JPH0673082A - 5´−ヌクレオチドの製造法 - Google Patents

5´−ヌクレオチドの製造法

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JPH0673082A
JPH0673082A JP5166935A JP16693593A JPH0673082A JP H0673082 A JPH0673082 A JP H0673082A JP 5166935 A JP5166935 A JP 5166935A JP 16693593 A JP16693593 A JP 16693593A JP H0673082 A JPH0673082 A JP H0673082A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヌクレオシドのリン酸化に際し、副生物が少な
く高収率でしかも反応時間を短縮化できる5′−ヌクレ
オチドの製造法の提供。 【構成】ヌクレオシドの有機溶媒懸濁液を、約20℃以
上の温度に保ち、得られるヌクレオシドの懸濁液をリン
酸化反応に付すことを特徴とする5′−ヌクレオチドの
製造法。 【効果】本発明によれば、ヌクレオシドより5′−ヌク
レオチドを高純度,高収率で得ることができるととも
に、ヌクレオシドリン酸化反応時間が短縮化され、ヌク
レオチド精製工程の不純物除去操作がきわめて容易であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヌクレオシドのリン酸化
改良方法に関する。さらに詳しくはヌクレオシドを有機
溶媒中加温処理を行なうことによりその結晶形状を変化
させた後、水酸基を無保護の状態でリン酸化する方法に
関する。本発明方法は、調味料や医薬品として有用な
5′−ヌクレオチドもしくは5′−ヌクレオチド混合
物、特にイノシン酸,グアニル酸およびシチジル酸等の
単品もしくは混合物の工業的かつ経済的な製造法として
用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来、ヌクレオシドを化学的にリン酸化
する方法としては、例えば次のような方法が知られてい
る。 1)ヌクレオシドをリン酸トリアルキルエステル中オキ
シ塩化リンと反応させる方法(特公昭42−1107
1) 2)グアノシンとイノシンとの混晶を用いる方法(特開
昭59−167599) 3)イノシンとグアノシンの混合リン酸化方法(特開平
2−115195) 4)リン酸化に際してメタル化剤を用いる方法(特開昭
59−80694) 5)リン酸化に際してアルミニウム化剤を用いる方法
(特開昭59−163397) 本発明の課題に関係するヌクレオシドの化学的リン酸化
反応についての知見は以下の通りである。ヌクレオシド
をリン酸トリエチル下でオキシ塩化リンを添加してリン
酸化反応を行なう場合、例えば、ヌクレオシドがイノシ
ン・グアノシンの混晶の場合、イノシン・グアノシンの
リン酸化反応速度が同一でないため、特にイノシンに比
べてグアノシンのリン酸化反応速度は約1/3であるた
めに、5′−モノヌクレオチド混合物を得るにあたり、
ジホスフェート類やヒポキサンチン,グアニン等の副生
物が生じる。この副生物の生成を抑制する方法として上
記2)に見られる様にグアノシンとイノシンとの混晶を
用いてリン酸化反応を行なう方法が知られている。ま
た、3)に見られる様にイノシンもしくはグアノシンの
アルカリ金属塩のリン酸化反応において後者のリン酸化
反応を先行して行なった後、前者を加えて、逐次的にリ
ン酸化反応を行なう等の方法が知られている。さらに、
上記4),5)に見られる様にメタル化剤もしくはアル
ミニウム化剤を用いてヌクレオシドの水酸基を活性化し
た後、リン酸化する方法が知られている。しかし、ヌク
レオシドのリン酸化過程において、ヌクレオシドの有機
溶媒懸濁液を、約20℃以上の温度に保ち、得られるヌ
クレオシドの懸濁液をリン酸化反応に付す方法について
の記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ヌクレオシドからヌク
レオチドを製造する方法、例えばイノシン及びグアノシ
ンを任意の比率で含有する混合物、またはイノシン及び
グアノシンの混晶の化学的リン酸化反応によるヌクレオ
チド製造法は、工業的製法として収率や副生物の生成、
操作方法などの点でまだ十分満足できるものではない。
したがって高純度,高収率で副生物が少なくしかも反応
時間を短縮化できる5′−ヌクレオチドの製造法の開発
が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはイノシンと
グアノシンの混合物の化学的リン酸化に際し、これらヌ
クレオシド結晶を有機溶媒(例えば、リン酸トリエチ
ル,リン酸トリメチルなど)下において、スラリー化し
た後、加温処理を施し、ヌクレオシド結晶形態を変化さ
せ、もしくは同結晶の表面積を増大させることにより、
リン酸化反応速度が高められ、未反応物が著しく減少す
ることを見出した。これらの知見に基き、さらに検討を
重ねた結果、発明者らは従来にない高純度かつ高収率で
5′−ヌクレオチドの混合物を得る製造法を完成するに
至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)ヌクレオシド
の有機溶媒懸濁液を、約20℃以上の温度に保ち、得ら
れるヌクレオシドの懸濁液をリン酸化反応に付すことを
特徴とする5′−ヌクレオチドの製造法、(2)ヌクレ
オシドの有機溶媒懸濁液を約30℃〜約80℃に保つ第
1項記載の5′−ヌクレオチドの製造法、(3)ヌクレ
オシドの有機溶媒懸濁液を約20℃以上の温度に約10
分〜約120分保つ第1項記載の5′−ヌクレオチドの
製造法、(4)リン酸化反応を約−30℃〜約10℃の
温度で行う第1項記載の5′−ヌクレオチドの製造法、
(5)有機溶媒がリン酸トリ低級(C1-6)アルキルエ
ステル類である第1項記載の5′−ヌクレオチドの製造
法、(6)リン酸トリ低級(C1-6)アルキルエステル
類がリン酸トリエチルである第1項記載の5′−ヌクレ
オチドの製造法、(7)リン酸化反応がオキシハロゲン
化リンを用いて行われる第1項記載の5′−ヌクレオチ
ドの製造法、(8)オキシハロゲン化リンがオキシ塩化
リンである第7項記載の5′−ヌクレオチドの製造法、
(9)オキシハロゲン化リンをヌクレオシドに対して約
1〜約5倍モル量用いる第7項記載の5′−ヌクレオチ
ドの製造法、(10)ヌクレオシドがイノシンである第
1項記載の5′−ヌクレオチドの製造法、(11)ヌク
レオシドがグアノシンである第1項記載の5′−ヌクレ
オチドの製造法、(12)ヌクレオシドがイノシンおよ
びグアノシンの混晶である第1項記載の5′−ヌクレオ
チドの製造法、および(13)ヌクレオシドがシチジン
である第1項記載の5′−ヌクレオチドの製造法に関す
る。
【0006】本発明において、ヌクレオシドは、糖とプ
リン塩基またはピリミジン塩基がグルコシド結合をして
いるものを意味し、具体的にはリボヌクレオシド、デオ
キシリボヌクレオシドが用いられる。リボヌクレオシド
としては、例えばイノシン,グアノシン,シチジン,ア
デノシン,ウリジンなど、デオキシリボヌクレオシドと
しては、例えばデオキシイノシン,デオキシグアノシ
ン,デオキシシチジン,デオキシウリジンなどが用いら
れる。好ましくはリボヌクレオシドが用いられる。特に
好ましくはイノシンまたはグアノシンが用いられる。本
発明においては、原料ヌクレオシドとして上記ヌクレオ
シドを単独もしくは混合物の形で用いることができる。
また、ヌクレオシドは塩として用いてもよい。このよう
な塩としては、例えば無機塩基(例えば、ナトリウム,
カリウム等のアルカリ金属、カルシウム,マグネシウム
等のアルカリ土類金属、アンモニアなど)もしくは有機
塩基(例えば、トリメチルアミン,トリエチルアミン等
のトリアルキルアミン,ピリジンなど)との塩、または
無機酸(例えば、塩酸,リン酸,臭化水素酸,硫酸な
ど)もしくは有機酸(例えば、酢酸,ギ酸,プロピオン
酸,フマル酸,マレイン酸,コハク酸,酒石酸,クエン
酸,リンゴ酸,蓚酸,安息香酸,メタンスルホン酸,ベ
ンゼンスルホン酸など)との塩が挙げられる。
【0007】本発明における原料ヌクレオシドとして
は、特にイノシンおよびグアノシンの混晶を用いること
が好ましい。該混晶は、自体公知の方法で得られたもの
を用いることができる。例えば、イノシンおよびグアノ
シンを含む水溶液より通常溶質を析出させる手段によっ
て晶出させて得た混晶が用いられる(特公昭47−38
199参照)。この場合、晶出の方法としては、例えば
冷却、濃縮、種晶の添加、ヌクレオシドを溶解しない親
水性溶媒(例えばアセトン)の添加、pH調整(ヌクレ
オシドの溶解度が大きいpH3以下の酸性域、あるいは
pH9以上のアルカリ性域からpH3〜9の範囲に調整
する)など、およびこれらの組合せの方法を適宜採用で
きる。このような方法でヌクレオシドを含む溶液よりヌ
クレオシドとの混晶を析出させた後、吸引または加圧濾
過、遠心分離、遠心沈降等の通常用いられる方法で該混
晶を分離し、例えば減圧下に加熱乾燥する等により水な
どの溶媒を除去し、次いでリン酸化反応に供するのが望
ましい。
【0008】本発明において有機溶媒としては、反応に
悪影響を及ぼさないものであればいずれでも用いられ
る。該有機溶媒としては、好ましくは極性溶媒、例えば
リン酸トリメチル,リン酸トリエチル等のリン酸トリ低
級(C1-6)アルキルエステル類、リン酸トリメトキシ
エチルエステル,リン酸トリエトキシエチルエステル等
のリン酸トリ低級(C1-6)アルコキシ低級(C1-6)ア
ルキルエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキ
シド類、ジメチルホルムアミド,N−ジメチルアセトア
ミド等のアミド類などが挙げられる。これらの有機溶媒
は、単独でもしくは2種以上を混合して用いることがで
きる。これらの有機溶媒のうちリン酸トリ低級
(C1-6)アルキルエステル類を用いることが好まし
い。特に好ましい例としては、リン酸トリエチル,リン
酸トリメチルなどが挙げられる。有機溶媒の使用量は、
その種類により異なるが、通常ヌクレオシド重量に対し
て約5〜約20倍量の範囲で適宜選択され、好ましくは
約8〜約17倍量程度である。
【0009】本発明において、リン酸化反応は次のよう
に行われる。まず、ヌクレオシドまたはその塩を有機溶
媒に懸濁し、得られる懸濁液を約20℃以上の温度に保
つ。この際、温度としては約20〜約100℃が好まし
く、さらに好ましくは約30〜約80℃、特に好ましく
は約40〜約60℃である。また、懸濁液を約20℃以
上の温度に保つ時間は前記した温度,原料ヌクレオシド
の量等により異なるが、好ましくは約10〜約120
分、さらに好ましくは約10〜約60分、特に好ましく
は約10〜約20分である。一般的に、リン酸化反応は
ヌクレオシドの溶解に続いて液液反応するので、反応に
使用するヌクレオシド結晶の粒度,粒形により反応速度
が異なる。通常はヌクレオシド結晶が微粒である程その
表面積が大きいため、反応速度を見掛上、速くすること
ができる。ヌクレオシド結晶の粒子径は、好ましくは約
1〜約1000μm,さらに好ましくは約20〜約50
0μmである。
【0010】しかし本発明においては、ヌクレオシドの
有機溶媒懸濁液を、約20℃以上の温度に保つ場合、ヌ
クレオシド結晶はいずれの粒度,粒形のものも用いるこ
とができる。加温処理によりヌクレオシド結晶は見掛
上、結晶転移に似た現象によりアモルファス状の結晶に
変化するため、ヌクレオシド結晶表面積が増大し、結果
としてリン酸化剤との反応速度が大きくなる。続いて、
得られるヌクレオシドの懸濁液をリン酸化反応に付す。
リン酸化反応は、リン酸化剤を用いて行われる。この
際、反応温度としては約−30℃〜約10℃が好まし
く、特に好ましくは約0℃〜約10℃である。本発明で
用いられるリン酸化剤は、通常リン酸化反応に用いられ
るリン酸化剤、好ましくはオキシ塩化リン、オキシ臭化
リン等のオキシハロゲン化リンである。
【0011】リン酸化反応に際し、オキシハロゲン化リ
ンをそのまま反応に供するよりも、一旦、部分水和物と
してから用いる方が、通常5′−モノヌクレオチド生成
への選択性が高く、2′または3′−モノホスフェー
ト,ジホスフェート類の副生量が少なくなるので好まし
い。オキシハロゲン化リンの水和物を得る方法は、オキ
シハロゲン化リンを上記反応溶媒に加えて溶解してか
ら、これに少量の水またはメタノール,エタノール,三
級ブタノール等のアルコール類を加えて反応させればよ
い。オキシハロゲン化リンの使用量は通常、ヌクレオシ
ドに対して約1〜約5倍モル量、好ましくは約1.5〜
約4倍モル量である。その使用量が少な過ぎるとヌクレ
オシドが未反応のまま残り、また、過度の使用量ではジ
ホスフェート類の副生が増えると同時に目的とする5′
−モノヌクレオチドの収率が下がるので好ましくない。
通常、前記の使用範囲から、リン酸化剤あるいは溶媒の
種類等を考慮し適宜に選択される。反応時間は溶媒の種
類、促進剤(例、ごく微量の水酸化ナトリウム等)添加
の有無等によって異なるが、一般に約30分〜約10時
間である。当反応法においては、従来のリン酸化法に比
べ反応は短時間で終了する。このようにして得られた反
応生成物を常法により冷水(例、約10℃以下,好まし
くは約5℃以下)と混合することによって、未反応のリ
ン酸化剤および生成したヌクレオシドホスホハロゲネー
トを加水分解し、5′−ヌクレオチドを含む溶液(加水
分解液)を得る。
【0012】このようにして得られる5′−ヌクレオチ
ドを精製する方法としては、自体公知の方法、例えば、 1)加水分解液のpHを水酸化ナトリウムで約1.5に
調整した後、活性炭で処理する方法、 2)反応溶媒を他の有機溶媒を用いて抽出分離した後、
水酸化ナトリウムなどのアルカリで中和してから、吸着
樹脂処理あるいは晶析により精製する方法、 3)反応溶媒を他の有機溶媒を用いて抽出分離した後、
活性炭で処理する方法、などが挙げられる。次いで、こ
れらの精製方法のいずれかを経た後、常法によりヌクレ
オシド−5′−リン酸二ナトリウムの混晶として取得す
ることができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例,比較例を挙げて本発明を具体
的に説明する。実施例中、IMPNa2とはイノシン−
5′−モノリン酸二ナトリウムを、GMPNa2とはグア
ノシン−5′−モノリン酸二ナトリウムを、IRとはイ
ノシンを、GRとはグアノシンを、TEPとはリン酸ト
リエチルを、HLCとは高速液体クロマトグラフィーを
意味する。 実施例1 イノシン・グアノシン混晶のリン酸化反応 イノシンとグアノシンの混晶粉末(イノシン,グアノシ
ンが各々85.3g,103.6g)を、室温(約18
℃)でリン酸トリエチル2106.2gに懸濁させ、約
5℃に冷却した後、オキシ塩化リン294.3gと水1
1.3gを添加して3.5時間反応させた。一方、同様
にしてイノシンとグアノシンの混晶粉末(イノシン,グ
アノシンが各々85.3g,103.6g)を、室温
(約18℃)でリン酸トリエチル2106gに懸濁さ
せ、加熱して50℃とし15分撹拌した後、約5℃に冷
却下オキシ塩化リン294.3gと水11.3gを添加
して3.5時間反応させた。続いて、各々の反応液を3
211gの水(約5℃)に加えて加水分解した。この加
水分解液をHLCを用いて分析した結果を〔表1〕に示
した。HLCによる定量分析の際の条件は以下の通りで
ある。この条件は以下実施例中においても同様である。
【0014】 IMPNa2およびGMPNa2の定量分析 装 置:HPLC(LC−4A 島津製作所) カラム:アニオン交換樹脂(CDR10 三菱化成) 4.5mmφ×25mmL 溶離剤:酢酸0.3モル/リットル,酢酸アンモニウム
0.2モル/リットルからなる0.5モル/リットル酢酸
緩衝液 溶出速度:1.8ml/min 未反応IRおよび未反応GRの定量分析 装 置:HPLC(LC−6A 島津製作所) カラム:カチオン交換樹脂(CK−10U 三菱化成) 4.5mmφ×25mmL 溶離剤:酢酸アンモニウム0.15モル/リットルから
なる0.15モル/リットル酢酸緩衝液 溶出速度:0.45ml/min
【表1】
【0015】実施例2 イノシンまたはグアノシンの結
晶単独のリン酸化反応 イノシン,グアノシンの結晶粉末を各々85.3g,1
03.6gを用いて、実施例1と同様に、室温(約18
℃)でリン酸トリエチルに懸濁させた後、加温処理の有
無で両者の反応液をHLCを用いて分析した結果を〔表
2〕に示した。
【表2】
【0016】実施例3 TEP下の加温条件(加温温
度)の比較 イノシンとグアノシンの混晶粉末(イノシン,グアノシ
ンが各々85.3g,103.6g)を、室温(約18
℃)でリン酸トリエチル2106.2gに懸濁させ、加
温処理を25℃,50℃,100℃下で各々15分行な
い、約5℃に冷却した後、オキシ塩化リン294.3g
と水11.3gを添加して3.5時間反応させた。続い
て、各々の反応液を3211gの水(約5℃)に加えて
加水分解した。この加水分解液をHLCを用いて分析し
た結果を〔表3〕に示した。
【表3】
【0017】実施例4 TEP下の加温条件(加温時
間)の比較 実施例3と全く同様にして、リン酸トリエチル下での加
熱温度を50℃として、その処理時間を15分,30
分,60分と変化させた場合の反応液のHLC分析結果
を〔表4〕に示した。
【表4】
【0018】実施例5 オキシ塩化リンの添加量の比較 イノシンとグアノシンの混晶粉末(イノシン,グアノシ
ンが各々85.3g,103.6g)を、室温(約18
℃)でリン酸トリエチル2106.2gに懸濁させ、加
熱して50℃とし15分撹拌した後、約0℃に冷却し、
ヌクレオシドに対してオキシ塩化リン1.4,1.6,
1.8,2.0,2.75倍モル量と水をそれぞれ5.4,
7.2,7.2,9,11.3g添加して3.5時間反応
させた。続いて、各々の反応液を3211gの水(約5
℃)に加えて加水分解した。この加水分解液をHLCを
用いて分析した結果を〔表5〕に示した。
【表5】
【0019】実施例6 リン酸化反応条件の比較 イノシンとグアノシンの混晶粉末(イノシン,グアノシ
ンが各々85.3g,103.6g)を、室温(約18
℃)でリン酸トリエチル2106.2gに懸濁させ、加
熱して50℃とし15分撹拌した後、約−5℃,0℃,
5℃に冷却し、ヌクレオシドに対してオキシ塩化リン
1.8倍モル量と水7.2gを添加して3.5時間反応
させた。続いて、各々の反応液を3211gの水(約5
℃)に加えて加水分解した。この加水分解液をHLCを
用いて分析した結果を〔表6〕に示した。
【表6】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、ヌクレオシドより5′
−ヌクレオチドを高純度,高収率で得ることができると
ともに、ヌクレオシドリン酸化反応時間が短縮化され、
ヌクレオチド精製工程の不純物除去操作がきわめて容易
である。また、リン酸化剤であるオキシハロゲン化リン
の量も常量より少なくてよい。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヌクレオシドの有機溶媒懸濁液を、約20
    ℃以上の温度に保ち、得られるヌクレオシドの懸濁液を
    リン酸化反応に付すことを特徴とする5′−ヌクレオチ
    ドの製造法。
  2. 【請求項2】ヌクレオシドの有機溶媒懸濁液を約30℃
    〜約80℃に保つ請求項1記載の5′−ヌクレオチドの
    製造法。
  3. 【請求項3】ヌクレオシドの有機溶媒懸濁液を約20℃
    以上の温度に約10分〜約120分保つ請求項1記載の
    5′−ヌクレオチドの製造法。
  4. 【請求項4】リン酸化反応を約−30℃〜約10℃の温
    度で行う請求項1記載の5′−ヌクレオチドの製造法。
  5. 【請求項5】有機溶媒がリン酸トリ低級(C1-6)アル
    キルエステル類である請求項1記載の5′−ヌクレオチ
    ドの製造法。
  6. 【請求項6】リン酸トリ低級(C1-6)アルキルエステ
    ル類がリン酸トリエチルである請求項5記載の5′−ヌ
    クレオチドの製造法。
  7. 【請求項7】リン酸化反応がオキシハロゲン化リンを用
    いて行われる請求項1記載の5′−ヌクレオチドの製造
    法。
  8. 【請求項8】オキシハロゲン化リンがオキシ塩化リンで
    ある請求項7記載の5′−ヌクレオチドの製造法。
  9. 【請求項9】オキシハロゲン化リンをヌクレオシドに対
    して約1〜約5倍モル量用いる請求項7記載の5′−ヌ
    クレオチドの製造法。
  10. 【請求項10】ヌクレオシドがイノシンである請求項1
    記載の5′−ヌクレオチドの製造法。
  11. 【請求項11】ヌクレオシドがグアノシンである請求項
    1記載の5′−ヌクレオチドの製造法。
  12. 【請求項12】ヌクレオシドがイノシンおよびグアノシ
    ンの混晶である請求項1記載の5′−ヌクレオチドの製
    造法。
  13. 【請求項13】ヌクレオシドがシチジンである請求項1
    記載の5′−ヌクレオチドの製造法。
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