JPH0681282A - ポリエステル系複合嵩高糸よりなるロープ - Google Patents
ポリエステル系複合嵩高糸よりなるロープInfo
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- JPH0681282A JPH0681282A JP25535992A JP25535992A JPH0681282A JP H0681282 A JPH0681282 A JP H0681282A JP 25535992 A JP25535992 A JP 25535992A JP 25535992 A JP25535992 A JP 25535992A JP H0681282 A JPH0681282 A JP H0681282A
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- rope
- polyester
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 紡績糸に高いハンドリング、手触り性を備え
ながらオールフィラメントに近い耐摩耗性を有し、かつ
高強力で軽量化されたポリエステル系繊維よりなるロー
プを提供する。 【構成】 (a)引張強度が7g/de以上の芯鞘構造
のポリエステル系複合嵩高糸からなり、(b)芯糸は5
〜20%の円形中空糸よりなり、実質的に直線状に配列
し、(c)鞘糸はその全体に占める繊度割合が3〜15
%で、その伸度が複合嵩高糸全体としての切断伸度より
大きく、かつ(d)鞘糸は芯糸と部分的に交絡しつつ、
その構成単繊維の大部分は複合嵩高糸表面で曲線状の形
態を呈し、その際(e)芯糸と鞘糸との長さ比が1.1
〜1.5で鞘糸が長く、(f)複合嵩高糸全体としては
5〜100ケ/mの範囲の交絡を有する、ポリエステル
系複合嵩高糸よりなるロープ。
ながらオールフィラメントに近い耐摩耗性を有し、かつ
高強力で軽量化されたポリエステル系繊維よりなるロー
プを提供する。 【構成】 (a)引張強度が7g/de以上の芯鞘構造
のポリエステル系複合嵩高糸からなり、(b)芯糸は5
〜20%の円形中空糸よりなり、実質的に直線状に配列
し、(c)鞘糸はその全体に占める繊度割合が3〜15
%で、その伸度が複合嵩高糸全体としての切断伸度より
大きく、かつ(d)鞘糸は芯糸と部分的に交絡しつつ、
その構成単繊維の大部分は複合嵩高糸表面で曲線状の形
態を呈し、その際(e)芯糸と鞘糸との長さ比が1.1
〜1.5で鞘糸が長く、(f)複合嵩高糸全体としては
5〜100ケ/mの範囲の交絡を有する、ポリエステル
系複合嵩高糸よりなるロープ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル系複合嵩
高糸よりなるロープに関し、さらに詳細にはハンドリン
グ、手触り性が良好で高強力で軽量なポリエステル系複
合嵩高糸よりなるロープに関する。
高糸よりなるロープに関し、さらに詳細にはハンドリン
グ、手触り性が良好で高強力で軽量なポリエステル系複
合嵩高糸よりなるロープに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系繊維は、比較的安価で強
力もあり、かつ寸法安定性に優れているため、広範な産
業資材分野に使用されていることは、周知のとおりであ
る。ロープ用途においても同様の状況で、特別な高強力
が優先される分野を除いて汎用的に用いられている。
力もあり、かつ寸法安定性に優れているため、広範な産
業資材分野に使用されていることは、周知のとおりであ
る。ロープ用途においても同様の状況で、特別な高強力
が優先される分野を除いて汎用的に用いられている。
【0003】しかしながら、オールフィラメントを使用
したロープは、手触りが悪く滑りやすいなどの問題があ
り、依然として一部では強力が低く、耐摩耗性が劣る欠
点を指摘されながらも、特に手触り、ハンドリングの面
で、紡績糸が使用されているのが実情である。この手触
り感の改良のため、フィラメント(長繊維)を攪乱ノズ
ル(通称;タスランノズル)に通し、環状ループを作る
方法などが提案されているが、剛性の強い延伸糸のルー
プであるため、幾分、手触り性が紡績糸に近づくもの
の、未だに程遠いものである。現状では、オールフィラ
メントに近い耐摩耗性や強力を有し、しかも紡績糸に近
いハンドリング、手触り性を兼ね備えたポリエステル系
繊維よりなるロープは得られていない。
したロープは、手触りが悪く滑りやすいなどの問題があ
り、依然として一部では強力が低く、耐摩耗性が劣る欠
点を指摘されながらも、特に手触り、ハンドリングの面
で、紡績糸が使用されているのが実情である。この手触
り感の改良のため、フィラメント(長繊維)を攪乱ノズ
ル(通称;タスランノズル)に通し、環状ループを作る
方法などが提案されているが、剛性の強い延伸糸のルー
プであるため、幾分、手触り性が紡績糸に近づくもの
の、未だに程遠いものである。現状では、オールフィラ
メントに近い耐摩耗性や強力を有し、しかも紡績糸に近
いハンドリング、手触り性を兼ね備えたポリエステル系
繊維よりなるロープは得られていない。
【0004】他方、ロープそのものの本質的な改良要求
として、高強力化と軽量化がある。ポリエステル系繊維
は、前述したように比較的安価で優れた強力を原糸段階
で有しているものの、ロープ化するための強撚加工によ
る強力低下が大きいこと(すなわち、加撚時の強力利用
率が低い)、またポリアミドと比較すると、高比重であ
るがために、軽量ロープに仕上げにくいという本質的欠
点があり、ロープ用途における使用に制約を受けてい
た。
として、高強力化と軽量化がある。ポリエステル系繊維
は、前述したように比較的安価で優れた強力を原糸段階
で有しているものの、ロープ化するための強撚加工によ
る強力低下が大きいこと(すなわち、加撚時の強力利用
率が低い)、またポリアミドと比較すると、高比重であ
るがために、軽量ロープに仕上げにくいという本質的欠
点があり、ロープ用途における使用に制約を受けてい
た。
【0005】以上の問題点に鑑み、本願出願人は、先に
ポリエステル系中空糸を合撚してなる高強力ポリエステ
ルロープ(特開平1−183588号公報)や、特定の
ポリエステル系複合嵩高糸(特開平3−146733号
公報)を提案した。しかしながら、前者のポリエステル
ロープは、ロープを構成するポリエステル繊維全体が中
空糸であり、かつ芯糸および鞘糸からなる複合構造を採
用していないため、耐摩耗性や高強力および軽量化の特
性には優れるものの、手触りが悪く滑りやすいという欠
点を有する。また、後者の複合嵩高糸は、芯糸および鞘
糸ともに中実繊維からなり、中空糸を採用していないた
めに、この複合嵩高糸を用いてロープ化しても、紡績糸
に近いハンドリング、手触り性を有しているものの、高
強力、軽量化が達成できないという欠点を有する。
ポリエステル系中空糸を合撚してなる高強力ポリエステ
ルロープ(特開平1−183588号公報)や、特定の
ポリエステル系複合嵩高糸(特開平3−146733号
公報)を提案した。しかしながら、前者のポリエステル
ロープは、ロープを構成するポリエステル繊維全体が中
空糸であり、かつ芯糸および鞘糸からなる複合構造を採
用していないため、耐摩耗性や高強力および軽量化の特
性には優れるものの、手触りが悪く滑りやすいという欠
点を有する。また、後者の複合嵩高糸は、芯糸および鞘
糸ともに中実繊維からなり、中空糸を採用していないた
めに、この複合嵩高糸を用いてロープ化しても、紡績糸
に近いハンドリング、手触り性を有しているものの、高
強力、軽量化が達成できないという欠点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、ポリエステル系繊維
よりなるロープの欠点を改良し、紡績糸に近いハンドリ
ング、手触り性を備えながらオールフィラメントに近い
耐摩耗性を有し、かつ高強力で軽量化されたポリエステ
ル系繊維よりなるロープを提供することを目的とする。
術の課題を背景になされたもので、ポリエステル系繊維
よりなるロープの欠点を改良し、紡績糸に近いハンドリ
ング、手触り性を備えながらオールフィラメントに近い
耐摩耗性を有し、かつ高強力で軽量化されたポリエステ
ル系繊維よりなるロープを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)引張強
度が7g/de以上の芯鞘構造のポリエステル系複合嵩
高糸からなり、(b)芯糸は5〜20%の円形中空糸よ
りなり、実質的に直線状に配列し、(c)鞘糸はその全
体に占める繊度割合が3〜15%で、その伸度が複合嵩
高糸全体としての切断伸度より大きく、かつ(d)鞘糸
は芯糸と部分的に交絡しつつ、その構成単繊維の大部分
は複合嵩高糸表面で曲線状の形態を呈し、その際(e)
芯糸と鞘糸との長さ比が1.1〜1.5で鞘糸が長く、
(f)複合嵩高糸全体としては5〜100ケ/mの範囲
の交絡を有する、ことを特徴とするポリエステル系複合
嵩高糸よりなるロープである。
度が7g/de以上の芯鞘構造のポリエステル系複合嵩
高糸からなり、(b)芯糸は5〜20%の円形中空糸よ
りなり、実質的に直線状に配列し、(c)鞘糸はその全
体に占める繊度割合が3〜15%で、その伸度が複合嵩
高糸全体としての切断伸度より大きく、かつ(d)鞘糸
は芯糸と部分的に交絡しつつ、その構成単繊維の大部分
は複合嵩高糸表面で曲線状の形態を呈し、その際(e)
芯糸と鞘糸との長さ比が1.1〜1.5で鞘糸が長く、
(f)複合嵩高糸全体としては5〜100ケ/mの範囲
の交絡を有する、ことを特徴とするポリエステル系複合
嵩高糸よりなるロープである。
【0008】本発明のポリエステル系複合嵩高糸よりな
るロープを構成するポリエステル系繊維とは、エチレン
テレフタレートを主たる繰り返し単位とするが、その基
本特性が変化しない範囲(例えば、10モル%以下)で
第3成分を共重合させたコポリエステルであってもよ
い。本発明のロープを構成するポリエステル系繊維の固
有粘度は、複合嵩高糸の引張強度を7g/de以上とす
るために、0.6以上が必要であり、好ましくは0.7
以上である。固有粘度の上限は特にないが、溶融紡糸性
の面から1.0以下が望ましく、この数値を超えると、
流動性が低下し製糸が困難となる。
るロープを構成するポリエステル系繊維とは、エチレン
テレフタレートを主たる繰り返し単位とするが、その基
本特性が変化しない範囲(例えば、10モル%以下)で
第3成分を共重合させたコポリエステルであってもよ
い。本発明のロープを構成するポリエステル系繊維の固
有粘度は、複合嵩高糸の引張強度を7g/de以上とす
るために、0.6以上が必要であり、好ましくは0.7
以上である。固有粘度の上限は特にないが、溶融紡糸性
の面から1.0以下が望ましく、この数値を超えると、
流動性が低下し製糸が困難となる。
【0009】本発明のポリエステル系複合嵩高糸を構成
するポリエステル系繊維の引張強度は、7g/de以
上、好ましくは7・5〜8.5g/deが必要である。
7g/de未満では、仕上がりロープの強力が低く、強
力を上げるための太繊度化、ロープ構成本数の上昇な
ど、軽量化に逆行する処理が必要となるため好ましくな
い。引張強度の上限はないが、一般にポリエステル系繊
維の常法における到達強度から10〜11g/de程度
がその限界になる。さらなる高強力化を達成しても、極
めて初期モジュラスが高い低伸度の物性となるため、ロ
ープ化時の加撚による強力利用率が著しく低下するの
で、必ずしも高強力のロープに仕上がらない。
するポリエステル系繊維の引張強度は、7g/de以
上、好ましくは7・5〜8.5g/deが必要である。
7g/de未満では、仕上がりロープの強力が低く、強
力を上げるための太繊度化、ロープ構成本数の上昇な
ど、軽量化に逆行する処理が必要となるため好ましくな
い。引張強度の上限はないが、一般にポリエステル系繊
維の常法における到達強度から10〜11g/de程度
がその限界になる。さらなる高強力化を達成しても、極
めて初期モジュラスが高い低伸度の物性となるため、ロ
ープ化時の加撚による強力利用率が著しく低下するの
で、必ずしも高強力のロープに仕上がらない。
【0010】本発明の複合嵩高糸を構成する芯糸は、中
空率が5〜20%、好ましくは10〜18%の円形中空
糸から構成される。円形は、真円であることが好ましい
が、真円に近い形状であれば所望の効果を引き出すこと
ができる。中空糸の断面形状が明らかな矩形や三角中空
でも軽量化の点からは目的を達成することができるが、
加撚時の強力利用率の向上の面からその効果が減少す
る。芯糸に使用される円形中空糸は、同心円型であるこ
とは好ましいが、熱処理時、嵩高性が発現するような強
トルク性を有するような偏心がなければ、多少の偏心は
機能面で支障がない。芯糸の中空率が5%未満では、軽
量化の効果が減少するとともに、特に加撚時の強力利用
率の向上効果が著しく低下する。一方、20%を超える
と、製糸時に中空部の変形を受けやすく、また原糸強度
を高く保持し難いため、ロープとしての高強力化が達成
され難いのみならず、耐摩耗性も低下する。
空率が5〜20%、好ましくは10〜18%の円形中空
糸から構成される。円形は、真円であることが好ましい
が、真円に近い形状であれば所望の効果を引き出すこと
ができる。中空糸の断面形状が明らかな矩形や三角中空
でも軽量化の点からは目的を達成することができるが、
加撚時の強力利用率の向上の面からその効果が減少す
る。芯糸に使用される円形中空糸は、同心円型であるこ
とは好ましいが、熱処理時、嵩高性が発現するような強
トルク性を有するような偏心がなければ、多少の偏心は
機能面で支障がない。芯糸の中空率が5%未満では、軽
量化の効果が減少するとともに、特に加撚時の強力利用
率の向上効果が著しく低下する。一方、20%を超える
と、製糸時に中空部の変形を受けやすく、また原糸強度
を高く保持し難いため、ロープとしての高強力化が達成
され難いのみならず、耐摩耗性も低下する。
【0011】さらに、芯糸は、実質的に直線状に配列し
ていることが必要である。引張荷重が複合嵩高糸に掛か
った時点で、芯糸が曲線状であると、その曲線状の繊維
が直線状に引き揃ってはじめて抗張力が働くことになる
ので、たとえ芯糸自体のモジュラスが高いものであって
も何ら役に立たず、ポリエステル系繊維自身の持つ高モ
ジュラスによる寸法安定性が失われることになる。ここ
で、実質的に直線状とは、構成単繊維本数の70%以上
が糸軸に対して45°以下の角度で配列した状態をい
う。
ていることが必要である。引張荷重が複合嵩高糸に掛か
った時点で、芯糸が曲線状であると、その曲線状の繊維
が直線状に引き揃ってはじめて抗張力が働くことになる
ので、たとえ芯糸自体のモジュラスが高いものであって
も何ら役に立たず、ポリエステル系繊維自身の持つ高モ
ジュラスによる寸法安定性が失われることになる。ここ
で、実質的に直線状とは、構成単繊維本数の70%以上
が糸軸に対して45°以下の角度で配列した状態をい
う。
【0012】次に、鞘糸は、その全体に占める繊度割合
が3〜15%、好ましくは5〜13%で、その伸度が複
合嵩高糸全体としての切断伸度より大きいことが必要で
ある。鞘糸の繊度割合が3%未満では、複合嵩高糸とし
ての嵩高性が乏しくなるため、ロープとした場合のハン
ドリング、手触り性がオールフィラメントの場合に近く
なるとともに、複合嵩高糸を加撚加工したときの強力利
用率が低下する。後者の作用効果についてのメカニズム
は明確ではないが、芯糸の中空部の加撚による変形と鞘
糸が後述するように、半延伸高伸度の柔らかい糸である
ため、糸条間でしなやかに変形して加撚による強力低下
を相乗的に軽微なものとするのではないかと思われる。
一方、鞘糸の繊度割合が15%を超えると、もはや嵩高
性の向上によるロープのハンドリング、手触り性の良好
化傾向は頭打ちになり、却って複合嵩高糸全体としての
強力に寄与しない繊度割合が大きくなるため、高強力化
の障害となる。
が3〜15%、好ましくは5〜13%で、その伸度が複
合嵩高糸全体としての切断伸度より大きいことが必要で
ある。鞘糸の繊度割合が3%未満では、複合嵩高糸とし
ての嵩高性が乏しくなるため、ロープとした場合のハン
ドリング、手触り性がオールフィラメントの場合に近く
なるとともに、複合嵩高糸を加撚加工したときの強力利
用率が低下する。後者の作用効果についてのメカニズム
は明確ではないが、芯糸の中空部の加撚による変形と鞘
糸が後述するように、半延伸高伸度の柔らかい糸である
ため、糸条間でしなやかに変形して加撚による強力低下
を相乗的に軽微なものとするのではないかと思われる。
一方、鞘糸の繊度割合が15%を超えると、もはや嵩高
性の向上によるロープのハンドリング、手触り性の良好
化傾向は頭打ちになり、却って複合嵩高糸全体としての
強力に寄与しない繊度割合が大きくなるため、高強力化
の障害となる。
【0013】また、鞘糸の伸度は、複合嵩高糸全体の伸
度以下の剛性の高いものであると、たとえ鞘糸が複合嵩
高糸表面で曲線状の形態を有していても、ロープとして
の手触り性においてゴワゴワした触感となり、オールフ
ィラメントに近いものとなる。後述する製造方法に示す
ように、本発明の鞘糸は、半延伸高伸度の柔らかい糸で
あり、ロープ化後に表面に存在して極めてしなやかな触
感を与えるものである。なお、鞘糸の単糸繊度を2デニ
ール以下とすると、より手触り性は向上する。鞘糸の伸
度は、複合嵩高糸全体としての切断伸度の30〜60%
程度大きいことが好ましい。
度以下の剛性の高いものであると、たとえ鞘糸が複合嵩
高糸表面で曲線状の形態を有していても、ロープとして
の手触り性においてゴワゴワした触感となり、オールフ
ィラメントに近いものとなる。後述する製造方法に示す
ように、本発明の鞘糸は、半延伸高伸度の柔らかい糸で
あり、ロープ化後に表面に存在して極めてしなやかな触
感を与えるものである。なお、鞘糸の単糸繊度を2デニ
ール以下とすると、より手触り性は向上する。鞘糸の伸
度は、複合嵩高糸全体としての切断伸度の30〜60%
程度大きいことが好ましい。
【0014】また、鞘糸は、表面で脱離しないために、
芯糸と部分的に交絡していることが必要であり、かつそ
の構成単繊維の大部分が複合嵩高糸表面で曲線状(アー
チ状)の形態(ループ)を有し、嵩高さを保つことが、
ロープとしてのハンドリング、手触り性を向上させるた
めに必要である。ここで、鞘糸が芯糸と部分的に交絡し
ているとは、複合嵩高糸を5cm程度の長さに切断し、
その芯糸を構成する単繊維が容易にピンセットで塑性変
形なく引き抜ける状態をいう。また、鞘糸を構成する単
繊維の大部分が曲線状の形態を有するとは、図1のごと
き曲線形態の鞘糸単繊維が該鞘糸単繊維全体の60%以
上を占める状態をいう。
芯糸と部分的に交絡していることが必要であり、かつそ
の構成単繊維の大部分が複合嵩高糸表面で曲線状(アー
チ状)の形態(ループ)を有し、嵩高さを保つことが、
ロープとしてのハンドリング、手触り性を向上させるた
めに必要である。ここで、鞘糸が芯糸と部分的に交絡し
ているとは、複合嵩高糸を5cm程度の長さに切断し、
その芯糸を構成する単繊維が容易にピンセットで塑性変
形なく引き抜ける状態をいう。また、鞘糸を構成する単
繊維の大部分が曲線状の形態を有するとは、図1のごと
き曲線形態の鞘糸単繊維が該鞘糸単繊維全体の60%以
上を占める状態をいう。
【0015】この鞘糸からなる曲線状(アーチ状)のル
ープは、芯糸に比して長さ比で1.1〜1.5、好まし
くは1.2〜1.4長いことが必要である。この長さ比
が1.1未満では、ロープ化した際のハンドリング、手
触り性の向上効果が乏しい。一方1.5倍を超えると、
ループが乱れて集束し、不均一な触感を与えるため好ま
しくなく、また本発明に適用される製造方法ではこれ以
上の糸長差は実現し難い。
ープは、芯糸に比して長さ比で1.1〜1.5、好まし
くは1.2〜1.4長いことが必要である。この長さ比
が1.1未満では、ロープ化した際のハンドリング、手
触り性の向上効果が乏しい。一方1.5倍を超えると、
ループが乱れて集束し、不均一な触感を与えるため好ま
しくなく、また本発明に適用される製造方法ではこれ以
上の糸長差は実現し難い。
【0016】複合嵩高糸全体としての交絡度は、5〜1
00ケ/mである。5ケ/m未満では、芯糸と鞘糸の交
絡部は殆ど無いに等しく、鞘糸の分離が起こる。一方、
100ケ/mを超えると、芯糸と鞘糸の区別がつき難
く、そのため芯糸の直線状繊維が少なくなり、逆に曲線
状の繊維が増加し、複合嵩高糸全体の強度が低下する。
この交絡度は、好ましくは20〜60ケ/mであり、こ
れによって鞘糸の分離もなく、複合嵩高糸全体の強力も
適度に保たれ、ロープ化した際のハンドリング、手触り
性、強力利用率の向上効果がほどよくバランスされる。
00ケ/mである。5ケ/m未満では、芯糸と鞘糸の交
絡部は殆ど無いに等しく、鞘糸の分離が起こる。一方、
100ケ/mを超えると、芯糸と鞘糸の区別がつき難
く、そのため芯糸の直線状繊維が少なくなり、逆に曲線
状の繊維が増加し、複合嵩高糸全体の強度が低下する。
この交絡度は、好ましくは20〜60ケ/mであり、こ
れによって鞘糸の分離もなく、複合嵩高糸全体の強力も
適度に保たれ、ロープ化した際のハンドリング、手触り
性、強力利用率の向上効果がほどよくバランスされる。
【0017】ところで、陸上ロープなどの一部の用途で
は、例えば熔接火花などの火沫からの燃焼を防止する難
燃性機能を要求される場合がある。この場合、本発明の
ロープを構成する複合嵩高糸中に、2官能性リン酸化合
物を含有させておくと、ロープの難燃性が向上する。こ
の二官能性リン酸化合物の含有量は、リン元素量とし
て、0.3〜1.5重量%、好ましくは0.6〜1.0
重量%である。リン元素量が0.3重量%未満では、ロ
ープの難燃性向上が不充分となり、1.6重量%を超え
ると、ポリエステル繊維の強度(特に、複合嵩高糸の芯
糸)が低下する。従って、軽度の難燃性向上狙いでは、
鞘糸のみに適用する方法もあるが、一般には芯糸、鞘糸
の両者に適用することが好ましい。
は、例えば熔接火花などの火沫からの燃焼を防止する難
燃性機能を要求される場合がある。この場合、本発明の
ロープを構成する複合嵩高糸中に、2官能性リン酸化合
物を含有させておくと、ロープの難燃性が向上する。こ
の二官能性リン酸化合物の含有量は、リン元素量とし
て、0.3〜1.5重量%、好ましくは0.6〜1.0
重量%である。リン元素量が0.3重量%未満では、ロ
ープの難燃性向上が不充分となり、1.6重量%を超え
ると、ポリエステル繊維の強度(特に、複合嵩高糸の芯
糸)が低下する。従って、軽度の難燃性向上狙いでは、
鞘糸のみに適用する方法もあるが、一般には芯糸、鞘糸
の両者に適用することが好ましい。
【0018】ここで、本発明に適用される2官能性リン
化合物は、エステル形成性官能基を2個有するリン化合
物であり、具体的には下記一般式(I)ないし(II) で
表されるホスフェートが挙げられる。
化合物は、エステル形成性官能基を2個有するリン化合
物であり、具体的には下記一般式(I)ないし(II) で
表されるホスフェートが挙げられる。
【0019】
【0020】
【0021】〔式中、R1 は炭素数1〜18の炭化水素
基、R2 およびR3 は同一または異なり、水素原子また
は炭素数1〜18の炭化水素基、Aは2価の有機残基、
R4 はカルボキシル基またはそのエステルを表す。〕
基、R2 およびR3 は同一または異なり、水素原子また
は炭素数1〜18の炭化水素基、Aは2価の有機残基、
R4 はカルボキシル基またはそのエステルを表す。〕
【0022】このうち、一般式(I)で表されるリン化
合物の具体例としては、フェニルホスホン酸ジメチル、
フェニルホスホン酸ジフェニルなど挙げられる。また、
一般式(II) で表されるリン化合物の具体例としては、
(2−カルボキシルエチル)メチルホスフィン酸、(2
−カルボキシルエチル)フェニルホスフィン酸などが挙
げられる。
合物の具体例としては、フェニルホスホン酸ジメチル、
フェニルホスホン酸ジフェニルなど挙げられる。また、
一般式(II) で表されるリン化合物の具体例としては、
(2−カルボキシルエチル)メチルホスフィン酸、(2
−カルボキシルエチル)フェニルホスフィン酸などが挙
げられる。
【0023】本発明のポリエステル系複合嵩高糸よりな
るロープは、次のようにして製造される。すなわち、常
法によって製造される固有粘度〔35℃、o−クロロフ
ェノール中で測定)0.64以上、好ましくは0.73
以上、さらに好ましくは0.75〜0.85のポリエチ
レンテレフタレートチップを、180℃、1mmHgの
真空下で少なくとも2時間、減圧乾燥後、290〜30
0℃の温度で溶融させる。なお、吐出糸条の固有粘度を
0.8以上とする場合には、減圧乾燥温度を220〜2
30℃とし、所望の固有粘度が得られるまで固相重合さ
せたのち、溶融する。
るロープは、次のようにして製造される。すなわち、常
法によって製造される固有粘度〔35℃、o−クロロフ
ェノール中で測定)0.64以上、好ましくは0.73
以上、さらに好ましくは0.75〜0.85のポリエチ
レンテレフタレートチップを、180℃、1mmHgの
真空下で少なくとも2時間、減圧乾燥後、290〜30
0℃の温度で溶融させる。なお、吐出糸条の固有粘度を
0.8以上とする場合には、減圧乾燥温度を220〜2
30℃とし、所望の固有粘度が得られるまで固相重合さ
せたのち、溶融する。
【0024】続いて、円形中空孔(例えば、120ホー
ル)を有する紡糸口金より吐出し、口金直下60〜20
0mmを280〜300℃に局所加熱したのち、冷却風
を吹きつけて急冷させる。冷却後、1,500m/分以
上の高速度で引き取り、オイルを付与したのち、一旦巻
き取り、芯糸用の700〜1,200deの未延伸糸と
する。
ル)を有する紡糸口金より吐出し、口金直下60〜20
0mmを280〜300℃に局所加熱したのち、冷却風
を吹きつけて急冷させる。冷却後、1,500m/分以
上の高速度で引き取り、オイルを付与したのち、一旦巻
き取り、芯糸用の700〜1,200deの未延伸糸と
する。
【0025】他方、固有粘度0.6〜0.7のポリエチ
レンテレフタレートチップを使用して通常の丸孔24〜
72ホールの紡糸口金より吐出させ、口金直下50〜1
00mmで急冷し、紡速800〜1,000m/分で引
き取り、オイルを付与したのち、一旦巻き取り、鞘糸用
の70〜120deの未延伸糸とする。
レンテレフタレートチップを使用して通常の丸孔24〜
72ホールの紡糸口金より吐出させ、口金直下50〜1
00mmで急冷し、紡速800〜1,000m/分で引
き取り、オイルを付与したのち、一旦巻き取り、鞘糸用
の70〜120deの未延伸糸とする。
【0026】この芯糸用と鞘糸用の未延伸糸を、繊度割
合で鞘糸の全繊度に占める割合を3〜15%に組み合わ
せて、インターレースノズルに合糸供給し、充分に混繊
したのち、芯糸用未延伸糸の適正倍率である2.2〜
2.8倍に1段ないし2段延伸させる。この状態で複合
延伸された延伸糸は、鞘糸と芯糸の弾性回復差が発現
し、鞘糸より芯糸の弾性回復率が大になるために、鞘糸
と芯糸の間に糸足差が生じ、鞘糸が曲線状にループした
複合嵩高糸が得られる。鞘糸は、低紡速で未延伸糸の状
態で伸度が高いにもかかわらず、高速紡糸された芯糸な
みの低倍率で延伸されているので、半延伸で高伸度な状
態で残る。
合で鞘糸の全繊度に占める割合を3〜15%に組み合わ
せて、インターレースノズルに合糸供給し、充分に混繊
したのち、芯糸用未延伸糸の適正倍率である2.2〜
2.8倍に1段ないし2段延伸させる。この状態で複合
延伸された延伸糸は、鞘糸と芯糸の弾性回復差が発現
し、鞘糸より芯糸の弾性回復率が大になるために、鞘糸
と芯糸の間に糸足差が生じ、鞘糸が曲線状にループした
複合嵩高糸が得られる。鞘糸は、低紡速で未延伸糸の状
態で伸度が高いにもかかわらず、高速紡糸された芯糸な
みの低倍率で延伸されているので、半延伸で高伸度な状
態で残る。
【0027】かかる複合嵩高糸を所望のロープ規格に合
わせて、複数本ずつ300T/m〜400T/m程度の
下撚をかけたのち、さらに上撚でこの下撚コードを複数
本合撚糸することでロープとする。一般には、3〜5本
の合撚糸を複数回重ねてロープ化される。
わせて、複数本ずつ300T/m〜400T/m程度の
下撚をかけたのち、さらに上撚でこの下撚コードを複数
本合撚糸することでロープとする。一般には、3〜5本
の合撚糸を複数回重ねてロープ化される。
【0028】
【作用】本発明のロープは、図1に示すように、半延伸
・高伸度のアーチ状ループ形態の鞘糸b3〜15%と、
中空率が5〜20%の円形中空糸の芯糸aとからなる芯
鞘構造の複合嵩高糸を使用し、鞘糸でしなやかな触感を
持たせてロープのハンドリング、手触り性を紡績糸に近
づけるとともに、しなやかな鞘糸と芯糸の中空部の変形
の相乗効果により、強力利用率を向上させて、高強力化
を達成させるとともに、中空部の存在により軽量性にも
優れた、複合嵩高糸よりなるポリエステル系ロープとし
たものである。
・高伸度のアーチ状ループ形態の鞘糸b3〜15%と、
中空率が5〜20%の円形中空糸の芯糸aとからなる芯
鞘構造の複合嵩高糸を使用し、鞘糸でしなやかな触感を
持たせてロープのハンドリング、手触り性を紡績糸に近
づけるとともに、しなやかな鞘糸と芯糸の中空部の変形
の相乗効果により、強力利用率を向上させて、高強力化
を達成させるとともに、中空部の存在により軽量性にも
優れた、複合嵩高糸よりなるポリエステル系ロープとし
たものである。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。実施例中、部は重量基準である。また、実
施例中の固有粘度、原糸物性、ロープ特性については、
次のようにして測定した値である。
に説明する。実施例中、部は重量基準である。また、実
施例中の固有粘度、原糸物性、ロープ特性については、
次のようにして測定した値である。
【0030】固有粘度 35℃、o−クロロフェノール溶媒で測定した。複合嵩高糸強度 引張荷重測定機〔(株)島津製作所製、オートグラフ〕
を用い、JIS L−1074に準じて測定した。芯糸の中空率 セクション写真により、断面積比率を測定して求めた。鞘糸比率 芯糸と鞘糸の未延伸糸の繊度をそれぞれ測定し、次式よ
り求めた。 鞘比率(%)=〔鞘糸未延伸糸の繊度/(芯糸未延伸糸
の繊度+鞘糸未延伸糸の繊度)〕×100
を用い、JIS L−1074に準じて測定した。芯糸の中空率 セクション写真により、断面積比率を測定して求めた。鞘糸比率 芯糸と鞘糸の未延伸糸の繊度をそれぞれ測定し、次式よ
り求めた。 鞘比率(%)=〔鞘糸未延伸糸の繊度/(芯糸未延伸糸
の繊度+鞘糸未延伸糸の繊度)〕×100
【0031】芯糸と鞘糸の長さ比 複合嵩高糸のデニールあたり1/30grの荷重を吊る
し、複合嵩高糸の中間域において、5cmの間隔でマー
クをつけたのち、芯糸の単繊維10本および鞘糸の単繊
維10本を引き抜き、芯糸および鞘糸の単繊維デニール
の1/30grの荷重を吊るし、各々マーク間の長さを
測定し、芯糸単繊維の10本の長さの平均、また鞘糸単
繊維10本の長さの平均を芯糸および鞘糸の平均長さと
し、鞘糸の平均長さを芯糸の平均長さで割って求めた。 長さ比=鞘糸単繊維の平均長さ/芯糸単繊維の平均長さ
し、複合嵩高糸の中間域において、5cmの間隔でマー
クをつけたのち、芯糸の単繊維10本および鞘糸の単繊
維10本を引き抜き、芯糸および鞘糸の単繊維デニール
の1/30grの荷重を吊るし、各々マーク間の長さを
測定し、芯糸単繊維の10本の長さの平均、また鞘糸単
繊維10本の長さの平均を芯糸および鞘糸の平均長さと
し、鞘糸の平均長さを芯糸の平均長さで割って求めた。 長さ比=鞘糸単繊維の平均長さ/芯糸単繊維の平均長さ
【0032】複合嵩高糸の交絡度 糸のデニールの1/30の荷重をかけて吊るし、50c
m間隔でマークをつけ、その間の交絡部の数を糸のデニ
ールの1/10の荷重のフックドロップ法で測定し、2
倍してケ/mで表した。
m間隔でマークをつけ、その間の交絡部の数を糸のデニ
ールの1/10の荷重のフックドロップ法で測定し、2
倍してケ/mで表した。
【0033】ロープの強力 引張荷重測定機〔(株)島津製作所製、オートグラフ〕
を用いて、300kgフルスケールの特殊チャックを使
用し、JIS L1074−64に準拠して測定した。ロープの耐摩耗性 図2に示すロープ摩耗試験機を用い、A部をS方向16
回/分の回転数にて回転させて摩耗中のロープの解撚を
防ぎながら、Bのごとく往復運動として50回/分の運
動を与え、Dに荷重1kgを印加し、Cの摩耗子(直径
150φmm、表面ローレット#120)を回転数10
0回/分にて回転させる条件で室温にて摩耗試験を行
い、ロープの切断までの往復回数を測定し、n=3の平
均値を求めた。
を用いて、300kgフルスケールの特殊チャックを使
用し、JIS L1074−64に準拠して測定した。ロープの耐摩耗性 図2に示すロープ摩耗試験機を用い、A部をS方向16
回/分の回転数にて回転させて摩耗中のロープの解撚を
防ぎながら、Bのごとく往復運動として50回/分の運
動を与え、Dに荷重1kgを印加し、Cの摩耗子(直径
150φmm、表面ローレット#120)を回転数10
0回/分にて回転させる条件で室温にて摩耗試験を行
い、ロープの切断までの往復回数を測定し、n=3の平
均値を求めた。
【0034】ロープの触感 ロープを手で触った感触を官能によって比較した。 ○;紡績糸に近い触感 △;紡績糸とオールフィラメントの中間位の触感 ×;オールフィラメントに近い触感ロープの軽量度 同構成のロープを1mでカットし、端部解撚防止のため
に炎で熔着させたのち、水槽中に投入し、溢れた水の量
から容積を求め、事前に測定した重量とから密度を求め
た。この数値を、比較例10を基準にして指数で表示し
た。リン元素量 昭和36年広川書店発行の「機器による高分子分析
(1)高分子重合中のリンの定量について」に従って測
定した。難燃性 JIS L1091(D)に従って測定した。
に炎で熔着させたのち、水槽中に投入し、溢れた水の量
から容積を求め、事前に測定した重量とから密度を求め
た。この数値を、比較例10を基準にして指数で表示し
た。リン元素量 昭和36年広川書店発行の「機器による高分子分析
(1)高分子重合中のリンの定量について」に従って測
定した。難燃性 JIS L1091(D)に従って測定した。
【0035】実施例1 固有粘度0.64のポリエチレンテレフタレートチップ
を、230℃、1mmHgの真空下で0.90の固有粘
度になるまで固相重合し、300℃の温度で溶融後、7
53g/分の吐出量で円形中空孔192ホールの口金よ
り吐出し、口金直下に100mm、300℃の局所加熱
帯を通したのち、25℃の冷却風0.3m/秒を330
mmの吹き出し長さにわたって吹きつけて冷却し、2,
500m/分の速度で引き取り、油剤を付与し、芯糸用
未延伸糸として巻き取った。なお、中空率は5%となる
ように口金孔の寸法を調整した。得られた未延伸糸は、
2,712de、切断伸度160%であった。
を、230℃、1mmHgの真空下で0.90の固有粘
度になるまで固相重合し、300℃の温度で溶融後、7
53g/分の吐出量で円形中空孔192ホールの口金よ
り吐出し、口金直下に100mm、300℃の局所加熱
帯を通したのち、25℃の冷却風0.3m/秒を330
mmの吹き出し長さにわたって吹きつけて冷却し、2,
500m/分の速度で引き取り、油剤を付与し、芯糸用
未延伸糸として巻き取った。なお、中空率は5%となる
ように口金孔の寸法を調整した。得られた未延伸糸は、
2,712de、切断伸度160%であった。
【0036】他方、固有粘度0.70のポリエチレンテ
レフタレートチップを、180℃、1mmHgの真空下
で2時間減圧乾燥し、300℃の温度で溶融後、37g
/分の吐出量で通常の丸孔36ホールの口金より吐出
し、口金直下60mmで25℃の冷却風0.3m/秒を
330mmの吹き出し長さにわたって吹きつけて冷却
し、1,100m/分の速度で引き取り、油剤を付与
し、鞘糸用未延伸糸として巻き取った。得られた未延伸
糸は、301de、切断伸度350%であった。
レフタレートチップを、180℃、1mmHgの真空下
で2時間減圧乾燥し、300℃の温度で溶融後、37g
/分の吐出量で通常の丸孔36ホールの口金より吐出
し、口金直下60mmで25℃の冷却風0.3m/秒を
330mmの吹き出し長さにわたって吹きつけて冷却
し、1,100m/分の速度で引き取り、油剤を付与
し、鞘糸用未延伸糸として巻き取った。得られた未延伸
糸は、301de、切断伸度350%であった。
【0037】次いで、前記芯糸用と鞘糸用未延伸糸を、
クリール部で合糸してコットローラに供給し、フィード
ロール間に設けたインターレースノズルにて圧縮空気圧
4.5kg/cm2 、1.5%の過剰供給下で交絡した
のち、95℃の予熱温度で1.9倍に第1段延伸し、次
いで210℃の乾熱浴中で1.22倍に第2段延伸して
巻き取った。続いて、このようにして得られた複合嵩高
糸4本をZ撚300回/mで下撚をかけ、この下撚コー
ド5本をS撚120回/mで上撚してロープとした。得
られたロープの特性は、表1に示すとおりであった。
クリール部で合糸してコットローラに供給し、フィード
ロール間に設けたインターレースノズルにて圧縮空気圧
4.5kg/cm2 、1.5%の過剰供給下で交絡した
のち、95℃の予熱温度で1.9倍に第1段延伸し、次
いで210℃の乾熱浴中で1.22倍に第2段延伸して
巻き取った。続いて、このようにして得られた複合嵩高
糸4本をZ撚300回/mで下撚をかけ、この下撚コー
ド5本をS撚120回/mで上撚してロープとした。得
られたロープの特性は、表1に示すとおりであった。
【0038】実施例2 芯糸の中空率を口金孔使用で5%に調整し、鞘糸の比率
を15%になるように芯糸のデニールと鞘糸のデニール
を調整した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を
表1に示す。 実施例3 芯糸の中空率を口金孔使用で18%に調整し、鞘糸の比
率を13%になるように芯糸のデニールと鞘糸のデニー
ルを調整し、さらにインターレースノズルの圧縮空気圧
と過剰供給率の調整で交絡度を22ケ/mまで下げた以
外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
を15%になるように芯糸のデニールと鞘糸のデニール
を調整した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を
表1に示す。 実施例3 芯糸の中空率を口金孔使用で18%に調整し、鞘糸の比
率を13%になるように芯糸のデニールと鞘糸のデニー
ルを調整し、さらにインターレースノズルの圧縮空気圧
と過剰供給率の調整で交絡度を22ケ/mまで下げた以
外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
【0039】実施例4 芯糸の中空率を口金孔仕様で15%に調整し、鞘糸の比
率を8%になるように芯糸のデニールと鞘糸のデニール
を調整し、さらにインターレースノズルの圧縮空気圧と
過剰供給率の調整で交絡度を10ケ/mまで下げた以外
は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。 実施例5 インターレースノズルの圧縮空気圧と過剰供給率の調整
で交絡度を85ケ/mまで上げた以外は、実施例4と同
様に実施した。結果を表1に示す。
率を8%になるように芯糸のデニールと鞘糸のデニール
を調整し、さらにインターレースノズルの圧縮空気圧と
過剰供給率の調整で交絡度を10ケ/mまで下げた以外
は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。 実施例5 インターレースノズルの圧縮空気圧と過剰供給率の調整
で交絡度を85ケ/mまで上げた以外は、実施例4と同
様に実施した。結果を表1に示す。
【0040】実施例6 ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
54部、酢酸カルシウム0.063部および酢酸コバル
ト0.013部を、オートクレーブに仕込み、徐々に昇
温し生成するメタノールを系外に留出させた。系内の温
度が220℃に達したのち、トリメチルホスフェート
0.058部を添加し、10分後に三酸化アンチモン
0.072部および酢酸チタン0.0045部を添加し
た。その後、リン化合物として、(2−カルボキシルエ
チル)メチルホスフィン酸とエチレングリコール1:1
重量比を加熱反応させて得た生成物6.0部を添加し
て、220℃から285℃に徐々に昇温するとともに、
反応系の圧力を1mmHgにした。その後、固有粘度が
0.64に達するまでこの温度および減圧度を維持し、
反応を行った。得られたポリマーを使用し、以降、実施
例1と同様に実施した。結果を表1に示す。なお、この
複合嵩高糸の難燃性(コイル性)を評価すると、5以上
であり、実施例1が3以下であったのに較べ顕著な難燃
性の向上が認められた。
54部、酢酸カルシウム0.063部および酢酸コバル
ト0.013部を、オートクレーブに仕込み、徐々に昇
温し生成するメタノールを系外に留出させた。系内の温
度が220℃に達したのち、トリメチルホスフェート
0.058部を添加し、10分後に三酸化アンチモン
0.072部および酢酸チタン0.0045部を添加し
た。その後、リン化合物として、(2−カルボキシルエ
チル)メチルホスフィン酸とエチレングリコール1:1
重量比を加熱反応させて得た生成物6.0部を添加し
て、220℃から285℃に徐々に昇温するとともに、
反応系の圧力を1mmHgにした。その後、固有粘度が
0.64に達するまでこの温度および減圧度を維持し、
反応を行った。得られたポリマーを使用し、以降、実施
例1と同様に実施した。結果を表1に示す。なお、この
複合嵩高糸の難燃性(コイル性)を評価すると、5以上
であり、実施例1が3以下であったのに較べ顕著な難燃
性の向上が認められた。
【0041】比較例1 延伸倍率を下げて強度を6.8g/deとしてデニール
調整し、インターレースノズルの圧縮空気圧と過剰供給
率の調整で、交絡度を44ケ/mとした以外は、実施例
4と同様に実施した。結果を表2に示す。 比較例2 芯糸中空率を口金孔仕様で4%に調整し、鞘糸比率を5
%になるように芯糸のデニールと鞘糸のデニールを調整
した以外は、実施例2と同様に実施した。結果を表2に
示す。
調整し、インターレースノズルの圧縮空気圧と過剰供給
率の調整で、交絡度を44ケ/mとした以外は、実施例
4と同様に実施した。結果を表2に示す。 比較例2 芯糸中空率を口金孔仕様で4%に調整し、鞘糸比率を5
%になるように芯糸のデニールと鞘糸のデニールを調整
した以外は、実施例2と同様に実施した。結果を表2に
示す。
【0042】比較例3 芯糸中空率を口金孔仕様で22%に調整し、インターレ
ースノズル圧縮空気圧と過剰供給率を調整して交絡度を
52ケ/mとした以外は、実施例4と同様に実施した。
結果を表2に示す。 比較例4 鞘糸比率を芯糸のデニールと鞘糸のデニールを調整して
2%とし、インターレースノズル圧縮空気圧と過剰供給
率を調整して交絡度を25ケ/mとした以外は、実施例
4と同様に実施した。結果を表2に示す。
ースノズル圧縮空気圧と過剰供給率を調整して交絡度を
52ケ/mとした以外は、実施例4と同様に実施した。
結果を表2に示す。 比較例4 鞘糸比率を芯糸のデニールと鞘糸のデニールを調整して
2%とし、インターレースノズル圧縮空気圧と過剰供給
率を調整して交絡度を25ケ/mとした以外は、実施例
4と同様に実施した。結果を表2に示す。
【0043】比較例5 鞘糸比率を芯糸のデニールと鞘糸のデニールを調整して
16%とし、インターレースノズル圧縮空気圧と過剰供
給率を調整して交絡度を62ケ/mとした以外は、実施
例5と同様に実施した。結果を表2に示す。 比較例6 第2段延伸後に、260℃の乾熱浴中で5%弛緩熱処理
し、弾性回復差の発現を抑制した以外は、実施例5と同
様に実施した。結果を表2に示す。
16%とし、インターレースノズル圧縮空気圧と過剰供
給率を調整して交絡度を62ケ/mとした以外は、実施
例5と同様に実施した。結果を表2に示す。 比較例6 第2段延伸後に、260℃の乾熱浴中で5%弛緩熱処理
し、弾性回復差の発現を抑制した以外は、実施例5と同
様に実施した。結果を表2に示す。
【0044】比較例7 鞘未延伸糸をあらかじめ1%の過剰供給状態で合糸して
からコットローラに通した以外は、実施例5と同様に実
施した。結果を表3に示す。 比較例8 インターレースノズルの圧縮空気圧と過剰供給率を調整
して交絡度を3ケ/mとした以外は、実施例4と同様に
実施した。結果を表3に示す。
からコットローラに通した以外は、実施例5と同様に実
施した。結果を表3に示す。 比較例8 インターレースノズルの圧縮空気圧と過剰供給率を調整
して交絡度を3ケ/mとした以外は、実施例4と同様に
実施した。結果を表3に示す。
【0045】比較例9 インターレースノズルの圧縮空気圧と過剰供給率を調整
して交絡度を105ケ/mとした以外は、実施例4と同
様に実施した。結果を表3に示す。 比較例10 常法によって製造された高強力ポリエチレンテレフタレ
ートフィラメント糸(1,300デニール、192フィ
ラメント)を使用し、合撚糸以降を実施例1と同様に実
施した。結果を表3に示す。
して交絡度を105ケ/mとした以外は、実施例4と同
様に実施した。結果を表3に示す。 比較例10 常法によって製造された高強力ポリエチレンテレフタレ
ートフィラメント糸(1,300デニール、192フィ
ラメント)を使用し、合撚糸以降を実施例1と同様に実
施した。結果を表3に示す。
【0046】比較例11 紡績糸5′S(測定デニール1,105デニール)を使
用し、5本をZ撚300回/mで下撚し、さらにこの下
撚糸を5本合わせてS撚120回/mで上撚りしてロー
プを作製し、実施例1と同様にロープ特性を測定した。
結果を表3に示す。
用し、5本をZ撚300回/mで下撚し、さらにこの下
撚糸を5本合わせてS撚120回/mで上撚りしてロー
プを作製し、実施例1と同様にロープ特性を測定した。
結果を表3に示す。
【0047】比較例12 実施例1において、芯糸を紡糸するための口金として、
丸孔192ホールの口金を用い、実施例1と同様にして
紡糸し、芯糸中空率0%、鞘糸比率を10%になるよう
に芯糸のデニールと鞘糸のデニールを調整した以外は、
実施例1と同様に実施した。結果を表3に示す。 比較例13 常法によって製造された高強力ポリエチレンテレフタレ
ート中空フィラメント糸(1,300デニール、192
フィラメント、固有粘度=0.86、切断強度=8.1
g/de、切断伸度=15.6%、中空率=8%)を使
用し、合撚糸以降を実施例1と同様に実施した。結果を
表3に示す。
丸孔192ホールの口金を用い、実施例1と同様にして
紡糸し、芯糸中空率0%、鞘糸比率を10%になるよう
に芯糸のデニールと鞘糸のデニールを調整した以外は、
実施例1と同様に実施した。結果を表3に示す。 比較例13 常法によって製造された高強力ポリエチレンテレフタレ
ート中空フィラメント糸(1,300デニール、192
フィラメント、固有粘度=0.86、切断強度=8.1
g/de、切断伸度=15.6%、中空率=8%)を使
用し、合撚糸以降を実施例1と同様に実施した。結果を
表3に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【発明の効果】本発明のポリエステル系複合嵩高糸より
なるロープは、紡績糸に似たハンドリング性(滑り難
さ)と手触り性(しなやかな触感)を有しながら、オー
ルフィラメントに近い耐摩耗性を有しており、かつナイ
ロンに近い軽量さと優れた強力を兼ね備えているので、
広範なロープ用途に適用が可能である。さらに、難燃性
を付与することで、熔接火花などの火沫からの燃焼を防
止できるので、陸上ロープとしての有用性も高められ
る。
なるロープは、紡績糸に似たハンドリング性(滑り難
さ)と手触り性(しなやかな触感)を有しながら、オー
ルフィラメントに近い耐摩耗性を有しており、かつナイ
ロンに近い軽量さと優れた強力を兼ね備えているので、
広範なロープ用途に適用が可能である。さらに、難燃性
を付与することで、熔接火花などの火沫からの燃焼を防
止できるので、陸上ロープとしての有用性も高められ
る。
【図1】本発明に使用される複合嵩高糸の側面拡大模式
図である。
図である。
【図2】ロープ摩耗試験機の概略図である。
a 芯糸 b 鞘糸 1 ロープ A ロープの回転方向(S) B 往復運動(50回/分) C 摩耗子(直径150mmφ、表面ローレット#12
0、回転数100回/分) D 荷重(1kg)
0、回転数100回/分) D 荷重(1kg)
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)引張強度が7g/de以上の芯鞘
構造のポリエステル系複合嵩高糸からなり、(b)芯糸
は5〜20%の円形中空糸よりなり、実質的に直線状に
配列し、(c)鞘糸はその全体に占める繊度割合が3〜
15%で、その伸度が複合嵩高糸全体としての切断伸度
より大きく、かつ(d)鞘糸は芯糸と部分的に交絡しつ
つ、その構成単繊維の大部分は複合嵩高糸表面で曲線状
の形態を呈し、その際(e)芯糸と鞘糸との長さ比が
1.1〜1.5で鞘糸が長く、(f)複合嵩高糸全体と
しては5〜100ケ/mの範囲の交絡を有する、ことを
特徴とするポリエステル系複合嵩高糸よりなるロープ。 - 【請求項2】 芯糸および/または鞘糸を構成するポリ
エステル系繊維に、二官能性リン酸化合物がリン元素量
として0.3〜1.5重量%含有されてなる請求項1記
載のポリエステル系複合嵩高糸よりなるロープ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25535992A JPH0681282A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | ポリエステル系複合嵩高糸よりなるロープ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25535992A JPH0681282A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | ポリエステル系複合嵩高糸よりなるロープ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0681282A true JPH0681282A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17277686
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25535992A Withdrawn JPH0681282A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | ポリエステル系複合嵩高糸よりなるロープ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0681282A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005248340A (ja) * | 2004-03-02 | 2005-09-15 | Toray Ind Inc | 遮光性に優れる軽量ブレンド繊維、およびそれからなる繊維製品 |
| CN112726239A (zh) * | 2020-12-28 | 2021-04-30 | 青岛鲁普耐特绳网研究院有限公司 | 混合纤维浮水系泊绳及其制作方法 |
| CN115867702A (zh) * | 2020-12-25 | 2023-03-28 | 可乐丽股份有限公司 | 双重绳索结构体 |
-
1992
- 1992-09-01 JP JP25535992A patent/JPH0681282A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005248340A (ja) * | 2004-03-02 | 2005-09-15 | Toray Ind Inc | 遮光性に優れる軽量ブレンド繊維、およびそれからなる繊維製品 |
| CN115867702A (zh) * | 2020-12-25 | 2023-03-28 | 可乐丽股份有限公司 | 双重绳索结构体 |
| CN115867702B (zh) * | 2020-12-25 | 2024-04-02 | 可乐丽股份有限公司 | 双重绳索结构体 |
| CN112726239A (zh) * | 2020-12-28 | 2021-04-30 | 青岛鲁普耐特绳网研究院有限公司 | 混合纤维浮水系泊绳及其制作方法 |
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