JPH0670973B2 - 化合物半導体のエピタキシヤルウエハ - Google Patents

化合物半導体のエピタキシヤルウエハ

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JPH0670973B2
JPH0670973B2 JP60205548A JP20554885A JPH0670973B2 JP H0670973 B2 JPH0670973 B2 JP H0670973B2 JP 60205548 A JP60205548 A JP 60205548A JP 20554885 A JP20554885 A JP 20554885A JP H0670973 B2 JPH0670973 B2 JP H0670973B2
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清彦 公江
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はIII−V族化合物半導体のエピタキシャルウエ
ハに関し、更に詳しくは各種半導体デバイスの特性向上
を可能とする、III−V族化合物半導体の低転位密度エ
ピタキシャルウエハに関するものである。
従来の技術 従来汎用されてきたSi半導体デバイスでは、Siの各種物
性上の制限があり、最近の半導体装置の高速動作化、高
周波動作化などの動向に追随できず、最近のニーズの要
求には対応できない領域が出現してきた。そこで、Si等
のIV族単元素半導体に代わるものとしてGaAs、InAs、In
P等のIII−V族を代表とする化合物半導体が注目されて
いる。
この化合物半導体はその結晶構造がダイヤモンド型共有
結晶類似の閃亜鉛鉱型であり、この結晶構造を維持した
まま人工的に作製できるので、Siではみられなかった各
種機能デバイスの作製が可能となる。また1つの元素
(例えば、As)を共通とする2種の二元化合物半導体
(例えば、GaAsとInAs)を組合せることによって、その
組成に応じて格子定数が連続的に単調に変化する三元系
混晶(例えば、GaInAs)を得ることができる。その結果
異なる半導体結晶間で格子整合を維持することのできる
ヘテロ接合を得ることができ、これは四元以上の多元系
混晶についてもいえる。
かくして、このようなヘテロ接合半導体を用いて、超高
速電子デバイス、例えば高電子移動度トランジスタ(HE
MT)の他、LDを中心とする各種光電子デバイスなどが開
発されつつある。
各種の化合物半導体デバイス、例えばレーザあるいは発
光ダイオードと、トランジスタ、抵抗等を一つの基板上
に形成した光学電子集積回路(OEIC)、電界効果型トラ
ンジスタ(FET)、HEMT等の各種デバイスを作製する際
には液相エピタキシャル成長法(LPE法)、気相エピタ
キシャル成長法(VPE法)、有機金属気相エピタキシャ
ル成長法(OMVPE法)、分子線エピタキシャル成長法(M
BE法)などによって、半絶縁性III−V族化合物半導体
基板上に、エピタキシャル膜を成長させたエピタキシャ
ルウエハが使用されている。またイオン注入法による集
積回路(IC)においてもこのようなエピタキシャルウエ
ハが用いられている。
しかしながら、これらデバイス、集積回路等の特性は使
用したエピタキシャルウエハの品質によって大きく左右
される。例えば、レーザや発光ダイオードにおいてはエ
ピタキシャルウエハ中の転位がダークライン欠陥(DL
D)を形成し、これがデバイスの寿命を著しく短縮する
ことが、例えばW.フランク(Frank)等の文献〔アプラ
イド フィジックス(Applied Physics),1980,23,30
3〕に記載されている。また、FETにおいてもそのしきい
値電圧が転位と密接な相関々係を有していることが、例
えばイシイ(Ishii)等の文献〔IEEE トランスアクシ
ョン オブ エレクトロン デバイスズ(IEEE Transac
tion of Electron Devices),1984,ED−31,1051〕に開
示されている。
このようなエピタキシャル層中の転位はエピタキシャル
成長中に発生するものと、基板から伝播するものとがあ
り、従って、この転位を減少させるためには、少なくと
も使用する基板の転位密度をできるだけ低いものとする
必要がある。しかしながら、従来使用されてきた半絶縁
性基板は転位密度が10,000個/cm2以上と著しく高いも
のであり、上記の要求を満足させるには程遠いものであ
った。
尚、基板とエピタキシャル成長層間の格子不整合に基く
ミスフィット転位に対しては、これらの間に適当な化合
物半導体の混晶からなるバッファー層を介在させること
により基板とエピタキシャル層との間の格子定数間の差
を緩和できることが知られている。
発明が解決しようとする問題点 Si半導体に代る、高性能半導体デバイス用の材料として
注目される化合物半導体においても、依然として改善さ
れなければならない各種の問題が残されている。この化
合物半導体デバイスの作製に使用されるエピタキシャル
ウエハにおいては基板から伝播される、あるいはエピタ
キシャル成長中に形成される転位に基く結晶欠陥が、作
製後のデバイスの性能に大きく影響する。
従って、上記エピタキシャルウエハにおける欠陥をでき
る限り減少させた高品位の製品を作製する必要がある。
しかしながら、現在のところこのような高品位、即ち低
転位密度のエピタキシャルウエハは実現されていない。
そこで、本発明の目的は低転位密度のIII−V族化合物
半導体のエピタキシャルウエハを提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者等は化合物半導体のエピタキシャルウエハの上
記如き現状に鑑み、目的とする高品位のエピタキシャル
ウエハを開発すべく種々検討、研究した結果、この種の
ウエハの転位密度がエピタキシャル層の厚さならびに基
板中の添加物の濃度と密接な関係を有しており、これを
低下するためには基板中に同族元素を所定の量で添加
し、エピタキシャル層の厚さを所定の範囲内とすること
が有効であることを見出し、このような新規知見に基き
本発明を完成した。
即ち、本発明の化合物半導体のエピタキシャルウエハ
は、同族元素を多量に含有するIII−V族化合物半導体
からなる基板と、その上に格子整合性を維持して形成さ
れた少なくとも1層のIII−V族化合物半導体のエピタ
キシャル層とで構成され、上記エピタキシャル層の厚さ
d〔μm〕が次式(1): 但し、N:同属元素の添加量〔1019/cm3〕 で示される厚さよりも薄いことを特徴とする。
本発明の化合物半導体エピタキシャルウエハにおいて、
好ましい基板および添加元素並びにエピタキシャル層の
組合せとしては、特に、GaAs−In−GaAs、InP−Alまた
はGa−InPを挙げることができるが、これらに制限され
ず、その他の各種組合せに対しても同様な結果を期待で
きる。また、二元系にかぎらず三元系以上の混晶をも含
むことはいうまでもなく、またエピタキシャル層が同一
または異なる二層以上で形成される場合にも適用でき
る。
まず、本発明においては、基板は従来公知の各種の方
法、例えば液体封止チョクラルスキー法、ブリッジマン
法あるいはこれらの改良法(例えば3温度水平ブリッジ
マン法:3T−HB法など)などによってインゴットを作製
し、これからスライスすることにより得ることができ
る。
これらの方法によれば、同族元素の添加は容易であり、
その濃度の制御も比較的容易であり、目的とする添加同
族元素含有基板を有利に得ることができる。
更に、エピタキシャル層は、既に述べたようなLPE法、V
PE法、OMVPE法あるいはMBE法などがいずれも使用でき、
基板中の添加同族元素の量に応じた厚さとなるように水
晶振動子の使用あるいは光干渉法などを利用して成長エ
ピタキシャル膜の膜厚をモニタしつつ成膜する。
また、基板およびエピタキシャル層は目的に応じたドー
パントを含んでもよいことは勿論であり、例えば基板を
半絶縁性とするためのCrなど、あるいはエピタキシャル
層をp型、n型にするための各ドーパントが使用でき
る。
本発明の化合物半導体エピタキシャルウエハの構成を添
付第1図に示した。ここで、基板1は例えば多量の同族
元素(In)を添加したGaAsであり、エピタキシャル層2
は例えばアンドープGaAsである。また、Inなどの添加元
素の量N×1019/cm3とエピタキシャル層の厚さdμm
との関係を添付第2図に示した。
作用 化合物半導体のエピタキシャルウエハから作られる各種
半導体デバイスの性能は、該エピタキシャルウエハ自身
の品質によって大きな影響を受け、寿命が短縮された
り、しきい値電圧に対する影響等がみられる。これは特
にエピタキシャル層中の転位密度が高いことによるもの
であり、この転位には基板から伝播されるもの、および
エピタキシャル層自体に起因するものがあり、これをで
きるだけ減少させるためには、基板中の転位密度を小さ
くすることが必要である。このような転位密度の低い基
板は上記のような各種方法に従って、基板の構成々分と
同族の元素を所定量添加することにより得ることができ
る。また、後に形成すべきエピタキシャル層の格子定数
に近い格子定数をもつようにすることも重要である。
一般に、化合物半導体の基板に同族元素からなる添加物
がない場合、その製法上の限界から表面転位等の格子欠
陥が存在する。その結果、このような基板表面にそのま
まエピタキシャル層を成長させた場合には、基板表面の
転位がエピタキシャル層にも伝播しこれに基づく結晶欠
陥が発生することになる。そこで、一般には基板中に同
族元素の添加物を加えて基板の転位密度を改善し、転位
の伝播を抑制することが行われている。しかしながら、
これでもまだ不十分であり、既に述べたように半導体デ
バイスの各種特性に影響を与えていた。
ところで、本発明者は基板上にエピタキシーにより形成
した単結晶薄膜中の転位密度が、基板中に添加した同族
元素の量および基板上に形成したエピタキシャル層の厚
さと密接な関係を有していることを知った。従って、こ
の同族元素の量及びエピタキシャル膜の膜厚を適当に調
節することにより、得られるエピタキシャルウエハの転
位密度を低い値に制御できることを見出した。
かくして、本発明者等は生成エピタキシャルウエハの転
位密度と同族元素量並びにエピタキシャル層の厚さとの
間の関係につき、広範囲に亘り調べ、基板に添加すべき
同族元素の量N(×1019/cm3)とエピタキシャル層の
膜厚d(μm)とが上記(1)で示される関係式により
2分されるd−N座標の式(1)の下側(もしくは左
側)の領域内にあるように選ぶことにより、基板にミス
フィット(基板の格子定数とエピタキシャル層との間の
格子定数との差)がみられても、これが原因でエピタキ
シャル層に転位が発生しないことがわかった。
これは、例えばH.ナガイ(Nagai)の論文〔ジャーナル
オブ アプライド フィジィックス(J.Appl.Phy
s.),1974,45-9,3789〕に示されているように、基板と
格子定数の異なるエピタキシャル層を成長させた場合、
エピタキシャル層は基板の格子と一致するように弾性変
形し、そのためにエピタキシャル層の結晶構造は、例え
ば立方晶から正方晶に変形するが、エピタキシャル層が
薄い場合にはエピタキシャル層は単に弾性変形のみを生
ずることに基づくものと思われる。しかしながら、逆
に、エピタキシャル層が厚い場合には、エピタキシャル
層の組成によって定められた本来の格子に戻ろうとする
応力が徐々に強くなり、その応力が臨界値を超えたとき
にエピタキシャル層にミスフィット転位が導入され、応
力は緩和されるが結晶欠陥を構成することになる。
かくして、本発明の化合物半導体のエピタキシャルウエ
ハによれば、従来製品にみられた10,000個/cm2以上と
いう極めて高い転位密度を、100個/cm2程度にまで減じ
ることが可能となる。従って、このような低転位密度の
ウエハを使用することにより、高性能のOEIC、FET、HEM
Tなどの各種半導体デバイスを歩留りよく作製すること
が可能となる。
実施例 以下、作製例に従って本発明のエピタキシャルウエハを
より具体的に記載すると共に、その呈する効果を証明す
る。ただし、本発明の範囲は以下の例により何等制限さ
れない。
参考例:In含有GaAs基板の作製 幅55mm、長さ550mmの高純度石英ボートをサンドブラス
ト処理してメルトとの濡れ性を調整した。次いで4.5kg
の多結晶GaAs(少量のAs2O3、0.03〜0.1wt%のCrおよび
所定量のInを含有)を装填し、3T−HB法により種結晶を
用いて〈111〉方向に成長させた。3つの領域の温度
T1、T2、T3はそれぞれ1240℃、1200℃、および600℃に
保った。固−液界面近傍における温度勾配が1℃/cmと
なるように調節し、また石英ボートの移動速度を5mm/時
としてInを含有するCrドープGaAs結晶の成長を行い、T2
領域で十分にアニールし、次いで所定の温度プログラム
に従って冷却し、インゴットを得た。
In濃度の異なるGaAsインゴットも同様にして作製した。
実施例1 基板としてIn濃度3.7×1019/cm3、転位密度200個/cm2
の上記のようにして作製したインゴットより常法に従っ
てスライスした半絶縁性GaAsウエハ(これには不純物と
してCrが添加されている)を用い、成長温度750℃の気
相エピタキシャル法にて厚さ3μmのアンドープGaAsエ
ピタキシャル層を成長させた。このときの転位密度は約
100個/cm2であり、エピタキシャル層にはミスフィット
転位等の欠陥は見られなかった。
また、同じ条件下で3μm厚のSドープGaAsエピタキシ
ャル層を成長させて得たウエハについても転位密度を調
べたところ、約100個/cm2であり、ミスフィット転位も
観察されず、ドーパント添加による差異は認められなか
った。
一方、基板としてIn濃度6.2×1019/cm3、転位密度150
個/cm2の同様にして作製したインゴットよりスライス
した半絶縁性GaAsウエハを用い、上記条件下で成長させ
た厚さ3μmのアンドープおよびSドープのGaAsエピタ
キシャルウエハをも作製したが、これらにおいては〈11
0〉方向に直交する多数のミスフィット転位が発生し
た。
尚、本例において転位密度の測定は、作製した各エピタ
キシャルウエハの表面をエッチング液(溶融KOH)で処
理した後、光学顕微鏡で観察するエッチピット法によっ
た。この結果はX−線トポグラフによる結果と良く一致
していた。
上記実施例の結果から明らかな如く、本発明の条件を満
足する場合にはエピタキシャル層にミスフィット転位に
基く結晶欠陥は全くみられないが、同じ構成であっても
添加同族元素濃度が高すぎる場合には、目的とする低転
位密度のエピタキシャルウエハが得られない。
発明の効果 以上詳しく説明したように、本発明によれば、基板に所
定量の同族元素を添加して低転位密度とした基板を用
い、また該元素の添加量に応じてエピタキシャル成長層
の厚さを所定の範囲内の値に制限したことにより、基板
と十分な格子整合性を有し、ミスフィット転位のない高
品位の化合物半導体エピタキシャルウエハが提供でき
る。
従って、本発明のエピタキシャルウエハを使用すれば、
各種半導体デバイスの特性向上を図ることができる。特
に、転位の存在によって著しく寿命が短縮されるレー
ザ、発光ダイオード、あるいはこれらを構成要素とする
OEICにおいて、性能の大巾な向上、歩留りの向上が期待
できる。また、FET等の他のデバイスにおいてもしきい
値電圧均一性の向上等を図ることが可能となる。
従って、本発明はSi半導体デバイスに代る、高速動作並
びに高周波動作可能な半導体材料として期待される化合
物半導体の実用化を促進する上で極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
添付第1図は本発明の化合物半導体エピタキシャルウエ
ハの構成を模式的に示す断面図であり、 第2図は基板中の同族元素量Nとエピタキシャル層の厚
さdとの関係をプロットしたグラフである。 (主な参照番号) 1……In添加GaAs基板、 2……GaAsエピタキシャル層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 公江 清彦 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 関延 正昭 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同族元素を多量に含有するIII−V族化合
    物半導体からなる基板と、その上に格子整合性を保って
    形成された少なくとも1層のIII−V族化合物半導体の
    エピタキシャル層から構成されるIII−V族化合物半導
    体のエピタキシャルウエハであって、 上記エピタキシャル層の厚さd〔μm〕が次式(1): 但し、N:同属元素の添加量〔1019/cm3〕で示される厚
    さよりも薄いことを特徴とする上記III−V族化合物半
    導体のエピタキシャルウエハ。
  2. 【請求項2】上記基板がGaAs基板であり、添加同族元素
    がInであり、かつ上記エピタキシャル層がGaAsエピタキ
    シャル層であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のIII−V族化合物半導体のエピタキシャルウエ
    ハ。
  3. 【請求項3】上記基板がInP基板であり、添加同族元素
    がAlまたはGaであり、かつ上記エピタキシャル層がInP
    エピタキシャル層であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載のIII−V族化合物半導体のエピタキシ
    ャルウエハ。
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