JPH0670175B2 - 難燃性カーボネートポリマーブレンド - Google Patents

難燃性カーボネートポリマーブレンド

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JPH0670175B2
JPH0670175B2 JP1336765A JP33676589A JPH0670175B2 JP H0670175 B2 JPH0670175 B2 JP H0670175B2 JP 1336765 A JP1336765 A JP 1336765A JP 33676589 A JP33676589 A JP 33676589A JP H0670175 B2 JPH0670175 B2 JP H0670175B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、良好な強度特性と共に、非滴下性を伴なう難
燃性を持った、芳香族カーボネートポリマーとABS樹脂
及び特別の組合せの難燃添加剤とのブレンドに係わる。
先行技術の概説 有用な熱可塑性ブレンドを製造するために、ABS熱可塑
性樹脂をカーボネートポリマーにブレンドできることは
以前から知られている。しかし、商業的に有用な性質の
組合せを得るには、多大な実験を要し、そして多くのこ
の種の組合せは、1つ又はそれ以上の重要な性質におい
て欠陥を有していた。
ポリカーボネート−ABSブレンドに付随する1つの問題
点は、ポリカーボネート自体は極めて少量で有効なある
種のスルホン酸塩添加剤で難燃化できるものの、これら
の添加剤はABSに対しては本質的に何ら難燃化作用を有
さず、そしてそれ8自体はポリカーボネート−ABSブレ
ンドにおいて、難燃剤として寧ろ劣っていることであ
る。
一方、ABS自体は数多くの臭素化添加剤により難燃化で
きるが、しかし、一般的に、高度の難燃性を得、そして
炎焼滴下を防止するためには、例えば酸化アンチモン及
びポリテトラフルオロエチレン等の追加の難燃剤成分を
使用する必要があった。この種の固体添加剤をポリカー
ボネートとABSのブレンドに使用すると、物理的強度特
性、とりわけ厚い断面での衝撃強さ、多重金型ゲートに
より成形された物品のウエルドライン強さ、及び加工容
易性に悪影響を及ぼす。
そのため、難燃性のポリカーボネート及びある種の他の
樹脂とのそのブレンドが得られている事実はあるもの
の、望ましい性質を損なわずにポリカーボネートとABS
のブレンドを難燃化することは困難である。ポリカーボ
ネート及びある種のそのブレンドに対して用いられる方
法は、マークらの米国特許第4,263,201号(1981年)、
イシハラの同4,735,978号(1988年)及びリウの同4,43
8,231号(1984年)の各明細書及びそれらの中で引用さ
れている文献に示されている。リウ(前掲明細書)は、
本発明に係わる成分のうちのいくつかは使用しているが
その全てを使用してはいないが、炎焼滴下を防止するた
めに彼のブレンドにテトラフルオロエチレンを添加する
必要性を教示していることが注目に値する。
ポリカーボネートABSブレンドに付随するそのほかの特
殊な問題点は、それらが極めて光沢に富む傾向にあるこ
とである。例えば事務機ハウジング及びいくつかの自動
車部品等の多くの用途に対して、曇った(つや消し又は
非光沢の)表面が所望される。本発明者は、カーボネー
ト−ABSブレンドにおいて光沢を低下させるのに有利
な、ある種の好適なABS組成物を見い出し、そして本発
明の特徴の1つは、この種の低光沢のカーボネート−AB
Sブレンドを難燃化することを目的としている。
驚くべきことに、本発明者は、良好なウエルドライン強
さ及び良好な衝撃強さと共に、アンダーライタース・ラ
ボラトリイ・ブレティン94(Underwriters Laboratory
Bulletin 94;UL−94)によるVOの評価で例証される、炎
焼滴下を伴わない良好な難燃性が、芳香族カーボネート
ポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
(ABS)ポリマー(特に乳化重合により製造された高ゴ
ム含量のABS、このABSは低光沢ブレンド用に好適であ
る)、及びテトラブロモビスフェノールAポリカーボネ
ートと難燃剤スルホン酸塩との有効な難燃剤組合せを含
むブレンドにより得られることを見い出した。リウ(前
掲明細書)の知見と対照的に、炎焼滴下を防止するため
にこれらの組成物にテトラフルオロエチレンを添加する
必要はなく、これは予期しない発見であった。
発明の詳述 本発明の組成物は、 (a)約65%乃至約95%(好ましくは約70%乃至約90
%)の範囲の量で存在し、好ましくはポリカーボネート
である、芳香族カーボネートポリマー、 (b)約5%乃至約35%(好ましくは約10%乃至約30
%)の範囲の量で存在し、好ましくは少なくとも34%の
ゴム含量を有し、そして好ましくは乳化重合により製造
された、ABS共重合体、 (c)約2phr乃至約20phr(好ましくは約5phr乃至約15p
hr)の範囲の量で存在するテトラブロモビスフェノール
Aポリカーボネート及び (d)約0.1phr乃至約4phr(好ましくは約0.2phr乃至約
2phr)の範囲の量で存在する、好ましくはアルカリ金属
塩である、難燃剤スルホン酸塩 を含む。
本明細書中で言及する全ての百分率は、特に断わらない
限り重量基準である。「phr」という用語は、樹脂100重
量部あたりの添加剤の重量部を言い、この場合、樹脂は
カーボネート(a)とABS(b)の全体である。
この組成のブレンドは、非滴下性を有する難燃性、高い
ウエルドライン強さ及び良好な強度特性を発揮する。好
適な高ゴム含量の乳化重合されたABSから製造されるこ
の組成のブレンドは、更に望ましい低光沢特性を有す
る。
成分(a)として有用な芳香族カーボネートポリマー
は、ポリカーボネート及びポリエステル−カーボネート
を包含する。ポリカーボネートの界面重合により製造法
は周知であり、例えば米国特許第3,028,365号、同3,33
4,154号、同3,275,601号、同3,915,926号、同3,030,331
号、同3,169,121号、同3,027,814号及び同4,188,314号
各明細書の詳細な説明を参照することができる。
一般的に、界面重合は二価フェノールとハロゲン化カル
ボニル(カーボネート前駆物質)との反応を含む。
前記製造方法の反応条件は変動し得るが、好適な製造方
法のいくつかは、典型的にはジフェノール反応物質を苛
性水溶液に溶解又は分散させ、得られる混合物を適宜の
水不混合性溶剤媒体に加え、そして調節されpH条件下、
適宜の触媒の存在下で前記反応物質をホスゲン等のカー
ボネート前駆物質と接触させることを含む。最も普通に
使用される水不混和性溶剤は、塩化メチレン、1,2−ジ
クロロエタン、クロロベンゼン、トルエン等を包含す
る。
使用する触媒は、二価フェノール反応物質とカーボネー
ト前駆物質との重合速度を加速する。触媒の代表例に
は、これらに限定されないが、トリエチルアミン等の第
三級アミン、第四級ホスホニウム化合物、第四級アンモ
ニウム化合物等が包含される。本発明に係わるポリカー
ボネート樹脂の好適な製造方法は、ホスゲン化反応を含
む。ホスゲン化反応が進行する温度は、0℃以下から10
0℃以上まで変動する。ホスゲン化反応を、好ましくは
室温(25℃)乃至50℃の温度で進行させる。反応が発熱
性であるため、ホスゲン添加速度を反応温度を調節する
ために利用することができる。必要とするホスゲンの量
は、通常二価フェノールの量及び同じく存在する場合の
ジカルボン酸の量次第で決まる。
使用される二価フェノールは公知であり、その反応性基
は2個のフェノール性ヒドロキシル基である。二価フェ
ノールのあるものは、一般式(I): [式中Aは1乃至約15個の炭素原子を含む2価の炭化水
素基;1乃至約15個の炭素原子及びハロゲン等の置換基を
含む置換された2価の炭化水素基; であり、各Xは、夫々水素、ハロゲン、及び1乃至約8
個の炭素原子を含むアルキル基、6乃至18個の炭素原子
を含むアリール基、7乃至約14個の炭素原子を含むアル
アルキル基、7乃至約14個の炭素原子を含むアルカリー
ル基、1乃至約8個の炭素原子を含むアルコキシ基又は
6乃至約18個の炭素原子を含むアリールオキシ基等の1
価の炭化水素基から成る群から選ばれ、mは0又は1で
あり、そしてnは0乃至5の整数である]で表わされ
る。
本発明の実施に際して使用することができる二価フェノ
ールのいくつかの代表例は、例えばビス(4−ヒドロキ
シフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシェニ
ル)プロパン(ビスフェノール−Aとしても知られてい
る、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)プロパン等のビスフェノール;ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)エーテル等の二価フェノールエーテ
ル;p,p′−ジヒドロキシジフェニル、3,3′−ジクロロ
−4,4′−ジヒドロキシジフェニル等のジヒドロキシジ
フェニル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン等のジヒドロキシアリールスルホン;レゾルシノー
ル、ハイドロキノン、1,4−ジヒドロキシ−2,5−ジクロ
ロベンゼン、1,4−ジヒドロキシ−3−メチルベンゼン
等のハロ−及びアルキル−置換ジヒドロキシベンゼンな
どのジヒドロキシベンゼン;及びビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホキシド及びビス(3,5−ジブロモ−4−ヒド
ロキシフェニル)スルホキシド等のジヒドロキシジフェ
ニルスルフィド及びスルホキシドである。様々な他の二
価フェノールも入手でき、そして米故国特許第2,999,83
5号、同3,028,365号及び同3,153,008号各明細書に開示
されている。勿論、2種又はそれ以上の異なる二価フェ
ノール、又は二価フェノールとグリコールとの組合せを
使用することもできる。
カーボネート前駆物質は、ハロゲン化カルボニル、炭酸
ジアリール又はビスハロホルメートの何れかであること
ができる。ハロゲン化カルボニルは、臭化カルボニル、
塩化カルボニル及びこれらの混合物を包含する。ビスハ
ロホルメートは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジク
ロロフェニル)プロパン、ハイドロキノン等のビスクロ
ロホルメートなどの二価フェノールのビスハロホルメー
ト;又はエチレングリコール等のビスハロホルメートな
どのグリコールのビスハロホルメートを包含する。前記
カーボネート前駆物質の全てが有用であるが、ホスゲン
としても知られている塩化カルボニルが好適である。
又、本発明の範囲には、高分子量熱可塑性のランダムに
枝分れしたポリカーボネートが包含される。これらのラ
ンダムに枝分れしたポリカーボネートは、多官能有機化
合物を前記二価フェノール及びカーボネート前駆物質と
共反応させることにより製造される。枝分れポリカーボ
ネートを製造するのに有用な多官能有機化合物が、米国
特許第3,635,895号及び同4,001,184号各明細書に示され
ている。これらの多官能化合物は、一般に芳香族であ
り、そしてカルボキシル、カルボン酸無水物、フェノー
ル、ハロホルミル又はこれらの混合物である官能基を少
なくとも3個含む。これらの多官能芳香族化合物のいく
つかの非限定的な例は、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、トリメリト酸無水物、トリメリト
酸、トリメリチルトリクロリド、4−クロロホルミルフ
タル酸無水物、ピロメリト酸、ピロメリト酸二無水物、
メリト酸、メリト酸無水物、トリメシン酸、ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン
酸無水物等を包含する。好適な多官能芳香族化合物は、
1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリ
メリト酸無水物もしくはトリメリト酸、又はこれらのハ
ロホルミル誘導体である。又、本発明には線状ポリカー
ボネートと枝分れポリカーボネートとのブレンドも包含
される。
本発明組成物の成分(a)として使用するのに適切な芳
香族カーボネートポリマーは、コポリエステル−ポリカ
ーボネートとしても知られているポリエステルカーボネ
ート、即ち式(IIa): (式中Dは重合反応において使用される二価フェノール
の二価の芳香族基である) の繰返しポリカーボネート鎖単位に加えて、例えば式
(IIb): (式中Dは前述の意味を有し、そしてR1は以下に定義す
るとおりである) の反復又は繰返しカルボン酸エステル単位を含む樹脂を
包含する。
前記コポリエステル−ポリカーボネート樹脂も、同様に
当該技術分野の熟達者には周知の界面重合法により製造
され、例えば米国特許第3,169,121号及び同4,487,896号
各明細書を参照することができる。
一般的に、コポリエステル−ポリカーボネート樹脂は、
ポリカーボネートホモポリマーの製造に関して前述した
と同様に製造されるが、しかし前記水不混和性溶剤中に
ジカルボン酸(エステル前駆物質)を添加存在させて製
造される。
一般的に、本発明に係わるコポリエステルカーボネート
樹脂の製造においては、線状ポリエステルの製造に従来
から使用されている何れのジカルボン酸を使用すること
ができる。一般的に、使用することができるジカルボン
酸は、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸及び脂
肪族−芳香族ジカルボン酸を包含む。これらの酸は周知
であり、そして例えば米国特許第3,169,121号明細書に
開示されている。かかる芳香族ジカルボン酸の代表例
は、一般式(III): HOOC−R1−COOH [式中R1はフェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、置
換フェニレン等の芳香族基;例えばアルアルキレン又は
アルカリーレン基等の2価の脂肪族−芳香族炭化水素
基;又は式: −E− (式中Eは2価のアルキレン又
はアルキリデン基である)の非芳香族結合により連結さ
れた2個又はそれ以上の芳香族基を表わす] で表わされるものである。そのほか、Eは、例えば芳香
族結合、第三級アミノ結合、エーテル結合、カルボニル
結合、ケイ素含有結合、又は例えばスルフィド、スルホ
キシド、スルホン等の硫黄含有結合などの非アルキレン
又はアルキリデン基により連結された2個又はそれ以上
のアルキレン又はアルキリデン基から成ることができ
る。また、Eは5乃至7個の炭素原子を含む脂環式基
(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル)又は例えば
シクロヘキシリデン等の5乃至7個の炭素原子を含むシ
クロアルキリデンであることができる。そのほか、E
は、スルフィド、スルホキシド又はスルホン等の炭素を
含まない硫黄含有結合;エーテル結合;カルボニル基;
直接結合;第三級窒素基;又はシランもしくはシロキシ
等のケイ素含有結合であることができる。Eが表わすこ
とができるそのほかの基は、当該技術分野の熟達者に想
起されよう。本発明のためには、芳香族ジカルボン酸が
好適である。したがって、好適な芳香族二官能カルボン
酸においては、R1はフェニレン、ビフェニレン、ナフチ
レン又は置換フェニレン等の芳香族基である。本発明に
係わるポリ(エステル−カーボネート)樹脂の製造に使
用することができる適切な芳香族ジカルボン酸のいくつ
かの非限定的な例は、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、ホモフタル酸、o−、m−及びp−フェニレン
二酢酸、及び例えばジフェニルジカルボン酸及び異性体
ナフタレンジカルボン酸等の多核芳香族酸を包含する。
芳香族酸は、Y基で置換されていてもよい。Yは、塩
素、臭素、フッ素等の無機原子;ニトロ基等の有機基;
アルキル等の有機基;アルコキシ等のオキシ基であるこ
とができ、Yは反応物質及び反応条件に対して不活性で
ありそしてこれらの影響を受けないことのみが必要とさ
れる。特に有用な芳香族ジカルボン酸は、一般式(IV) [式中、jは0乃至4の値を有する正の整数であり、そ
して各R3は夫々アルキル基、好ましくは低級アルキル基
(1乃至約6個の炭素原子を含む)から成る群から選ば
れる] で表わされるものである。
これらのジカルボン酸の混合物を使用することもでき
る。従って、本明細書においてジカルボン酸という用語
を使用する場合、2種又はそれ以上のジカルボン酸の混
合物を包含する。
芳香族ジカルボン酸として最適なのは、イソフタル酸、
テレフタル酸、及びこれらの混合物である。特に有用な
二官能カルボン酸は、テレフタル酸のイソフタル酸に対
する重量比が約10:1乃至約0.2:9.8の範囲にあるイソフ
タル酸とテレフタル酸の混合物から成る。
ジカルボン酸自体を使用する以外に、前記酸の反応性誘
導体を使用することができ、そして時として好ましい。
これらの反応性誘導体の例は、酸ハライドである。好適
な酸ハライドは、酸ジクロリド及びジブロミドである。
この様に、例えばイソフタル酸、テレフタル酸又はこれ
らの混合物を用いる代りに、イソフタロイルジクロリ
ド、テレフタロイルジクロリド及びこれらの混合物を用
いることができる。
本発明に係わるコポリエステルカーボネート樹脂を製造
するために使用する反応物質の割合は、製品樹脂の目的
とする用途に従って変動する。前記で引用した米国特許
明細書に記載されている様に、当該技術分野の熟達者は
有用な割合を熟知している。一般的に、カーボネート結
合に対して、エステル結合の量は約5乃至約90モル%で
あることができる。例えば、4モルのイソフタロイルジ
クロリドと1モルのホスゲンに5モルのビスフェノール
Aを完全に反応させると、80モル%がエステル結合であ
るコポリエステルカーボネートを与える。
本発明において使用するのに好適なポリカーボネート
は、ビスフェノールAとホスゲンから誘導され、塩化メ
チレン中、25℃で測定して0.3乃至1.0デシリットル/グ
ラムの固有粘度を有するものである。
本発明のブレンドにおいて成分(b)として使用する前
記ABSポリマーは、最も広義には、例えばモダーン・プ
ラスチックス・エンサイクロペディア(Modern Plastic
s Encyclopedia)、1989年版、92頁において、アクリロ
ニトリル、ブタジエン及びスチレンの3種類の単量体か
ら製造される熱可塑性樹脂群として、そして更に詳しく
はスチレン−アクリロニトリル共重合体とSAN−グラフ
トされたポリブタジエンゴムとの混合物(合金)として
定義されている様な、ABSの用語で定義されるABSの全て
である。
成分(b)として使用するのに好適な高ゴム含量のABS
ポリマーは、32%より多いゴム含量を有し、そして市販
のABSの製造に頻繁に用いられている方法である塊状又
は懸濁重合法よりも寧ろ乳化重合により製造されたABS
であり、乳化重合により製造されたABSが、米国特許第
2,820,773号(1958)明細書に例示されている。乳化重
合により製造され、そして高ゴム含量を有するABSは市
販されており、例えば次のものである。約41%のブタジ
エンゴム含量、1.04の密度及び4.0のメルト・フロー・
インデックスを有する粉末化ABSであるノバ・ポリマー
社(Nova Polymers,Inc.)製のノバラー(Novalar)、
及び約34%のポリブタジエンゴム含量、ASTM法D−792
のA−1により0.99の比重及びASTM法D−648により、1
0ミルのたわみ及び264psi(アニール)で華氏172゜Fの
熱たわみ温度を有する粉末化ABSであるボルグ・ワーナ
ー・ケミカルズ社(Borg-Waraner Chemicals,Inc.)製
のブレンデックス(Blendex)301。これら2種のABS製
品が、本発明のブレンドに使用するのに最適である。
前記テトラブロモビスフェノールAポリカーボネート
(c)は、テトラブロモビスフェノールAとホスゲンか
ら製造されるホモポリカーボネート又は一部テトラブロ
モビスフェノールAと一部ビスフェノールAとを使用し
て製造されるコポリカーボネートの何れであってもよ
い。ホモポリカーボネートは、例えばグレート・レーク
ス・ケミカル社(Great Lakes Chemical Corp.)からBC
−52及びBC−58として入手でき、このうちBC−52は、鎖
上にフェノキシ末端基を有するテトラブロモビスフェノ
ールAポリカーボネートのオリゴマーであり、BC−58も
これに類似するが鎖上に2,4,6−トリブロモフェノキシ
末端基を有する。テトラブロモビスフェノールAおよび
ビスフェノールAの共重合体及びそれらの製造法が、ウ
オンバックの米国特許第3,915,926号明細書に説明され
ている。
好適なテトラブロモビスフェノールAポリカーボネート
は、モル基準で約50%のテトラブロモビスフェノールA
単位及び50%のビスフェノールA単位を含むものであ
る。
成分(d)は、例えばバイエル社に譲渡された米国特許
第3,775,367号明細書に記載されているものなどの難燃
剤スルホン酸塩又はゼネラル・エレクトリック・カンパ
ニイに譲渡された米国特許第3,940,366号、同3,933,734
号、同3,948,851号、同3,926,908号及び同3,909,490号
各明細書に記載されているものなどの芳香族スルホン酸
塩である。好適な塩は、アルカリ金属塩である。
パーフルオロアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩は、
ヌウバネの米国特許第3,775,367号(1973年)の明細書
又はリウ(前掲明細書)により開示されているものの何
れであってもよい。この様に、例えば、これらはトリフ
ルオロメタンスルホン酸、ノナフルオロブタン−1−ス
ルホン酸、ヘプタデカフルオロオクタンスルホン酸等の
ナトリウム又はカリウム塩であることができる。この群
の好適な塩は、ノナフルオロブタン−1−スルホン酸カ
リウムである。
本発明のブレンドは、プラスチック配合の技術分野で公
知の他の類型の添加剤を添加することにより、更に変性
することができる。この様な添加剤は、充填材(例えば
クレー又はタルク)、補強材(例えばガラス繊維)、衝
撃変性剤、他の樹脂、帯電防止剤、可塑剤、流動促進剤
及び他の加工助剤、安定剤、着色剤、離型剤、難燃剤、
紫外線遮蔽剤等を包含することができる。
本発明の組成物の製造は、例えばバンバリーミキサー又
は押出機等の混練機内でのブレンドや溶剤ブレンドな
ど、熱可塑性樹脂のブレンドについて公知のブレンド法
の何れによっても行なうことができる。添加の順序は臨
界条件ではないが、しかし4種の成分(a)乃至(d)
の全てを完全に混ぜ合わすべきである。ブレンドは、連
続式又はバッチ式で行なうことができる。
限定の目的ではなく、例証の目的で、本発明の実施のた
めの最良の態様を以下の実施例に示すことにより、本発
明をより良く理解せしめる。
実施例 下記表1に示した成分を、220乃至270℃、100乃至200回
転/分の二軸押出機内で溶融ブレンドして、成形用組成
物を調製した。ブレンドし、そして押出した材料を、そ
の後ペレット化し、乾燥し、そして被験試料を調製する
ために約240℃で射出成形した。光沢を、ASTM法D−100
3により、カードナー光沢計を用いて60゜で測定した。
下記のASTM試験法を用いて、射出成形試料の他の物理的
性質を測定した:引張特性、D638;ノッチ付アイゾット
による衝撃、D256;熱たわみ温度(DTUL)、D648−56;曲
げ特性、D790。燃焼性をアンダーライタース・ラボラト
リイのUL−94法により試験した。
比較例1乃至6 難燃剤の組合せではなく、単独の難燃剤を含む様々なブ
レンドを調製し、そして試験した。ブレンド法及び試験
法は、実施例と同様である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)65乃至95重量%の、一般式 [式中Aは1乃至15個の炭素原子を含む2価の炭化水素
    基;1乃至15個の炭素原子及びハロゲン等の置換基を含む
    置換された2価の炭化水素基; であり、各Xは、夫々水素及び1乃至8個の炭素原子を
    含むアルキル基、6乃至18個の炭素原子を含むアリール
    基、7乃至14個の炭素原子を含むアルアルキル基、7乃
    至14個の炭素原子を含むアルカリール基、1乃至8個の
    炭素原子を含むアルコキシ基又は6乃至18個の炭素原子
    を含むアリールオキシ基等の1価の炭化水素基から成る
    群から選ばれ、mは0又は1であり、そしてnは0乃至
    5の整数である]で表わされる二価フェノールから誘導
    された芳香族カーボネートポリマー、 (b)5乃至35重量%の、乳化重合により製造され少な
    くとも34重量%のゴムを含有するABS共重合体、 (c)(a)+(b)100重量部あたり2乃至20重量部
    のテトラブロモビスフェノールAポリカーボネート及び (d)(a)+(b)100重量部あたり0.1乃至4重量部
    の難燃剤スルホン酸塩 からなるアンダーライタース・ラボラトリイ・ブレティ
    ン94によりV0の評価を受ける難燃性組成物。
  2. 【請求項2】(a)70乃至90重量%の芳香族ポリカーボ
    ネート、 (b)10乃至30重量%のABS共重合体、 (c)(a)+(b)100重量部あたり5乃至15重量部
    のテトラブロモビスフェノールAポリカーボネート及び (d)(a)+(b)100重量部あたり0.2乃至2重量部
    の難燃剤スルホン酸アルカリ金属塩 からなる請求項1記載の難燃性組成物。
  3. 【請求項3】ポリカーボネートが主としてビスフェノー
    ルAとホスゲンから誘導される請求項2記載の難燃性組
    成物。
  4. 【請求項4】テトラブロモビスフェノールAポリカーボ
    ネートがテトラブロモビスフェノールAとビスフェノー
    ルAとの50:50の重量比の共重合体である請求項1記載
    の難燃性組成物。
  5. 【請求項5】難燃性スルホン酸塩がパーフルオロアルキ
    ルスルホン酸のアルカリ金属塩である請求項2記載の難
    燃性組成物。
  6. 【請求項6】パーフルオロアルキルスルホン酸塩がノナ
    フルオロブタンスルホン酸カリウムである請求項5記載
    の難燃性組成物。
  7. 【請求項7】難燃剤スルホン酸塩が芳香族スルホン酸塩
    である請求項2記載の難燃性組成物。
  8. 【請求項8】芳香族スルホン酸塩がトリクロロベンゼン
    スルホン酸ナトリウムである請求項7記載の難燃性組成
    物。
  9. 【請求項9】芳香族スルホン酸塩がスルホン化4,4′−
    スルホニルジフェノールのカリウム塩である請求項7記
    載の難燃性組成物。
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