JPH0673593A - リフロー錫めっき材の製造方法 - Google Patents
リフロー錫めっき材の製造方法Info
- Publication number
- JPH0673593A JPH0673593A JP22847892A JP22847892A JPH0673593A JP H0673593 A JPH0673593 A JP H0673593A JP 22847892 A JP22847892 A JP 22847892A JP 22847892 A JP22847892 A JP 22847892A JP H0673593 A JPH0673593 A JP H0673593A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tin
- plated
- gas
- plating
- reflow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 クエンチマーク及び縞状の模様の発生を回避
できて表面状態が良好であり、外観、耐食性及び曲げ加
工性が優れ、電子機器の端子及びコネクタの材料として
好適のリフロー錫めっき材を得る。 【構成】 銅又は銅合金材にニッケルめっきを例えば
0.1乃至2.0 μmの厚さで形成し、このニッケルめっき
層上に錫をめっきする。そして、加熱溶融処理を施して
錫を溶融させた後、例えば5乃至10℃の気体(空気等)
を1乃至3kg/cm2 の圧力で吹き付けることにより、錫
を凝固させる。
できて表面状態が良好であり、外観、耐食性及び曲げ加
工性が優れ、電子機器の端子及びコネクタの材料として
好適のリフロー錫めっき材を得る。 【構成】 銅又は銅合金材にニッケルめっきを例えば
0.1乃至2.0 μmの厚さで形成し、このニッケルめっき
層上に錫をめっきする。そして、加熱溶融処理を施して
錫を溶融させた後、例えば5乃至10℃の気体(空気等)
を1乃至3kg/cm2 の圧力で吹き付けることにより、錫
を凝固させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銅又は銅合金材の表面に
錫めっきを施したリフロー錫めっき材の製造方法に関
し、特に電子機器の端子及びコネクタとして好適のリフ
ロー錫めっき材の製造方法に関する。
錫めっきを施したリフロー錫めっき材の製造方法に関
し、特に電子機器の端子及びコネクタとして好適のリフ
ロー錫めっき材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、端子及びコネクタ等の電子部
品には、耐食性及びはんだ付け性が優れていることか
ら、銅又は銅合金に錫をめっきしたものが使用されてい
る。金属材表面への錫めっき方法としては、電気光沢め
っき方法(特公昭45-27447号)、溶融めっき方法(特開
昭59-76866号)及びリフローめっき方法(特開昭50-689
30号)等があるが、端子及びコネクタ等の電子部品で
は、均一なめっき表面を得ることが必要であり、通常、
リフローめっき方法及び電気光沢めっき方法が使用され
ている。
品には、耐食性及びはんだ付け性が優れていることか
ら、銅又は銅合金に錫をめっきしたものが使用されてい
る。金属材表面への錫めっき方法としては、電気光沢め
っき方法(特公昭45-27447号)、溶融めっき方法(特開
昭59-76866号)及びリフローめっき方法(特開昭50-689
30号)等があるが、端子及びコネクタ等の電子部品で
は、均一なめっき表面を得ることが必要であり、通常、
リフローめっき方法及び電気光沢めっき方法が使用され
ている。
【0003】従来のリフローめっき方法においては、銅
又は銅合金材に錫めっきを施し、加熱溶融処理して錫を
溶融させた後、この銅又は銅合金材に錫めっきを施した
ものを水槽中に浸漬することにより急冷して錫を凝固さ
せている。このように、溶融錫を水で急冷することによ
り、はんだ付け不良の原因となる銅と錫との金属間化合
物の成長を抑制できると共に、光沢を有する錫めっき層
を得ることができる。
又は銅合金材に錫めっきを施し、加熱溶融処理して錫を
溶融させた後、この銅又は銅合金材に錫めっきを施した
ものを水槽中に浸漬することにより急冷して錫を凝固さ
せている。このように、溶融錫を水で急冷することによ
り、はんだ付け不良の原因となる銅と錫との金属間化合
物の成長を抑制できると共に、光沢を有する錫めっき層
を得ることができる。
【0004】しかし、この従来のリフローめっき方法に
は、水槽での冷却時に、めっき材と接触する部分の水が
沸騰して気泡が生じ、この気泡によりめっき材の表面に
クエンチマークといわれる外観不良が生じるという欠点
がある。クエンチマークは、錫めっき層の表面の反射率
を低下させるだけでなく、耐食性低下の原因となる。こ
のため、端子及びコネクタ等の電子部品用錫めっき材に
おいては、クエンチマークの発生を可及的に低減させる
必要がある。
は、水槽での冷却時に、めっき材と接触する部分の水が
沸騰して気泡が生じ、この気泡によりめっき材の表面に
クエンチマークといわれる外観不良が生じるという欠点
がある。クエンチマークは、錫めっき層の表面の反射率
を低下させるだけでなく、耐食性低下の原因となる。こ
のため、端子及びコネクタ等の電子部品用錫めっき材に
おいては、クエンチマークの発生を可及的に低減させる
必要がある。
【0005】クエンチマークを防止するための技術とし
て、加熱溶融処理後のめっき材に高圧の水をスプレーし
て錫を凝固させ、その後このめっき材を水槽中に浸漬し
て冷却する方法がある(特開昭50-75131号)。この方法
においては、水のスプレーにより溶融錫を凝固させるた
め、クエンチマークの発生を抑制することができる。
て、加熱溶融処理後のめっき材に高圧の水をスプレーし
て錫を凝固させ、その後このめっき材を水槽中に浸漬し
て冷却する方法がある(特開昭50-75131号)。この方法
においては、水のスプレーにより溶融錫を凝固させるた
め、クエンチマークの発生を抑制することができる。
【0006】また、鉛直方向に落下する水流を形成する
冷却装置を用いて、加熱溶融処理後のめっき材をその長
さ方向を鉛直にして前記冷却装置内に通し、鉛直落下水
流中で錫を凝固させる方法も提案されている(特開平2-
243793号)。この方法においても、単に加熱溶融処理後
の部材を水槽中に浸漬する場合に比して、クエンチマー
クを抑制することができる。
冷却装置を用いて、加熱溶融処理後のめっき材をその長
さ方向を鉛直にして前記冷却装置内に通し、鉛直落下水
流中で錫を凝固させる方法も提案されている(特開平2-
243793号)。この方法においても、単に加熱溶融処理後
の部材を水槽中に浸漬する場合に比して、クエンチマー
クを抑制することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のリフロー錫めっき材の製造方法では、いずれも
クエンチマークを低減する効果が十分でないという欠点
がある。
た従来のリフロー錫めっき材の製造方法では、いずれも
クエンチマークを低減する効果が十分でないという欠点
がある。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、従来に比してより一層クエンチマークを低
減することができて外観が良好であり、端子及びコネク
タ等の材料として好適のリフロー錫めっき材を製造でき
るリフロー錫めっき材の製造方法を提供することを目的
とする。
のであって、従来に比してより一層クエンチマークを低
減することができて外観が良好であり、端子及びコネク
タ等の材料として好適のリフロー錫めっき材を製造でき
るリフロー錫めっき材の製造方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るリフロー錫
めっき材の製造方法は、銅又は銅合金材にニッケルめっ
きを施しニッケルめっき層を得る工程と、このニッケル
めっき層上に錫めっき層を形成する工程と、この錫めっ
き層に対し加熱溶融処理を施す工程と、溶融した錫に気
体を吹き付けて凝固させる工程とを有することを特徴と
する。
めっき材の製造方法は、銅又は銅合金材にニッケルめっ
きを施しニッケルめっき層を得る工程と、このニッケル
めっき層上に錫めっき層を形成する工程と、この錫めっ
き層に対し加熱溶融処理を施す工程と、溶融した錫に気
体を吹き付けて凝固させる工程とを有することを特徴と
する。
【0010】なお、本願において、錫とは純錫の外に錫
の合金を含むものとする。
の合金を含むものとする。
【0011】
【作用】本願発明者等は、リフロー錫めっき材において
クエンチマークの発生を低減するためには水による錫の
凝固は好ましくないとの観点から、空気等の気体による
冷却により表面状態が良好なリフロー錫めっき材を得る
べく、種々実験研究を行なった。本発明は、このような
実験結果に基づいてなされたものである。
クエンチマークの発生を低減するためには水による錫の
凝固は好ましくないとの観点から、空気等の気体による
冷却により表面状態が良好なリフロー錫めっき材を得る
べく、種々実験研究を行なった。本発明は、このような
実験結果に基づいてなされたものである。
【0012】クエンチマークは冷却媒体として水を使用
することにより発生する現象であるため、クエンチマー
クを完全に防止する方法として、沸点が高い有機物及び
空気等の気体等のように水以外の冷却媒体を使用ことが
考えられる。しかし、有機物による冷却では、クエンチ
処理後に洗浄処理が必要であるという欠点がある。一
方、空気等の気体により溶融錫を冷却する方法では、め
っき材表面に縞状の模様が発生するという欠点があると
共に、錫と銅との金属間化合物層が厚く成長し、はんだ
付け性が低下するという欠点が生じる。
することにより発生する現象であるため、クエンチマー
クを完全に防止する方法として、沸点が高い有機物及び
空気等の気体等のように水以外の冷却媒体を使用ことが
考えられる。しかし、有機物による冷却では、クエンチ
処理後に洗浄処理が必要であるという欠点がある。一
方、空気等の気体により溶融錫を冷却する方法では、め
っき材表面に縞状の模様が発生するという欠点があると
共に、錫と銅との金属間化合物層が厚く成長し、はんだ
付け性が低下するという欠点が生じる。
【0013】本願発明者等は、種々実験研究の結果、こ
の縞状の模様は、錫めっき層中におけるCu等の不純物
の含有量が多くなると発生するとの知見を得た。従っ
て、錫めっき層へのCu等の不純物の拡散を抑制するこ
とにより、気体による冷却であっても、縞状の模様の発
生を回避することができる。
の縞状の模様は、錫めっき層中におけるCu等の不純物
の含有量が多くなると発生するとの知見を得た。従っ
て、錫めっき層へのCu等の不純物の拡散を抑制するこ
とにより、気体による冷却であっても、縞状の模様の発
生を回避することができる。
【0014】本発明においては、下地である銅又は銅合
金にニッケル(Ni)めっきを施し、このニッケルめっ
き層上に錫めっき層を形成し、その後溶融加熱処理を施
す。NiはCuに比して錫めっき層への拡散速度が低
く、錫との間の金属間化合物の成長速度が遅い。このた
め、本発明においては、気体により溶融錫を冷却して
も、縞状の模様の発生を防止できると共に、はんだ付け
不良の原因となる金属間化合物の成長を抑制できる。
金にニッケル(Ni)めっきを施し、このニッケルめっ
き層上に錫めっき層を形成し、その後溶融加熱処理を施
す。NiはCuに比して錫めっき層への拡散速度が低
く、錫との間の金属間化合物の成長速度が遅い。このた
め、本発明においては、気体により溶融錫を冷却して
も、縞状の模様の発生を防止できると共に、はんだ付け
不良の原因となる金属間化合物の成長を抑制できる。
【0015】なお、クエンチ処理時の冷却媒体として
は、空気、窒素、酸素、還元ガス及び不活性ガス等の気
体であればよく、特に制限はない。
は、空気、窒素、酸素、還元ガス及び不活性ガス等の気
体であればよく、特に制限はない。
【0016】次に、本願におけるニッケルめっき層の厚
さ、冷却媒体としての気体の温度及び吹き付け圧力の数
値限定理由について説明する。
さ、冷却媒体としての気体の温度及び吹き付け圧力の数
値限定理由について説明する。
【0017】ニッケルめっき層の厚さは、 0.1乃至2.0
μmであることが好ましい。ニッケルめっき層の厚さが
0.1μm未満の場合は、リフロー処理時に錫めっき層へ
のCuの拡散を抑制する効果が十分でなく、めっき材の
表面に縞状の模様が発生することがある。一方、ニッケ
ルめっき層の厚さが 2.0μmを超えると、錫めっき層の
表面に縞状の模様が発生することを防止できるものの、
経済的なコストが上昇して無駄である。また、この場合
は、曲げ加工性が低下し、曲げ加工部にめっき割れが生
じる。このため、ニッケルめっき層の厚さは 0.1乃至2.
0 μmとすることが好ましい。
μmであることが好ましい。ニッケルめっき層の厚さが
0.1μm未満の場合は、リフロー処理時に錫めっき層へ
のCuの拡散を抑制する効果が十分でなく、めっき材の
表面に縞状の模様が発生することがある。一方、ニッケ
ルめっき層の厚さが 2.0μmを超えると、錫めっき層の
表面に縞状の模様が発生することを防止できるものの、
経済的なコストが上昇して無駄である。また、この場合
は、曲げ加工性が低下し、曲げ加工部にめっき割れが生
じる。このため、ニッケルめっき層の厚さは 0.1乃至2.
0 μmとすることが好ましい。
【0018】クエンチ処理時の冷却媒体としての気体の
温度は、5乃至10℃であることが好ましい。この冷却媒
体の温度を5℃未満とすると、冷却に要するコストが高
くなる。一方、前記冷却媒体の温度が10℃以上である
と、クエンチ処理における冷却時間が長くなり、錫めっ
き表面の酸化が進行すると共に錫とニッケルとの金属間
化合物の成長が進行する。このため、冷却媒体である気
体の温度は5乃至10℃とすることが好ましい。
温度は、5乃至10℃であることが好ましい。この冷却媒
体の温度を5℃未満とすると、冷却に要するコストが高
くなる。一方、前記冷却媒体の温度が10℃以上である
と、クエンチ処理における冷却時間が長くなり、錫めっ
き表面の酸化が進行すると共に錫とニッケルとの金属間
化合物の成長が進行する。このため、冷却媒体である気
体の温度は5乃至10℃とすることが好ましい。
【0019】クエンチ処理時の冷却媒体は1乃至3kg/
cm2 で吹き付けることが好ましい。冷却媒体の吹き付け
圧力が1kg/cm2 未満であると、クエンチ処理における
冷却時間が長くなり、錫めっき表面の酸化が進行すると
共に、錫とニッケルとの金属間化合物の成長も進行す
る。錫めっき層の表面の酸化が進行すると、めっき材表
面の変色、はんだ付け不良及び接触抵抗値の増加等の不
都合を招来し、商品価値が低下してしまう。また、錫と
ニッケルとの金属間化合物の成長が進行するとめっき材
の加工性が低下したり、プレス金型へのダメージが大き
くなるという不都合が発生する。一方、冷却媒体の吹き
付け圧力が3kg/cm2 を超えると、溶融錫の表面に波が
生じ、この状態で錫が凝固するため、均一なめっき表面
が得られない。このため、冷却媒体としての気体の吹き
付け圧力は1乃至3kg/cm2 であることが好ましい。
cm2 で吹き付けることが好ましい。冷却媒体の吹き付け
圧力が1kg/cm2 未満であると、クエンチ処理における
冷却時間が長くなり、錫めっき表面の酸化が進行すると
共に、錫とニッケルとの金属間化合物の成長も進行す
る。錫めっき層の表面の酸化が進行すると、めっき材表
面の変色、はんだ付け不良及び接触抵抗値の増加等の不
都合を招来し、商品価値が低下してしまう。また、錫と
ニッケルとの金属間化合物の成長が進行するとめっき材
の加工性が低下したり、プレス金型へのダメージが大き
くなるという不都合が発生する。一方、冷却媒体の吹き
付け圧力が3kg/cm2 を超えると、溶融錫の表面に波が
生じ、この状態で錫が凝固するため、均一なめっき表面
が得られない。このため、冷却媒体としての気体の吹き
付け圧力は1乃至3kg/cm2 であることが好ましい。
【0020】なお、気体の吹き付けにより錫が凝固した
後は、直ちにこのめっき材を水中に浸漬して急冷するこ
とが好ましい。錫めっき表面が凝固した後では、めっき
材を水槽中に浸漬してもクエンチマークは発生しない。
一方、めっき材を水で急冷することにより、錫めっき層
表面の酸化及び金属間化合物の成長を抑制することがで
きる。このため、気体吹き付けにより溶融錫が凝固した
後は、めっき材を水中に浸漬して、急冷することが好ま
しい。
後は、直ちにこのめっき材を水中に浸漬して急冷するこ
とが好ましい。錫めっき表面が凝固した後では、めっき
材を水槽中に浸漬してもクエンチマークは発生しない。
一方、めっき材を水で急冷することにより、錫めっき層
表面の酸化及び金属間化合物の成長を抑制することがで
きる。このため、気体吹き付けにより溶融錫が凝固した
後は、めっき材を水中に浸漬して、急冷することが好ま
しい。
【0021】
【実施例】次に、本発明に係る実施例について、その比
較例及び従来例と比較して説明する。
較例及び従来例と比較して説明する。
【0022】先ず、ニッケルめっき層の厚さが異なるリ
フロー錫めっき材を製造し、その特性を調べた。即ち、
1辺が 100mmの正方形であり、厚さが0.3mm のリン青銅
(3種)板材の表面に下記表1に示す厚さでニッケルを
めっきした。このときのニッケルめっき条件を下記表2
に示す。
フロー錫めっき材を製造し、その特性を調べた。即ち、
1辺が 100mmの正方形であり、厚さが0.3mm のリン青銅
(3種)板材の表面に下記表1に示す厚さでニッケルを
めっきした。このときのニッケルめっき条件を下記表2
に示す。
【0023】次に、このニッケルめっき層上(但し、比
較例1はリン青銅板材の表面上)に錫めっきを施した。
このときの錫めっき条件を下記表3に示す。その後、加
熱溶融処理した後、空気(温度が10℃、圧力が3kg/cm
2 )を吹き付けて、錫を凝固させた。なお、前記加熱溶
融処理におけるリフロー条件は、炉内温度が 600℃、処
理時間が10秒間である。また、従来例1は、リン青銅板
材に直接錫めっきを施した後、加熱溶融処理を行い、水
中にて冷却することにより得られたリフロー錫めっき材
である。
較例1はリン青銅板材の表面上)に錫めっきを施した。
このときの錫めっき条件を下記表3に示す。その後、加
熱溶融処理した後、空気(温度が10℃、圧力が3kg/cm
2 )を吹き付けて、錫を凝固させた。なお、前記加熱溶
融処理におけるリフロー条件は、炉内温度が 600℃、処
理時間が10秒間である。また、従来例1は、リン青銅板
材に直接錫めっきを施した後、加熱溶融処理を行い、水
中にて冷却することにより得られたリフロー錫めっき材
である。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】このようにして得た実施例1乃至5、比較
例1乃至4及び従来例1の各めっき材について、外観、
耐食性及び曲げ加工性を調べた。即ち、外観は、JIS Z
8741に基づき、めっき材の表面の45度鏡面反射率を測定
し、その結果に基づいて評価した。また、耐食性は、JI
S Z 2371に基づき、塩水噴霧試験を行って、白錆が発生
するまでの時間を測定し、その結果に基づいて評価し
た。更に、曲げ加工性は、JIS Z 2248に基づき、 0.5R
90°で曲げ試験を行い、めっき割れ及び剥離の有無を調
べ、その結果に基づいて評価した。これらの結果を表1
に併せて示す。但し、外観は、錫めっき層の表面の反射
率が90%以上の場合を◎、80%以上90%未満の場合を
○、70%以上80%未満の場合を△、70%未満の場合を×
として示した。また、耐食性は、白錆が発生するまでの
時間が15時間以上の場合を◎、10時間以上15時間
未満の場合を○、5時間以上10時間未満の場合を△、
5時間未満の場合を×として示した。更に、曲げ加工性
は、めっき割れ及び剥離が認められない場合を◎、わず
かにめっき割れが生じるが剥離は認められない場合を
○、めっき割れが生じるが剥離は認められない場合を
△、めっき割れ及び剥離が生じた場合を×として示し
た。
例1乃至4及び従来例1の各めっき材について、外観、
耐食性及び曲げ加工性を調べた。即ち、外観は、JIS Z
8741に基づき、めっき材の表面の45度鏡面反射率を測定
し、その結果に基づいて評価した。また、耐食性は、JI
S Z 2371に基づき、塩水噴霧試験を行って、白錆が発生
するまでの時間を測定し、その結果に基づいて評価し
た。更に、曲げ加工性は、JIS Z 2248に基づき、 0.5R
90°で曲げ試験を行い、めっき割れ及び剥離の有無を調
べ、その結果に基づいて評価した。これらの結果を表1
に併せて示す。但し、外観は、錫めっき層の表面の反射
率が90%以上の場合を◎、80%以上90%未満の場合を
○、70%以上80%未満の場合を△、70%未満の場合を×
として示した。また、耐食性は、白錆が発生するまでの
時間が15時間以上の場合を◎、10時間以上15時間
未満の場合を○、5時間以上10時間未満の場合を△、
5時間未満の場合を×として示した。更に、曲げ加工性
は、めっき割れ及び剥離が認められない場合を◎、わず
かにめっき割れが生じるが剥離は認められない場合を
○、めっき割れが生じるが剥離は認められない場合を
△、めっき割れ及び剥離が生じた場合を×として示し
た。
【0028】この表1から明らかなように、実施例1乃
至5はいずれも外観が良好であると共に、耐食性及び曲
げ加工性が極めて優れていた。一方、比較例1,2は、
いずれも耐食性及び曲げ加工性が優れているものの、ニ
ッケルめっき層が無いか又はその厚さが薄いため、Cu
の拡散を十分に防止することができず、錫めっき層の表
面に縞状の模様が発生しており、外観がよくないもので
あった。また、ニッケルめっき層の厚さが厚い比較例
3,4は、いずれも曲げ加工性が満足できるものではな
かった。
至5はいずれも外観が良好であると共に、耐食性及び曲
げ加工性が極めて優れていた。一方、比較例1,2は、
いずれも耐食性及び曲げ加工性が優れているものの、ニ
ッケルめっき層が無いか又はその厚さが薄いため、Cu
の拡散を十分に防止することができず、錫めっき層の表
面に縞状の模様が発生しており、外観がよくないもので
あった。また、ニッケルめっき層の厚さが厚い比較例
3,4は、いずれも曲げ加工性が満足できるものではな
かった。
【0029】更に、従来例1は曲げ加工性が優れている
ものの、加熱溶融処理を行なっためっき材を水中で冷却
するため、めっき表面にクエンチマークが発生し、外観
及び耐食性の点で実施例1乃至5に比して劣るものであ
った。
ものの、加熱溶融処理を行なっためっき材を水中で冷却
するため、めっき表面にクエンチマークが発生し、外観
及び耐食性の点で実施例1乃至5に比して劣るものであ
った。
【0030】次に、吹き付け気体の温度及び圧力による
影響を調べた。
影響を調べた。
【0031】1辺が 100mmの正方形であり、厚さが0.3m
m のリン青銅(3種)板材の表面にニッケルめっき層を
0.5 μmの厚さで形成し、このニッケルめっき層上に錫
をめっきした。その後、加熱溶融処理を施し、下記表4
に示す温度の空気を同じく表4に示す圧力で吹き付け
て、錫を凝固させた。なお、従来例2は、リン青銅板材
に直接錫めっきを施した後、加熱溶融処理を行い、水中
にて冷却することにより得られたリフロー錫めっき材で
ある。
m のリン青銅(3種)板材の表面にニッケルめっき層を
0.5 μmの厚さで形成し、このニッケルめっき層上に錫
をめっきした。その後、加熱溶融処理を施し、下記表4
に示す温度の空気を同じく表4に示す圧力で吹き付け
て、錫を凝固させた。なお、従来例2は、リン青銅板材
に直接錫めっきを施した後、加熱溶融処理を行い、水中
にて冷却することにより得られたリフロー錫めっき材で
ある。
【0032】これらのリフロー錫めっき材について、外
観及び錫とニッケルとの間の金属間化合物の厚さを調べ
た。その測定結果を表4に併せて示す。
観及び錫とニッケルとの間の金属間化合物の厚さを調べ
た。その測定結果を表4に併せて示す。
【0033】但し、外観は、JIS Z 8741に基づき、めっ
き材の表面を45度鏡面反射率を測定し、その結果に基
づいて評価した。そして、反射率が90%以上の場合を
◎、80%以上90%未満の場合を○、70%以上80
%未満の場合を△、70%未満の場合を×として示し
た。また、金属間酸化物層の層厚は、各めっき材から切
り出した試料片を樹脂に埋め込み、この試料片の断面を
乾式研磨した後、光学顕微鏡を用いてを測定した。
き材の表面を45度鏡面反射率を測定し、その結果に基
づいて評価した。そして、反射率が90%以上の場合を
◎、80%以上90%未満の場合を○、70%以上80
%未満の場合を△、70%未満の場合を×として示し
た。また、金属間酸化物層の層厚は、各めっき材から切
り出した試料片を樹脂に埋め込み、この試料片の断面を
乾式研磨した後、光学顕微鏡を用いてを測定した。
【0034】
【表4】
【0035】この表4から明らかなように、実施例6乃
至8はいずれも外観が良好であると共に、金属間化合物
層の厚さが 0.7μm以下と薄かった。
至8はいずれも外観が良好であると共に、金属間化合物
層の厚さが 0.7μm以下と薄かった。
【0036】一方、比較例5,7は、いずれも実施例6
乃至7に比して加熱溶融処理後のめっき材の冷却速度が
遅いため、めっき表面の酸化物が厚く成長して外観の評
価で実施例6〜8より劣ると共に、錫とニッケルとの金
属間化合物層が厚く成長した。また、比較例6は吹き付
け圧力が高いため、錫とニッケルとの金属間化合物層の
厚さが薄いものの、溶融錫の表面に波が発生した状態で
錫が凝固するため、均一なめっき表面を得ることができ
なかった。更に、従来例2は、めっき材を水中に浸漬し
て冷却するため、冷却速度が速く、金属間化合物層の厚
さが薄いものの、めっき表面にクエンチマークが発生
し、外観が満足できるものではなかった。
乃至7に比して加熱溶融処理後のめっき材の冷却速度が
遅いため、めっき表面の酸化物が厚く成長して外観の評
価で実施例6〜8より劣ると共に、錫とニッケルとの金
属間化合物層が厚く成長した。また、比較例6は吹き付
け圧力が高いため、錫とニッケルとの金属間化合物層の
厚さが薄いものの、溶融錫の表面に波が発生した状態で
錫が凝固するため、均一なめっき表面を得ることができ
なかった。更に、従来例2は、めっき材を水中に浸漬し
て冷却するため、冷却速度が速く、金属間化合物層の厚
さが薄いものの、めっき表面にクエンチマークが発生
し、外観が満足できるものではなかった。
【0037】次いで、気体の吹き付けのみで冷却した場
合と、気体での冷却により錫を凝固させた後水冷した場
合とで、金属間化合物層の厚さの違いを調べた。即ち、
リン青銅材にニッケルめっき層を 0.5μmの厚さで形成
し、このニッケルめっき層上に錫めっきを施した後、加
熱溶融処理を行った。表5に示すように、実施例9は、
空気(温度が10℃、圧力が3kg/cm2 )にて冷却を行
い、めっき表面の錫が凝固した後、直ちに水槽中にて水
冷することにより得られたリフロー錫めっき材である。
また、比較例8は、空気(温度が10℃、圧力が3kg/cm
2 )のみで冷却することにより得られたリフロー錫めっ
き材である。そして、この実施例及び比較例から切り出
した試験片を樹脂に埋め込み、錫めっき材の断面を乾式
研磨した後、光学顕微鏡を用いて金属間化合物層の厚さ
を測定した。その結果を表5に併せて示す。
合と、気体での冷却により錫を凝固させた後水冷した場
合とで、金属間化合物層の厚さの違いを調べた。即ち、
リン青銅材にニッケルめっき層を 0.5μmの厚さで形成
し、このニッケルめっき層上に錫めっきを施した後、加
熱溶融処理を行った。表5に示すように、実施例9は、
空気(温度が10℃、圧力が3kg/cm2 )にて冷却を行
い、めっき表面の錫が凝固した後、直ちに水槽中にて水
冷することにより得られたリフロー錫めっき材である。
また、比較例8は、空気(温度が10℃、圧力が3kg/cm
2 )のみで冷却することにより得られたリフロー錫めっ
き材である。そして、この実施例及び比較例から切り出
した試験片を樹脂に埋め込み、錫めっき材の断面を乾式
研磨した後、光学顕微鏡を用いて金属間化合物層の厚さ
を測定した。その結果を表5に併せて示す。
【0038】
【表5】
【0039】この表5から明らかなように、実施例9
は、めっき表面の錫が凝固した後、直ちに水槽にて冷却
するため、比較例8に比して高温状態の時間が短い。こ
のため、錫とニッケルとの間の金属間化合物層の層厚が
薄い。
は、めっき表面の錫が凝固した後、直ちに水槽にて冷却
するため、比較例8に比して高温状態の時間が短い。こ
のため、錫とニッケルとの間の金属間化合物層の層厚が
薄い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
銅又は銅合金材にニッケルめっきを施し、このニッケル
めっき層上に錫めっき層を形成した後、加熱溶融処理を
施し、溶融した錫に気体を吹き付けて凝固させるから、
クエンチマーク及び縞状の模様の発生を回避できて、表
面状態が良好であり、外観、耐食性及び曲げ加工性が優
れ、電子機器の端子及びコネクタ等の材料として好適の
リフロー錫めっき材を得ることができる。
銅又は銅合金材にニッケルめっきを施し、このニッケル
めっき層上に錫めっき層を形成した後、加熱溶融処理を
施し、溶融した錫に気体を吹き付けて凝固させるから、
クエンチマーク及び縞状の模様の発生を回避できて、表
面状態が良好であり、外観、耐食性及び曲げ加工性が優
れ、電子機器の端子及びコネクタ等の材料として好適の
リフロー錫めっき材を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 副田 益光 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内
Claims (4)
- 【請求項1】 銅又は銅合金材にニッケルめっきを施し
ニッケルめっき層を得る工程と、このニッケルめっき層
上に錫めっき層を形成する工程と、この錫めっき層に対
し加熱溶融処理を施す工程と、溶融した錫に気体を吹き
付けて凝固させる工程とを有することを特徴とするリフ
ロー錫めっき材の製造方法。 - 【請求項2】 前記ニッケルめっき層の層厚は 0.1乃至
2.0 μmであることを特徴とする請求項1に記載のリフ
ロー錫めっき材の製造方法。 - 【請求項3】 前記気体の温度は5乃至10℃であり、前
記気体の吹き付け圧力は1乃至3kg/cm2 であることを
特徴とする請求項1又は2に記載のリフロー錫めっき材
の製造方法。 - 【請求項4】 前記気体を吹き付けて錫を凝固させた
後、続けて前記銅又は銅合金材を水中に浸漬して冷却す
る工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいず
れか1項に記載のリフロー錫めっき材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22847892A JPH0673593A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | リフロー錫めっき材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22847892A JPH0673593A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | リフロー錫めっき材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0673593A true JPH0673593A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=16877104
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22847892A Pending JPH0673593A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | リフロー錫めっき材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0673593A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0790674A (ja) * | 1993-09-27 | 1995-04-04 | Mitsubishi Shindoh Co Ltd | 電気接続具製造用メッキCuまたはCu合金板、およびその製造法 |
| JP2003147579A (ja) * | 2001-11-13 | 2003-05-21 | Yazaki Corp | 端 子 |
| US6759142B2 (en) | 2001-07-31 | 2004-07-06 | Kobe Steel Ltd. | Plated copper alloy material and process for production thereof |
| JP2016156051A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | Jx金属株式会社 | 電子部品用Snめっき材 |
| JP2016156050A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | Jx金属株式会社 | 電子部品用Snめっき材 |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP22847892A patent/JPH0673593A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0790674A (ja) * | 1993-09-27 | 1995-04-04 | Mitsubishi Shindoh Co Ltd | 電気接続具製造用メッキCuまたはCu合金板、およびその製造法 |
| US6759142B2 (en) | 2001-07-31 | 2004-07-06 | Kobe Steel Ltd. | Plated copper alloy material and process for production thereof |
| US6939621B2 (en) | 2001-07-31 | 2005-09-06 | Kobe Steel, Ltd. | Plated copper alloy material and process for production thereof |
| JP2003147579A (ja) * | 2001-11-13 | 2003-05-21 | Yazaki Corp | 端 子 |
| JP2016156051A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | Jx金属株式会社 | 電子部品用Snめっき材 |
| JP2016156050A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | Jx金属株式会社 | 電子部品用Snめっき材 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR101158113B1 (ko) | 전기 전자 부품용 동 합금판 | |
| JPH09104956A (ja) | 高強度高導電性銅基合金の製造法 | |
| KR101231549B1 (ko) | 고강도 고내열성 구리 합금재 | |
| EP2876182A1 (en) | Hot dip zinc alloy plated steel sheet having excellent corrosion resistance and external surface and method for manufacturing same | |
| JP2555067B2 (ja) | 高力銅基合金の製造法 | |
| KR101185548B1 (ko) | 고강도, 고전도성 동합금 및 그 제조방법 | |
| JP4567906B2 (ja) | 電子・電気部品用銅合金板または条およびその製造方法 | |
| US7488408B2 (en) | Tin-plated film and method for producing the same | |
| JPH0673593A (ja) | リフロー錫めっき材の製造方法 | |
| JP2000307051A (ja) | 銅及び銅基合金とその製造方法 | |
| KR100358345B1 (ko) | 도금예비처리공정중에얼룩이발생하지않는고강도구리합금 | |
| JP2001303159A (ja) | コネクタ用銅合金とその製造法 | |
| US5064611A (en) | Process for producing copper alloy | |
| KR20100085374A (ko) | 고강도 및 고전도성 동합금 및 그 제조방법 | |
| JPS63128158A (ja) | 高力高導電性銅基合金の製造方法 | |
| KR101031816B1 (ko) | 리드프레임용 동합금의 제조방법 | |
| JPH1060562A (ja) | 電子機器用銅合金及びその製造方法 | |
| JPH06134552A (ja) | Cu−Ni−Sn合金の連続鋳造方法 | |
| JPS63266050A (ja) | 高力銅基合金の製造法 | |
| JPH01159397A (ja) | 銅又は銅合金を母材としたリフロー錫又は錫合金めっき材の製造方法 | |
| JPH07216581A (ja) | 錫又は錫合金めっき材の製造方法 | |
| US1760603A (en) | Method of coating metals | |
| KR101325400B1 (ko) | 준합금화 열연용융아연도금강판 및 그 제조방법 | |
| JP2011093050A (ja) | 電気・電子部品用の銅・銅合金材の製造方法 | |
| JPS64457B2 (ja) |