JPH0677136A - 化合物半導体薄膜結晶の気相成長方法及び気相成長装置 - Google Patents

化合物半導体薄膜結晶の気相成長方法及び気相成長装置

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JPH0677136A
JPH0677136A JP22829192A JP22829192A JPH0677136A JP H0677136 A JPH0677136 A JP H0677136A JP 22829192 A JP22829192 A JP 22829192A JP 22829192 A JP22829192 A JP 22829192A JP H0677136 A JPH0677136 A JP H0677136A
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春典 坂口
Ryuichi Nakazono
隆一 中園
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恒弘 海野
Shoji Kuma
彰二 隈
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粉体等の発生による薄膜結晶表面の劣化やガス
整流部材(シャワーノズル等)の目詰まりを防止するこ
とが出来る結晶成長方法及び結晶成長装置を提案するこ
と。 【構成】ガス整流部材を通してキャリアガスを単独(又
は一の原料ガスを含んだ状態)で概ね垂直方向から結晶
基板に向けて送り込む一方、ガス整流部材と結晶基板と
の間の空間に複数の原料ガス(又は残余の原料ガス)を
含んだ別のキャリアガスを概ね水平方向から送り込む。
複数の原料ガスは、輸送途中の熱分解反応を防止するた
め、互いに分離して輸送した後、前記空間に送り込むこ
とが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数の結晶基板の表面
に化合物半導体の薄膜結晶をエピタキシャル成長させる
場合に適用して好適な気相成長方法及び気相成長装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、化合物半導体の薄膜結晶を結晶
基板表面にエピタキシャル成長させるには、加熱状態に
ある結晶基板に複数の原料ガスを含んだキャリアガスを
送り込み、これらの原料ガスを結晶基板上で熱分解反応
させることによって行なうのが普通であり、そのための
代表的な気相成長装置としてはパンケーキ型とバレル型
がある。前者の気相成長装置は、パンケーキ型の反応管
内に設置した円板型回転サセプタの中心部に原料ガスの
供給ノズルを配設し、当該ノズルから原料ガスを含んだ
キャリアガスを水平方向に吹き出させることにより、回
転サセプタの上に載置した多数の結晶基板に対して原料
ガスを送り込むものであり、一方、後者の気相成長装置
は、バレル型回転サセプタの周囲に多数の結晶基板を立
て掛けて置き、上方から原料ガスを含んだキャリアガス
を供給することによって原料ガスを結晶基板に送り込む
ものであるが、いずれの気相成長装置の場合も、好まし
くない対流又は渦流が発生する傾向があるため、多数の
結晶基板の全部に均一な薄膜結晶を成長させることが出
来ない点で問題がある。
【0003】このため、本発明者等の1名は、先に特願
昭62−273445号(特開平1−117315号)
に記載の気相成長方法を提案した。この方法は、図1に
示すように、円板型回転サセプタ5の上方に所定の間隔
をおいてガス整流部材(例えばガス墳出口として機能す
る多数の小孔7を備えた仕切板6)を配設するものであ
って、原料ガスを含んだキャリアガスは、反応管2の上
部供給口3から導入され、仕切板6を通すことによって
シャワー状の層流となった後、複数の結晶基板1の表面
に送り込まれる。従って、仕切板6の小孔7の面積や形
状又は孔径分布を最適化することにより、全部の結晶基
板1に原料ガスを一様に送り込むことが可能となり、エ
ピタキシャル成長した結晶薄膜の面内均一性を所望の範
囲内に制御することが出来る。
【0004】しかし、この種の気相成長方法では、結晶
基板1や回転サセプタ5と共に仕切板6が高温に加熱さ
れるため、仕切板6の近辺や反応管2の前室部分8で熱
分解反応が発生することを抑制することが出来ない。そ
して、このような反応が発生すると、好ましくない粉体
又は固形物が生成して浮遊するため、良質な薄膜結晶の
成長を阻害するほか、生成した粉体等によって仕切6の
小孔7が詰まるという別の困った問題が発生する。仕切
板6を何等かの方法で冷却したとしても、結晶基板1
(又は回転サセプタ5)からの幅射熱が強いため、仕切
板6の下側空間で熱分解反応が発生することを完全に防
ぐことは不可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
のような従来技術の問題点を解消し、粉体等の発生によ
る薄膜結晶の劣化やガス整流部材(シャワーノズル等)
の目詰まりを防止することが出来る改良された結晶成長
方法及び結晶成長装置を提案することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、複数の原
料ガスが相互に熱分解反応するものである以上、これら
の原料ガスを混合した状態で高温の仕切板(ガス整流部
材)を通すこと自体に問題がある点に着目し、原料ガス
を含まない状態のキャリアガスを仕切板を通して送り込
むことを思い付いた。そして、このような着想に基づい
て実験と考察を重ねた結果、キャリアガスを単独で仕切
板を通して垂直方向から送り込んだ場合でも、仕切板と
結晶基板との間の空間に所望の複数の原料ガスを含んだ
別のキャリアガスを概ね水平方向から送り込んでやれ
ば、結晶成長に必要な熱分解反応を充分に起こさせ得る
ことを確認した。
【0007】従って、本発明の前記課題は、ガス整流部
材を通してキャリアガスを単独(又は一の原料ガスを含
んだ状態)で概ね垂直方向から結晶基板に向けて送り込
む一方、ガス整流部材と結晶基板との間の空間に複数の
原料ガス(又は残余の原料ガス)を含んだ別のキャリア
ガスを概ね水平方向から送り込むことを特徴する気相成
長方法を採択するこによって効果的に解決することが出
来る。
【0008】原料ガスは、複数の原料ガスのいずれか一
である限り、ガス整流部材を通して垂直方向より送り込
むキャリアガスに当該原料ガスを含ませて供給すること
も可能である。一の原料ガスを他の原料ガスと分離して
別個に供給した場合は、たとえ当該原料ガスが高温のガ
ス整流部材に接触して熱分解を起こしたとしても、他の
原料ガスと反応して粉体等を生成するようなことは原理
的にあり得ないからである。
【0009】上記の新規な気相成長方法は、多数の結晶
基板を載置して加熱状態に保持するための円板型回転サ
セプタと、当該回転サセプタの上方に所定の間隔をおい
て配設したガス整流部材と、当該整流部材を通してキャ
リアガスを単独(又は一の原料ガスを含んだ状態)で概
ね垂直方向から結晶基板に向けて送り込むための第1の
ガス供給手段と、前記整流部材と結晶基板との間の空間
に複数の原料ガス(又は残余の原料ガス)を含んだ別の
キャリアガスを概ね水平方向から送り込むための第2の
ガス供給手段とを備えた気相成長装置を使用することに
よって容易に実施することが出来る。
【0010】第2のガス供給手段は、輸送途中における
原料ガスの熱分解反応を防止するため、複数の原料ガス
を互いに分離して輸送した後、前記空間に送り込むため
の複数のガス供給路を備えたものであることが望まし
く、また、反応管内を清浄に保つため、前記空間にパー
ジガスを送り込むための機能を備えたものであることが
望ましい。
【0011】
【作用】ガス整流部材を通して概ね垂直方向から結晶基
板に向けてガスを送り込むための第1のガス供給手段
と、ガス整流部材と結晶基板との間の空間に別のガスを
概ね水平方向から送り込むための第2のガス供給手段と
を設けてなる本発明の結晶成長装置を使用すると、ガス
整流部材の近辺において熱分解反応が起こらないように
原料ガスの供給条件を任意に制御すること可能となるこ
の結果、前記の従来技術では達成することが出来なかっ
た相反する二つの要求(薄膜結晶の膜厚均一性の向上と
好ましくない粉体等の発生の防止)を同時に達成するこ
とが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、MOVPE(metal-organic vapor de
position)法を使用して結晶基板の表面に化合物半導体
の薄膜結晶をエピタキシャル成長させる場合について、
実施例を参照して本発明を更に詳細に説明する。
【0013】〈比較例1〉図2に示した一般的な縦型成
長炉を使用し、円板型回転サセプタ5の上に載置したサ
ファイア結晶基板1の表面に窒化ガリウム(GaN)の薄
膜結晶をエピタキシャル成長させて見た。原料ガスは、
トリメチルガリウム(TMG)及びアンモニア(N
3)を使用し、これらの二つの原料ガスを混合して水
素ガス(キャリアガス)で希釈した上、反応管2上部の
ガス供給口3より同時に供給した。混合ガスの流れは、
結晶基板1の表面に対して垂直方向である。生成した窒
化ガリウム薄膜結晶の膜厚から結晶の成長速度を求め、
その値から原料ガスの利用効率を計算した結果、トリメ
チルガリウムが10%程度、アンモニアが0.01%程
度であった。また、粉体の発生が非常に多いため、薄膜
結晶表面には、生成された粉体に起因すると思われる多
数の突起が見受けられた。
【0014】〈比較例2〉シャワーノズルとして機能す
る仕切板6(ガス整流部材)を備えた図1の縦型成長炉
を使用し、円板型回転サセプタ5の上に載置したサファ
イア結晶基板1の表面に窒化ガリウムの薄膜結晶をエピ
タキシャル成長させて見た。トリメチルガリウム及びア
ンモニアからなるの混合原料ガスは、比較例1の場合と
同様、キャリアガス(水素)で希釈した上、反応管2上
部のガス供給口3より同時に供給して仕切板6を通過さ
せ、シャワー状の層流として結晶基板1に送り込んだ。
原料ガスの利用効率は、比較例1の場合と殆んど同等で
あったが、形成された薄膜結晶の膜厚の均一性は、比較
例1の場合の±10%のバラツキに対し、±2%と可成
りの改善効果を認めることが出来た。しかし、本比較例
の場合は、1μmの厚さの薄膜結晶を10回繰り返して
成長させると、仕切板6の小孔7が反応生成物である粉
体によって完全に目詰りし、その後のエピタキシャル成
長を続けることが出来なかった。
【0015】〈比較例3〉図3に示した公知の横型成長
炉を使用し、比較例1及び比較例2の場合と同様の要領
でサファイア結晶基板1の表面に窒化ガリウム薄膜結晶
をエピタキシャル成長させて見た。但し、トリメチルガ
リウム及びアンモニアからなる混合原料ガスは、キャリ
アガス(水素)で希釈したものを結晶基板1に平行に流
して送り込んだ。原料ガスの利用効率は、比較例1及び
比較例2の場合よりも更に悪く、トリメチルガリウムが
5%程度、アンモニアが0.005%程度に留まった。
もっとも、結晶基板1の表面を下向きにして成長させる
フェースダウン方式を採用した場合は、原料ガスの利用
効率は、トリメチルガリウムが10%程度、アンモニア
が0.05%程度となり、アンモニアの利用効率が増加
した。
【0016】〈実施例1〉本発明に係る結晶成長方法に
おいて使用した気相成長装置の一実施例を図4に示す。
本装置では、直径100mmの円板型回転サセプタ10
(グラファイト製)を使用し、その上面に50mm×50
mmのサファイア製〔0001〕結晶基板11を所定の枚
数だけ載置した。反応管19としては、比較例3(図
2)の場合と同様、横型のものを使用し、結晶基板11
の上方に適当な間隔をおいてシャワーノズル12(垂直
方向の層流を発生させるためのガス整流部材)を配置す
るとともに、同基板の側方に二つのライナーノズル1
3,14(水平方向の層流を発生させるためのガス整流
部材)を配置した。シャワーノズル12及びライナーノ
ズル13,14には、所望のガスを供給するためのガス
供給路16〜18を夫々接続した。
【0017】薄膜結晶の成長に先立ち、シャワーノズル
12及びライナーノズル13,14より、パラジウム型
水素精製器を通して精製した水素をパージガスとして流
し込んで反応管19内を清浄した。パージガス流速は、
結晶基板11の表面上で10cm/s以上となるように設
定し、かつ、流量は、少なくとも10回以上、反応管1
9内のガスが置換する程度の値とした。水素パージ後
は、継続して水素ガスを流し込みながら、適当な高周波
加熱手段(図示せず)によって回転サセプタ10を加熱
し、結晶基板11を所定の温度に至るまで昇温させた。
結晶基板11の温度は、最終的には900〜1050℃
の範囲であることが望ましく、本実施例の場合は100
0℃に設定した。
【0018】結晶基板11の温度が400℃に達した
後、下側ライナーノズル14を通して概ね水平方向よ
り、キャリヤガスの水素で希釈したアンモニアを反応管
19内に送り込んだ(図5A参照)。反応管内における
アンモニアガスの分圧(成長前の分圧)は10〜102P
aに設定した。結晶基板11の温度が1000℃に達し
た後は、そのままの温度で数分間保持し、円板型回転サ
セプタ10を10回転/分の割合で回転させた。その
後、上側ライナーノズル13を通して概ね水平方向よ
り、キャリヤガスの水素で希釈したトリメチルガリウム
を反応管19内に送り込んで同反応管内のアンモニアと
熱分解反応させ、結晶基板11の表面に窒化ガリウムの
薄膜結晶を約1μmの厚さで気相成長させた。反応管1
9内におけるトリメチルガリウムのガス分圧は1Paに設
定した。
【0019】結晶成長の期間中、シャワーノズル12を
通して層流状態とした水素ガス(キャリヤガス)を概ね
垂直方向より送り込み、結晶基板11の全部に一様に吹
き付けた。薄膜結晶の面内均一性、成長速度、品質等
は、結晶基板10の上部空間におけるガスの流速や分布
が最適値となるよう、各ノズル12〜14から供給する
水素ガスの量を調節することによって制御した。本実施
例の場合は、シャワーノズル12から供給する水素の量
を4リットル/分に、上側ライナーノズル13から供給
するトリメチルガリウム及び水素の量を両者合計で1リ
ットル/分に、下側ライナーノズル14から供給するア
ンモニア及び水素の量を両者合計で1リットル/分に設
定した。反応管19内の反応ガスは、真空ポンプ(図示
せず)を用いて排気し、炉内圧力が結晶基板11の上部
空間で104Paとなるように調整した。アンモニアガス
の分圧は、結晶成長期間中、10Paに維持した。
【0020】上記条件で結晶成長を実施した結果、窒化
ガリウムの薄膜結晶の成長速度から求めた原料ガスの利
用効率は、トリメチルガリウムが14%であったが、ア
ンモニアの場合は1.4%と大巾に改善させることが出
来た。粉体発生による薄膜結晶表面の突起の発生も極め
て少なく、シャワーノズル12の目詰まりも発生しなか
った。この効果は、10回以上の結晶成長操作を実施し
た後も特に変化が見受けられなかった。膜厚の均一性
は、50nm×50nmの面内で±2%以下と極めて良好で
あった。表1に原料ガスの供給条件を変えて結晶成長を
行なった場合の結果を示す。同表の第1欄に記入された
記号A〜Eは、図5A〜図5Eに示した原料ガスの供給
方式に夫々対応し、いずれの場合も、III族元素の原料
ガスであるトリメチルガリウムとV族元素の原料ガスで
あるアンモニアとは互いに混ぜ合わせた形でシャワーノ
ズル12を通さない点で共通する。
【0021】図5に示した5通りの原料ガス供給方式の
うち、図5A、図5D及び図5Eのガス供給方式は、キ
ャリアガス(水素)を単独で概ね垂直方向より反応管1
9内に供給する一方、シャワーノズル12と結晶基板1
1との間の空間に全部の原料ガスをキャリアガスを(水
素)と共に概ね水平方向から反応管19内に供給するも
のであり、また、図5B及び図5Cは、一の原料ガスを
キャリアガス(水素)と共に概ね垂直方向より反応管1
9内に供給する一方、シャワーノズル12と結晶基板1
1との間の空間に他の原料ガスをキャリアガス(水素)
と共に概ね水平方向より反応管19内に供給するもので
ある。前者の場合は、例えば図5Dに示すように、全部
の原料ガスを始めから混合した状態でキャリアガスに含
ませて輸送することも可能であるが、輸送途中における
予期しない熱分解反応を防止するためには、やはり図5
A及び図5Eに示すように、反応管19に至るまでの途
中は異なるガス供給路17,18を用いて原料ガスを別
々に分離して輸送する方が望ましい。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、膜厚均一性及び
原料利用効率は、全てのガス供給方式に共通して改善効
果が認められた。なかでも、ガス供給方式B,Cは、シ
ャワーノズル12の部分における粉末発生を抑制して生
産性を向上させるという点で特に優れている。その理由
は、上側ライナノズル13から供給される水素ガスによ
ってシャーワノズル12の結晶基板側が常にパージさ
れ、粉体の発生が効果的に抑制されるからである。ガス
供給方式A,Eも実用的に見て特に問題がなかった。ガ
ス供給方式Dは、従来方法と比較して或る程度の改善効
果が認められたものの、それほど顕著ではなかった。
【0024】シャーワノズル12の結晶基板側を常にパ
ージした場合でも、結晶成長には実質的な影響がなかっ
た。その理由は、図5B及び図5Cに示すように、水平
方向のガス流により、二つの境界層がシャーワノズル1
2の下面及び結晶基板11の上面に形成される結果、シ
ャワーノズル12より供給される一の原料ガスは、これ
らの境界層を拡散して結晶基板11の表面に到達し、下
側ノズル14より供給された他の原料ガスと反応してエ
ピタキシャル結晶を成長させるからである。もっとも、
シャワーノズル12から供給される一の原料ガスの拡散
をよりスムーズにさせるためには、結晶基板11とシャ
ワーノズル12との距離lを図示のように上側境界層の
厚さと下側境界層の厚さの和と同程度にすることが望ま
しい。
【0025】〈実施例2〉図4に示した結晶成長炉を使
用し、実施例1の場合と同様の要領で、砒化ガリウム
(GaAs)の結晶基板上に同じく砒化ガリウムのエピタキ
シャル薄膜結晶を成長させた。但し、この実施例の場合
は、原料ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)及び
アルシン(AsH3)を使用した。結晶成長中の基板の温
度は500〜800℃とし、炉内圧力は103〜105Pa
の範囲に、トリメチルガリウムの炉内分圧は10~1〜1
0Paの範囲に、アルシンの炉内分圧は10~1〜103Pa
の範囲に設定した。得られた砒化ガリウムの薄膜結晶
は、実施例1の場合と同様、極めて高純度かつ高均一の
ものであった。
【0026】〈応 用〉以上、結晶基板の表面に窒化
ガリウム又は砒化ガリウムの薄膜結晶を気相成長させる
場合について説明したが、本発明は、実施化に必要とす
る若干の変形を適宜加えることにより、その他の化合物
半導体の薄膜結晶、例えば窒化アルミニウム(AlN)、
窒化インジウム(InN)、燐化インジウム(InP)、砒
化インジウム(InAs)、砒化アルミニウム(AlAs)、燐
化アルミニウム(AlP)などのIII-V族化合物半導体及
びこれらの混晶半導体からなる薄膜結晶のほか、セレン
化亜鉛(ZnSe)、硫化亜鉛(ZnS)、テルル化カドミニ
ウム(CdTe)、テルル化水銀(HgTe)等のII−VI族化合
物半導体及びこれらの混晶半導体からなる薄膜結晶を気
相成長させる場合に適用することも可能である。
【0027】また、上記実施例は、横型成長炉を使用し
て薄膜結晶を成長させる場合について説明したが、本発
明は、実施化に必要とする若干の変形を適宜加えること
により、図1に示した縦型成長炉のほか、各種の結晶成
長炉を使用して薄膜結晶を成長させる場合にも適用する
ことが可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る結晶成長方法又は装置によ
れば、個々の結晶基板内における薄膜結晶の膜厚均一
性及び複数の結晶基板相互間における薄膜結晶の膜厚均
一性を格段に向上させることが出来るほか、粉体や固
形物の発生による薄膜結晶表面の劣化やガス整流部材
(シャワーノズル等)の目詰まりを効果的に防止するこ
とが出来ると共に、薄膜結晶の成長に当たっては原料
ガスの供給条件を広範に制御することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャワーノズル備えた従来の縦型結晶成長装置
を示す縦断面図。
【図2】従来の一般的な縦型結晶成長装置の一例を示す
縦断面図。
【図3】従来の一般的な横型結晶成長装置の一例を示す
縦断面図。
【図4】本発明に係る結晶成長装置の一実施例を示す縦
断面図。
【図5】図4の結晶成長装置において使用可能な原料ガ
ス供給方式の幾つかの態様を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…結晶基板、2…反応管、3…ガス供給口、4…ガス
排気口、5…回転サセプタ、6…仕切板、7…小孔、8
…前室部分、10…回転サセプタ、11…結晶基板、1
2…シャワーノズル(ガス整流部材)、13,14…ラ
イナーノズル、15…ガス排気口、16〜18…ガス供
給路、19…反応管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 隈 彰二 茨城県土浦市木田余町3550番地日立電線株 式会社アドバンスリサーチセンタ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板型回転サセプタ上に載置して加熱状態
    とした多数の結晶基板に複数の原料ガスを送り込み、基
    板表面上でこれらの原料ガスを熱分解反応させて化合物
    半導体の薄膜結晶を気相成長させる方法において、結晶
    基板の上方に所定の間隔をおいてガス整流部材を配設
    し、当該整流部材を通してキャリアガスを単独(又は一
    の原料ガスを含んだ状態)で概ね垂直方向から結晶基板
    に向けて送り込む一方、前記整流部材と結晶基板との間
    の空間に複数の原料ガス(又は残余の原料ガス)を含ん
    だ別のキャリアガスを概ね水平方向から送り込むことを
    特徴とする気相成長方法。
  2. 【請求項2】多数の結晶基板を載置して加熱状態に保持
    するための円板型回転サセプタと、当該回転サセプタの
    上方に所定の間隔をおいて配設したガス整流部材と、当
    該整流部材を通してキャリアガスを単独(又は一の原料
    ガスを含んだ状態)で概ね垂直方向から結晶基板に向け
    て送り込むための第1のガス供給手段と、前記整流部材
    と結晶基板との間の空間に複数の原料ガス(又は残余の
    原料ガス)を含んだ別のキャリアガスを概ね水平方向か
    ら送り込むための第2のガス供給手段とを備えたことを
    特徴とする化合物半導体薄膜結晶の気相成長装置。
  3. 【請求項3】第2のガス供給手段は、複数の原料ガスを
    互いに分離して輸送した後、前記空間に送り込むための
    複数のガス供給路を備えたものであることを特徴とする
    請求項2に記載の気相成長装置。
  4. 【請求項4】第2のガス供給手段は、前記空間にパージ
    ガスを送り込むための機能を備えたものであることを特
    徴とする請求項2又は請求項3に記載の気相成長装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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