JPH0671669B2 - チタンクラッド鋼の接合方法 - Google Patents

チタンクラッド鋼の接合方法

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JPH0671669B2
JPH0671669B2 JP3259490A JP3259490A JPH0671669B2 JP H0671669 B2 JPH0671669 B2 JP H0671669B2 JP 3259490 A JP3259490 A JP 3259490A JP 3259490 A JP3259490 A JP 3259490A JP H0671669 B2 JPH0671669 B2 JP H0671669B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はチタンクラッド鋼の接合方法に関し、特に海洋
構造物における脚柱のスプラッシュゾーン等の被覆する
チタンクラッド鋼の接合方法に係るものである。
(従来の技術) チタンは、耐食性にすぐれているため、化学プラントや
航空機部品などに使用され、その用途は拡大しつゝある
が、高価であることが実用上の制約となっている。これ
を解決する方法として、母材を鋼とし、表面をチタンと
したチタンクラッド鋼が近時使用されつゝあり、海洋構
造物における脚柱もその一例である。
海洋構造物の脚柱は、通常鋼管が用いられ、その表面に
は、海水腐食を防止するために塗装等の防食処理をして
いるが、海面のスプラッシュゾーンでは表面防食処理だ
けでは永年の海水スプラッシュに耐えられず、腐食が進
行する。そのために、スプラッシュゾーンには実開昭62
-44948号公報記載のごとく高耐食性のチタンクラッド鋼
を巻回被覆してその防止を計っている。
従来、脚柱へのチタンクラッド鋼の回巻取付けは、チタ
ンクラッド鋼の端部を溶接し、固定することによって行
われているが、チタンと鋼との溶接接合は困難であり、
そのために種々の工夫がなされている。例えば第5図
(a),(b)はFeを主体とする母材2,2′の上面に商
用Ti合せ材3,3′を結合したチタンクラッド鋼1の接合
方法を示しているが、第5図(a)はクラッド鋼1の端
縁4,4′の合せ材3,3′を切欠き、クラッド鋼1の両端部
4,4′を溶接7してから、合せ材3,3′と同質のTi被覆材
6を、切欠き部に載置し、合せ材3,3′と、この被覆材
6を溶接7して、継手部を構成している。しかし、この
継手部において、母材端縁4,4′表面と、被覆材6との
間には、空隙10ができ、これに海水が浸入して母材の腐
食が進行する。一方合せ材3,3′と、被覆材6の溶接に
際し、母材の1部が溶融し、これが溶接部7の溶着金属
中に混入してTiC,TiN等の化合物やFe-Ti金属間化合物の
脆弱相を生成せしめ、これが原因となって割れが起るこ
とがある。
このような溶接脆弱相の形成を防ぐため、第4図(b)
に示すように被覆材6は、合せ材3,3′と溶接せず、た
ゞ合せ材3,3′間を被覆載置するに止め、その上部に押
え材8で覆うと共にこれと合せ材3および3′とを溶接
接合9する継手がある。すなわち、押え材8は、合せ材
3,3′、被覆材7と同様チタンで構成されており、従っ
て、溶接部9における前記脆化相の問題は起きない。し
かしこの継手は合せ材上に押え板を溶接しているため、
この部分だけが突出しており外観が悪いと共に溶接距離
が長く中間部にふくれ等の変形が起る。また前記(a)
図に示した継手と同様、母材や被覆材、さらには、押え
材にふくれが起きれば一層のことこれらの間に空隙がで
き、海水等の浸入を防ぐことができない。
(発明が解決すべき課題) このように従来のチタンクラッド鋼の接合継手部は、Fe
を主成分とする鋼材とチタン材との溶接困難という本来
的な問題点の解決がなされておらず、特に海水中の構造
物に対する腐食防止をはかることは困難であった。
本発明は、このような従来のチタンクラッド鋼の継手部
・接合構造を改善するものであって、例えば特に海洋構
造物の脚柱におけるスプラッシュゾーンに巻回使用する
に際し、外観上問題のない構造にすると共に海水等の浸
入を防ぎ、耐食性のすぐれたチタンクラッド鋼の接合方
法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するため、 (1)Feを主成分とする母材と、Tiを合せ材としてなる
チタンクラッド鋼同志を接合するに際して、それぞれの
クラッド鋼端面に開先を設けて母材同志を突合せ溶接
し、これによって形成した母材溶着金属の表面と合せ材
端面との接合コーナー部分に溶着Coビードを形成せし
め、あるは耐熱性、断熱耐火性(セラミックス)を塗布
せしめ、前記母材溶着金属表面に載置し、これを閉塞す
るTi被覆材を前記合せ材とCo溶加材を溶いて溶接するこ
とを特徴とするチタンクラッド鋼の接合方法、 (2)Feを主成分とする母材と、Tiを合せ材としてなる
チタンクラッド鋼同志を接合するに際して、それぞれの
クラッド鋼の端縁部にTi合せ材がない母材露出部を設
け、この露出部を突合せ溶接して接合すると共に該露出
部表面と合せ材との接合コーナー部に溶着Coビードを形
成せしめ、あるいは高温耐熱性、断熱性の耐火物を塗布
せしめ、前記接合露出部に載置し、これを閉塞するTi被
覆材を、前記合せ材とCoよりなる溶加材を用いて溶接す
ることを特徴とするチタンクラッド鋼の接合方法、およ
び (3)前記(1)又は(2)記載の接合方法により接合
したTi被覆材の両端側の母材側端面において、Ti被覆材
との接面側近傍に、少くともTi被覆材の長さに亘ってCo
バンドを溶着し、さらに該バンド上からTi被覆材の側端
面の少くとも1部までを溶着Tiで被覆接合したことを特
徴とするチタンクラッド鋼の接合方法を要旨とする。
以下本発明を詳細に説明する。
チタンクラッド鋼は化学プラントや海洋構造物などの部
品として、腐食性環境に使用される。すなわち、チタン
は耐食性があるが、高価であり、従って腐食雰囲気に露
出しておれば、その反面は、高価なチタンは必要ないか
らである。重ね合せる鋼は強度部材としての役割を果た
し、チタンと比較して安価である。通常鋼は母材として
使用され、構造部材として目的の強度を保持するため
に、低炭素鋼、高張力鋼、あるいはステンレス鋼などが
用いられる。本発明のチタンクラッド鋼の母材がFeを主
成分と表現したのは、この意味をもつものであり、また
チタンは、通常商用される純チタンであって、JISに規
定される1種〜3種の何れでもよい。
第1図(a)〜(f)は、本発明の接合方法による継手
部の実施例を示すものであり、便宜上2枚のチタンクラ
ッド鋼を用いた例で説明する。すなわち、Feを主成分と
する鋼よりなる母材2,2′とTiよりなる合せ材3,3′で構
成するチタンクラッド鋼1,1′は、第4図の従来法と同
様、その端部4,4′に合せ材3,3′のない母材露出部(合
せ材切欠き部)11,11′を設けてあり、母材2,2′はこの
端部4,4′を通常の方法で溶接接合5する。本発明は、
第1図(a)に示すように、両端部4,4′を接合した
後、あるいは、接合前において、母材端部4,4′面と、
合せ材3,3′の接合コーナー部12,12′にCoビード13,1
3′を溶着させることに一つの特徴がある。このCoビー
ド13,13′は、下記するようにTi被覆材との開先に、母
材露出面がなくするための幅が必要であり、しかも薄
く、均一な厚さで敷設されることが好ましい。そのため
にはTIG溶接で溶け込みの浅いビードを形成する方法
が、Fe-Co-Tiと溶融溶接されるために強度もあり、好ま
しいが、これに限定するものではなく、Co蝋接によって
もよい。尚ここで溶け込みを浅くする意味は、Fe-Co合
金をCoリッチにするためであり、逆にFeリッチとなると
後のTiの溶接の際に脆弱相を生成してしまうからであ
る、従って、ここでの合金組成は、Fe40以下、Co60以上
が好ましい。またビード幅としては後のTIG溶接で、Ti
とFeが混合しない幅であれば良い。
次に第1図(b)に示すように、本発明継手部には、切
欠き部11に被覆材6を挿入載置する。被覆材6は、合せ
材3,3′と同質のチタン材であり、合せ材3,3′と、被覆
材6とで長さ方向に開先14,14′が構成されるよう、切
欠き部11の幅より些かに小幅にしている。被覆材6が定
位置に載置されたとき、コーナー部12の溶着Coビード1
3,13′は、前記開先14,14′の底部を塞ぐようになって
いる。その後、(c)図に示すように、Co金属の溶加材
を用いて、合せ材3および3′と被覆材6とを溶接接合
する。この溶接方法は、通常の溶接方法でよいが、溶接
部の酸化あるいは窒化を防ぐことからTIG溶接法の採用
が好ましい。(c)図において15,15′はCo金属溶接部
を示す。この溶接に際し、前記したように、開先14,1
4′底部には、溶着したCoビード13,13′が敷設している
ため、この開先部分は母材と遮断されており合せ材と被
覆材をCo溶接しても、母材が溶けて溶接部15,15′に溶
込むことがない。従って、本発明の溶接部15,15′は、
母材成分に基づく脆化物を生成することがないので、こ
れに起因する欠陥を防止することができる。
尚本発明において前記したコーナー部12に高耐熱性およ
び断熱性のAl2O3等よりなる耐火材を塗布あるいは貼着
してもCoビードと同様の役割を果たすことができる。
上記本発明方法によっても、空隙10の形成を無くするこ
とはできない。しかし、本発明は、この空隙10を、第1
図(e)に示すように無害化することにもう一つの特徴
を有する。すなわち同図(c)のように被覆剤6を溶接
して構成したクラッド鋼1の母材側端面Sにおいて、
(d)図に示すように、少くとも被覆材6の溶接部15,1
5′間に亘って、しかも被覆材6近辺の或る幅にCo金属
バンド16を溶着形成させ、更に(e)図に示すように、
このCoバンド16の上部から、少くとも被覆材6の端面S2
の一部に亘り、Ti溶着金属17で被覆し、母材側端面と、
合せ材側端面とをCoバンド16を介して架橋接合して空隙
10を被覆する。第2図は、第1図(e)のA-A線断面図
であり、母材端面S1の溶着Co15と、その表面から被覆材
6の端面S2にかけてTi溶着金属で架橋接合している状況
を示している。溶着CoバンドおよびTi架橋接合は、TIG
溶接法、あるいは蝋接法などで形成することができる。
このように、母材端面に下地材としてあらかじめCo金属
がバンド状に接合しているため、架橋接合するTiの溶着
材中には母材成分が直接溶け込むことがない。すなわ
ち、Ti溶着材には、母材成分の溶け込みに起因する脆化
相が生成せず、Coを介して母材と、被覆材および合せ材
と強固に固着すると共に、空隙10を塞いで、海水等の浸
入を完全に防ぐことができる。
第3図は本発明の別の例である。すなわち第1図の方法
はチタンクラッド鋼1の端部に合せ材のない露出部4を
設けているが、この露出部は必ずしも設ける必要がな
く、第3図に示すように、クラッド鋼端部に母材合せ材
からなる開先を構成し、まず母材2,2′の突合せ部を溶
接する。すなわち合せ材3,3′を残して母材のみを溶接
した後その溶着金属5の表面5′と合せ材の交叉部分に
Coビード13,13′を形成する方法であり、その後は第1
図(b)以下の工程で被覆材6、架橋接合17を行うこと
により、第1図の方法と同様の効果を得ることができ
る。
第4図は海洋構造物脚柱17に巻回した本発明チタンクラ
ッド鋼1の使用例であり、これを海水スプラッシュゾー
ンに設置することにより、凹凸がないため外観を疎外す
ることなく、しかも脚柱の波による浸食を保護し、その
長寿命化に役立つことができる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明は、チタンクラッド鋼の接
合を、脆化相を生成させることなく十分な強さで可能と
し、その接合継手部の耐食性も十分保持することができ
る。また、構造物の一部として外観を疎外することな
く、使用できる。
【図面の簡単な説明】
第1(a),(b),(c),(d)および(e)本発
明接合方法の工程を示す図、第2図は第1図(e)のA-
A線断面図、第3図は本発明によるチタンクラッド鋼の
一使用例、第4図は本発明の使用例を示す斜視図、第5
図(a),(b)は従来のチタンクラッド鋼の接合例を
示す図である。 1……チタンクラッド鋼、2,2′……母材 3,3′……合せ材、4,4′……端部 5……溶接、6……被覆材 7……溶接部、8……押え材 9……溶接部、10……空隙 11……合せ材切欠き部(母材露出部) 12……接合コーナー部、13……溶着Coビード 14……開先、15……溶接部 16……溶着Coバンド 17……Ti溶着金属(架橋接合) S1……母材側端面、S2……被覆材側端面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Feを主成分とする母材と、Tiを合せ材とし
    てなるチタンクラッド鋼同志を接合するに際して、それ
    ぞれのクラッド鋼端面に開先を設けて母材同志を突合せ
    溶接し、これによって形成した母材溶着金属の表面と合
    せ材端面との接合コーナー部分に溶着Coビードを形成せ
    しめ、前記母材溶着金属表面に載置し、これを閉塞する
    Ti被覆材を前記合せ材とCo溶加材を用いて溶接すること
    を特徴とするチタンクラッド鋼の接合方法。
  2. 【請求項2】Feを主成分とする母材と、Tiを合せ材とし
    てなるチタンクラッド鋼同志を接合するに際して、それ
    ぞれのクラッド鋼の端縁部にTi合せ材がない母材露出部
    を設け、この露出部を突合せ溶接して接合すると共に該
    露出部表面と合せ材との接合コーナー部に溶着Coビード
    を形成せしめ、前記接合露出部に載置し、これを閉塞す
    るTi被覆材を、前記合せ材とCoよりなる溶加材を用いて
    溶接することを特徴とするチタンクラッド鋼の接合方
    法。
  3. 【請求項3】露出部表面と合せ材との接合コーナー部に
    高温耐熱性および断熱性耐火物を塗布したことを特徴と
    する請求項1あるいは2記載のチタンクラッド鋼の接合
    方法。
  4. 【請求項4】前記請求項1,2又は3のそれぞれに記載の
    接合方法により接合したTi被覆材の両端側の母材側端面
    において、Ti被覆材との接面側近傍に、少なくともTi被
    覆材の長さに渡ってCoバンドを溶着し、さらに該バンド
    上からTi被覆材の側端面の少なくとも1部までを溶着Ti
    で被覆接合したことを特徴とするチタンクラッド鋼の接
    合方法。
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