範囲ではプ
リフォーマットパターンの転写精度が99%以上であ
り、又複屈折も6nm程度であってバラつきも殆ど無く
極めて高品質な光カード用基板シートを得られた。
【0081】そこで制御手段112の設定部401に振
幅の範囲3〜9℃を設定値として入力し、ロールスタン
パー106が1回転する間の基板シートの間隙温度の振
幅が常に設定値内のあるように成形条件を制御しつつ厚
さ0.4mmの光カード用基板シートの成形を5時間行
なった。
【0082】こうして得た光カード用基板シートについ
て実施例1と同様にしてその厚さ、プリフォーマットの
転写精度が及び複屈折を測定した。
【0083】その結果基板シートの厚さは、0.36〜
0.44mmの規格で定められた許容範囲内であって、
又転写精度は99%以上であり、更に複屈折は6nm以
下であり、極めて高品質な光カード用基板シートを得る
ことができた。
【0084】(比較例3)実施例2に於て設定値を0℃
とした以外は実施例2と同様に光カード用基板シートを
作成した。
【0085】その結果基板シートの厚さは規格内であっ
て転写精度も99%以上と良好であったが複屈折が30
nmを越える領域が不均一に存在し光カード用基板シー
トとして不良であった。
【0086】(比較例4)実施例2に於て制御部による
成形条件の制御を行なわない以外は実施例2と同様にし
て光カード用基板シートを作成した。
【0087】その結果基板シートの厚さは規格内であっ
たが転写精度は95%を下回り、複屈折も20nmを越
えていた。
【0088】(実施例3)実施例2で作成した成形装置
を用いると共に、熱可塑性樹脂としてアモルファスポリ
オレフィン(商品名:ゼオネクス250;日本ゼオン
(株)社製)を用いて予備成形を行なった。ダイ温度は
320℃、ロールスタンパー106の表面温度を135
℃とし、初期成形条件として基板シートの搬送速度を
4.0m/分間隙への樹脂供給量を24.0kg/hと
して30分毎に各種成形条件を制御して基板シートの間
隙温度の、ロールスタンパー106が1回転する間の温
度変化の振幅を1〜15℃の間で変化させた。
【0089】又本実施例に於て間隙のサイズは0.54
〜0.58mmの間で制御可能とし成形速度は3.8〜
4.2m/分の間で制御可能とし、更に樹脂の押し出し
量については23〜25kg/hの間で制御可能とし
た。
【0090】その結果、振幅が3〜15℃の範囲ではプ
リフォーマットパターンの転写精度が99%以上であ
り、又複屈折も6nm程度であってバラつきも殆ど無く
極めて高品質な光カード用基板シートを得られた。
【0091】そこで制御手段112の設定部に振幅の範
囲4〜10℃を設定値として入力し、ロールスタンパー
106が1回転する間の、基板シートの間隙温度の振幅
が常に設定値内のあるように成形条件を制御しつつ厚さ
0.4mmの光カード用基板シートの成形を5時間行な
った。
【0092】こうして得た光カード用基板シートについ
て実施例1と同様にしてその厚さ、プリフォーマットの
転写精度及び複屈折を測定した。
【0093】その結果基板シートの厚さは、0.36〜
0.44mmの規格で定められた許容範囲内であって、
又転写精度は99%以上であり、更に複屈折は6nm以
下であり、極めて高品質な光カード用基板を得ることが
できた。
【0094】(比較例5)実施例3に於て設定値を0℃
とした以外は実施例3と同様にして光カード用基板シー
トを作成した。
【0095】その結果基板シートの厚さは規格内であっ
て転写精度も99%以上と良好であったが複屈折が30
nmを越える領域が不均一に存在し光カード用基板シー
トとして不良であった。
【0096】(比較例6)実施例3に於て制御部による
成形条件の制御を行なわない以外は実施例3と同様にし
て光カード用基板シートを作成した。その結果基板シー
トの厚さは規格内であったが転写精度は95%を下回
り、複屈折も20nmを越えていた。
【0097】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は押出し成形
を用いた光記録媒体用基板シートの製造方法に於て、該
基板シートの間隙温度の所定時間内に於ける振幅が該基
板シートの特性と密接に関係しているという新たな知見
に基づくものであって本発明によれば光記録媒体用基板
シートを押出成形を用いて製造する際にこれまで操作者
の経験によっていた、高品質な基板シートを得る為の各
種成形条件の設定が、基板シートの間隙温度の所定時間
に於ける振幅を用いて、容易に行なうことができ、それ
によって最適な成形条件を短時間で設定することが可能
となるものである。
【0098】そして又、本発明によれば光記録媒体用基
板シートの間隙温度をモニターし、その検出値の所定の
時間内における振幅が設定値の許容範囲内に入るように
成形条件を制御することによって、プリフォーマットパ
ターンの転写精度に優れかつ複屈折率の小さい光学的情
報記録媒体用基板を長時間安定に成形ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体用基板シートの製造装置の
一実施態様の概略断面図。
【図2】図1に示す光記録媒体用基板シートの製造装置
の概略側面図。
【図3】図1に示す光記録媒体用基板シートの製造装置
の概略平面図。
【図4】本発明の光記録媒体用基板シートの製造装置の
制御手段の制御ブロック図。
【図5】本発明に用いられるダイの他の構成を示す概略
断面図。
【図6】本発明の光記録媒体用基板シートの製造方法に
於ける各種成形条件の制御方法を示すフローチャート。
【図7】本発明の光記録媒体用基板シートの製造装置の
制御手段の他の実施態様に係る制御ブロック図。
【図8】本発明の光記録媒体用基板シートの製造装置の
制御手段の更に他の実施態様に係る制御ブロック図。
【図9】光記録媒体用基板シートの間隙温度の示す一定
の振幅を有する周期的変動の説明図。
【符号の説明】
101 押出機 102 ホッパー 103 ダイ 104 スクリュー 105 モーター 106 ロールスタンパー 107 成形ロール 108 成形ロール 109、110 駆動モーター 111 温度測定手段 112 制御手段 201、202、203 軸受 204 基台 205、206 間隙調整部材 207、208 昇降装置 210、211 加圧装置 301 プリフォーマットパターン 401 設定部 402 記録部 403 計算部 404 比較部 405 制御部 406 制御対象 407 表示部 501 ダイリップネジ 502 リップ調整装置 701 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芳野 斉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 串田 直樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 甲斐 丘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周面にプリフォーマットパターンを有す
    るロールスタンパー、及び該ロールスタンパーに対して
    所定の間隙を設けて配置してなる成形ロールをそれぞれ
    所望の温度に制御すると共に、所望の回転数で回転させ
    つつ、該間隙の上流側に配置してなる熱可塑性樹脂を押
    出す手段から、所定の温度に加熱された熱可塑性樹脂を
    該間隙に供給し、該熱可塑性樹脂を該ロールスタンパー
    及び該成形ロールで挟圧してシート状に成形しつつ該プ
    リフォーマットパターンを転写して光記録媒体用基板シ
    ートを成形する方法において、 該基板シートの間隙温度を連続的に測定した時に、該温
    度が所定の振幅を有する周期的な変動を示しかつその振
    幅が、目標となる光記録媒体用基板シートの転写精度と
    複屈折値に対応して予め与えられた振幅の設定値と一致
    する様に各種成形条件を調整して成形を行うことを特徴
    とする光記録媒体用基板シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記成形条件がロールスタンパー及び成
    形ロールとの間隙のサイズである請求項1の光記録媒体
    用基板シートの成形方法。
  3. 【請求項3】 前記成形条件が該ロールスタンパー及び
    成形ロールの回転速度である請求項1の光記録媒体用基
    板シートの成形方法。
  4. 【請求項4】 前記成形条件が該間隙への熱可塑性樹脂
    の供給量である請求項1の光記録媒体用基板シートの成
    形方法。
  5. 【請求項5】 該熱可塑性材料がポリカーボネートであ
    る請求項1の光記録媒体用基板シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 該ロールスタンパーとして、ロール基材
    周面にプリフォーマットパターンが直接形成されてなる
    ロールスタンパーを用いる請求項1の光記録媒体用基板
    シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 該ロールスタンパーとして、ロール基材
    周面にスタンパーを巻き付けて、固定してなるロールス
    タンパーを用いる請求項1の光記録媒体用基板シートの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 該ロールスタンパーとして、ロール基材
    周面に断熱層を介してスタンパーを巻き付けて固定して
    なるロールスタンパーを用いる請求項1の光記録媒体用
    基板シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 該所定の時間が、該間隙を通過した直後
    の光記録媒体用基板シートの温度が示す一定の振幅を有
    する周期的な変動の1周期以上の時間である請求項1の
    光記録媒体用基板シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 該所定の時間が該ロールスタンパーが
    1回転するのに要する時間である請求項9の光記録媒体
    用基板シートの製造方法。
  11. 【請求項11】 該光記録媒体が光カードである請求項
    1の光記録媒体用基板シートの製造方法。
  12. 【請求項12】 周面にプリフォーマットパターンを有
    するロールスタンパー、及び該ロールスタンパーに対し
    て所定の間隙を設けて配置してなる成形ロールをそれぞ
    れ所望の温度に制御すると共に、所望の回転数で回転さ
    せつつ、該間隙の上流側に配置してなる熱可塑性樹脂を
    押出す手段から、所定の温度に加熱された熱可塑性樹脂
    を該間隙に供給し、 該熱可塑性樹脂を該ロールスタンパー及び該成形ロール
    で挟圧してシート状に成形しつつ該プリフォーマットパ
    ターンを転写して光記録媒体用基板シートを成形する方
    法において、 該間隙を通過直後の該基板シートの温度を連続的に測定
    するステップ、 所定の時間内における該温度測定値の変動の振幅を計算
    するステップ、 該振幅が、目標となる光記録媒体用基板シートの転写精
    度と複屈折に対応して予め与えられた振幅の設定値と一
    致する様に各種成形条件を制御するステップ、を有する
    ことを特徴とする光記録媒体用基板シートの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記制御される成形条件がロールスタ
    ンパー及び成形ロールとの間隙のサイズである請求項1
    2の光記録媒体用基板シートの成形方法。
  14. 【請求項14】 前記制御される成形条件が該ロールス
    タンパー及び成形ロールの回転速度である請求項12の
    光記録媒体用基板シートの成形方法。
  15. 【請求項15】 前記制御される成形条件が該間隙への
    熱可塑性樹脂の供給量である請求項12の光記録媒体用
    基板シートの成形方法。
  16. 【請求項16】 該熱可塑性材料がポリカーボネートで
    ある請求項12の光記録媒体用基板シートの製造方法。
  17. 【請求項17】 該ロールスタンパーとして、ロール基
    材周面にプリフォーマットパターンが直接形成されてな
    るロールスタンパーを用いる請求項12の光記録媒体用
    基板シートの製造方法。
  18. 【請求項18】 該ロールスタンパーとして、ロール基
    材周面にスタンパーを巻き付けて、固定してなるロール
    スタンパーを用いる請求項12の光記録媒体用基板シー
    トの製造方法。
  19. 【請求項19】 該ロールスタンパーとして、ロール基
    材周面に断熱層を介してスタンパーを巻き付けて固定し
    てなるロールスタンパーを用いる請求項12の光記録媒
    体用基板シートの製造方法。
  20. 【請求項20】 該所定の時間が、該間隙を通過した直
    後の光記録媒体用基板シートの温度が示す一定の振幅を
    有する周期的な変動の1周期以上の時間である請求項1
    2の光記録媒体用基板シートの製造方法。
  21. 【請求項21】 該所定の時間が該ロールスタンパーが
    1回転するのに要する時間である請求項20の光記録媒
    体用基板シートの製造方法。
  22. 【請求項22】 該光記録媒体が光カードである請求項
    12の光記録媒体用基板シートの製造方法。
  23. 【請求項23】 熱可塑性樹脂を押出す手段、 周面にプリフォーマットパターンを有し所望の温度に制
    御可能であってまた所望の回転数で回転可能なロールス
    タンパー及び、 該ロールスタンパーと共に、押出された樹脂を挟圧して
    表面にプリフォーマットパターンを転写して光記録媒体
    用基板シートを成形する為の、該ロールスタンパーに対
    して所定の間隙を設けて対向配置されまた所定の表面温
    度に制御可能であってかつ所望の回転数で回転可能な成
    形ロール、とを備えた光記録媒体用基板シートの製造装
    置において、 該間隙を通過直後の該基板シートの温度を連続的に測定
    可能な温度測定手段と以下の各部を有する制御手段とを
    具備してなることを特徴とする光記録媒体用基板シート
    の製造装置 所定の時間内における該温度測定値の変動の振幅を計算
    する計算部、 目標となる光記録媒体用基板シートの転写精度と複屈折
    に対応して予め与えられた振幅の設定値を設定する設定
    部、 該計算部で得られた振幅と該設定部に設定されてなる設
    定値とを比較しその偏差を算出する比較部及び、 該比較部で得られた偏差の大きさに応じて各種成形条件
    を、その偏差が無くなる様に制御する制御部。
  24. 【請求項24】 該所定の時間が該間隙を通過した直後
    の光記録媒体用基板シートの温度が示す一定の振幅を有
    する周期的な変動の1周期以上の時間である請求項23
    の光記録媒体用基板シートの製造装置。
  25. 【請求項25】 該所定の時間が該ロールスタンパーが
    1回転するのに要する時間である請求項24の光記録媒
    体用基板シートの製造装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4894257A (en) * 1988-07-05 1990-01-16 The United States Of America As Represented By The Secretary Of America Method of overcoating a high current density cathode with rhodium
KR100230245B1 (ko) * 1995-01-24 1999-11-15 윤종용 다층 광 기록 매체의 제조방법 및 그 장치
JP2010125699A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Sumitomo Rubber Ind Ltd 排気溝形成方法、及び排気溝形成装置

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