JPH0680695A - ペプチド - Google Patents

ペプチド

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JPH0680695A
JPH0680695A JP4233912A JP23391292A JPH0680695A JP H0680695 A JPH0680695 A JP H0680695A JP 4233912 A JP4233912 A JP 4233912A JP 23391292 A JP23391292 A JP 23391292A JP H0680695 A JPH0680695 A JP H0680695A
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JP
Japan
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peptide
amino acid
gram
acetic acid
antibacterial activity
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Pending
Application number
JP4233912A
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English (en)
Inventor
Terumi Nakajima
暉躬 中嶋
Kenichi Hagiwara
健一 萩原
Noriyuki Morikawa
記行 森川
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 及び 【化2】 で表されるペプチド。 【効果】 これまでにカエルの皮膚から単離された抗菌
性ペプチド、ボンビニンやマガイニンとは全く異なる一
次構造を持つものであり、ブレビニン−1については、
特にグラム陽性菌に対して、ブレビニン−2については
グラム陽性菌、グラム陰性菌両方に対し、比較的強い活
性を示した。また、ブレビニン−1及びブレビニン−2
はいづれも、かなり強いヒスタミン遊離活性を示した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は新規なペプチドに関
し、例えば、この発明のペプチドは抗菌剤として有用で
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
動物に対し生理活性を示す物質が天然物より単離されて
いるが、その中にペプチドがある。これらのペプチド類
は現在まで、そのアミノ酸配列等の構造解析や構造活性
相関等の検討が行われ、医学、薬学の分野で広く利用さ
れているものも多い。
【0003】カエルの皮膚には多くの分泌腺が存在する
ことはよく知られており、これまでに、ボンベシン、ゼ
ノブシン、カエルレイン、ブラジキニン等の生理活性物
質が単離されている(Charles L. Bevins (1990) Annu.
Rev. Biochem. 59: 395) 。これらの物質は哺乳類の体
内にも一次構造の類似した物質が存在することが明らか
となってきたことから、生命科学の分野において生体系
の情報伝達機構を研究する際の有用なツールとして、現
在盛んに利用されている。
【0004】これら生理活性物質の中で抗菌作用を有す
るペプチドとしては、これまでにミッチェルらにより、
ヨーロピアンボンビーナ類からボンビニンが単離されて
おり(A. Csordas H. Michel (1970) Monatshefte fur
Chemie 101: 182)、またザスロスらによりアフリカツメ
ガエルからマガイニンが単離されている(Michel Zaslo
ff (1987) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84: 5449)。
【0005】一方、哺乳類の組織中からも抗菌活性を有
するペプチドの存在が確認されている。うさぎの肺のマ
クロファージからMCP−1及びMCP−2が、牛の好
中球からBac−1及びBac−2が単離されている
(Michel Zasloff (1983) J. Biol. Chem. 258, 23: 14
485 /Ming-Der Kuo (1988) J. Biol. Chem. 263, 20: 9
573 /Rainer W. Frank (1990) J. Biol. Chem. 265, 3
1: 18871)。これらのペプチドは活性酸素と共に外界の
バクテリアから生体を保護する役目を担っていると考え
られる。
【0006】また、昆虫類においても、例えば、ウジの
体内にもこれらとかなり相同性のある構造を有するペプ
チドの存在が確認されており(Jean Lambert (1989) Pr
oc.Natl. Acad. Sci. USA 86: 262) 、やはり生体を保
護していると考えられている。カエルの皮膚由来の抗菌
性ペプチドの生物学的意義は明らかにされていないが、
これらのことからやはり生体保護の役割を担っていると
考えられる。よって、カエルの皮膚から新たな物質を探
索すれば、単に抗菌性だけでなく予期せぬ効果も期待で
きる。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、日本に広く
棲息するトノサマガエル(ニグロマキュラタ;Nigromac
ulata)、ダルマガエル(ラナ・ブレビポーダ;Rana bre
vipoda)等の皮膚からグラム陽性菌及びグラム陰性菌に
対する抗菌活性を指標に精製を進め、新しい構造を持つ
抗菌活性を有するペプチドを単離するに至った。そし
て、得られたペプチドは、それぞれ下記の式であること
を見出し、それぞれ、ブレビニン−1、ブレビニン−2
と命名した。さらに、このペプチドはマスト細胞からの
ヒスタミン放出活性を有することから、免疫細胞に作用
し、その作用を増強させることも考えられる。また、ブ
レビニン−1は、N末端側が走化性ペプチドと類似して
いることから、白血球等の走化性を促し、抗炎症作用を
持つ可能性もある。
【0008】かくして、この発明によれば式、
【0009】
【化3】 及び
【0010】
【化4】 で表されるペプチドが提供される。この発明のペプチド
は、基本的にトノサマガエル(ニグロマキュラタ;Nigr
omaculata)、ダルマガエル(ラナ・ブレビポーダ;Rana
brevipoda)等の皮膚からの抽出工程と精製工程とから
得ることができる。以下に、この発明のペプチドの抽
出、精製方法について説明する。
【0011】抽出は弱酸性水溶液で行なう。この際、例
えば、1〜2M程度の酢酸水溶液等を用いることが望ま
しい。また、抽出は常温で皮膚を希酸水溶液中に長時間
静置しておいてもよいし、煮沸しながら短時間で行って
もよい。抽出物の精製は、複数の塩や低分子アミノ酸が
混在しているため、分子量1000以下の物質を除去す
ることができるような透析膜を用いて、弱酸性水溶液、
例えば、抽出の際に用いた溶媒系で透析することが好ま
しい。また、その後さらに透析液をゲルろ過に付しても
よい。そして、得られた溶液を分離能に優れた逆相高速
液体クロマトグラフィに付す。逆相系カラムでの精製に
使用する溶媒としては、抽出の際に用いた溶媒系でよい
が、有機溶媒としてはアセトニトリルが最も望ましい。
溶離液中の成分は、紫外検出器による210nm〜28
0nmでの吸光度測定により、各ピークに相当する溶出
部分を分取することで得られる。
【0012】精製された成分は、アミノ酸組成分析なら
びに自動シークエンサーによるアミノ酸配列分析により
化学構造を決定することができる。また、上記の方法で
得られるペプチドは、公知のペプチド合成装置により、
例えば、アセトアミドメチル(Acm)、オルト−クロ
ロベンジルオキシカルボニル(ClZ)、ベンジル(B
zl)、シクロヘキシルオキシ(OcHex)又はt−
ブトキシカルボニル(Boc)等の保護基を用いて、公
知のペプチド合成方法を利用して合成することができ
る。
【0013】この発明におけるペプチドであるブレビニ
ン−1及びブレビニン−2は抗菌作用を有しており、感
染症の予防・治療に用いることができる。さらに、免疫
増強剤または抗炎症剤として有用であると思われる。ま
た、ブレビニン−1及びブレビニン−2における疎水性
アミノ酸(例えば、Leu 、Ile 、Val 又はPhe 等)はそ
れらの中で変換可能であり、そのようなペプチドも本発
明の範囲に含まれる。
【0014】この発明におけるペプチドは、粉末、顆
粒、錠剤、カプセル剤、注射剤等の医薬組成物として、
ヒトに経口的又は非経口的に安全に投与することができ
る。この発明におけるペプチドは、担体もしくは賦形
剤、例えばシロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビ
トール、トラガントゴム、ポリビニルピロリドン等、充
填剤、例えばラクトース、糖類、とうもろこし澱粉、燐
酸カルシウム、ソルビトール、グリシン等、滑沢剤、例
えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレン
グリコール、シリカ等、崩壊剤、例えば馬鈴薯澱粉等又
は湿潤剤、例えばナトリウムラウリルサルフェート等と
適宜混合したのち、経口投与用の粉末、顆粒、錠剤、カ
プセル剤とすることができる。錠剤、顆粒等は自体公知
の方法によってフィルムコーティングすることもでき
る。経口用製剤は、水性又は油性懸濁液、溶液、乳濁
液、シロップ、エリキシル等の液状製剤として用いても
よい。また、これらの製剤に、例えば公知の酸化防止
剤、防腐剤、結合剤、湿潤剤、滑沢剤、粘稠剤又は風味
剤等の成分を混合してもよい。
【0015】注射用製剤は、アンプル又は防腐剤を添加
した容器の使用形態で提供し得る。該製剤は、油性又は
水性溶媒中の懸濁液、溶液又は乳濁液であってもよく、
公知の懸濁剤、安定剤及び(又は)分散剤等の補助剤を
適宜含有していてもよい。また、この発明のペプチド
は、粉末剤、散剤として使用直前に適当な溶媒、例えば
殺菌した発熱性物質を含有していない水で溶解したのち
使用に供することができる。
【0016】投与量は疾病の状態、投与ルートによって
も異なるが、例えば、成人(体重50kg)患者に投与
する場合、約0.01〜200mg/kg/日、好まし
くは約0.1〜50mg/kg/日である。さらに、こ
の発明のペプチドは、外用殺菌剤としても用いることが
できる。例えばワセリン、ラノリンを基剤として、1g
あたり通常約0.1〜100mg含有する軟膏剤とし
て、皮膚あるいは粘膜等に塗布することができる。ま
た、この発明のペプチドを、必要に応じて液体の希釈剤
に溶解、あるいは懸濁させて用いることができる。この
際、この製剤に公知の溶解補助剤、吸収促進剤、懸濁
剤、安定剤及び(又は)分散剤等の補助剤を適宜含有し
ていてもよい。
【0017】
【実施例】以下実施例によりこの発明を詳細に説明す
る。 トウキョウダルマガエル(ラナ・ブレビポーダ・ポル
サ;Rana brevipoda porsa)からのペプチドの抽出、精
製 トウキョウダルマガエル(ラナ・ブレビポーダ・ポル
サ;Rana brevipoda porsa)6匹の皮膚を1M酢酸溶液
80mlで煮沸下抽出し、ろ過後、抽出液を分子量10
00カットの透析膜(スペクトラポア6:フナコシ社
製)を用い、1M酢酸溶液2リットルに対して12時間
透析をかけて、塩及び低分子量アミンを除去した。透析
膜内液70mlを1M酢酸溶液で充填したSP−セファ
デックスC−50(ファルマシア製)25mlに付し、
1M酢酸溶液及び2Mピリジン溶液各75mlで洗浄
後、2mlピリジン−酢酸溶液(pH5.0)75ml
で溶出した。この溶出分画を減圧下濃縮乾固し、1.5
mlの水に溶解後、以下の条件で逆相高速液体クロマト
グラフィを行った。 カラム:TSK−ゲル(東ソー社製)、ODS−80T
M(250×4.6 mm I.D.) 移動相:A;H2O/MeCN(95/5), 0.05%TFA、B;H2O/MeCN
(40/60), 0.05%TFA 勾配:A/B;100/0→0/100(60分)→0
/100(10分) 流速:0.7ml/分 カラム温度:40℃ 検出:215nm(UV) 上記の条件下で行った逆相高速液体クロマトグラフィの
結果、図1に示すようなクロマトグラフィが得られた。
図中に示したピーク及びピークのない溶出液の抗菌活性
を調べたところ、図1中、No. 6(以下「P−6」と記
載)及びNo. 9(以下「P−9」と記載)に抗菌活性が
見られた。そこで、これらの画分を分取し、P−6を3
1nmol(101.4μg)、P−9を26nmol
(65.7μg)得た(アミノ酸分析の結果による)。
これらについて、アミノ酸組成分析、アミノ酸配列分
析、C末端構造分析を行った。
【0018】ペプチドの構造解析 1.P−9の構造解析 まず、このペプチドの一部を取り、6NHCl/HSC
2 COOH(100/4)液中、110℃、20時間
加水分解した後、IEX−215(50×4.6 mmI.D. ;
東ソー社製)を用いたアミノ酸組成分析を行った。その
結果、P−9画分はシステイン残基を有することが判明
した。
【0019】そこで、ペプチド3nmolの乾固物に、
0.3Mジチオスレイトールを3.5μl、5M塩酸グ
アニジンを35μl加え、45℃で14時間反応させた
のち、1Mヨード酢酸(pH8.0)35μl、2−メ
ルカプトエタノール2.5μlを順次加え、P−9の還
元カルボキシメチル化を行った。そして、前述の高速液
体クロマトグラフィ条件により精製し、還元カルボキシ
メチル体約2.4nmolを得た。この還元カルボキシ
メチル体を約800pmolずつ用いて、それぞれトリ
プシン、キモトリプシン等で酵素処理後、そのフラグメ
ントを高速液体クロマトグラフィで分取し、各フラグメ
ントについてアミノ酸組成分析、アミノ酸配列分析を行
った。アミノ酸配列分析には、ABI477Aプロテイ
ン・シークエンサーを用いた。アミノ酸組成分析、アミ
ノ酸配列分析については、表1及び図2に示した。
【0020】
【表1】 これらを組み合わせて、以下に示す一次構造を決定し
た。なお、FAB−MASSによるこのペプチドの分子
量は2528であった。
【0021】
【化5】 C末端についてはトリプシン処理によりリジルシステイ
ンが生成されることが予備検討の結果判明したため、過
蟻酸酸化したP−9をトリプシン処理した。C末端のリ
ジルシステイン酸は、短いペプチドフラグメントである
こと、極性が高いこと等から、逆相高速液体クロマトグ
ラフィでの分取は不可能であると考え、酵素処理液フラ
グメントミクスチャーのままマニュアルエドマン分解を
行い、そのまま20μlの0.25M炭酸水素ナトリウ
ム溶液(pH8.0)中で、ダンシルクロリド(6mg
/ml)アセトン溶液20μlを加え、20℃、24時
間反応させてダンシル化を行った。以下の条件で逆相高
速液体クロマトグラフィ分析を行って、C末端を同定し
たところ、C末端はカルボン酸タイプであることが明ら
かとなった。 カラム:TSK−GEL(東ソー社製)、ODS−80
TM(250×4.6 mm I.D.) 移動相:A;10 mM NaOAc (pH 4.0)/MeCN(95/5) B;10 mM NaOAc (pH 4.0)/MeCN(30/70) 勾配:A/B;100/0→0/100(70分) 流速:1.0ml/分 カラム温度:40℃ 検出器:励起波長;350nm、蛍光波長;530nm また、分取したP−9のペプチド画分を還元カルボキシ
メチル化をせず、そのままトリプシン処理し、その高速
液体クロマトグラフィ分取フラグメントをアミノ酸配列
分析した。その結果、2つのシステイン残基はジスルフ
ィド結合によりつながっていることが判明した。
【0022】このペプチドを、以下に示した合成品と逆
相高速液体クロマトグラフィを用いて比較したところ、
溶出時間が一致した。 2.P−6の構造解析 まず、P−9と同様の方法でアミノ酸組成分析を行うこ
とによりP−6画分はシステイン残基を有することが判
明したので、ペプチド2.9nmolに、2−メルカプ
トエタノール1.5μl、5M塩酸グアニジンを20μ
l加え、30℃で14時間反応させたのち、0.02%
HClを5μl、1Mヨード酢酸(pH8.0)20μ
l、2−メルカプトエタノール1.5μlを順次加え、
P−6の還元カルボキシメチル化を行った。この一部を
それぞれトリプシン、キモトリプシン等で酵素処理後、
そのフラグメントを高速液体クロマトグラフィで分取
し、各フラグメントについてアミノ酸組成分析、アミノ
酸配列分析を行った。アミノ酸配列分析には、ABI4
77Aプロテイン・シークエンサーを用いた。アミノ酸
組成分析、アミノ酸配列分析については、表2及び図3
に示した。
【0023】
【表2】 これらを組み合わせて、以下に示す一次構造を決定し
た。
【0024】
【化6】 なお、分取したペプチド、画分をそのままトリプシンで
処理し、アミノ酸配列分析した結果、2つのシステイン
残基はジスルフィド結合によりつながっていることが判
明した。また、FAB−MASSによるこのペプチドの
分子量は3250であった。
【0025】C末端については、過蟻酸酸化したP−6
をトリプシン処理したところ、スレオニルシステイン酸
が生成したことが判明したので、この反応液を1M酢酸
で充填したダウエックス50WX8約400μlに付し
た。1M酢酸溶出フラクションを自動シーケンサーにか
けたところ、スレオニルシステイン酸が溶出されていた
ため、この画分をマニュアルエドマン分解後、ダンシル
化を行った。そして、P−9と同様の条件下、逆相高速
液体クロマトグラフィ分析によりC末端分析(Ken'ichi
Hagiwara (1991) Biomedical Res. 12, 6:357参照)を
行ったところ、C末端はカルボン酸タイプであることが
明らかとなった。
【0026】また、分取したP−6のペプチド画分を還
元カルボキシメチル化をせず、そのままトリプシン処理
し、その高速液体クロマトグラフィ分取フラグメントを
アミノ酸配列分析した。その結果、P−6もやはり、ジ
スルフィド結合により2つのシステイン残基はつながっ
ていることが判明した。このペプチドを以下に示す合成
品と逆相高速液体クロマトグラフィを用いて比較したと
ころ、溶出時間が一致した。
【0027】ペプチドの合成 1.P−9の合成 自動合成装置(アプライド・バイオシステム・モデル4
30A)を用い、固相法によって合成した。Cys(A
cm)、Lys(ClZ)及びThr(Bzl)のよう
な、側鎖が保護されたBoc−アミノ酸を用い、これら
Boc−アミノ酸誘導体をHOBt活性エステル法によ
り、4倍過剰でBoc−Cys(Acm)−Oレジン
(1.39g、0.5mmol)に反応させ、Boc−
Phe−Leu−Pro−Val−Leu−Ala−G
ly−Ile−Ala−Ala−Lys(ClZ)−V
al−Val−Pro−Ala−Leu−Phe−Cy
s(Acm)−Lys(ClZ)−Ile−Thr(B
zl)−Lys(ClZ)−Lys(ClZ)−Cys
(Acm)−Oレジン(2.98g、98.9%)を得
た。
【0028】次いで、保護ペプチドレジン(1.0g、
0.166mmol)を1時間、氷浴中でHF(18m
l)及びアニソール(2ml)で処理して、レジン及び
システイン(Cys)の保護基であるAcm以外の保護
基を除去する。HFを留去した後、得られたペプチドを
酢酸溶液で抽出、ろ過する。そして、得られた溶液をセ
ファデックスG−15(600×30mm I.D.)
に付し、1M酢酸溶液で溶出し、逆相中圧カラムクロマ
トグラフィにより精製する。カラムはYMC−ゲルOD
S−AM120−S50(500×20mmI.D.)
を用い、流速12ml/分で、0.1%トリフルオロ酢
酸を含む20%アセトニトリルから、0.1%トリフル
オロ酢酸を含む60%アセトニトリル水溶液への直線濃
度勾配法(3時間)により溶出、精製した。精製された
分画を集め、凍結乾燥してP−9〔Cys(Acm)〕
2 (74mg、16.7%)を得た。
【0029】さらに、P−9〔Cys(Acm)〕
2 (56mg、0.021mmol)を80%メタノー
ル100mlに溶解し、それに0.1M沃素のメタノー
ル溶液3.1ml(15モル当量)を室温で加える。1
0時間攪拌した後、その溶液を10mlに濃縮し、セフ
ァデックスG−15に付し、1M酢酸溶液で溶出する。
そして、逆相中圧カラムクロマトグラフィにより精製す
る。カラムはYMC−ゲルODS−AM120−S50
(500×20mmI.D.)を用い、流速12ml/
分で、0.1%トリフルオロ酢酸を含む35%アセトニ
トリルから、0.1%トリフルオロ酢酸を含む65%ア
セトニトリル水溶液への直線濃度勾配法(3時間)によ
り溶出、精製する。精製された分画を集め、凍結乾燥し
て、ペプチドを得た(26mg、48.9%)。
【0030】そして、得られたペプチドの同一性を、逆
相高速液体クロマトグラフィで確認した。その際、カラ
ムはYMC−パックODS−AM(250×4.6mm
I.D.)を用い、流速1.0ml/分で、0.1%ト
リフルオロ酢酸を含む35%アセトニトリルから、0.
1%トリフルオロ酢酸を含む80%アセトニトリル水溶
液への直線濃度勾配法(30分)により行った。検出は
215nmで行った。FAB−MASS〔M+H〕によ
る分子量は2529.9であった。また、その際の計算
値はC121 202 28262 (2529.3)であっ
た。従って、上記により得られたペプチドは以下に示す
ブレビニン−1であることが確認された。
【0031】
【化7】 2.P−6の合成 上記と同様の自動合成装置を用い、同様の方法によって
合成した。Asp(OcHex)、Cys(Acm)、
Lys(ClZ)、Ser(Bzl)及びThr(Bz
l)のような、側鎖が保護されたBoc−アミノ酸を用
い、これらBoc−アミノ酸誘導体を上記と同様の方法
によりBoc−Cys(Acm)−Oレジン(0.73
g、0.25mmol)に反応させ、Boc−Gly−
Leu−Leu−Asp(OcHex)−Ser(Bz
l)−Leu−Lys(ClZ)−Gly−Phe−A
la−Ala−Thr(Bzl)−Ala−Gly−L
ys(ClZ)−Gly−Val−Leu−Gln−S
er(Bzl)−Leu−Leu−Ser(Bzl)−
Thr(Bzl)−Ala−Ser(Bzl)−Cys
(Acm)−Lys(ClZ)−Leu−Ala−Ly
s(ClZ)−Thr(Bzl)−Cys(Acm)−
Oレジン(1.69g、90.1%)を得た。
【0032】次いで、保護ペプチドレジン(1.0g、
0.133mmol)を1時間、氷浴中でHF(18m
l)及びアニソール(2ml)で処理して、レジン及び
システイン(Cys)の保護基であるAcm以外の保護
基を除去する。HFを留去した後、得られたペプチドを
酢酸溶液で抽出、ろ過する。そして、得られた溶液をセ
ファデックスG−15(600×30mm I.D.)
に付し、1M酢酸溶液で溶出し、逆相中圧カラムクロマ
トグラフィにより精製する。カラムはYMC−ゲルOD
S−AM120−S50(500×20mmI.D.)
を用い、流速12ml/分で、0.1%トリフルオロ酢
酸を含む30%アセトニトリルから、0.1%トリフル
オロ酢酸を含む60%アセトニトリル水溶液への直線濃
度勾配法(3時間)により溶出、精製した。精製された
分画を集め、凍結乾燥してP−6〔Cys(Acm)〕
2 (98mg、21.7%)を得た。
【0033】さらに、P−6〔Cys(Acm)〕
2 (98mg、0.0288mmol)を80%メタノ
ール150mlに溶解し、それに0.1M沃素のメタノ
ール溶液4.3ml(15モル当量)を室温で加える。
3時間攪拌した後、その溶液を10mlに濃縮し、セフ
ァデックスG−15に付し、1M酢酸溶液で溶出する。
そして、逆相中圧カラムクロマトグラフィにより精製す
る。カラムはYMC−ゲルODS−AM120−S50
(500×20mmI.D.)を用い、流速12ml/
分で、0.1%トリフルオロ酢酸を含む35%アセトニ
トリルから、0.1%トリフルオロ酢酸を含む50%ア
セトニトリル水溶液への直線濃度勾配法(3時間)によ
り溶出、精製する。さらに、上記と同様の条件で、0.
1%トリフルオロ酢酸を含む35%アセトニトリルか
ら、0.1%トリフルオロ酢酸を含む45%アセトニト
リルへの直線濃度勾配法(3時間)により再精製する。
精製された分画を集め、凍結乾燥して、ペプチドを得た
(13.5mg、14.4%)。
【0034】そして、得られたP−6の同一性を、逆相
高速液体クロマトグラフィで確認した。その際、カラム
はYMC−パックODS−AM(250×4.6mm
I.D.)を用い、流速1.0ml/分で、0.1%ト
リフルオロ酢酸を含む35%アセトニトリルから、0.
1%トリフルオロ酢酸を含む80%アセトニトリルへの
直線濃度勾配法(30分)により行った。検出は215
nmで行った。FAB−MASS〔M+H〕による分子
量は3251.8であった。また、その際の計算値はC
142 244 38442 (3251.8)であった。従
って、上記により得られたペプチドは以下に示すブレビ
ニン−2であることが確認された。
【0035】
【化8】 生物活性 1.抗菌活性 P−6、P−9の抗菌活性を寒天培地を用いたパルプア
ッセイ法により検討した。抗菌プレートの培地にはLB
(1%トリプトン、0.5%イーストエキス、0.5%
塩化ナトリウム、1.5%寒天)を用い、バクテリア
は、グラム陽性菌としてスタフィロコッカス・アウレウ
ス(Staphylococcus aureus 209P JC-1 )及びバチルス
・サブチリス(Bacillus subtilis ATCC 6633 )、グラ
ム陰性菌としてエスチェリチア・コリ(Escherichia co
li NIHJ JC-2)を用いた。その結果を表3に示す。
【0036】
【表3】 P−9については、グラム陰性菌に対してあまり強い活
性を示さないのに対し、グラム陽性菌に対しては10μ
g/ml以下という強い活性を示した。一方、P−6に
ついてはグラム陽性菌、グラム陰性菌両方に対し、比較
的強い活性を示した。 2.マスト細胞からヒスタミンの放出活性 10週齢ウィスター系ラット(300〜350g)の腹
腔内マスト細胞を用いて、ヒスタミンの放出活性を調べ
た。対照薬剤として、ハチ毒から単離されたマストパラ
ン(Y. Hirai, T. Yasuhara, H. Yoshida, T. Nakajim
a, M. Fujino and C. Katada (1979) Chem. Pharm. Bul
l. 27: 1942)を用いた。
【0037】(1)MCM (Mast Cell Medium) の調製 150mM NaCl 、3.7mM KCl、3.0mM Na2HPO4、3.5mM K
H2PO4 、0.9mM CaCl2にグルコース0.1%及びBSA 0.2%
を加え、調製した。 (2)ヒスタミン定量用緩衝液(HPLC)(B、Cは
ポストカラムの溶媒)の調製 A: 0.4M クエン酸ナトリウム 0.06M ホウ酸 NaOHでpH10.23とする B: 0.2M ホウ酸緩衝液(ホウ酸11.2g KOH11.2g/L)
中、 0.1% OPA(オルトフタルアルデヒド) 0.2% エタンチオール 0.25% Brig35 C: 0.75M Na2 CO3 0.25M NaHCO3 (3)ラット腹腔内マスト細胞の調製 12週齢ウィスター系ラット(約320g)をデカピテ
ートし、脱血した後、腹腔内に上記マストセルメデイウ
ム(MCM)20mlを注入する。約3分間マッサージ
した後、腹部を開き、駒込ピペットで腹腔内のマスト細
胞のMCM懸濁液約17mlを吸い出し、4℃で100
0rpm、5分間遠心分離する。沈査をさらに、2、3
回、4mlのMCMで洗浄し、活性測定に用いる。血球
計算板〔萱垣製作所:Neubauer型〕を用いて細胞数を数
え、MCMで5×105 個/mlに調製する。
【0038】(4)検定 マスト細胞調製液20μlに、MCMに溶解したサンプ
ル20μlを加え、37℃で静置する。5分後すぐ水冷
し、室温にて3000rpm5分間遠心し、上清30μ
Lをエッペンドルフチューブにとる。これに55%トリ
クロル酢酸5μlを加え、10000rpmで5分間遠
心した後、上清中のヒスタミン量を定量する。ヒスタミ
ン定量は、OPAポストカラム検出法を用いて高速液体
クロマトグラフィにより行う。高速液体クロマトグラフ
ィの条件は以下の通りである。 カラム:IEX−215(東ソー社製)50×4.6 mm I.
D. 流速:A液:0.7ml/分、B・C液:0.2ml/
分 カラム温度:80℃ 検出器:励起波長340nm、蛍光波長455nm 各検体の活性は、マスト細胞を20μlの0.1%トリ
トンX−100と、上記のように処理した際のヒスタミ
ン量を100とし、百分率で表す。また、陽性コントロ
ールとしてコンパウンド48/80(シグマ製)10μ
g/ml及びマストパラン10μMを用いた。その結果
を図4に示す。
【0039】図4より明らかなように、P−6、P−9
両ペプチドともマストパランと同程度か、やや劣る程度
のヒスタミン放出活性を持つことがわかった。
【0040】
【発明の効果】この発明のペプチドは、これまでにカエ
ルの皮膚から単離された抗菌性ペプチド、ボンビニンや
マガイニンとは全く異なる一次構造を持つものであり、
ブレビニン−1については、特にグラム陽性菌に対し
て、ブレビニン−2についてはグラム陽性菌、グラム陰
性菌両方に対し、比較的強い活性を示した。
【0041】また、ブレビニン−1及びブレビニン−2
はいづれも、かなり強いヒスタミン放出活性を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるペプチドを抽出した際のSP−
セファデックスC−50溶出分画の逆相高速液体クロマ
トグラムである。
【図2】本発明に係わるペプチドであるブレビニン−1
のアミノ酸配列を示す図である。
【図3】本発明に係わるペプチドであるブレビニン−2
のアミノ酸配列を示す図である。
【図4】本発明に係わるペプチドのマスト細胞からのヒ
スタミン放出活性を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 及び 【化2】 で表されるペプチド。
JP4233912A 1992-09-01 1992-09-01 ペプチド Pending JPH0680695A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6440690B1 (en) 1995-06-29 2002-08-27 Amram Mor Peptides for the activation of the immune system in humans and animals

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