JPH0678250B2 - ジアルキル置換芳香族炭化水素のp‐異性体の分離方法 - Google Patents

ジアルキル置換芳香族炭化水素のp‐異性体の分離方法

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JPH0678250B2
JPH0678250B2 JP1139017A JP13901789A JPH0678250B2 JP H0678250 B2 JPH0678250 B2 JP H0678250B2 JP 1139017 A JP1139017 A JP 1139017A JP 13901789 A JP13901789 A JP 13901789A JP H0678250 B2 JPH0678250 B2 JP H0678250B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 本発明が属する技術分野は炭化水素の吸着的分離であ
る。更に詳しくは本発明はジアルキル置換芳香族炭化水
素のp−異性体と少くとも1種の他の異性体とを含む原
料混合物から特定のゼオライト系吸着剤と脱着剤として
ある種のフルオロ置換芳香族炭化水素を用いて前記p−
異性体を分離する方法に関し、特に前記少くとも2種の
芳香族異性体(p−異性体を含む)を含む原料混合物か
らp−キシレンを分離する方法に関する。
〔発明の背景〕
分離技術の分野ではあるタイプの炭化水素と他のタイプ
の炭化水素と他のタイプの炭化水素とを分離するため
に、ある種の結晶−線(crystal−line)アルミノシリ
ケートを使用できことがよく知られている。例えばn−
パラフィンと側鎖パラフィンとの分離は3〜約5Åの孔
を有するA型ゼオライトを用いることにより行なうこと
ができる。このような分離プロセスはBroughton等の米
国特許第2,985,589やStineの同3,201,491に開示されて
いる。これらの吸着剤を用いれば、分子の物理的な大き
さによって分離が可能であり、分子の小さい方のn−パ
ラフィンはこのゼオライト系吸着剤の空所に入ることが
できるが、分子量の大きい方の側鎖パラフィンは入るこ
とができない。X型又はY型吸着剤はタイプの異なる炭
化水素の分離に使用されているが、その他に炭化水素異
性体同士の分離にも使用されている。例えばNeuzilの米
国特許第3,626,020、Neuzilの同3,663,638、Rossetの同
3,665,046、Chen等の3,668,266、Neuzil等の同3,686,34
2、Berger等の同3,700,744、Neuzilの同3,734,974、Ros
backの同3,894,109、Neuzilの同3,997,620及びHedgeの
同B426,274に記載される方法にはジアルキル置換単環状
芳香族のp−異性体を他の異性体と分離するために、特
にp−キシレンを他のキシレン異性体と分離するため
に、特定のゼオライト系吸着剤が使用されている。Stin
e等の米国特許は(きわめて大きい群の中の1つの可能
性として)Ag又はAg/K交換X−ゼオライトはC8芳香族異
性体の分離に使用して“分離体”(これは従来の蒸留と
思われる)中でo−キシレンだけを分離できたと述べて
いる。
以上の特許の多くは脱着剤としてベンゼン、トルエン又
はp−ジエチルベンゼンを用いている。ベンゼンを低沸
点脱着剤として吸着剤と接触させて使用すると欠点を生
じることが既に知られている(Neuzilの米国特許第3,68
6,342)。トルエンの場合はキシレンの異性体を分離す
る方法で抽出物及びラフィネートから脱着剤を回収する
のが困難である。これはトルエンの沸点が分離される異
性体にきわめて近いからである。このため以下に述べる
吸着剤に対する選択性の要件に適合するように、更に低
沸点の材料が好ましい。他の特許も一定重量比のBa及び
Kで交換したゼオライトによりp−キシレンを他のキシ
レン異性体から分離することに言及している(例えば米
国特許第3,663,638、同3,878,127、同3,878,129、同3,6
86,342、同3,558,732)。また1960年3月3日出願の特
開昭62−5155は例えばBa,Ca,Na等の金属で交換したX型
ゼオライトでの吸着によって芳香族異性体を分離してい
る。交換液体としては原料混合物によってベンゼン、ト
ルエン、クロロベンゼン、1−フロオロアルカン、α,
ω−ジハロアルカン、ハロゲン置換ベンゼン、ハロゲン
置換トルエンが使用できる。例えばキシレン及び/又は
エチルベンゼンにはベンゼンが、トリメチルベンゼン又
はエチルトルエンにはトルエンが、ハロゲン化芳香族異
性体混合物にはクロロベンゼンが使用されている。
Barthomenfの米国特許第4,584,424はβ−ゼオライトで
の選択的吸着によるエチルベンゼンとキシレンとの分離
を開示している。この分離に対してはp−ジエチルベン
ゼンが好ましい脱着剤であるが、モノハロベンゼン、特
にヨードベンゼンについても記載されている。
〔発明の概要〕
本発明の一実施態様は要するにジアルキル置換芳香族炭
化水素のp−異性体と少くとも1種の他の異性体とを含
む原料混合物から前記ジアルキル置換芳香族p−異性体
を分離する方法である。好ましい実施態様ではp−キシ
レンはp−キシレン及び少くとも1種の他のキシレン異
性体又はエチルベンゼンを含む原料混合物から分離され
る。この方法は原料を吸着条件で、吸着剤の結晶構造中
の交換可能なカチオンサイトにBa及びKカチオンを酸化
バリウムと酸化カリウムとの比率が約0.6:1〜1.2:1、好
ましくは0.9:1.1に相当するモル比で含むY型ゼオライ
トのような結晶性アノシリケートを含む吸着剤を接触さ
せることを特徴としている。ついでこの原料を、得られ
た吸着剤含有p−異性体から除去した後、ジフルオロベ
ンゼン又はそれらの混合物を含む脱着剤と脱着条件で脱
着することによりp−異性体の濃縮流が回収される。
本発明の他の実施態様は原料混合物についての詳細、フ
ロー概要及び操作条件を含んでいるが、以下これらにつ
いて説明する。
〔発明の説明〕
まず本発明の操作、目的及び利点を明らかにするにはこ
の明細書で使用される各種の用語を定義するのが有用で
ある。
“原料混合物”はこのプロセスの吸着剤に供給される、
1種以上の抽出成分及び1種以上のラフィネート成分を
含む混合物である。“原料流”という語はこのプロセス
に使用される吸着剤に通す原料混合物の流れを示すもの
である。
“抽出成分”は吸着剤によって比較的多く選択的に吸着
される芳香族異性体のような単独化合物又はその種類の
タイプの化合物群であり、一方“ラフィネート成分”は
比較的少なく選択的に吸着される1つの化合物又はその
種類のタイプの化合物類である。このプロセスではキシ
レンのp−異性体は単独の抽出成分であり、また1種以
上の他のC8芳香族はラフィネート成分である。“ラフィ
ネート流”又は“ラフィネートアウトプット流”という
用語は吸着剤からラフィネート成分が除去される流れを
意味する。ラフィネート流の組成は本質的に100%の脱
着剤(以下に定義する)から本質的に100%のラフィネ
ート成分に変化し得る。“抽出流”又は“抽出アウトプ
ット流”という用語は脱着剤によって脱着された抽出材
が吸着剤から除去される流れを意味する。同様に抽出流
の組成は本質的に100%の脱着剤から本質的に100%の抽
出成分に変化し得る。本発明方法によって高い回収率で
高純度の抽出製品(以下に定義する)又はラフィネート
製品(以下に定義する)を得ることは可能であるが、抽
出成分は吸着剤によって決して完全には吸着されない
か、或いはラフィネート成分は吸着剤によって完全に吸
着されないものではないことが認められる。従って少量
のラフィネート成分は抽出流中に存在し得るし、また同
様に少量の抽出成分はラフィネート流中に存在し得る。
次に抽出物流及びラフィネート流は、特定の流れ中に存
在する抽出成分と特定ラフィネート成分との濃度比によ
って更に互いに、また原料混合物とは区別される。例え
ば比較的選択的に吸着されたp−異性体の濃度と比較的
少なく選択的に吸着されたo−,m−異性体又はエチルベ
ンゼンの濃度との比率は抽出流中で最高で、次に原料混
合物中で高く、またラフィネート流中で最低である。同
様に比較的少なく選択的に吸着されたm−又はo−異性
体又はエチルベンゼンと比較的多く選択的に吸着された
p−異性体との濃度比はラフィネート流中で最高で、次
に原料混合物中で高く、また抽出流中で最低である。
“脱着材”という用語は一般に抽出成分を脱着し得る材
料を意味する。“脱着剤流”又は“脱着剤インプット
流”は脱着剤が吸着剤を通る流れを示すものである。抽
出流及びラフィネート流が脱着剤を含む時は、抽出流の
少なくとも一部、好ましくは吸着剤からのラフィネート
流の少くとも一部を分離手段、例えば分別機に通し、こ
ゝで脱着剤の少くとも一部を分離条件で分離して抽出製
品及びラフィネート製品とする。“抽出製品”及び“ラ
フィネート製品”とは夫々、抽出流及びラフィネート流
中よりも高濃度の抽出成分及びラフィネート成分を含む
プロセスによって作られた製品を意味する。吸着剤の
“選択的孔容量”という用語は原料混合物から抽出成分
を選択的に吸着する吸着剤の容量と定義する。吸着剤の
“非選択的ボイド容量”という用語は原料混合物から抽
出成分を選択的に保持させない吸着剤の容量である。こ
の容量は吸着サイトや吸着剤粒子間のすき間にあるボイ
ド空間を含まない吸着剤の空所を含んでいる。この選択
的孔容量及び非選択的ボイド容量は一般に容積測定量で
表現され、一定量の吸着剤で生じる効果的な操作プロセ
スに通すのに必要な液体の適正流速を測定する際に重要
である。
本発明方法で使用できる原料混合物はC8,C9,C10,C11
はC12のジアルキル置換芳香族炭化水素であり、またこ
の範囲に含まれる他のジアルキル置換芳香族炭化水素は
エチルトルエン(C9)、ジエチルベンゼン(C10)、シ
メン(イソプロピルトルエン)(C10)、エチルイソプ
ロピルベンゼン(C11)、ジイソプロピルベンゼン
(C12)等のp−置換ジアルキルベンゼンである。
前記p−置換ジアルキルベンゼンはアルキル化プロセス
によって大量に入手でき、例えばシメン異性体混合物は
トルエンのアルキル化によって得られ、他の原料も存在
する。以上の原料は本発明方法に用いられる原料を意味
する。p−キシレン及び他のC8芳香族異性体を相当量含
む混合物は一般に改質及び異性化プロセスによって作ら
れる。なおこれらのプロセスは精製及び石油化学の分野
でよく知られている。また分離を必要とする異性体組成
物の調製法はアルキル化及び脱水素環化−ダイマー化
(dehydrocyclo−dimerization)として公知である。
改質プロセスではナフサ原料はC8芳香族異性体を含む溶
出流を得るために選択されたシビアリティーでPt−ハロ
ゲン含有触媒と接触させる。次に改質物は一般にC8留分
(C8芳香族異性体と共にC8非芳香族を含む)中のC8芳香
族異性体を濃縮するために分留する。
キシレン異性化プロセスはほゞ平衡量のC8芳香族異性体
と共にC8非芳香族を含む溶出流を得るために異性化条件
で1種以上の異性体に不足したキシレン混合物を異性化
する方法である。各温度におけるキシレン異性体及びエ
チルベンゼンの平衡組成物を下記表1に示す。
原料混合物は少量の直鎖又は側鎖パラフィン、シクロパ
ラフィン、又はオレフィン材を含んでいてもよい。吸着
剤によって選択的に吸着又は分離されない材料でこのプ
ロセス製品の汚染を防止するためにこれらの量は最小量
に保持することが好ましい。前記汚染物(又は不純物)
の量はこのプロセスに導入した原料混合物量(容量)の
約20%未満であることが好ましい。p−キシレンを分離
するため、この混合物は吸着剤と接触させると、p−キ
シレンは吸着剤によって比較的多く選択的に吸着、保持
されるのに対し、他の成分は比較的吸着されず、吸着剤
粒子〜吸着剤表面間のすき間のボイド空間から除去され
る。比較的多く選択的に吸着されたp−キシレンを含む
吸着剤は比較的多く選択的に吸着されたp−キシレンに
富む“リッチな”吸着剤と呼ぶ。次にp−キシレンはリ
ッチな吸着剤と脱着剤との接触によりリッチな吸着剤か
ら除去される。
以上述べた他の原材料中のp−異性体を分離するため
に、前記と同じ工程を行なってp−異性体を主成分とす
る抽出留分を得ることができる。以上述べる脱着工程は
ほゞ同じ方法で行なって同様な結果を得ることができ
る。
脱着剤は吸着剤から、選択的に吸着された原料成分を除
去できる液体物質であってよい。一般に選択的に吸着さ
れた原料成分がパージ流によって吸着剤から除去される
スイング床システムでは脱着剤の選択は余り重要ではな
く、吸着剤から吸着原料成分を追出すためにメタン、エ
タン等のガス状炭化水素や、N2,H2等のタイプのガスが
高温又は減圧或いは両条件で使用できる。しかしゼオラ
イト系吸着剤を用い、且つ液相を維持するために、一般
にほゞ一定の圧力及び温度で操作する吸着的な分離プロ
セスでは使用する脱着剤はいくつかの基準を満足させる
ために明確に選択しなければならない。第一に脱着剤は
次の吸着サイクルにおいて抽出成分と脱着剤との置換を
不当に妨げるほど強く吸着されることなく、合理的なマ
スフロー速度で吸着剤から抽出成分を置換しなければな
らない。選択率(以下に更に詳しく説明する)という用
語で表現すれば、吸着剤はラフィネート成分についての
脱着剤の場合よりも、ラフィネート成分について抽出成
分に対し選択的であることが好ましい。第二に脱着剤は
この特定の吸着剤及び特定の原料混合物と相溶しなけれ
ばならない。更に詳しくは脱着剤は吸着剤のラフィネー
ト成分について抽出成分に対する臨界選択率を低下させ
たりなくしたりしてはならない。更に本発明プロセスで
使用される脱着剤はこのプロセスに導入される原料とは
容易に分離できる物質でなければならない。原料中の抽
出成分を脱着した後、脱着剤及び抽出成分は一般に吸着
剤から混合状態で除去される。同様に1種以上のラフィ
ネート成分は通常、脱着剤と混合した状態で吸着剤から
除去されるが、脱着剤の少くとも一部を分離する蒸留等
の分離方法を行なわなければ、抽出成分の純度もラフィ
ネート製品の純度も余り高くはならない。従って簡単な
分留によって抽出流及びラフィネート流中の原料成分か
ら脱着材を分離してこのプロセスで脱着剤を再使用させ
るために、このプロセスで使用される脱着剤は原料混合
物とは平均沸点が実質的に異なるものであると解釈され
る。こゝで用いた“実質的に異なる”という用語は脱着
剤と原料混合物との平均沸点差が少なくとも約5℃、好
ましくは40℃のことである。脱着剤の沸点範囲は原料混
合物よりも高くても低くてもよいが、操作が経済的であ
るという利点から低い方が好ましい。
後述するように、Ba及びKカチオンが酸化バリウムと酸
化カリウムとの比率で0.6:1〜1.2:1に相当する量で存在
するBa及びKカチオン交換Y−タイプゼオライトを吸着
剤として用いた場合、効果的な脱着剤はo−又はm−ジ
フルオロベンゼン又はそれらの混合物であることが判っ
た。本発明のo−又はm−ジフルオロベンゼンは既知の
化合物で、文献例えばKirk-Othmer,vol.10,1980,pp.909
−14に従って調製できる。
従来技術では絶対に必要ではないにしても、選択的分離
プロセスをうまく行なうには吸着剤の二三のある特性が
非常に好ましいことが知られていた。これらの特性の中
には吸着剤の容量当りの抽出成分の容量に対する吸着能
力、ラフィネート成分及び脱着剤についての抽出成分の
選択的吸着力、及び吸着剤での抽出成分の吸着及び脱着
速度が充分速いこと等がある。勿論、1種以上の抽出成
分の特定容量を吸着するための吸着剤の能力は必須条件
であり、このような能力がなくては吸着剤は吸着的分離
に役立たない。更に吸着剤の抽出成分に対する能力が高
い程、良い吸着剤と云える。特定の吸着剤の能力向上に
よって原料混合物の特定の充填速度において抽出成分を
分離するのに必要な吸着剤量を減少することが可能にな
る。特定の吸着的分離に必要な吸着剤量の減少によって
分離プロセスの費用も減少する。吸着剤の良好な初期能
力は経済的に好ましい寿命がある間は分離プロセスで実
用中、維持することが好ましい。
第二に必要な吸着剤の特性は原料の成分を分離する能力
である。換言すれば吸着剤は他の成分に比べてある一つ
の成分に対し吸着的選択率(B)を持っていることであ
る。比選択率は他の成分に比べてある一つの成分に対し
てばかりでなく、いかなる原料混合成分及び脱着剤間で
も表現できる。この明細書で使用される選択率(B)は
平衡条件での非吸着相中の2つの成分の比率に対する吸
着相中の同じ2つの成分の比率と定義する。
比選択率は下記等式1の通りである。
等式1 (但しC及びDは夫々原料中の2成分をvol.%で表わ
し、また付記した及びuは夫々吸着相及び非吸着相を
表わす。) 平衡条件は吸着剤床上を通過する原料が吸着剤床と接触
後、組成変化しない時に測定する。換言すればこの条件
では非吸着層及び吸着相間で起こる材料の移動がない。
2成分の選択率が1.0に近付いた場合は吸着剤による一
方の成分の他方の成分に対する優先的な吸着がなくな
る。即ちこの場合、2成分は互いにほゞ同程度の吸着さ
れる(又は吸着されない)。(B)が1.0より小さいか
又は大きくなるかにつれて吸着剤の一方の成分の他方の
成分に対する優先的吸着が生じる。吸着剤による成分C
に対する選択率が成分Dに比べて大きいと、1.0より大
きい(B)は吸着剤中で成分Cの優先的な吸着を示すこ
とになる。1.0より小さい(B)は成分Dが成分Cに富
む非吸着相及び成分Dに富む吸着相を離れて優先的に吸
着されることを示している。抽出成分とラフィネート成
分との分離は吸着剤のラフィネート成分についての抽出
成分に対する選択率が丁度1.0の値を越えた時、理論的
には可能であるが、選択率は2に近づくか又は2を越え
る値となることが好ましい。比揮発率と同様、選択率が
高い保母、分離を行なうことが容易になる。選択率が高
ければ、このプロセスで使用される吸着剤量は少なくて
すむ。全抽出成分が一つのクラスとして抽出でき、且つ
全ラフィネート成分がラフィネート流中に明らかに吐出
されるように、脱着剤は全抽出成分について約1以下に
等しい選択率をもつのが理想である。
第三の重要な特性は原料混合物中の抽出成分の交換速
度、換言すれば抽出成分の相対脱着速度である。この特
性は吸着剤から抽出成分を回収するプロセスで使用する
のに必要な脱着剤量に直接関連する。交換速度が速い
と、抽出成分を除去するのに必要な脱着剤量は減少し、
従ってこのプロセスの操作コストも低減できる。交換速
度が速くなるにつれて、このプロセスにポンプで送り、
再使用するために抽出流から分離する脱着剤量は少なく
しなければならない。
特定の原料混合物と共に各種吸着剤及び脱着剤をテスト
して吸着剤の吸着能力及び交換速度特性を測定するため
に、動的試験装置が使用される。この装置は吸着室の反
対の端部に入口部及び出口部を有する容積約70ccの吸着
室で構成される。この室は温度制御手段の中にあり、所
定の一定圧で室を操作するために圧力制御器が使用され
る。この室の出口ラインにはクロマトグラフ分析器を付
けて“オン流(on−stream)”、即ち吸着剤室を出る溶
出流を分析するために使用することができる。
各種吸着システムの選択率等のデータを決めるため、こ
の装置及び以下の一般的方法を用いて行なわれるパルス
テストが使用される。吸着剤室に脱着剤を通すことによ
り、吸着剤を特定の脱着剤と平衡になるまで充填する。
所望時間で、夫々既知の濃度の非吸着パラフィン系トレ
ーサー(例えばn−ノナン)及び脱着剤で希釈した特定
の芳香族異性体類を含む原料のパルスを数分間注入す
る。脱着剤流を再開し、トレーサー及び芳香族異性体を
液体−固体クロマトグラフ操作の場合と同様に溶出させ
る。溶出液はオン流クロマトグラフ装置及び展開した相
当する成分のピークのエンベロープのトレースによって
分析できる。或いは溶出サンプルを周期的に集めてか
ら、ガスクロマトグラフによって別個に分析することが
できる。
クロマトグラフのトレースによって得られた情報から抽
出成分に対する能力指数、他の異性体についての一つの
異性体に対する選択率、及び脱着剤による抽出成分の脱
着速度等の吸着剤の性能を評価する。能力指数は選択的
に吸着された異性体のピークエンベロープとトレーサー
成分のピークエンベロープの中心又は他の既知の対照点
間の距離によって特徴づけられる。前記指数はこの時間
間隔中にポンプで送入された脱着剤の容量(cm3)で表
わされる。選択率(B)はラフィネート成分についての
抽出成分に対し、抽出成分のピークエンベロープの中心
とトレーサーのピークエンベロープ(又は他の対照点)
間の距離と、ラフィネート成分のピークエンベロープの
中心とトレーサーのピークエンベロープ間の相当する距
離との比率によって表現できる。抽出成分の脱着剤によ
る交換速度は一般に1/2強度(Wと書くこともある)で
のC9(トレーサー)のピークエンベロープの巾とp−キ
シレン(吸着種)のピークエンベロープの巾との差によ
って特徴づけることができる。このピークの巾が狭いほ
ど脱着速度は早い。脱着速度はまたトレーサーのピーク
エンベロープの中心と脱着されたばかりの抽出成分の消
失点間の距離によっても特徴づけられる。この距離はま
た時間間隔中にポンプで挿入された脱着剤の容量として
表わされる。
本発明方法で用いられる吸着剤は交換可能なサイトにBa
及びKを特定比で含む結晶性アルミノシリケートであ
る。本発明範囲のような結晶性アルミノシリケートはア
ルミナ及びシリカの正四面体が3次元に開いた網状組織
中に強く結合した結晶性アルミノシリケートケージ構造
を有している。この正四面体はそのゼオライトの一部又
は全部の脱水前の水分子によって占められた正四面体間
の空間と酸素原子の共有によって架橋されている。ゼオ
ライトの脱水によって分子規模のセルの交錯した結晶が
生じる。このため結晶性アルミノシリケートによって起
こる分離が本質的に原料分子の大きさの相違による場
合、例えば特定の分子ふるい用いることにより比較的小
さいn−パラフィン分子が比較的大きいイソパラフィン
分子から分離される場合、結晶性アルミノシリケートは
“分子ふるい”と呼ばれることが多い。本発明方法では
“分子ふるい”という用語は広く使用されているが、特
定の芳香族異性体の分離は外見上、異性体分子の純粋な
物理的大きさによるよりもむしろ、各種の異性体と吸着
剤との電気化学的吸引力の差によるものなので、厳密に
は適当ではない。
結晶性アルミノシリケートは水和状態では一般に下記式
で示されるゼオライト類を包含する。
式1 M2/nO:Al2O3:wSiO2:yH2O 但し“M"は正四面体のイオン原子価を均衡させるカチオ
ンであって、一般に交換可能なカチオンサイトと呼ばれ
る。“n"はこのカチオンの原子価、“w"はSiO2モル数、
また“y"は水のモル数を表わす。一般化したカチオン
“M"は1価、2価又は3価のカチオン、或いはそれらの
混合物でよい。
従来技術ではX型及びY型ゼオライト系吸着剤がある種
の吸着的分離プロセスに使用できることが一般に認識さ
れている。これらのゼオライトはこの分野で周知のもの
である。
水和状態又は一部水和状態のX型構造のゼオライトは下
記式2で示されるようにモル酸化物で表現できる。
式2 (0.9±0.2)M2/nO:Al2O3:(2.5±0.5)SiO2:yH2O 但し“M"は3以下の原子価を有する少くとも1種のカチ
オン、“n"は“M"の原子価、また“y"は“M"の種類及び
結晶の水和の程度に応じた約9以下の値を表わす。式2
から示されるようにSiO2/Al2O3のモル比は2.5`0.2であ
る。カチオン“M"は水素カチオン、アルカリ金属カチオ
ン、又はアルカリ土類カチオン、或いは他の選択された
カチオン等の1種以上であってよく、また一般に交換可
能なカチオンサイトと呼ばれる。X型ゼオライトが初め
に作られたので、カチオン“M"は通常大部分はNaであ
り、従ってこのゼオライトはNa-X型ゼオライトと呼ばれ
る。しかしゼオライトの製造に使用される反応剤の純度
によっては不純物として以上のような他のカチオンが存
在していてもよい。
水和又は部分水和状態のY型構造のゼオライトは同様に
下記式3のようなモル酸化物で表現できる。
式3 (0.9±0.2)M2/nO:Al2O3:wSiO2:yH2O 但し“M"は3以下の原子価を有する少くとも1種のカチ
オン、“n"は“M"の原子価、“w"は約3〜6より大きい
値、また“y"は“M"の種類及び結晶の水和程度に応じた
約9以下の値である。従ってY型構造のゼオライトに対
するSiO2/Al2O3のモル比は約3〜約6であってよい。X
型構造のゼオライトと同様、カチオン“M"は1種以上の
種々のカチオンであり得るが、Y型ゼオライトが初めに
作られたので、カチオン“M"も大部分Naである。従って
交換可能なカチオンサイトに主としてNaを含むY型ゼオ
ライトはNa-Y型ゼオライトと呼ばれる。
本発明に有用な代表的ゼオライトは以上の通りである。
しかしBa及びKイオンの特定範囲の混合物によって製造
されたようなゼオライト中のカチオンの交換は必要であ
る。Ba及びKはゼオライト式中のBaO/K2Oの最終モル比
が0.6:1〜1.2:1、好ましくは0.9:1〜1.1:1になるような
相対量で交換される。この交換は最終的に得られるゼオ
ライトが前記範囲になるような比率のBaとKとの混合物
を用いて一工程で行なってもよいし、或いは各工程で正
しい所望範囲のゼオライトが得られるような適当量のイ
オン交換によって継続的に行なってもよい。BaO/K2Oが
前記範囲のゼオライトを用いる必要があることが判っ
た。この比率が大き過ぎると、p−キシレンの保持容量
が非常に大きくなる。このように大きな保持容量は脱着
時間が長いことを示している。この比率が前記特定範囲
よりも低いと、吸着剤の脱着剤に対する選択性が大きく
なり過ぎ、p−キシレンが次のサイクルで脱着剤を効果
的に置換しなくなる。
分離プロセスに使用される通常の吸着剤は液体をゼオラ
イトに接近させることができ、またゼオライト粉末のバ
インダーとして役立つ通路及び空所を有するアモルファ
ス材料又は無機母材中に結晶性ゼオライト材を分散した
ものである。このような無機母材としては例えばシリ
カ、アルミナ又はある種の粘土及びそれらの混合物が挙
げられる。このバインダーは細かい粉末状の結晶性粒子
を成形又は凝結させる助けとなる。従って吸着剤は所望
の大きさの粒子範囲、好ましくは約16〜約60メッシュ
(標準U.Sメッシュ)(250〜1190ミクロン)を有する押
出品、凝結体、錠剤、球体又は粉体等の形状でよい。吸
着剤中の水分が少ないと、製品中の水不純物も少なくな
るので、有利である。
吸着剤は原料混合物及び脱着剤に交互に接触させる濃厚
固定床の形で使用できる。この場合のプロセスは半連続
式に限られる。他の実施態様では原料混合物が2つ以上
の静的吸着剤床を1セットとする吸着剤床セットの1つ
以上の吸着剤床を通り、一方、脱着剤がこのセットの他
の1つ以上の吸着剤床を通ることができるように、1セ
ットの吸着剤床を適当にバルブ結合して使用してもよ
い。原料混合物及び脱着剤はこのような床中の吸着剤中
に上向き又は下向きのいずれにも流すことができる。
しかし移動床又は擬似移動床フローシステムは固定床よ
りもはるかに分離効率が大きいので好ましい。移動床又
は擬似移動床プロセスでは保持及び置換操作は連続的に
起こるので、抽出物及びラフィネート流の連続生産や原
料及び置換液体流の連続使用を行なうことができる。本
発明の一つの好ましい態様はこの分野で擬似移動床向流
フローシステムとして公知のものを使用することであ
る。このようなシステムで分子ふるい室中の分子ふるい
の上昇移動をシミュレートするは前記室下の多数の液体
アクセスポイントの前進移動である。D.B.Broughtonの
米国特許第2,985,589にはこのようなフローシステムの
操作原理及びシーケンスが記載され、また1969年4月2
日に東京で行なわれた第3,4回化学工学会総会ではD.B.B
roughtonが“連続的吸着プロセシング…新しい分離技
術”と題して発表しているので、これらも参照すること
ができる。なお、両文献は擬似移動床向流プロセスフロ
ーの概要を更に説明するために、参考としてこゝに取入
れた。
本発明方法で使用するのに適した擬似移動フローシステ
ムの他の実施態様はGerholdの米国特許第4,402,832(参
考のためこゝにその全体を取入れた。)に開示される並
流高効率擬似移動床プロセスである。
抽出アウトプット流の少くとも一部は分離手段に通す
が、こゝでは脱着剤の少くとも一部は分離条件で分離さ
れて低濃度の脱着剤を含む抽出製品が得られるものと期
待される。このプロセスの操作には必要ではないが、ラ
フィネートアウトプット流の少くとも一部も分離手段に
通すことが好ましい。こゝでは脱着剤の少くとも一部は
分離条件で分離されてこのプロセスで再使用可能な脱着
剤流及び低濃度の脱着剤を含むラフィネート製品が得ら
れる。通常、抽出製品及びラフィネート製品中の脱着剤
の濃度は約5vol.%未満、好ましくは約1vol.%未満であ
る。分離手段は通常は分留塔である。その形状及び操作
法は分離の分野で周知である。
多くの吸着的分離プロセスでは液相及び気相の両操作も
使用できるが、本発明プロセスでは液相操作が好まし
い。これは低温度が要求されること及び液相操作の方が
気相操作に比べて得られる抽出製品の収率が高いことに
よるものである。吸着条件は約20〜250℃、好ましくは
約100〜約200℃の温度範囲及び液相を維持するのに充分
な圧力、具体的にはほゞ待機圧から600psig(4238kPa)
である。脱着条件は吸着条件の場合と同じ範囲の温度及
び圧力である。
本発明のプロセスに使用できるユニットの大きさはパイ
ロットプラントの規模(例えば米国特許第3,706,812参
照)から工業的規模まで種々変化でき、またフロー速度
も数cc/hrの少量から数千ガロン/hrまで変化できる。
以下に説明の目的及び本発明のプロセスで可能な選択性
の関係を更に詳しく説明するための実施例を示す。
例I この実験ではp−キシレン(bp138℃)と他のC8芳香族
(bp,136〜145℃)とを分離する本発明の分離能力を評
価するために、前述のような装置を用いてパルステスト
を行なった。使用した吸着剤は下記の比率のBa及びKカ
チオンが交換したYゼオライトである。
粘土からなるアモルファスバインダー材料を少量使用し
た。ゼオライトは実質的にすべての交換可能なカチオン
サイトにK又はBaカチオンを含むものである。その量及
び比率は表に示した。カチオン交換は1モルのKCl溶液
1.5を50℃で500cc/hrで200ccの吸着剤床に上向きで通
し、ついでこの床上に0.2M BaCl2溶液を1/hrで4時
間循環させ、最後に1の水で500cc/hrで洗うことによ
り行なった。吸着剤は300℃で仮焼した。
各パルステストについてこの塔は液相操作を維持するた
め、温度150℃及び圧力150psig(1136kPa)に維持し
た。溶出材を一定時間間隔で測定するため、塔溶出流に
ガスクロマトグラフ分析器を取付けた。各テストに使用
した原料混合物はキシレン異性体及びエチルベンゼンを
各々約5vol.%,トレースとして使用するn−ノナン5vo
l.%及び脱着剤75vol.%を含むものである。A,B及びC
テスト用の脱着剤はm−ジフルオロベンゼン(m−DF
B)30vol.%及びn−C7パラフィン残部からなってい
る。テストD用の脱着剤はm−ジフルオロベンゼン100
%である。各テストで行なった操作は次の通りである。
脱着剤は約1.20cc/minの速度で連続的に流した。適当な
時間間隔で脱着剤のランを停止し、原料混合物を1cc/mi
nで10分間流した。ついで脱着剤流を再開し、吸着塔か
ら出る溶出流で生じたクロマトグラフを観察することに
より測定した際、原料芳香族のすべてが塔から溶出する
まで吸着剤塔に流し続けた。
テストの結果を表2に示す。また第1A、1B及び1C図のク
ロマトグラフは本発明を説明するものである。p−キシ
レンの溶離曲線は良好に分離された他の曲線と明確に分
かれている。第1D図は比較用のクロマトグラフを示す
が、脱着時間が長いので実用的ではないと思われる。ま
たこの図はBaO/K2Oモル比が本発明の範囲を越えて増大
すると脱着力が低下することを示している。なお第1D図
のランに使用したBaO/K2Oモル比は5.17:1である。この
曲線から算出した関連データは次の通りである。ΔW
(cc)はp−キシレンとn−C3トレーサーとの、ピーク
の高さの1/2におけるピークエンベロープの巾の差で、
脱着剤の交換速度の目安となる。
Sd▲]90 10▼は溶出液中のp−キシレンの濃度を最大濃
度の10〜90%変化させるのに必要なp−キシレンの容量
が、p−キシレンの吸着速度の目安となる。
Sd▲]90 10▼は溶出液中のp−キシレンの濃度を最大濃
度の90〜10%変化させるのに必要な脱着剤の容量で、p
−キシレンの脱着速度の目安となる。Saにおける10〜90
%の変化に要する容量は以下“吸着破過傾斜”という。
Sd又はSaの値が大きい程、夫々、脱着又は吸着速度は遅
くなる。脱着傾斜Sd▲]90 10▼が吸着破過傾斜Sa▲]90
10▼よりも急ならば、脱着剤についてのp−キシレンに
対する吸着剤の選択率は1よりも小さく、またこの吸着
プロセスについては好ましくない。理想的なシステムは
p−キシレン/脱着剤選択率が1よりも僅かに大きいも
ので、またp−キシレンのピークエンベロープが低い保
持容量を持つものである。p−キシレン/脱着剤選択率
(B)はSd/Sa比としても表現できる。
従って表IIのデータを用いると、例1C、1A及び1Bは次の
ようになる。
従ってp−キシレンに対する例1Cの吸着剤の選択率は非
常にすぐれているが、例1A及び1Bの吸着剤の選択率は好
ましくない傾向にある。この例のデータに示される他の
傾向は酸化バリウム/酸化カリウム比が増加するにつれ
て脱着剤が弱くなることである。
例II 温度を125℃に下げた他は例ICを繰返した。この結果は
下記表3に見られるように、殆んど影響されなかった。
表3 B p/e 3.37 B p/m 4.21 B p/o 3.70 Wcc 7.6 n−C9H.W.cc 12.00 p−キシレン保持容量cc 34.0 BaO/K2モル状 0.98 吸着剤Ba−K−Y及び脱着剤30%m−DFB(n−C7と混
合)は例ICと同じである。
例III BaO/K2Oモル比を1.2とした他は例Iと同じ条件及び材料
を用いて別のパルステストを行なった。脱着剤はn−ヘ
プタン(n−C7)と混合した30%m−DFB(bp.82℃)で
ある。キシレン異性体に対する選択率(B)は次の通り
である。
B p/eb=3.02 B p/m =3.94 B p/o =3.00 Sa▲]90 10▼=11.7cc Sa▲]90 10▼=16.7cc キシレン保持容量は22.8で、満足な脱着時間を示した。
1/2高さでのn−C9ピークの巾は11.9ccであった。前述
のように定義したΔWは1.1ccであった。吸着剤の組成
は次の通りである。
SiO2(wt.%) 60.6 Al2O3(wt.%) 19.1 BaoOwt.%) 13.1 K2O(wt.%) 6.7 Na2O(wt.%) 0.6 BaO/K2O(モル比) 1.2 この結果を第2図のクロマトグラフに示した。この図か
ら判るようにBaO/K2Oモル比が1.2:1の場合、p−キシレ
ンは他の異性体から分離できる。
例IV 脱着剤として100%フルオロベンゼン(bp.85℃)を用い
た他は例IIIのパルステストを繰返した。キシレンに対
する選択率は次の通りであった。
B p/eb=2.72 B p/m =3.85 B p/o =3.40 p−キシレンの保持容量は25.7ccであった。
1/2高さでのn−C7ピーク巾は12.3ccであった。ΔWcc
(前述に定義した)は18.3ccであった。BaO/K2Oモル比
は1.2:1である。破過傾斜Sa▲]90 10▼は7.9cc、脱着傾
斜Sd▲]90 10▼は46.4ccである。パルステストの結果を
第3図のクロマトグラフに示す。こゝで得られた選択率
は脱着剤としてトルエンを用いた場合と近似していた
が、フルオロベンゼンはこゝに開示した他のフルオロベ
ンゼンと同じく利点、即ち低沸点を有し、このため蒸留
による脱着剤の回収が可能である。
例V 脱着剤としてn−C7と混合した30%m−DFBを使用し、B
a−K−YゼオライトがBaO/K2Oモル比1.05:1で、且つ下
記組成を持つものを用いた他は例IIIのパルステストを
繰返した。
SiO2(wt.%) 60.8 Al2O3(wt.%) 18.8 BaO(wt.%) 11.8 K2O(wt.%) 6.9 Na2O(wt.%) 0.63 キシレン異性体に対する選択率(B)は次の通りであ
る。
B p/eb=2.72 B p/m =3.85 B p/o =3.40 p−キシレンの保持容量は39.6ccであった。1/2高さで
のn−C7ピーク巾は10.1cc、またΔWは6.71ccであっ
た。この結果を第4図のクロマトグラフに示す。
例VI 脱着剤として70%n−C7を混合した30%o−ジフルオロ
ベンゼンを使用した。BaO/K2Oモル比は1.05であった。
キシレン異性体に対する選択率はm−ジフルオロベンゼ
ンと同程度に高かった。
B p/eb=2.4 B p/m =3.23 B p/o =4.45 p−キシレンの保持容量は32.2で適度な脱着時間を示し
た。1/2高さでのn−C7ピークエンベロープ巾は10.1c
c、またΔWは9.7ccであった。
例VII BaO/K2Oモル比を1.13とし、例VIIAでは30vol.70%m−D
FBを長し、また例VIIBでは100vol.%mDFBを流した他は
例IIIのパルステストを繰返した。第5A及び5B図並びに
表4から一定のBaO/K2O比ではm−DFB濃度を30%から10
0%に増大させた場合は選択率が向上することが判る。
例VIII BaO/K2Oモル比を0.99:1とした他は例VIIのパルステスト
を繰返した。その結果を第6A及び第6B図並びに表5に示
す。原料中に含まれるm−キシレンは、エチルベンゼン
留分が第6A図のように除去される前に回収されるが、m
−キシレンは第6B図のようにエチルベンゼン及び/又は
o−キシレンから分離されず、一緒に回収される。例VI
Iの第6A図と第5B図との結果及び第6B図と第5B図との結
果を比べると、BaO/K2O比の増大によってm−DFBの脱着
力はp−キシレンの保持容量が示すように、低下する。
例えば保持容量は0.99の比では37.17cc(例VIIIA及び第
6A図)、また1.13の比では47.89cc(例VII及び第5A図)
である(いずれも30%m−DFBの場合)。同様に100%m
−DFBで保持容量11.44cc及び0.99の比に対しては、保持
容量は1.13のモル比で17.97ccに増加する。更に脱着剤
についてはp−キシレンに対する吸着剤の選択率は1よ
り大きいので好ましい。
例IX Ba−K交換Yホージャサイトによるp−ジエチルベンゼ
ン(p−deb)のm−ジエチルベンゼン(m−deb)〜0
−ジエチルベンゼン(o−deb)混合物からの分離能力
を測定するため、前述のようなパルステストで別の原料
を使用した。このBaK−Y吸着剤はBaO/K2Oモル比=0.9
9:1のものである。また例Iと同じ粘土バインダーを用
いた。他の変化は例Iとほゞ同じである。脱着剤はn−
ヘプタンと混合した30%m−ジフルオロベンゼンであ
る。この脱着剤についての選択率は1.09である。この結
果は以下の表6及び第7図に示す。
【図面の簡単な説明】
第1A図はBa−K交換Yゼオライト吸着剤(但しBaO/K2O
モル比=0.63)及びm−ジフルオロベンゼン脱着剤によ
るキシレン異性体〜エチルベンゼン混合物からのp−キ
シレンの分離についてのクロマトグラフ図、第1B,1C及
び1D図は第1図において条件及び吸着剤中のイオン濃度
を変えた場合(但しBaO/K2Oモル比は夫々0.71、0.98、
5.17)のクロマトグラフ図(但し以上の各図ではo−及
びm−キシレンについてのトレースは省略)である。 第2図は第1A図でBaO/K2Oモル比を1.2とした場合のクロ
マトグラフ図(但しo−及びm−キシレンについてのト
レースも含む)である。 第3図は第1A図でBaO/K2Oモル比を1.2とし、且つ脱着剤
をフルオロベンゼンとした場合のクロマトグラフであ
る。 第4図は第1A図でBaO/K2Oモル比を1.05とし、且つ脱着
剤としてn−ヘプタンを混合した30%m−ジフルオロベ
ンゼンを使用した場合のクロマトグラフ図(但しm−キ
シレンのトレースも含む)である。 第5A及び5B図は夫々第1C及び1D図でBaO/K2Oモル比を1.1
3とした場合のクロマトグラフ図である。 第6A及び6B図は夫々第1C及び1D図でBaO/K2Oモル比を0.9
9とした場合のクロマトグラフ図(但し第6A図ではm−
キシレン、また第6B図ではo−及びm−キシレンについ
てのトレースも含む)である。 また第7図はBa−K交換Yホージャサイト吸着剤(但し
BaO/K2Oモル比=0.99)及びn−ヘプタン混合30%m−
ジフルオロベンゼン脱着剤によるジエチルベンゼン異性
体混合物からのp−ジエチルベンゼンの分離についての
クロマトグラフ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−5912(JP,A) 特開 昭51−70735(JP,A) 特開 昭52−87122(JP,A) 特公 昭49−17426(JP,B1) 英国特許1529945(GB,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラキシレンと少くとも1種の他のキシレ
    ン異性体の混合物を含む原料流を、ゼオライトの結晶構
    造内の交換可能なカチオンサイトにバリウム及びカリウ
    ムイオンをBaO/K2Oのモル比が0.6:1〜1.2:1で含むゼオ
    ライトYよりなる吸着剤と該吸着剤によってパラキシレ
    ンが吸着する条件で接触せしめ、ついでパラキシレン含
    有吸着剤をオルソ及びメタジフルオロベンゼン並びにそ
    の混合物から選ばれた材料を含む脱着剤と該吸着剤から
    パラキシレンの脱着する条件で接触させて原料流に比し
    てパラキシレンに富む製品を得ることを特徴とするパラ
    キシレン及び少くとも1種の他のキシレン異性体の混合
    物を含む原料流からパラキシレンを分離する液相クロマ
    トグラフィ法。
  2. 【請求項2】脱着剤がメタジフルオロベンゼンである請
    求項1の方法。
  3. 【請求項3】吸着及び脱着条件が20〜250℃の範囲の温
    度及び液相を維持するに充分な圧力を含む請求項1の方
    法。
  4. 【請求項4】BaO/K2Oのモル比が0.9:1〜1.1:1である請
    求項1〜3のいずれかの方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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