JPH0680200B2 - 亜鉛系めっき鋼材のクロメ−ト処理方法 - Google Patents

亜鉛系めっき鋼材のクロメ−ト処理方法

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JPH0680200B2
JPH0680200B2 JP19239287A JP19239287A JPH0680200B2 JP H0680200 B2 JPH0680200 B2 JP H0680200B2 JP 19239287 A JP19239287 A JP 19239287A JP 19239287 A JP19239287 A JP 19239287A JP H0680200 B2 JPH0680200 B2 JP H0680200B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、Zn系めっき鋼材のクロメート処理方法に関
し、特に、無塗装耐食性、塗料密着性、および塩化ビニ
ル等を接着剤によって接着させるための接着性に優れた
Zn系めっき鋼材のクロメート処理方法に関する。
<従来技術とその問題点> Zn系めっき鋼材のクロメート処理方法としては、一般に
反応型クロメート処理法が行なわれている。クロメート
皮膜の耐食性を評価する塩水噴霧試験(JIS-Z2371)に
よる白錆発生時間は、24〜100hr程度であるが、これは
下地金属とクロメート液との反応性に大きく左右されや
すく、しかも耐食性向上のためにCr付着量を多くする
と、Cr6+が増加して、皮膜が黄色化し、外観上好ましく
ない。しかも膜厚が増えるので塗料密着性、接着性が悪
くなる。
一方、下地金属の影響をあまり受けずにクロメート処理
する方法として、塗布型あるいは電解クロメート処理法
がある。塗布型は塩水噴霧試験200hr以上の耐食性があ
り造膜剤としてコロイダルシリカを添加したり、有機樹
脂を含むクロメート液をロールコーターで塗布する方法
などがあるが、皮膜量をコントロールすること、巾方向
での皮膜均一化が難しく、処理ムラを生じやすい。また
厚膜のため塗料密着性、加工性に欠けている。
これに対し、電解型クロメート処理法は、電気的にクロ
メート皮膜を生成する方法で、電気量を調節することに
よりクロメート皮膜厚の調節ができ、しかも下地金属の
影響を受けにくいため、Zn系めっき鋼材に適用しやす
い。また塗料密着性も反応型、塗布型に比べ優れてい
る。しかし、公知の方法(特公昭47-44417号)では、電
気量を増加してもクロメート層は成長しにくくそのため
耐食性に劣っていた。
<発明の目的> 本発明の目的は、従来技術の問題点を解決し、無塗装耐
食性、塗料密着性および接着剤による接着性に優れたク
ロメート皮膜を得るZn系めっき鋼材のクロメート処理方
法を提供せんとする。
<発明の構成> クロメート処理では、主反応として Cr6++3e-→Cr3+ 2H++2e-→H2 Zn →Zn2++2e- がおこっており、そのためZn2+がクロメート浴中に溶出
し、これが皮膜形成の妨害因子となり、クロメート処理
ムラを生じたり、品質(特に耐食性)に悪影響を生じ
る。またこの他に、SO4 2-、Cl-なども妨害因子として働
くことがある。
そこで、クロメート皮膜の耐食性に悪影響を及ぼさず、
また、塗料密着性、接着性に悪影響せず、しかも良好な
外観を得るための処理条件の検討とした結果クロメート
処理液中の下記イオン等の濃度を下記の領域に限ること
によってクロメート皮膜の品質向上ができることを知見
し、本発明に至った。
Cr6+ 2 〜80 g/l F- 0.05 〜 5.0 g/l SiO2 0.5 〜30 g/l Zn2+ 0.001〜10 g/l SO4 2- 0.001〜 5 g/l Cl- 0.001〜10 g/l すなわち、本発明は、Zn系めっき鋼材を陰極として、下
記成分を含む液 Cr6+ 2 〜80 g/l F- 0.05 〜 5.0 g/l SiO2 0.5 〜30 g/l Zn2+ 0.001〜10 g/l SO4 2- 0.001〜 5 g/l Cl- 0.001〜10 g/l を用いて、電流密度1〜50A/dm2、電気量1〜100C/dm2
で電解処理することを特徴とする亜鉛系めっき鋼材のク
ロメート処理方法を提供する。
以下に本発明の構成を詳述する。
本発明の特徴は前述のように、クロメート処理液中の特
定のイオン種等を特定の濃度に限定して、Zn系めっき鋼
材を陰極として適切な電流密度および電気量範囲で電解
処理するものである。
これは、以下に示すクロメート処理液中の各種イオン濃
度に対するクロメート皮膜性能試験の結果によるもので
ある。
なお、実験条件および試験条件は、実施例中に示した条
件とした。
(1)Cr6+について 第1図には、クロメート浴中のCr6+濃度とクロメート皮
膜量の関係をCr付着量で示す。
Cr6+は、第1図に示すように、80g/l超では、Cr6+のエ
ッチング力が強いため、急激なCr付着量の減少を生じ、
また2g/l未満では濃度が希薄すぎてクロメート皮膜が十
分に形成しない。
Cr6+供給源としては、CrO3、クロム酸塩、重クロム酸塩
などを用いることができるが、最も一般的なものとして
CrO3を用いるのがよい。
(2)F-について、 第2図には、クロメート浴中のF-濃度とクロメート皮膜
量の関係を示す。
第2図に示すように、F-は0.05〜5.0g/l範囲でCr付着量
が一定となり、外観的均一効果を示すが、この範囲外で
は、外観不良を生じる。これは、F-イオンがNa2SiF6、N
a3AlF6等で加えられても、F-イオン量がこの範囲であれ
ば同等の効果を示す。
ふっ素化合物としては、AlF6 3-、SiF6 2-、BF4 -、F-など
のNaあるいはK塩を代表的に挙げることができるが、F-
濃度として同一量加えれば単独でも複数で用いてもよ
い。
(3)SiO2について、 第3図には、クロメート浴中のSiO2量と、クロメート皮
膜量の関係を示す。
SiO2が0.5g/l未満では、Cr付着量の急激な減少が見ら
れ、また30g/l超では、Cr付着量が増加し、しかも液が
凝集した。
SiO2をコロイダルシリカとして加えると、コロイダルシ
リカの吸着力、あるいは、立体的構造のために厚膜のク
ロメート皮膜を得ることができる。コロイダルシリカと
してはアニオン型にスノーテックスO、C、カチオン型
にスノーテックスAK、BK(いずれも日産化学製)を代表
的に挙げることができる。特に、コロイダルシリカとし
てカチオン型のものを用いると、めっき側が陰極である
ために、コロイダルシリカのめっき表面への運搬が促進
される。また、コロイダルシリカ表面にCrO3水溶液中の
Cr2O7 2-やCrO4 2-のアニオンを吸着して、陰極に吸着さ
れるため、電解クロメート皮膜中に自己修復能力に働く
6価クロム成分を含んだ耐食性の良好な皮膜を形成する
ことができる。
(4)Zn2+について、 第4図には、クロメート浴中のZn2+量とクロメート皮膜
量の関係を示す。
第5図には、クロメート浴中のZn2+量と形成されたクロ
メート皮膜の塩水噴霧試験による白錆発生時間の関係を
示す。
第4図および第5図から以下のことがわかる。
Zn2+が10g/l超になるとZn(OH)2のバリヤー層が形成され
るためCr6+の皮膜形成への補給が不足し、クロメート皮
膜を形成しにくくなる。また、Zn2+が1mg/l未満では耐
食性が劣る。
(5)SO4 2-について、 第6図はクロメート浴中のSO4 2-濃度を変えてクロメー
ト皮膜を形成し、この皮膜中のCr6+、Cr3+の全クロムに
対する比をESCA(Electron Spectroscopy for Chemical
Analysis)で測定した結果を示す。
第7図は、クロメート浴中のSO4 2-濃度に対する、クロ
メート皮膜量の関係を示す。
SO4 2-は、造膜作用もあるがESCAの結果から、わかるよ
うに、Cr+3を金属Crに還元する作用があるため、外観上
黒ずむだけでなく耐食性を劣化させる。SO4 2-が0.001〜
5g/lの範囲内なら、造膜作用が優先的に作用し、クロメ
ート皮膜は高品質で得られる。
(6)Cl-について、 第8図には、クロメート浴中のCl-濃度に対するクロメ
ート皮膜量の関係を示す。
Cl-もSO4 2-同様、造膜作用があるが、皮膜中にCr6+を多
く取り込む作用もあるため多すぎると黄味を増し、外観
不良を生じる。しかしCl-が0.001〜10g/lの範囲内な
ら、造膜作用が優先的に作用し、高品質となる。
(7)第9図には、電流密度を変化させ、電気量を変化
させた際のクロメート皮膜の塩水噴霧試験による耐食性
の変化を示した。
電流密度は、同一電気量の場合でも電流効率が異なりま
た皮膜中のCr6+、Cr3+、金属Crの組成比が異なるため、
耐食性に影響を及ぼすので、1〜50A/dm2の範囲が良
い。
(8)第10図には、クロメート処理の電気量とクロメー
ト皮膜量の関係を示した。
第10図から、電気量は薄クロメート皮膜から厚クロメー
ト皮膜レベルの付着量を得るために1〜100C/dm2の範囲
とした。この範囲を第10図に斜線を付して示す。
(9)その他、クロメート浴中の、Cr3+は濃度を増すに
つれ、電解電圧を上昇させるので、あまり濃度は高くな
い方がよいが、約10g/lまでは品質に影響を及ぼさなか
った。
Feイオン、Niイオンについても、品質上の悪影響は、あ
まり見られなかった。
また、浴pHについては、低い方が皮膜は形成されやす
い。
液流速については、品質には、あまり影響を及ぼさない
が、高速程、表層を溶解する傾向にある。
上記の浴中にて、陽極には不溶性陽極、たとえば、Pb-S
n(Sn5%)のような適当な電極を用い、浴温は好ましく
は30〜60℃の間で処理を行う。
本発明のクロメート処理方法を適用する亜鉛系めっき鋼
材は、Znめっき鋼板、Zn-Ni系合金めっき鋼板、Zn-Fe系
合金めっき鋼板、Zn-Co系合金めっき鋼板、Zn-Mn系合金
めっき鋼板、Zn-Al系合金めっき鋼板、あるいはZn系め
っき層中にシリカ、アルミナなどを分散含有した複合め
っき鋼板等のいかなるZn系めっき鋼板であってもよく、
また鋼板以外のいかなる形状の亜鉛系めっき鋼材であっ
てもよい。
<実施例> 以下に実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例および比較例) 試材の処理条件としては、電気亜鉛めっき鋼板(Zn目付
20g/m2)上に、浴組成として、 Cr6+はCrO3、F-はNa2SiF6、SiO2はコロイダルシリカ、Z
n2+はZnCo3、SO4 2-はH2SO4、Cl-はNaClを用い、 電流密度1〜50A/dm2、電気量、1〜100C/dm2を選択す
ることにより、表1の条件で所定のCr付着量を得た。
上記の試材について、下記の試験を行い結果を表1に示
した。
また、Zn-Niめっき鋼板(めっき量20g/m2、Ni含有率12
%)上に、前記浴および表1と同じ条件でクロメート処
理を実施し、その結果を表2に示した。
(1)塩水噴霧試験(SST)はJIS-Z2371に基づいて行な
った。
判定は、Znめっき上の場合は、 ◎ 72時間以上白錆未発生 ○ 48時間以上白錆未発生 △ 24時間以上白錆未発生 × 24時間未満白錆発生 とした。
Zn-Niめっき上の場合は、 ◎ 300時間以上白錆未発生 ○ 200時間以上白錆未発生 △ 100時間以上白錆未発生 × 100時間未満白錆発生 とした。
(2)塗料密着性については、関西ペイント製マジクロ
ン♯1000を25μmの塗装後、一次、二次密着性として、
デュポン衝撃試験(重り1Kg、ポンチ径3/8インチ、およ
び1/2インチをそれぞれ、50cm高さより落下)、碁盤目
エリクセン(1mm碁盤目6mmエリクセン押出し)での塗膜
剥離量を測定した。
一次密着:塗装後の密着性 二次密着:沸水30分の浸漬後の密着性 なお、判定は、 ◎ 塗膜剥離面積 5%以下 ○ 塗膜剥離面積10%以下 △ 塗膜剥離面積20%以下 × 塗膜剥離面積20%超 とした。
<発明の効果> 本発明によれば、クロメート浴中のCr6+、SiO2、F-、Zn
2+、SO4 2-およびCl-濃度を所定の範囲内に限定し、陰極
電解処理条件を限ることによって以下の効果がえられ
た。
塩水噴霧試験による白錆発生までの時間は例えばZnめ
っき上厚クロメートレベルで72時間以上、Zn-Niめっき
上の場合では300時間以上となる。
外観上のクロメートの処理ムラは見られない。
皮膜量が安定する。
Cr付着量と電気量はバラツキの少ない相関関係とな
る。
そのため、Zn系めっき鋼材のクロメート処理の操業安定
性をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、クロメート浴中のCr6+濃度とCr付着量の関係
を示すグラフである。 第2図は、クロメート浴中のF-濃度とCr付着量の関係を
示すグラフである。 第3図は、クロメート浴中のSiO2濃度とCr付着量の関係
を示すグラフである。 第4図は、クロメート浴中のZn2+濃度とCr付着量の関係
を示すグラフである。 第5図は、クロメート浴中のZn2+濃度と塩水噴霧試験に
よる白さび発生時間の関係を示すグラフである。 第6図は、クロメート浴中のSO4 2-濃度の違いによるク
ロメート層中のクロム組成比(ESCA)を示すグラフであ
る。 第7図は、クロメート浴中のSO4 2-濃度とCr付着量の関
係を示すグラフである。 第8図は、クロメート浴中のCl-濃度とCr付着量の関係
を示すグラフである。 第9図は、電流密度の違いによる電気量と塩水噴霧試験
による白さび発生時間の関係を示すグラフである。 第10図は、電気量とCr付着量の関係を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市田 敏郎 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Zn系めっき鋼材を陰極として、下記成分を
    含む液 Cr6+ 2 〜80g/l F- 0.05 〜 5.0g/l SiO2 0.5 〜30 g/l Zn2+ 0.001〜10 g/l SO4 2- 0.001〜 5 g/l Cl- 0.001〜10 g/l を用いて、電流密度1〜50A/dm2、電気量1〜100C/dm2
    で電解処理することを特徴とする亜鉛系めっき鋼材のク
    ロメート処理方法。
JP19239287A 1987-07-31 1987-07-31 亜鉛系めっき鋼材のクロメ−ト処理方法 Expired - Fee Related JPH0680200B2 (ja)

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