JPH0680499A - 磁気光学ガーネット - Google Patents

磁気光学ガーネット

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JPH0680499A
JPH0680499A JP4231891A JP23189192A JPH0680499A JP H0680499 A JPH0680499 A JP H0680499A JP 4231891 A JP4231891 A JP 4231891A JP 23189192 A JP23189192 A JP 23189192A JP H0680499 A JPH0680499 A JP H0680499A
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JP
Japan
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oxide
weight
single crystal
bismuth
optical
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Application number
JP4231891A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Shinpo
利弘 新保
Kazushi Shirai
一志 白井
Norio Takeda
憲夫 武田
Kozo Arii
光三 有井
Yasuo Shimono
泰雄 下野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光アイソレータ用磁気光学素子材料として有
用な化学組成 HoX TbYBi3-X-Y Fe5O12〔但し、1.0 <
Y/X< 1.8、1.80<X+Y<1.95〕のビスマス置換磁
性ガーネットを、工業的に安価に提供する。 【構成】 酸化鉛、酸化ビスマス、酸化第2鉄、酸化硼
素、酸化テルビウム、酸化ホルミウムからなる融液を用
いて、カルシウム・マグネシウム・ジルコニウム置換ガ
ドリニウム・ガリウム・ガーネット(CaGd)3(MgZrGa)5O
12 基板上に液相エピタキシャル法によって育成させ
る。 【効果】 光学特性、および、製品歩留まりの劣化・悪
化の主たる原因である内部ピット、スワール、および、
同心円上のクラックの生成を抑制・制御して、結晶欠陥
のない磁気光学ガーネットを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ファラデー回転子と
して優れた性質を有する磁気光学ガーネットに関する。
更に詳しく言えば、本願発明は、半導体レーザを光源と
する光通信や光応用機器などの必須構成部品である光ア
イソレータや光サーキュレータや光磁界センサヘッドな
どの素材、即ち、ファラデー回転子として優れた性質を
有するビスマス置換磁性ガーネット単結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザは、光通信や光応用機器な
どのコヒーレントな光源として広く利用されている。し
かし、半導体レーザには、半導体レーザから放出された
光線が光学系などによって反射されて、再びこの半導体
レーザ光源に戻るとレーザ発振が不安定になるという重
大な欠点・問題点がある。
【0003】半導体レーザの内包するこの技術的欠点・
問題点を解決するために、既に、半導体レーザの光出力
側に光アイソレータを設けて、半導体レーザの反射光が
半導体レーザ光源に戻らないように光路を設計・設定す
ることが行われている。ここに用いられる光アイソレー
タは、磁気光学素子、即ち、ファラデー回転子のファラ
デー効果によって、半導体レーザ光源から放出された光
線と反射光線とを分離するための光学装置である。通常
一般に、光アイソレータは、半導体レーザと一体化した
形、即ち、半導体レーザモジュールとして用いられる。
半導体レーザ技術の進歩、および、半導体レーザ応用機
器の普及と共に、光アイソレータに対する要求・要望
は、半導体レーザ光源から放出された光線と反射光線と
の分離性能の向上のみならず、形状の小型化と軽量化に
まで至っている。従って、光アイソレータを構成する部
品、更に具体的に言えば、偏光子、および、ファラデー
回転子は、その厚さをより薄く、また、永久磁石は、よ
り小型化しなければならない。
【0004】ファラデー回転子の厚さは、単位膜厚当た
りの偏波面の回転角〔ファラデー回転角〕、換言すれ
ば、ファラデー回転係数が大きいほど薄くなる。従っ
て、磁気光学素子、即ち、ファラデー回転子のファラデ
ー回転係数は、より大きいほど好ましい。また、永久磁
石の大きさは、ファラデー回転子の飽和磁界が高いほど
大きくなるから、ファラデー回転子の飽和磁界は、低い
ほど好ましい。
【0005】光アイソレータ用磁気光学素子材料の一つ
として、ビスマス置換磁性ガーネット単結晶厚膜があ
る。このビスマス置換磁性ガーネット単結晶厚膜は、液
相エピタキシャル〔LPE〕法で製造することができ、
量産性に優れていると言った特徴がある。通常一般に、
液相エピタキシャル法では、ガーネット単結晶育成用の
基板として結晶方位[111] のガーネットが用いられてい
る。この液相エピタキシャル法では、(111) ガーネット
基板上の結晶表面にガーネット単結晶が一様に積み重な
るように成長する〔図1参照〕。しかし、実際には、し
ばしば、三角錐を逆にしたような形の穴、或いは、およ
び、窪みを生じる〔図2参照〕。この穴や窪みのことを
ピットと呼んでいる。ピットは、挿入損失の増加と消光
比の低下の原因となる。従って、光アイソレータ用磁気
光学素子材料としての磁性ガーネット単結晶厚膜として
は、可能な限り、出来るだけピットの少ない単結晶であ
ることが必要である。
【0006】光アイソレータに要求される性能として、
順方向の光の透過率が挙げられる。順方向の光の透過率
は、高ければ高いほど好ましいことは言うまでもない。
しかし、光アイソレータを構成する部品の透過率によっ
て、自ずと限界がある。一般に、高性能光アイソレータ
と称される光アイソレータの透過率は、93%以上、換言
すれば、挿入損失として 0.3dB以下である。従って、そ
の構成部品である偏光子、検光子、および、ファラデー
回転子に要求される挿入損失は、0.1dB 以下でなければ
ならない。一方、光アイソレータを透過した光は、その
一部分が光ファイバの端面などで反射して反射戻り光と
して光源側に戻る。この戻り光の度合をアイソレーショ
ン〔単位 dB〕と言い、−10×log10(Lb /Lf ) で与
えられる。ここに、Lb は反射戻り光の透過強度を、L
f は順方向の透過光強度を意味する。通常一般的に言っ
て、アイソレーションとしては、30dB以上が望まれてい
る。
【0007】アイソレーションを低下させる要因とし
て、最も影響が大きいのは、ファラデー回転角の45度か
らのずれである。ファラデー回転子のファラデー回転角
の45度からの角度ずれは、光アイソレータの特性を劣化
せしめる非常に大きな要因である。しかし、ファラデー
回転角は、環境温度によって変化する。従って、光アイ
ソレータの特性、即ち、アイソレーションも環境温度に
よって変化する。通常一般に、光アイソレータの使用環
境温度は、温度範囲として、室温±30℃である。この温
度範囲において、30dB以上のアイソレーションを維持す
るためには、ファラデー回転角は、45±1.8 度の範囲内
でなければならない。即ち、ファラデー回転角の温度依
存性、即ち、ファラデー回転角の 1℃当りの角度変化
〔室温でのファラデー回転角を45度とする〕は、0.060
deg/℃以下でなければならない。
【0008】半導体レーザから放出された光線と反射光
線とをファラデー効果によって分離するための光アイソ
レータは、小型軽量で、光挿入損失が少なく、環境温度
の変化による特性変化が少なく、しかも、安価なものが
要望されている。この要望、即ち、社会的要請に対応す
るためには、 飽和磁界(Ms)が小さいこと ファラデー回転角〔ファラデー回転係数〕が大きいこ
と ファラデー回転角の温度依存性が小さいこと 光透過率が優れていること 安価であること などの技術的課題を達成したファラデー回転子を開発し
なければならない。
【0009】通常一般に、光アイソレータ用のファラデ
ー回転子としては、フローテイングゾーン法〔FZ法〕で
製造されるイットリウム・鉄・ガーネット〔Y3Fe5O12
YIGと略称されている〕のバルク単結晶が用いられてい
る。イットリウム・鉄・ガーネット(YIG) は、ファラデ
ー回転角の温度特性が 0.037deg/℃と良好であるが、飽
和磁界が 1800 Oe と大きいため、光アイソレータの小
型・軽量化という社会的要請に対応することが極めて困
難であるという重大な問題点を有している。
【0010】イットリウム・鉄・ガーネット(YIG) に替
わる磁気光学素子材料として、一般式(RBi)3(FeA)5O12
で示されるビスマス置換磁性ガーネット単結晶が提案さ
れている〔Japanese Journal of Applied Physics, 24,
1316(1985) 〕。ここに、Rは、イットリウムや希土類
元素を意味し、A は、ガリウムやアルミニウムを意味す
る。ここに提案されたビスマス置換磁性ガーネット単結
晶は、イットリウム・鉄・ガーネット(YIG) よりもファ
ラデー回転係数の温度特性にやや劣るが、飽和磁界が半
分程度で、しかも、ファラデー回転係数が数倍も大きい
と言う特徴を有している。既に記述したように、ビスマ
ス置換磁性ガーネットは、液相エピタキシャル(LPE) 法
で製造することができるため、ファラデー回転子を安価
に大量に供給し得る可能性を有している。
【0011】液相エピタキシャル法によるビスマス置換
磁性ガーネット単結晶は、次のようにして製造される。
即ち、先ず、白金製坩堝に、酸化鉛(PbO) 、酸化ビスマ
ス(Bi2O3) 、酸化ほう素(B2O3)、酸化第2鉄(Fe2O3) 、
および、希土類酸化物を仕込み、これを1000℃前後の高
温に加熱・溶融して均一に混合したのち、融液温度を80
0℃前後にまで冷却してビスマス置換磁性ガーネット単
結晶育成用の融液を調製する。ここに調製した融液に、
(111) ガーネット単結晶[(CaGd)3(MgZrGa)5O12] 基板を
接触させて、基板を回転させながら、基板上にビスマス
置換磁性ガーネット単結晶膜を所定の膜厚さにまで成長
させる。この間、ここに育成されるビスマス換磁性ガー
ネット単結晶の格子定数が、実質的に基板の格子定数に
ほぼ等しくなるように調整される。この調整を格子定数
の整合、或いは、格子定数のマッチングと称する。格子
定数の整合・マッチングは、基板上に育成される単結晶
膜を構成する元素の種類、即ち、融液の組成とその組成
比、および、育成温度の制御によって実施される。この
格子定数の整合操作が不適切であると、育成されたビス
マス置換磁性ガーネット単結晶が基板から剥離し、時と
して、基板が破損してビスマス置換磁性ガーネット単結
晶の育成操作の継続が不可能になる。
【0012】ビスマス置換磁性ガーネット単結晶の構成
元素である鉄Feを、ガリウムGaやアルミニウムAlで置換
すると、飽和磁界は非常に小さくなる〔例えば、日本応
用磁気学会誌、第10巻、第2号、(1986)、147 〜150
頁、(GdBi)3(FeGaAl)5O12 、飽和磁界 200Oe〕。一方、
構成元素である鉄Feを、ガリウムGaやアルミニウムAlで
置換したビスマス置換磁性ガーネット単結晶、例えば、
Gd2.1Bi0.9(FeAlGa)5O12のファラデー回転角の温度依存
性は、0.079deg/cm と大きな値である。光アイソレータ
用ファラデー回転子に要求されているファラデー回転角
の温度依存性は、0.06deg/cm以下である。従って、構成
元素である鉄Feを、ガリウムGaやアルミニウムAlで置換
したビスマス置換磁性ガーネット単結晶は、ファラデー
回転角の温度依存性の点から、光アイソレータ用ファラ
デー回転子として不適当であると言うことができる。
【0013】木田らは、温度特性が良好な磁気光学ガー
ネットとして TbX Bi3-X Fe5 O12(0 <X<3) なる化
学組成のガーネット単結晶膜を提案している〔特開昭62
-0105931〕。ここに提案されているガーネット単結晶、
更に具体的に言えば、Tb2.7Bi0.3Fe5O12単結晶のファラ
デー回転角の温度依存性は、僅かに 0.016deg/℃である
と記述している。Tb2.7Bi0.3Fe5O12単結晶のファラデー
回転角の温度依存性は、イットリウム・鉄・ガーネット
〔YIG 〕の温度依存性〔 0.036deg/℃〕に比較して、格
段に優れていることが知られる。既に、ビスマス置換磁
性ガーネット単結晶のファラデー回転係数が、ビスマス
置換量にほぼ比例して大きくなることが知られている。
Tb2.6Bi0.4Fe5O12単結晶のビスマス置換量は 0.4atomic
/formula unit と、かなり少ない。ビスマス置換量が少
ないと言うことは、ファラデー回転係数が小さく、ファ
ラデー回転子の膜厚をより厚くしなければならないこと
を意味する。このことを更に具体的に説明すると、波長
1.55 μm の光に対するファラデー回転係数は 265deg/
cmであるから、45度の回転角を得るには、ファラデー回
転子の膜厚を 1.7mmにしなければならない。このように
厚い単結晶膜を液相エピタキシャル法で製造すること
は、実質的に不可能である。
【0014】液相エピタキシャル法は、優れた単結晶膜
育成法であるが、厚さの厚いビスマス置換磁性ガーネッ
ト単結晶膜の育成、換言すれば、製造には、なお多くの
技術的課題・改良点を残している。例えば、現在公知の
液相エピタキシャル法によって、膜厚さ 450μm 以上の
ビスマス置換磁性ガーネット単結晶を製造・育成するこ
とは、極めて困難であり、実質的に不可能であると言っ
ても過言ではない。このことを更に具体的に説明する
と、液相エピタキシャル法によって、膜の厚さを450μm
以上にまで成長させると、しばしば結晶の周辺部分に
同心円状のクラックが入るというトラブルが発生する
〔図3参照〕。ここに発生する同心円状のクラックの数
は、膜厚が 450μm 乃至 470μm のときには、その外周
部に1〜2本であるが、膜厚が 500μm 以上になると数
本になり、しかも、中心部に寄ってくる。この同心円状
のクラックの発生する原因は、未だ明確には解明されて
いない。従来の経験から、育成された単結晶を電気炉か
ら引き上げる際に、基板の熱膨張係数と育成されたビス
マス置換磁性ガーネット単結晶膜の熱膨張係数との違い
によって、ビスマス置換磁性ガーネット単結晶が大きく
反るために発生するものと考えられる。同心円状のクラ
ックの発生する原因を、このように考えると、この現象
を容易に理解することができる。ここに発生する同心円
状のクラックは、その長さが非常に長いので、目的とす
るファラデー回転子の歩留まり、即ち、製造コストに重
大な影響を及ぼす。従って、特に、工業的製造において
は、このクラックの発生を認容することができない。
【0015】ビスマス置換磁性ガーネット単結晶膜で作
製したファラデー回転子は、その回転角を45度に設定さ
れる。従って、研磨法によって、その膜厚を調整する必
要がある。また、基板とビスマス置換磁性ガーネット単
結晶の界面でのフレネル反射を避けるために、基板も除
去するのが好ましい。従来の経験によれば、研磨法によ
ってファラデー回転子を製造する際の研磨代は、少なく
とも 50 μm を要する。従って、現状において、液相エ
ピタキシャル法で育成されたビスマス置換磁性ガーネッ
ト単結晶膜で製造することのできるファラデー回転子の
最大厚さは、約 400μm であると言える。このことは、
ビスマス置換磁性ガーネット単結晶をファラデー回転子
として賞用し、汎用するためには、少なくとも、1125de
g/cm以上のファラデー回転係数を有していなければなら
ないことを意味している。上述したように、Tb2.6Bi0.4
Fe5O12単結晶のファラデー回転係数は、液相エピタキシ
ャル法で製造が可能な 1125deg/cm に比較して 265deg/
cmと極めて小さい。即ち、ビスマス置換量を適切に制御
した (TbBi)3Fe5O12単結晶は、極めて良好なファラデー
回転係数の温度依存性を示すが、所要膜厚が厚くなるた
め、液相エピタキシャル法で工業的に大量に生産するこ
とが困難であるという重大な技術的困難・課題を内包し
ていると言える。
【0016】松田らは、ファラデー回転角の温度特性よ
りも、工業的な生産性や小型化を重視して、ファラデー
回転係数のより大きいビスマス置換磁性ガーネットとし
て (LuBi)3Fe5O12単結晶を提案している〔日本応用磁気
学会誌、第10巻、第2号(1986)、143 〜146 頁〕。ここ
に、希土類元素としてルテチウムLuを用いているのは、
基板との格子定数の整合を図る上で、ビスマスのイオン
半径よりもイオン半径の小さい希土類元素を組み合わせ
る必要があると判断しているためと考えられるが、同時
に、松田らは、イオン半径の小さい、例えば、ルテチウ
ムLuを用いるとピットが多くなる傾向にあると報告して
いる。ここに提案された (LuBi)3Fe5O12単結晶には、そ
の単結晶育成時にピットと呼ばれる結晶欠陥、更に具体
的に言えば、三角錘のようなピンホールが多数発生する
と言う技術的困難・課題が残されている。ピットは、光
透過率の劣化、換言すれば、挿入損失の上昇、および、
ファラデー回転子の歩留り低下の原因となる。
【0017】以上詳細に説明したように、未だ、光アイ
ソレータ用ファラデー回転子に要求されている諸特性、
即ち、 飽和磁界(Ms)が1000 Oe 以下であること ファラデー回転係数が 1125deg/cm 以上であること ファラデー回転角の温度依存性が 0.060deg/℃以下で
あること 結晶欠陥が少なく、光透過率に優れ、しかも、歩留ま
りが高いこと を満足するビスマス置換磁性ガーネットは知られていな
い。
【0018】本願発明者らは、光アイソレータ用ファラ
デー回転子に要求されている諸特性を満足するビスマス
置換磁性ガーネットを開発して、社会的要請に対応する
べく、先ず、ピット発生の原因、および、メカニズムを
解明するために、種々の実験と観察、および、検討を実
施して、多くの貴重な知見を得た。通常一般に、液相エ
ピタキシャル法で使用されるガーネット単結晶育成用の
基板、例えば、ガーネット単結晶[(CaGd)3(MgZrGa)
5O12] の結晶方位は [111]である。液相エピタキシャル
法で育成されるガーネット単結晶は、育成用基板、例え
ば、ガーネット単結晶[(CaGd)3(MgZrGa)5O12] 基板の結
晶表面に、一様に積み重なるように成長する。即ち、ビ
スマス置換磁性ガーネット単結晶は、断面から見ると、
恰も、鋸の刃のような形状を呈しながら、基板の表面に
積み木のように積み重なって成長してゆく〔図1参
照〕。所が、時として、突然に、局部的にガーネット単
結晶の成長が停止して三角錐を逆にしたような形の穴や
窪み、即ち、ピットが発生する。
【0019】ガーネット単結晶の成長が停止した部分
は、その後の育成操作においても、単結晶の成長から取
り残されて、次第に、三角錐を逆にしたような形の穴、
即ち、クレーター(crater)状に成長・拡大して行く〔図
2参照〕。このことは、ガーネット単結晶の成長速度
が、成長点の状態によって極端に異なっていることを示
唆している。即ち、ガーネット単結晶の成長速度が、ガ
ーネット単結晶の成長点の状態、具体的に言えば、分子
レベルで凹凸の多い荒れた面〔rough surface 、図2参
照、A部〕であるか、凹凸のない平坦な面〔smooth sur
face、図2参照、B部〕であるかによって、異なってい
ることを意味している。拠って、凹凸のない平坦な面で
のガーネット単結晶の成長速度が、凹凸の多い荒れた面
でのガーネット単結晶の成長速度に比較して、極めて遅
いことが知られる。
【0020】また、液相エピタキシャル法によるガーネ
ット単結晶の育成操作において、しばしば、ガーネット
単結晶膜の表面に、大きなピットを起点とする筋状の模
様が発生する〔図4参照〕。この筋状の模様のことをス
ワールと呼んでいる。このスワールの発生状況から、ス
ワールは、単結晶育成用基板の回転に伴う融液の流れ
が、ピットによって乱されて、単結晶の育成・成長条件
が、部分的に変化するために生じるものと考えられる。
従って、スワールの発生を防止するためには、ピットの
発生を防止・抑制しなければならない。
【0021】ガーネット単結晶の育成に際して発生した
スワールを、研磨法によって物理的に研磨・除去して
も、光学的な影響は消すことはできない。即ち、ガーネ
ット単結晶の育成に際してスワールが発生した部分の信
号光の挿入損失は、他の正常な部分の挿入損失よりも大
きく、また、赤外線顕微鏡による観察によって、スワー
ルの縞模様痕跡が観察される。このことは、スワールに
よって、ガーネット単結晶の結晶組成、および、或い
は、物理的性質、即ち、屈折率に変化が生じていること
を示している。拠って、光吸収による光損失だけではな
く、光の散乱、および、或いは、回折による挿入損失が
問題となる。スワールによる挿入損失の増加・上昇の影
響は、レーザビームスポットが小さくなるほど大きくな
る。従って、スワールの発生防止は、社会的要請に答え
るために解決しなければならない必須の、基本的な技術
的課題であると言える。
【0022】液相エピタキシャル法で育成されたガーネ
ット単結晶に発生するピットの数・量は、ビスマスBi置
換量が多くなるほど増加する傾向にある。鉄Feを、ガリ
ウムGaやアルミニウムAlなどで置換すると、飽和磁界が
低下する。鉄Feの一部を、ガリウムGaやアルミニウムAl
で置換すると、ファラデー回転係数の温度依存性が大き
くなる。また、希土類元素としてルテチウムLuを用いる
とピットが多くなり、テルビウムTbのみを使用すると、
単結晶育成用基板との格子整合を図る上で、ビスマス置
換量に制限が生じて、ファラデー回転係数が小さくな
る。テルビウムTbを含むビスマス置換磁性ガーネットの
ファラデー回転角の温度依存性は、他の希土類元素から
なるビスマス置換磁性ガーネットのファラデー回転角の
温度依存性よりも小さい。テルビウムTbとテルビウムTb
よりもイオン半径の小さい希土類元素であるホルミウム
Hoを含むビスマス置換磁性ガーネットは、磁気光学素子
用ガーネットとして興味ある光学特性を有している。
【0023】本願発明者らは、ここに得られた知見に基
づき、更に、液相エピタキシャル法において発生するピ
ットの発生原因を解明して、優れた特性を有する磁気光
学素子用ガーネットを、工業的に、歩留り良く製造して
提供するために、種々の実験検討を行った。その結果、
ファラデー回転係数が非常に大きいにもかかわらず、そ
のファラデー回転係数の温度依存性が小さい磁気光学素
子用の磁性ガーネットとして、一般式 HoX TbY Bi
3-X-Y Fe5 O12 〔但し、0.3 ≦Y/X≦ 1.0、X+Y<
3.0〕の磁性ガーネットを提案した〔特開平1-21731
3〕。ここに提案した磁性ガーネットは、その単結晶の
膜厚さが 250μm 乃至 400μm と厚膜であるにもかかわ
らず、表面から観察されるピットの数が少なく、所期の
目的を達成している。しかし、更に、赤外線顕微鏡を用
いて詳細に観察した結果、単結晶内部に、表面には現れ
ない埋もれたピットが存在しており、なお技術的改良・
改善の余地のあることが明らかになった。ここに明らか
になった単結晶内部に存在するピットを、単結晶の表面
に見られるピットと区別するために「内部ピット」と呼
び、後者単結晶の表面に見られるピットを「表面ピッ
ト」と呼ぶことにする。表面ピットは、ガーネット単結
晶の成長が、何らかの原因・理由によって停止したため
に生じたものである。一方、内部ピットは、ガーネット
単結晶の成長過程で生成したピット〔表面ピット〕の凹
凸のない平坦な面〔smooth surface、図2参照、B部〕
で、単結晶の成長が再開して、表面ピットが不完全に埋
まって出来たものと推察される。これらのピットは、光
学的には、挿入損失の増加と消光比の低下の原因とな
り、工業的には、製品歩留りの低下の原因となる。
【0024】表面ピットは、当該単結晶の表面層を厚さ
数十ミクロン程度研磨することによって、その大部分を
除去することができる。従って、工業的製造において、
製品歩留りを低下させる主たる要因・原因は、内部ピッ
トとスワールであると言うことができる。
【0025】次いで、本願発明者らは、内部ピットの発
生原因を解明するために、更に種々の検討実験を実施し
た結果、内部ピット発生の主たる原因が融液に含まれる
酸化硼素にあること、および、融液中の酸化硼素濃度に
最適範囲のあることを見出して、ガーネット基板上に、
一般式 HoX TbY Bi3-X-Y Fe5 O12 〔但し、0.3 ≦Y/
X≦ 1.0、1.6 ≦X+Y≦ 1.8〕で表されるビスマス置
換磁性ガーネット単結晶を育成させる方法を提案した
〔特開平3-039208〕。ここに提案した育成方法によれ
ば、単に、ビスマス置換磁性ガーネット単結晶育成中の
融液の酸化硼素濃度を、1.6 重量%乃至 2.3重量%の範
囲内に選ぶことによって、容易にガーネット基板上に厚
さ 250μm 以上の、しかも、内部ピットの数が少なく、
製品歩留りの良好な、一般式 HoX TbY Bi3-X-Y Fe5 O
12 〔但し、0.3 ≦Y/X≦ 1.0、1.6 ≦X+Y≦ 1.
8〕で表されるビスマス置換磁性ガーネット単結晶を得
ることができる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】近年の光通信に関する
技術進歩は、まことに目覚ましく、革新的であるとさえ
言える。光通信技術の急速な発展に伴い、関連機器装置
の品質・性能に対する要求・要望も、日毎に厳しくなっ
て来ている。例えば、従来から、光源、即ち、半導体レ
ーザ光源から出射された信号光を、出来るだけ効率良く
光ファイバに結合させるために、ガウシャン分布におい
て 1/e の範囲で定義されるレーザビームスポットを、
より小さくすることが行われてきた。レーザビームスポ
ットを小さくするためには、単位面積当りの光強度を大
きくしなければならない。単位面積当りの光強度を大き
くすると、従来、許容されていた僅かな結晶欠陥すら、
挿入損失に具体的な影響を及ぼすようになり、重大な障
害となる。即ち、従来は、光学特性への影響を無視する
ことができた小さな結晶欠陥が、光学特性を劣化させる
重大な欠点・問題点として指摘されるようになった。こ
のことを更に具体的に説明する。従来、光通信用レーザ
光として、ビームスポット 500μm のレーザ光が汎用さ
れた。しかし、今日では、既に、ビームスポット 300μ
m のレーザ光が標準的に採用されるようになっている。
例えば、一辺の長さ約 50 μm 〔三角錐と見做して〕の
ピットを有するビスマス置換磁性ガーネット単結晶に、
ビームスポット 500μm のレーザ光を照射して挿入損失
分布を測定すると、挿入損失の上昇は、約 0.05dB であ
る。レーザ光を、ビームスポット 500μm レーザ光から
ビームスポット 300μm レーザ光に替えると、挿入損失
の上昇は、約 0.13dB に大幅に上昇する。従って、レー
ザ光のビームスポットが、更に小さくなると、挿入損失
の上昇は、更に大幅に上昇するであろうことに疑いの余
地はない。光通信関連機器装置の品質・性能に対する社
会的要請を考慮するとき、ここに測定、および、推定さ
れた挿入損失の上昇を、無視することはできない。
【0027】先に本願発明者らが提案した一般式 HoX
TbY Bi3-X-Y Fe5 O12 〔但し、0.3≦Y/X≦ 1.0、1.6
≦X+Y≦ 1.8〕で表されるビスマス置換磁性ガーネ
ット単結晶においてすら、なお、ピット、即ち、外部ピ
ット、および、表面ピットが生成しており、スワールに
起因する縞模様、即ち、結晶欠陥が皆無ではない。光通
信に関する技術進歩と高度化は、レーザビームスポット
を、更に小さくしようと指向している。その結果、従来
技術では、全く問題にならなかった僅かな結晶欠陥が、
重大な技術的障害として指摘されるようになり、製品収
率の低下という新しい技術的困難、経済的困難に直面す
ることになった。
【0028】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、優れた
特性を有する磁気光学素子用ガーネットを工業的に、歩
留り良く製造して提供するために、種々の実験検討を行
った結果、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化第2鉄、酸化硼
素、酸化テルビウム、酸化ホルミウムからなる融液を用
いて、カルシウム・マグネシウム・ジルコニウム置換ガ
ドリニウム・ガリウム・ガーネット(CaGd)3(MgZrGa)5O
12 基板上に液相エピタキシャル法によって育成された
一般式 HoX TbY Bi3-X-Y Fe5 O12 〔但し、1.0 <Y/
X< 1.8、1.80<X+Y<1.95〕なる化学組成を有する
ビスマス置換磁性ガーネット単結晶が、内部ピットが少
なく、しかも、光学的特性に優れているとの知見を得
て、更に、鋭意研究検討を行い、本願発明を完成させ
た。即ち、本願発明は、ビスマス置換磁性ガーネット単
結晶の内部ピットの数、および、スワールが融液組成と
相関関係にあるとの知見に基づき、更に、詳細な実験を
行なった結果、内部ピット発生の原因が融液に含まれる
酸化硼素のみならず、基板の格子定数、および、融液中
の酸化鉛濃度と酸化硼素濃度にあることを確認して、工
業的製造技術として完成させたものである。
【0029】本願発明の完成によって、半導体レーザを
光源とする光通信や光応用機器などの高精度化に必須で
ある光アイソレータや光サーキュレータなどのファラデ
ー回転子の素材として重要なビスマス置換磁性ガーネッ
ト単結晶を、工業的規模で歩留り良く、大量に製造して
安価に提供することが可能になった。即ち、本願発明の
完成によって、光アイソレータ用ファラデー回転子に必
要な諸特性、更に具体的に言えば、 飽和磁界が 1000 Oe 以下である ファラデー回転係数が 1125deg/cm 以上である ファラデー回転角の温度依存性が 0.060deg/℃以下で
ある を備えており、しかも、結晶欠陥の極めて少ないビスマ
ス置換磁性ガーネット単結晶を、工業規模で大量に、製
造・育成することが可能となった。本願発明によって製
造されるビスマス置換磁性ガーネット単結晶は、結晶欠
陥が極めて少ないため、ファラデー回転子などの光学素
子を歩留まり良く製造して、安価に提供することができ
る。
【0030】本願発明を実施するとき、ビスマス置換磁
性ガーネット単結晶 [HoX TbY Bi3- X-Y Fe5 O12]を構成
するテルビウムTbとホルミウムHoの成分比[Tb/Ho、Y/X]
を 1.0乃至1.8 の範囲内に選び、制御することによっ
て、ピットとスワールの発生を抑制することができる。
なお、テルビウムTbとホルミウムHoの成分比[Y/X] を
1.0以下に選ぶと、ピットとスワールの発生量が増加し
て所期の目的を達成することができないので好ましくな
い。テルビウムTbとホルミウムHoの成分比[Y/X] を 1.8
以上に選ぶと、基板上に育成されるビスマス置換磁性ガ
ーネット単結晶のビスマス置換量[3-X-Y] が 1.0以下、
換言すれば、テルビウムTbとホルミウムHoの含有量[X+
Y] が 2.0以上となってファラデー回転係数が小さくな
り、ファラデー回転子の所要膜厚が厚くなり、光アイソ
レータ用ファラデー回転子に適したビスマス置換磁性ガ
ーネット単結晶を得ることができない。ビスマス置換量
[3-X-Y] を 1.2以上、換言すれば、テルビウムTbとホル
ミウムHoの含有量[X+Y] を 1.8以下に選ぶと、ピットと
スワールの発生が多くなり、目的とする光アイソレータ
用ファラデー回転子を歩留まり良く製造することができ
ない。
【0031】本願発明を実施するとき、液相エピタキシ
ャル成長用基板としては、格子定数が 12.492 Å乃至 1
2.503 Åのカルシウム・マグネシウム・ジルコニウム置
換ガドリニウム・ガリウム・ガーネット(CaGd)3(MgZrG
a)5O12 単結晶を選ぶのが、好ましい。格子定数が 12.5
03 Åよりも大きいネオジウム・ガリウム・ガーネットN
d3Ga5O12 〔格子定数 12.509 Å〕や格子定数が 12.492
Åよりも小さいガドリニウム・ガリウム・ガーネットG
d3Ga5O12 〔格子定数 12.383 Å〕を選ぶと、基板と膜
との格子定数の不整合のために、本願発明の目的とする
化学組成のビスマス置換磁性ガーネット単結晶を得るこ
とができない。
【0032】本願発明を実施するとき、ビスマス置換磁
性ガーネット単結晶育成用の融液の酸化テルビウムと酸
化ホルミウムの濃度の和〔 Tb4O7+Ho2O3 〕を 0.5重量
%乃至 0.8重量%の範囲内に選ぶことによって、本願発
明の目的とする化学組成のビスマス置換磁性ガーネット
単結晶を、歩留り良く製造することができる。なお、酸
化テルビウムと酸化ホルミウムの濃度の和〔 Tb4O7+Ho
2O3 〕を 0.5重量%以下に選ぶと、本願発明の目的とす
る化学組成のビスマス置換磁性ガーネット単結晶を成長
させることができなくなる。また、酸化テルビウムと酸
化ホルミウムの濃度の和〔 Tb4O7+Ho2O3 〕を 0.8重量
%以上に選ぶと、単結晶育成中に融液表面に微結晶が析
出して、厚さ 250μm 以上の厚膜単結晶にまで育成させ
ることが不可能になる。
【0033】本願発明を実施するとき、ビスマス置換磁
性ガーネット単結晶育成用の融液の酸化鉛濃度を 38.0
重量%乃至 45.5 重量%の範囲内に選ぶことによって、
内部ピットの数の少ない目的物質を、歩留り良く製造す
ることができる。なお、ビスマス置換磁性ガーネット単
結晶育成用の融液の酸化鉛濃度を 38.0 重量%以下に選
ぶと、内部ピットの数が顕著に増加して、本願発明の目
的とする製品、即ち、ファラデー回転子の得量、換言す
れば、製品歩留りが顕著に劣化する。一方、酸化鉛濃度
が 45.5 重量%を越えると、スワールの長さが長くな
り、本願発明の目的とする製品、即ち、ファラデー回転
子の得量、換言すれば、製品歩留りが顕著に劣化する。
【0034】本願発明を実施するとき、ビスマス置換磁
性ガーネット単結晶育成用の融液の酸化硼素濃度を 1.6
重量%乃至 2.3重量%の範囲内に選び、制御することに
よって、内部ピットの少ない目的物質を歩留り良く製造
することができる。なお、ビスマス置換磁性ガーネット
単結晶育成用の融液の酸化硼素濃度が 2.3重量%を越え
ると、内部ピットの数が顕著に増加して、本願発明の目
的とする製品、即ち、ファラデー回転子の得量、換言す
れば、製品歩留りが顕著に劣化する。一方、酸化硼素濃
度を 1.6重量%以下に選ぶと、単結晶育成中に融液表面
に微結晶が析出して、厚さ 250μm 以上の厚膜単結晶に
まで育成させることができない。
【0035】本願発明を実施するとき、ビスマス置換磁
性ガーネット単結晶の育成用基板として使用するガーネ
ットの種類には、特に制限はない。しかし、内部ピッ
ト、スワール、および、同心円状のクラックの発生防止
・抑制の観点から、格子定数が12.492 Å乃至 12.503
Åのカルシウム・マグネシウム・ジルコニウム置換ガド
リニウム・ガリウム・ガーネット(CaGd)3(MgZrGa)5O12
〔SGGG〕基板の中から、所望によって適宜に選ぶのが好
ましい。
【0036】本願発明を実施するとき、ビスマス置換磁
性ガーネット単結晶の育成温度は、本願発明の目的とす
るビスマス置換磁性ガーネット単結晶の格子定数と基板
の格子定数とが一致するように、融液の組成物と基板の
格子定数とを考慮して選択される。通常一般的には、ビ
スマス置換磁性ガーネット単結晶の育成温度は、通常公
知の温度範囲内の温度、更に具体的に言えば、750 ℃乃
至 850℃の範囲内に選べば、所期の目的を達成すること
ができる。
【0037】また、本願発明を実施するとき、液相エピ
タキシャル成長速度には、特に制限はない。しかし、単
結晶の生産性・量産性と結晶欠陥の多寡を考慮すると
き、10μm/時乃至30μm/時の範囲内、特に、15μm/時乃
至25μm/時範囲に選ぶのが好ましい。液相エピタキシャ
ル成長速度を 10 μm/時以下に選ぶと、液相エピタキシ
ャル成長に要する時間、換言すれば、所要膜成長時間が
長くなるので、生産性の観点で好ましくない。一方、液
相エピタキシャル成長速度を 30 μm/時以上に選ぶと、
スワールの数が増加し、しかも、スワール、即ち、縞模
様の長さが長くなるので、製品歩留りの観点で好ましく
ない。
【0038】以下、本願発明を実施例、および、比較例
によって、その実施態様と効果を具体的に、かつ詳細に
説明するが、以下の例は、具体的に説明するためのもの
であって、本願発明の実施態様や発明の範囲を限定する
ものとしては意図されていない。
【0039】
【実施例】
実施例1 先ず、容量 4000ml の白金製ルツボに、酸化鉛〔 PbO、
レアメタリック社製、4N 〕6300g 〔 42.54重量% 〕、
酸化ビスマス〔 Bi2O3、レアメタリック社製、4N 〕72
00g 〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄〔 Fe2O3、レアメタ
リック社製、4N 〕950g〔 6.415重量% 〕、酸化硼素
〔B2O3、レアメタリック社製、3N 〕260g〔 1.756重量
% 〕、酸化テルビウム〔 Tb4O7、レアメタリック社製、
3N 〕52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホルミウム
〔 Ho2O3、レアメタリック社製、3N 〕47g 〔 0.317重
量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.106
〕を正確に測り取った。常法に従って、精密縦型管状
電気炉の所定の位置に設置し、1000℃に加熱して溶融
し、十分に撹拌して均一に混合させたのち、融液温度 7
78℃にまで冷却してビスマス置換磁性ガーネット単結晶
育成用融液とした。次いで、常法に従って、ここに得ら
れた融液の表面に、厚さ 480μm 、大きさ2インチの
(111)ガーネット単結晶[(GdCa)3(GaMgZr)5O12 ]基板
〔格子定数: 12.497± 0.002Å〕の片面を接触させ
て、融液温度を 778℃に維持しながら 19 時間のエピタ
キシャル成長を行ない〔基板回転数:60 r.p.m〕、(11
1) ガーネット単結晶基板の片面に Ho0.87Tb0.95Bi1.18
Fe5 O12〔Tb/Ho=1.092 、高周波誘導プラズマ発光分析
法、以下、HoTbBiIG単結晶膜と略称する〕の組成を有す
るビスマス置換磁性ガーネット単結晶膜を得た。ここに
得られた HoTbBiIG 単結晶膜の膜厚は 419 μm 〔膜成
長速度 22.1 μm/hr〕、飽和磁界は 990 Oe であった。
また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転角θF
〔波長 1.55 μm 〕は 51.2度〔ファラデー回転係数 1
222deg/cm 、温度特性 0.059deg/℃〕であった。従っ
て、必要膜厚〔45度の回転角を得るのに必要な膜厚〕 3
68μm であった。次いで、ここに得られた HoTbBiIG 単
結晶膜を、常法に従って、10.5mm×10.5mmの正方形に裁
断して、12個の HoTbBiIG 単結晶膜片を得た〔特開平02
-00639参照〕。ここに得た HoTbBiIG 単結晶膜片の結晶
表面を約30μm 研磨して表面ピットを除去したのち、(1
11) ガーネット単結晶基板を研磨法で除去し、引き続い
て、HoTbBiIG単結晶膜片の膜厚の調整を行って、膜厚 3
68μm の HoTbBiIG 単結晶膜を得た。ここに得られた H
oTbBiIG 単結晶膜の両面に、常法に従って、1.55μm を
中心波長とする反射防止膜を施した。次いで、常法に従
って、2mm ×2mm の正方形に裁断して、300 個の試験片
を得た。次いで、常法に従って、試験片の中から、無作
為に 200個を抜取・採取して、評価試験用試料〔試験試
料〕とした。ここに得られた試験試料を、光挿入損失面
内分布測定装置〔図5参照〕の試験試料ホルダーに固定
して、パルスモータを 100μm 間隔で移動させながら光
挿入損失の面内分布を測定した。ここに使用した光挿入
損失面内分布測定装置は、本願発明者らが、ビスマス置
換磁性ガーネット単結晶の化学組成と光挿入損失分布の
関係、即ち、ビスマス置換磁性ガーネット単結晶の結晶
欠陥と歩留まりの関係を、具体的な数値として把握し
て、統計学的に評価するために、新たに製作した測定装
置である。本測定装置、即ち、光挿入損失面内分布測定
装置〔図5参照〕は、半導体レーザ光源〔サンテック
製、商品名広帯域波長可変レーザLD光源 TSL-80 型、
波長 1.55 μm〕5 、レーザ光を半導体レーザ光源5 か
ら測定系に導くためのシングルモード光ファイバ6 、レ
ーザ光を集光させるためのコリメータレンズ〔日本板硝
子製、セルホックマイクロレンズ、ビーム径 300μm(試
料の位置で) 〕、円筒形 Sm-Co永久磁石8 、試験試料9
を固定・支持するための試験試料ホルダー10、試験試料
ホルダー10〔単結晶膜試験試料9 〕を移動させるための
パルスモータ〔スルガ精機製、商品名自動ステージ、自
動型J11-50/J31-10 〕11、パルスモータコントローラ
〔スルガ精機製、 J50型〕12、パルスモータコントロー
ラ制御装置〔日本電気製 商品名パーソナルコンピュー
タ PC9801VX型〕13、回折光などを遮断するめのピンホ
ール板14、および、パワーメータ〔アンリツ社製、商品
名標準光パワーメータ、ML9050A 型〕15で構成されてい
る。現在、通常一般に汎用されている光アイソレータ用
ファラデー回転子の実用領域は、その中心部の直径 1.5
mmの円内である。従って、本評価試験では、中心部の直
径 1.5mmの円内に、挿入損失 0.1dB以上の領域が存在す
るとき不合格、挿入損失 0.1dB以上の領域が存在しない
とき合格と判定した。その結果、合格数 166個、不合格
数 34 個、歩留り 83.0%なる結果を得た。ここに得られ
た評価試験結果、即ち、光挿入損失面内分布の測定結果
の例を、図6に図示する。なお、欠陥のない正常な部分
の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05dB であった。次いで、
赤外顕微鏡を用いて結晶欠陥、即ち、ピット、スワー
ル、および、クラックの観察を行い、試験試料の中心部
の直径 1.5mmの円内に欠陥が認められるとき不合格、欠
陥が認められないとき合格と判定した。その結果、合格
数 165個、不合格数 35 個、歩留り 82.5%なる結果を得
た。ここに得られた光挿入損失面内分布の測定結果と赤
外顕微鏡による結晶欠陥の観察結果とを照合した結果、
スワールの位置と挿入損失 0.1dB以上の領域とが実質的
に一致した。また、幅 50 μm 以上のスワールが存在す
るときに、挿入損失が 0.1dBを越えることが知られた。
更にまた、ピットの大きさが 40 μm 以上になると、挿
入損失が 0.1dBを越えることが知られた。
【0040】実施例2 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g 〔 6.415重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、酸化テルビウム 57g
〔 0.385重量% 〕、および、酸化ホルミウム 42g〔 0.2
84重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
357 〕からなる融液を用いて、融液温度 786℃にて 22
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.79Tb1.09Bi1.12Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.380 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 432μm
〔膜成長速度 19.6 μm/hr〕、飽和磁界は 980 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 51.5度〔ファラデー回転
係数 1192deg/cm、温度特性 0.059deg/℃、必要膜厚 37
7μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 178個、
不合格数 22 個、歩留り 89.0%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 177個、不合格数 23 個、歩留り
88.5%なる結果を得た。
【0041】実施例3 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g 〔 6.415重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、酸化テルビウム 63g
〔 0.425重量% 〕、および、酸化ホルミウム 36g〔 0.2
43重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
750 〕からなる融液を用いて、融液温度 770℃にて 22
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.69Tb1.22Bi1.09Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.768 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 441μm
〔膜成長速度 20.0 μm/hr〕、飽和磁界は 960 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 51.4度〔ファラデー回転
係数 1166deg/cm、温度特性 0.056deg/℃、必要膜厚 38
6μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 173個、
不合格数 27 個、歩留り 86.5%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 171個、不合格数 29 個、歩留り
85.5%なる結果を得た。
【0042】実施例4 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.33重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.38重量% 〕、酸化第2鉄 980g 〔 6.585重量% 〕、酸
化硼素 300g 〔 2.016重量% 〕、酸化テルビウム 59g
〔 0.396重量% 〕、および、酸化ホルミウム 44g〔 0.2
96重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.692 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
341 〕からなる融液を用いて、融液温度 773℃にて 23
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.78Tb1.09Bi1.13Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.397 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 428μm
〔膜成長速度 18.6 μm/hr〕、飽和磁界は 980 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 50.9度〔ファラデー回転
係数 1189deg/cm、温度特性 0.058deg/℃、必要膜厚 37
8μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 168個、
不合格数 32 個、歩留り 84.0%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 170個、不合格数 30 個、歩留り
85.0%なる結果を得た。
【0043】実施例5 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.82重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.93重量% 〕、酸化第2鉄 900g 〔 6.117重量% 〕、酸
化硼素 220g 〔 1.495重量% 〕、酸化テルビウム 54g
〔 0.367重量% 〕、および、酸化ホルミウム 40g〔 0.2
72重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.638 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
350 〕からなる融液を用いて、融液温度 766℃にて 18
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.77Tb1.10Bi1.13Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.429 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 436μm
〔膜成長速度 24.2 μm/hr〕、飽和磁界は 980 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 52.0度〔ファラデー回転
係数 1193deg/cm、温度特性 0.058deg/℃、必要膜厚 37
7μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 169個、
不合格数 31 個、歩留り 84.5%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 173個、不合格数 27 個、歩留り
86.5%なる結果を得た。
【0044】実施例6 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 7000g〔 45.23重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
6.53重量% 〕、酸化第2鉄 920g 〔 5.945重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.680重量% 〕、酸化テルビウム 55g
〔 0.355重量% 〕、および、酸化ホルミウム 40g〔 0.2
58重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.614 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
375 〕からなる融液を用いて、融液温度 790℃にて 22
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.78Tb1.10Bi1.12Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.410 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 434μm
〔膜成長速度 19.7 μm/hr〕、飽和磁界は 970 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 51.7度〔ファラデー回転
係数 1191deg/cm、温度特性 0.057deg/℃、必要膜厚 37
8μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 175個、
不合格数 25 個、歩留り 87.5%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 175個、不合格数 25 個、歩留り
87.5%なる結果を得た。
【0045】実施例7 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6000g〔 41.35重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
9.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g 〔 6.548重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.792重量% 〕、酸化テルビウム 57g
〔 0.393重量% 〕、および、酸化ホルミウム 42g〔 0.2
89重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.682 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
357 〕からなる融液を用いて、融液温度 781℃にて 19
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.80Tb1.08Bi1.12Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.350 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 437μm
〔膜成長速度 23.0 μm/hr〕、飽和磁界は 970 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 52.3度〔ファラデー回転
係数 1197deg/cm、温度特性 0.057deg/℃、必要膜厚 37
6μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 176個、
不合格数 24 個、歩留り 88.0%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 174個、不合格数 26 個、歩留り
87.0%なる結果を得た。
【0046】実施例8 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.84重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.96重量% 〕、酸化第2鉄 950g 〔 6.120重量% 〕、酸
化硼素 230g 〔 1.564重量% 〕、酸化テルビウム 44g
〔 0.299重量% 〕、および、酸化ホルミウム 32g〔 0.2
18重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.517 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
375 〕からなる融液を用いて、融液温度 763℃にて 24
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.79Tb1.09Bi1.12Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.380 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 428μm
〔膜成長速度 23.0 μm/hr〕、飽和磁界は 970 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 51.1度〔ファラデー回転
係数 1194deg/cm、温度特性 0.057deg/℃、必要膜厚 37
6μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 160個、
不合格数 40 個、歩留り 80.0%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 161個、不合格数 39 個、歩留り
80.5%なる結果を得た。
【0047】実施例9 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 41.98重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
7.97重量% 〕、酸化第2鉄 1100g〔 7.329重量% 〕、酸
化硼素 290g 〔 1.932重量% 〕、酸化テルビウム 68g
〔 0.453重量% 〕、および、酸化ホルミウム 50g〔 0.3
93重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.786 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
360 〕からなる融液を用いて、融液温度 826℃にて 16
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.79Tb1.08Bi1.13Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.367 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 433μm
〔膜成長速度 27.1 μm/hr〕、飽和磁界は 970 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 52.0度〔ファラデー回転
係数 1201deg/cm、温度特性 0.057deg/℃、必要膜厚 37
5μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 163個、
不合格数 37 個、歩留り 81.5%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 160個、不合格数 40 個、歩留り
80.0%なる結果を得た。
【0048】比較例1 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g 〔 6.415重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、酸化テルビウム 47g
〔 0.317重量% 〕、および、酸化ホルミウム 52g〔 0.3
51重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=0.
904 〕からなる融液を用いて、融液温度 774℃にて 18
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.95Tb0.83Bi1.22Fe5O12 〔Tb/Ho=
0.874 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 408μm
〔膜成長速度 22.7 μm/hr〕、飽和磁界は 1000 Oeであ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 51.9度〔ファラデー回転
係数 1272deg/cm、温度特性 0.060deg/℃、必要膜厚 35
4μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 142個、
不合格数 58 個、歩留り 71.0%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 139個、不合格数 61 個、歩留り
69.5%なる結果を得た。
【0049】比較例2 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.45重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.51重量% 〕、酸化第2鉄 980g 〔 6.603重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.752重量% 〕、酸化テルビウム 68g
〔 0.458重量% 〕、および、酸化ホルミウム 34g〔 0.2
29重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.687 重量% 、Tb2O3/Ho4O7=2.
000 〕からなる融液を用いて、融液温度 782℃にて 28
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.65Tb1.37Bi0.98Fe5O12 〔Tb/Ho=
2.108 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜には、三本のクラッ
クが認められた。ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜
は、膜厚 468μm 〔膜成長速度 16.7 μm/hr〕、飽和磁
界は 960 Oe であった。また、磁化を飽和させた状態で
のファラデー回転角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 50.4度
〔ファラデー回転係数 1077deg/cm、温度特性 0.540deg
/℃、必要膜厚 418μm 〕であった。次いで、実施例1
と同様に処理して 200個の評価試験用試料〔試験試料〕
を得た。ここに得られた試験試料を用いて、実施例1と
同様にして光挿入損失の面内分布を測定した。その結
果、合格数 108個、不合格数 92 個、歩留り 54.0%なる
結果を得た。なお、欠陥のない正常な部分の挿入損失は
0.04dB 乃至 0.05dB であった。次いで、実施例1と同
様にして結晶欠陥の判定を行ない、合格数 103個、不合
格数 97 個、歩留り 51.5%なる結果を得た。
【0050】比較例3 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.10重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.12重量% 〕、酸化第2鉄 1000g〔 6.683重量% 〕、酸
化硼素 360g 〔 2.406重量% 〕、酸化テルビウム 60g
〔 0.401重量% 〕、および、酸化ホルミウム 44g〔 0.2
94重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.695 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
364 〕からなる融液を用いて、融液温度 791℃にて 22
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.78Tb1.09Bi1.13Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.397 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 441μm
〔膜成長速度 20.0 μm/hr〕、飽和磁界は 980 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 51.4度〔ファラデー回転
係数 1166deg/cm、温度特性 0.058deg/℃、必要膜厚 38
6μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 135個、
不合格数 65 個、歩留り 67.5%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 131個、不合格数 69 個、歩留り
65.5%なる結果を得た。
【0051】比較例4 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.06重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.07重量% 〕、酸化第2鉄 1000g〔 6.676重量% 〕、酸
化硼素 380g 〔 2.537重量% 〕、酸化テルビウム 63g
〔 0.421重量% 〕、および、酸化ホルミウム 36g〔 0.2
40重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.661 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
750 〕からなる融液を用いて、融液温度 773℃にて 23
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.69Tb1.21Bi1.10Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.754 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚さ 429μm
〔膜成長速度 18.7 μm/hr〕、飽和磁界は 970 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 50.9度〔ファラデー回転
係数 1186deg/cm 、温度特性 0.056deg/℃、必要膜厚 3
79μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 126個、
不合格数 74 個、歩留り 63.0%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 120個、不合格数 80 個、歩留り
60.0%なる結果を得た。
【0052】比較例5 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 7500g〔 46.95重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
5.07重量% 〕、酸化第2鉄 920g 〔 5.759重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.628重量% 〕、酸化テルビウム 55g
〔 0.344重量% 〕、および、酸化ホルミウム 40g〔 0.2
50重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.595 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
375 〕からなる融液を用いて、融液温度 795℃にて 18
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.77Tb1.10Bi1.13Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.429 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜は、膜厚 440μm
〔膜成長速度 24.4 μm/hr〕、飽和磁界は 970 Oe であ
った。また、磁化を飽和させた状態でのファラデー回転
角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 52.0度〔ファラデー回転
係数 1182deg/cm、温度特性 0.058deg/℃、必要膜厚 38
6μm 〕であった。次いで、実施例1と同様に処理して
200個の評価試験用試料〔試験試料〕を得た。ここに得
られた試験試料を用いて、実施例1と同様にして光挿入
損失の面内分布を測定した。その結果、合格数 143個、
不合格数 57 個、歩留り 71.5%なる結果を得た。なお、
欠陥のない正常な部分の挿入損失は 0.04dB 乃至 0.05d
B であった。次いで、実施例1と同様にして結晶欠陥の
判定を行ない、合格数 135個、不合格数 65 個、歩留り
67.5%なる結果を得た。
【0053】比較例6 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 5000g〔 37.10重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 5
3.43重量% 〕、酸化第2鉄 920g 〔 6.827重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.929重量% 〕、酸化テルビウム 55g
〔 0.408重量% 〕、および、酸化ホルミウム 41g〔 0.3
04重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.712 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
341 〕からなる融液を用いて、融液温度 788℃にて 22
時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1
と同様に処理して Ho0.78Tb1.10Bi1.12Fe5O12 〔Tb/Ho=
1.410 〕の組成を有する磁性ガーネット単結晶を得た。
ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜には、三本のクラッ
クが認められた。ここに得られた HoTbBiIG 単結晶膜
は、膜厚 427μm 〔膜成長速度 19.4 μm/hr〕、飽和磁
界は 970 Oe であった。また、磁化を飽和させた状態で
のファラデー回転角θF 〔波長 1.55 μm 〕は 51.6度
〔ファラデー回転係数 1208deg/cm、温度特性 0.058deg
/℃、必要膜厚 372μm 〕であった。次いで、実施例1
と同様に処理して 200個の評価試験用試料〔試験試料〕
を得た。ここに得られた試験試料を用いて、実施例1と
同様にして光挿入損失の面内分布を測定した。その結
果、合格数 137個、不合格数 63 個、歩留り 68.5%なる
結果を得た。なお、欠陥のない正常な部分の挿入損失は
0.04dB 乃至 0.05dB であった。次いで、実施例1と同
様にして結晶欠陥の判定を行ない、合格数 121個、不合
格数 79 個、歩留り 60.5%なる結果を得た。
【0054】比較例7 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.99重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
9.13重量% 〕、酸化第2鉄 900g 〔 6.142重量% 〕、酸
化硼素 160g 〔 1.092重量% 〕、酸化テルビウム 54g
〔 0.369重量% 〕、および、酸化ホルミウム 40g〔 0.2
73重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.641 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
350 〕からなる融液を用いて、融液温度を 781℃に選ん
だ以外は、全て実施例1と同様に操作したところ、融液
中に無数の微結晶が析出して、目的とする HoTbBiIG 単
結晶膜を得ることが出来なかった。
【0055】比較例8 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 42.78重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
8.89重量% 〕、酸化第2鉄 900g 〔 6.111重量% 〕、酸
化硼素 260g 〔 1.765重量% 〕、酸化テルビウム 39g
〔 0.265重量% 〕、および、酸化ホルミウム 29g〔 0.1
97重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.345 、Tb4O7+Ho2O3=0.462 〕
からなる融液を用いて、融液温度を 750℃にて 22 時間
エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例1と同
様に操作したが、目的とする HoTbBiIG 単結晶膜は成長
しなかった。
【0056】比較例9 実施例1において、酸化鉛 6300g〔 42.54重量% 〕、酸
化ビスマス 7200g〔 48.62重量% 〕、酸化第2鉄 950g
〔 6.415重量% 〕、酸化硼素 260g 〔 1.756重量% 〕、
酸化テルビウム 52g〔 0.351重量% 〕、および、酸化ホ
ルミウム 47g〔0.317重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.669 重量%
、Tb4O7/Ho2O3=1.106 〕からなる融液の替わりに、酸
化鉛 6300g〔 41.94重量% 〕、酸化ビスマス 7200g〔 4
7.94重量% 〕、酸化第2鉄 1100g〔 7.324重量% 〕、酸
化硼素 290g 〔 1.931重量% 〕、酸化テルビウム 75g
〔 0.499重量% 〕、および、酸化ホルミウム 55g〔 0.3
66重量% 、Tb4O7+Ho2O3=0.866 重量% 、Tb4O7/Ho2O3=1.
364 〕からなる融液を用いて、融液温度を 857℃にて 1
6 時間エピタキシャル成長をさせた以外は、全て実施例
1と同様に操作したところ、融液中に無数の微結晶が析
出して、目的とする HoTbBiIG 単結晶膜を得ることが出
来なかった。
【0057】
【発明の効果】本発明の完成により、光アイソレータ用
ファラデー回転素子として優れた特性を有するビスマス
置換磁性ガーネット単結晶を、工業的に、極めて安価に
製造して提供することができるようになった。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】液相エピタキシャル法により、ビスマス置換磁
性ガーネット単結晶が、(111)基板上に成長してゆく過
程・状況を模式的に示した図である。
【図2】ビスマス置換磁性ガーネット単結晶に形成され
たピットの形成過程、換言すれば、ピットの生成する様
子を説明するための模式図である。
【図3】ビスマス置換磁性ガーネット単結晶を (111)基
板上に育成したときに発生する同心円状のクラックの発
生部位の例を示す模式図である。
【図4】ビスマス置換磁性ガーネット単結晶を (111)基
板上に育成したときに発生するピットとスワールの発生
状況の例を示す模式図である。
【図5】実施例、および、比較例で使用した光挿入損失
面内分布測定装置の基本構成を説明するための模式図で
ある。
【図6】光挿入損失面内分布測定装置による光挿入損失
の面内分布の測定結果の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ・・・偏光子 2 ・・・ファラデー回転子 3 ・・・検光子 4 ・・・永久磁石 5 ・・・光源 6 ・・・光ファイバ 7 ・・・分布屈折率レンズ 8 ・・・永久磁石 9 ・・・ビスマス置換磁性ガーネット単結晶 10 ・・・ホルダー 11 ・・・パルスモータ 12 ・・・パルスモータコントロール 13 ・・・コンピュータ 14 ・・・ピンホール 15 ・・・光検出器
フロントページの続き (72)発明者 有井 光三 東京都葛飾区新宿六丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京研究所内 (72)発明者 下野 泰雄 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 三 菱瓦斯化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化鉛、酸化ビスマス、酸化第2鉄、酸
    化硼素、酸化テルビウム、酸化ホルミウムからなる融液
    を用いて、カルシウム・マグネシウム・ジルコニウム置
    換ガドリニウム・ガリウム・ガーネット(CaGd)3(MgZrG
    a)5O12 基板上に液相エピタキシャル法によって育成さ
    れた一般式 HoX TbY Bi3-X-Y Fe5 O12〔但し、1.0 <
    Y/X< 1.8、1.80<X+Y<1.95〕なる化学組成を有
    する磁気光学ガーネット。
  2. 【請求項2】 格子定数が 12.492 Å乃至 12.502 Åの
    カルシウム・マグネシウム・ジルコニウム置換ガドリニ
    ウム・ガリウム・ガーネット(CaGd)3(MgZrGa)5O12 基板
    上に、厚さ 250μm 以上のガーネット単結晶膜として育
    成されたことを特徴とする請求項1記載の磁気光学ガー
    ネット。
  3. 【請求項3】 酸化テルビウムと酸化ホルミウムとの和
    の占める割合が 0.5重量%乃至 0.8重量%であり、しか
    も、酸化テルビウムと酸化ホルミウムの重量比Tb4O7/Ho
    2O3 が 1.0乃至1.8 の範囲内である融液を用いて育成さ
    れた請求項1、および、請求項2記載の磁気光学ガーネ
    ット。
  4. 【請求項4】 酸化鉛濃度が 38.0 重量%乃至 45.5 重
    量%であり、しかも、酸化硼素濃度が 1.6重量%乃至
    2.2重量%の範囲内である融液を用いて育成された請求
    項1、および、請求項2記載の磁気光学ガーネット。
  5. 【請求項5】 酸化テルビウムと酸化ホルミウムとの和
    の占める割合が 0.5重量%乃至 0.8重量%の範囲内であ
    り、しかも、酸化テルビウムと酸化ホルミウムの重量比
    Tb4O7/Ho2O3 が 1.0乃至1.8 の範囲内であり、更に、酸
    化鉛濃度が 38.0 重量%乃至 45.5 重量%であり、しか
    も、酸化硼素濃度が 1.6重量%乃至 2.2重量%の範囲内
    である融液を用いて育成された請求項1、および、請求
    項2記載の磁気光学ガーネット。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002022920A1 (en) * 2000-09-18 2002-03-21 Daiichi Kigenso Kagaku Kogyo Co., Ltd. Rare earth-iron garnet single crystal material and method for preparation thereof and device using rare earth-iron garnet single crystal material
JP2012131690A (ja) * 2010-11-29 2012-07-12 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ
JP2012188302A (ja) * 2011-03-08 2012-10-04 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ
JP2012188303A (ja) * 2011-03-08 2012-10-04 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ビスマス置換型希土類鉄ガーネット結晶膜と光アイソレータ

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