JPH0672154B2 - ペプチド - Google Patents

ペプチド

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JPH0672154B2
JPH0672154B2 JP59104835A JP10483584A JPH0672154B2 JP H0672154 B2 JPH0672154 B2 JP H0672154B2 JP 59104835 A JP59104835 A JP 59104835A JP 10483584 A JP10483584 A JP 10483584A JP H0672154 B2 JPH0672154 B2 JP H0672154B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、Phe−Phe結合部で部分的にretro転化され、
酵素加水分解に対する高い抵抗性及び長いインビボ活性
持続性を有する特殊なレニン阻害剤であるウマアンジオ
テンシノーゲンの(5−14)デカペプチドの類似体に係
わる。
レニンは、後述するレニン−アンジオテンシン系の酵素
成分の1つであり、その生成物は心臓血管のホメオスタ
シスの維持において重要な役割を果し、各種の高血圧状
態における動脈血圧の上昇に関与する〔S.Oparil及びE.
Haber「ニユーイングランド・ジヤーナル・オブ・メデ
イカル(NeW England J.Med.)」291,389(1974);W.S.
Peart「ニユーイングランド・ジヤーナル・オブ・メデ
イカル」292,302(1975);E.Haber「Clin.Sci.Mol.Me
d.」48,49s(1975);J.O.Davis「Clin.Sci.Mol.Med.」4
8,30(1975)〕。
レニンは腎臓近糸球体細胞により生成、放出されるが、
レニン基質(アンジオテンシノーゲン)と反応してアン
ジオテンシン(I)(不活性なデカペプチド)を生成す
る。このアンジオテンシン(I)自体は主に肺において
アンジオテンシン転化酵素(ACE)によりアンジオテン
シン(II)に転化される。
アンジオテンシン(II)は現在公知の昇圧作用の最も強
力な内因性基質であり、ダイレクトフイードバツクシス
テムによりレニン放出の調節の関与する。
レニン−アンジオテンシン系は副腎皮質からのアルドス
テロンの分泌の調節に係わる主要なメカニズムの1つを
構成する。
レニン−アンジオテンシン系の阻害剤である化合物は、
現在、高血圧症の治療に使用されている。しかしなが
ら、これらの化合物は、補償性過レニン症(compen sat
ory hyperreninemia)の発症の如き副作用を生ずる欠点
を有している。
さらに、最近の研究によれば、レニンは血管の平滑筋組
織に存在し、ここで合成され、血圧の維持に少なからぬ
役割を果すことが示されている。したがって、高血圧症
の治療に関して、特殊なレニン阻害剤の分野を検索する
ことは適切なものと考えられる。
このような阻害剤は以下の3つのクラスに属する。
1)ペプスタテイン(Pepstatin)及び類似体 2)脂質及びリン脂質 3)レニン基質類似体 しかしながら、ペプスタテイン及び類似体は、動物性高
血圧症モデルにおいてのみ血圧低下作用があり(I500.1
μM)、正常血圧のラツトでは無効である。しかも阻害
特異性にも乏しく、レニンだけではなくペプシン、イソ
レニン及びカテプシンDの如き他の酸プロテアーゼにも
作用する。脂質及びリン脂質の抗高血圧症活性について
は、インビトロにおいて繰返し試験が行なわれている
が、レニン−アンジオテンシン系の生理学的調節剤とし
て重要性をもつものであるため、疑問視されている〔M.
J.Antonaccio及びD.W.Cushman「Federation Proc.」4
0、2275(1981)〕。
多くの興味は、レニンにより加水分解されるLen10−Len
11及びLeu10−Val11結合を含むレニン基質フラグメント
の構造類似体形の第3クラスの化合物(合成ペプチド阻
害剤)に集中している。
かかる化合物は非常に強力な阻害剤であり(I505.9μM
ないし10μM)、高度の特異性をもつ〔J.Burtonら「Pr
oc.Acad.Sci.U.S.A」77,5476(1980);M.Szelkeらヨー
ロツパ特許第0−045−665(1982);M.Szelkeら「ネー
チヤー(Nature)」299,555(1982)〕。
これらの化合物の中でも、ヒトアンジオテンシノーゲン
N−末端セクエンスのオクタペプチドHis−Pro−Phe−H
is−Leu−Val−Ile−His及びデカペプチドPro−His−Pr
o−Phe−His−Leu−Val−Ile−His−Lys(加水分解可能
なLeu−Val結合が、レニンによる加水分解を阻止するた
めに、−CH2−NH−に還元されている)、及びウマアン
ジオテンシノーゲンのN−末端セクエンスのデカペプチ
ドPro−His−Pro−Phe−His−Phe−Phe−Val−Tyr−Lys
が合成されている。
しかしながら、後者のデカペプチド(インビトロにおい
てヒトレニンの特異な阻害剤であり、インビボでの抗高
血圧症剤として有効である)は作用期間が極めて短かく
(約4分)、それ故、臨床上の適用が制限されている
(米国特許第4,269,827号)。
発明者らは、レニンに対して特異性を有ししかも酵素加
水分解に対する高度の抵抗性及び作用の長い持続性を有
するペプチド阻害剤を見出し、本発明に至つた。
持続形の作用をもつレニン阻害剤を使用する場合には、
以下の効果が得られる。
(1) 現在のレニン−アンジオテンシン系の阻害剤を
使用する間に一般的に生ずる補償性過レニン症の発生を
防止できる。
(2) 慢性のレニン依存性高血圧症についての研究に
おいて長期間のインビボ実験が可能となる。該デカペプ
チドが限られたインビボ安定性しか持ち得ないこと及び
抗高血圧作用の持続性が極めて短時間であることの主原
因の1つは、レニン自体及び血漿の他のペプチダーゼの
作用により容易に加水分解されることにあると思われ
る。
そのため、プロテアーゼのタンパク質分解作用からペプ
チド物質を適切に保護するために、酵素加水分解に対し
ても最も鋭敏なペプチド結合をretro転化する方法を利
用することが非常に有利であることを見出した。
特開昭58−146538号、特開昭58−116443号、ヨーロツパ
特許公告第97994号、イタリー国特許願第20926A/82、同
第23417A/82に記載されている如く、ペプチド結合の方
向を逆にすること から へ)により、元のペプチドの構造異性体でありかつ生理
活性をそのまま保持するが、一般に酵素加水分解に対し
てより強い抵抗性を示す類似体(一般に「retro−inver
so」として知られている)が生成される。
本発明では、デカペプチドPro−His−Pro−Phe−His−P
he−Phe−Val−Tyr−Lysのレニンによる加水分解作用部
位に位置するPhe−Phe結合を逆転し、酵素阻害作用を保
持すると共に、正常なペプチド結合をもつ阻害剤よりも
持続性の長いインビボ活性をもつ類似体を得ている。
セクエンス中の唯一のペプチド結合を転化(逆転)させ
る方法は、逆転した結合を形成するように2つの結合す
るアミノ酸残基を変換する工程、特に、元のペプチドの
アミノ末端に最も近いアミノ酸残基をジエム−ジアミノ
残基に変換する工程及びカルボニル末端に最も近いアミ
ノ酸残基をマロニル又は2−置換マロニル残基に変換す
る工程を包含する〔Goodman M.ら「Acc.Chem.Res.」12
(1979)〕。
マロニル又は2−置換マロニル残基をペプチド骨格に組
入れることは格別の問題点を生じない。これに対して、
ジエム−ジアミノ残基を組入れる際には、一般にデリケ
ートな合成手法が要求され、前記特許願に開示されてい
る如く、1,1−ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード
ベンゼン(TIB)の使用により達成される。この試薬
は、以前は、中間体のイソシアネートを単離又は分離す
る必要なく、1級の簡単な構造をもつアミドをアミンに
直換変化するために使用されていた〔Radhakrishna A.
S.ら「ジヤーナル・オブ・オルガニツク・ケミストリー
(J.Org.Chem.)」44,1746(1979)〕。
本発明によるretro−inversoペプチドは、下記構造式
(I)で表される。
(式中、アミノ酸はいずれもL配置であり、ジエム−ジ
アミノ残基の不斉炭素はL−フエニルアラニンと同じ配
置をもち、マロニル残基の不斉炭素はR又はS配置又は
これら2つの配置の混合であつてもよい。) 上記ペプチドは次の如くして得られる。
(a) 2つのフラグメント(1−6及び7−10)を合
成すること。
(b) 特開昭58−146538号に記載された方法に従い、
TIBによる処理によつて、1−6フラグメントの末端カ
ルボキシアミド基をアミノ基に変換すること。
(c) ペプチド合成の分野で公知のものの中から選ば
れかつ上記フラグメントの調製において採用される合成
法に適合する一時保護基によつて部分的に保護された前
記フラグメントを縮合すること。
(d) トリフルオロ酢酸(TEA)による処理によつ
て、単一工程で上記保護基を離脱し、2種類のジアステ
レオ異性体の混合物をクロマトグラフイー精製し、つい
でカルボキシメチルセルロース担体上での高圧調製クロ
マトグラフイーによりこれらを分離すること。
2つのフラグメントの縮合は、ペプチド合成の分野で公
知の方法の1つ、好ましくは混合縮合剤としてN,N−ジ
シクロヘキシルカルボジイミド及び1−ヒドロキシベン
ゾトリアゾールを使用する方法により行なわれる。
部分的に保護されたペプチドフラグメント(II) は、 を原料とする連続工程を包含する合成法を利用して、以
下の一連の反応により均一相で調製される。
一方、部分保護フラグメント(III) は、ペプチドアミド(IV)Boc−Pro−His−Pro−Phe−H
is−phe−NH2を1,1−ビス(トリフルオロアセトキシ)
ヨードベンゼンで処理し、つづいて得られたトリフルオ
ロ酢酸塩を塩酸と交換反応することにより生成される。
アミド(IV)自体は、通常のペプチド合成法により固相
で容易に調製される。該方法は、公知の如く、反応媒体
には不溶であるが膨潤性の重合体マトリツクス上で個々
のアミノ酸を連続的に付加し、合成の終了までペプチド
を結合した状態に維持し、最後に適当な試薬での処理を
介してペプチドを解放するものである。
本発明による合成で使用される重合体は、置換ベンジル
アルコール残基により適当に官能化されたポリアミド樹
脂ビーズでなる〔R.Arshadyら「ジヤーナル・オブ・ケ
ミカル・ソサエテイー(J.Chem.Soc.)」Perkin I 529
(1981)〕。
適当な条件下で別に活性化された第1のフエニルアラニ
ン酸残基は対称無水物としてエステル結合によつてこれ
ら残基に結合される。合成の間不溶性樹脂にペプチドを
結合しておく置換ベンジルアルコール残基は、合成終了
時、NH3による処理を介してペプチドがアミド(III)形
で直接樹脂から離脱されうるように選ばれる。
本発明によるペプチド類似体のレニン阻害作用の測定試
験については、Millar及び共同研究者らの方法を利用す
る〔J.A.Millarら「クリニカキミカ・アクタ(Chinica
Chim.Acta)」101,5(1980)〕。この試験では、ヒト血
漿レニンによりpH7.0においてヒトアンジオテンシノー
ゲンから生成されるアンジオテンシン(I)の生成率
を、抗体結合体の放射線免疫検定法により測定する。阻
害剤の存在下におけるアンジオテンシン(I)の生成率
を、一般に、阻害剤不存在下で測定したもののパーセン
ト割合として表示する。
阻害試験条件下において、逆転した結合をもたないペプ
チドに比べてペプチダーゼに対するretro−inversoペプ
チドの安定性が増加していることは、EDTA、o−フエナ
ントロリン、ベンズアミジン塩酸塩及びTrasylol(登録
商標)の如きペプチダーゼ阻害剤の不存在下又は存在下
においても、またヒト血漿中での予培養を行なつた場合
又は行なわない場合でも認められる。
本発明のretro−inversoペプチドは、すべてのペプチド
結合が正常であるペプチドのものよりも長い活性持続性
をもつ強力な特異的レニン阻害剤である。
実施例 ペプチドの生成 1)(1−6)フラグメントの調製 a) Boc−Pro−His−Pro−Phe−His−Phe−NH2Sheppa
rdらの方法〔E.Athertonら「ジヤーナル・オブ・ケミカ
ル・ソサエテーイ」Perkin I,538(1981)〕により若干
の変更を加えて、固相において合成を行なった。
N,N′−エチレン−ビス−アクリルアミドで架橋したポ
リジメチルアミド−コ−アクリロイルサルコシンメチル
エステルのビーズによつてなる重合体支持体1gを1,2−
ジアミノエタンによる処理を介して活性化した。この活
性化した樹脂を(Fmoc Nle)2O 1.8ミリモルと反応さ
せ、20%ピペリジンのジメチルホルムアミド(DMF)溶
液による処理を介してFmocを除去したのち、2,4,5−ト
リクロロフエノールp−ヒドロキメチル安息香酸1.8ミ
リモルでアシル化した。このように変性した樹脂はノル
ロイシン0.525ミリモル/gを含有する。
N−メチルモルホリン1.8ミリモル及び4−ジメチルア
ミノピリジン0.18ミリモルの存在下、 DMF16ml中に溶解した(Fmoc Phe)2O 1.8ミリモルで前
記の変性樹脂を30分間処理することにより第1のアミノ
酸によりエステル結合を形成した。なお、自動「Beckma
n」合成機モデル990Bの反応器において、この反応及び
ヘキサペプチドが合成されるまでの一連の反応を行なつ
た。
引き続いて、第1表に記載する順序でかつ第2表の示す
方法のいずれかに従つて連続するアミノ酸を重合体に導
入した。
ついで、保護したアミノ酸の対称無水物1.8ミリモルと
樹脂とを60分間反応させることによりアシル化を行なつ
た。なお、この無水物はアシル化の際に予じめ調製した
ものである。すなわち、保護されたアミノ酸3.6ミリモ
ルを、CH2Cl2中、室温で、10分間N,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド1.8ミリモルと反応させ、生成した
ジシクロヘキシル尿素を去し、CH2Cl2を減圧下蒸発さ
せ、対称無水物をDMF16mlに再び溶解させたものであ
る。
各アシル化に関して、アミド結合の形成の終了を、Kais
er法〔E.Kaiser「Anal.Biochem.」34,595(1970)〕に
従って、樹脂サンプルをニンヒドリンと反応させること
により確認した。
アミノ酸の分析については、閉止した試験管内におい
て、真空中、フエノールの存在下、沸点に維持して、HC
lにより110℃で18時間加水分解したサンプルについて実
施した。
最後のアミノ酸を付加したのち、樹脂をアンモニアで飽
和したメタノール中に懸濁し、閉止した容器中に室温で
2時間放置した。
アンモニアを留去したのち、ペプチドを過して分離
し、樹脂を2N AcOHで洗浄した。溶液を蒸発させること
により、精製ペプチド500μモルが得られた。
ペプチドを、酢酸でpH 4.5に調節した水100ml中に溶解
し、流量60ml/時間の直線酢酸アンモニア勾配(7時間
で0.05Nから0.5Nに変化)によりSephadex(登録商標)S
P−C25(1.6×25cm)カラムで溶液をクロマトグラフイ
ー処理した。主ピークのフラクシヨンを2度凍結乾燥し
てペプチド400μモルを得た。
アミノ酸分析: 2Pro 2.70; 2His 1.94;2Phe 2.00 TFA0.1%を含有しかつCH3CN(33.5容量%)で変性した
液相を溶離剤とし、Bondapak(登録商標)C−18(10
μ)カラムを使用して、ペプチドを高圧液クロマトグラ
フイーにより分析した。単離されたペプチドは純度90%
であつた。同定の結果、不純物はBoc−ペプチドメチル
エステルであつた。
b) 上記a)で得られたペプチドをCH3CN/H2O(3:2v/v)60m
l中に溶解した。この溶液に1,1−ビス(トリフルオロア
セトキシ)ヨードベンゼン300mg(800μモル)を添加
し、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。
CH3CNを留去したのち、溶液を水で希釈し、過し、前
記a)と同じ条件下でSephadex SP−C25(1.6×25cm)
カラムでクロマトグラフイー処理した。主ピークのフラ
クシヨンをHCl 1 meq含有の水で希釈し、2度凍結乾燥
した。
ペプチド330μモルが得られた。
アミノ酸分析: 2Pro 2.0; 2His 1.98; 1Phe 1.05 前記a)に記載のものと同じ条件下で高圧液クロマトグ
ラフイーによりペプチドを分析した。クロマトグラフで
は単一ピークを示した。
2)(7−10)フラグメントの調製 a) Z−Tyr(OBut)−Lys(Boc)OBut CH2Cl220ml中にN−ベンジルオキシカルボニル−L−チ
ロシン・O−第3ブチルエーテル1.6g(4.3ミリモル)
を含有する溶液を0℃に冷却し、1−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール0.58g(4.3ミリモル)及びN,N′−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド0.89g(4.3ミリモル)を添加
した。
30分後、混合物を過し、液を、CH2Cl210ml中にN−
第3ブチル−オキシカルボニル−L−リジン第3ブチル
エステル1.38g(4.1ミリモル)を含有する溶液に添加し
た。
3時間後、溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、
溶液を過し、5%NaHCO3、20%クエン酸及び水の順序
で洗浄した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、蒸発して油
状物を得たのち、これをエチルエーテルで晶析した。融
点114℃ないし115℃の白色生成物1.7g(60%)が得られ
た。この生成物は、少なくとも3種の溶離剤系における
薄層液クロマトグラフイーにおいて単一スポツトを示し
た。プロトンNMRスペクトルにより分子構造を確認し
た。
b) Z−Val−Tyr(OBut)Lys(Boc)OBut 前記a)で得られた生成物の接触水素化により生成した
Tyr(OBut)−Lys(Boc)OBut1.35g(2.6ミリモル)
を、前記a)記載の条件下でN−カルボベンゾキシ−L
−バリン0.67g(2.66ミリモル)と反応させた。
酢酸エチル/n−ヘキサンからの晶析後、純粋な生成物1.
4g(70%)が得られた。化合物の純度をプロトンNMRス
ペクトル及び各種の溶離剤系における薄層液クロマトグ
ラフイーにより確認した。
上記b)で得られた生成物の接触水素化により生成した
Val−Tyr(OBut)−Lys(Boc)OBut1.0g(1.6ミリモ
ル)を、上記a)に記載の条件下で、相当するジエチル
エステルをKOHで半ケン化することにより得られた2−
ベンジルマロン酸モノエチルエステル0.4g(1.8ミリモ
ル)と反応させた。
酢酸エチル/n−ヘキサンからの晶析後、融点145℃ない
し148℃をもつ生成物1.03g(78%)が得られる。プロト
ンNMRスペクトル及び薄層液クロマトグラフイーのいず
れも化合物が純粋であることを示した。
d) 上記c)で得られたエチルエステル1.03g(1.25ミリモ
ル)を無水のエチルアルコール30ml中に溶解し、2NKOH3
mlを滴加した。1時間後、1NHCl6mlを添加し、溶媒を留
去し、残渣を水に溶解し、pHをHClで2に調整し、酢酸
エチルで繰返し抽出した。有機相を無水のMgSO4で乾燥
し、溶媒を減圧下留去した。油状物が得られ、これを酢
酸エチル/n−ヘキサンから晶析した。
融点110℃ないし113℃をもつ白色の固状生成物880mg(8
8%)が得られた。
各種の溶離剤系における薄層液クロマトグラフイー及び
プロトンNMRスペクトルでは該生成物が純粋であること
を示した。
元素分析: 理論値 C 64.8%;N 7.03%;H 8.04% 測定値 C 64.4%;N 7.02%;H 7.9% 3) (1−6)フラグメント及び(7−10)フラグメ
ントの縮合及び保護基の離脱 部分的に保護した(7−10)フラグメント200mg(250μ
モル)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)2ml中に溶
解した。この溶液を0℃に冷却し、1−ヒドロキシベン
ゾトリアゾール34mg(250μモル)及びN,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド52mg(250μモル)を添加し
た。
0℃に1時間放置したのち、混合物を過し、液を、
DMF1ml中に溶解した(1−6)フラグメント50μモルを
含有する溶液に添加した。溶液のpHをトリエチルアミン
により9.0に調整した。室温で24時間放置したのち、混
合物を高真空下で蒸発し、残渣を飽和NaHCO3溶液で2度
処理した。得られた白色固状物を、pHが中性となるまで
水で洗浄した。
固状残渣を95%水性TFA(v/v)3ml中に溶解し、室温に3
0分間放置した。溶媒を高真空下で蒸発したのち、残渣
を水に溶解し、数回凍結乾燥した。凍結乾燥生成物を水
170mlに溶解して得た溶液のpHを0.1M NH4OHで7.0に調整
し、ついで流率60ml/時間の直線酢酸アンモニア勾配(1
2時間で0.01Nから0.2Nに変化)を溶離剤とし、カルボキ
シメチルセルロースCM−52(0.9×9cm)カラムを使用し
てクロマトグラフイー処理した。
180mlから230mlの間で溶離されたフラクシヨンを集め、
数回凍結乾燥した。ペプチド35μモル(70%)が得られ
た。
アミノ酸分析: 2Pro 2.05;2His 2.09;1Phe 0.97; 1Val 0.90;1Tyr 0.95;1Lys 1.00 TFA0.1%を含有しかつCH3CN(38容量%)で変性した水
相を溶離剤とし、Lichrosord(登録商標)RP−18(5
μ)カラムを使用して、ペプチドを高圧液クロマトグラ
フイーにより分析した。マロニル残基のR及びS配置に
よる2つのジアステレオ異性体に相当する2つのピーク
のみ観察された。
ミクロ結晶性セルロースの薄層上での高圧電気泳動(緩
衝剤:ギ酸/酢酸、pH2.1;酢酸ナトリウム/酢酸pH3.
5)において単一のスポツト(ニンヒドリン及びPauly試
薬により観察される)を示した。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−59846(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) で表わされ、レニン阻害剤として使用されると共に、酵
    素加水分解に対する強い抵抗性及びインビボ阻害作用の
    持続性を有するPhe−Phe結合部位で部分的にretro転化
    されたペプチド。
  2. 【請求項2】ジエム−ジアミノの残基 がS配置でもち、マロニエ残基 がR及びS対掌体の混合である特許請求の範囲第1項記
    載のペプチド。
  3. 【請求項3】ジエム−ジアミノ残基がS配置をもち、マ
    ロニル残基がS配置をもつ特許請求の範囲第1項記載の
    ペプチド。
  4. 【請求項4】ジエム−ジアミノ残基がS配置をもち、マ
    ロニル残基がR配置をもつ特許請求の範囲第1項記載の
    ペプチド。
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