JPH0674752A - 薄膜型変位センサーを設けたカンチレバー - Google Patents

薄膜型変位センサーを設けたカンチレバー

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JPH0674752A
JPH0674752A JP4228999A JP22899992A JPH0674752A JP H0674752 A JPH0674752 A JP H0674752A JP 4228999 A JP4228999 A JP 4228999A JP 22899992 A JP22899992 A JP 22899992A JP H0674752 A JPH0674752 A JP H0674752A
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JP
Japan
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cantilever
thin film
piezoelectric
displacement sensor
flexible plate
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JP4228999A
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Hisamitsu Fujio
尚光 藤生
Shunji Watanabe
俊二 渡辺
Toru Fujii
藤井  透
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、可撓性プレートとその先端付近に
固定された針状チップとからなるカンチレバーにおい
て、圧電または電歪特性を持つ薄膜とカンチレバー長手
方向から該薄膜を挟む側面電極とからなる薄膜型変位セ
ンサーを可撓性プレート上に形成し、歪みによる分極電
荷を感知するカンチレバーとしたところに特徴がある。 【効果】 どのような材料でできたカンチレバーに対し
ても薄膜型変位センサーを一体化して設けることができ
るため、カンチレバーの材料が限定されず素子構成が複
雑化せず、また、カンチレバーを走査してサンプルを測
定することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カンチレバーに関する
ものであり、特に原子間力顕微鏡のカンチレバーに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】走査型顕微鏡のひとつである原子間力顕
微鏡(Atomic Force Microscope :AFM)は、物質
間に働く力により表面の2次的な観察像を形成するもの
である。AFMは、電気伝導性のない材料表面や有機分
子をナノメートルスケールで観察できることから、広範
な応用が期待されている(山田、応用物理 第59巻第2
号 P191〜192 )。
【0003】図2に、従来のAFMの原理の概念図を示
す。AFMは、先端曲率半径の小さな針状チップと可撓
性プレートとからなるカンチレバーと、可撓性プレート
のたわみ(曲がり)を測定する変位検出系から構成され
る。カンチレバーの先端の針状チップをサンプルに近づ
ける(10nm程度)と、サンプル原子と針状チップとの
間には静電気、磁気及びファンデルワールス力などが働
いて可撓性プレートがたわむ。このたわみの変位量を変
位検出系により検出することによって測定が行われる。
【0004】そして、サンプルを走査することによりサ
ンプル表面の力の2次元的情報が得られる。また、可撓
性プレートのたわみを一定にするように試料の位置を制
御しながらサンプルを走査することにより表面の微視的
形状を知ることができる。例えば、特開平3−218998に
は、シリコン基板およびこれと一体化した尖鋭なシリコ
ンチップとからなるカンチレバー、あるいは窒化珪素基
板と尖鋭なシリコンチップとからなるカンチレバーが記
載されている。
【0005】また、特開平1−262403には、上記のカン
チレバーの他、シリコンからなるプレートが回転する構
造のカンチレバーが記載されている。これらのカンチレ
バーのサンプル原子から受ける力によって生ずる変位を
検出する変位検出系には、トンネル検出方式、光波干渉
方式、光てこ方式が用いられていた。
【0006】いずれの方法においても、カンチレバーと
変位検出系との相対変位によって針状チップの動きを測
定するため、カンチレバーに対して変位検出系が固定さ
れないと変位の読み取り誤差が大きくなる。そのため、
従来、カンチレバー、変位検出系を固定し、試料を走査
していた。しかしながら、この方式では、試料が大きく
なると機械的特性が劣化するため試料を薄く小さく加工
する必要があった。それゆえ、大型試料を観察するとき
にはカンチレバーを走査したいが、従来のAFMでは、
上述のようにカンチレバーと重い変位検出系を一体にし
て走査する必要があり、特性を劣化させてしまうことか
ら逃れられなかった。
【0007】また、AFMは、〜 100μmの視野しか持
たず、かつその範囲においては1フレーム数分かかり、
光学顕微鏡や電子顕微鏡のようにスムーズなファインダ
ー機能を持っていない。そして、大きな変位検出系のた
めに、上部からN.Aの大きい光学顕微鏡でカンチレバ
ー、サンプルの位置合わせができないこともAFMの操
作性を悪くしていた。
【0008】そこで、変位検出系とカンチレバーを一体
化する試みがなされている。たとえば、シリコンカンチ
レバー中にピエゾ抵抗部分を作り、これの抵抗変化で変
位を感知するピエゾ抵抗方式(International Conferen
ce on Solid-State Sensorsand Actuators 1991、予
稿、 PP448〜451 )、カンチレバー上に微小光学系を作
り、光路長の変化による光波干渉を計測し、変位を感知
する光干渉方式(特開平2−196209)がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような変位検出系とカンチレバーを一体化する方法で
は、カンチレバー自体の材料を変位検出系を構成する材
料とするか、あるいはカンチレバーの材料の一部を変位
検出系を構成する材料とするため、カンチレバー用の材
料が検出方式により限定されてしまうという問題があっ
た。たとえば、ピエゾ抵抗方式では、ピエゾ抵抗を得る
ためにシリコンを材料とするしかなく、光干渉方式で
は、窒化珪素、珪酸塩ガラス等の光学材料を使わなけれ
ばならない。さらに、このような材料を用いた場合に
は、カンチレバーが他の材料と複合した二重、三重の複
雑な構造になることが多い。
【0010】このように、カンチレバーの材料が限定さ
れることにより、素子構造が複雑化すると共に多くの制
約が生ずる。さらに、カンチレバーの作製にあたって、
複雑な製造工程が必要となり困難を伴い、実際に作製可
能であるとしても生産コスト等に問題を残すことが考え
られる。本発明はこのような従来技術の問題に鑑みて、
二酸化珪素、金属等の種々の材料で作られたカンチレバ
ーを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、変位検出
系として薄膜型変位センサーを用いることにより、小型
化できることを着想した。そして、この薄膜型変位セン
サーをカンチレバー上に設けて一体化することにより、
大きなサンプルでもカンチレバーを走査して測定できる
こと、及びカンチレバーの材料が限定されず素子構成が
複雑化しないことを見い出し、本発明を成すに至った。
【0012】よって本発明は、可撓性プレート及びその
先端付近に固定された針状チップからなるカンチレバー
において、前記プレート上に、圧電または電歪特性を持
つ薄膜とカンチレバー長手方向から該薄膜を挟む側面電
極とからなる薄膜型変位センサーを取り付けたことを特
徴とするカンチレバーを提供するものである。
【0013】
【作用】本発明では、圧電または電歪特性を持つ薄膜、
カンチレバー長手方向から該薄膜を挟む側面電極からな
る薄膜型変位センサーを可撓性プレート上に形成し、歪
みによる分極電荷を感知するカンチレバーとしたところ
に特徴がある。なお、本発明においては、AFMや走査
型トンネル顕微鏡(Scanning Tunnelling Microscop
e :STM)に用いられるカンチレバー上に薄膜型変位
センサーを設けたが、本発明の薄膜型変位センサーは、
マイクロマシン等の他の微小システムにおいても、変位
センサー、歪センサー等の変位検出系として使用するこ
とが可能である。
【0014】図1に、本発明のカンチレバーの構成の一
態様を示し、本発明の作用を説明する。探針がサンプル
原子から斥力あるいは引力を受けることによりカンチレ
バーが屈曲する。圧電または電歪の特性を持った材料か
らなる薄膜が可撓性プレート内で最大の応力を生ずるプ
レートの根本部分表面に側面電極と共に形成され、探針
の変位に伴い最大の変位を受けるようになる。図1では
可撓性プレートの上部表面に圧電・電歪材料からなる薄
膜型変位センサーを形成してあるが、下部表面に形成し
ても同じ効果が得られる。薄膜として圧電材料を使用し
た場合、側面電極を使って簡単にポーリングでき、この
ポーリング方向と平行となる方向の可撓性プレートの屈
曲に伴い分極電荷が薄膜の両端面に生ずる(圧電定数d
33で示される現象)。電歪材料を薄膜として用いた場合
にも同様にして分極が生ずる。この分極電荷を電極を通
して計測することにより、探針(針状チップ)の変位量
を知ることができる。
【0015】このような変位センサーの能力を最大限に
生かすには、高い圧電定数あるいは電歪定数を持った材
料を使うことが望ましく、チタン酸ジルコニウム酸鉛−
酸化ランタン固溶体、ニオブ酸マグネシウム酸鉛−チタ
ン酸鉛固溶体は、それぞれの代表的材料である。さら
に、圧電材料であるチタン酸バリウムも変位センサーの
中間層の材料として優れている。また、圧電あるいは電
歪特性を持つ薄膜が鉛を含む場合には、可撓性プレート
との化学反応が起こる可能性がある。この場合には、こ
のような反応を防ぐため原子拡散を抑制するためのバッ
ファ層を両者の間に形成することが望ましい。具体的に
は、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の素材がこ
のバッファ層として有効である。
【0016】
【実施例1】図1に示すような構成で、以下に示す作製
方法により可撓性プレートを二酸化珪素、薄膜型変位セ
ンサーの薄膜をチタン酸ジルコニウム酸鉛を使って作製
する。 〔カンチレバーの作製〕二酸化珪素でできたカンチレバ
ーは、微細加工とSiの異方性エッチングを利用した従来
の方法(たとえば、T.R.Albrecht and C.F.Quate : J.A
ppl.Phys 62, 2599 )により作製した。 〔薄膜型変位センサーの作製〕上記カンチレバー上に、
真空槽中においてRFスパッタリング法で2×10-3Torr
の雰囲気(アルゴン90%、酸素10%)中においてRFパ
ワー2W/cm2 にて酸化マグネシウムの焼結体ターゲ
ットを用いて酸化マグネシウムバッファ層を 0.2μm作
製した。次に、真空槽中、酸素ガス圧力10-4Torr以下に
おいてチタン酸ジルコニウム酸鉛焼結体をターゲットと
するスパッタリング法によりバッファ層上に1μmの圧
電薄膜を形成する。
【0017】この後、チタン酸ジルコニウム酸鉛薄膜上
にレジスト膜を形成し、露光装置により露光、現像を行
ないセンサー形成部以外のレジスト膜を除去する。続い
て加速電圧 500V、入射角0度、イオン電流密度1mA
/cm2 の条件でアルゴンガスによるエッチングを行な
い、圧電薄膜及びバッファ層を除去する。次に、残りの
レジスト膜を除去し、アルミニウム膜を蒸着法によりカ
ンチレバー上面に形成した後レジスト膜を形成し、露
光、現像を行なった後、通常のアルゴンガスによるエッ
チングにより側面電極、リード線を作製する。
【0018】カンチレバーの形状は、長さ(l1 ) 100
μm、幅(w1 )20μm、厚さ(t 1 )2μmである。
圧電薄膜の形状は、長さ(l2 )10μm、幅(w2 )20
μm、厚さ(t2 )1μm、側面電極を長さ(l3 )1
μm、幅(w3 )15μm、厚さ(t3 )1μmとし、探
針先端の変位(d)が1nmとすると、強誘電薄膜部に
生ずる応力(σ)は概算として、
【0019】
【数1】
【0020】で与えられ、これに対して
【0021】
【数2】
【0022】で示される分極電荷が生ずる。ここで、E
はシリコン上に成膜された二酸化珪素膜のヤング率、d
33はチタン酸ジルコニウム酸鉛の33で示される縦振動
方向の圧電定数である。ここでは代表的な値としてEを
60GPa、d33を 400×10-12 m/Vとすると、強誘電薄
膜の両電極間に約20mVの電位差を与える。この誘起電
圧に対して音波診断用のソナー等に使われる通常の信号
処理を行えば、変位量を得ることが出来る。
【0023】図1に示されるように、本発明の薄膜型変
位センサーは非常に簡単な構成を持っており、センサー
部自体がカンチレバーあるいはカンチレバーの一部とな
る必要がないため、本実施例で示した酸化珪素薄膜で作
られた可撓性プレートのみならず、種々の材料で作られ
た可撓性プレートにのせて変位センサとして使用するこ
とができる。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、どのよ
うな材料でできたカンチレバーに対してもこれと一体化
した変位センサーを設けることができる。特に、本発明
を原子間力顕微鏡に適用した場合、力検出カンチレバー
上方空間が光源および光検出部から開放されることか
ら、力検出カンチレバーと被測定物との位置合わせが極
めて容易となり、操作性を向上させる上、光学顕微鏡に
よる被測定物の観察を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るカンチレバーの断面概略図であ
る。
【図2】 従来のAFMの原理の概念図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性プレートとその先端付近に固定さ
    れた針状チップとからなるカンチレバーにおいて、前記
    可撓性プレート上に、圧電または電歪特性を持つ薄膜と
    カンチレバー長手方向から該薄膜を挟む側面電極とから
    なる薄膜型変位センサーを取りつけたことを特徴とする
    カンチレバー。
  2. 【請求項2】 請求項1に係るカンチレバーにおいて、
    前記圧電または電歪薄膜がチタン酸ジルコニウム酸鉛−
    酸化ランタン固溶体であることを特徴とするカンチレバ
    ー。
  3. 【請求項3】 請求項1に係るカンチレバーにおいて、
    前記圧電または電歪薄膜がニオブ酸マグネシウム酸鉛−
    チタン酸鉛固溶体であることを特徴とするカンチレバ
    ー。
  4. 【請求項4】 請求項1に係るカンチレバーにおいて、
    前記圧電または電歪薄膜がチタン酸バリウムであること
    を特徴とするカンチレバー。
  5. 【請求項5】 請求項1に係るカンチレバーにおいて、
    圧電または電歪薄膜が可撓性プレートとの化学反応を防
    ぐためのバッファ層上に形成されることを特徴とするカ
    ンチレバー。
JP4228999A 1992-08-28 1992-08-28 薄膜型変位センサーを設けたカンチレバー Pending JPH0674752A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007120965A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Seiko Instruments Inc 計測プローブ及び計測プローブの製造方法
JP2017090276A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 ローム株式会社 圧電センサ、センサシステム、および圧電素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007120965A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Seiko Instruments Inc 計測プローブ及び計測プローブの製造方法
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