JPH0668975B2 - ナトリウム−硫黄電池用の固体電解質管 - Google Patents

ナトリウム−硫黄電池用の固体電解質管

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JPH0668975B2
JPH0668975B2 JP63139635A JP13963588A JPH0668975B2 JP H0668975 B2 JPH0668975 B2 JP H0668975B2 JP 63139635 A JP63139635 A JP 63139635A JP 13963588 A JP13963588 A JP 13963588A JP H0668975 B2 JPH0668975 B2 JP H0668975B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はナトリウム−硫黄電池用の固体電解質管に係わ
り、さらに詳しくは固体電解質管の機械的強度を向上し
て電池組み立て時や電池運転の昇降温時の耐久信頼性を
向上し、かつイオン伝導抵抗を低減して電池容量を向上
することができる固体電解質管の構造に関するものであ
る。
(従来の技術) 最近、電気自動車用、夜間電力貯蔵用の二次電池として
性能面及び経済面の両面において優れ、300〜350℃で作
動する高温型のナトリウム−硫黄電池の研究開発が進め
られている。
このナトリウム−硫黄電池として、従来、第7図に示す
ように陽極活物質である溶融硫黄Sを含浸したカーボン
マット等の陽極用導電材Mを収納する円筒状の陽極容器
1と、該陽極容器1の上端部に対し、α−アルミナ製の
絶縁リング2を介して連結され、かつ溶融金属ナトリウ
ムNaを貯留する陰極容器3と、前記絶縁リング2の内周
部に固着され、かつ陰極活物質であるナトリウムイオン
(Na+)を選択的に透過させる機能を有する有底円筒状
の多結晶β−アルミナ製の固体電解質管4とからなって
いる。
又、陰極容器3の上部蓋の中央部には、該陰極容器3を
通して固体電解質管4底部まで延びた細長い陰極管5が
貫通支持されている。
そして、放電時には次のような反応によってナトリウム
イオンが固体電解質管4を透過して陽極容器1内の硫黄
Sと反応し、多硫化ナトリウムを生成する。
2Na+XS→Na2Sx 又、充電時には放電時とは逆の反応が起こり、ナトリウ
ムNa及び硫黄Sが生成される。
上記のように構成されたナトリウム−硫黄電池の固体電
解質管4は、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化
リチウム、あるいは酸化マグネシウム等を適当に配合し
てラバープレス成形した後、電気炉中にて加熱して焼結
形成される。この固体電解質管4は前述したように絶縁
リング2に嵌合するとともに、陽極用導電材Mに嵌合し
て使用されるので、高い機械的強度が要求され、かつナ
トリウムイオンの伝導抵抗を低下することが要求され
る。
(発明が解決しようとする課題) 前述した単一構造からなる従来の固体電解質管4は、安
定化剤としての酸化リチウム(Li2O)又は酸化マグネシ
ウム(MgO)の配合割合及び焼成温度等を変化すること
により、機械的強度及びイオン伝導抵抗が調整可能であ
る。ところが、機械的強度を増大すると、イオン伝導抵
抗が増加し、反対にイオン伝導抵抗を減少すると、機械
的強度も低下する傾向にあり、従って、単一構造のβ−
アルミナよりなる固体電解質管4では両者の特性をとも
に満足することは極めて困難であり、絶縁リング2と固
体電解質管4の組みつけ誤差や陽極用導電材Mの製作誤
差があると、ナトリウム−硫黄電池の組立時に固体電解
質管4を陽極用導電材Mへ嵌入する際、固体電解質管4
の基端部に応力が集中して破壊するという問題があっ
た。又、前述した製作誤差が問題とならない場合にも電
池運転の昇降温時において、陽極用導電材Mに含浸した
硫黄の溶融、凝固による熱歪あるいは陽極用導電材Mの
熱歪等により固体電解質管4が応力を受けて破損すると
いう問題があった。反対に、固体電解質管4の肉厚を大
きくして破損しないようにした場合にはイオン伝導抵抗
が増大して電池容量が低下するという問題があった。
本発明の第1の目的は機械的強度を向上して耐久信頼性
を向上することができるナトリウム−硫黄電池用の固体
電解質管を提供することにある。
又、本発明の第2の目的は機械的強度を増大し、イオン
伝導抵抗を低下することができるナトリウム−硫黄電池
用の固体電解質管を提供することにある。
さらに、本発明の第3の目的は第2の目的に加えて、固
体電解質管と絶縁リングとの接合作業を省略することが
できるナトリウム−硫黄電池用の固体電解質管を提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 請求項1記載の固体電解質管は、第1の目的を達成する
ため、β−アルミナよりなる単一構造をなす固体電解質
管本体の内外両表面、特に外表面上に、該本体よりも焼
成冷却時の収縮率が大きいβ−アルミナよりなる外被層
を一体的に焼結するという手段をとっている。
請求項2記載の固体電解質管は第2の目的を達成するた
め、固体電解質管本体を基端筒部を形成するβ−アルミ
ナよりもイオン伝導抵抗が小さいβ−アルミナにより形
成し、絶縁リングに嵌合される基端筒部を、前記本体を
形成するβ−アルミナよりも強度の大きいβ−アルミナ
により形成し、固体電解質管本体と基端筒部を一体的に
焼結するという手段を採用している。
請求項3記載の固体電解質管は、第2の目的を達成する
ため、請求項2記載の固体電解質管において、前記固体
電解質管本体と基端筒部との間に、両者の中間物性を有
するβ−アルミナよりなる中間筒部を一体的に焼結する
という手段を採用している。
請求項4記載の固体電解質管は、第3の目的を達成する
ため、固体電解質管本体を基端筒部を形成するβ−アル
ミナよりもイオン伝導抵抗が小さいβ−アルミナにより
形成し、基端筒部及び絶縁リングを、α−アルミナによ
り形成し、β−アルミナよりなる固体電解質管本体とα
−アルミナよりなる基端筒部及び絶縁リングとを一体的
に焼結するという手段をとっている。
請求項5記載の固体電解質管は、第3の目的を達成する
ため、請求項4記載の固体電解質管において、固体電解
質管本体と基端筒部との間に両者を組成するα−アルミ
ナとβ−アルミナを混合した物質よりなる中間筒部を一
体的に焼結するという手段をとっている。
(作用) 請求項1記載の固体電解質管は、固体電解質管本体の表
面に焼成収縮率が大きい外被層が一体的に被着焼結され
ているので、外被層の収縮力により固体電解質管本体が
圧縮され、このため機械的強度が向上し、絶縁リングに
嵌合固定してナトリウム−硫黄電池に使用した場合、該
基端筒部に応力が作用してもその応力により破壊される
ことはない。
又、請求項2記載の固体電解質管も、基端筒部の機械的
強度が向上するので、絶縁リングに嵌合固定してナトリ
ウム−硫黄電池に使用した場合、該基端筒部に応力が作
用してもその応力により破壊されることはない。又、固
体電解質管本体は基端筒部よりもイオン伝導抵抗の低い
β−アルミナにより形成されているので、電池容量が増
大する。
請求項3記載の固体電解質管は、請求項2記載の固体電
解質管の作用に加えて、固体電解質管本体と基端筒部と
の連結の急激な組成変化が抑制されて、両部材の熱膨脹
率の違いや熱歪等が中間筒体により吸収され、機械的強
度が向上する。
請求項4記載の固体電解質管は、基端筒部と絶縁リング
がα−アルミナにより一体的に形成されているので、請
求項2記載の固体電解質管の作用に加えて、絶縁リング
と固体電解質管を別途連結する工程が不要となる。
請求項5記載の固体電解質管は、請求項3記載の固体電
解質管の作用に加えて、絶縁リングと固体電解質管本体
を別途連結する工程が不要となる。
(実施例) 実施例1〜実施例4はそれぞれ請求項1記載の固体電解
質管の製造方法を具体化し、実施例5,6は請求項2記載
の固体電解質管の製造方法、実施例7,8は請求項3記載
の固体電解質管の製造方法、実施例9は請求項4記載の
固体電解質管の製造方法、実施例10は請求項5記載の固
体電解質管の製造方法をそれぞれ具体化したものであ
る。以下に各実施例を順次説明する。
(実施例1) 最初に、90.2重量部の酸化アルミニウム(Al2O3)、9.0
重量部の酸化ナトリウム(Ma2O)及び0.8重量部の酸化
リチウム(Li2O)よりなる調合物を、100のボールミ
ルによる湿式粉砕により粉砕・混合・仮焼して比表面積
5m2/gのβ−アルミナ含有粉末を調整する。
その後、前記β−アルミナ含有粉末をスプレードライヤ
ーにより所定粒径(平均粒径が40〜120μm)に造粒す
る。
次に、ラバープレス成形装置(アイソスタティックプレ
ス機)を使用し、圧力1.5ton/cm2で例えば外径が15m
m、肉厚が1.0mm、長さ150mmの袋管状をなす単一構造の
固体電解質管本体素地4a′(第2図参照)を成形する。
さらに、前記固体電解質管本体素地4a′と同一の組成を
有する比表面積9m2/gのβ−アルミナ含有粉末のスラ
リー中に成形体を浸漬し、前記本体素地4a′の表面に厚
さ0.2mmの外被層素地4b′(第2図鎖線参照)を形成す
る。次いで、乾燥、表面仕上げ及び脱脂を行った後、16
10℃で5分間焼成し、第1図に示すように固体電解質管
本体4aの外表面に外被層4bが一体的に被着されてなる固
体電解質管4を得る。
前記外被層4bの肉厚は、本体4aの厚さの約1/100〜1
/2に設定される。
このようにして得られた固体電解質管4は、外被層4bの
比表面積が本体4aのそれよりも大きいので、焼成冷却時
に外被層4bの収縮率が本体4aと比較して大きくなり、従
って、外被層4bにより固体電解質管本体4aが圧縮される
ため、固体電解質管4の強度が増大する。なお、外被層
4bの比表面積を大きくしても、イオン伝導抵抗は電池機
能に影響を及ぼすほど変化しないので問題はない。
(実施例2) 89.3重量部の変化アルミニウム、10重量部の酸化ナトリ
ウム及び0.7重量部の酸化リチウムよりなる調合物を、
実施例1と同様に粉砕・混合・仮焼して比表面積5m2
gのβ−アルミナ含有粉末を調整し、これを実施例1と
同様にスプレードライヤにより所定粒径(平均粒径が40
〜120μm)に造粒する。
次に、ラバープレス成形装置を使用し、圧力1.5ton/cm
2で例えば外径が15mm、肉厚が2.0mm、長さ150mmの袋管
状をなす単一構造の固体電解質管本体素地4a′(第2図
参照)を成形する。この固体電解質管本体素地4a′を約
1000℃で2時間脱脂し、脱脂後の該本体素地4a′の表面
に対し、該素地4a′と同一の組成を有する比表面積9m2
/gのβ−アルミナ含有粉末のスラリーをスプレーによ
り塗布し、前記本体素地4a′の表面に厚さ0.5mmの外被
層素地4b′を形成する。その後、乾燥、表面仕上げ及び
脱脂を行った後、1600℃で10分間焼成し、固体電解質管
本体4aの外表面上に外被層4bを一体的に形成した第1図
に示す固体電解質管4を得る。
(実施例3) 89.0重量部の酸化アルミニウム、9.0重量部の酸化ナト
リウム及び2.0重量部の酸化マグネシウムよりなる調合
物を、実施例1と同様に粉砕・混合・仮焼して比表面積
5m2/gのβ−アルミナ含有粉末を調整し、同じく実施
例1と同様にスプレードライヤにより所定粒径(平均粒
径が40〜120μm)に造粒する。
次に、ラバープレス成形装置を使用し、圧力2.5ton/cm
2で例えば外径が15mm、肉厚が2.0mm、長さ150mmの袋管
状をなす第2図に示す単一構造の固体電解質管本体素地
4a′を成形する。この固体電解質管本体素地4a′の表面
に対し、該素地4a′と同一の組成を有する比表面積9m2
/gのβ−アルミナ含有粉末のスラリーをスプレーによ
り塗布し、厚さ0.2mmの外被層素地4b′を形成する。そ
の後、乾燥・表面仕上げ及び脱脂を行った後、1630℃で
30分間焼成し、固体電解質管本体4aの表面に外被層4bを
一体的に形成した第1図に示す固体電解質管4を得る。
(実施例4) 87.0重量部の酸化アルミニウム、10重量部の酸化ナトリ
ウム及び3.0重量部の酸化マグネシウムよりなる調合物
を、実施例1と同様に粉砕・混合・仮焼して比表面積5m
2/gのβ−アルミナ含有粉末を調整し、スプレードラ
イヤにより所定粒径(平均粒径が40〜120μm)に造粒
する。
次に、ラバープレス成形装置を使用し、圧力2.0ton/cm
2で例えば外径が15mm、肉厚が1.0mm、長さ150mmの袋管
状をなす第2図に図示す単一構造の固体電解質管本体素
地4a′を成形する。この素地4a′を約1000℃で2時間脱
脂し、脱脂後の素地4a′を該素地と同一の組成を有する
比表面積9m2/gのβ−アルミナ含有粉末のスラリーに
浸漬し、該素地4a′の表面に厚さ0.3mmの外被層素地4
b′を被着形成する。その後、乾燥・表面仕上げ及び脱
脂を行った後、1610℃で10分間焼成し、固体電解質管本
体4aの外表面に外被層4bを一体的に被着形成した第1図
に示す固体電解質管4を得る。
(実施例5) 90.5重量部の酸化アルミニウム、9重量部の酸化ナトリ
ウム及び0.5重量部の酸化リチウムよりなる調合物を、
実施例1と同様に粉砕・混合・仮焼してβ−アルミナ含
有粉末Aを調整するとともに、90.2重量部の酸化アルミ
ニウム、9重量部の酸化ナトリウム及び0.8重量部の酸
化ナトリウムよりなる調合物を、同様に粉砕・混合して
β−アルミナ含有粉末Bを調整する。その後、前記β−
アルミナ含有粉末A,Bを、実施例1と同様にスプレード
ライヤにより所定粒径(平均粒径が40〜120μm)に造
粒する。
次に、ラバープレス成形装置の成形型内の開口端部以外
の部分、つまり固体電解質管4の本体4aを成形する空間
にβ−アルミナ含有粉末Bをほぼ全体積の85%、それ以
外の部分、つまり第3図に示す固体電解質管4の基端筒
部4cを成形する空間にβ−アルミナ含有粉末Aをほぼ15
%充填し、圧力2.5ton/cm2で複合組成の固体電解質管
素地を成形する。その後、乾燥、表面仕上げ及び脱脂を
行った後、1600℃で5分間焼成し、第3図に示す固体電
解質管4を得る。
このようにして得られた固体電解質管4は、基端筒部4c
が本体4aよりも強度上優れているので、電池組立時や電
池運転の昇降温時に作用する応力に充分耐えることがで
き、一方、固体電解質管本体4aは基端筒部4cよりもイオ
ン伝導抵抗が小さいので、基端筒部4cを形成するアルミ
ナで前記本体4aを形成した場合と比較して電池容量を向
上することができる。
(実施例6) この実施例6では89.5重量部のα−アルミナ、9.0重量
部の酸化ナトリウム及び1.5重量部の酸化マグネシウム
よりなる調合物により、実施例5と同様にβ−アルミナ
含有粉末Cを調製するとともに、89.0重量部のα−アル
ミナ、9.0重量部の酸化ナトリウム及び3.0重量部の酸化
マグネシウムよりなる調合物により実施例5と同様にβ
−アルミナ含有粉末Dを調製する。このβ−アルミナ含
有粉末Cにより基端筒部4cを、Dにより固体電解質管本
体4aを形成し、第3図に示す固体電解質管4を製造する
が、最終工程の温度を1620℃で約40分間焼成する点を除
いて実施例5と同じであるため詳しい製造工程の説明を
省略する。このようにして得られた固体電解質管4は、
実施例5の固体電解質管と同様の効果を有する。
(実施例7) この実施例7では、実施例5で調製したβ−アルミナ含
有粉末A,Bの他に、90.3重量部のα−アルミナ、9.0重量
部の酸化ナトリウム及び0.7重量部の酸化リチウムより
なる調合物を、前述した湿式粉砕により粉砕・混合・仮
焼して中間物性を備えたβ−アルミナ含有粉末Eを調製
する。
その後、前記β−アルミナ含有粉末A,B,Eを、それぞれ
スプレードライヤーにより所定粒径(平均粒径が40〜12
0μm)に造粒する。
次に、第4図に示すようにラバープレス成形装置の成形
型内の開口部以外の部分、つまり固体電解質管本体4aを
成形する空間にβ−アルミナ含有粉末Bをほぼ75%充填
し、その上部の筒部4dに前記粉末Eをほぼ10%充填し、
最後に開口部分、つまり固体電解質管4の基端筒部4cを
成形する空間にβ−アルミナ含有粉末Aをほぼ15%充填
し、圧力2.5ton/cm2で複合組成の固体電解質管素地を
成形する。その後、乾燥、表面仕上げ及び脱脂を行った
後、1590℃で10分間焼成し、上部ほど機械的強度の強い
第4図に示すような固体電解質管4を製造する。
この実施例7の固体電解質管4は、中間物性の筒部4dに
より本体4aと基端筒部4cの結合強度が向上するととも
に、熱膨脹率の差異による応力が緩和される。
(実施例8) この実施例8では前述した実施例6のβ−アルミナ含有
粉末C,Dと、88.7重量部のα−アルミナ、9.0重量部の酸
化ナトリウム及び2.3重量部の酸化マグネシウムの組成
からなるβ−アルミナ含有粉末Fとを使用して第4図に
示すような粉末Dで本体4aを、粉末Fで筒部4dを、粉末
Cで筒部4cをそれぞれ形成し、上部ほど機械的強度の強
い固体電解質管4を製造する。この実施例8では1630℃
で約30分間焼成する点において実施例7と相違し、その
他の製造工程は同様であるため、詳しい説明を省略す
る。
(実施例9) 89.0重量部のα−アルミナ、9.0重量部の酸化ナトリウ
ム及び3.0重量部の酸化マグネシウムよりなる調合物
を、前述した湿式粉砕により粉砕・混合・仮焼してβ−
アルミナ含有粉末Gを調整する。
一方、α−アルミナを同様に粉砕・混合してα−アルミ
ナ粉末Hを用意する。
その後、前記β−アルミナ含有粉末G,α−アルミナ粉末
Hを、それぞれスプレードライヤーにより所定粒径(平
均粒径が40〜120μm)に造粒する。
次に、ラバープレス成形装置の成形型内の開口端部以外
の部分、つまり第5図に図示する固体電解質管4の本体
4aを成形する空間にβ−アルミナ含有粉末Gを体積のほ
ぼ85%、それ以外の部分、つまり固体電解質管4の基端
筒部4c及び絶縁リング2を成形する空間にα−アルミナ
粉末Hをほぼ15%充填し、圧力2.5ton/cm2で複合組成
の固体電解質管素地を成形する。その後、乾燥、表面仕
上げ及び脱脂を行った後、1630℃で60分間焼成してβ−
アルミナよりなる固体電解質管の基端部及びフランジ部
をα−アルミナにより一体的に形成した第5図に示すよ
うな固体電解質管4を製造する。
このようにして得られた固体電解質管4は、前記実施例
5の作用に加えて、絶縁リング2と固体電解質管4の連
結作業を省略することができる。
(実施例10) 実施例9のβ−アルミナ含有粉末G、α−アルミナ粉末
H、及び両粉末G,Hの混合組成を有するアルミナ粉末I
を調製する。これらの粉末G,H,Iをスプレードライヤー
によりそれぞれ40〜120μmに造粒する。
次に、ラバープレス成形装置の成形型内の開口端部以外
の部分、つまり第6図に示す固体電解質管本体4aを成形
する空間にβ−アルミナ粉末Gを体積のほぼ75%充填
し、その上方に中間組成のアルミナ粉末Iをほぼ10%充
填した後固体電解質管4の基端筒部4c及び絶縁リング2
を成形する空間にα−アルミナ粉末Hをほぼ15%充填
し、これらの3種類の複合組成の固体電解質管素地をラ
バープレス成形する。その後、乾燥、表面仕上げ及び脱
脂を行った後、1630℃で60分間焼成し、第6図に示すよ
うな固体電解質管4を得た。
このようにして得られた固体電解質管4は、前記実施例
9の作用に加えて、本体4aと基端筒部4cとの連結がより
強固となり、両部材の熱膨脹率の差異による応力を緩和
することができる。
なお、本発明は次のように具体化することも可能であ
る。
第1図に示す実施例において、固体電解質管4の内周面
にも外被層4bと同様の組成を有する内被覆(図示略)を
形成したり、第3図〜第6図に示す各実施例において、
境界部の組成を連続的に変化させたりする等、本発明の
特許請求の範囲内で構成を任意に変更して具体化するこ
とも可能である。
(発明の効果) 以上詳述したように、請求項1記載の固体電解質管は、
その表面に外被層が焼結されているので、イオン伝導抵
抗を低下させることなく外被層の収縮力により固体電解
質管本体が圧縮され、このため機械的強度を向上して、
電池の組立時や電池運転の昇降温時における固体電解質
管の破損を抑制して耐久信頼性を向上することができる
効果がある。
又、請求項2記載の固体電解質管は、固体電解質管の基
端筒部が本体よりも機械的強度に優れているので、電池
の組立時や電池運転の昇降温時における固体電解質管の
応力による破壊を防止して耐久信頼性を向上することが
できるとともに、固体電解質管本体は基端筒部よりもイ
オン伝導抵抗の低いβ−アルミナにより形成されている
ので、基端筒部を形成するアルミナで前記本体を形成し
た場合と比較して電池容量を増大することができる効果
もある。
請求項3記載の固体電解質管は、請求項2記載の固体電
解質管の作用に加えて、固体電解質管本体と基端筒部と
の連結が強固となり、さらに、熱膨脹率の違いにより応
力発生を緩和して固体電解質管の耐久性を向上すること
ができる効果がある。
請求項4記載の固体電解質管は、基端筒部と絶縁リング
とがα−アルミナにより一体的に形成され、かつ全体が
一体的に形成されているので、請求項2記載の固体電解
質管の効果に加えて、フランジ部までの一体構造の固体
電解質管が形成でき、しかも絶縁リングと固体電解質管
を別途連結する工程を不要にして製造を容易に行い、コ
ストダウンを計ることができる。
請求項5記載の固体電解質管は、請求項3及び4記載の
固体電解質管の効果を合せ有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を具体化した一実施例を示す固体電解質
管を一部省略して示す中央部縦断面図、第2図は製造工
程途上で製造される固体電解質管本体素地を示す一部省
略中央部縦断面図、第3図は請求項2記載の固体電解質
管の中央部縦断面図、第4図は請求項3記載の固体電解
質管の中央部縦断面図、第5図は請求項4記載の固体電
解質管の中央部縦断面図、第6図は請求項5記載の固体
電解質管の中央部縦断面図、第7図は従来のナトリウム
−硫黄電池の中央部縦断面図である。 2……絶縁リング、4……固体電解質管、4a……固体電
解質管本体、4a′……固体電解質管本体素地、4b……外
被層、4b′……外被層素地、4c……基端筒部、4c′……
基端筒部素地、4d……中間筒部、4d′……中間筒部素
地。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】β−アルミナよりなる単一構造をなす固体
    電解質管本体(4a)の外表面に、該本体(4a)よりも焼
    成冷却時の収縮率が大きいβ−アルミナよりなる外被層
    (4b)を一体的に焼結したことを特徴とするナトリウム
    −硫黄電池用の固体電解質管。
  2. 【請求項2】固体電解質管本体(4a)を基端筒部(4c)
    を形成するβ−アルミナよりもイオン伝導抵抗が小さい
    β−アルミナにより形成し、絶縁リング(2)に嵌合さ
    れる基端筒部(4c)を、前記本体(4a)を形成するβ−
    アルミナよりも強度の大きいβ−アルミナにより形成
    し、固体電解質管本体(4a)と基端筒部(4c)を一体的
    に焼結したことを特徴とするナトリウム−硫黄電池用の
    固体電解質管。
  3. 【請求項3】請求項2記載の固体電解質管において、前
    記固体電解質管本体(4a)と基端筒部(4c)との間に、
    両者の中間物性を有するβ−アルミナよりなる中間筒部
    (4d)を一体的に焼結したことを特徴とするナトリウム
    −硫黄電池用の固体電解質管。
  4. 【請求項4】固体電解質管本体(4a)を基端筒部(4c)
    よりもイオン伝導抵抗が小さいβ−アルミナにより形成
    し、基端筒部(4c)及び絶縁リング(2)を、α−アル
    ミナにより形成し、固体電解質管本体(4a)と基端筒部
    (4c)及び絶縁リング(2)とを一体的に焼結したこと
    を特徴とするナトリウム−硫黄電池用の固体電解質管。
  5. 【請求項5】請求項4記載の固体電解質管において、固
    体電解質管本体(4a)と基端筒部(4c)との間にα−ア
    ルミナとβ−アルミナを混合した物質よりなる中間筒部
    (4d)を一体的に焼結したことを特徴とするナトリウム
    −硫黄電池用の固体電解質管。
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