JPH0675253A - 光半導体装置とその製造方法 - Google Patents

光半導体装置とその製造方法

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JPH0675253A
JPH0675253A JP22624092A JP22624092A JPH0675253A JP H0675253 A JPH0675253 A JP H0675253A JP 22624092 A JP22624092 A JP 22624092A JP 22624092 A JP22624092 A JP 22624092A JP H0675253 A JPH0675253 A JP H0675253A
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JP
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region
quantum well
resistivity
well structure
multiple quantum
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Withdrawn
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JP22624092A
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English (en)
Inventor
Tatsuro Ikeda
達郎 池田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多重量子井戸構造を有する光半導体装置に関
し、多重量子井戸構造を用いた新規な構成を有する光半
導体装置を提供することを目的とする。 【構成】 相対的に広いバンドギャップを有する高抵抗
率の半導体バリア層と相対的に狭いバンドギャップを有
する高抵抗率の半導体ウェル層とを交互に積層した多重
量子井戸構造と、前記多重量子井戸構造内に膜厚方向に
画定された第1高抵抗率領域を挟んで平面上で対向して
前記多重量子井戸構造内に形成された第1導電型の第1
の低抵抗率領域および第2導電型の第2の低抵抗率領域
と、前記第1および第2の低抵抗率領域間に逆バイアス
電圧を印加することのできる手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光半導体装置に関し、特
に多重量子井戸構造を有する光半導体装置に関する。
【0002】近年、光エレクトロニクスの進展に伴っ
て、光集積回路の開発が重要な課題となっている。光集
積回路の主要受動構成部品には、導波路や選択的反射
面、偏向素子、スイッチング素子等がある。これら受動
光学部品は半導体レーザや光センサ等の能動光学部品と
共に1枚の基板上に集積化されることが望まれる。
【0003】
【従来の技術】光集積回路には、大別してハイブリッド
型とモノリシック型がある。ハイブリッド型は主に酸化
物光学材料、たとえばLiNbO3 を導波路や光スイッ
チング素子として用い、半導体発光素子と組み合わせた
ものである。これに対して、モノリシック型は半導体
(III−V族化合物半導体)基板上に全ての能動、受
動光学部品を集積化したものである。
【0004】LiNbO3 基板を用いたハイブリッド光
集積回路は、大きな非線型光学定数と高速応答性を利用
できる。変調遮断周波数10GHz以上、挿入損失2d
B以下の変調器を用いて4×4マトリクススイッチ等が
実現している。
【0005】しかし、光コンピュータや光交換機等の超
大容量システムに用いる場合、高い集積度が要求され
る。μmオーダの素子サイズになると、光軸合わせや素
子加工等がハイブリッド方式では極めて困難になってく
る。また、駆動電圧の低下にも限界がある。このため
に、半導体微細加工技術の適用ができるモノリシック光
集積回路が開発の中心となりつつある。
【0006】半導体光集積回路においては、スイッチン
グ素子に代表される光受動素子の開発に大きなブレーク
スルーが期待されている。すなわち、半導体において
は、LiNbO3 のような光学材料に比べて電気光学定
数が小さいので、大きな屈折率変化を得ることが難し
い。
【0007】バルク半導体の場合、光スイッチングに十
分な屈折率変化を得ようとすると、駆動電圧を非常に大
きくするか、スイッチング領域長を非常に長くする必要
が生じる。このため、光集積回路を構成する他の光学部
品との整合性が悪くなり、また回路のCR時定数が大き
くなって高速応答性が劣化する。
【0008】半導体の屈折率変化を改善する方法として
注目されている技術に、多重量子井戸構造を用いた量子
閉じ込めシュタルク効果の利用がある。量子閉じ込めシ
ュタルク効果を利用した光スイッチの構成を、図3に示
す。
【0009】図3(A)はp型層とn型層との間に多重
量子井戸構造(MQW)を挟んだpin接合を逆方向に
バイアスした素子に波長λinの光が入射した状態を概念
的に示している。
【0010】半導体のn型層51上に、多重量子井戸構
造(MQW)53を含むi型層を積層し、その上にp型
55を積層してある。MQWの上下にi型クラッド層5
7b、57aを形成してもよい。
【0011】この積層構造に、MQW53の積層方向
(井戸層面に垂直方向)に逆バイアス電圧を印加する
と、電圧はほとんどMQW53を含むi型層にかかる。
この結果、井戸層内の量子準位に捕らえられていた電子
および正孔の波動関数が互いに逆方向にシフトし、また
シュタルク効果によって伝導帯の量子準位は相対的に低
下し、価電子帯の量子準位は上昇する。
【0012】この点は、井戸層内に閉じ込められた励起
子についても同様である。MQWでは、電子・正孔の井
戸層内閉じ込めのために、励起子の結合エネルギが増大
し、室温においても明瞭な励起子ピークが観察される。
【0013】図3(B)は、MQWの屈折率においてみ
られる励起子の形成による異常効果を示す。図3(B)
によれば、無電界時に生じている励起子による屈折率ピ
ークが、電界印加によるシュタルク効果と正孔・電子の
位置シフトによる励起子結合エネルギの減少によって長
波長側へシフトしている。
【0014】そこで、入射光波長λinを電界印加時の屈
折率ピークの近傍N点に選べば、無電界時の屈折率M点
との差が比較的大きくなるため、図3(A)の素子を光
スイッチングに利用できる。
【0015】井戸層に垂直に電界を印加した場合、たと
えばAlGaAs/GaAsのMQWでは、105 V/
cm程度の強電界下でも励起子は十分安定に存在するこ
とが示された。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
多重量子井戸を用いた光半導体装置の利用が計られてい
るが、未だその能力が十分利用されているとはいえな
い。
【0017】本発明の目的は、多重量子井戸構造を用い
た新規な構成を有する光半導体装置を提供することであ
る。本発明の他の目的は、新規な構成を有する多重量子
井戸を用いた光半導体装置の製造方法を提供することで
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の光半導体装置
は、相対的に広いバンドギャップを有する高抵抗率の半
導体バリア層と相対的に狭いバンドギャップを有する高
抵抗率の半導体ウェル層とを交互に積層した多重量子井
戸構造と、前記多重量子井戸構造内に膜厚方向に画定さ
れた第1高抵抗率領域を挟んで平面上で対向して前記多
重量子井戸構造内に形成された第1導電型の第1の低抵
抗率領域および第2導電型の第2の低抵抗率領域と、前
記第1および第2の低抵抗率領域間に逆バイアス電圧を
印加することのできる手段とを有する。
【0019】また、本発明の光半導体装置は、さらに、
前記第1低抵抗率領域を挟んで前記第1高抵抗領域と対
向するように前記多重量子井戸構造内に画定された第2
高抵抗率領域と、前記第2高抵抗率領域を挟んで前記第
1低抵抗率領域と対向するように前記多重井戸構造内に
形成された第3低抵抗率領域とを有する。
【0020】また、本発明の光半導体装置は、さらに、
前記第2低抵抗率領域を挟んで前記第1高抵抗率領域と
対向するように、前記多重量子井戸構造内に画定された
第3高抵抗率領域と、前記第3高抵抗率領域を挟んで前
記第2低抵抗率領域と対向するように前記多重量子井戸
構造内に形成された第4低抵抗率領域とを有する。
【0021】
【作用】多重量子井戸構造内に高抵抗率領域を挟んで一
対の低抵抗領域を形成すると、高抵抗率領域の半導体ウ
ェル層に面内方向に平行な電界を印加することができ
る。
【0022】半導体ウェル層の面内方向に電界を印加す
ると、その領域の屈折率は低下する。この屈折率変化を
利用して種々の光学部品を形成することができる。一対
の高抵抗率領域を用いることにより、高屈折領域の両側
に低屈折領域を形成することができる。これを利用して
導波路構造を選択的に作成することが可能となる。
【0023】低屈折率領域を挟んだ一対の低抵抗率領域
のそれぞれの両側に高抵抗率領域を形成し、電界を印加
すると、一対の導波路構造を形成することができる。各
導波路構造は、印加電圧の制御により、その形成、消滅
を制御することができる。
【0024】
【実施例】図1に、多重量子井戸構造を用いた光半導体
装置の基本構成を示す。比較的広いバンドギャップを有
する半導体バリア層Bと、比較的狭いバンドギャップを
有する半導体ウェル層Wを交互に積層すると、多重量子
井戸構造MQWが形成される。
【0025】この多重量子井戸構造MQWを高抵抗率半
導体で形成し、所定領域に選択的に不純物をドープする
と、低抵抗率領域を選択的に形成することができる。た
とえば、高抵抗率領域i1を挟んでn型不純物をドープ
したn型領域n1と、p型不純物をドープしたp型領域
p1を形成すると、ラテラルpin構造が形成される。
【0026】図1(A)は、このラテラルpinダイオ
ード構造に逆バイアス電圧源V1とスイッチSWを接続
した構成を示す。図1(A)に示す多重量子井戸構造M
QWは、図1(B)実線に示すような屈折率のスペクト
ルを示す。波長λopのピークは、半導体ウェル層W内の
エキシトンに由来するものと言われている。
【0027】図1(A)に示すラテラルpinダイオー
ド構造に、逆バイアス電圧を印加すると、屈折率のスペ
クトルは図1(B)点線に示すように変化する。すなわ
ち、波長λopの屈折率ピークは消滅する。
【0028】このような屈折率の変化は、図1(C)に
示すようなエキシトンの消滅によるものと考えられる。
半導体ウェル層W内に電子・正孔対の形成するエキシト
ンEXが存在するとする。この半導体ウェル層内の面内
方向に電界Eを印加すると、正孔は電界Eの方向に、電
子は逆方向に加速される。
【0029】半導体ウェル層Wは、層と垂直方向には狭
い幅を有し、キャリアの自由度を制限しているが、層と
平行な面内方向には自由度を有している。このため、多
重量子井戸構造の面内方向に電界を印加すると、エキシ
トンEXは比較的容易に消滅する。エキシトンEXが消
滅すると、エキシトンに由来する屈折率nのピークも消
滅する。
【0030】図1(A)に示す多重量子井戸構造に、逆
バイアス電圧を印加しない状態においては、p型領域p
1、i型領域i1、n型領域n1は、ほぼ同等な光学的
性質を示し、図1(D)に示すようなほぼ均一な屈折率
分布を示す。
【0031】ところが、図1(A)に示すpinダイオ
ード構造を有する多重量子井戸構造MQWに、逆バイア
ス電圧V1を印加すると、この逆バイアス電圧はほぼ高
抵抗領域であるi型領域i1にのみ印加される。
【0032】このため、図1(B)の実線から破線の変
化がi型領域i1でのみ現れる。したがって、図1
(A)に示すpinダイオード構造内の屈折率分布は、
図1(E)に示すように変化する。
【0033】すなわち、低抵抗率領域であるp型領域p
1、n型領域n1においては、屈折率はほとんど変化し
ないのに対し、高抵抗率領域であるi型領域i1におい
ては、屈折率nが低下し、ほぼステップ状の屈折率分布
が生じる。
【0034】言い換えると、多重量子井戸構造内に高抵
抗率領域を挟んで低抵抗率領域を形成し、電界を印加す
ると、高抵抗率領域における屈折率変化は低抵抗率領域
における屈折率変化と異なり、屈折率界面が発生する。
【0035】図2は、多重量子井戸構造を用いた光半導
体装置の他の基本構成を示す。図2(A)は、2つの高
抵抗率領域i1、i2を用いた光半導体装置の構成を示
す。半導体バリア層B1、B2、B3と半導体ウェル層
W1、W2が交互に積層され、多重量子井戸構造MQW
を形成している点は、図1の場合と同様である。
【0036】本構成においては、多重量子井戸構造MQ
W内に第1の低抵抗率領域であるp型領域p1を挟んで
一対の高抵抗率領域であるi型領域i1、i2が形成さ
れ、その両側にさらに第2、第3の低抵抗率領域である
n型領域n1、n2が形成されている。すなわち、多重
量子井戸構造内にその面内方向にnipinラテラル構
造が形成されている。
【0037】各pinラテラルダイオード構造に可変逆
バイアス電圧源V1、V2が接続される。すなわち、p
型領域p1とn型領域n1の間に可変逆バイアス電圧源
V1が接続され、p型領域p1とn型領域n2の間に可
変逆バイアス電圧源V2が接続されている。
【0038】各pinダイオード構造は、図1に示した
pinダイオード構造と同等のものとなる。ただし、中
央のp型領域p1は、両pinダイオード構造に共通の
領域である。なお、nipin構造を示したが、pin
ipラテラル構造を形成することもできる。
【0039】図2(B)は、図2(A)に示す多重量子
井戸構造に逆バイアス電圧V1、V2を印加した状態の
屈折率分布を示す。逆バイアス電圧を印加しない状態で
は、破線で示すように高抵抗率領域iの屈折率は低抵抗
率領域p、nの屈折率とほぼ等しい。逆バイアス電圧を
印加すると、この逆バイアス電圧は高抵抗率領域である
i型領域i1、i2にほぼ印加されるため、これらの領
域の屈折率が選択的に低下する。
【0040】したがって、屈折率がほとんど低下しない
p型領域p1を挟んで2つの低屈折率領域が形成され
る。一対の低屈折率領域で挟まれた高屈折率領域は光導
波路構造を構成する。
【0041】このように、図2(A)に示す構造に逆バ
イアス電圧を印加すると、中央のp型領域p1がコア層
となり、両側のi型領域i1、i2がクラッド領域とな
る。図2(C)は、多重量子井戸構造を用いた光半導体
装置のさらに他の基本構成を示す。半導体バリア層B
1、B2、B3と、半導体ウェル層W1、W2を交互に
積層して多重量子井戸構造MQWを形成している点は、
図1、図2(A)と同様である。
【0042】本構成においては、多重量子井戸構造MQ
W内に低抵抗率領域と高抵抗率領域が交互にラテラル方
向に形成され、3個の高抵抗率領域i1、i2、i3を
低抵抗率領域が挟んだ構成になっている。
【0043】図示の構成においては、多重量子井戸構造
MQW内に、n型領域n2、i型領域i2、p型領域p
1、i型領域i1、n型領域n1、i型領域i3、p型
領域p2が交互に形成され、nipinip構造を形成
している。
【0044】この構成において、各pinラテラルダイ
オード構造は、図1(A)に示すものと同等となる。各
pinラテラルダイオード構造に可変逆バイアス電圧源
V1、V2、V3が接続されている。
【0045】図2(D)は、図2(C)に示す多重量子
井戸構造MQWの各pinダイオード構造に逆バイアス
電圧を印加した状態の屈折率分布を示す。逆バイアス電
圧を印加しない状態においては、図中破線で示すよう
に、各領域はほぼ同等の屈折率を有するが、逆バイアス
電圧を印加すると、各高抵抗率領域i1、i2、i3の
屈折率nが低下する。
【0046】したがって、図2(D)に示すように、p
型領域p1とn型領域n1の両側に低屈折率領域が発生
する。低屈折率領域で挟まれたp型領域p1とn型領域
n1は、それぞれ導波路構造を構成している。この導波
路構造は、逆バイアス電圧の制御によってその発生、消
滅を制御することができる。
【0047】なお、図2(C)の構成において、中央に
示した可変逆バイアス電圧源V1を省略し、i型領域i
1の領域を固定的に低屈折率領域で構成することもでき
る。また、nipinip構造の代わりに、pinip
in構造としてもよい。
【0048】1つの入射光導波路に図2(C)に示すp
型領域p1、n型領域n1を接続し、逆バイアス電圧の
印加を制御すると、入射光導波路を2つの導波路構造の
いずれにも選択的に接続することが可能となる。したが
って、光スイッチ構造が構成される。
【0049】なお、多重量子井戸構造の面内方向の光学
的構造のみを説明したが、多重量子井戸構造を屈折率の
低い一対のクラッド層で挟むこと等により、多重量子井
戸構造の垂直方向にも光閉じ込め機能を持たせることが
できる。
【0050】また、多重量子井戸構造の半導体バリア層
B、半導体ウェル層Wの組み合わせとしては、InP/
InGaAs、AlGaAs/GaAs、InP/In
AlAs等を用いることができる。また、これらの多重
量子井戸構造よりも実効的屈折率の低いクラッド層とし
ては、InP、AlGaAs等を用いることができる。
【0051】図4は、図1(A)に示す多重量子井戸構
造を用いた光半導体装置の構成例を示す。Feをドープ
した半絶縁性InP基板1の上に、半導体ウェル層とし
て厚さ約100ÅのIn1-x Gax Asy 1-y (x=
0.438、y=0.940)、半導体バリア層として
厚さ約100ÅのInPを交互に約20周期MOCV
D、MOVPE等によりエピタキシャルに成長する。
【0052】i型領域i1を挟んでp型、n型の不純物
をドープしてp型領域p1、n型領域n1を形成する。
その後、導波路領域WG1、WG2、WG3、WG4お
よびp型領域p1、i型領域i1、n型領域n1以外の
部分を除去する。
【0053】このようにして、形成した多重量子井戸構
造MQWの上にさらにクラッド層としてInP層を堆積
する。p型領域p1とn型領域n1の間に逆バイアス電
圧を選択的に印加すると、i型領域i1の屈折率が選択
的に低下する。このため屈折率界面が生じ、導波路WG
1から入射する光を2つの導波路WG3、WG4に選択
的に振り分けることができる。
【0054】pinラテラルダイオード構造に逆バイア
ス電圧を印加しない状態においては、屈折率界面はな
く、導波路WG1から入射した光L1は直進し、導波路
WG4に出射する光L2となる。
【0055】pinラテラルダイオード構造に逆バイア
ス電圧を印加すると、i型領域i1の屈折率が低下し、
p型領域p1とi型領域i1の間に屈折率界面が発生す
る。この状態で導波路WG1から光L1を入射すると、
光L1はp型領域p1とi型領域i2の屈折率界面で全
反射され、導波路WG3に出射する光L3となる。
【0056】このように、pinラテラルダイオード構
造に印加する逆バイアス電圧を制御することにより、入
射光L1を導波路WG4とWG3に選択的に振り分ける
ことができる。導波路WG3から光を入射し、導波路W
G1とWG2の間で振り分けることができる。
【0057】なお、図2(A)に示す多重量子井戸構造
を用いた導波路は、種々の形態で利用できることは当業
者に自明であろう。たとえば、図4に示す光半導体装置
の導波路WG1〜WG4の形成に利用することも可能で
ある。
【0058】図5は、図2(C)に示す多重量子井戸構
造を用いた光スイッチ装置の基本構成およびその機能を
説明する概念図である。図5(A)は光スイッチの構成
を概略的に示す。導波路WGaは、2つの導波路WGb
とWGcに分岐している。この光スイッチ構造の入射導
波路部分をR1、分岐部分をR2、分岐後の導波路部分
をR3で示す。領域F1、F2、F3は、導波路領域W
Gを取り囲む領域であり、これらの領域の屈折率が低い
時、導波路が形成される。
【0059】図5(B)は、出射側の2つの導波路WG
bとWGcが共に形成されている状態を示す。入射側導
波路WGaから入射した後は、2つの導波路WGb、W
Gcに分岐し、それぞれの出射側導波路から出射する。
この時、出射側導波路部分の屈折率分布は、図中上部に
示すように導波路部分で高く、その他の部分で低い。
【0060】図5(C)は、出射側の2つの導波路のう
ち、一方の導波路WGbのみをオンとし、他方の導波路
WGcはオフ状態とした場合を示す。入射側導波路WG
aから入射した光は、導波路WGbに導かれ、出射す
る。
【0061】出射側導波路WGcの右側では、領域WG
cが実効的に導波路を形成しないように屈折率がほぼ均
一にされている。したがって、右側の導波路部分に入射
した光は、拡散し、実効的に出射側導波路に伝達されな
い。
【0062】図5(D)は、導波路WGbの左側の屈折
率を均等として導波機能をオフとし、他方の導波路WG
cをオンとした状態を示す。この状態においては、入射
側導波路WGaから入射した光は、右側の出射側導波路
WGcのみに伝達される。
【0063】図6は、図5に示すような光スイッチの出
射側導波路部分を構成する光スイッチ導波路を示す。図
において、FeドープのInP等で形成された半絶縁性
基板11の上に、ノンドープのi型InP等で形成され
た下側クラッド層13が形成され、その上に多重量子井
戸構造MQWが形成されている。
【0064】多重量子井戸構造MQWは、たとえば厚さ
約100ÅのIn1-x Gax Asy1-y (x=0.4
38、y=0.940)と厚さ約100ÅのInPを交
互に20周期積層したもので形成される。この場合、I
nPが半導体バリア層、InGaAsPが半導体ウェル
層を構成する。下側クラッド層、上側クラッド層は共
に、たとえば厚さ約1000ÅのInP層で形成する。
【0065】このような構成の場合、エキシトン吸収波
長は約1.526μmとなり、1.54μm付近に屈折
率のピークが発生する。エキシトンを消滅させた場合、
1.54μm付近の屈折率ピークは消滅する。
【0066】i型領域の幅を約2μmとすると、エキシ
トンを消滅させるためには、約2V以上の電圧を加えれ
ばよい。i型領域の幅をさらに減少させれば、動作電圧
をさらに低下させることも可能である。
【0067】多重量子井戸構造MQWの上には、i型I
nP等で形成された上側クラッド層15が積層されてい
る。導波路を形成すべきストライプ状領域に選択的にS
n、Si等のn型不純物、Zn等のp型不純物がドープ
され、n型領域n1、p型領域p1が形成されている。
【0068】また、n型領域n1に隣接するi型領域i
3を挟んで他のp型領域p2が形成され、p型領域p1
に隣接するi型領域i2を挟んで他のn型領域n2が形
成されている。これらの積層構造の上に、InGaAs
等で形成されたコンタクト層16が形成され、ドープ領
域上を除いて選択エッチングで除去されている。
【0069】コンタクト層16の上には、p型領域上に
はp側電極18が、n型領域上にはn側電極19が形成
されている。p側電極はたとえはTi/Ptで形成さ
れ、n側電極はたとえばAuGe/Auで形成されてい
る。このようにして、ラテラルpinダイオード構造D
1、D2、D3が形成されている。
【0070】ラテラルpinダイオード構造D3の電極
18、19間には、逆バイアス電圧源V3と変調器M3
が直列に接続されている。pinラテラルダイオード構
造D1のp側電極18とn側電極19の間には、逆バイ
アス電圧源V1が接続されている。また、ラテラルpi
nダイオード構造D2のp側電極18とn側電極19の
間には、逆バイアス電圧源V2と変調器M2が接続され
ている。
【0071】この状態では、中央に配置されたラテラル
pinダイオード構造D1は常に逆バイアスされ、その
i型領域i1の屈折率は低下する。また、両側に配置さ
れたラテラルpinダイオード構造D2、D3には、変
調器M2、M3の電圧によって変化する逆バイアス電圧
が印加される。
【0072】逆バイアス電圧が実質的に0であれば、i
型領域i2、i3は、隣接するp型領域およびn型領域
とほぼ同等な屈折率を有するが、逆バイアス電圧が深く
なると、i型領域i2、i3の屈折率は低下する。
【0073】ラテラルpinダイオード構造D1、D
2、D3が全て十分逆バイアスされると、i型領域i
1、i2、i3の屈折率は十分低くなり、p型領域p
1、n型領域n1は、導波路として機能する。
【0074】ラテラルpinダイオード構造D2の逆バ
イアス電圧が浅くなると、i型領域i2の屈折率はその
両側の領域の屈折率と近くなり、p型領域p1の導波路
構造は消滅する。
【0075】同様に、ラテラルpinダイオード構造D
3の逆バイアス電圧が浅くなると、i型領域i3の屈折
率は上昇し、n型領域n1の導波路構造は消滅する。こ
のようにして、図5(C)、(D)に示すようなスイッ
チング可能な導波路が構成される。
【0076】図6に示すような光スイッチ導波路の製造
方法を、図7〜図9を参照して説明する。まず、図7
(A)に示すように、InP基板11の上に、MOCV
D、MOVPE等の結晶成長方法を用いて下側クラッド
層13、多重量子井戸構造MQW、上側クラッド層15
をエピタキシャルに成長する。
【0077】次に、図7(B)に示すように、半導体基
板の表面上にパターニングされたホトレジストマスク1
7aを形成する。なお、領域R1、R2、R3は、図5
(A)に示す領域R1、R2、R3に対応する。
【0078】図7(B)に示すようなホトレジストマス
クをエッチングマスクとし、選択エッチングを行なう。
図7(C)は、選択エッチングされた半導体基板の断面
を示す。
【0079】次に、図8(A)に示すようなホトレジス
トマスク17bを形成し、p型不純物イオンのイオン注
入を行なう。次に、図8(B)に示すようなホトレジス
トマスク17cを形成し、n型不純物イオンのイオン注
入を行なう。
【0080】このようにして、p型不純物イオンおよび
n型不純物イオンを選択注入された半導体基板は、図8
(C)に示すような構造を有するようになる。図9は、
イオン注入後の半導体基板構造を上から見た図である。
半導体基板11の上に、選択的に下側クラッド層、多重
量子井戸構造、上側クラッド層が形成されている。
【0081】図中上部には、n型領域n1、n2、p型
領域p1、p2がi型領域i1、i2、i3を挟んで形
成されている。図中、中央部および下方には、リッジ状
に形成された導波路WGa、WGb、WGcが形成され
ている。
【0082】このような構成により、図5に示すような
光スイッチが形成される。導波路WGaに入射した光
は、2つの導波路WGb、WGcに分岐され、それぞれ
n型領域n1、p型領域p1に結合されている。
【0083】i型領域i1には、常に逆バイアス電圧が
印加され、その屈折率は低い。しかし、n型領域n1を
挟んだ逆側のi型領域i3は逆バイアス電圧の大きさに
よりその屈折率を変化させる。同様、p型領域p1の逆
側のi型領域i2もその逆バイアス電圧によって屈折率
を変化させる。
【0084】i型領域i3の屈折率が十分低ければ、n
型領域n1は導波路を形成する。同様、i型領域i2の
屈折率が十分低ければ、p型領域p1は導波路を形成す
る。変調器Mによって逆バイアス電圧Vを制御すること
により、i型領域i2、i3の屈折率を変化させ、導波
路機能を制御することができる。
【0085】図6〜図9の構成においては、クラッド層
に挟まれた多重量子井戸構造をリッジ状に整形すること
により、スイッチング機能を有さない入射側導波路を形
成している。
【0086】図10は、傾斜面を利用して導波路構造を
形成する構成例を示す。図10(A)においては、半絶
縁性基板11の上の下側クラッド層13の表面が凹状に
エッチングされている。したがって、下側クラッド層1
3の上に形成した多重量子井戸構造MQW、上側クラッ
ド層15も下地表面にならって凹状表面を形成してい
る。図中、中央部の低くなった部分で考えると、多重量
子井戸構造MQWの両側には屈折率の低い下側クラッド
層13が配置されている。
【0087】したがって、凹状底部の多重量子井戸構造
は、その下側を下側クラッド層13、上側を上側クラッ
ド層15で挟まれると共に、その両側を実効的に下側ク
ラッド層13によって挟まれている。このため、底部の
多重量子井戸構造MQWは導波路を形成している。この
構成が、たとえば入射側光導波路WGaとして用いられ
る。
【0088】図10(B)では、図10(A)に示すよ
うな凹状積層構造が2か所形成されている。これら2か
所の凹部の底に配置された多重量子井戸構造が、それぞ
れ導波路構造WGb、WGcを構成し、入射側光導波路
WGaに接続された2つの分岐導波路を構成する。
【0089】図10(C)は、図10(A)、(B)に
示すような傾斜面を利用した導波路構造を形成するため
のエッチングマスクの平面形状を示す。半絶縁性基板1
1の上に、下側クラッド層13を成長した後、図10
(C)に示すようなホトレジストマスク17dを形成す
る。
【0090】このホトレジストマスク17dをエッチン
グマスクとし、下側クラッド層13をエッチングするこ
とにより、図10(A)、(B)に示すような凹状スト
ライプ領域を有する下側クラッド層13表面を得ること
ができる。その上に多重量子井戸構造、上側クラッド層
15を形成すれば、図10(A)、(B)に示すような
導波路が形成される。
【0091】光スイッチ導波路は、図10(C)に示す
エッチングされた領域R3の上に形成されるため、図1
0(B)に示すような2つの光導波路WGb、WGcに
光学的に接続されることになる。
【0092】傾斜面を利用した導波路構造は、凹状表面
のみでなく、凸状表面によって形成することもできる。
図11は、凸状表面を用いた傾斜面利用導波路構造の例
を示す。
【0093】図11(A)において、下側クラッド層1
3は凸状表面を有する。この上に形成された多重量子井
戸構造MQWおよび上側クラッド層15は下地表面にな
らった凸状形状を示す。
【0094】凸状形状の頂部においては、多重量子井戸
構造MQWは、下側を下側クラッド層13、上側を上側
クラッド層15で挟まれると共に、その両側を実効的に
上側クラッド層15によって挟まれている。したがっ
て、凸状形状頂部に配置された多重量子井戸構造MQW
は上下方向および左右方向に画定された光導波路WGa
を形成する。
【0095】図11(B)は、図11(A)に示す導波
路が2つ形成された構成を示す。2つの凸状形状の頂部
において、多重量子井戸構造MQWは2つの光導波路W
Gb、WGcを形成する。
【0096】光学的機能に関しては、図11(A)、
(B)に示す導波路は図10(A)、(B)に示す導波
路とほぼ同等である。図11(C)は、図11(A)、
(B)に示すような導波路構造を形成するためのエッチ
ングマスクの形状を示す。
【0097】図に示すように、半絶縁性基板11の上に
下側クラッド層13をエピタキシャルに成長した後、そ
の表面にホトレジストマスク17eを形成する。このホ
トレジストマスク17eをエッチングマスクとし、下側
クラッド層13を選択的にエッチングすると、図11
(A)、(B)に示すような凹状ストライプを形成した
下側クラッド層13表面が形成される。
【0098】なお、本構成においては、光スイッチ導波
路領域R3はエッチングされておらず、図11(A)、
(B)に示す凹部の頂上と同一レベルとなる。したがっ
て、領域R3に形成される光スイッチ導波路は、図11
(B)に示す2つの光導波路WGb、WGcに光学的に
接続される。
【0099】以上説明した実施例においては、光スイッ
チ導波路の中央に配置されたi型領域i1には、固定逆
バイアス電圧が印加されてその屈折率を低下させてい
た。この中央部の低屈折領域の形成は、逆バイアス電圧
の印加以外によっても実現することができる。
【0100】図12は、傾斜面を利用して光スイッチの
中央領域を低屈折領域とする構成を示す。本構成におい
ては、光スイッチ領域の中央部のi型領域i1の部分に
凹状表面が形成されている。
【0101】したがって、n型領域n1の右側部分、p
型領域p1の左側部分は、図11に示す凸部を利用した
光導波路と同様、低屈折領域で画定されている。したが
って、MQWのレベルにおいて、i型領域i1は逆バイ
アス電圧を印加するまでもなく、その実効屈折率が低く
保たれている。その他の構成は、図6に示す光スイッチ
導波路と同様である。
【0102】図12に示すような傾斜面利用光スイッチ
導波路を採用する場合、固定導波路部分も傾斜面を利用
したものとすることが便利である。図13は、固定導波
路部分を傾斜面を利用して形成した構成を示す。図13
(A)、(B)は、それぞれ図11(A)、(B)に示
す構成と同様である。半導体基板11上の下側クラッド
層13表面に形成された凸状ストライプの頂部に、光導
波路WGa、WGb、WGcが形成され、これらの光導
波路は、図12に示すn型領域n1、p型領域p1に接
続される。
【0103】図14は、図12、図13に示すような構
造を作成するための製造方法を説明する概略図である。
図14(A)は、下側クラッド層上に形成するエッチン
グマスクを示す。半絶縁性基板11上に、下側クラッド
層13をエピタキシャル成長した後、図14(A)に示
すようなホトレジストマスク17fを形成する。
【0104】ホトレジストマスク17fは、領域R1、
R2の部分においては、光導波路に相当する領域を覆
い、光スイッチ導波路の領域R3においては、中央部に
開口が形成されている。
【0105】このようなホトレジストマスクをエッチン
グマスクとし、下側クラッド層をエッチングすることに
より、図11、図13に示すような凹凸形状が表面に形
成される。その後、ホトレジストマスク17fを除去
し、表面上に多重量子井戸構造MQW、上側クラッド層
15を形成し、図14(B)に示すようにイオン注入を
行なう。
【0106】すなわち、領域R3で示した光スイッチ部
にp型不純物イオン、n型不純物イオンをドープし、p
型領域p1、p2、n型領域n1、n2を形成する。n
型領域n1によって導波路WGbを構成し、p型領域p
1によって導波路WGcを構成する。その後、領域R3
のp型領域、n型領域にそれぞれ電極を形成すれば、半
導体光スイッチが形成される。
【0107】図15、図16は、図12〜図14に示す
実施例と凹凸を反転させた構成の実施例を示す。図15
(A)に示すように、入射側導波路WGaは、半導体基
板の凹部底面に形成され、導波路WGaから分岐した2
つの導波路WGb、WGcは、図15(B)に示すよう
に、半導体基板表面の2つの凹部ストライプ底面に形成
される。
【0108】固定導波路をこのように形成した場合、光
スイッチ部は図15(C)に示すような構成とすること
が便利である。すなわち、光スイッチ部中央部に凸部が
形成され、両側の低い部分にp型領域p1、p2、n型
領域n1、n2が形成される。
【0109】p型領域p2とn型領域n1の間に、逆バ
イアス電圧源V3と変調器M3が接続され、p型領域p
1とn型領域n2の間に、逆バイアス電圧源V2と変調
器M2が接続されている。
【0110】n型領域n1の右側部分、p型領域p1の
左側部分は、それぞれ下側クラッド層13が持ち上がっ
た形状となっているため、その実効屈折率が低くなって
いる。したがって、中央部のi型領域i1に逆バイアス
電圧を印加しなくてもこの領域の実効屈折率は低く保た
れる。
【0111】図15に示すような光スイッチは、たとえ
ば図16に示すような製造方法によって作成することが
できる。図16(A)は、エッチングマスクの形状を示
す。半導体基板上に下側クラッド層をエピタキシャルに
成長した後、図16(A)に示すようなホトレジストマ
スク17gを形成する。ホトレジストマスク17gは、
下側部分においては、両側領域を覆い、上側部分におい
ては中央領域を覆っている。
【0112】このようなホトレジストマスク17gをエ
ッチングマスクとして下側クラッド層をエッチングする
ことにより、領域R1、R2においては、光導波路部分
のみがエッチングされ、領域R3においては、中央のス
トライプ領域を除く両側部分がエッチングされる。この
ようにして、図15に示すような下側クラッド層13の
凹凸パターンが形成される。
【0113】下側クラッド層の選択的エッチングの後、
多重量子井戸構造、上側クラッド層をエピタキシャルに
成長し、その後、図16(B)に示すような選択的イオ
ン注入を行なう。p型不純物イオン、n型不純物イオン
のイオン注入により、p型領域p1、p2、n型領域n
1、n2を形成する。このようにして、図15に示すよ
うな光スイッチが形成される。
【0114】図17は、他の実施例による光半導体装置
を示す。図17(A)は、半導体基板を上から見た上面
図である。半導体基板20の上面には、下側クラッド
層、多重量子井戸構造、上側クラッド層が成長され、図
17(A)に示すようなパターンに選択エッチングされ
ている。
【0115】すなわち、図中最も下側において、1つの
導波路22が形成され、その上に矩形領域23が形成さ
れている。矩形領域23の上には、分岐する導波路24
a、24bが形成され、その上に他の矩形領域26が形
成されている。
【0116】図中最上部には、2つの光導波路28a、
28bが形成されている。2つの矩形領域23、26に
おいては、p型領域p1、p2、p3、n型領域n1、
n2、n3、n4が選択的に形成されている。p型領域
p3は導波路22と導波路24の間に配置され、その両
側をi型領域i4、i5を介してn型領域n3とn4に
よって挟まれている。
【0117】また、上側矩形領域26においては、上下
に配置された光導波路24、28の間に、n型領域n1
とp型領域p1が配置され、その両側にi型領域i3、
i2を介してp型領域p2とn型領域n2が形成されて
いる。
【0118】下側の矩形領域23は、図2(A)に示す
ような構造と同等な構成であり、矩形領域26は、図2
(C)に示すような構造と同等な構成である。図17
(B)は、図17(A)に示すような構造を作成するた
めのホトレジストパターンの例を示す。
【0119】半導体基板上に下側クラッド層、多重量子
井戸構造、上側クラッド層を成長した後、図7(B)に
示すようなホトレジストパターン17hを形成し、上側
クラッド層、多重量子井戸構造、下側クラッド層を選択
的エッチングすることにより、図17(A)に示すよう
なリッジパターンを得る。その後、p型不純物、n型不
純物の選択ドーピングを行なうことにより、図17
(A)に示すような構成を得ることができる。
【0120】各pinラテラルダイオード構造に逆バイ
アス電圧を印加することにより、i型領域の屈折率を低
下させれば、p型領域p1、p3、n型領域n1は、導
波路構造を形成する。
【0121】なお、以上説明した実施例における上下ク
ラッド層で挟まれた多重量子井戸構造は、半導体レーザ
における多重量子井戸構造と同等な構成である。このた
め、同一半導体基板上に半導体レーザと上述の光学素子
を集積化することが容易に行なえる。
【0122】さらに、半導体レーザ等と光スイッチ部品
等をパターニングのみによって結合することができるた
め、光軸合わせの必要がなくなる。また、多重量子井戸
構造の組成や層厚を変化させることにより、使用波長帯
を偏向することができる。たとえば、0.9μm帯用に
GaAs/AlGaAsの多重量子井戸構造を用いるこ
とや、1.5μm帯用にInP/InAlAs多重量子
井戸構造を用いること等ができる。
【0123】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多重量子井戸構造を用いた新規な光半導体装置が得られ
る。
【0125】ラテラル構造の光学素子が半導体基板上に
集積化できるため、光集積回路の形成に寄与するところ
が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による基本構成を示す。図1
(A)は概略断面図、図1(B)は屈折率のスペクト
ル、図1(C)はエキシトンの消滅を説明するための概
念図、図1(D)、(E)は、屈折率分布を示すグラフ
である。
【図2】本発明の実施例による他の基本構成を示す。図
2(A)は構造を示す断面図、図2(B)は屈折率分布
を示すグラフ、図2(C)は構造を示す断面図、図2
(D)は屈折率分布を示すグラフである。
【図3】従来例を示す。図3(A)は光半導体装置の概
略断面図、図3(B)は屈折率分布を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の実施例による光半導体装置を示す平面
図である。
【図5】本発明の実施例によって作成する光スイッチの
基本構成およびその機能を示す概念図である。
【図6】本発明の実施例による光スイッチ導波路の構成
を示す断面図である。
【図7】図6に示す光スイッチ導波路の製造方法を説明
するための図である。図7(A)は半導体構造の断面
図、図7(B)はホトレジストマスクの形状を示す平面
図、図7(C)は半導体構造の断面図である。
【図8】図6に示す光スイッチ導波路の製造方法を説明
するための図である。図8(A)、(B)はイオン注入
に用いるマスクの形状を示す平面図、図8(C)はイオ
ン注入領域の形状を示す断面図である。
【図9】図8の工程によってイオン注入された半導体基
板の平面図である。
【図10】本発明の他の実施例による傾斜面利用導波路
構造を説明するための図である。図10(A)、(B)
は、導波路部分の断面図、図10(C)はエッチングマ
スクの形状を示す平面図である。
【図11】本発明の他の実施例による傾斜面利用導波路
構造を説明するための図である。図11(A)、(B)
は、導波路部分の断面図、図11(C)はエッチングマ
スクの形状を示す平面図である。
【図12】本発明の他の実施例による傾斜面利用光スイ
ッチ導波路の構成を示す断面図である。
【図13】図12に示す傾斜面利用光スイッチ導波路と
組み合わせて用いる光導波路部分の断面図である。
【図14】図12、図13に示す光半導体装置の製造方
法を説明するための図である。図14(A)はエッチン
グマスクの形状を示す平面図、図14(B)はイオン注
入領域を示す断面図である。
【図15】本発明の他の実施例による傾斜面利用光スイ
ッチの構成を示す断面図である。
【図16】図15の構成を製造するための製造方法を説
明するための図である。図16(A)はエッチングマス
クの形状を示す平面図、図16(B)はイオン注入領域
を示す断面図である。
【図17】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
B 半導体バリア層 W 半導体ウェル層 MQW 多重量子井戸構造 V 逆バイアス電圧源 SW スイッチ EX エキシトン n n型領域 p p型領域 WG 導波路 L 光 D ダイオード M 変調器 1、11 半絶縁性基板 13、15 クラッド層 17 ホトレジストマスク

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に広いバンドギャップを有する高
    抵抗率の半導体バリア層(B)と相対的に狭いバンドギ
    ャップを有する高抵抗率の半導体ウェル層(W)とを交
    互に積層した多重量子井戸構造(MQW)と、 前記多重量子井戸構造(MQW)内に膜厚方向に画定さ
    れた第1高抵抗率領域(i)を挟んで平面上で対向して
    前記多重量子井戸構造内に形成された第1導電型の第1
    の低抵抗率領域および第2導電型の第2の低抵抗率領域
    (p、n)と、 前記第1および第2の低抵抗率領域間に逆バイアス電圧
    を印加することのできる手段とを有する光半導体装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記第1低抵抗率領域を挟んで
    前記第1高抵抗領域と対向するように前記多重量子井戸
    構造内に画定された第2高抵抗率領域と、 前記第2高抵抗率領域を挟んで前記第1低抵抗率領域と
    対向するように前記多重井戸構造内に形成された第3低
    抵抗率領域とを有する請求項1記載の光半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第3低抵抗率領域は第2導電型を有
    し、さらに前記第1および第3の低抵抗率領域間に逆バ
    イアス電圧を印加することのできる手段を有する請求項
    2記載の光半導体装置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記第2低抵抗率領域を挟んで
    前記第1高抵抗率領域と対向するように、前記多重量子
    井戸構造内に画定された第3高抵抗率領域と、 前記第3高抵抗率領域を挟んで前記第2低抵抗率領域と
    対向するように前記多重量子井戸構造内に形成された第
    4低抵抗率領域とを有する請求項1〜3のいずれかに記
    載の光半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第4低抵抗率領域は第1導電型を有
    し、さらに前記第2および第4低抵抗率領域間に逆バイ
    アス電圧を印加することのできる手段を有する請求項4
    記載の光半導体装置。
  6. 【請求項6】 相対的に広いバンドギャップを有する高
    抵抗率の半導体バリア層(B)と相対的に狭いバンドギ
    ャップを有する高抵抗率の半導体ウェル層(W)とを交
    互に積層した多重量子井戸構造(MQW)と、 前記多重量子井戸構造(MQW)内に膜厚方向に画定さ
    れた第1高抵抗率領域(i)を挟んで平面上で対向して
    前記多重量子井戸構造内に形成された第1導電型の第1
    の低抵抗率領域および第2導電型の第2の低抵抗率領域
    (p、n)と、 前記第1低抵抗率領域を挟んで前記第1高抵抗領域と対
    向するように前記多重量子井戸構造内に画定された第2
    高抵抗率領域と、 前記第2高抵抗率領域を挟んで前記第1低抵抗率領域と
    対向するように前記多重井戸構造内に形成された第2導
    電型の第3低抵抗率領域と、 前記第2低抵抗率領域を挟んで前記第1高抵抗率領域と
    対向するように、前記多重量子井戸構造内に画定された
    第3高抵抗率領域と、 前記第3高抵抗率領域を挟んで前記第2低抵抗率領域と
    対向するように前記多重量子井戸構造内に形成された第
    1導電型の第4低抵抗率領域と、 前記第1および第3の低抵抗率領域の間、および前記第
    2および第4の低抵抗率領域の間に逆バイアス電圧を印
    加することのできる手段とを有する光半導体装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記多重量子井戸構造(MQ
    W)を用いて形成され、前記第1および第2の低抵抗率
    領域に光学的に結合された入射光導波路と、多重量子井
    戸構造(MQW)の上下に配置された光クラッド層(1
    3、15)を有している請求項4〜6のいずれかに記載
    の光半導体装置。
  8. 【請求項8】 半導体下地上に相対的に広いバンドギャ
    ップを有する高抵抗率の半導体バリア層(B)と相対的
    に狭いバンドギャップを有する高抵抗率の半導体ウェル
    層(W)とを交互に積層した多重量子井戸構造(MQ
    W)をエピタキシャルに成長する工程と、 前記多重量子井戸構造(MQW)に不純物をドープし、
    少なくとも1つのラテラルpin構造を形成する工程と
    を含む光半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記多重量子井戸構造のエピタキシャル
    成長工程の前に、半絶縁性半導体基板の上に前記多重量
    子井戸構造の実効屈折率よりも低い屈折率を有する第1
    半導体クラッド層をエピタキシャル成長する工程と、 前記多重量子井戸構造のエピタキシャル成長工程の後
    に、前記多重量子井戸構造の上にその実効屈折率よりも
    低い屈折率を有する第2半導体クラッド層をエピタキシ
    ャル成長する工程とを含む請求項8記載の光半導体装置
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1半導体クラッド層をエピタキ
    シャル成長する工程の後に、前記第1半導体クラッド層
    を部分的に選択エッチングして、所定領域に凸状もしく
    は凹状の表面を形成する工程を含む請求項8ないし9記
    載の光半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024120638A1 (en) * 2022-12-08 2024-06-13 Ams-Osram International Gmbh Optoelectronic device and method for manufacturing

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