JPH0670654B2 - 光磁界測定方法及び装置 - Google Patents

光磁界測定方法及び装置

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JPH0670654B2
JPH0670654B2 JP1179857A JP17985789A JPH0670654B2 JP H0670654 B2 JPH0670654 B2 JP H0670654B2 JP 1179857 A JP1179857 A JP 1179857A JP 17985789 A JP17985789 A JP 17985789A JP H0670654 B2 JPH0670654 B2 JP H0670654B2
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light
optical
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analyzer
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正紀 阿部
義成 小塚
雄一 柿崎
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、ファラデー効果による光の変調作用を利用し
て交流磁界若しくはその光流磁界を発生する交流電流を
測定する新規な光磁界測定方法並びにそのための装置に
関するものである。
(背景技術) 電力分野における送電線や配電線等の磁界(電流)測定
手法として、近年、優れた絶縁信頼性や耐電磁誘導性等
が得られることから、ファラデー効果による光の変調作
用を利用した光磁界測定手法が注目されている。
而して、ファラデー効果を利用して交流磁界(電流)を
測定する場合、従来にあっては、ファラデー効果を有す
るファラデー素子の光透過方向の前後に偏光子と検光子
とを直列に配置して、該ファラデー素子に作用する磁界
にて透過光が変調せしめられるように構成したセンサ部
に、発光部から出射された光を透過せしめて、受光した
光に対応した信号を出力する受光部にて、該センサ部を
透過した透過光を受光させ、その受光部の出力信号か
ら、その信号の直流成分(EDC)と、ファラデー素子に
作用する交流磁界と同一角周波数の信号成分(Eω)と
を取り出して、それらの相対比(Eω/EDC)から、測
定対象とする交流磁界、すなわちファラデー素子に作用
する交流磁界若しくはそれを発生する交流電流を求める
ことが行なわれていた。
そして、そのために、かかるファラデー効果を利用した
従来の光磁界測定手法にあっては、光ファイバー等を用
いて、発光部から出射された光だけを受光部で受光させ
るようにした光伝搬方式を採用した場合には問題はない
ものの、太陽光や照明光などの背景光が存在する空間を
光伝搬路として利用する光伝搬方式を採用した場合に
は、その光伝搬空間の背景光が発光部からの出射光と共
に受光部で受光されることに起因して、交流磁界(電
流)の測定結果に誤差が生じるといった不具合があっ
た。
一方、上述のような光磁界測定手法を採用する従来の光
磁界測定装置では、被測定交流磁界を求めるための関係
式、すなわち受光部の出力信号の直流成分(EDC)と交
流成分(Eω)との相対比を表す関係式に、温度依存性
を有するファラデー素子のヴェルデ定数が含まれること
から、ファラデー素子の設置位置における環境温度に起
因して交流磁界(電流)の測定結果に誤差が生じること
が避けられないといった事情があり、かかる不具合を解
決するために、従来より種々の方式が検討されてはいる
ものの、未だかかる問題を充分に解決するまでには至っ
ていないか、若しくはその問題を解決するための方式が
複雑となったり、装置が大掛かりとなったりして、実用
性に乏しいといった事情があった。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、以上にような事情を背景とし
て為されたものであり、その解決すべき課題とするとこ
ろは、たとえ背景光の存在する空間を光の伝搬路として
利用する光伝搬方式を採用した場合にあっても、その光
伝搬空間の背景光によって測定結果が殆ど影響を受ける
ことのない光磁界測定手法及び装置を提供することにあ
り、またたとえファラデー素子の設置位置における環境
温度が変化しても、その環境温度の変化による測定誤差
を良好に抑制して、精度の高い測定結果を安定して得る
ことのできる光磁界測定方法及び装置を提供することに
ある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本発明手法にあ
っては、ファラデー素子の光透過方向の前後に偏光子と
検光子とを直列に配置して、該ファラデー素子に作用す
る磁界にて透過光が変調せしめられるように構成したセ
ンサ部に、発光部から出射された光を透過せしめて、受
光した光に対応した信号を出力する受光部にて、該セン
サ部を透過した透過光を受光させ、その受光部の出力信
号から、前記ファラデー素子に作用する交流磁界と同一
角周波数の信号成分(Eω)及び2倍の角周波数の信号
成分(E2ω)を取り出して、それらの相対比を求め、そ
の相対比から、該ファラデー素子に作用する交流磁界若
しくは該交流磁界を発生する交流電流を求めるようにし
たのである。
また、前記課題を解決するために、本発明装置にあって
は、(i)ファラデー素子と、該ファラデー素子の光透
過方向の前後に直列に配置された偏光子と検光子とを含
み、該ファラデー素子に作用する磁界にて透過光が変調
せしめられるように構成されたセンサ部と、(ii)該セ
ンサ部に透過させるための光を出射する発光部と、(ii
i)該センサ部を透過した透過光を受光する、受光した
光に対応した信号を出力する受光部と、(iv)該受光部
の出力信号から、前記ファラデー素子に作用する交流磁
界と同一角周波数の信号成分(Eω)を取り出す第一の
取出手段と、(v)該受光部の出力信号から、前記ファ
ラデー素子に作用する交流磁界の2倍の角周波数の信号
成分(E2ω)を取り出す第二の取出手段と、(vi)それ
ら第一及び第二の取出手段にて取り出した信号成分の相
対比を求める相対比検出手段とを、含むこととしたので
ある。
なお、上記本発明手法および装置において、センサ部の
偏光子と検光子との間において、下記の式を満たす素子
長:l1の旋光子をファラデー素子と直列に設ければ、環
境温度に拘わらず、精度の高い測定結果を安定して得る
ことが可能となる。
但し、V0:ファラデー素子の室温でのヴェルデ定数 dV/dT:ファラデー素子のヴェルデ定数の温度変化率 α:室温における光学バイアスであって次式に示され
る α=φ+R0・l1 φ:偏光子と検光子の相対角度の からのずれ R0:旋光子の室温での旋光能 dR/dT:旋光能の温度変化率 (具体的構成・作用) 以下、図面を参照しつつ、本発明をより一層具体的に明
らかにする。
先ず、第1図は、本発明に従う光磁界測定装置の具体的
な一例を示すものであるが、そこにおいて、10は、測定
部としてのセンサヘッド部であり、ファラデー素子12の
光透過方向の前後に偏光子14と検光子16が直列に配置さ
れると共に、それら偏光子14と検光子16の更に前後に位
置して、ファイバーコリメータ18,20が直列に配置され
た構造を有している。そして、かかるセンサヘッド部10
の前方側のファイバーコリメータ18に光ファイバー22を
介して発光部24が接続されて、該発光部24から出射され
た所定強度の光ファイバー22でファイバーコリメータ18
に導かれるようになっており、かかるファイバーコリメ
ータ18からセンサヘッド部10内に入射された光が、偏光
子14,ファラデー素子12及び検光子16を順に透過され
て、ファイバーコリメータ20から出射されるようになっ
ている。このことから明らかなように、ここでは、発光
部24から出射された光だけがファラデー素子12に透過さ
れ、かかるファラデー素子12を透過した光だけが、ファ
イバーコリメータ20から出射されるようになっているの
である。
なお、上記ファラデー素子12には、RIG,ZnSe,CdMnTe,BS
O,BGO等の、ファラデー効果を有する種々の光学材料か
らなるものを採用することが可能である。
ここで、ファラデー素子12のファラデー効果による透過
光偏光面の回転角度:θは、ファラデー素子12のヴェ
ルデ定数をV、該ファラデー素子12に印加される被測定
交流磁界をH、ファラデー素子12の光透過方向の素子長
をl2とし、更に被測定交流磁界:Hの振幅(磁界強度)を
H0、その角周波数をωとすると、下記(1)式のように
表すことができ、従って、被測定交流磁界:Hにより変調
されてファイバーコリメータ20から出射される透過光の
強度:Iは、発光部24からの出射光強度をI0、偏光子14と
検光子16との光学バイアスをαとすると、下記(2)式
のように表すことができる。
θ=V・H・l2 =V・H0sinωt・l2 =θ′sinωt ・・・(1) 〔但し、θ′=V・H0・l2〕 I=I0sin2(α+θ) ・・・(2) ところで、前記センサヘッド部10の後方側のファイバー
コリメータ20には、光ファイバー26が接続されており、
ファイバーコリメータ20を通じてセンサヘッド部10から
出射された透過光は、かかる光ファイバー26を通じて、
フォトダイオード等からなる受光部28に導かれるように
なっている。そして、受光部28からは、光ファイバー26
を通じて受光された光の強度:Iに応じた電気信号:Eが出
力されるようになっており、かかる受光部28から出力さ
れた電気信号:Eが、第一の取出手段としての同一角周波
数成分検出器30および第二の取出手段としての2倍角周
波数成分検出器32にそれぞれ供給されるようになってい
る。つまり、受光部28からは、前記センサヘッド部10の
出射光の強度:Iに応じた下記(3)式で示される電気信
号:Eが出力され、かかる(3)式で示される電気信号:E
が各検出器30,32に供給されるようになっているのであ
る。
E=E0sin2(α+θ) ・・・(3) 〔但し、E0:電気信号(E)の振幅〕 第一の取出手段としての同一角周波数成分検出器30は、
電気的フィルタや位相検波回路等から構成されて、電気
信号:Eから、被測定交流磁界:Hと同じ角周波数:ωの信
号成分:Eωを検出するようになっており、その被測定交
流磁界:Hと同じ角周波数:ωの信号成分:Eωを除算器34
に供給するようになっている。また、第二の取出手段と
しての2倍角周波数成分検出器32は、同一角周波数成分
検出器30と同様に、電気的フィルタや位相検波回路等か
ら構成されて、電気信号:Eから、被測定交流磁界:Hの2
倍の角周波数:2ωの信号成分:E2ωを検出するようにな
っており、その被測定交流磁界:Hの2倍の角周波数:2ω
の信号成分:E2ωを除算器34に供給するようになってい
る。そして、除算器34は、2倍角周波数成分検出器32か
らの信号成分:E2ωを同一角周波数成分検出器30からの
信号成分:Eωで除算して、その除算信号:ET(=E2ω/E
ω)を出力するようになっている。ここでは、かかる除
算器34が相対比検出手段を構成しているのである。
ここで、同一角周波数成分検出器30で取り出される信号
成分:Eω及び2倍角周波数成分検出器32で取り出される
信号成分:E2ωは、前記(3)式で表される受光部28か
らの電気信号:Eがベッセル関数を用いて下記(4)式の
ように展開されるところから、それぞれ、下記(5),
(6)式のように表わされる。
従って、除算器34からは、下記(7)式で表される除算
信号:ETが出力されることとなる。
ここで、θ′は、通常、1に比べて充分小さいため、
かかる(7)式は、下記(8)式のように整理される。
かかる(8)式から明らかなように、除算器34から出力
される除算信号:ETは、被測定交流磁界:Hの振幅(磁界
強度):H0に比例しているのであり、それ故、第1図の
装置によれば、従来の光磁界測定装置と同様に、すなわ
ち受光部28の出力信号(E)から直流成分(EDC)と、
被測定交流磁界と同一の角周波数成分(Eω)を取り出
して、それらの相対比(Eω/EDC)から被測定交流磁
界(H)の磁界強度(H0)を求めるようにした光磁界測
定装置と同様に、その除算信号:ETから、前記ファラデ
ー素子12に作用する被測定交流磁界:H(磁界強度:H0
を求めることができるのであり、またその磁界:Hを発生
する交流電流を求めることができるのである。
なお、ここでは、上記(8)式から明らかなように、除
算信号:ETが、発光部24における発光光量や、光伝搬路
の伝送損失、或いは受光部28の検出感度に応じて変動す
る電気信号:Eの振幅:E0を含まないことから、それら発
光部24の発光光量や、光伝搬路の伝送損失、或いは受光
部28の検出感度の変動に起因する測定誤差を生じないと
いった特長も有している。
ところで、上述の光磁界測定装置においては、センサ部
を構成する偏光子14,ファラデー素子12および検光子16
に発光部24からの出射光だけが透過され、且つその透過
光だけが、受光部28で受光されるようになっていたた
め、受光部28で受光される光の強度:Iは前記(2)式の
ように表され、従って、受光部28から出力される電気信
号:Eも前記(3)式のように表されていたが、第2図に
示す装置のように、偏光子14とファラデー素子12との
間、及びファラデー素子12と検光子16との間の光伝搬路
として、背景光の存在する空間、例えば屋外の空間や照
明のある室内空間が採用されている場合には、受光部28
で受光される光の強度:Iは、その光伝搬空間の背景光の
影響を受けて、下記(2)′式のように表され、従って
受光部28から出力される電気信号:Eも下記(3)′式の
ように表されることとなる。
I=I0sin2(α+θ)+P ・・・(2)′ 〔但し、P:受光部28で受光される背景光の強度〕 E=E0sin2(α+θ)+PE ・・・(3)′ 〔但し、PE:背景光強度(P)に対応した電気信号〕 ここで、背景光強度:Pに対応した電気信号:PEは直流成
分と身做すことができるため、かかる(3)′式をベッ
セル関数を用いて展開すると、下記(4)′式のように
表され、同一角周波数成分検出器30及び2倍角周波数成
分検出器32で取り出される交流磁界:Hと同一の角周波数
の信号成分:Eω及び2倍の角周波数の信号成分:E2ω
は、前記第1図の装置の場合と同様に、前記(5),
(6)式で表わされることとなる。従って、除算器34か
ら出力される除算信号:ET(=E2ω/Eω)も、前記第1
図の装置と同様に、前記(8)式で表されることとな
り、背景光強度:Pに対応した電気信号:PEを含まない関
係式で表されることとなる。
つまり、光伝搬空間の背景光が、発光部24からの出射光
と共にたとえ受光部28で受光されても、その光伝搬空間
の背景光が被測定交流磁界:H(磁界強度:H0)の測定結
果に影響を及ぼすことがないのであり、それ故、背景光
に起因する誤差のない、精度の高い測定結果を、安定し
て得ることができるのである。
因に、背景光の存在する空間を光の伝搬路として利用し
た従来の光磁界測定装置においては、受光部28の出力信
号:Eから取り出される直流成分:EDCが下記(9)式の
ように表されることから、下記(10)式のように、かか
る直流成分:EDCと、被測定交流磁界:Hと同一の角周波
数成分:Eωとの相対比:Eω/EDCを表す関係式にも、背
景光の強度:Pに対応した電気信号:PEが含まれるのであ
り、それ故、被測定交流磁界:H(磁界強度:H0)の測定
結果に、光伝搬空間の背景光を要因とする誤差が生じる
ことが避けられなかったのである。
なお、第2図の光磁界測定装置において、36は、ファラ
デー素子12の背後に配置された反射鏡を示しており、こ
こでは、この反射鏡36とファラデー素子12とからセンサ
ヘッド部10が構成されている。そして、第2図から明ら
かなように、ファラデー素子12と共にセンサ部を構成す
る偏光子14及び検光子16は、発光部24及び受光部28が設
けられた装置本体38に設けられている。
次に、第3図に基づいて、本発明の更に別の具体例を説
明する。なお、かかる第3図に示す光磁界測定装置は、
ファラデー素子12と検光子16との間に下記(11)式を満
たす素子長:l1の旋光子42が介在されて、ファラデー素
子12の設置位置における環境温度の変化に拘わらず、被
測定交流磁界:H(磁界強度:H0)の測定結果が常に高い
精度をもって安定して得られるようになっている点が、
前記第1図の光磁界測定装置とは異なっているが、それ
以外の点は、前記第1図の光磁界測定装置と同様である
ため、ここでは、下記(11)式を満たす素子長:l1の旋
光子42を介在させることによって、環境温度に起因する
測定誤差が良好に抑制される理由について詳述すること
とする。
〔但し、V0:ファラデー素子12の室温でのヴェルデ定数 dV/dT:ファラデー素子12のヴェルデ定数の温度変化率 α:室温における光学バイアスであって次式に示され
る α=φ+R0・l1 φ:偏光子14と検光子16の相対角度の (クロスニコル)からのずれ R0:旋光子42の室温での旋光能 dR/dT:旋光能の温度変化率〕 すなわち、第3図に示すように、ファラデー素子12と検
光子16との間に素子長:l1の旋光子42を直列に配置した
場合には、旋光子42による透過光の偏光面の回転角をψ
とし、偏光子14と検光子16との相対角度のクロスニコル
(π/2)からのずれをφとすると、全光学バイアス:
αは、下記(12)式のように表される。
α=φ+ψ =φ+R・l1 ・・・(12) 〔但し、R:旋光子42の旋光能〕 ここで、旋光子42の旋光能:Rは、旋光子42の室温での旋
光能をR0、その旋光能:Rの温度変化率を(dR/dT)、室
温からの温度変化量をΔTとすると、下記(13)式のよ
うに表されることから、上記(12)式は下記(14)式の
ように表すことができる。
〔但し、 なお、かかる(14)式におけるαは、前述のように、
室温における光学バイアスを示している。
一方、ファラデー素子12のヴェルデ定数:Vは、ファラデ
ー素子12の室温でのヴェルデ定数をV0、ヴェルデ定数:V
の温度変化率を(dV/dT)とすると、下記(15)式のよ
うに表されることから、前記(2)式におけるθ
は、下記(16)式のように表すことができる。
〔但し、 ところで、かかる第3図の光磁界測定装置においては、
除算器34から出力される除算信号:ETは、上記(14)お
よび(16)式を前記(7)式に代入することによって、
下記(17)式のように表すことができる。
そして、ここで、 であれば、かかる(17)式は、 のように表すことができ、かかる(18)式において、 とすれば、すなわち とすれば、かかる(18)式は更に、 のように整理することができる。
そして、かかる(19)式における非線形項:(θ′)
/6は、極めて小さな値となり、実質的に無視できるこ
とから、除算器34からの除算信号:ETは、下記(20)式
のように表すことができる。
つまり、前記(11)式を満足するように、旋光子42の素
子長:l1を設定すれば、除算器34からの除算信号:ET
表す関係式(20)は、ファラデー素子12の設置位置の温
度に実質的に影響を受けない式となるのであり、それ
故、上記(11)式を満たす素子長:l1の旋光子42をファ
ラデー素子12と検光子16との間に備えた第3図の光磁界
測定装置によれば、ファラデー素子12の設置位置の環境
温度に起因する誤差のない測定結果を安定して得ること
ができるのであり、しかもその構成自体も極めて簡単で
済むのである。
なお、前記(11)式の左辺と右辺を完全に等しくするこ
とは実際には極めて難しいため、旋光子42の素子長:l1
は、必ずしも前記(11)式を完全に満足させる大きさに
設定する必要はないが、環境温度による測定誤差をでき
るだけ小さく設定する上で、下記(11)′式を満たすよ
うに、より好ましくは下記(11)″式を満たすように、
旋光子42の素子長:l1を設定することが望ましい。ここ
で、下記(11)′式及び(11)″を満たすように、旋光
子42の素子長:l1を設定すれば、温度差が100℃あるよ
うな環境で用いる場合において、環境温度による測定誤
差を、それぞれ、1%以下及び0.1%以下に抑えること
ができるのである。
このように、ファラデー素子12と検光子16との間におい
て、前記(11)式(実際的には、上記(11)′式)を満
たすような素子長:l1の旋光子42を介在させるようにす
れば、環境温度に起因する誤差を極めて良好に抑制し
て、精度の高い測定結果を安定して得ることが可能とな
るのであるが、このような効果は、偏光子14とファラデ
ー素子12との間に旋光子42を介在させても享受すること
が可能であり、また、偏光子14と検光子16との間におい
て、光の透過方向における素子長の合計寸法がl1となる
状態で、複数の旋光子を互いに直列に配置するようにし
ても、享受することが可能である。
また、上述の如き温度特性の補償効果を得るための構
成、即ち偏光子14と検光子16との間において、ファラデ
ー素子12と直列に素子長:l1の旋光子42を設ける構成
は、前記第2図の如き、背景光の存在する空間を光の伝
搬路として利用する光伝搬方式の光磁界測定装置に適用
することも可能であるが、その場合には、ファラデー素
子12と同じ温度環境下に旋光子42を設置することが必要
となる。すなわち、第2図の光磁界測定装置において、
装置本体38とセンサヘッド部10との間に温度差が生じる
ような形態で光磁界測定装置を用いる場合には、センサ
ヘッド部10側に旋光子42を配設する必要があるのであ
る。
更に、以上の説明は、発光部24からの出射光が単一波長
の場合を前提とするものであるが、発光部24からの出射
光を広い波長域を持つ光、例えば白色光としても、本発
明によれば、以上と同様の論議による条件設定により、
単一波長の光源を用いる場合と同様の効果を得ることが
できるのである。そして、本発明によれば、このよう
に、発光部24からの出射光として単色光以外の光をも採
用できることから、発光ダイオード(LED)やレーザダ
イオード(LD)等の高価な単色光光源だけでなく、安価
で光量の大きな白色光光源等をも採用することができる
のであり、従って、白色光光源等の採用により、発光部
24からの出射光の光量の増大による測定精度の向上を期
待できると共に、装置コストの低減下を期待できるとい
った利点もあるのである。
(実施例) 以下、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具
体的に明からにすることとするが、本発明が、それら実
施例の記載によって何等の制約を受けるものでないこと
は勿論であり、本発明が、その趣旨を逸脱しない範囲内
において、種々なる変更,修正,改良等を施した態様で
実施できるものであることが、理解されるべきである。
実施例1 直径:3mm,厚さ(l2):0.5mmのBi置換型YIGをファラデー
素子12として用い、偏光子14と検光子16との相対角度を
10°に設定して、第1図に示す如き光磁界測定装置を構
成した。なお、同一角周波数成分検出器30及び2倍角周
波数成分検出器32には、バンドパスフィルタを採用し
た。
このような光磁界測定装置のセンサヘッド部10に磁界強
度(H0)が10Oeの交流磁界(H)を印加して、一定強度
の光を透過させ、同一角周波数成分検出器30及び2倍角
周波数成分検出器32の各出力電圧(Eω),(E2ω)及
び除算器34の出力電圧(ET)を測定したところ、Eω出
力として3420mVが、E2ω出力として47.0mVが、更にET
力として1380mVが得られた。そして、この光磁界測定装
置のET出力の磁界依存性を見るために、前記センサヘッ
ド10に対する印加磁界(H)の磁界強度(H0)を0〜50
Oeで変化させてET出力を測定したところ、第4図に示さ
れているように、ET出力が印加磁界(H)の磁界強度
(H0)に精度良く比例し、ET出力から印加交流磁界
(H)を精度良く測定できることが認められた。
実施例2 直径:30mm,厚さ(l2):2mmのBSO結晶をファラデー素子1
2として用いて、第2図に示す如き光磁界測定装置を構
成し、装置本体38とセンサヘッド部10とを20m離して照
明可能な室内にセットした。なお、発光部24の光源に
は、He−Neレーザを採用した。
このような光磁界測定装置における背景光の影響を見る
ために、先ず、室内を暗くした状態で、磁界強度(H0
が100Oeの交流磁界(H)をセンサヘッド部10に印加
し、発光部24から一定強度(I0)の光を出射して、除算
器34の出力電圧(ET)を測定したところ、150mVの出力
が得られた。また、室内を照明した状態で同様の測定を
行なったところ、除算器34の出力電圧(ET)はやはり15
0mVとなり、室内の照明の有無に拘わらず、すなわち光
伝搬空間中の背景光の有無に拘わらず、安定した出力
(ET)が得られることが認められた。
一方、これと比較するために、上述の光磁界測定装置の
検出方式を従来と同様の検出方式、すなわち受光器28の
出力信号(E)から直流成分(EDC)と交流成分(E
ω)を取り出して、それらの相対比(Eω/EDC)から
印加磁界(H)の磁界強度(H0)を求める方式を採用す
る方式に変更し、照明のない場合とある場合とで同様の
測定を行なったところ、室内が暗い時には、その出力が
950mVとなり、また室内を照明した時には、出力が830mV
となって、光伝搬空間中の背景光の影響が明らかに認め
られた。
実施例3 自然旋光性及びファラデー効果を共に有するBSOを旋光
子42として用いる一方、Bi置換型YIGをファラデー素子1
2として用いて、第3図に示す如き光磁界測定装置を構
成した。なお、発光部24の光源には、波長(λ)が1.3
μmのLEDを採用した。
ここで、波長(λ)が1.3μmの場合のBi置換型YIGの温
度変化率: は、 であり、またヴェルデ定数:V0は、 V0≒0.13〔deg/mmOe〕 であり、更にBSOの室温における旋光能:Roとその変化
率:dR/dTは、それぞれ、 であるところから、前記(11)式(厳密には、(11)′
式)を満たすように、偏光子14と検光子16の相対角度の
π/2(クロスニコル)からのずれ:φを−22.5°に、
また旋光子(BSO)42の素子長:l1を3.7mmに、それぞれ
設定した。
そして、そのような構成の光磁界測定装置に発光部24か
ら一定強度の光を出射して除算器34の出力電圧(ET)を
測定し、その温度変化率を求めたところ、センサヘッド
部10の100℃の温度変化について、ET出力の温度変化率
が0.5%以内であることが認められ、5%程度の温度変
化率を有する従来手法に比べて、測定精度が著しく改善
されることが認められた。
なお、BSOのヴェルデ定数:VBSOとBi−YIGのヴェルデ定
数:VBi-YIGとの比は、 と充分小さいため、旋光子42としてのBSOのファラデー
効果は無視することができた。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明手法によれば、
背景光が存在する空間を光伝搬路として採用する光伝搬
方式を採用した場合にあっても、その光伝搬空間の背景
光が測定結果に及ぼす影響を極めて良好に抑制して、信
頼性の高い測定結果を安定して得ることができるといっ
た利点があるのであり、また、ファラデー素子の設置位
置における環境温度の変化に起因する測定誤差を、簡単
な構成で良好に抑制できるといった利点もあるのであ
る。そして、本発明装置によれば、それらの手法を好適
に実施することができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は、それぞれ、本発明に従う
光磁界測定装置の具体的な構成例を説明するための系統
図であり、第4図は、第1図の如き構成の実際の光磁界
測定装置において、ファラデー素子に印加した比測定交
流磁界の磁界強度と、その被測定交流磁界の印加によっ
て測定された除算器の出力電圧との関係を示すグラフで
ある。 10:センサヘッド部、12:ファラデー素子 14:偏光子、16:検光子 22,26:光ファイバー 24:発光部、28:受光部 30:同一角周波数成分検出器 32:2倍角周波数成分検出器 34:除算器、38:装置本体 42:旋光子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファラデー素子の光透過方向の前後に偏光
    子と検光子とを直列に配置して、該ファラデー素子に作
    用する磁界にて透過光が変調せしめられるように構成し
    たセンサ部に、発光部から出射された光を透過せしめ
    て、受光した光に対応した信号を出力する受光部にて、
    該センサ部を透過した透過光を受光させ、その受光部の
    出力信号から、前記ファラデー素子に作用する交流磁界
    と同一角周波数の信号成分(Eω)及び2倍の角周波数
    の信号成分(E2ω)を取り出して、それらの相対比を求
    め、その相対比から、該ファラデー素子に作用する交流
    磁界若しくは該交流磁界を発生する交流電流を求めるこ
    とを特徴とする光磁界測定方法。
  2. 【請求項2】前記センサ部として、下記の式を満たす素
    子長:l1の旋光子を、前記偏光子と検光子との間におい
    て、前記ファラデー素子と直列に設けてなるものを用い
    る請求項(1)記載の光磁界測定方法。 但し、V0:ファラデー素子の室温でのヴェルデ定数 dV/dT:ファラデー素子のヴェルデ定数の温度変化率 α:室温における光学バイアスであって次式に示され
    る α=φ+R0・l1 φ:偏光子と検光子の相対角度の からのずれ R0:旋光子の室温での旋光能 dR/dT:旋光能の温度変化率
  3. 【請求項3】ファラデー素子と、該ファラデー素子の光
    透過方向の前後に直列に配置された偏光子と検光子とを
    含み、該ファラデー素子に作用する磁界にて透過光が変
    調せしめられるように構成されたセンサ部と、 該センサ部に透過させるための光を出射する発光部と、 該センサ部を透過した透過光を受光する、受光した光に
    対応した信号を出力する受光部と、 該受光部の出力信号から、前記ファラデー素子に作用す
    る交流磁界と同一角周波数の信号成分(Eω)を取り出
    す第一の取出手段と、 該受光部の出力信号から、前記ファラデー素子に作用す
    る交流磁界の2倍の角周波数の信号成分(E2ω)を取り
    出す第二の取出手段と、 それら第一及び第二の取出手段にて取り出した信号成分
    の相対比を求める相対比検出手段とを、 含むことを特徴とする光磁界測定装置。
  4. 【請求項4】前記センサ部が、前記偏光子と検光子との
    間において、下記の式を満たす素子長:l1の旋光子を前
    記ファラデー素子と直列に備えてなるものである請求項
    (3)記載の光磁界測定装置。 但し、V0:ファラデー素子の室温でのヴェルデ定数 dV/dT:ファラデー素子のヴェルデ定数の温度変化率 α:室温における光学バイアスであって次式にて示さ
    れる α=φ+R0・l1 φ:偏光子と検光子の相対角度の からのずれ R0:旋光子の室温での旋光能 dR/dT:旋光能の温度変化率
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