JPH0672394B2 - 填料内添紙の製造方法 - Google Patents

填料内添紙の製造方法

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JPH0672394B2
JPH0672394B2 JP13266487A JP13266487A JPH0672394B2 JP H0672394 B2 JPH0672394 B2 JP H0672394B2 JP 13266487 A JP13266487 A JP 13266487A JP 13266487 A JP13266487 A JP 13266487A JP H0672394 B2 JPH0672394 B2 JP H0672394B2
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【発明の詳細な説明】 (A)産業上の利用分野 本考案は填料を内添した紙の製造方法に関し、更に詳し
くは不透明性および強度のすぐれた填料内添紙の製造方
法に関するものである。
(B)従来の技術 通常、印刷あるいは筆記用に使用される紙には、不透明
性、白色度、平滑性、手触り、筆記性、印刷適正等の改
良を目的として填料が添加されている。この様な填料を
内添した紙の製造方法としては、水に分散したパルプ
に、填料を添加し、その他紙の抄造に通常用いられる内
添助剤を添加した紙料から、長網抄紙機あるいは、ツイ
ンワイヤー抄紙機等によって湿紙を形成し、乾燥する方
法が従来から知られている。これらの内添填料はパルプ
繊維間の密着を防げ、散乱比表面積を増加させ、あるい
は屈曲率の違いによる散乱効率の増加によって、不透明
性の向上をもたらすが、最近、紙の軽量化、パルプの制
約、さらに高まる製品品質要求への対処などに関連し
て、填料をより効果的に、より多く使用することの重要
性が増してきた。
填料を多く含有させることにより、紙の不透明性は向上
するが、その際紙の強度が低下するため、紙中での填料
含有率には限界がある。填料の添加による紙の強度低下
を少なくする手段としては、A.J.Hayesがペーパーテク
ロノジーアンドインダストリー誌、1985年4月号に記載
しているような、填料をカチオン性高分子電解質で凝集
後、紙料に添加する技術が知られている。
また、特公昭57−13680号公報には屈折率1.45〜1.65の
顔料を凝集させて、内部空隙の孔径が0.1μm以上でか
つできるだけ0.1μmに近い大きさの内部空隙を多数形
成するようにした凝集粒子をパルプスラリーに添加して
抄造する不透明度、白色度が高く、かつ填料の歩留りの
すぐれた紙の製造方法が、更に特開昭54−116405号公報
には直径0.1〜0.3μmの大きさの粒子を凝集させ、凝集
粒子を乾燥パルプに対して5〜80重量%含有させた、填
料入り紙製品が開示されている。更には、特開昭60−11
9299号公報に重質炭酸カルシウムを予めカチオン変性澱
粉水溶液と混合した後、紙料中に添加するワイヤ摩耗を
改善した抄紙法についての開示がある。
(C)発明が解決しようとする問題点 従来の方法によるパルプスラリー中に填料を分散し、内
添助剤を加えて抄造することによる填料内添紙は、填料
の含有量を増加させれば、それだけ不透明性は向上する
ものの、繊維間に分布する填料によって繊維間の結合が
阻害され、その分強度の低下した紙になる。また、予め
填料を凝集させてから紙料に添加し、抄造する技術によ
れば、填料の添加による紙の強度低下の程度を減少させ
ることは可能ではあるが、その際填料を添加する目的の
一つである紙の不透明性向上の程度も低下する。この様
に填料による紙の不透明性と強度の変化は、相反する関
係にあり、両立させることは非常に困難である。
本発明は填料を内添した紙の製造方法において紙の強度
を低下させることなく、不透明性を向上させる製造方法
を提供することを目的とする。
(D)問題点を解決するための手段 本発明者らは填料を内添した紙を製造するに当たり、前
述のような種々の問題点を解決するために鋭意検討した
結果、填料と微細なバクテリアセルロース離解物とで予
め凝集塊を形成させておくことにより強度を低下させる
事なく不透明性を向上させることができることを見出し
本発明を完成した。
すなわち本発明は平均粒子径2.0μm以下の填料とバク
テリアセルロース離解物とを水中で混合分散せしめ、凝
集剤で予め凝集させた後、紙料に添加し、抄造すること
を特徴とする填料内添紙の製造方法である。
本発明の填料としては、平均粒子径が2.0μm以下のタ
ルク、クレー、二酸化チタン、沈降性炭酸カルシウム、
重質炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
水酸化アルミニウム、活性白土、合成シリケート、カオ
リン、焼成カオリン、プラスチックピグメント等の紙に
通常使用されうる填料を単独又は混合して使用すること
ができる。平均粒子径が2.0μmを越える填料では十分
な不透明性と強度が得られない。
本発明における平均粒子径と、填料の水分散駅を5分間
超音波分散器にて分散後、光透過式粒度分布測定器(SK
N式、セイシン企業社製)にかけ得られる粒度分布曲線
を用い、求めた累積重量パーセントが50%に相当する粒
子の直径である。
本発明のバクテリアセルロース離解物とは、微生物によ
り生産されるセルロース及び/あるいはセルロースを主
鎖としたヘテロ多糖を含むもの及び/あるいはβ−1,
3、β−1,2等のグルカンを含むものを機械的に解繊して
得られるものである。ヘテロ多糖の場合のセルロース以
外の構成成分はマンノース、フラクトース、ガラクトー
ス、キシロース、アラビノース、ラムノース、グルクロ
ン酸等の六炭糖、五炭糖及び有機酸等である。なお、バ
クテリアセルロースを生産する微生物は特に限定されな
いが、アセトバクター・アセチ・サブスピーシス・キシ
リナム(Acetobacter acetisubsp・xylinum)ATCC 1082
1あるいは同パストウリアン(A・pasteurian)、同ラ
ンセンス(A・rancens)、サルシナ・ベントリクリ(S
arcina ventriculi)、バクテリウム・キシロイデス(B
acterium xyloides)、シュードモナス属細菌、アグロ
バクテリウム属細菌等でバクテリアセルロースを生産す
るもの利用することができる。バクテリアセルロースの
離解には回転式の離解器、ミキサー、ホモジナイザー、
ビーター、リファイナー等の機械的剪断力を作用させる
装置を用いることができる。本発明における凝集剤とし
てはカチオン性高分子電解質のうち、分子量10万以上の
カチオン性ポリアクリルアマイド、カチオンでんぷん、
カチオン性グアーガムなどを使用することができる。な
お、その添加量は使用する填料およびバクテリアセルロ
ース離解物の種類により異なるが、0.01重量パーセント
以上10.0重量パーセント以下が適当である。更に、これ
らのカチオン性高分子電解質と複合体を形成し凝集を強
化するようなアニオン性高分子電解質、例えばアニオン
性ポリアクリルアマイド等、あるいはアニオン性無機微
粒子、例えばコロイダルシリカやベントナイト水分散
物、更にあるいは両性の高分子電解質や両性の無機微粒
子水分散物等を併用することによって、填料とバクテリ
アセルロース離解物との凝集物とすることも可能であ
る。
本発明の平均粒径2.0μm以下の填料(A)とバクテリ
アセルロース離解物(B)との含有比率(A/B)は、重
量で0.5以上20.0以下が好ましい。(A/B)が0.5未満で
場合は所要の紙の強度に対して十分な不透明性向上効果
が得られず、(A/B)が20.0を越えると不透明性を満足
させると、紙の強度が低下する。
本発明における填料内添紙には、通常抄紙で用いられる
添加剤、例えばサイズ剤、消泡剤、スライムコントリロ
ール剤、染料、着色顔料、蛍光剤、乾燥紙力増強剤、湿
潤紙力増強剤、濾水性向上剤、及び歩留り向上剤等を必
要に応じて含ませることが出来る。
また、本発明の填料内添紙の表面にでんぷん、ポリビニ
ルアルコール、各種表面サイズ剤等を塗抹することも可
能である。
(E)作用 填料とバクテリアセルロース離解物とを予め凝集させた
後、紙料に添加し抄造することにより、不透明性及び強
度のすぐれた填料内添紙が製造出来る理由としては、填
料のみを凝集させると光の散乱に有効な界面が著しく減
少するが、填料とは屈折率が異なり、かつ微細なバクテ
リアセルロース離解物を填料とともに凝集させるため、
光の散乱に有効な界面を減少させることの少ないことが
考えられる。
また填料が凝集塊として繊維間に保持されるため、繊維
間の結合を阻害する微細な填料が少なく、強度の低下が
減少すると考えられる。
(F)実施例 以下に実施例を挙げ本発明の詳細な説明を行う。なお、
本発明に実施例に限定されるものではない。実施例にお
いて記載の部、%はすべて重量によるものである。
バクテリアセルロール離解物調整例 シュークロース5g/dl、酵母エキス0.55g/dl、硫安0.5g/
dl、リン酸水素カリウム(KH2PO4)0.3g/dl、硫酸マグネ
シウム(MgSO4 7H2O)0.05g/dlからなる粗製の培地(pH5.
0)50mlを容量200mlの三角フラスコに張り込み、120℃
で20分間蒸気殺菌して培養液を作成した。
次いで、この培養液に、酵母エキス0.5g/dl、ペプトン
0.3g/dl、マンニトール2.5g/dlからなる組成の試験管斜
面寒天培地(pH6.0)で30℃、3日間生育させたアセト
バクター・アセチ・サブスピーシス・キシリナム(ATCC
10821)を1白金耳ずつ接種し、30℃で培養した。
上記条件で30日間培養したところ、培養液の上層の白色
のバクテリアセルロース性多糖類を含むゲル状の膜が形
成された。このセルロース性多糖類のゲル状膜を水洗
後、乾燥重量の100倍の水を加え、エキセルオートホモ
ジナイザー(日本精機(株)製)を用いて15000rpmで10
分間処理し、バクテリアセルロース離解物の1.0%懸濁
液を調整した。
実施例1 ビーターによりカナダ標準濾水度で350mlまで叩解した
広葉樹クラフトパルプスラリーを調整した。これとは別
に粒子径1.0μmの沈降性炭酸カルシウム(A)と調製
例のバクテリアセルロース離解物(B)を重量比率(A/
B)で10/1、固形分濃度10%で水中に分散混合後、予め
加熱溶解したカチオン澱粉(王子ナショナル社製商品名
Cato2)を沈降性炭酸カルシウムとバクテリアセルロー
ス離解物の総重量に対し、固形分で1%相当量、添加攪
拌し凝集物のスラリーを得た。次いで先に調製したパル
プスラリー(パルス固形分で100部)に対し上記凝集物
を固形分で、45分添加した。このスラリーから秤量60g/
m2の紙を手抄きし、湿紙に7.0kg/cm2の圧力をかけて搾
水したのち、80℃の円筒ドライヤーで3分間乾燥し、実
施例1の試料を得た。
この試料の填料含有率は23%であった。
比較例1 実施例1の凝集物の代わりに平均粒子径1.0μmの沈降
性炭酸カルシウムの固形分濃度10%の水分散液に、実施
例1と同じカチオン澱粉を炭酸カルシウムの重量に対し
0.5%添加して凝集物を得た。実施例1で使用したと同
じパルプのスラリーにパルプ固形分100部に対し、凝集
物を固形分で41部添加し、次いで調製例のバクテリアセ
ルロース離解物を4部添加した。次いで上記カチオン澱
粉溶液を固形分で0.23%添加し実施例1と同一の方法で
手抄きし、試料を得た。この試料を比較例1とする。こ
の試料の填料含有率は23%であった。
比較例2 実施例1と同じパルプスラリー(パルプ固形分100部)
に、実施例1で用いたと同じ平均粒子径1.0μmの沈降
性炭酸カルシウム45部と調製例のバクテリアセルロース
離解物4部及びカチオン澱粉溶液を固形分で0.45部、そ
れぞれ別々に添加混合し紙料とした。次いで実施例1と
同一の方法で手抄きし比較例2の試料を得た。この試料
の填料含有率は23%であった。
実施例2 実施例1で用いた沈降性炭酸カルシウムを平均粒子径2.
0μmの重質炭酸カルシウムとした他は、全て実施例1
と同一の方法で凝集物を得た。また、実施例1で調製し
たと同じパルプスラリー(パルプ固形分100部)に対
し、上記凝集物を固形分で45部添加し、アルキルケテン
ダイマーサイズ剤を固形分で0.05部添加して紙料を得
た。この紙料から秤量60g/m2の紙を手抄きし、湿紙に7.
0kg/m2の圧力をかけて搾水したのち、95℃の円筒ドライ
ヤーで3分間乾燥し、実施例2の試料を得た。この試料
の填料含有率は23%であった。
比較例3 実施例2で用いた重質炭酸カルシウムを平均粒子径5.0
μmの重質炭酸カルシウムとする以外は全で実施例2と
同一の方法で試料を得た。この試料の填料含有率は23%
であった。この試料を比較例3とする。
実施例3〜7 実施例1と同一のパルプ100部に、平均粒子径0.3μmの
沈降性炭酸カルシウム(A)と調製例のバクテリアセル
ロース離解物(B)の混合比率(A/B)を0.25、0.50、
1.0、20.0、および50.0に変化させ、各混合物の填料と
バクテリアセルロース離解物の総重量に対し、0.05パー
セントのカチオン性ポリアクリルアミド(アライドコロ
イド社製商品名パーコル292)を添加し、5種類の凝集
物を作り、各凝集物毎にシート中の填料含有量が10%に
なるような5種類の手抄きシートを実施例1と同一の方
法で作製した。これらの試料を填料とバクテリアセルロ
ース離解物の混合比率の違いにより、それぞれ実施例3,
4,5,6,7とする。
以上の結果を一括して第1表に示す。
第1表の結果を考察する。通常、坪量60g/m2の印刷用紙
に必要とされる特性は、不透明度78%以上、内部結合強
度300g・cm/cm2以上であるが、不透明度82%以上、内部
結合強度350g・cm/cm2以上であればより好ましい。
第1表の実施例1,比較例1,2の結果は填料とバクテリア
セルロース離解物を前もって凝集後添加することにより
填料のみを凝集あるいは別々に添加する場合に比べ、高
い不透明性と強度を同時に有するシートの得られること
を示している。実施例1,2及び比較例3をみると填料の
粒子径として2.0μm以下がすぐれていることを示して
いる。実施例3〜7の結果から、填料(A)とパルプ微
細繊維(B)の重量比率(A/B)は、0.50以上20.0以下
がとくに好ましいことが明らかである。
(G)発明の効果 本発明のように、平均粒子径2.0μm以下の填料とバク
テリアセルロース離解物とをカチオン性高分子電解質に
より凝集させた後、紙料に添加することにより、不透明
性および強度のすぐれた填料内添紙が得られる。これ
は、不透明性か、強度のどちらか一方が低下する従来の
技術に比べて極めて優れたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径2.0μm以下の填料とバクテリ
    アセルロース離解物とを水中で混合分散せしめ、凝集剤
    で予め凝集させた後、紙料に添加し抄造することを特徴
    とする填料内添紙の製造方法。
  2. 【請求項2】平均粒子径2.0μm以下の填料(A)とバ
    クテリアセルロース離解物(B)との含有重量比率(A/
    B)が0.5以上20.0以下である、特許請求の範囲第1項記
    載の填料内添紙の製造方法。
  3. 【請求項3】凝集剤がカチオン性高分子電解質である特
    許請求の範囲第1項及び第2項記載の填料内添紙の製造
    方法。
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